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相談室(No.501〜600)

このページは乳がんに関 する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

ご相談メールの投稿はこちらからお願いします。

なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次
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No

日 付

名 前

件  名

担 当

600-1
600-2
01/09/13
01/12/10

M.O.

乳ガン検診にて
乳癌定期健診について

稲葉
徳田
599 01/09/12

aki

術後の放射線療法について

稲葉
598 01/09/11

T.S.

脇の下のしこりについて

稲葉
597 01/09/01

ユキオ

女性化乳房

須田
596 01/08/18

Y.I.

手術を受けるにあたって

稲葉
595-1
595-2
01/08/18
01/08/20

カオリ

乳頭の血性分泌及びかさぶたについて
非浸潤癌について

稲葉
稲葉
594 01/08/17

Y.M.

母の乳癌について

稲葉
593 01/08/15

H.H.

婦人科検診について

石山
592 01/08/15

O.R.

副作用とプロポリスについて

石山
591 01/08/15

YOSHI 

マンモテックの値が高めで、経過観察と言われました

石山
590 01/08/12

M.H.

乳腺線維腺腫と言われました

石山
589 01/08/12

snoopy

ホルモン療法と卵巣摘出手術について

石山
588 01/08/10

サチ

右脇にしこりがあります

石山
587 01/08/09

M.O.

細胞診の結果について

石山
586 01/08/09

Yama

切開生検後の傷口について

石山
585-1
585-2
585-3
01/08/05
01/08/07
01/08/09

N.姫
 

セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか(1)
セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか(2)
組織検査の結果が出ました

石山
石山
石山
584 01/08/05

M.M.

左胸にしこりが・・・

石山
583 01/08/05

K.K.

「のう腫」について

石山
582 01/08/02

H.Y.

おっぱいから血がでたのですが・・・

石山
581 01/08/02

chika

炎症性乳癌と乳腺炎

石山
580 01/07/31

M.F.

レントゲン検査について

石田
579 01/07/31

N.O.

左脇付近のしこりのようなもの

石田
578-1
578-2
01/07/31
01/08/11

S.K.

乳腺専門病院を教えてください
経過観察で大丈夫でしょうか

石田
石山
577 01/07/31

A.I.

手術後の腕のむくみについて

石田
576 01/07/28

M.O

主人の胸にしこりがあります

石田
575 01/07/28

A.O.

乳頭からの分泌物について

石田
574 01/07/26

やす

祖母の乳癌について

石田
573 01/07/26

NORI

乳房超音波診断の結果

石田
572 01/07/25

R.M.

乳癌の心配はありますか?

石田
571 01/07/24

S.K.

乳癌手術後の適切な補助療法について

石田
570 01/07/24

M.T.  

乳輪のできものについて

石田
569 01/07/22

kae

鎖骨と胸の間の硬い異物

石田
568 01/07/21

H.H.

乳癌患者の静脈注射の部位について

石田
567 01/07/21

T.O.

妊娠の可能性について

石田
566-1
566-2

566-3
01/07/21
01/08/07
01/10/29

Michi

乳癌の危険性は?
癌検査良性
生検について

石田
石田
清水
565 01/07/21

miihi

副作用で無臭・味覚ゼロ?

石田
564 01/07/19

T.N. 

アガリクスについて

石田
563 01/07/17

K.I.

脇の下のしこりについて

石田
562 01/07/16

K.Y.

異なる検査結果について

麻賀
561 01/07/12

Y.M.

肝臓転移について

麻賀
560 01/07/12

マリ

葉状腫瘍について

麻賀
559 01/07/12

T.H.

乳癌検診について

麻賀
558 01/07/11

TAKA

マンモに写らないしこりについて

麻賀
557 01/07/09

YUKI

乳頭からの分泌物について

麻賀
556 01/07/08

CHIKA

母の局所再発について

麻賀
555 01/07/08

S.K.

術後の補助療法について

麻賀
554-1
554-2
01/07/06
01/07/28

tame

癌でしょうか・・・。
石灰化のリスクについて

麻賀
石田
553 01/07/02

NAKA

右乳房のしこりについて

麻賀
552 01/07/02

hamu

非浸潤性癌について

麻賀
551-1
551-2
01/07/02
01/08/15

KAKO

次はどんな病気でしょうか?
生理不順?

麻賀
石山
550 01/06/30

M.T. 

抗がん剤治療について

吉田
549 01/06/30

yati

首のリンパ腺の腫れと右手の指のしびれについて

吉田
548 01/06/27

ふみこ

手術をすべきでしょうか?

吉田
547-1
547-2
01/06/26
01/08/11

T.N.

母の乳癌について
術後経過について

吉田
石山
546 01/06/25

yumi

しこりについて

吉田
545 01/06/25

KENTkun

痣状のものについての相談

吉田
544 01/06/24

ueda

娘の右胸のしこりについて

吉田
543 01/06/24

M.M.

父の乳房のしこりについて

吉田
542 01/06/22

kake

母の乳癌治療後について

吉田
541 01/06/22

miya

乳癌の手術について

吉田
540 01/06/20

yama

生検について

吉田
539 01/06/20

Y&M

術後のホルモン療法について

吉田
538 01/06/20

Y.S.

母の病状について

吉田
537-1
537-2
01/06/17
01/06/30

A.S.

多嚢胞卵巣障害と乳癌(1)
多嚢胞卵巣障害と乳癌(2)

吉田
吉田
536-1
536-2
01/06/11
01/06/13

Y.A.

母の手術後について
UFTについて

吉田
吉田
535 01/06/10

Y.M.

しこりについて

吉田
534-1
534-2
01/06/10
01/06/22

E

乳ガン検診にて
リンパの腫れについて

吉田
吉田
533 01/06/10

M.O.

ホルモン療法の副作用では?

吉田
532 01/06/08

T.S.

ハーセプチンと組み合わせる抗がん剤について

吉田
531 01/06/07

S.Y.

えくぼ症状について

吉田
530 01/06/07

M.H.

左胸のしこりについて

吉田
529 01/06/07

K.K.

乳首からの出血について

吉田
528-1
528-2
01/06/07
02/02/19

R.T.

CMF療法後の妊娠について
CMF療法後の妊娠について(2)

吉田
麻賀
527 01/06/07

M.S.

針生検について

吉田
526-1
526-2
01/06/05
01/07/21

u-rs

乳がんと首のしこり リンパの腫れ
抗がん剤治療について

吉田
石田
525 01/06/05

Y

左胸のしこり

吉田
524 01/06/05

masa

手術後の治療法について

吉田
523 01/06/03

S

抗がん剤の投与について

吉田
522 01/06/03

M.M.

ホルモン療法は摘出前に有効ですか?

福間
521 01/06/03

JUN

乳頭のかゆみについて

福間
520 01/06/02

yuki

乳腺専門病院を教えて下さい

吉田
519 01/06/02

M.N.

乳ガンの手術方法について

吉田
518 01/06/02

K.T.

ホルモン療法について

吉田
517 01/06/01

E.H.

同時両側乳癌

吉田
516 01/06/01

S.Y.

CEF療法に関して

吉田
515 01/06/01

T.A.

術後の検査結果までの時間について

吉田
514-1
514-2
514-3
01/05/31
01/06/05
01/06/16

aki

母の乳がん疑いについて
針生検でも「疑い」の場合の治療の進め方
術中迅速診断で充実性乳がんと診断されました

福間
吉田
吉田
513 01/05/31

Rei

転移について

福間
512 01/05/30

masui

非浸潤性癌と治療法についてお尋ねします

福間
511 01/05/30

すず

右脇の下のしこりについて

福間
510 01/05/27

H.M.

手のしびれについて

福間
509-1
509-2
01/05/27
01/06/03

F.T.

ER(−)PR(−)についての質問です
再発の危険性について

福間
福間
508 01/05/23

N.K.

乳癌手術後の持続的な痛み

福間
507 01/05/22

achieve

胸のしこりについて

福間
506 01/05/21

みさ

乳頭分泌物について

福間
505 01/05/21

S.O.

白色乳頭分泌物

福間
504 01/05/21

K.U.

リンパ転移の個数と生存率について

福間
503-1
503-2
503-3
01/05/21
01/05/23
01/06/09

Y.T.

Pajet病の疑いについて
乳頭分泌物について
首のしこりとの関係について

福間
福間
吉田
502 01/05/18

kai 

右胸と脇の辺りが痛い

福間
501 01/05/15

ふみこ

痛みのあるしこり

福間
 

 

No.600-1】 01年09月13日  M.O.                    
乳ガン検診にて

32歳主婦です。2週間程前に市で行っている集団の乳ガン検診に行きまして、しこりが右胸にあるとの事で、良性だろうけど念のため詳しく検査した方が良いと言われました。私は驚きはしませんでした。なぜならそのしこりは今から10年程前からあるもので(大きさ変わらず、生理前などには痛む)、以前の検査(触診、エコー)で良性と言われていたからです。それでも今回は年齢の事と10年も経っているという事で念のため先日検査(触診、エコー、マンモグラフィー、細胞診)を受けました。触診やエコーなどでは線維腺腫と言われ、マンモグラフィーではよく聞き取れなかったのですが、「石灰・・?が多い?少し硬いな」などとつぶやいておられたのですが、「乳腺症かな?」との事でした。確定するために細胞診をしておくとの事で吸引もしてもらいました(中身は透明の液体でした)。特に担当の医師も問題あるようにはおっしゃっておられなかったのですが、ひょっとして細胞診の結果でガンの疑い、もしくはガンとなる事も多いにあるんじゃないかと思うと、心配しすぎかもしれませんが、夫もおらず、身内もいない私には小さな子供が二人いますので将来を考えると不安で眠れません。実は今回は、子宮ガンの検診の方でもひっかかってしまって同じ日に細胞診の結果があるという事もあるのでとても不安なのです。お忙しい中、申し訳ありませんが、ご解答下さいますようよろしくお願い致します。
質問
@10年も前からあるしこりがガンになったりする事はあるのでしょうか?
Aレントゲンでの「石灰・・?」はガンでなくてもあるものなのでしょうか?それは専門の医師なら区別がつくものなのですか?
Bエコーでは線維腺腫だとおっしゃっていたのがレントゲンで乳腺症に変わったのはおかしな事ではないですか?「硬い」とか「石灰・・?」がある事ででしょうか?
C細胞診で吸引をした時の透明な液体からは何かお分かりになられますか?

1)10年前からあるしこりが癌になるということはあまりありません。もし10年前に癌であったとしても大きさも変わらずにそのままであるというのは癌だとしたらあまり考えられないと思います。
2)マンモグラフィーで認められる石灰化は、良性の病気でも悪性の病気(癌)でも認められます。ただ良性の石灰化と癌の時の石灰化は形や数などに違いがあり、通常は区別がつきます。もちろん良性と悪性の判別が難しい石灰化もありますが、大部分は区別がつきます。
3)時に線維腺腫と乳腺症の鑑別が難しい場合があります。特に乳腺症で嚢胞(内部に液体のたまっている袋状の組織)を形成している場合など、触診やエコーで線維腺腫と区別がつかないこともあります。特に乳腺症に診断が変わったとしてもおかしくはないと思います。
4)細胞診を行ったところ、透明な液体が引けてきたとのことですが、このことから考えるとしこりは嚢胞で診断としては主治医の先生のおっしゃる通り、乳腺症であろうと思われます。内部の液体が透明であるときはあまり悪性であるということは少ないと思います。嚢胞の中に癌があるということもありますので、細胞診の結果はきちんと聞いてもらいたいのですが、症状や経過からすると、良性(おそらく乳腺症か)の病気が最も考えられると思います。(文責 稲葉)

 

No.600-2】 01年12月10日  M.O.                    
乳癌定期健診について

2度目の相談となります。以前9月頃にも乳ガン検診に引っかかり色々な検査をして不安でいる時に相談に乗って頂きまして、結果まで落ち着いて待つ事ができました。細胞診の結果、ガンではなく乳腺症とのことで、今後も定期検診を受けるということでとりあえずは一安心しました。その節は本当にありがとうございました。そして今回また相談に乗って頂きたいのは・・・。
9月の検査から3ヶ月という事で本日また定期検診に行って来まして、乳腺エコーの結果、形がいびつ?で境界がはっきりしないなど気になるとのことで、また(前回と同じ10年前からあるしこりの)細胞診をして帰ってきました。結果はまた来週末とのことです。
それでお聞きしたいのは、前回全ての検査の結果で大丈夫であったしこりが3ヶ月で悪性に変わったりする事があるのですか?境界がはっきりしない、形がいびつなどというのはガンの特徴なのでしょうか?前回も細胞診をしていたので今回はないだろうと安心していたのですが、医師によると細胞診を一度したくらいでは診断出来ないとの話でしたが、そうなのですか?細胞診では前回もそうだったのですが、吸引される時には失神しそうなくらいのすごい痛みだったので、今回は途中に麻酔をして頂いて痛みも少なく無事に終わったのですが、こんなに痛いのはおかしいのでしょうか?ちなみに今回も吸引した液体は透明でしたので自分では大丈夫かなとは思ってるのですが、それでも結果まで不安です。
医師からすると少し気になる程度でたいした事ないのかもしれませんが、私はその医師の「気になる」って言葉で「ガンの疑い?」とすごく不安です。乳腺症の人はガンになる確率が高いと聞いた事があります。今回もしまた大丈夫であっても可能性として高いのなら今後もずっと心配しながら過ごさないといけないですよね。自分の為にも今後も定期検診は続けていこうとは思っています。実際に乳ガンで辛い思いをされ、色々な治療法で克服し前向きに頑張ってらっしゃる方がたくさんおられる中、私のような症状で相談させて頂いて申し訳ありません。アドバイスよろしくお願い致します。

前回された検査では、100%良性とはいいきれません。ですから定期的に経過を見ていくわけです。もしも悪性であれば、3カ月で悪性にかわったというより、もとから悪性であったということです。それが検査でひっかからなかったということです。超音波の所見は、悪性も否定できない状況のようです。今回の細胞診で良性の結果であっても、心配であれば、局所麻酔の日帰り手術でしこりをとってしまった方がすっきりするかもしれません。(文責 徳田)

 

No.599】 01年09月12日  aki.                    
術後の放射線療法について

52歳の母のことでご相談お願いいたします。今年の6月12日に温存療法の手術をしました。結果は1.2センチ、リンパへの転移はなし、ホルモンレセプター陽性でした。退院後の治療は放射線18回照射・ホルモン剤5年服用とのことです。母は術後患部腋の下にリンパ液がたまり(主治医は原因は不明と言いました)、注射で1日おきにリンパ液を抜きながら放射線を7回かけたところで、あまりにも水が溜まるので管を挿入し、放射線が一時中止となりました。その後、いくら日を重ねても吸収されないとのことで、なにか薬液を注入しわざと炎症を起こして溜まらないようにしました。その後、乳房に軽い炎症が起きたという事でしばらく休みましょうということになりました。現在は順調で放射線も再開し残り11回行う予定でおりますが、いくつか教えてください。
・術後7回放射線照射後1ヶ月半も一時中断しましたが、この中断は今後の予後に影響はありませんか?
・母のようにリンパ液が溜まるのは、何が原因なのでしょうか?
どうぞよろしくお願いします。

1)放射線照射の一時中断に対する影響についてまずお答えします。一時中断した場合、その後の予後に影響するかどうか私の知っている範囲では、その点に関するきちんと比較した臨床試験などの科学的データはないと思います。温存手術で放射線を照射しない場合や照射の回数や量が不十分な場合は放射線照射をきちんと行った場合に比べて予後が悪いというデータはあります。私個人の推測では1ヶ月半程度の中断であれば、その後照射を決められた回数行い、最終的に決められた回数と量がいっていれば予後に影響がないのではないかと考えます。
以前は手術後なるべく早期に放射線を行った方がよいといわれていましたが、術後3ヶ月以内に開始するなら変わらないとか、全身療法(抗ガン剤やホルモン剤など)をむしろ術後早期に開始した方がよいという報告もあります。それらから考えても1ヶ月程度の中断なら予後に影響はないと考えます。

2)術後腋の下にリンパ液がたまる事に対してのお答えです。これは乳癌の術後にわりとみられるものです。手術の際に腋の下のリンパ節を恐らく切除したと思います。腋の下のリンパ節は通常腋の下の脂肪の中にあります。リンパ節を切除するというのはリンパ節を含めて脂肪ごと切除するのが普通です。このときに細いリンパ管(リンパ液の流れる管です)は切れっぱなしとなるわけですが、通常はそのままでも大丈夫で、ある程度時間がたてば自然にリンパ管は塞がってしまいます。もちろん太いリンパ管は結紮したりしてなるべくリンパ液が漏れでないようにしますが、細いリンパ管はそのままです。手術後早期はまだリンパ管が塞がっていないので、どうしても腋の下のリンパ節を切除した部位にリンパ液が溜まります。そこで管(ドレーンといいます)を入れて、中に溜まっているリンパ液や血液などを外に出します。手術後5〜7日ほどすれば前に述べたようにリンパ管の切れ端は自然と塞がり、あまりリンパ液は溜まらなくなります。そうなれば管は抜けるわけです。ただ管を抜いた後もリンパ液が少しずつ溜まることがあります。普通は溜まったら針を刺してリンパ液を抜いたりして対応します。このような処置数回で溜まらなくなります。稀にaki様のお母様の様になかなかリンパ液が減らず、再度管を入れたり、薬を入れて溜まらないようにしたりすることもありますが、全く心配はいりません。何ヶ月や一年も溜まっているということはありません。リンパ液が溜まることはもちろん病気の進行度や予後とも全く関係はありません。(文責 稲葉)

 

No.598】 01年09月11日  T.S.                    
脇の下のしこりについて

34歳、現在2人目の子供に授乳中(産後14日目)です。妊娠中から脇の下に1pほどのしこりを認めていたのですが、あまり気にしないでそのままにしていました。産後そのしこりが3pほどに大きくなっているのに気づき、もしかしたら乳ガンの可能性があるのではないかと不安を感じています。しこりは両腕の脇の下にあります。非妊娠時にも検診で乳房のごつごつを認め、乳腺症との診断で、年に一度は検査をするようにしており、昨年の秋には異常なしとの診断をもらっています。乳汁分泌は1人目の時も今回も大変良好で、そのことに原因があるのでしょうか? 妊娠中にすでに乳汁の分泌を認めています。現在完全母乳で育てていますが、控えた方がよいのでしょうか?よろしくお願いいたします。

脇の下のしこりですが、お話からすると乳腺組織が産後ということもあって生理的に(病的ということでなく、産後の正常な反応として)はっている状態ではないかと思われます。乳腺組織は脇の下の方まで伸びている方もいて、両方ということから何かのしこりというよりこちらの方を考えます。母乳を控えることも必要ないと思われます。ただ妊娠中や産後にも乳癌が発生することもあり、特にこれらの時期はさわってもわかりにくいことがあるため、念のため乳腺の外来受診をおすすめします。(文責 稲葉)

 

No.597】 01年09月01日  ユキオ                    
女性化乳房

長年悩んでいる事がありまして、少しアドバイスなどを頂けたらと思い、失礼ながらメールさせていただきました。今年で28歳になる男なのですが、少し胸が出ています。小学校5,6年生ぐらいから膨らみはじめ、大きさは、Tシャツ1枚だと少し目立つ程度です。ダイエットで脂肪を落とせば胸の膨らみも減るのではないかと試みてみましたが、他のところはガリガリに痩せるのですが、胸の膨らみは残ってしまいます。ホルモンの投与では胸の膨らみは小さくならないようですし、除去手術では跡が残ってしまうようですし、半分諦めていたのですが、日本乳癌検診学会様からコチラに問い合わせてみてはと教えていただいて、何か方法はないか意見を聞かせていただこうとメールさせていただきました。私のような体の方は他にもいらっしゃったりするのでしょうか? もしよろしければ、どんな事でも結構ですので、助言頂けたらと思います。よろしくお願いします。

女性化乳房と思われます。。男性の痕跡的乳腺が正常の度を越えて肥大してきているものを女性化乳房といいますが、肥満体に見られる脂肪沈着のみの見かけの乳房肥大とは区別されます。原因としては、「@生理的肥大(思春期肥大)、A特発性肥大(原因が分からない)、B内分泌疾患により女性ホルモンが増加したり、肝疾患などにより女性ホルモンが代謝されない等、内因性のもの、 C薬物の副作用など、外因性のもの」が考えられます。思春期の男性のほとんどすべてが一度は乳腺肥大を経験しますが、大部分はそれを自覚せずに通過してしまいます。6ヶ月〜1年で退縮し始めること、また思春期男性乳癌の報告例がないことから、一般的には経過観察をしていますが、2年以上たっても退縮傾向を示さない女性化乳房症では、本人が心理的負担を訴える場合、入院で、乳房切除術を行う場合もあります。貴方の場合は女性型の女性化乳房の可能性が高いので、内因性の病気があるかどうかを調べた上で、乳腺切除の方向で考えたほうがよいかもしれま
せん。乳腺外科で相談してみてください。(文責 須田)

 

No.596】 01年08月18日 Y.I.                    
手術を受けるにあたって

36才、11才の子供がおります。6月初旬、自分でしこりを発見、7月の第1週に産婦人科で乳がん検診を受けました。「問題ないようだが念のため専門医を訪ねるように」と言われ、7月末より3週間かけて 某大学病院にてエコー、マンモ、細胞診の検査をしました。細胞診では「異常なし」結果だったにも拘らず、先生がおっしゃるには「どうも納得がいかない」とのことで、9月7日に手術を受けることになっております。先生が納得がいかない理由として
1.形がいびつである
2.細胞診を行った翌日(7日)に脇の下に新たにしこりを発見し、その位置が乳頭からもう一つのしこりをはさんで直線状にあり、良性のものではこういう事は有り得ない
ということでした。先生より、「@外来にて生検をする。 A手術をしてそれぞれ中身を確認し、その時点で悪性であれば根治治療、良性であれば摘出する。 」の2つの選択肢が与えられ、先生は「@の生検だと悪性だった場合、がんを少し撒くことになるのであまり薦められない」ということで手術を受けることになったわけです。私が心配しているのは
1.診断が確定していない為、骨シンチグラム、乳房CT、腹部レントゲンの検査は手術前には受けられないと説明を受けましたが、転移していた場合でも手術を先に行ってよいのでしょうか? 化学療法を先に行う方法もあるようですが・・・。
2.最近、右胸と背中に鈍い痛みがありますが、肺に転移している場合、このような症状がでるのではないですか?
3.状況からいって脇の下のしこりは転移の可能性が高いのでしょうか?
4.手術を7日まで待っている間に癌が進行して手後れになることはありませんか?
以上、毎日不安で夢でもこのことばかりです。お忙しい中、申し訳ありませんがどうぞよろしくお願い致します。

乳癌を診断するまで触診も含めていろいろな検査があります。どの検査も単独で100%わかるという検査はありません。常に擬陽性、擬陰性があるということを考えておかねばなりません。細胞診でも同様に、本当は癌なのに癌という細胞の結果が出てこないこともあります。細胞診で癌という結果が出なくても、他の検査で癌を疑うような結果が出た場合は組織をとったり、Y.I.様の主治医の先生のように手術の予定をくんで、術中迅速病理診といって、手術中とった組織を病理の先生にすぐみてもらい、悪性かどうか判断することもあります。ただ私自身では、迅速病理診断は時に判定が良性・悪性の診断が困難なこともあるので、なるべく外来で生検してきちんと診断をつけてから手術を行うようにしています。以前は生検で悪性の場合癌細胞をばらまくことになるので、なるべくしない方が望ましいといわれていましたが、最近は生検後なるべく早く手術をすれば特に問題なく、診断の間違いを減らす意味でも病院によっては迅速診断はなるべく行わないというところもあるようです。やはり、癌の診断がつかずに手遅れになってしまうのが一番困るので、生検や迅速診断でもいいですからきちんと組織診断はつけるべきと考えます。
さて、@のお答えですが、脇の下のリンパ節ではなくて、体の中の内臓(肺や肝臓、骨など)に転移がある場合は手術の前に化学療法をやることがあります。またしこりの大きさが大きい場合、やはり化学療法を先に行うことがあります。一般にしこりの大きさが3〜4cmぐらいまでは初診時に内臓転移があることは少ないです。メールにはしこりの大きさが書いていないのでどの程度かわかりませんが、おそらく主治医の先生はしこりの大きさなどから判断して、もし乳癌であっても転移はないと判断して手術の予定を入れたのだと思います。Aのお答えですが、肺転移の症状として痛みというのは少ないので、この痛みは肺転移ではないと思われます。Bのお答えですが、脇の下のしこりは何ともいえません。転移の可能性はありますが、本当にリンパ節かどうかはわかりません。すいません。Cのお答えですが、手術が9月7日とのことです。乳癌の進む速さ(もちろん個人差があるので一概にはいえませんが)についてはある程度わかっており、急に全身に転移を来して手遅れになるということは、妊娠中などの特別な場合を除いて少ないと思います。手術を待っている間は皆さん不安になるとは思いますが、手遅れにはならないですから過度に心配なさらなくてよいと思います。(文責 稲葉)
 

 

No.595-1】 01年08月18日  カオリ                    
乳頭の血性分泌及びかさぶたについて

29才独身です。先日ふと乳房の自己検診をしていたところ、右の乳輪の丁度少し上の辺に柔らかいようだけど不正形っぽい何か感触があったので左右比べる為に何度か触っていました。結局は自分ではかたさも形もはっきりわかりませんでしたが、なんとなくですがそれは右側にはあって左にはなかったと思います。その後に分泌物はないか乳頭を摘んでみたところ、右側から赤褐色の分泌物が出て来ました。その後も右側のその上の辺りを押さえると少量ですが赤褐色の分泌物が出ます(自然に分泌物が流れ出ることはありません)。翌日に乳腺外科で診察を受けました。エコー、触診、マンモグラフィーの結果、はっきりとした原因はわかりませんでした。疑いは乳管乳頭腫で悪性であれば非浸潤性癌といわれました。乳頭からの分泌物は血性であることはわかりました。そして後日に右側乳房のみ乳管造影検査、マンモグラフィーを受けました。その結果、疑いのあった乳管乳頭腫でもなく、特に悪性のしこりらしきものは見られないとのことでしたが、乳頭出血の原因はわかっていない事から、日を改めてCT(造影剤は入れていない状態)、再度エコーの検査を受けました。今はその結果待ちなのですが、とても心配に思うことがあります。血が出た方の右の乳頭は以前(2年前くらい)に激しい痒みがあって、かきすぎて乳頭にカサブタができたことがあります。今もよく乳頭がカサカサになって痒みを伴います。たまに左も痒いのですが右の方が強い痒みです。乳輪から外には斑点のようなものはできた覚えはありませんが、軽い湿疹はあったかもしれません。こんな時がありましたがいつしかカサブタや乳首をかいたキズなどは治っています(カサブタの後だと思うのですが乳首に1ヶ所薄い褐色のシミみたいになっています)。 今は特に目立った外傷はありませんが少し痒みはあります。これらから、パジェット病という病気の疑いはありますでしょうか? また上記から非浸潤性癌の疑いはあるのでしょうか? 考えるほどに不安でどうしようもなくなり思いきって相談をさせていただきました。もう一つお聞きしたいことがあります。2回目の超音波の時(1回目よりは精密に見ると主治医の先生は言っておられました。)になりますが、検査中に血栓があるとか言っておられたと思います。頭の中がいっぱいで検査後には何かを聞くことも忘れていたので詳しくは何も聞けませんでした。検査結果まで、まだ約10日あります。血栓がどのような状態かもわからないのと、自分の状態がぜんぜん把握できていません。こちらが原因かどうかはわかりませんが、7月の初め頃から右腕の肘から下が時々と手首から下がほとんど毎日、寝ている時にしびれて目が覚めます。覚めてからしばらくしているとおさまりますが、小指と薬指に痛みがあることが多いです。何か乳房と関係しているのでしょうか(つい最近整形外科で見てもらいましたが、特に異常はありませんでした)。血栓という言葉と手のしびれでパニック状態となり、とても不安でなりません。検査結果まで、普段通りの生活をしていても大丈夫なのでしょうか? お忙しいところ申し訳ありませんがご回答どうかよろしくお願いします。お返事お待ちしております。

乳頭の血性分泌と乳頭のかさぶたについてのご質問ですが、まず血性分泌についてお答えします。血性分泌を来す病気は乳腺症、乳管内乳頭腫、乳癌などがあります。乳頭分泌の症状だけでは通常は診断が確定しないので、乳管造影や分泌液の細胞診などを行います。現在までの検査では悪性の所見は出てないとのことですが、考えられる病気としては非浸潤癌もあげられます。またパジェット病についてですが、臨床的には乳頭の湿疹様の皮膚病変を示し、病変の組織を顕微鏡で見ると乳癌細胞が乳頭表皮へ進んでいるのがみられます。初発症状は乳頭のただれ、びらん、かゆみ、発赤、かさぶたや乳頭の異常分泌などがあります。確定診断をつけるには乳頭の擦過細胞診(乳頭をこすって細胞を採取します)や生検などがあります。かさぶたの症状からいえば、パジェット病も考えられる病気の一つです。血栓についてはこのメールを読む限りでははっきりとわかりません。通常の乳房の超音波検査では血管はあまり検査しませんし、それとも乳管内の血栓ということでしょうか。乳管内の血栓というのもあまり聞いたことはありませんが・・・。肘から手首にかけてのしびれや痛みは特に乳房とは関係ないと思います。検査結果が出るまで待っているのは大変とは思いますが、主治医の先生の意見を聞いて、必要なら詳しい検査など主治医の先生と相談して下さい。(文責 稲葉)

 

No.595-2】 01年08月20日  カオリ                    
非浸潤癌について

もう少しご相談したいことがあります、度々になりすみませんがよろしくお願い致します。私の場合、今の検査段階上では特に悪性のしこりのようなものはない様子なのですが、非浸潤癌はどのような検査でわかるのでしょうか? 非浸潤癌と非浸潤乳管癌では同じなのでしょうか? 乳頭から出血があったことから、もしもの場合、乳腺症だったとしたらその乳腺症は手術が必要なのでしょうか? 乳腺症は乳癌との関わりがある症状なのでしょうか? お忙しいでしょうが、ご回答いただければ幸いです。

まず非浸潤癌からお答えします。その前に少し専門的になりますが、乳房の構造について説明します。乳房は乳汁を作り、分泌する臓器です。乳頭(乳首)から乳汁が出るわけですが、乳頭には乳管という乳汁の流れる管が数本開口しており、その出口を乳口といいます。乳管を奥までたどると、乳管は木の枝のようにいくつにも枝分かれし、最後には小葉というブドウの房のようなものに行き着きます。つまり乳汁はブドウの房に当たる小葉(正確には小葉がいくつかの腺房に分かれており、この腺房が乳汁を分泌します)で乳汁が作られて、乳管を流れて、その乳管がいくつか合流してより太い乳管となって乳頭から乳汁が分泌されるというわけです。乳癌のほとんどはこの枝分かれした乳管から発生してこのようなものを乳管癌といいます。時に小葉の腺房から発生することもあり、このタイプを小葉癌といいます。また乳管の開口部(乳頭近くの太くなった乳管)付近から発生したものをパッジェト病といいます。またこの乳癌の発生部位による分け方とは別に、非浸潤癌と浸潤癌という分け方もあります。乳癌がまだ乳管内にとどまっている早い段階のものを非浸潤癌といい、乳癌の細胞が乳管の外に進んだものを浸潤癌といいます。乳管の外には結合組織や脂肪組織、血管やリンパ管がありますので、浸潤癌になると血管やリンパ管の中に癌細胞が入り込み、転移を起こす可能性が出てきます。一方非浸潤癌は理論的には血管やリンパ管の中には癌細胞がまだ入らない段階なので、転移はないといわれています(それだけ早期の段階というわけです)。非浸潤性か浸潤性か、これに発生部位による分類を組み合わせて非浸潤性乳管癌とか浸潤性小葉癌とかいったりするわけです。非浸潤性乳管癌というのは乳管発生の癌で乳管の外にまだ進んでいない癌ということです。非浸潤癌は非浸潤性乳管癌と非浸潤性小葉癌に分かれますが、非浸潤性小葉癌は少ないです。専門的な話で難しかったと思いますが、ご理解いただけたでしょうか。
非浸潤癌の検査も浸潤癌の検査も変わりはありません。特別な検査というものはありません。症状やマンモグラフィで非浸潤癌の可能性が考えられたら、組織診断(組織がとれるほどの太い針で穿刺するか、局所麻酔で組織をとるか)をして確定診断するしかないと思います。ただ乳房に硬い部位があるとかマンモグラフィで疑う部位があるとかしないと、組織を採るといってもどこを採っていいかわかりませんが・・・。乳腺症だったら手術が必要かどうかですが、乳腺症であれば手術の必要はありませんが、乳頭から出血があって絶対乳腺症で間違いないと診断するのはなかなか難しいことが多いと思います。乳腺症は直接は乳癌と関係はありません。乳癌の前癌病変といったこともありません。ただ乳癌のリスクファクターに良性乳腺疾患の既往という因子があります。また乳腺症と乳癌の区別が難しいことが稀にあり、注意して経過を見ていくのが望ましいと思います。(文責 稲葉)

 

No.594】 01年08月17日 Y.M.                    
母の乳癌について

母は1年前の5月頃、乳癌の手術をしています。症状としてはすれすれの2期で、左の乳房とリンパ腺を切除しています。手術は無事成功しましたが、1年たち最近まで検査をしても別に異常は認められませんでした。しかし、ここ1ヶ月前から頭の片側がズキズキと痛むと言
うのです。そして、左目の見え具合がおかしいというのです。1ヶ月ぐらいこの様な状態が続いていると言います。まるで薬で眼光を開いたときの見え具合のようだと言います。明日、頭のCT検査をするんですが、母は73歳で、この頃やけに弱くなったように思えます。転移している可能性がある様な気がして、すごく心配をしています。また母方には癌の遺伝があるのか、母の姉は3年前に癌でなくなっています。胆嚢に癌ができ、手術ができない状態だったと言います。母の父は末期の胃がんで50代でなくなりました。母の妹は心不全で他界、母の弟は最近は胃癌で入院しているそうです。なにしろ高齢なので、どうなのかお教えください。

お母様が乳癌の手術をして1年たち、最近頭痛と左目の調子がおかしいとのことですが、ご家族としてはやはり転移のことが心配なのでしょう。この症状が転移つまり頭蓋内の転移によるものなのか、それとも転移ではないのか、お答えとしてはそのどちらも可能性があると思います。乳癌の頭蓋内の転移でご質問にあった様な症状がでることもあるし、乳癌の転移とは全く別の病気で起こることもあります。またはっきりした原因がなくても質問のような症状がでることもあるでしょう。やはりCTやMRI検査などを行って詳しく原因を調べるしかないと思います。患者さんやそのご家族の方は、「検査の結果を主治医の先生から聞くのは結果が悪いものかもしれないのでとても勇気がいります。」とおっしゃいますが、勇気を出して主治医の先生に聞いてください。(文責 稲葉)

 

No.593】 01年08月15日 H.H.                    
婦人科検診について


おととい婦人科検診をうけました。その際、右乳房 乳頭右あたりと左乳房 乳頭左にしこりがあると言われ(その場所を触ると痛いような何かあるのを自分でも感じました)そのままエコーを受けました。その場でなんらかの診断をしてもらえると思っていたのですが、エコーの写真を専門の先生が診て2週間後に郵便で返事がくるとのことで、不安でたまりません。検診を受けた日は生理が始まる1日前で、以前より生理前後には触れたりちょっと走ったりしただけでも痛かったので、痛いことに関してはあまり気にしていませんでした。エコーの時には、右乳房のしこりがあるといわれたところでは、横に細長いような黒い影が映っていました。左の乳房のしこりのところでは黒い影はみられませんでしたが、左のわきの下あたりに黒い影が写り何度も診ていました。乳癌であれば2週間もほうっておいていいのでしょうか
? 関係ないかもしれませんが、婦人科検診の3日くらいまえからのどがつまるような感じがしていて、今日は声がかすれたりもします。(夫には気にしすぎだといわれたのですがやっぱり気になり、メールしました)よろしくお願いします。

検診でのエコーは医師かあるいは技師がやっているので、その場ですぐ診断をつける事ができないか、医師であっても2重チェックのために2週間後の結果という事になると思います。生理前に乳房が張ったり硬くなるのは普通の事で、しこりはすぐに癌という事にはなりません。エコーの検診は、検診として拾い上げる能力はあるのですが、特異性と言って、癌を癌であると診断することに関しては弱い検査です。つまり、検診でエコーをすると異常ありになる人が非常に多いのですが、本当の癌であることは非常に少ないといわれています。最近は50歳以上の人に限ってマンモグラフィーと触診を使った検診だけが科学的に有効とされています。そのことを考えればエコーで影があっただけでは、何の意味もないといえるかもしれません。一般に乳癌は発育は遅く、数ヶ月単位でやっと大きくなるかどうかで、発ガンから腫瘍が分かるまでに数年から数十年かかると考えられています。心配でしょうが、癌の可能性は低いし、2週間は全く心配ないと思います。本当に心配なら、生理後に大きな病院(外科や乳腺外科)で再度診察を受けてもいいかもしれませんが、異常なしになる事が多いと思います。(文責 石山)

 

No.592】 01年08月15日 O.R.                     
副作用とプロポリスについて


昨年3月、乳癌で左胸全摘しました。毎月、ゾラテックスの注射を受けています。今年の5月頃から疲労感があります。背骨、腰、膝が痛いです。骨のレントゲンをとりましたが異常ありませんでした。それと、舌がしびれて味覚がわからなく、何を食べてもおいしくありません。頭がうまく働いてないような感じもあります。主治医は更年期のせいだろうということですが、ゾラテックスの副作用でしょうか? ゾラテックスが終了すれば、この状態は治るのでしょうか? 個人のHPで、乳癌の人は、ローヤルゼリー入りのプロポリスは飲まない方が良いと書き込みがありました。毎日ドリンクを飲んでいますが、医学的に本当でしょうか?

ゾラデックスは閉経状態を作り出すので更年期と同じ状態になります。しかしそれは普通開始後一年以上してから出る事ではなくもっと早いと思いますので、別の原因も考えられます。舌がしびれて味覚障害というのは抗癌剤の副作用で多いようですので、他に併用薬はないのでしょうか。ゾラデックスの可能性は低いと思います。体の痛みは、一応骨転移を心配しますので、レントゲン検査のみでなくICTPという骨専用の腫瘍マーカーや他のマーカーのチェックや、最近骨シンチをやっていなければ、やる必要があるかもしれません。怪しい場合は MRIで診断できることも多いようです。転移でなければ、更年期と同じで骨粗鬆症も一応検査する必要があるかもしれません。ロイヤルゼリー入りのプロポリスについては医学的に検証されていませんので、乳癌に悪いとか良いというデータはありません。医薬品でない以上、医学的な検証は全くされていませんので分かりません。もし女性ホルモン様の作用があれば乳がんには悪いということになります。説明書には何も書かれていないのでしょうか。PL法という法律に従ってメーカーに問い合わせるしかないと思います。(文責 石山)

 

No.591】 01年08月15日 YOSHI                    
マンモテックの値が高めで、経過観察と言われました

30歳。1歳10ヶ月の子供が一人います。昨年の6月に卒乳したのですが、1年2ヶ月経った今でも、左右両方とも乳首を搾ると少量の乳汁分泌があります(血性ではなくやや黄色みがかった乳白色です)。先日、乳癌検診を受けたところ、卒乳後1年以上経っても乳汁が出るのは異常だとのことで、エコーとマンモテックの検査を受けました。エコー上では特に異常は認められなかったのですが、マンモテックの結果、左が400〜1000、右が1000という値で、正常値と癌の疑われる値との中間なので、3ヵ月後にもう一度検査をすると説明されました。検診の前日に、市販の妊娠検査薬を使ってみたところ、非常に薄い色だったのですが、陽性らしい結果が出て、現在妊娠している可能性があります。妊娠と、マンモテックの検査結果との間に関係はあるのでしょうか? 経過観察とのことですが、今の状態での妊娠継続、出産、授乳は、母体と赤ちゃんにどのような影響を及ぼすのでしょうか? CEAの値の高い母乳を
授乳した場合、赤ちゃんに悪い影響はあるのでしょうか? お忙しいところ大変申し訳ありませんが、お答えいただけると幸いです。

マンモテックは検査法が出た時はとても優秀な検査として全国の病院で採用され、広く行われております。ところが厚生省の認可にもかかわらず、擬陽性が多すぎるのではという意見が臨床医の間から出ていて、少し検査結果に疑問を持つ人が増えています。わたしもこの検査は7年くらい、多分数百例の検診や外来の患者さんに施行し、ほとんど癌は見つかったことはありません。余り心配しなくて良いと思います。(文責 石山)
 

 

No.590】 01年08月12日 M.H.                      
乳腺線維腺腫と言われました

先日、乳腺線維腺腫と言われ、医師から「手術するかどうかはどちらでもいいが、3〜4cm位の大きさなので出来れば取った方がいいと思う。」と言われました。方法としてはたくさんあるみたいでたくさんお話をしてくださいました。不安で怖いので、自分としては取らなくてもいいならば取りたくはないのですが、初めて発見した時に比べてしこりも大きくなってしまい、たまに痛みを伴うことがあるので、将来の事を考えると取ったほうがいいのかなぁ〜!?と思います。手術方法も色々あるらしく、腫瘍だけを摘出するならば胸の上から切り摘出する方法があるらしいです。私は出来るだけ傷口がわからないようにしたいので脇から手術してもらいたいと思っています。胸の上から切り摘出するのと、脇から切って摘出するのでは体にとっての負担(後遺症など)はどうなのでしょうか? とても気になっております。良いアドバイスをお願い申し上げます。

線維腺腫は時にかなり大きくなる事があり、私の病院では2センチを越えている人や急速に大きくなってきた患者さんには一応手術をお勧めしています。3,4センチで、大きくなる傾向があればとったほうが良いと思います。術式の傷についてですが、腫瘍の位置(乳頭乳輪からの距離、内側か外側か)、乳房の大きさなどによって一長一短があり、どちらがいいかは決められません。私は乳輪にある程度近い腫瘍は、乳輪の外側に沿って皮膚を切るし、それ以外は腫瘍の真上から切って摘出しています。それが局所麻酔の時には安全で速いからです。全身麻酔でやるのであれば、もう少し時間的に余裕がありますので脇から切るなど色々工夫してやることも可能と思いますが、その辺の違いは直接主治医から聞いてみてください。(文責 石山)
 

 

No.589】 01年08月12日 snoopy                         
ホルモン療法と卵巣摘出手術について

36歳、独身です。5年前(96年)にVb期の状態で発病し、化学療法とゾラテックスで映像ではわからないくらい良くなりました。当初は腫瘍が小さくなったら手術をという話でしたが、私の場合、腫瘍が島状に点在しているだろうから、取りきれないおそれがあるということで、現在にいたるまで手術は受けていません。97年の2月には、予防のために放射線照射もしました。2年半くらいは調子が良かったのですが、99年に再発し胸部リンパ腺も腫れ、一時は声も出なくなりました。そのため99年7月から化学療法を再び受け始め、発病時から続いているゾラテックスの注射と共に、ノルバテックスも服用し始めました。声は治療から3ヵ月後に出るようになり、昨年の8月には腫瘍も消え、腫瘍マーカーも正常値に近くなり、白血球が減少したことなどから化学療法も打ち切りとなりました。しかし今年の春になって、腫瘍マーカーが悪化し続け、7月中旬から再び化学療法を受けています。主治医からは、3年前に(まだ再発する前の調子の良かったとき)「あなたは再発予防のために、一生妊娠しない方がいいから、ゾラテックスの注射を閉経まで打ち続けるよりも、卵巣摘出の手術を受けたほうが(金銭的にも負担が少ないし、頻繁に来院しなくてもよいから)よいと思うが」と言われました。しかし、当時は再発するとは思ってもみませんでしたし、結婚して子供を産みたいと強く思っていましたのでゾラデックスを続けて打ち、卵巣摘出手術は当面はしないと意思表示をしました。しかし今年になり発病から5年が過ぎたので、健康保険も本人継続のものがなくなり、医療費が更にかさむようになりましたし、再発と治療を繰り返しているので定職も収入もありません。またこの調子では出産は難しいだろうと自分でも納得できるようになりました。主治医に卵巣摘出手術のことを話すと、ゾラデックスを閉経まで打ち続けるよりメリットが多いと言います。しかし、私は複数の方のご意見をお聞きしてから手術を受けたいと思っています。卵巣摘出の後遺症は、ゾラデックスを打ち続けている現在と変わらないのでしょうか? また、私の状況では卵巣摘出手術を受けることが良い選択なのでしょうか? ちなみに、ゾラを打ち始めて1〜2年は更年期障害のようになり非常に辛かったのですが、今は特にそういった症状はなくなりました。今と特に変わりなく、後になってからも恐ろしい後遺症などがないのなら、卵巣摘出手術を受けようと思っていますが、何卒ご回答をよろしくお願いします。

これまでの治療の経緯と再発の過程、健康保険や金銭的な問題も考えると、卵巣摘出は良い選択だと思います。今までは確かにゾラデックスによって卵巣摘出はほとんど行われない手術と考えられていましたが、私が主治医でもそのような選択肢を患者さんに提示するかもしれません。問題は独身であるということでしょうが、これまでの経過を考えれば、ご本人が納得できれば、薦められる方法だと思います。それとゾラデックスも長期投与やエンドキサンなどを含む化学療法では30歳台でも中止後そのまま閉経になることもあるようです。卵巣摘出後に新たに更年期障害が生ずることもないし、大きな合併症はないと思いますが・・・。(文責 石山)

 

No.588】 01年08月10日  サチ                          
右脇にしこりがあります

28歳の富山に住んでいる者です。右の胸・・というか、脇のあたりにしこりがあります。そのしこりが、生理が近くなると腫れてとても痛くなります。20歳くらいの時、心配で病院で見てもらったのですが、それはホルモンのバランスのせいで起きているものなので、特に心配ないと言われました。結婚して子供を産んだらなくなるかもしれないとも言われました。でもいまだ結婚もせずそのしこりは健在です。しかも最近になって生理が近くもないのに腫れてとても痛いです。時間が経って悪いしこりに変わってしまったのでしょうか??とても心配です。これは何科で診察を受ければ良いのでしょうか? 以前は内科で診察を受けたと思います。お返事いただければ嬉しいです。

普通、乳癌の症状はしこりを触れる事が多く、痛みがあることは少ないと言われています。年齢を考えても乳腺症などの良性のものと思われます。例外もありマンモグラフィーやエコーなどをやって検査しておいた方がいいと思います。普通は大きな公立病院の外科で診てもらう事が多いようです。(文責 石山)

 

No.587】 01年08月09日 M.O.                          
細胞診の結果について

1週間ほどまえに左乳房に痛みを感じ、しこりのように腫れていたので近くの外科に診てもらい、超音波でしこりがあるので注射針で細胞の検査をしました。今日結果が出て細胞異常が認められ5段階だと3で擬似陽性と言われました。ところがこの1週間の間に腫れはひき、しこりも触診ではわからなくなっているので、しばらく様子を見て2週間後くらいにまた超音波でしこりがあれば、また細胞診をやりますと言われました。そこの病院では超音波をあてながら注射をしなかったのでしこりが小さい場合、またうまくとれるか心配です。それにまた細胞診から繰り返さなければいけないと思うと憂鬱です。やはり3と言うのはかなり危ないのでしょうか? しこりが急に小さくなってほとんどなくなってしまう事はあるのでしょうか? 実は検査結果を待っている間不安で、他の大きい病院でレントゲンと超音波の検査をしてもらいましたが、やはりはっきりしませんでした。特にレントゲンはまだ若い(37歳)ので乳腺が発達しているため全体的に白っぽく写ってしまってしこりが特定できないと言われました。幸い石灰化というものは見られなかったようですが、レントゲン(マンモグラフィ)はそんなにあやふやなものなのでしょうか? 毎日不安で胃をこわしてしまいました。どうかよろしくお願いします。

閉経前の方の場合、確かに乳房撮影(マンモグラフィー)では腫瘍が分かりにくく、超音波の方が確実に分かる事もあります。しかし超音波は擬陽性も多くどちらも一長一短です。穿刺吸引細胞診では実際に触診で腫瘤を触れて刺すか超音波で見ながら刺すかだと思いますが、前者の場合は確かにうまくあたっているか確認できないわけですが、慣れた乳腺外科医であれば普通は間違いないと思います。超音波の所見が癌の疑いか念のために刺したのかを主治医に確認することが大事です。また細胞診のclass3は各施設で癌の発見率が異なり、何パーセントが実際に癌が見つかるか聞いてみたほうがいいと思います。class3で癌は普通それほど多くなく、良性のほうが多いはずですが、主治医とよく話してみてください。外来の経過観察についてはそのようなことになると思います。(文責 石山)

 

No.586】 01年08月09日 Yama                           
切開生検後の傷口について

先日、乳癌の疑いがあるとのことで、切開生検にて腫瘍を摘出しました。結果は良性(線維腺腫)でした。術後の傷口(3〜4cm)についてお伺いいたします。執刀医の先生は傷口を縫う際、とける糸を使用してくださったのですが、両端のみ抜糸の必要がある糸を使われているとお聞きしました。しかし先生は今度の診察は半年後とおっしゃり、両端の糸はこのままでいいものか不安になっています。また、傷口にはテープを貼るように言われたのですが、ハンドエイドのようなもので良いのでしょうか。またどのくらいの期間貼れば良いのでしょうか 。お仕事お疲れのところ大変申し訳ないのですがどうかよろしくお願い致します。

両端のみ抜糸が必要なのに抜糸をしていないのであれば、抜糸すべきと思いますが、半年放置することはおかしいと思います。テープを貼りなさいとうのもよく理解できません。普通は1週間で抜糸した場合、そのままにする事が多いので、テープをはる必要はないと思います。ただ、ケロイド防止のための特殊なテープや傷を目立ちにくくするために普通のテープ(ばんそうこう)を傷に垂直に貼る事はありますが、明らかに説明不足ですので看護婦さんや医師に確認してください。(文責 石山)

 

No.585-1】 01年08月05日  N.姫                          
セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか(1)

守口市在住の主婦です。7月30日に市民検診をうけたのですが、左の胸にしこりがあるとのことで触診の後にエコーで見ていただいたのですが、良性のものだと思うが、一度精密検査を受けてくださいと言われて、紹介状を書いていただいて、次の日に、総合病院で診察を受けました。触診、レントゲン、エコーでもはっきりしなくて、(たまたま、エコーの検査の先生が、父親の胃がんの手術を執刀していただいた先生で、たぶん悪性のものではないだろう・・レントゲン等あわせて診断しないとなんともいえないが・・)とおっしゃっていたので
すが、診察していただいた先生は、触診の感じでは悪性だと思う、といわれて組織検査もしていますが、しこりの大きさが3ミリ×5ミリで小さいので、組織が正確に取れないかもしれないので、そうなると、入院して全身麻酔をかけて組織をとって検査します、といわれました。4人の先生にみてもらっていますがどうなんでしょうか。市民検診でエコーを見てもらった先生も乳腺専門の先生です。この先生はレンドゲンをとらないとわからないが、多分エコーで見る限り良性だと思う、総合病院のエコーをかけていただいた先生もエコーで見る限り多分良性でしょう、といわれます。市民検診の時の触診の先生は、びっくりしたらいけない?と思ってか、多分良性だと思うけどエコーかけてもらって下さい。総合病院の触診等の診察をしていただいている先生も乳腺専門の先生です。来週の水曜日に組織の検査結果がでるんですが、それで良性と出た場合でも、全身麻酔をかけてでも組織検査をしたほうが良いのでしょうか?それとも、違う大学病院で診察をうけたほうがいいのでしょうか?ちなみに私の父親が胃がんでした。長くなりましたが、すみません。宜しくお願いします。

「組織の検査」というのは穿刺吸引細胞診の事と思いますがどうでしょうか。検査の順番としてはそのようなことになると思いますが、全身麻酔で腫瘍を摘出するというのはちょっと普通ではないと思いますが・・・。局所麻酔で入院なしに腫瘍摘出し組織検査をする事が普通のように思います。それとも本当に細胞診でなく、腫瘍の一部を取る組織診をしているのであれば「全身麻酔」かもしれません。施設によっては、MRIを診断に利用することもあります。それぞれの検査の結果がはっきりしないので、これ以上ははっきりしたことはいえませんが、納得がいかなければ、セカンド・オピニオンを求めて他の病院にかかるしかないと思います。検査結果を聞いて、もう一度その辺の事を主治医に確認する事がいいと思います。(文責 石山)

 

No.585-2】 01年08月07日  N.姫                          
セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか(2)

昨日はお返事を頂きありがとうございました。昨日組織の検査というように書いておりましたが、外来で局部麻酔をかけました。多分しこりの一部を摘出したんだと思います。はっきり見ていませんでしたが、局部麻酔をかけた後、カチャっと音がしますよ、といわれ何か長い器具のような物を出してカチャっと音がしました。(この検査でもしこりが小さいのでうまく組織が取れないかもしれないので、そうなると、入院して全身麻酔をかけてしこりを取り検査します。)といわれています。診察していただいた先生が、しこりが良性でも検査をするといわれるのは、なぜかな・・・と思います。組織の検査の答えになっているかどうかわかりませんが、宜しくお願いします。尚、大阪府、守口市に住んでいます。セカンド・オピニオンを探しておりますがどこか良いところがありますでしょうか。教えていただければ幸いです。

短時間の検査で局所麻酔とすれば、マイクロトームという太目の針で組織を取る検査だった可能性が高いと思います。守口市の医療情報は我々には分かりませんが、市立病院や大阪大学などの大学病院、NTTとかJRなどの企業や共済組合の病院も大きくて乳腺外科がしっかりしているはずです。全ての検査が良性を示していれば全身麻酔は考えられないと思います。何か一つでも疑わせる所見があるのかもしれません。よく聞いてからセカンドオピニオンを求めた方がいいと思います。(文責 石山)

 

No.585-3】 01年08月09日  N.姫                          
組織検査の結果が出ました

先週受けた組織検査の結果がでました。悪いものは出ていないと言われましたが、悪性、良性の可能性がまだ半分半分あるといわれ、入院して全身麻酔をかけてしこりを取り、すぐに顕微鏡で検査をして、悪性だったらすぐにそのまま癌の手術をしましょうと言われました。悪性の場合しこりを刺激することで、しこりが飛ぶことがありますと言われました。セカンド・オピニオンにかかる時は、今まで見ていただいている先生にカルテ等の資料をお借りして、またその旨お話したほうがよいのでしょうか?こんなに検査しても悪性か良性か解らないの
でしょうか?子供が2人、16歳、11歳ですので夏休みの間に手術等終りたいという気持ちもあります。お疲れのところ申し訳ありませんが、宜しくお願いします。

やはりそこまでした方が良いと言うことは、どこかで癌を疑う所見があるはずで、あなたが心配することを恐れ、その辺をはっきり言わないのではないかと思います。納得がいく説明ではないようです。組織診までして良性でありながら癌の可能性が50%というのはよほど画像、触診で癌を疑えなければ普通はありえないと思いますが・・・。あるいは明らかに組織検査で病変が取れなかったかだと思います。セカンドオピニオンですが、資料を貸してもらえれば持っていくに越したことはないし、頼んでみたら如何でしょうか。貸せないという場合もあると思います。その場合はよその病院に紹介してもらうことにして、紹介先の医師から直接今の病院に依頼してもらえば貸してくれる場合もあります。(文責 石山)

 

No.584】 01年08月05日 M.M.                             
左胸にしこりが・・・。

最近左胸の乳首から乳輪あたりにかけてしこりがあります。大きさはピンポン玉大で、触ると動きます。痛さはないのですが、気になって夜も眠れないほどです。結婚していて、これから出産したいと思っています。横浜に引越ししてきたので、どの病院に行ったらいいのか分
かりません。教えてください。よろしくお願いします。

乳輪近くは色々な種類の腫瘍ができるところですので、どんな物かは検査しないと分からないと思います。多くの場合はその大きさでよく動くことから嚢腫や線維腺腫の可能性が高いですが、ごくまれには悪性も考えないといけないと思います。横浜に引っ越されたとの事ですので、このホームページに会員のプロフィールと住所などが載っていますので、お近くの会員の病院がいいと思います。あるいは総合病院の外科が扱いますので、参考にして、心配されているようなので早く受診されることをお勧めします。(文責 石山)

 

No.583】 01年08月05日 K.K.                               
「のう腫」について
 

29才既婚、子供はまだです。先日、右胸の右下にしこりを発見し、乳癌専門医のいる病院でエコーを撮ってもらったところ、「のう腫」 と診断されました。エコーでは2つみつかりました。1つは私が触ってわかるもので、1センチくらいのもの。注射器で液を抜くのを薦められましたが、今回はやめました。1年後再診です。今回ご相談したいのは、その液は今のうち採っておいたほうがいいのか?ということと、「のう腫」になれば、いつか乳癌になりやすいのか、妊娠しても影響はないか、この3点です。どうぞよろしくお願いいたします。

嚢腫は水がたまった袋で一般的には悪性ではないので、特に若い方は余り心配がないと思いますが、溜まっている液体が透明や薄い黄色の場合は心配ないのですが、血性のときは腫瘍の合併も考えられるので穿刺を勧める事が多いと思います。嚢胞内の壁に隆起や厚い部分がある場合も腫瘍の合併も考えられます。高齢者で血性内容液で壁に隆起性病変があると悪性の可能性が高いといわれています。その辺の事を考えて、主治医は心配ないと判断し、1年後としたのだと思います。悪性の特徴がない限り妊娠の件は可能で、心配ないと思います。(文責 石山)

 

No.582】 01年08月02日 H.Y.                               
おっぱいから血がでたのですが・・・
 

7月27日夜、お風呂に入るときブラジャーに血がついているのを見つけました。何だろう?と思い搾ってみたところ、血がでてきました。今でも搾ればまだでてきます。今年の4月7日に子供を出産し、5月3日頃まで母乳をあげていましたが(搾乳して)、今は全くあげていません
。しこりはないと思いますが、どのようなことが考えられますか? 私は今年で31才、2才1ヶ月と3ヶ月の子供がいます。

血性分泌液の場合、多いのは乳管内乳頭腫(良性)といわれています。乳がんの場合もありますので、総合病院の外科や乳腺外科などにかかられた方がいいと思います。レントゲンや分泌液の細胞診、分泌液中のCEA(マンモテック)の検査などで診断されます。場合によっては乳管造影や乳管内視鏡をすることもあります。 (文責 石山)

 

No.581】 01年08月02日 chika                                
炎症性乳癌と乳腺炎
 

35歳の主婦です。子供は下が小学2年生です。7月20日の朝、突然乳房の痛みを感じ、熱が 39.9度まで上がりました。休日診療のお医者様で点滴をうってもらい抗生物質を3日分頂いて帰りました。2日目、3日目と左の乳房の内側が腫れ、真っ赤になり、ちょっとで も触ると痛くなりました。連休明けに別の病院に行き、マンモの検査を受けました。それでは異常が認められず、今度超音波の検査を受ける予定です。そこの病院で、また1週間分の抗生物質をもらって飲んでいるのですが、腫れはひいて、痛みも前ほどではなくなりました。時々ずきずきといたむ事はありますが・・・。乳腺炎の場合マンモには映るのでしょうか?今度超音波の検査を受けなければいけないということは、炎症性乳癌のおそれがあるのでしょうか?不安です。

炎症性乳癌は一般的に痛みがなく赤くなりますし、熱も出ませんのでまずその可能性はなく、乳腺炎と思います。マンモグラフィーで鑑別は難しいので、心配な人には穿刺吸引細胞診が必要かもしれません。(文責 石山)

 

No.580】 01年07月31日 M.F.                                
レントゲン検査について
 

29歳未婚女性です。2年半ほど前に左胸に直径6ミリ程のしこり(痛み無し)が見つかり切除しました。その結果は、乳菅内乳頭腫との事です。以前から生理前は乳房痛が有り、生理前の1週間から生理の4日頃までは歩いても痛いほどでしたが、切除してからは触ると痛い程度でした。今年6月の生理の前に突然切除前のように痛みがあり、病院でエコー検査をしたところ乳腺症がひどくなっていると言われました。年齢的にもレントゲンの検査を勧められました。レントゲン検査の最適な時期は生理後いつ頃ですか? 乳腺症の人にはかなり痛いとの事、以前よりも期間が長くなり、生理終了後も1週間ぐらい触ると痛いという状況です。2年間通院はしていませんでしたが、自己検診は毎月しています。

レントゲン検査とは乳管造影のことでしょうか。最適な時期はありませんが、生理直前直後の痛みが強い時期は避けた方が良いかも知れません。管内乳頭腫は多発する傾向なので、くり返し症状が出る可能性はありますが良性の場合が多いと思います。(文責 石田)

 

No.579】 01年07月31日 N.O.                                 
左脇付近のしこりのようなもの
 

現在、妊娠2カ月で2人の子供がいます。数週間前から、左脇の付近の胸にしこりのようなものを感じています。右側にはなく、左側の肩から腕にかけてなんとなく重いような気がします。毎日、仕事をしており、下の子はまだ小さいので時々おんぶをしていますが、日中は特
に重い感じもなく朝起きたときや夜に感じます。乳がんとは関係あるのでしょうか。よろしくお願いします。

妊娠2ケ月、左胸腋付近にしこりのようなものがあるとのことですが、これだけでは何とも言えません。兎に角、しこりのようなものという疑問があれば迷わず外来を受診すべきです。特に腫瘍を疑うわけではないのですが、受診のきっかけを大事にし、検査を受けてみると良いと思います。この場合レントゲン撮影は避けて下さい。(文責 石田)
 

 

No.578-1】 01年07月31日 S.K.                                
乳腺専門病院を教えてください
 

埼玉県行田市に在住ですが、ちょっと気になることがあり、一度専門外来で診察をして頂きたいと思い病院を探しています。よかったら教えて頂けませんでしょうか?宜しくお願い致します。

行田市在住とのこと、交通手段が分からないので何とも明瞭なお答えが出来ませんが、県内では独協大学越谷病院、朝霞台中央総合病院、 春日部市立病院、川口市立医療センター、自治医大附属大宮医療センターには乳癌の専門医がおります。(文責 石田)

No.578-2】 01年08月11日 S.K.                                
経過観察で大丈夫でしょうか
 

先日は、病院案内を頂きましてありがとうございました。住まいの近くの病院へ取り敢えず行ってきました。血性の乳頭分泌があった為、一通りの検査をしてきました。レンドゲン、超音波、分泌物の検査(マンモテック?)、針細胞診。レントゲン結果はCLASSU、超音波で、小さなしこりが見られ(先生は、顔つきが悪いと言っていました)、分泌物検査(マンモテック)が400倍と数値が高い、針細胞診の結果は、CLASSUでした。CLASSUではあるがマンモテックの数値が高く気になるので、「経過観察しましょう。」との事でした。1ケ月半後に再度外来に行くことになりました。担当医に「しこりを今すぐ切除しなくてよいのか?」と聞いたのですが、「しこりが小さいのでもう少し様子を見ましょう。」と言われ帰ってきました。帰宅後、なんか自分の中でスッキリとすることができず、こちらへお聞きしたいことがあり再度ご連絡させていただきました。下記の件、ご意見をお聞かせ下さい。(乳腺外来へ行って来ました)
1.担当医の言うように、経過観察で大丈夫なのか? 1ケ月半の間に症状が悪化することは無いのか?
2.マンモテック400倍とは、どのような状態を指すのか?かなり良くない状態では無いかと思っております。
3.今すぐに切除しなくて大丈夫なのか?
4.針細胞診は超音波を見ながら採っていましたが、この時に目的の細胞が採れていないという事は考えられますか? マンモテックの数値と細胞診の結果が違うのですが、この様なことはよくある事なのでしょうか?
5.もし、しこりを今すぐに切除した場合、CLASSUの状態がさらに進むということは、今後ありうるのか? しこりを切除しないでいたらどうなるのか?
6.CLASSUと診断された以上、今後癌になる可能性は十分にあるということで、日常生活で気をつける事はありますか? 食生活を含め。
7、二人目の子供が欲しいのですが、担当医に聞いたところ「後押しするかもしれないので、しばらくは駄目です。」といわれました。将来的に望む事は無理でしょうか?現在36歳なので年齢を考えると余裕はありません。 一人目出産時に”卵巣嚢腫”で卵巣を1つ切除していますが、それが乳癌の発症と関係はありますか?
ダラダラと長文になってしまいましたが、宜しくお願い致します。

このような場合、結局病変が小さくエコーの病変も今回の血性分泌の責任病変という確証は得にくいので、ご心配のような事があると思います。マンモテックは1000以上が陽性で、400以上は擬陽性ですが、私達の施設では、感度が悪く最近はやらない検査になってきています。細胞診は2ですので余り心配ないです。2というのは良性と言うことです。癌になる可能性は少ないですが、良性の乳頭腫は将来癌化することもあるとは言われています。それで妊娠はしばらく待った方が良いと言うことでしょう。卵巣嚢腫とは無関係で、食事も特に関係ありません。経過観察で定期的に分泌物の細胞診を行うしかないと思います。乳管造影は授乳した事がない人には難しい検査ですので、これ以外の方法は考えにくく、生検手術も難しいと思います。(文責 石山)

 

No.577】 01年07月31日 A.I.                                
手術後の腕のむくみについて
 

私の友人で乳ガンの手術を6年前にした人が右腕付け根のリンパ節を除去したためか、右腕全体と右手の平もひどくむくんでいることで悩んでいますので、アドバイスをお願いできませんでしょうか。月に一度手術を受けた病院に通院していますが、むくみはあきらめるしかないというようなことを言われてしまったそうです。手術後2,3年たった頃、週に一日親戚の家の仕事のなかで食堂のお皿を片づける仕事を始めましたが、むくみが出始めたのもそのころだそうです。一度東京の専門といわれる病院に行って圧力をかける治療をしてもらったそうですが効き目がなくその後行っていないとのこと。日常生活でできるケアの仕方や、同じ体験をもつ方のお話などをご紹介いただけないでしょうか。

患肢の浮腫は乳癌手術の不快な合併症のひとつです。この浮腫の治療はかなり難しいものですが、いろんな施設の、いろんな先生が圧迫療法、手術療法、薬物療法など試みられ、有効例も5〜30%と様々です。私の患者さんも手術(リンパ管静脈吻合)で部分的に軽減した方もおりますし、マッサージを続けて、ある程度の浮腫に留まっている方、利尿剤や漢方がある程度有効であった人、全く効果がない方など様々です。高度な上肢の浮腫の方はお気の毒なのですが、可能な限り色々試みてもらっています。患者さんの情報や乳癌に関する情報はこのサイトのhttp://www.kbcts.gr.jp/にアクセスし手術後のページを参照して下さい。(文責 石田)

 

No.576】 01年07月28日 M.O.                                
主人の胸にしこりがあります
 

1ヶ月前くらいに夫の左胸にしこりを発見しました。その後、右胸にも同じようなしこりがありました。知り合いの父君が乳癌でなくなっていることもあり心配です。男性ですが、乳腺外科で診察した方がよいでしょうか。夫は行きづらい、ほかの外来じゃだめかと言っております。アドバイスをお願いします。

男性で両側乳腺にしこりがあるとのこと、可能性としては、何か服用している薬による副作用か、原因不明のホルモンの異常による一時的な女性化乳房の可能性が高いと思います。一般の外科の受診でも構わないと思います。超音波やホルモンの検査、肝機能の検査などが必要となります。(文責 石田)
 

No.575】 01年07月28日 A.O.                               
乳頭からの分泌物について
 

現在22歳ですが、1週間ほど前から片方の乳頭にかゆみがあり、透明の分泌液が出てくるようになりました。乳頭だけが赤く大きく腫れ、不安になりご相談させていただきました。まだ病院には行っていません。どこで見てもらえばよいのでしょうか。お忙しいところ申し訳あり ませんが、ご回答をお願いいたします。

22才、乳頭のかゆみと透明の分泌物、乳頭の発赤腫脹とのこと、透明の分泌物はホルモンの刺激によるもので、それによる乳頭部の湿疹と思われます。ただれがひどい場合、皮膚科的な処置(軟こう塗布)が必要なこともあります。この乳頭の湿疹の区別する必要がある病気として、乳頭直下に発生し乳頭皮膚に浸潤する乳癌があります。この場合、乳頭は次第に平坦になります。稀なものです。あなたの場合その可能性は極めて低いと思われますが、なかなか治らない時には、外科または皮膚科を受診して下さい。(文責 石田)

 

No.574】 01年07月26日  やす                               
祖母の乳癌について
 

乳癌のおばあちゃんを持つ18歳の女性です。おばあちゃんは前々から胸にしこりがあるとか言っていました。以前から甲状腺が悪く手術もして病院通いもしていて薬も飲んでいます。それで先週ずっと隠していたようですが、お風呂に入る時胸なのか脇下なのか私は見ていないのでわからないのですが、血が大量に出て止まらなくて、私以外の家族が救急で病院に連れていきました。止血して戻ってきたんですが、病院の先生もびっくりしたみたいです。かなり黒い部分が多く乳癌は確実で、進んでいるとも言ったそうです。それでもうすぐ他に転移していないか検査するんですが、たぶん転移しているみたい・・・。これってどういう事なんですか? 私にはまだ実感がわいてないんですが余命が後1年とかそういうことなんですか? おばあちゃんはもし転移していたらもう手術は受けたくないって言ってました。お母さんはおばあちゃんの娘にあたるんですけど、お母さんも手術が嫌っていうなら仕方がないって言ってます。私に出来る事って何なんだろう・・・。

おばあちゃんの年令や、状態がわからないので明瞭な答えは出来ませんが、文面からは局所の進行した乳癌で、相当以前からあったものと予測されます。やはり余命を左右するのは転移があるかどうかです。転移がなければ、切除ができるかどうかは、乳房の癌がどれくらい皮膚への広がりがあるかです。もちろん手術となればおばあちゃんが他に病気があるかどうかも問題です。いずれにしても病院を受診し、主治医の先生の御意見を聞き、何を選択したら最もおばあちゃんにとって苦しまずに長生きしてもらえるかを基準に考えれば良いと思います。少なくとも放置すれば、腫瘍から出血が続き、痛みも出て苦しむことになります。治療は一時的なことですから、目先のことだけにこだわらず、主治医の先生を信頼し治療法を選択すれば良いと思います。お孫さんである貴方ができることは、兎に角前向きに治療を受けてもらうよう、ちゃんと病院を受診するように勧めること、おばあちゃんを励ますことだと思います。(文責 石田)

 

No.573】 01年07月26日 NORI                                
乳房超音波診断の結果
 

初めて婦人科検診を受けた者です。結果、右のう胞性腫瘤ということでした。検査をしているとき、大きさなどを何回もはかっていたのを思い出して、きっとそれだというのは分かるのですが、痛かったり、しこってるというふうな自覚は現在ありません。病院には行こうと思っていますがとっても不安で眠れなくなってしまったため、お忙しいと思いますが回答いただけたらと思いメールをさせていただきました。現在30歳、子供が2歳10ヶ月です。

30才女性、超音波検査で嚢腫性腫瘤、腫瘤を触知しない病変。これだけから考えると、良性の嚢胞で、いわゆる慢性乳腺症(ホルモンのアンバランスからくる乳腺の硬結、乳汁分泌、疼痛などをきたす乳房の変化)の一種と思われます。しかしながら嚢胞の形、内腔の変化によっては、精密検査を要するものもあります。おそらく心配ないものと思いますが、是非一度は外科を受診し、超音波の再検査と乳房X線撮影をおこなって安心されることをお勧めします。(文責 石田)

 

No.572】 01年07月25日 R.M.                               
乳癌の心配はありますか?
 

生理前になると乳腺辺りが張り、走ると痛いくらいになります。しかも触るとコリコリする柔らかいものがあります。右側は特にそういう感じがします。乳癌かもしれないと不安で仕方がありません。生理前だからかもしれないのですが、ご回答くだされば幸いです。

症状からはホルモンのアンバランスに伴う慢性乳腺症と思われます。慢性乳腺症の診断は一応、外科受診の上、超音波、乳腺撮影で腫瘍を否定された後の診断となりますので、念のため受診をお願い致します。(文責 石田)

 

No.571】 01年07月24日 S.K.                               
乳癌手術後の適切な補助療法について
 

大変充実したユニークなH.Pを作られ情報提供されていることに感銘を受けるとともに大いに参考とさせていただき感謝しております。お忙しい事と存じますが乳癌手術後の適切な補助療法についてお教え願えれば本当に幸いです。患者は妻48歳、閉経前、乳癌、腫瘍の大きさ約2cmと、隣接して約5ミリの2個、今年6月8日温存で摘出、断端は陰性、リンパ節転移16個中1つに転移有り。ホルモンレセプター陽性、現在放射線治療中、タモキシフェン服用中、以上の状況です。再発リスク低減のためには適切な補助療法を受けることが非常に重要だと思っており、インターネットで色々調べはいたしましたが以下の点が今ひとつ分かりません。ご意見をいただければ本当に助かります。
1、抗癌剤治療について(特に種類)
担当医の方は、「リンパ転移が一つである事、ホルモンレセプターが陽性であることから抗癌剤治療を行うべきか否か微妙なところである。抗癌剤を用いれば再発の危険は(相対値で)30パーセント程は低下が期待できるが副作用もきつい。リンパ節転移がもっと多ければ強く薦めるんだが、どうされるか考えてみて欲しい」とのことでしたのでインターネットその他で色々調べ副作用の強さ等も勘案しCMFを選び、7月24日よりCMFを受けることで担当医の方と合意しております。CMFを選んだのは効果が確かめられており世界的に標準とな
っている療法であること。蓄積するような副作用が比較的少ないこと。脱毛の程度が他より少ないこと。(CEF,AC,Tなどはほぼ完全な脱毛を来たす。)(他の副作用もともかく、妻の高齢の両親には乳癌に罹患したことを伏せてある為、妻は脱毛を非常に気にしていて、これがCMFを選んだ一番の理由です)などです。しかしながら妻も再発の厄介さを認識するに及んでCMFでよいのかどうか私共逡巡している状況です。そこでお尋ねしたいのは、脱毛の問題は無視するとすれば、抗癌剤の効果、副作用の危険率を勘案すると、リンパ節転移
1個という私どもの場合、最も好ましい抗癌剤は何と考えればよいのでしょうか? CMF?,CEF?,AC+T? 更にこのときには癌のタイプ(粘液癌、乳管癌、などなど)も判断材料に入れるべきなのでしょうか? またCMFで始めた場合(副作用のつらさが思ったほどではないような時)もっと高い効果を期待して途中でCEFなど他の抗癌剤に切り替えることも出来るのでしょうか?
2、ホルモン療法について
ホルモンレセプタ陽性ということでタモキシフェンを服用していますが、閉経前の場合、閉経を促す注射(名前を忘れました)を併用するのが一般的とのことをインターネットで見ましたが妻の場合行っておりません。行うべきなのでしょうか?(ホルモンレセプタは陽性であると説明を受けていますが、ER,PgRのそれぞれがどうであるかについてはまだ伺っておりません)
3、ホルモン療法、抗癌剤治療併用時の治療の進め方について
すでにタモキシフェンを服用中ですが、抗癌剤治療終了までは服用を中止すべきでしょうか? それとも抗癌剤と併用してかまわないものなのでしょうか?(抗癌剤は活発に増殖中のがん細胞に効果を表わす、という説から考えますとホルモン療法を同時に行うと抗癌剤の効果が減じてしまうのではと素人的に考えてしまうのですが)

お伺いが多義に渡ってしまい申し訳ありませんがよろしくお願い申し上げます。

1、抗癌剤治療について(特に種類)
このような術後補助療法については、抗癌剤の使用は有効性/副作用を考慮して決められます。すなわちStage3など進行性の場合は、効果についてCMFとCAF/CEFでは明らかな差がでますが、Stage1-2では、差はあるものの明瞭な差は出ていません。故に今回の例では、Tamoxyfen/Tegaful剤投与3年間が一般的で、何か再発についてRisk factor(腺内多発、ER-、血管/リンパ管侵襲++、schirrous typeなど)があれば、CMFやCEFを選ぶことになると思います。CMFでは確かに副作用も少なく外来で治療ができ脱毛も少ないので、選択しやすいと思われます。途中でCEFに切り替えることは可能ですが、副作用は強くなる可能性があります。今回の場合は、今の選択は間違ってはいないと考えます。
2、ホルモン療法について
恐らくERが陽性であると思います。閉経前投与に関しては、ゾラデックス等があります。併用による効果については、ホルモン値の低下は差がある様ですが、再発予防効果については今の所、一定のDataは認められていません。投与中止後の生理の再開率や副作用としての将来の子宮内膜腫瘍の発生なども考慮しなければなりません。これらを考慮した上での主治医の判断に任せられます。
3、ホルモン療法、抗癌剤治療併用時の治療の進め方について
通常は抗癌剤投与中は併用することが多く、抗癌剤が終了後も長期投与(3-5年)が有効とのDataもあります。(文責 石田)

 

No.570】 01年07月24日 M.T.                                
乳輪のできものについて
 

乳輪の毛穴の所が何かが詰まった感じで盛り上がっていました。指で押し出すと脂肪のようなものが出たのですが、大きさが変わらず、そのままつぶしたところ血が出てきました。気になって触ってしまうせいもあるのかもしれませんが、なかなか傷がふさがりません。盛り上がっている所は、小さくこりこりした感じです。何なのかすごく気になります。近いうちに外科を受診しようとは思うのですが、近くに乳腺外来があるのか分かりません。世田谷区なのですが、もしあればお教えください。

書面からは、乳輪の脂腺の閉塞でにきびの様なものが考えられます。ばい菌が入れば化膿する可能性もあります。傷が塞がっていないのなら消毒をした方が良いでしょう。この場合は特に乳腺外科でなくとも、一般外科でもよいと思います。(文責 石田)

 

No.569】 01年07月22日 kae                                
鎖骨と胸の間の硬い異物
 

2ヶ月前に出産し、母乳で育てています。最近、鎖骨の少し下の左胸の上の方に硬い異物を発見しました。痛みとかはありません。もしかして副乳かな? それとも・・・癌? それと、胸が張っている時(オッパイが溜まっている時)に右胸の乳輪の少し上を触ると柔らかい異
物らしきものがあります。張ってない時は気が付かないのですが・・・。このような症状の場合、何科に行くべきでしょうか? 原因が分かるまで母乳を控えるべきでしょうか? アドバイス宜しくお願いします。

授乳中で左の乳房の上と右乳輪のすぐ下の”しこり”ありとのこと、授乳中は乳汁がうっ滞して、しこりを作ることは良くあることです。 授乳は控える必要はありませんが、固定してしかも、かなり硬い場合は念のため外科(乳腺外科)を受診し、超音波などで確かめる方が安心です。授乳中の乳癌は急速に増大する例もあります。年令はお幾つぐらいでしょうか、20台前半なら少し様子を見てもよいと思いますが、少しでも心配なら外科を受診することをお勧めします。(文責 石田)
 

No.568】 01年07月21日 H.H. .                                  
乳癌患者の静脈注射の部位について
 

福岡の某開業医(内科)の看護婦です。外来の患者さんに乳ガンの術後の方が数人、他の治療で通院していらっしゃいます。いずれの患者さんも術後5年以上の方ばかりです。患側の腕の機能も充分あるのですが、血管注射は必ず健側の腕の静脈でないといけないと言われます。これはどうしてなのでしょうか? よろしくご回答お願いします。

乳房切除後、患側の浮腫は術後の後遺症の中では、極めて不快なもののひとつです。患側の血圧測定、採血、注射、過度の外傷などでの使用は、浮腫の誘因ともなります。対側が可能であれば、そちらでお願い致します。これは何年たっても同じです。止むをえなく使った場合、これまで浮腫の経験はありませんが、誘因となる可能性があり、可能であれば対側の使用が望まれます。(文責 石田)

 

No.567】 01年07月21日 T.O.                                  
妊娠の可能性について
 

2000年1月に左乳房の非定型手術を受けました。術後放射線を50グレイ照射、その後、ノルバデックスを1年間内服しました。病期は、T期、リンパ転移なし、1.5センチ×2.0センチ×1.5センチです。この7月に結婚しました。どうしても子供がほしくて、妊娠の可能性について質問したいのです。主治医は2年くらいたてばかまわないといっていますが、漠然としている答えで少し不安です。お忙しいところ申し訳ありませんが、お答えいただければ幸いです。

再発の確率がStage1でリンパ節転移なしとのことですので、5ー7%位と思いますが、術後 2ー3年が万が一の再発転移の確率が高いのでそうおっしゃっているものと思います。初期の治療の影響は考慮しなくてもよいと思います。主治医のご意見に納得して決断すべきです。(文責 石田)
 

 

No.566-1】 01年07月21日 Michi                                   
乳癌の危険性は?
 

36歳、検診でしこりが左に5センチ、右に1センチ見つかりました。かなり硬いもので、おぼんのような平べったい感じです。マンモもエコーも細胞診も良性でしたが、先生はおかしいと、再度細胞診をするといいます。もう10年以上も前からこのしこりはあるように思うのですが、自分でも定かではありません。でもちくりと時々痛みます。母も乳がんで、私は流産の経験もあるのでかなりのリスクかとは自覚していますが、疑問は
1.検査では、こんなにわからないものなのですか? 切らないとわからないのでしょうか? 針を10箇所くらい刺していましたが・・・ 。乳腺症の確立は低いのでしょうか?
2.どちらにしても切ることになるのでしょうか?
3.悪性でもベットの関係で2ヶ月待ってくださいと言われました。どんどん悪化して死んでしまうのではと不安です。早めにはしてくれないと言われました。病院を変えるべきですか?
4.針を何度も刺すうちに良性のものが悪性に変わらないか不安です。針を刺した日は、胸が炎症を起こしたように腫れて赤くなり大変でした。しばらく熱も出ました。
以上、教えてください。お忙しいところ申し訳ございません。よろしくお願い申し上げます。

1)穿刺細胞診、特に超音波下穿刺では診断率は95%以上ですので、細胞がとれていれば良性の確率は高いと思います 。しかし家族歴から危険は高いので、生検で確認したいところです。
2)上記から切る(生検)は必要だと思います。
3)悪性の診断が出た場合、早期の治療がよいことが間違いありませんが、週単位で変わるものではありません。1月以内位が適当で、そうすべきと思われます。
4)注射針による穿刺が腫瘍を悪性化を促すことは証明されていません。(文責 石田)

No.566-2】 01年08月07日 Michi                                   
癌検査良性
 

お忙しいところ申し訳ありませんがよろしくお願い致します。2回目の細胞検査も良性でした。でも医者からは、「乳腺症かどうかはわからない。3ヶ月後にまた検査しますので、来てください。」と言われました。また、「その間に大きくなったら、すぐ来てください。」とも言われました。この言い方にとても不安を感じました。このしこりは癌かもしれないという不安をこれからもずっと持ち続けて生きていきなさいということなのでしょうか? なぜ何度も何度も検査するのでしょうか? 母の場合はエコーで癌だとはっきりわかりました。私の場合は3度のエコーでも癌の所見はなく、針を2回刺しても結果は「1」で、所見がないのに、まだまだわからないとうのは、癌の検査は随分不正確なものなのだと感じました。シコリは生理前には大きくなる感じがするし、張るし、痛いし、大きくなったら病院に至急来なさいと言われても、生理前に毎回行くのでしょうか? 6センチもあるしこりは自分では大きさの日々の変化はよくわかりません。ものさしで測るのでしょうか? 医者の指示をどのように考え、今後このシコリに対してどのようにしていけばいいのでしょうか? アドバイスをお願いします。

種々の検査を組み合わせても癌ではないと診断するのは意外と難しく、97%位の確立で良性ですが、2〜3%はやはり悪性の可能性があります。100%癌でないというのはほぼ不可能ですし、あなたのように家族歴があれば一応心配して3ヵ月後と言ったのだと思います。癌であれば必ず大きくなりますので、3ヵ月後の経過観察でいいと思います。でも3ヵ月後に全く変わりがなければ次は6ヵ月後、そのあとは一年後というふうになると思います。もちろんその間に消えることもあるだろうし、一生ということはないと思います。自分で大きさを見るのなら、月一回生理後にものさしではかる程度でいいと思います。毎月生理後同じ頃に調べることでいいと思います。また我々医師の側から言わせて頂くと、3ヵ月後に本当に来てくれる患者さんは実は少ないので、医師は多少脅かすように言うこともあると思います。その辺の事を少し割り引いて、心配しすぎないで、でも確実に3ヵ月後に診察に行って下さい。(文責 石山)

 

No.566-3】 01年10月29日 Michi                                   
生検について
 

36歳で、左右に4つの腫瘍があり、大きいのは硬くて4センチ×4センチ、あとは柔らかく小さいです。生理前よりも排卵日前後にしこりはかなり痛みます。これは今年6月の流産後に顕著になりました。3回の針検査は良性でした。エコーもマンモも良性、3ヶ月後のエコーにも変化なし。以前7月に相談させていただいたときに家族暦から生検の必要性があるとおっしゃっていましたが、主治医にもそう言われました。でも生検することに次のような不安があります。
1.生検すると、癌と分かった場合、悪性度やホルモン受容体の検査が同時にできるのか? できない場合、私のシコリの大きさからいって次の手術は全部摘出か、かなり胸が汚くなるのではないか?
2.生検により癌がちらばりリスクも増え、さらに次の手術はかなり大きく切らないといけないのではないか?
3.もし良性なら子供が欲しいのですが、乳腺も切ると、あと1年以上は子供をつくれないのではないか、年齢的に1年延ばすと妊娠は厳しくなる。

そう考えると不安なのです。なんとか生検しないで、癌か否かの判断をもう少し確率高く診断できないのでしょうか? 例えば腫瘍マーカーで調べられませんか? 麻酔をして太い針で検査しても悪性の確率は残るから生検しないとだめだと主治医はいいます。主治医は3ヶ月くらいでは、癌の変化はエコーではわからないといいますが、本当にそうですか? 私のように大きなシコリが癌なら、3ヶ月経過してエコーでみれば変化しているのが普通ではないのでしょうか? 全く変化がなくても切らないとだめだという主治医の判断が、素人には理解が容易ではないのです。病院は、関西一乳がん患者が多く、「あそこの病院がいうのなら切ったほうがいいのでしょう」と、普通の人は考えるようです。そんなものでしょうか? だらだらと書いて申し訳ありません。不安で蕁麻疹ができ、気管支喘息にもなり、ノイローゼになりそうです。診察もせずに、このようなご相談をさせていただくことに恐縮しております。さらに、お忙しい中、いつも親身なアドバイスを頂き心より感謝しております。急ぎませんので、お時間の空いたときにでも返信頂ければ幸いに存じます。よろしくお願い申し上げます。

1) 生検すれば悪性度やホルモン受容体の検査は可能です。生検して癌であった場合、その後全摘が必要がどうかは病理検査の結果で判断します。胸の傷が汚くなるかどうかは手術によります。
2) 生検により癌が散らばり、リスクが増えるという事はありません。
3) 生検後でも、癌でなければ妊娠可能です。癌であっても、主治医の先生と良く相談すれば全く不可能な訳ではありません。後は私の意見をいくつか述べます。前回の質問と今回の質問を併せてみると、私は生検の必要性は低いと思います。その理由は、3ヵ月経過を診て、大きさに変化なく、エコーの所見も変わりないこと、前回3回も細胞診を行って悪性所見がないことです。生検をする理由があるとすれば、主治医の先生の触診所見でどうしても悪性を否定できない所見がある場合、患者さんの不安感が強く、生検して白黒をハッキリつけた方が良いと考えられる場合でしょう。また、乳癌の家族歴があることは生検理由にはならないと思います。しいて言えば、乳癌の家族歴を持つ人は、乳癌の恐ろしさを知っていて、積極的に生検を希望される方が多い傾向は見られると思います。Michiさんが通院されている病院は確かに乳癌の診断治療では実績も経験も豊富な病院です。有名でない病院より、有名な病院の方が安心感は高いと思いますが、実際に診療するのは一人の医師であり、医師と患者さんとの一対一の関係が大事になり、自分に合った医師が必ずしも有名病院にいるとは限らないと思います。いずれにしても、自分の不安な気持ちをよく聞いてくれて理解してくれて、自分にあった治療をしてくれる先生を探す事が肝要だと思います。今回も、納得いくまで主治医の先生に話を聞いてから、生検するかどうかを判断した方が良いと思います。(文責 清水)

 

No.565】 01年07月21日 miihi                                      
副作用で無臭・味覚ゼロ?
 

母が去年、乳がんと診断され手術を受けました。月一度の検診に、抗がん剤の薬は毎日飲まなくてはいけませんが、経過は順調。今年に入って風邪をひき、一ヶ月治らず風邪薬を飲みました。風邪は治りましたが、臭い・味がわからないといい始め、病院では抗がん剤の副作用ではと言われ、抗がん剤をやめるということができないので、一日の薬の回数を減らすなどしましたが、いまだに無臭・味覚ゼロのまま。食事もおいしくないそうです。また悩みを抱えているので、母はストレスから来るのかしらと悩んでいます。風邪薬が原因なのでしょうか
、それともストレス? 抗がん剤の副作用なんでしょうか? どうしたら治るのでしょうか?

抗癌剤、特にUFTの比較的長期投与例では、鼻炎をきっかけに嗅覚低下や味覚低下がおこることがあります。UFT以外ではこの副作用は比較的少ない様です。抗癌剤の量を減らしても変わらないと思います。抗癌剤終了後暫くして回復する例もあります。又耳鼻科で、点鼻薬で回復する例もあります。耳鼻科受診をしていただければ良いと思います。味覚に関しては自然に回復する例が多い印象です。薬の必要度と副作用に関しては主治医と良く相談してほしいと思います。(文責 石田)

 

No.564】 01年07月19日 T.N.                                      
アガリクスについて 
 

母が同じ乳癌の方から進められている薬(?)についてお聞きしたいのです。『アガリクス・ブラゼイ』と言うものらしいのですが抗がん作用があるそうなのです。そこで質問なのですが
1.この薬をご存知でしたらどんな薬なのか簡単に教えて頂きたいのですが?
2.そういった薬で、病院の治療に悪影響はないんでしょうか?
3.本当に効果があるものであれば病院で使われていないのは何故なのでしょう?
4.病院治療以外での、こう言った薬の使用についてどう思われますか? また注意点がありましたらお教えください。
癌が治るなら何でも試したいと思っています。どうか良きアドバイスをお願いします。

1.名前は知っておりますが、国内国外で薬品として認められておらず、また評価しうるデータの資料も公表されておりませんので、いわゆる一般雑誌の情報以上のものはありません。すみません。
2.特に悪影響はありませんが、多くの種類のものが市場にでており、「親戚のものに友人に何種類も勧められたが、どうすればよいか価格も安くはなく、非常にストレスになっている」という方もいらっしゃいます。他人に勧めるものではありません。
3.保険医療機関では厚生省で認められた薬品以外は原則として使用できません。しかし各医師の裁量で使用の許可はできますが、病院で処方せんをきって出すものではありません。癌に対する種々の薬剤は、多くのある規則に従った動物実験や臨床試験で有効と認められたものだけが採用になるのです。薬として処方できるようになるには、このような食品(物質)を薬品会社がとりあげ、厚生省に認可を申請し許可を得るという、大変な手続きが必要です。確実に癌に有効であれば当然のことながら使われるはずです。しかし、癌については未だ解決されていない部分が沢山あり、これを100%否定するものではありません。しかし不確実なものに高価な代償を、お困りになっている患者さんに要求する形は間違っていると思います。
4.私は特に勧めてもいませんが、禁止もしていません。健康食品ですから、それ程高価でなく飲みやすいものなら飲んでもいいと言っております。現代にはこのような食品や多くの民間療法があります。多くは抗癌作用として責任ある立場をとっていません。御自分が十分納得して用いるのであれば、自己責任において使うしかありません。いずれにしてもお母さんの病態を一番知っている主治医の先生の指示に従うのが一番だと思います。主治医の先生も癌が治るなら何でもしてあげたいと思っていると思います。(文責 石田)

 

No.563】 01年07月17日 K.I                                       
脇の下のしこりについて 
 

29才の女性です。右脇の下に2cmくらいの細長いしこりが、7、8年前くらいからあります。最近生理前後に少し腫れて、触ると痛むことがあり気になっています。このまま放っておいてよいものか悩んでいます。ご回答をいただきたく宜しくお願い致します。

腋の下ということで乳腺との関係が不明ですが、7ー8年前からあり、生理前後に腫れて痛みを伴うとのこと。乳腺の最外側の乳腺組織の一部で、いわゆる慢性乳腺症によるしこりの可能性が高いと思われます。あるいは乳腺症の炎症にともなう腋のリンパ腺かも知れません。 悪性の可能性は殆どありませんが、29才という年令ですのでそろそろ、乳癌検診を行なう時期かとも思います。一度乳腺外科を訪れてチ ェックを受けるべきだと思います。(文責 石田)

 

No.562】 01年07月16日 K.Y. .                                       
異なる検査結果について 
 

妻の母が3年前に総合病院で癌検査を受け、「問題なし」との結果説明を受けました。ところが、最近異なる病院で診察を受けたところ乳癌の疑いを指摘され、しこりの大きさからして10年前からのものではないかと説明を受けました。ただ、素人の私からすると、ある医師が10年前からと判断しているしこりが、別の医師が3年前の検査で発見できないというような事があるのか分かりません。癌検査とは、検査判定が非常に困難な検査なのでしょうか。ご多忙とは思いますがご意見をお聞かせ下さい。宜しくお願い致します。

まずこの乳房のしこりはがんと確定診断されたのかどうかがはっきりしないのですが、がんであったと仮定してお話します。今回の担当医はそのしこりの大きさから考えて10年前からあったと推定していることについて。
われわれが乳癌と診断した場合、そのがんがいつから発生したのかは誰も明確にはわかりません。乳癌の増大するペースがかならずしも一定というわけではないからです。したがって3年前の診断のときに乳癌があったかどうかはわかりません。今の医師が10年前からと推定しているのは特別根拠のあることとは思えません。乳癌の診断は触診、マンモグラフィ、超音波、細胞診、生検などを行い診断されます。一般的にはしこりが触れる乳癌の診断はそれほど困難ではないと思いますが、時に難しいこともあり、その時々で異なります。(文責 麻賀)

 

No.561】 01年07月12日 Y.M.                                       
肝臓転移について 
 

34歳、1年前に1.2cmの乳がんがみつかり非定型乳房切除手術を受け、リンパ節転移は3個、ホルモンレセプターは不明です。今回、1年目のCT検査で肝臓に影が見つかりました。年齢、術後1年という事で、かなり切迫した状態だと思います。先生にどれくらい生きられるか聞いたところ、はっきりした答えは返ってきませんでした。4歳の子供がいます。今後の準備のためにも詳しい余命を教えてください。今、外的にはどこも悪いところなく、健康そのものです。今後どのように弱っていくのでしょうか。それは抗がん剤の影響によるものではないのでしょうか。

 

CTで肝臓に影が見つかったというだけでは肝臓転移とはきめつけられませんが、この影が転移であると仮定してお答えします。乳癌の場合、肝臓に転移が見つかるとその後の経過が早いことがありますので、積極的な抗がん剤治療が必要なことが多いです。抗がん剤治療は一般的には外来通院で行われますが、時には入院が必要になることもあります。治療法について主治医と良く話し合って決めてください。余命についての質問ですが、明確には答えることが出来ません。今後の治療効果なども大いに関係していますので・・・。(文責 麻賀)

 

No.560】 01年07月12日 マリ.                                       
葉状腫瘍について 

私は今28歳です。数年前に右腕の脇の下にしこりがあったのですが、痛みもなかったのでそのままにしていた所、2年ぐらい前に痛みがでてきたので病院に行き検査をしてもらいました。注射器(?)で細胞を調べてもらうと葉状腫瘍と診断され、良性ではあるけれど大きくなっていく可能性があるので早めにと手術をすすめられて摘出してもらいました。腫瘍の大きさは4〜5センチぐらいで白かったです。その時に再発をしやすいとは聞いていましたが、手術後半年ぐらいで同じ場所にまた小さなしこりがあるのが分かりました。ただ小さいし、痛みもなかったのでそのままにしてあります。現在は腫瘍自体は1〜2センチぐらいの大きさになっています。ただ脇の下から胸のほうに向って細く伸びているような感じがしています(4センチぐらい)。数日前までまた痛みがあったのでちょっと心配になって葉状腫瘍の事を調べてみたりしていました。良性なのでほっておいてもいいかと思っていましたが、やはりまた病院へ行き摘出してもらったほうがいいのかどうか悩んでいます。アドバイスをして頂けたらと思ってご相談致しました。
それと私は千葉県に住んでいるのですが、以前に手術をしてもらった病院は少し大きめの所で乳腺科は週に2回だけしていました。腫瘍の説明や手術に関しては担当の先生にきちんと説明をしてもらい、執刀もその先生と聞いていたので安心していたのですが、実際に執刀したのは研修医の人で、その横で担当の先生がまるで講義をするかのように研修医の人に説明しながら、そこはもう少し切ってとか指示をしていたのをずっーと聞いていてすごくショックを受けました。私も技術職なので経験をしていかないとうまくならないという事は分かるのですが、事前になんの説明もなく、実験台(?)にされたいうのがいまでも納得がいきません。最初に完全に摘出をする事が必要と聞き、あの時にちゃんと全部とってもらえたのどうか?とちょっと疑問にも感じてしまっています。ただ、その事があって以来病院へ行くのがすごく怖くて嫌になり、再発しているのが分かってもそこへまた行く気にはどうしてもなれなかったんです。どこの病院へ行ったらいいのかもよく分からない状況です。どこか良い所がありましたらお教えして頂けたらと思っているのですが・・・。迷惑な事ばかりで大変申し訳ないですがよろしくお願い致します。

葉状腫瘍の良性型であっても腫留摘出後再発することが時々あります。あなたの今回のものが葉状腫瘍の再発であれば再摘出することが必要です。まず再発であるのかどうかを検査する必要があります。
後半の手術中の問題については、あなたの気持ちも分かるのですが、手術で若い医師を指導していかなければならない医師の立場もありなかなか難しい問題であり、わたくしからコメントすることは出来ません。千葉県の病院といってもたくさんいい病院はあります。患者さんの評判のいいところを選んだら如何でしょうか。(文責 麻賀)

 

No.559】 01年07月12日 T.H.                                       
乳癌検診について 

このところずっと乳房が痛くて、生理が終わってしばらくしても、しくしく痛いのです。(押しても痛いです。液などは出ません) しこりなどは分かりませんが、心配なので念のため乳がん検診を受けたいのですが、色々調べても、乳関係は婦人科と外科があったりして、どこにいったらよいかわかりません。そこで、自分の住んでいる地域にあるこちらのホームページを見ましたが、30歳以上でないと出来ないとのこと。今年の8月で29歳になりますが、お金を払っても駄目なのでしょうか? お返事いただければ幸いです。

乳癌の精密な診断や治療は外科で行うことが多いですが、乳癌の検診は婦人科でも外科でもやっていると思います。どちらでも良いと思います。市町村で行っている乳癌検診は30歳以上となっているようですが、多分希望すれば29歳でも受けられると思います。直接検診を主催しているところで聞いてみると良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.558】 01年07月11日 TAKA                                       
マンモに写らないしこりについて 

37歳の主婦です。昨年12月左外側にしこりを発見、外科を受診しました。マンモでは写らず、超音波で6ミリ×4ミリほどのものが写りました。これだけでは判断できないということで針生検をし、クラス2の診断を受けました。半年後に検査をということで7月5日検査に行ったところ、再びマンモでは写らず、超音波では大きさは変化がないとのことでした。しかし医師が異動していたこともあり、前回の触診を知らないとのことで、12日針生検を受けます。自分でもしこりはわかりますが、奥の方にある感じでよくよくさわらないとわからないです。今回の医師は、軟らかい中にざらつくものを感じるということで、ちょっと不安です。子どもがまだ11歳で最悪のことを考えるとこの1週間食事ものどを通りません。やはり半年間で大きさは変わらなくても乳癌の可能性が高いですか。また針生検だけで判断がつくのでしょうか?相模原に住んでおりますが、北里病院以外で乳腺外来を行っているところはありますか?北里の混雑を考えると敬遠してしまいます。不安な毎日で要領を得ない文で申し訳ありません。よろしくお願いします。

マンモグフィでは写らず、超音波でしこりが見つかるということは良くあります。このような場合、しこりを触れれば手でさわって針生検を行いますし、手で触れなければ超音波ガイド下に針生検を行います。一般的にいえば前回としこりの大きさ、形などに変化がなければ癌などの悪性疾患は考えにくと思います。しかし、もう一度やっておく方がより診断の正確さは増すと思います。希には針生検だけで判断のつかない場合も時にはあります。その場合は針生検の結果のみならず、超音波やマンモグラフィ、触診などの所見を参考にして疑いが強ければ腫留を直接摘出して調べる摘出生検を行ったり、疑いが少なければ経過観察するという方法になります。われわれの乳癌治療研究会のメンバーの病院は乳腺外来があります。しかし、どの病院もかなり混雑しているものと思います。(文責 麻賀)

 

No.557】 01年07月09日 YUKI                                        
乳頭からの分泌物について 

31才独身、妊娠経験なし、昨年11月に太股の脂肪吸引後胸に注入する整形手術をしました。 最近ごくたまに、"右の乳頭から乳白色の分泌物が"でます。アトピーがあるので、乳頭もよく掻きむしる事があるのですが、そのせいか?ほんの一滴だけど、結構勢いよくピュッと出たりします。しこりはありません。色の変化もないと思います。乳癌の検診を受けた方が良いでしょうか?その場合婦人科ではいけないのでしょうか? ご回答よろしくお願いいたします。

あなたの乳頭からの分泌物は多分乳がんに関連しないものと思いますが、念のため検査は受けた方が良いと思います。マンモグラフィ、超音波、分泌液の細胞診検査などを行うことになると思います。婦人科の先生で乳がんの診断を得意としている方もいますが、日本では乳がんの診断は外科(乳腺外科)で行うことが一般的です。今回の乳頭分泌と脂肪注入との関連があるのかどうかは不明です。(文責 麻賀)

 

No.556】 01年07月08日 CHIKA                                         
母の局所再発について 

私の母の事なのですが、昨年11月に2.8cm大の乳がんがみつかり非定型乳房切除手術を受け、リンパ節転移はなく、ホルモンレセプター(+)で、経口で抗がん剤(フルツロン)とホルモン剤(トレフェミン)を内服しておりました。今年に入り6月末に手術の傷痕の2cm下側に小さいですが固いしこりを1ヶ所自分で触れ、細胞診の結果、局所再発である事が判明しました。遠隔転移は検査の結果ないようであり、来週火曜に局部麻酔にてしこりの切除とその後放射線治療に入るとの事です。質問が2点あります。
1)乳房切除後半年で局所再発した場合、今回の再手術が成功しても近い将来遠隔転移の可能性はかなり高いのでしょうか?(無病期間が長い程予後が良いと聞きますので)
2)再発部分の切除と放射線照射だけで今回の治療は充分なのでしょうか? 点滴などによる強めの化学療法は必要ないでしょうか?
まとまりのない文章で申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。

1.局所再発の場合はその原因として二つ考えられます。まず手術のときの癌細胞が散布して手術創に遺残して起こった場合です。このようなものであれば切除と放射線治療で完治することもあります。ただし、このような局所再発の場合は希です。一般的には局所再発というのは全身転移の1部分症状と現れるに過ぎないという場合が多いです。したがって将来、骨、肺、肝などに転移が現れて来ることが一般的です。
2.上に述べたように局所再発の原因を考えますと、治療としては抗がん剤治療やホルモン剤治療を行うことになります。再発巣のホルモン検査を行って陽性であればホルモン治療から入る場合も多いです。主治医の説明を良く聞いて今後の方針を決めるのが良いと考えます。(文責 麻賀)

 

No.555】 01年07月08日 S.K.                                         
術後の補助療法について 

岐阜県に住む38歳です。乳がん術後の補助療法について助言をよろしくお願い致します。3年前から、乳頭の血性分泌物があり、定期検査を繰り返してきました。当時から腫瘍は8ミリ程度で変化がなかったこと、血性分泌物の細胞診では異常が認められなかったこともあり、良性だろうという判断でした。しかし3年も状態が変わらないので、念のためということで局部麻酔で腫瘍摘出術を受けました。その一部に浸潤癌が見つかりました。今年6月1日に乳がんの3分の1程度切除の温存手術を受けました。術中の迅速検査では見つからなかったのですが、その後の病理生検で断端に非浸潤癌が見つかりました。主治医の話では、「病相はT、浸潤癌の大きさに比べ、乳管内の非浸潤癌の広がりが予想以上に大きかった。しかし、腫瘍は小さすぎて、ホルモンのレセプターは検査はできなかった。リンパ郭清の必要性はなかった。術後の補助療法としては、ノルバテックスの5年間の服用と放射線療法25回+3回(ブースト?)を行なう。」と言われました。これらは、術後の補助療法として十分なのか、もしくはもっと違う選択肢があるのかお尋ねしたいのです。家族は「命に関わることだから、全摘してもらえばよかったのに」と言っています。正直なところ、もう手術は嫌だなと思っていますが、今の状況をきちんと自分で理解し、再発の危険性を最小限にした納得した選択をしたいと思っています。

このような場合の判断はなかなか難しいものがあります。まず乳房の治療についてお答えします。乳腺の切除断端に非浸潤癌があり断端が陽性となっています。断端陽性の程度によって、あなたのようにブ−スト照射を行い対処する場合と乳房切除に切り替える場合とがあります。つまり、陽性の程度が少なければブーストを行うことが多いです。あなたの場合は多分これに当てはまるのではないでしょうか。
術後補助療法についてですが、あなたの場合のように腫瘍が小さすぎてホルモン検査が出来なかったという場合も往々あります。通常はノルバデックスはホルモン検査が陽性の人に効果があります。しかし、非浸潤癌の部分が大部分の乳がんというのは検査をすると陽性のことが多く、ノルバデックスを服用する選択は妥当と思います。このほかの方法としては抗がん剤治療(CMF療法)も選択肢としては考えられると思います。(文責 麻賀)

 

No.554-1】 01年07月06日 tame                                         
癌でしょうか・・・。 

両方の乳房について心配なことがあり、相談させて頂きたいと思います。
2年前に出産して、10ヶ月母乳で育てました。その間、何度もお乳がつまり、うずくような激しい痛みを我慢しては、授乳をして痛みが解消されるということを繰り返しました。そして10ヶ月後断乳しましたが、なかなか痛みがとれず、いつか治るだろうと思っていましたが、1年たっても乳首のあたりが痛く左乳首の奥の方に固いしこりがある気がしたので、先日乳腺科を受診しました。触診、エコーではしこりはないと言われましたが、念のためということで、マンモグラフィーを受けたところ、砂を散らしたような細かい白い影がたくさん写りました。それは、左右両方の乳房でしかもどちらも乳房全体に、まんべんなくたくさん散らばっています。しこりはないということです。先生は、「あまりにも広い範囲でまんべんなく散らばっているし、しかも左右両方であるので、授乳後ということもあるので1ヶ月後また見せてください。」とのことでした。その際にしこりに触れないこのような「がん」もあることを知らされました。それを聞いてから、心配で1ヶ月も待っていられない精神状態です。
1)断乳してから1年すぎていますが乳腺の炎症はあるのでしょうか。また、あるとしたらマンモグラフィーでこのような状態で写るのでしょうか。 もしそうであればどのような治療になるのでしょうか。
2)もしがんであれば左右とも全体に広がっている感じです。とても恐ろしいのですが、どのような状態でしょうか。
どうか回答のほうをよろしくお願いいたします。

あなたの場合、授乳が十分でなかったということと、マンモグラフィで両側乳房に石灰化が広がっていることとは関連がありそうです。マンモグラフィに写る石灰化のパターンによってそれが癌に関連したものか、関連しないものかどうかは、ある程度推定可能です。あなたの主治医が1カ月後に再検しますということは癌に関連しないものと考えているのだと思います。しかし心配で仕方がないというのなら、ほかの病院でもう一度みてもらって安心するのも良いかもしれません。あなたの石灰化が授乳が十分でないために出来たものであるとすれば、治療といったものは特にありません。(文責 麻賀)

 

No.554-2】 01年07月28日 tame                                         
石灰化のリスクについて

先日はご丁寧に回答いただき有り難うございました。 その後、マンモグラフィを持って大学病院でみてもらいました。 その結果、悪いも
のではありませんという答えでしたが、この石灰化が将来癌になる可能性もあると言われました。普通の人の3倍から4倍のリスクがある
とも言われて、また不安になっています。これからも年1回の検診はしようと思っていましたが、毎日心配しながら過ごすのかと思うと憂
うつです。しこりなどは無いということです。授乳のトラブルで石灰化が出来る人は結構いますよ、と大学病院の先生はおっしゃっていま
したが、リスクが3〜4倍となると結構確率は高いのではないでしょうか。どうか、ご意見をお聞かせ下さい。

乳腺撮影による石灰化像はその形や数などにより、組織の検査が必要かどうか決まります。あなたの場合必要無しということですから、いわゆる慢性乳腺症に伴う石灰化像と想像されます。乳腺症の人が癌になるとの確証はありません。さらに石灰化ができる人が癌になるリスクが高いという確証もありません。ただ臨床診断だけの乳腺症(石灰化をふくむ)は、確定診断ではないので定期検診を受ける必要はあると思います。(文責 石田)

 

No.553】 01年07月02日 NAKA                                        
右乳房のしこりについて

現在22才です。ここ2ヶ月くらいまえから右の乳房にシコリのような、脂肪のかたまりのようなコリコリした感触をおぼえました。そして、その後の体調の変化として、生理不順というか、以前より生理が早めにくるようになりました、毎月来ていた周期が2週間毎にくるようになり、現在に至っています。乳癌やその他の病気の兆候として、このシコリと生理不順(早まってきた事)は関係しているのでしょうか?不安なのでご回答の方、よろしくお願いします。わたしは現在名古屋に住んでいます。もしよろしければ名古屋近郊の病院で、女医さんが診察してくれる病院を紹介していただけないでしょうか?

文面からするとこのシコリは乳腺腺維腺腫か乳腺症という良性のシコリのように思います。生理不順とも関連があります。専門医によく見てもらってください。名古屋近郊で女医が見てくれる病院というのは、私にはわかりませんので、何か他のルートで調べてください。(文責 麻賀)

 

No.552】 01年07月02日 hamu                                       
非浸潤性癌について

妹のことで相談します。36歳、子供3人。4月にページェット病と診断され、5月に全摘、リンパ節の切除をしました。転移はありませんでした。胸、腹のCT、骨シンチも異常ありませんでした。「温存手術だと放射線治療をして、再発率も低いがある。全摘だと、ほぼ100%完治したと思ってもだいじょうぶ。年1回の検診をしていくだけでいい。」と言われて、全摘に決めました。この100%完治というのはどれくらい信じていいのでしょうか? 乳がんは近親者がなっていると確率が高くなるということですが、このページェット病も同じく高くなるのでしょうか? 外陰部ページェット病、骨ページェット病などがありますが、乳房ページェット病にかかると、他のページェット病にかかる可能性もあるのでしょうか? それと、1年半前から首の付け根に小さなコロコロとしたものがあり以前内科で診てもらう(乳がんと判る前)と、疲れていてもでるからあまり心配しなくてもいいと言われたが、これは乳がんと関係ないのでしょうか? お忙しいのに申し訳ありませんが、宜しくお願いします。

Paget病は乳頭と主乳管近くに病変があり、乳管外への浸潤が少ないものをいいますので、通常は全摘とリンパ節の摘出が行われ、転移がないのであれば、再発することは極めて少ないと思います。乳がん一般についていえば、近親者に乳がんが多いと自分もなりやすいとは言えますが、Paget病についてといわれればよくわかりません。乳房のPaget病と他のPaget病との関連はありません。首の付け根にある小さなコリコリしたものは文面から見ると多分心配ないものと思いますが、担当医に一度見てもらってください。(文責 麻賀)

 

No.551-1】 01年07月02日 KAKO                                      
次はどんな病気でしょうか?  

現在34歳。3年前、(4X3)の充実腺管癌の腫瘍を温存術にて切除しました。リンパへの転移は幸いありませんでした。治療は、アドリアマイシン2クール。エンドキサンを10クール。ゾラデックスを3年間(今年3月まで注射)。全ての治療を終了した所です。担当医から、「ゾラを終えて1・2ヶ月後から今まで通り生理が始まるでしょう。」と言われたのですが、始まりません。まあ、これは個人差もあるのだろうとさほど気にはしていないのですが、2週間程前からものすごく残った胸が張って痛いんです。それと子宮や卵巣付近だと思うのですが、下腹部も張って痛みの様なつっぱり感があります。おりものも無臭で無着色ですが、急に増えました。すぐにでも婦人科に行くべきだと解っているのですが、恐くて二の足を踏んでしまいます。どんな病気の可能性が考えられますでしょうか?教えて下さい。

年齢が34歳と若いので、これらの治療を終えた後、おそらく生理が始まるものと思います。あなたの胸の張った感じや、下腹部の張った感じは生理が始まる兆候かもしれません。もうしばらく様子を見たらどうでしょうか。もちろん婦人科へ行って相談されることも悪くはありませんが・・・。(文責 麻賀)

No.551-2】 01年08月15日 KAKO                                      
生理不順?

お蔭様で前回の件は、先生のご回答通り生理が始まり落着しました。それが2001年7月9日からです。生理の出血の量は昔と変わらずかなり多いほうだと思いますが、生理痛もなく一週間で無事終了でした。今月も7月末からおりものが増え、その後、胸が張り始めたので順調に生理が来るもの(以前は28日周期)と思っていたのですが、全く始まりません。胸だけが張って、うつ伏せたり走ったりすると痛みがあります。普通の女性なら生理不順で済ませられるのでしょうが、胸の張り、ホルモンバランスの異常は、やはり再発・転移につながる様な気がして過敏になってしまいます。やはりゾラデックス治療が終了し、何の治療も受けていない不安、放置しているような不安が、精神衛生上良くない気がします。この胸の痛みは再発の兆候でしょうか?度終了した治療でも再開する事は可能なんでしょうか?

ゾラデックスで生理が完全に止まるのには2ヶ月程度かかりますので、中止しても2,3回の生理は不順になります。胸がはるのもその可能性が高いと思います。それとエンドキサンの治療も受けておられるようなので、エンドキサンにより卵巣機能抑制作用があり、そのことも関係あると思います。3ヶ月は卵巣機能や生理は元に戻らないと思いますし、その後も完全ではない事もあります。つまり30才台でも、より閉経に近づいたような状態というように考えられます。(文責 石山)

 

No.550】 01年06月30日 M.T.                                     
抗がん剤治療について  
 

63才の母のことについてお尋ねします。今から3年前に乳癌の手術をし、右胸を全摘出いたしました。大きさは約3cmほど、リンパ節転移は3個ほどで、術後は化学療法も放射線治療も行わず、約1ヶ月ほどで退院、約2年間は薬を飲んでいました。その2年間は検査でも異常なく過ごしていましたが、薬を止めた途端2ヶ月ほどで骨に転移、その後検査をしたら肝臓にも転移していました。骨の治療は放射線を23回ほど受け終了し、現在は肝臓を抗がん剤で治療しています。その抗がん剤の影響で、脱毛・吐き気もあるようですが、仕事もしており普通に生活しています。ただ白血球が減少(1,400〜500位)し、予定通り抗がん剤治療が受けられないことがしばしばあるようです。このことは、身体にどのような影響があり、また今度CT検査をしますが、また再発ということはないのか、その辺のところを詳しくお教え願えませんでしょうか? お忙しいところ誠に申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。

乳癌の術後再発・転移は、一度起きてしまったら、例外的な場合を除いて完治させることはまず困難でしょう。お母上は骨と肝臓に転移がみられたことから いかにその再発巣の進行を遅らせ延命が得られるかが問題となってきます。抗癌剤の副作用で白血球が減少し、治療が中断しがちなのは仕方のないことでしょう。白血球の減少は薬を中断すれば戻ります。薬の量を減らしたり、種類を変更することもありますが、効き目のほうもそれだけ少なくなると思われます。次回のCT検査は、再発巣が縮小しているか否かの検査で、もし増大しているようであれば、事態は悲観的になります。抗癌剤の種類を変更するか投与方法を変えなければなりませんが、それが可能であるかどうかは担当医でなければ分かりません。(文責 吉田)

 

No.549】 01年06月30日 yati                                    
首のリンパ腺の腫れと右手の指のしびれについて 
 

術後一年が経ちました。1.5×1.5cmの腫瘍で、部分切除をしました。ホルモンレセプターはプラスです。脇のリンパ腺は3個取り、1個に微少転移がありました。現在34歳です。子供はまだおりません。ゾラデックスとノルバデックスの治療を行っています。3月末頃に首のリンパのしこりに気づきました。手術した左の方には、小豆大3個のしこり、右には2個あります。最初は様子を見ましょうと言われました。1ヶ月位してまだしこりがなくならないので、エコーの検査をしました。疑わしい腫れがあるということで、細かい血液検査を2週間おきにしましたが、特に異常はないようで、(アミラーゼの数値が210で高い以外は平均値)、この先も定期的に血液の検査をしましょうということでした。しこりは目立っては大きくなっていませんが、本当に何もなければ検査などしないのだろうと思ってしまい心配です。もう一つは右手の小指とその隣りの指が、しびれというか動かしづらいのです。手術した方の胸とは反対なので、いったいなんなのだろうと不安です。お忙しいところすみませんが、どんなことが考えられるか教えてください。どうぞ宜しくお願いします。

乳癌術後に首のリンパ節が腫れてきた場合、一番心配なのは乳癌の再発です。大きさに変化がないので様子観察になっていると思われますが、念のためそのリンパ節の細胞診を行ってもらった方が良いと思います。乳癌の再発は血液検査では分からないことがあります。しかし頚部のリンパ節は、虫歯や様々な感染症でも腫れ、長い間腫れていることもあります。右手指のしびれについては、なんであるのかはわかりません。もし長く続くようであれば、弟一に整形外科的な疾患を考えなければなりませんがーーー。とにかく頚部のリンパ節の腫れが乳癌の再発でないことを確かめなければいけないと思います。(文責 吉田)

 

No.548】 01年06月27日 ふみこ                                   
手術をすべきでしょうか?
 

35歳。未婚。未出産。 腫瘍(2.1×2.4)の形が上方ギザギザで、悪性を疑い検査を行いました。結果、細胞診はクラスU、コア生検は悪性の疑いは認められないとのことでした。この時点でホッとし、先生からは、経過措置とのお言葉をいただけると期待していたのですが、手術の同意書を渡されました。担当の先生は、とにかく診察が早いことで有名で、一刻を争う患者さんにとっては大変有りがたい先生だとは思いますが、私のように説明をしっかりしていただきたい者にとっては、すごく不安です。こちらの相談室の先生方は、毎回ご回答がわかりやすく、このような私達を不安の淵から救ってくださり大変感謝致しております。どうかお教え願います。私の場合、手術はすべきなのでしょうか。(検査の結果、悪性が認められなくとも、腫瘍が不整であったり、2センチ以上はしこりをとるべきと読んだ事はありますが、それなら何の為の細胞診、組織診なのでしょうか。)動揺している為乱文申し訳ありません。先生のご意見をぜひお聞かせ願います。

細胞診やコア生検で乳癌と言う証拠が得られなくても、触診や画像上乳癌を疑えば、しこりを切除して病理で調べてもらうべきです。癌であっても細胞診やコア生検で癌がでないことは幾らでもあります。細胞診やコア生検などの侵襲の少ない検査でがんの診断がつけば、乳房切除にしろ温存にしろただちに癌の治療に移ることが出来ます。あなたの場合、生検手術でがんであるか否かの確定診断をつけてもらうことは非常に重要だと思います。(文責 須田)

 

No.547-1】 01年06月26日 T.N.                                  
母の乳癌について
 

先月、母(50代)の乳癌(1.5×1.7cm)が見つかり乳房温存術を経て退院しました。術後は順調に回復が見られ周りが驚くほどでしたが、退院後に出たリンパ節への転移の結果は少し転移が見られるとの事でした。相談室を見させて頂くと皆さん何個中何個という転移数の表現をされているのですが、主治医から結果を聞いた兄の話では『1個に12個あった』と要領を得ず、せめて12個中1個の転移であって欲しいと思うばかりです。現在母は抗がん剤の投与と放射線治療が始まり、副作用で、ひどい吐き気と脱毛などの不安で心身共につらい状況です。ちなみに母は兵庫県で一人で自営業(小料理屋)をしています。私は埼玉県在住で頻繁に帰ることもできず、少しでも詳しい情報を頂ければとメール致しました。そこでお聞きしたいのですが、
1.早期と言われた母の乳癌の大きさで、リンパ節への転移が12個という事はありえるのでしょうか?
2.仮に12個の転移では、かなり再発のリスクが高いと書かれていますが、その分、抗がん剤等も強い薬になり副作用の症状も重いのでしょうか?
3.副作用は回を重ねるごとに楽になるのでしょうか(現在各1回目)? また、途中で薬の投与を止めたり弱めてもらえるのでしょうか?
4.脱毛はどの段階で治まってくるのでしょう? また、どれくらいで生えてくるのですか?
5.現状況では先がまったく読めません。この先どの様な治療、本人の様態が予測できるでしょうか? 前のような生活に戻れるでしょうか?
ご質問するには情報不足で申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。

通常リンパ節転移の個数は病理検査で摘出したリンパ節中がんの転移している個数で表現します。ですから「1個に12個あった」ということはありません。ここでは仮に12個転移がみられたとして、番号順に質問にお答えします。
1.リンパ節転移ほ非常に小さなのもありますので、術前早期癌と思われたもの(しこりが小さく、リンパ節を触れないもの)でも、稀ですが病理検査の結果、沢山の転移がみられることはあります。
2.確かに再発のリスクは高く、その予防のために強めの薬を使う傾向にあります。
3.副作用は回を重ねるたびにひどくなる人もいますので、なんとも言えません。副作用が強いときは、薬の量を減らしたり、種類を変えたりします。乳房温存治療後の放射線治療と抗癌剤の治療を同時に行うことはあまりありません。同時に行っているようでしたら、それだけ副作用も強いものとなるでしょう。
4.脱毛は抗癌剤の治療が終了すれば1ヶ月ぐらいで治まります。個人差はありますが、元通りに生えてくる人が多いと思います。
5.再発がみられなければ、6ヶ月ぐらいで元の生活に戻れると思います。しかし定期的な検診は必要で、追加の治療もあるかも分かりません。一度担当医に聞いてみてください。(文責 吉田)

No.547-2】 01年08月11日 T.N.                                  
術後経過について
 

今回も術後の母の経過でお聞きしたい事があります。以前のご回答で、抗がん剤と放射線治療を同時進行する事はあまりないとのことでしたが、母は同時進行でした。その為か副作用もきつく、吐き気とだるさ、脱毛、患部のタダレ等かなり辛い状況でした。先日やっと抗がん剤、放射線治療が終わり、これで少し楽になるかと思っていたのですが、その後も副作用が続いているそうです。そこで質問なのですが
1.治療が終っても副作用はすぐにはなくならないのでしょうか? また、副作用が続くようであればどのくらいで治まるのでしょうか?
2.はじめに言われた抗がん剤の回数より1回少なく治療が終ったそうなのですが、効果に影響はないのでしょうか?
3.乳癌の再発はどれくらい先まで注意が必要ですか? 逆にどれくらいで安心できますか?
4.母は癌に効くと言われる薬『プロポリス』を自分で購入し飲んでいるのですが、飲むと薬の副作用の為か体がだるく、しんどくなるそうです。そういった場合すぐに飲むのを止めたほうがいいのでしょうか?
宜しくご回答の程お願いいたします。

放射線と抗癌剤は併用していたようですが、放射線は予定線量終了すると終りますが、抗癌剤は引き続き投与したり、経口薬として使うので、今本当に全部が終ったのでしょうか。全く抗癌剤が投与されていないのに吐き気があるというのは、薬の種類にもよりますが、少し変だと思います。しかし薬の種類によっては、胃腸障害が後まで残る事があるかもしれず、主治医に聞いて、他の消化器疾患や胃炎などがないか検査が必要かも知れません。回数は3回が1回少なければ確かに少ないかもしれませんが、10回予定で1回少ないかも知れず、薬の副作用で休止、中止したかも知れず、少ないかどうかは分かりません。一般に乳がんの術後成績は10年生存率で検討する事が多く、目安は10年でしょう。健康食品の類は癌に効くと言うよりも、栄養補助食品と考え、吐き気が出るなどの場合は、止めた方がいいと思います。プロポリスは癌に効くという科学的データはありません。(文責 石山)

 

No.546】 01年06月25日 yumi                                  
しこりについて
 

22歳で6ヶ月の子供を持つ主婦です。しこりについてお聞きしたいんですが、1ヶ月くらい前から、右胸の乳首の下辺り(乳輪の辺り)に少し痛みを感じて触ってみると、パチンコ玉くらいのしこりのようなものがありました。痛みは常にあるわけではないです。先日近くの産婦人科で診てもらったら、「特に心配しなくてもいいと思いますけど、気になるようでしたら紹介状を書くので外科で診てもらってください」との事で、翌日行ってきました。そこでは、レントゲン、エコー、細胞診をしてもらったんですが、(結果はまだです)先生は、エコー写真を見ながら、「これは放っておけば自然になくなるものだと思いますよ、そんなに心配しなくていいと思います」と言われました。何だか両方が曖昧だったので、不安でたまりません。考えられる病気は何か教えてください・・・。
1、しこりはパチンコ玉くらいで時々痛み有り
2、起きているときははっきりわかる、あお向けだとかすかにわかる
3、皮膚の変色等無し
4、授乳期間生後1ヶ月程
気にしすぎて最近眠れません、お願いします。すみません、もう1つお聞きします、弾性というのはどのような感触ですか? 忙しいのに申し訳ありません。

線維腺腫や嚢胞などの良性の腫瘍性疾患が考えられます。お子さんが六ヶ月ということを考えますと、乳汁がつまって嚢胞状になったものがも知れません。あまり心配は無さそうです。検査の結果を待ってください。弾性とは弾力性のあるものを指します。具体的には野球の軟球位からゴムボール位までの硬さがありますが、主観的なものです。(文責 吉田)

 

No.545】 01年06月25日 KENTkun                                 
痣状のものについての相談 
 

横須賀在住、47歳・既婚・子供1人・出産年齢は35歳です。最近まで、まったく気にとめていなかったのですが、左乳房上部に、親指と人差指を輪にしたほどの、痣状で、少し陥没したような、触るとツルツルした硬い感触で、少し厚みがあるものが出来ています。3年ほど前からあったのですが、現在より二周りほど小さかったと思います。痛みもせず、なんの症状もありません。だんだん大きくなっていくようなので、少し心配になって来たので、ご相談いたします。また、専門医に受診したほうがよい場合には、ぜひ近隣の病院をご紹介くださいますようお願いいたします。

痣状で厚みのあるしこりが、乳房に存在するとのことですが、何だか全然分かりません。皮膚あるいは皮下に出来た腫瘍が疑われますが、乳癌が皮膚に浸潤していることも考えられます。まずお近くの外科医院か病院の外科を受診して下さい。そこで必要があれば適切な施設を紹介してもらうのが一番でしょう。(文責 吉田)

 

No.544】 01年06月24日 ueda .                                
娘の右胸のしこりについて
 

8歳になる娘の右胸にしこりができています。乳頭のすぐ裏あたりに手で触ってすぐにわかる、約2〜3cm程のしこりができています。成長期に現れる症状かと思いましたが、左胸には何もしこりがありません。また、触るとちくちく痛むようです。いつ頃からできているのかがわからず、本人に確認したところだいぶ前から少し痛みがあったようです。乳癌というのは、年齢的に可能性が薄いかと思われますが、やはりとても心配です。また、それ以外の悪性の病気が考えられるのではないかと思い、ご相談しました。病院に検診に行くつもりではいますが、何科に行けばよいのか、また大きな総合病院などの方が良いのか、現在迷っています。横浜市に住んでおりますので、もし早急に検査が必要な場合は、どちらか良い病院をご紹介いただければと思います。

やはり成長期のもの(思春期乳腺症など)が一番疑われます。この場合必ずしも両側性とは限らず、片側だけが目立つことも少なくありません。あなたの言われる様に乳癌は考えられませんが、他のものの可能性もありますので一度診察を受ける必要があります。8歳ですので、まず近くの小児科を受診し、必要があれば、そこで病院を紹介してもらうのが良いと思いますがーーーー。(文責 吉田)

 

No.543】 01年06月24日 M.M.                                
父の乳房のしこりについて
 

父親の乳房のしこりについて心配でメールを書かせて頂きました。実際に私は父と一緒に住んでいなく、電話でしか詳しいことはわからないのですが...。片方の乳房に2〜3cmぐらいのしこりがあるそうです。痛みはなく、動いたりしたら窮屈に感じるそうです。普段は病院が嫌いで行かない父なのですが、自分でおかしく感じるのか、先日病院に行きました。すると、お医者さんから4つの可能性があると言われたそうです。
@肝臓からくるもの
A睾丸の癌からくるもの
Bホルモンのバランスの変化からくるもの
C乳癌
いくつかの検査で@Aではないと言われたそうです。しばらく様子を見て、2ヶ月後にまた来なさいとのことでした。父は53才で、昨年からマラソンを始めました。とても凝り性で、毎日15〜20キロも走り、はっきり言ってやり過ぎです。体重も一気に15キロ近く痩せました。もしかしたらホルモンのバランスが崩れたせいなのか?と考えました。あまり具体的ではないので、わからないかもしれませんが、ぜひアドバイスをよろしくお願いします。

メールの文面から、女性化乳房が最も考えられます。これはホルモンのバランスがくずれ、女性ホルモン優位となることにより起こるものと考えられます。原因として肝機能障害や降圧剤などの服用が挙げげられますが、原因がはっきりしないことも少なくありません。心配なのは男性乳癌ですが、これはしばしば女性化乳房を伴っております。一度病院を受診し2ヵ月後に再診といわれたのであれば、乳癌の心配はあまりないでしょうが、念のため必ず受診してください。(文責 吉田)

 

No.542】 01年06月22日 kake                               
母の乳癌治療後について      

私の母は2年前に乳ガンと診断されました。自分で発見したこともあり早期発見でした。治療は温存療法とその後放射線治療を受け、今では3ヶ月に1回のペースで診察に行っています。毎回レントゲンを撮るそうなんですが、右の鎖骨の辺りに白い影が写っているらしいのです。医者が言うには、放射線治療を受けた方はこのように白く写る事があります。別に心配はありませんよ。と言ったらしいのですが、前回診察を受けた時には"ちょっと気になるなぁ"と言ってたみたいです。原因は分からないそうなんですが、放射線治療を受けた後に白くレントゲンに写る事があるんでしょうか?
あと、母は最近、背中が痛くて、この間は夜中に胸が痛くて苦しかったと言っていました。その後、診察してその旨を伝えて検査してもらったらしいのですが、別に異常も見つからなかったらしいのです。乳ガンは骨に転移したり、肺に転移したりと聞くので、とても心配です。私は母と離れて暮らしているため、母についていることが出来ないのでインターネットで乳ガンについて色々と調べています。よいアドバイスをお願い致します。お返事お待ちしております。

一般的に放射線治療を受けますと炎症が起こり、後に線維化が起きます。その程度は様々ですが、レントゲン上白っぽく写ることがあります。肺転移、骨転移を心配されているようですが、検査で見つからない様な転移が痛みを伴うことは稀です。夜間の背中の痛みは転移よりも狭心症などが疑われますが----。(文責 吉田)

 

No.541】 01年06月22日 miya                              
乳ガンの手術について     

閉経前51歳です。左胸乳首の上に、1.3cmのしこりがあり、昨日ガンで、グレード5といわれました。乳管が集まっているところだから、乳房全摘といわれました。7/3手術です。私としては、温存療法できないかと思うのですが、いかがでしょうか。病院を替わりたいと思うのですが、ご意見お聞かせください。

実際に診察していなければ何ともいえませんが、たとえしこりが乳頭の近くにあっても乳房温存は可能と思われます。あなたが強く温存を希望することをまず担当医へ伝えるべきです。それでも納得のいく説明(温存にしろ全摘にしろ)が得られなければ、他の病院へセカンドオピニオンを求めることを勧めます。(文責 吉田)

 

No.540】 01年06月20日 yama                              
生検について    

生検についてお伺い致します。マンモグラフの腫瘍の形が歪とのことで、乳癌の疑いがあるといわれ、生検(コアニードル生検)へと検査は進められました。私の知識不足で不安になっているのですが、コアニードル生検とマンモトーム生検はどう違うのでしょうか。先日行われたコアニードル生検は3箇所より細胞を取り、検査の結果はそれでも100%ではないといわれました(同時に細胞診も行いました)。マンモトーム生検は本で調べたところ、1箇所で確実な診断ができると載っていました。同じ傷をつくられるならコアニードル生検は無意味なように思われてなりません。どうかご回答よろしくお願い致します。

コアーニードル生検もマンモトーム生検もどちらも少量の組織が得られ、細胞診よりも確実に診断がつきます。コアーニードルはしこりを触れる場合、通常フリーハンドで行い、しこりがはっきりしない時には超音波で病変を確認して行います。これに対しマンモトームはX線あるいは超音波を併用し、病変を確認しながら乳房を固定し、コアーニードルよりやや太めの針で組織を吸引いたします。確実に診断がつく点ではマンモトームのほうが上です。しかし現在のマンモトームは装置がやや大きく使い勝手も良いとは言えず、値段も安くないので、あまり普及していない様です。大部分の乳癌はコアーニードル生検で確診が得られますが、微細な石灰化のみの病変などではマンモトームが威力を発揮すると思います。マンモトームがもう少し使い勝手がよくなればいいのですが-----。(文責 吉田)

 

No.539】 01年06月20日 Y&M                             
術後のホルモン療法について   

38歳、既婚、出産経験はありません。微細石灰化が見つかり、しこりのない非浸潤ガンということで、5/22に温存手術を受け、病理検査の結果、スライスしたひとつに浸潤部があることがわかりました。断端は陰性で、ホルモンレセプターは、陽性です。リンパの切除はしていません。6/18より放射線治療を始め、48グレイ+12グレイで6週間の予定です。そこで、ホルモン療法についてお尋ねしたいのですが、主治医からは行うかどうかは、自分で選択していいと言われており、もし行うのであれば、注射と飲む薬の両方を2年間だということですが、薬品名はまだ説明されていません。
1.このような場合、ホルモン療法を受けたほうがよいでしょうか。妊娠の予定は今のところ考えておりません。
2.ホルモン療法を受ける場合、両方というのは、今までにあまり例がないように思うのですが、どちらかひとつでも十分なのでしょうか。
3.受けるのであれば、少しでも早いほうがよいのでしょうか。放射線治療後でも間に合いますか。
4.5年間という例もあるようですが。2年間では、短くはないでしょうか。
お忙しいとは存じますが、なにとぞよろしくお願い致します。

メールの文面より非常に初期の浸潤癌と思われます。この位だと何もしないで様子観察をするだけでも十分と思われますが、再発を起こす人もいない訳ではありません。1−2%以下の頻度だど思います。ホルモン療法はあまり副作用がありませんので、より完璧を期すつもりならば行っても良いのではないかと思います。ホルモンレセプター陽性例で再発したり、その可能性が強い場合に両者を併用する複合ホルモン療法というのがありますが、あなたの場合はタモキシフェンという飲み薬で十分でしょう。開始時期は放射線治療後でも良いですが、放射線治療と併用出来ますので同時に行うことの方が多いと思います。2年より5年、最近では10年という話しもあります。長く飲めば当然再発率は低下すると思いますが、子宮癌の発生などの副作用にも気をつけなければなりません。あなたの場合は2年で良いと思いますが----。(文責 吉田)

 

No.538】 01年06月20日 Y.S.                            
母の病状について  

母の診断が出ましたのでメールを送らせて頂きます。5センチのしこりに癌細胞の疑いがあると診断され、手術を受ける事になりました。内容は、全部摘出とリンパ切除ということです。いろいろ、他のホームページも見てみましたが、切除が一番良い方法なのか疑問に思いました。他にも温存療法など、もしできるのならば・・・。もし良ければ、岩手県内、又は東北で経験豊富でお勧めできる病院を教えていただけないでしょうか? 宜しくお願い致します。

5cmのしこりと言ってもいろんなタイプがありますので一概には言えませんが、通常、温存療法はすすめられないと思います。無理をして温存をしたとしても局所再発の可能性が高くなり、乳房の変形も大きくなります。東北地方でおすすめの病院ということですが、個人的にはあまり知りません。岩手医大第一外科、東北大学腫瘍外科、福島医大第二外科、星総合病院外科などは乳癌学会などでよく発表しており、乳癌に熱心な先生がいると思いますが-----。(文責 吉田)

 

No.537-1】 01年06月17日 A.S.                           
多嚢胞卵巣障害と乳癌  (1)

26歳既婚・子供はありません。1年ほど前、右胸に石灰化がみつかりましたが、マンモトームで検査し、問題はないが1年に1度は受診するように言われました。最近、不正出血が続き婦人科を受診したところ「多嚢胞卵巣障害」と診断されホルモン治療をすると言われました。ホルモン剤を飲んだり、注射したりする事は胸の方に関係してきますでしょうか。どちらも心配です。お忙しいところ申し訳ありませんがアドバイスいただきたく、どうぞよろしくお願いします。

ホルモン治療がどのように行われるかは分かりませんが,多嚢胞卵巣障害は治療しなければなりませんので、そのまま治療を続けてください。そして乳房の検診も言われたように必ず受けるようにし、月に一度は乳房の自己検診をするようにしてください。「ホルモン剤を飲んだり、注射したりする事は胸の方に関係するか」ということですが、もちろん多少の影響はあると思います。しかしそれが直ちに乳癌の発症を促すようなことはないと考えます。(文責 吉田)

 

No.537-2】 01年06月30日 A.S.                           
多嚢胞卵巣障害と乳癌  (2)

先日はアドバイス有り難うございました。石灰化があるが良性、1年に一度検査するように言われています。婦人科でホルモン治療を受けてもよいとアドバイス頂きましたが再度不安になりメールしてしまいました。婦人科での治療は、ピル(プラノバール)を20日連続服用・これを3ヶ月続けるというものでした。ピルに関する本で、乳腺疾患のある人は控えた方がよいとあり不安になってしまいました。お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

実際に患者さんを診察しているわけではないので、このホームページの相談室は、あくまでも一般的に常識となっている事しかお答えのしようがありません。あなたが不安でしたら婦人科の担当医へ他に代わる治療法がないか聞いてみてください。ある疾患の治療法が,他の疾患を引き起こす可能性があっても、他に変わる治療法がなければその治療を続けなければなりません。(文責 吉田)

 

No.536-1】 01年06月11日 Y.A.                             
母の手術後について

67歳になる母親が、今年6月17日右乳がんの摘出手術を受けました。昨日病理検査の結果と今後の治療方針の説明がドクターからあったのですが、今ひとつ当方の質問に答えていただけないことがあり、不安な点もあるのでご質問させていただきます。
@母は、右の乳房に5センチ以上の腫瘍ができており、乳首から皮膚にまで至っていた。乳房を全部摘出した。
A病理検査の結果、切り取ったリンパ節のうち3個に転移が見られた。
B他臓器への転移は、現段階では見られない。
このような状況であったため、これからは飲み薬の抗がん剤とホルモン療法を行うということでした。抗がん剤の名称を聞いたところ、UFTといわれました。こちらのホームページの抗がん剤についての質問を拝見しますと、CAFやCMFに関しての説明は読んだことがありますが、UFTというのは目にしたことがありません。どのような抗がん剤なのでしょうか? CAFやCMFと比べて何が違うのでしょうか? 副作用等には差異があるのでしょうか? 通常どのくらいの期間服用するものなのでしょうか?
ホルモン療法については、アリミデックス(アルミデックス?)といわれました。最近認可された新しい薬ですとの説明ですが、これもどのような効果を期待できるものなのでしょうか。
以上のような情報だけで、答えていただくのに十分なものか分かりませんが、一体どのようなことになるのかが全く分からないままというのも不安なので、こちらにメールをさせていただきました。その他注意すべき点があれば併せてご教示いただければありがたく存じます。

FUTは経口の抗癌剤であり、乳癌を始め様々な癌に使用されている5FU系の薬剤です。副作用は他の抗癌剤と同様で悪心、嘔吐、下痢などの消化器症状や白血球減少、爪が黒くなるなどがあります。通常使用量は300−600mgであり使用期間は通常2−3年くらいです。効果も当然ありますが、どの程度の効果があるのかはっきりしないことがあり、現在CMFなどの点滴との比較試験が行われております。経口抗癌剤ですので一般に副作用の程度は軽いことが多く広く使用されておりますが、量が多すぎると無視できない程度の副作用が出現いたします。アリミデックスは最近出たアロマターゼ阻害剤で、アロマターゼという女性ホルモンをつくるのに必要な酵素をブロックして女性ホルモンの量を減少させます。閉経後乳癌に使用され、かなり効果があるようです。副作用は軽度で服用期間は2年以上のことが多いです。お母上の乳癌はメールによりますとリンパ節に転移が3つあり、再発転移の可能性は20−40%ぐらいあると思われます。このような場合ホルモン剤とCMF、CAFなど点滴による治療を行うことが多いですが、副作用も強くなります。担当医は67歳という年齢を考慮してアリミデックスとUFTという組み合わせを決めたものと思います。薬の効果、副作用は個人差があり、残念ながら「やってみなければ分からない」的なところが少なくありません。(文責 吉田)

 

No.536-2】 01年06月13日 Y.A.                             
UFTについて 

UFTについて再度教えていただきたくお願い致します。UFTについては、根拠のない治療であるとか、延命効果を証明するデータがないとか、CMF療法で助かる可能性のある人も、UFT療法では再発しかねない等の批判というか、指摘をしたものがありました。これらの指摘は確かなものなのでしょうか?それともドクターの考え方の相違ということなのでしょうか?
本日の先生方のご回答によれば、「お母上の乳癌はメールによりますとリンパ節に転移が3つあり、再発転移の可能性は20−40%ぐらいあると思われます。このような場合ホルモン剤とCMF、CAFなど点滴による治療を 行うことが多いですが、副作用も強くなります。担当医は67歳という年齢を考慮してアリミデックスとUFTという組み合わせを決めたものと思います。」と書いていただいたのですが、アンダーラインの部分は上記の批判(指摘)があることを踏まえて、お書きになられているのでしょうか?
むしろ、家族としてはドクターに対して、「副作用が強くても、再発の芽を絶つため、UFTではなく、CMF、CAFを投与して下さい。」と言うべきなのでしょうか? 先生方がお書きになった「薬の効果、副作用は個人差があり、残念ながら「やってみなければ分からない」的なところが少なくありません。」ということに尽きてしまうのかもしれませんが、素人の我々、家族としては判断が出来ません。ご助言をお願いできれば幸いです。 お手数をお掛けてして申し訳ありません。よろしくお願い致します。

UFTについてあなたの言うような指摘があることは事実です。個人的にはUFTを始めとする経口抗癌剤は点滴で行われる抗癌剤に比べ副作用が軽い分だけ効果の点で劣るような印象をもっています。しかしそれを裏づけるはっきりとしたevidenceもありません。だからこそ現在CMFとの比較試験が行われているのだと思います。抗癌剤の治療を行うにあったて、副作用が軽いというのは非常に重要であり、効果と副作用を考慮して治療法を評価しようとする方法も提唱されています。UFTについての批判を踏まえて返事を書いた訳ではなく、再発の可能性ある乳癌には現在CMFなど点滴による抗癌剤治療が行われることが標準的となっていますのでその旨を書いたつもりです。これ以上のことは実際に患者さんを診ていないと何とも答えようがありません。あなたが調べて疑問に思うことを担当医に直接聞くのが一番だと思います。(文責 吉田)

 

No.535】 01年06月10日 Y.M.                            
しこりについて

私は28歳で既婚、子供なしです。数ヶ月前に左乳頭に割れ目のようなくぼみのようなものがあるのに気づいて乳首をつまんでみたところ、乳首の根元のところにクリクリ動くしこりのようなものがありました。強く押すと少し痛くて、試しにギュット(結構強めに)乳首をつまむと白い脂肪のようなものが少し出ました。生理が近づいてくるといつも乳房が張って少し痛い感じになるんですが、そのしこりがちょっと大きくなったような感じがして、いつもより痛みもある感じがしました。でも、生理が終ってだんだん小さくなった感じだったので、忘れて何ヶ月かほったらかしてしまいました。そして、今また生理前なんですが、ちょっと痛くなって、相変わらずクリクリしたものがあり、乳頭に割れ目のようなものもあるままです。そのほかにはしこりとか痛みを感じたり、熱を持つというようなことはありません。また、乳首も陥没していません。このクリクリしたしこりはほっておいても大丈夫でしょうか? また、むやみに触ったりしないほうがいいですか? そう遠くない将来に妊娠、出産を考えており、ふと心配になりました。病院にかかる場合には、乳がん検診をしているような病院の外科で大丈夫ですか? 田舎なので、近くにはそのぐらいしかないのですが・・・。ご回答お待ちしております。よろしくお願いいたします。

それ程心配することはないと思われますが、メールの様子からはいろんな可能性(粉瘤やのう胞など良性腫瘍性疾患の可能性が高い)が考えられますので、念のためお近くの病院の外科を受診して下さい。(文責 吉田)

 

No.534-1】 01年06月10日 E                            
乳ガン検診にて 

35歳未婚女性です。数年前、右胸のしこりに気づき近くの外科に行ったところ「良性だから大丈夫」と言われました。最近、乳ガン検診を受けたところ触診ではしこりはなさそうで、乳房X線影で左胸に「良性だと思うが悪性を否定できない」とコメントがあり、先生が「念のため乳腺外来を受けてください」と言われました。レントゲンをみせてもらったところ左胸に丸い白っぽいものが写っていました。
今回不安で、この相談室をみて白っぽいのは嚢胞の可能性もあるんでしょうか? 他にも何か可能性はありますか? 先日卵巣嚢腫といわれ、あと数年前足の甲にもふくろがあり(そのふくろに水がたまった)、甲状腺にも嚢胞があると言われました。乳腺外来を受けるのが2週間後なので、心配で相談しました。お願いします。

乳房X線で白っぽい丸いものが写っていたとのことですが、のう胞である可能性が高いと思います。他の可能性については線維腺腫が考えられます。また稀に癌のこともあります。乳腺にはよくのう胞が出来ますが、ほとんどが良性です。卵巣のう腫、甲状腺のう胞、足の甲ののう胞とは何の関係もないでしょう。数年前の検診の結果はあまり参考になりません。メールの様子から、あまり心配なことはなさそうですので、そのまま乳腺外来の受診をお待ちください。(文責 吉田)

 

No.534-2】 01年06月22日 E                            
リンパの腫れについて  

今日乳腺外来に行ってきました。触診では左胸にしこりはなく、左わきのリンパがちょっと腫れているとのこと。次にエコーをやって、レントゲン上で見える(1センチぐらいの白い丸)ものが見えないとのことです。もう一度レントゲンをとってみましたが変わらないみたいです。先生からの説明は、乳腺とか何か腺で囲まれたところに脂肪みたいなのが、ちょうど丸くしこりのようにあって、レントゲンにみえるのかもということでした。2ヶ月後もう一度検査ということになりました。リンパが腫れてるというのが気になってもう一度相談しました。よろしくお願いします。

メールの様子からあまり心配はなさそうです。 乳房の脳腫は自然に消失することもあります。またリンパはいろんなことで腫れますので様子をみて、二ヵ月後にもう一度検査を受けるようにしたら良いでしょう。(文責 吉田)

 

No.533】 01年06月10日 M.O.                         
ホルモン療法の副作用では?

平成10年6月右全摘の手術をしました。当時34才です。リンパへの転移が2個あったので、CEFの化学治療を6クール、その後、ホルモン療法でノルバデックスを服用、2年半になります。その間、検査での異常はありません。関連性は定かではないのですが、昨夜、性交時に軽い痛みを覚え、1時間後に激しい腹痛、吐き気がありました。腹痛といっても、膣から押し上げる子宮の痛みのような感じです。便も出ず、吐き気だけで、実際嘔吐もなく、だた痛くて苦しい時間を過ごしました。初めての経験です。しばらくして落ち着き、寝入ることができましたが、起床後も痛みは取れず、横になったり、体制を変えたり、いすに座るときなど、その都度痛みが走ります。ノルバデックスによる副作用から子宮に何らかの障害があるのではないかと不安です。今少し痛みも軽くなってきました。そのままほおっておいても大丈夫なものでしょうか。診てもらうとしたら、内科でしょうか、婦人科でしょうか。

タモキシフェン(ノルバテックス)を長期間使用すると子宮体癌の発生率が多少高くなるという報告が少数ながらあります。しかしこの薬による乳癌の再発率の低下、生存率の向上は明らかであり、現在ではホルモン感受性のある乳癌には標準的治療法として広く使用されております。副作用としては、無月経、性器出血、吐き気などがあげられますが、程度は軽くあまり問題となることはないようです。あなたの症状がタモキシフェン副作用であることはないと考えますが、腹痛の状態からまず婦人科を受診することを勧めます。この手の痛みは尿路結石でも起こりますので、泌尿器科の診察も必要かも知れません。(文責 吉田)

 

No.532】 01年06月08日 T.S.                        
ハーセプチンと組み合わせる抗がん剤について

現在、ハーセプチンとナベルビンを組み合わせて治療していますが、効かなくなってきたので、ほかにハーセプチンと組み合わせてどのような抗がん剤が使用できるか、またその際の副作用も教えていただけませんでしょうか。

ハーセプチンは日本ではまだ販売されておりません(間もなく保険適応となり使えるようになりますが)。恐らくあなたの担当医が個人的に輸入して使用されているものと思われます。ハーセプチンとの組合わせは一般的にはタキサン系の抗癌剤が推奨されております。他の抗癌剤との組み合わせも可能ですが、アドリアマイシンなどアントラサイクリン系の薬と併用すると副作用として心毒性が強くなることより、使用が禁止されます。その他の副作用については発熱、悪寒、易感染性などがあげられておりますが、これはどんな薬剤と併用してもおこり得る副作用です。あとは悪心、嘔吐、倦怠感、白血球減少など抗癌剤特有の副作用でどんな抗癌剤でも投与量が増えれば起こりえます。これ以上のことは、担当医に直接聞いて下さい。(文責 吉田)

 

No.531】 01年06月07日 S.Y.                         
えくぼ症状について

60歳の母のことですが、視診、触診と超音波検査でしこりとえくぼ状のくぼみがあって、乳がんの可能性があるといわれ生検を行って、今はその結果待ちです。くぼみがあると悪性の可能性は強いんでしょうか? しこりだけの場合は良性の可能性が高いそうですが。あまり考えたくありませんが炎症性乳がんではないんでしょうか?

しこりとえくぼ状のくぼみが乳房に存在した場合、乳癌を強く疑います。しかし乳房を打撲したような場合、脂肪壊死により“しこりとくぼみ”が起こります。生検の結果を待たなければなりませんが、くぼみがある乳癌は、ないものよりも多少進んだ乳癌が多いようです。炎症性乳癌は皮下のリンパ管に乳癌細胞が浸潤して皮膚の発赤や浮腫を伴うもので、くぼみのある乳癌とは異なります。(文責 吉田)

 

No.530】 01年06月07日 M.H.                        
左胸のしこりについて

32歳の主婦です。出産経験はありません。4週間ぐらい前に左胸上(乳輪と鎖骨の間ぐらい)にイタミがあり、触ってみるとしこり(腫れ?)があったので(イタミを感じたのは生理前でしたので終わるのを待ってから)病院(内科・外科・整形外科を診療されてあり市の乳がん個別検診指定医でもあったので)に行きましたら、最初は内科の先生が診察。レントゲンを撮ったのですが、あまりはっきりと撮れる場所では無いそうで判らないとの事。でもその部位のところに白い影みたいなのがあったのでお聞きしたら先生もそれが気になったらしく、”総合病院にCTを撮りに行ってください”とのこと、乳房(乳腺)に出来たしこりではなく、骨ですので乳がんではないが、腫瘍も考えられるとの事。でも整形外科の先生の意見も聞きましょうとの事で見て頂いたら、レントゲンでは何とも無くて関節炎かもしれないので炎症止めの薬を1週間飲んで様子を見ましょうでした。CTは撮らなくていいそうですが1週間後に必ず来てくださいと言われました。全然違う結果でしたので病院を替えるべきか悩んでいます。診察はレンドゲンと触診のみ(腫れている部分のみ)でした。ついでに乳がん検診も受けようと思っていたのですが、あまりの違う結果でお願いできませんでした。お薬を飲んでみてイタミがなくなったような感じがしますが、イタミが無くなったらしこりは気にしなくていいのでしょうか? 骨のようなものも以前からあった物なのかもわかりませんが、私自身も患部を触りすぎて痛いのかとも思えてきました。良いアドバイスが有ればお願いします。

メールの文面からは正確なことは分かりませんが、乳房の上部にあったとするしこりは現在でもあるのでしょうか。もしまだしこりがあり、そのしこりが乳房と共に動くようでしたら乳癌の検診を受けることを勧めます。痛みの消失と共に“しこり”も消えてしまっているなら気にすることはありません。反対側の胸にも同じような“しこり”はありませんか? 乳房の上部で肋骨を触れ、“しこり”と勘違いして乳癌を心配する人を時々みかけます。(文責 吉田)

 

No.529】 01年06月07日 K.K.                         
乳首からの出血について     

1ヶ月ほど前から乳首より出血があります。地方の為周辺に乳腺専門医が見当たらず、とりあえず掛かりつけの婦人科を受診したところ、触診でしこり等はなく、分泌物の細胞診はclassTでした。先生は止血剤で出血を止め、数ヵ月後に再度診察するよう言われますが、出血の原因が分からないので心配です。今、腫瘍マーカーの結果待ちなのですが、仮に乳癌の可能性が否定された場合でも、一度専門医の診察を受けた方が良いでしょうか? 相談室の過去ログを拝見したら、乳首からの出血では乳癌と乳管内乳頭種が疑われると有りましたが、やはりキチンと診断をつけておくべきか、先生の言われるよう様子を見てていいのか悩んでいます。私は37歳で子供はふたり、10歳と7歳です。

乳頭からの血性分泌は癌であることが少なからずありますので、きちんとした診断をつけておくべきだと思います。分泌物の細胞診がclass1であっても、安心はできません。分泌が頻回におこるようであればCEAの測定、乳管造影などを行い、さらには生検も必要となることがあります。しかし明らかなしこりがなく血性分泌でみつかった乳癌の多くは早期癌です。あせらずに乳癌の専門医を受診することを勧めます。(文責 吉田)

 

No.528-1】 01年06月07日 R.T.                        
CMF療法後の妊娠について    

32歳、既婚、未経産です。今年3月下旬に右乳房の6〜7時の位置にしこりがあるのに気づき、4/17、市の個別乳癌検診(市民病院外科)を受けました。エコーで乳癌の疑い、細胞診にて1週間後にクラスIII の診断がでました。4/25に腫瘤の摘出術を外来で受け、摘出生検で次のような結果になりました。
Breast cancer, Invasive ductal carcinoma、scirrhous type、垂直方向の中心断面で17 x 15mm、 病理の検査結果には組織学的悪性度などの記載はありませんでした。ER; 7.4 (-)、 PgR; 62.8 (+)、 血液検査にて、CA-15-3, CEAはともに正常値以下。
そして、5/15に乳房1/4切除+腋下リンパ節郭清術を受けました。その時の結果では、「切除乳房には遺残は認められない。腋下リンパ節は15コ中1ヶ所に転移あり(1aで1/9, 1bで0/6)」ということでした。リンパ節に転移が1つ見つかったのとERが(-)だったので、25回(50Gy)の放射線治療の後に、化学療法(CMF)を6クール行うことになりました。化学療法終了後はホルモン療法(ノルバデックスの服用)も数年続けた方がいいだろうと主治医に言われています。現在は放射線療法が始まったところです。
化学療法後の妊娠についてお聞きしたいのですが、もし、経過がよければ3〜5年後にできたら子供が欲しいと思っています。化学療法による閉経や生殖細胞への影響(催奇形性)について教えて下さい。もし妊娠はあきらめた方がよいのであれば治療が始まる前に覚悟を決めなければなりません。どうかよろしくお願いします。

乳癌の治療法としては申し分のない治療法を受けられていると思います。化学療法を行っているときに妊娠したのであれば、催奇形性などを心配する必要があると思いますが、3−5年後であれば全く問題はないでしょう。化学療法による閉経の頻度は個体差や薬の種類、量などによって異なりますが、終了後多くの場合は元に戻るようです。決してあきらめることはないと考えます。妊娠が乳癌に悪影響を与えるということもいわれますが、術後に妊娠した場合、再発率が高くなる様なことはないとする論文が多くみられます。(文責 吉田)

 

No.528-2】 02年02月19日 R.T.                        
CMF療法後の妊娠について(2)   

以前に1度相談させていただきました。その節は丁寧なご回答ありがとうございました。
33才、既婚、未経産、昨年5月に右乳癌の温存切除術を受けました。(19x17x15mm、腋下リンパ節は15コ中1ヶ所に転移あり、ER(-), PgR(+))
放射線療法(50Gy)を受け、CMF療法(6クール)が今年の1月に終了し、今はノルバデックスDを服用しているのみです(昨年6月より)。まだ子供をもうけておりませんので、これから妊娠・出産したいと考えています。化学療法から2年位時間をあけて2004年の春以降に妊娠をと考えていますが、服用を続けているノルバデックスDはどのくらいのタイミングで中止したらよいのかお伺いしたいのです。化学療法やノルバデックスによる生理周期への影響は今のところありません。また、化学療法後に2年も時間をあける必要がないとしたら、どのくらいあけておけばよいのかも教えて下さい。よろしくお願いします。

ノルバデックスDの投与は最近まで2年間の投与が標準でしたが、最近では5年間の投与の方が再発予防効果が高いといわれています。ただし、あなたの場合ER−,PgR+ですので投与期間については担当医とご相談ください。
ノルバデックスDを服用期間中は妊娠は止めた方が良いです。服用を止めてから6か月から1年後くらいで妊娠はOKと思いますが、これも担当医と良くご相談ください。(文責 麻賀)
 

 

No.527】 01年06月07日 M.S.                       
針生検について   

針をさす細胞診によって、患部の悪い細胞が飛び散るということはないのでしょうか。また、mm単位の小さなしこりの場合、針も確実に患部にささるかどうかわからないということですが、確実に悪性か良性かの診断をつけるには、やはり患部をくりぬく生検が最後の手段になるのでしょうか。その場合にも、患部の細胞が飛び火するような心配はないのでしょうか。また、2箇所の病院で針生検をうける予定ですが、そのことによる悪影響などはありますか。どうぞよろしくお願い致します。

厳密に言えば、細胞診により細胞が飛び散ることはあると思います。昔、このことが学会で話題となったこともあります。しかし現在では他に代わる確実な手段がないこと、飛び散ちったとしてもその細胞が生き続けて転移巣を形成することは少なく、細胞診を行なってもそのために予後が悪くなることは無いと考えられることより、良悪性の判断をつける方がはるかに重要と考えられております。小さなしこりの場合は、細胞診では細胞が確実に採取できないこともあり、生検が必要であることが多くなります。生検時にも細胞が飛び散ることはあると思われますが、これも細胞診同様、他に確実に診断する方法がありませんので一般に広く行われております。細胞が飛び散ることを防ぐため、生検を行うときは、なるべく腫瘍に切り込まないで、まるごと腫瘍をとるようにするのが原則とされております。針生検を二箇所の病院で受けるとのことですが、その悪影響がどの程度あるかはわかりません。その心配よりも針生検を二個所でやる経済的、時間的および精神的なlossのほうが大きいのではないでしょうか。(文責 吉田)

 

No.526-1】 01年06月05日 u-rs                       
乳がんと首のしこり リンパの腫れ   

70歳の母について質問させていただきます。5年前より総合病院で喘息治療を受けているのですが、通院を始めたころに左乳房にしこりができ内科の先生に相談したところ石灰化だから大丈夫といわれたのでそのままにしておりました。しかし5月なかば、左の首リンパに2センチほどのしこりと甲状腺の腫れがみられたためすぐに外科診察を受けるようにと言われたそうです。
触診ですぐに「乳ガンです」と告げられ、X線、スキャン、シンチと検査。X線では脇リンパに転移とのことでしたが、スキャンでは脇リンパ転移なし、シンチ検査で骨への転移なしとのことでした。続いてすぐに3段階の生体検査を実施しましょうと言われたらしいのですが、生体検査の結果がたとえガンでなくてもしこりは切除するとの説明だったそうです。 また、脇リンパに転移している場合は手術しても無駄と言われ、首のしこりと乳がんとの関係について説明は無かったものの、これについても手術で一緒に切除すると言われたそうです。
ここまで母は検査を受けたこと等を家族に何も話さなかったのですが、さすがに不安になったのかつい先日電話で連絡をしてきました。家族としてはいきなり触診で当人にガン告知というのもちょっとショックなのですが、首のリンパのしこりや甲状腺のあたりの腫れなどについて非常に気になります。脇のリンパ転移がないのに首にしこりがあると言うのもどういうことなのかよくわからないのと(別物の可能性はないのでしょうか)、生体検査して異常なくても、結局全部切除というのも随分とせっかちな気がします。
今のところ生体検査についてちょっと保留させてもらっているのですが、検査をしたらすぐに切除手術をしたいので早めに返事をするようにと言われております。首のしこりについての検査は必要ないのか、乳がんとの関係はどうなのか、もっと知りたいので場合によっては他の病院での検査なども考えたほうがいいのではと迷ってしまいます。どうかアドバイスをお願いいたします。

母上よりのまた聞きのせいもあると思いますが、事実関係が良く飲み込めません。肝心の乳腺の状況はどうなのでしょう?
頚部リンパ節の腫大と甲状腺の腫れが乳癌のためであれば,大変な進行癌と思われます。生検をしてこの点を調べようというのではないですか。あなたの言われる通り、首のしこりは別物である可能性はあると思います。また乳癌が腋のリンパ節に転移したからといって駄目ということもないでしょう。「生検をして異常がなくても全部切除する」とは、首のリンパ節を生検して異常がなくても、明らかな乳癌なので乳房を全部切除しようというのではないですか?まず担当医の話を良く聞いてください。(文責 吉田)

No.526-2】 01年07月21日 u-rs                       
抗がん剤治療について   

70歳の母の乳癌について以前相談したものです。7/4に全摘手術を受けました。左の首にしこりがあり、術前に、これが癌だと全身に回っているとの説明がありましたが、こちらは悪性のものではなかったとの事です。リンパは15個中3個に転移、ホルモンレセプターは陽性で、術後1週間ほどからノルバテックスを服用しています。当初はむくみの症状がありましたが、今は特に副作用は見られません。本日7/18、担当の先生から、まだ病理の結果が最終的に出ていないがそろそろ抗癌剤治療をどうするか決めたいとのお話がありました。正確に癌の大きさがまだわからないが、ステージは2で、5年生存率は90%、10年では80%。ただしこれは抗がん剤治療を行った場合で、行わないと10%下がる。母の場合は高齢と言うこともあり、もし抗がん剤治療をするならCMFを使用の予定。ただし副作用は他のもの(CAF?)に比べ弱いとはいえ、そうとう辛い場合がある。選択肢としては
   1:このまま何もしない 
   2:ノルバテックスだけ服用
   3:ノルバテックスと経口の抗がん剤の使用
   4:ノルバッテクスにCMFを併用
とあるがどれにするか話し合って決めてほしいとのことでした。現状は郭清と補助療法(抗がん剤)のセットがスタンダードになりつつあり、若い人にはまずこのセット治療を行うが、何分高齢で副作用の心配があり家族で話し合ってくださいとのことでした。もちろんCMFを6セット行うのが一番いいとは分かっているものの、これ以上つらい思いをするのは、と本人の腰が引け気味の状態で本当に耐えられるのかと心配です。といって経口は副作用は弱いが効果もはっきりしないとのお話で、それではこの年で全摘までしたのに中途半端になってしまうのではとの不安もあります。やはりハイリスクグループに入る以上は我慢してCMF治療をした方がいいのかと思うのですが、先生がこのように判断を預けるというのはかなり強い副作用が想定されるのかと思ってしまいます。例えば入院中に一度だけやってみて副作用がひどかったらやめると言うのはどうかとも考えたのですが・・。早々に返事をと言うことなのですが是非アドバイスをお願いします。
 

主治医が選択肢にノルバテックスとCMFを挙げた以上は、再発予防にこれがベストということで、副作用の面から選択の余地ありということと思います。リンパ節が3ヶ陽性とのことですので、私であれば、CMFを選択し副作用によって考えればと思います。70歳でも他に御病気を持っているかも参考にしますが、CMFでは個人差がありますが、それほど強い副作用はない例が多いです。 病理の最終的な結果でその勧め方の度合いも変わってくると思いますが・・・。(文責 石田)

 

No.525】 01年06月05日 Y                      
左胸のしこり     

横浜市の27歳ですが、最近左胸にしこりを発見しました。かなりグリグリしていて、大きい感じがするのでとても不安に感じています。特にその部分は痛みもないのですが、少し前に風邪をひいてから(熱のみの風邪)、肺のあたりが痛い気がしていたので、不安です。少しつかれやすい感じもします。そして微熱もここのところ続いています。すぐに検査をしてもらったほうがいいのでしょうか。大きい病院に直接すぐに行っても検査して頂けるのかもお聞きしたいと思います。よろしくお願い致します。

メールの内容からでは何ともいえません。ある程度大きな病院か乳腺専門医のいる病院を受診し検査を受けること勧めます。大きな病院は紹介状が必要なこともありますが、受診する前に電話して確かめてください。乳癌の検査は通常触診、乳房撮影、超音波検査、細胞診で受診してから1−2週で大部分は結果が得られます。(文責 吉田)

 

No.524】 01年06月05日 masa                      
手術後の治療法について   

37才の主婦です。現在抗がん剤CMF(メソトレキサートと5FC)内服薬、エンドキサン2週間、6クールの内2クールすみました、ホルモン療法ゾラデックス注射を2年、現在2回目終了、この療法で完全に閉経し、もう2度と生理がきませんと医師に言われたのですが、ホームページを見ると先生方のお答えでは、ゾラデックス2年終了後生理は、60%から90%できますと書かれてありました。私は、CMFとホルモン療法の2つ受けているので2度と生理がこないのでしょうか、教えて下さい。

CMF療法においてもエンドキサンは卵巣機能を抑制することが知られており、単なる抗癌剤としての働きだけではなく、人工的に閉経状態を作りだし、これが乳癌の進展を抑制するものと考えられております。ゾラテクッスとCMFを併用していることから、治療が終了しても生理が戻りにくいことは確かです。具体的な数値はデータがなく上げられませんが、完全に閉経するとはいえないと思います。しかし薬の効果としては閉経した方か確実と考えられますが・・・。(文責 吉田)

 

No.523】 01年06月03日 S                      
抗がん剤の投与について   

37歳主婦です。5月10日に左胸4分1切除とリンパ節切除を受けました。リンパを20個取ったうちの5個にも見つかったということで、抗がん剤の投与をするとのことでした。本日退院後初めての外来に行き、血液検査の結果で22日から投与を始めますと言われました。その際副作用のことなどを考えて、入院しての投与を勧められました。(投与の日と翌日か翌々日まで)
私にはまだ2歳の娘もおりますし、入院中も預け先など色々と苦労致しましたので、外来でできるものであれば、そうしたいと思っております。個人差などあると思いますが、どの程度副作用があるものなのでしょうか? 電車に乗って帰るのが困難な程の吐き気や倦怠感などがあるものなのでしょうか? お答え頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

抗癌剤の副作用は、抗癌剤の種類、量やそのときの体調などにより様々で個人差もあり、一概にどの程度の副作用が出現するかはいえません。吐き気、倦怠感、食欲不振、発熱、下痢などは投与直後に起こる副作用で、その後白血球減少、さらには脱毛などが代表的なものとしてあげられます。乳癌術後の抗癌剤治療は通常、外来で行うことが可能で、電車に乗って帰るのが困難な程の副作用が出現することは稀です。しかし再発の可能性が高い乳癌の場合、ある程度「強い」抗癌剤を投与することが多く、従って副作用も強く出現する可能性があります。またはじめての投与のときはどの程度副作用が出現するかわかりません。あなたの担当医は以上の理由で短期の入院を勧めたのでしょう。入院することが難しいようであれば、担当医に相談して、投与後点滴をしながら2、3時間様子みるとか、薬の種類や量を調節してもらうことなどの方法もあると思います。(文責 吉田)

 

No.522】 01年06月03日 M.M.                     
ホルモン療法は摘出前に有効ですか?  

姉の乳がんはステージUです。まず全面摘出をすすめられましたが、ホルモン療法で小さくして部分摘出できるか検査をしてみることになりました。「いちばん新しい乳がんの本」を読みますと、術後の治療にホルモン療法を行うようです。本をよんでホルモン療法の理論は理解できました。しかし摘出前にこの方法は有効でしょうか。実例はありますでしょうか。もうひとつ、不安な点は乳腺外科のほうが絶対に乳がんはよいと聞きました。一般外科で検査中です。セカンドオピニオンをとったほうが良いでしょうか。6月4日にホルモン療法の適性検査結果を聞きに行きます。アドバイスをよろしくお願い申し上げます。

乳癌にたいし術後に化学療法、ホルモン療法を行うことは当然知られた治療です。さらに近年術前に化学療法が比較的多くされるようになってきました。術前化学療法を行うことには多くの目的があるのですが、一つには術前に化学療法を行い、その化学療法が効くかどうか判定し、後の無駄な薬剤による化学療法を回避することにあります。ホルモン療法でも同様の取り組みが試み始められています。乳腺外来とうたわない病院でも乳癌に熱心取り組んでいるところも多くあります。ホルモン療法の適正検査をされていることから判断すると、すでに乳癌の組織あるいは細胞の一部を採取し、ホルモン療法が効くかどうかのホルモンレセプターの検査を既に行ったのではと思います。そういった取り組みをしている病院は基本的に乳腺に対しても熱心に取り組んでいるのではないでしょうか? しかしセカンドオピニオンを聞くことは患者様の当然の権利です。十分に主治医の先生から説明を聞き、それでもわからないことがあればセカンドオピニオンを聞くことは、今後の長い乳癌治療を受けていくためには必要なことと思います。(文責 福間)

 

No.521】 01年06月03日 JUN                     
乳頭のかゆみについて 

相談室を見ていて少し心配になってしまったので、よろしくお願いします。3、4ヶ月前から乳頭がかゆくて、皮みたいな白いものがむけてきました。つまむと一部分から粘り気のある、白いような少し透明のような物が出てきて心配になり、3週間前に外科のある個人病院にいってきました。レントゲンをとりましたが、別にしこりは見えないとの事で、乳頭のことも調べてもらいましたが、悪い細胞は出ていなかったようでした。先生は軽い乳腺炎ではないかといっていましたが、薬を塗って2週間ぐらいになりますが、たまにかゆみがあったり、また乳頭をつまむと、白い皮の様なプツプツとしています。26歳で、2歳の子供がいます。家族には乳癌はいません。とても心配ですが、どのような原因があるのでしょうか。もっと大きい病院で見てもらったほうがいいのでしょうか。それとも皮膚科のほうがいいのでしょうか。塗り薬は強力レスタミンコーチゾンコーワ軟膏です。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

乳頭から白い分泌物がでていたが、相談室を見て心配になったとのことです。おそらく相談室で見て心配になった病気とは乳頭からの癌であるページェット病のことでしょうか? 文面から判断すると悪いものではなく、乳汁のたまり(授乳はいつ終了したのでしょうか?)や軽い皮膚の炎症ではと思います。皮膚の病気(乳頭も皮膚ですが)を言葉で表現することは難しいことです。良くならないようであれば早めに乳腺外来か皮膚科を受診してください。(文責 福間)

 

No.520】 01年06月02日 yuki                    
乳腺専門病院を教えて下さい

神奈川県川崎市高津区に在住なのですが、今後、半年に一度検査を受ける為の乳腺専門病院を探しております。もしよかったら、教えていただけないでしょうか。どうぞよろしくお願い致します。

乳腺専門病院というのはこの地域にありませんが、川崎では専門家のいる病院としては、聖マリアンナ病院や川崎市立川崎病院をあげることが出来ます。そこで診察を受け、心配ないようでしたら、そこで信頼できる病院や検診センターを紹介してもらって下さい。(文責 吉田)

 

No.519】 01年06月02日 M.N.                    
乳ガンの手術方法について

乳ガンと告知され、約1ヶ月後に手術の予定です。25歳です。しこりが3センチ程のものが2つに、小さめのものもいくつかあり、乳首に近い部分にもあるので、医師からは全部切除する方法を勧められています。一部を取るのは極めて難しいとの事・・・ その時は知識もなく、そうするしかないのかと思いましたが、だんだん、こうしてインターネットや、本で調べるうちに温存療法は出来ないのだろうか? 本当に全部取ってしまって良いのだろうか? と疑問に感じています。再建するにあたっては人工乳房を考えています。その際に全部取ってしまう手術法で良いのか、悩みはじめています。

3cmのものが2つある乳癌には,一般的に温存療法は勧められません。患者さんの希望が強く、温存を行ったとしても、温存した乳房が著しく変形してしまい、その上局所再発の心配もしなくてはなりません。全部切除を行っていたとしても、乳房再建に支障を来たすようなことは無いと思います。(文責 吉田)

 

No.518】 01年06月02日 K.T.                   
ホルモン療法について

40歳代半ばの女性です。閉経前です。乳ガン手術(乳房温存手術) グレード1(腫瘍の大きさ1.7cm)でリンパ節転移無し。ホルモンレセプター陽性・・・とのことで術後、放射線治療を5週間受けました。その後、ホルモン治療(リュープリン)注射を、月1回、2年間受けることになっています。2回目の注射で、しっかりあった生理が止まってしまい、以後のぼせ、上半身発汗等、更年期のような症状が出て来ています。今までなかった更年期の症状がつらく、このまま今後もホルモン治療をしていくべきなのか、秤にかけてしまいます。本を読んだりすると、再発の確率はほんの数%の違いとか・・・。どういう風に考えたらよろしいでしょうか。お教え下さい。

閉経前、ホルモン感受性性陽性乳癌におけるHLRHアゴニスト(リュープリン、ゾラテックス)による効果は広く認められております。更年期様の症状の出現に悩んでいるようですが、これは何回か注射を重ねて行くうちに軽快することが多いようです。せっかく始めた治療ですからもう少し続けてみてはいかがでしょう。確かにリンパ節転移無い乳癌の再発率は低く特に腫瘤径が1.7cmであれば、何もしないで様子をみていくだけのことも多いですが、再発か全くないわけでありません。症状が軽快しない場合、担当医とよく相談して、タモキシフェンなど他のホルモン療法に変更するの一つの方法です。(文責 吉田)

 

No.517】 01年06月01日 E.H.                    
同時両側乳癌

同時に両胸の温存手術を受けました。それぞれ別の癌で、転移したものではないといわれています。まだ詳しい病理の結果が出ていないので、治療方針は決まっていません。同時に両胸に出たことは、癌の性質が悪いのでしょうか?

一般に同時性両側性乳癌の悪性度が高いということはありません。乳癌の悪性度を一番反映しているのはやはり、リンパ節への転移です。これは病理の結果をまたなければなりません。(文責 吉田)

 

No.516】 01年06月01日 S.Y.                   
CEF療法に関して 

母62歳、昨年10月温存療法により右胸1.8×1.8cm乳癌を摘出。腋下リンパ転移8/10。エストロゲン受容体陽性。術後放射線療法(25回照射)を実施終了し、現在ホルモン療法(ノルバデックスD)及び抗がん剤CEFの静注投与(現在までに5回終了)にて治療中。抗がん剤投与による白血球数減少のため、白血球を増加させる注射をうちながらも予定通り3週間ごとにCEF療法を4回実施した後、白血球数の回復が遅く6週間あいて第5回目の抗がん剤投与を5月14日に実施。5回目の投与から2週間目(5/28日)の血液検査で白血球数1210、好中球25.6%に低下したため危険な状態ということで以後3日連続で白血球増加の注射を受け今日(5/30日)白血球数2990好中球40.4%まで回復した現状です。来週の月曜日に最後の抗がん剤投与を予定していますが、担当医より、今回の白血球数低下を考慮し、5回だけでCEF療法を終了するか、最後の6回目を量を減らして行うかを問われたそうです。CEF療法を6サイクル終了することによる治療効果と副作用による危険性を考慮して決断する必要があるのでしょうが、何分素人の私達には何の情報もなく決断に困っております。そこで先生達のご意見をお伺いしたくメール差し上げた次第です。
質問内容:6回目の抗がん剤を投与した場合、5回目時以上に白血球数が減少することが予想されますが、それでも抗がん効果を高めるため6回目を受ける方がいいのか、副作用の危険性を考慮してここで抗がん剤治療を終了するほうが無難であるのかについて先生方のご意見をお聞かせ下さい。

かなりしっかりとした医師にきちんとした治療を受けているようですが、リンパ節転移が8/10というのは再発の可能性が非常に高いと考えなければならないでしょう。ご質問の内容はよく分かりますが、正解を与える根拠となるようなものは現在ないでしょう。どちらを選ぶか個人的な意見ですが、エストロゲン受容体が陽性であり、62歳という年齢を考慮してCEFを中止してホルモン療法にかけてもよいのではないかと思います。(文責 吉田)

 

No.515】 01年06月01日 T.A.                  
術後の検査結果までの時間について

5/7に乳癌の手術を受けた母(59歳)について相談があります。手術は左胸の部分削除をしてリンパ節削除はしていません。
(1)術後5/22に先生よりリンパ節転移は12個中1個と言われました。治療方法は抗癌剤、放射線、薬投与等考えられるが、5/29に検査結果が出るのでそれを見てからということになりました。が昨日の5/29には結果が出ず、また来週来て見て下さいということになりました。検査結果が出るまでこんなに掛かる物なのでしょうか? 一般的に術後どういう検査をするのか?どのくらい時間が掛かる物なのか教えて下さい。当人も結果を聞けず不安が募っています。
(2) また当人入院中も十分な説明が無く、病院への不信感も出始め他の病院での再検査も考えております。
上記2点につき専門家の方のコメントを頂けますと助かります。

乳癌の術後切除されたものは、一般に病理検査に提出され、乳癌の広がり、リンパ節転移の有無、細胞の異型度、血管やリンパ管浸潤の程度などを病理医が顕微鏡を用いて調べます。そしてその結果が担当医に届けられることになります。この検査にかかる時間は様々ですが、最短でも2週間、病理部門が混み合っている場合は一ヶ月以上になることもあります。またその乳癌がホルモンに依存性があるか否かを調べる検査も同時に行いますが、こちらも結果が担当医に届くまで一ヶ月近くかかることもあります。
入院中に十分な説明がなく、転院を考えているとのことですが、既に手術をうけたのですから、担当医に十分な説明を求めて下さい。患者さんはきちんとした説明を聞く権利があり、医師は説明する義務があります。その上でどうしても納得がいかなければ転院するのも仕方ないと思います。(文責 吉田)

 

No.514-1】 01年05月31日 aki                 
母の乳がん疑いについて     

52歳の母のことでご相談お願いいたします。4年前から右乳房にしこりはあったものの、先日初めて受診しました。触診・マンモグラフィー・エコー後、細胞診をしました。その結果、ガンの疑いがあるということで、更に局部麻酔をし太い針で組織をとったそうです。その結果はまだでていないのですが、今までの経過で頭が混乱してしまったので助言お願いします。Drの話では「もし良性であったとしても、しこりは外来で切除しましょう」と言われたらしいのですが、細胞診でがんの疑いがあるという結果であるのに、その程度の治療でいいのでしょうか? 生検をしたらガンの細胞が周囲に飛ぶという話も聞きました。細胞診でガンの疑いがあるのに、生検で陰性ということはありえるのでしょうか。針でとる生検でガンの部分に刺さらないということもあるのではないかと思います。生検の結果陰性であったら、しこりをとるだけで良いのでしょうか? また、しこりは1.8×1.8でガンであっても初期だが、4年前からあったということは転移も考えなくてはいけないとのこと。母は最近息ができなくなるほど背中が痛いと言っています。骨転移のことが頭をよぎり心配でたまりません。MRIや骨シンチなどは、通常術前にしてもらえるものなのでしょうか? その他の遠隔転移も術前に全身調べてもらえるのでしょうか? 骨転移の疑いは強いのでしょうか? 助言よろしくお願いします。

乳癌の診断はmailであるように、マンモグラフィー・エコーなどの画像診断をまず行います。画像診断で乳癌の疑いがあってもすぐに手術というわけではありません。癌かどうか確実でないのにリンパ節をとるなどの乳癌の手術をするわけにはいきません。癌そのものをとりだし顕微鏡で検査することが必要です。とれる癌の量は細胞診、針生検、従来の生検(開創生検)の順で多くなります。とれる細胞の量により診断の確実性は増してきます。当然開創生検では100%の診断となります。癌の種類によっては細胞診、針生検で診断が困難な場合があります。医師としては細胞診、針生検で診断が確実でない場合、手術のみならず、薬物治療や骨シンチなどの検査は行えません。生検は確実な診断をつける意味で必要なのでしょう。癌であっても生検後時間をおけずに癌根治術を行えば癌が飛び散る心配はありません。また癌の診断がつけばシンチなどの検査を行うと思います。(文責 福間)

 

No.514-2】 01年06月05日 aki                 
針生検でも「疑い」の場合の治療の進め方      

再度ご相談お願いいたします。針生検でも、「がんの疑いが強い」という結果で完全にガンとは言いきれないとのことでした。先生は「手術でしこりをとり、その場で顕微鏡でみてガンだったらガンの手術をする」とのことでした。しかしこのホームページにのっていた別の方の回答に「病理結果は最短でも2週間かかる」とありましたが、母の場合「その場で調べる」とのことですが、大丈夫でしょうか?? 助言よろしくお願いいたします。

針生検(細胞診)にて,癌が疑われるが確信がもてない場合、乳癌の疑いが非常につよければ、乳癌の手術をするつもりで手術場に入りその場でしこりを切除して調べる術中迅速診断というものがあります。通常20-30分で癌か否かの判断がつきますが、時にこの方法では判断が難しいこともあります。その場合は通常の病理検査となる訳ですが、これは結果がでるまでに2週間ぐらいかかります。担当医が迅速診断を進めるのであれば、それに従って大丈夫でしょう。(文責 吉田)

 

No.514-3】 01年06月16日 aki                 
術中迅速診断で充実性乳がんと診断されました

母は6月12日に手術をしました。迅速診断で「充実性乳がん」と診断され、右乳房の温存療法とリンパを切除しました。1.2×1.2で、リンパともに「見た感じ転移はなさそうにみえる」とのことでしたが、乳房のしこりよりも大きなリンパ節があったとのことでした。これについては「炎症とかあっても腫れるからなあ」とのことで、全ては病理の結果待ちとのことです。初回受診したときのエコーやマンモで両脇下にあずき大のしこりがあると言われました。これは何なのでしょうか??転移とは考えられるのでしょうか??両脇下なのですが・・・。
また、入院時の検査では多少貧血気味だったのですが、術前の検査でHbが6.7で、輸血の同意書を求められました。貧血が急激に進んでいるとのことで、こちらの原因をつきとめなければならないとのことでした。体のどこかで出血していることは確かだと。子宮筋腫など単純なものだといいが・・・とも。母は子宮筋腫があります。閉経前です。母はここ2ヶ月前から背中と腰が激しく痛むと言っていました。乳ガンによる骨転移を考えてしまうのですが、貧血や大きなリンパの腫れは関係ありますか?? また、術前の説明では温存療法なので放射線はかけるとおっしゃいましたが、手術直後の説明では「この程度なら放射線をかけないでホルモン療法だけでいいかもしれない」と言いました。もちろん全ては病理結果待ちなのですが。私の中では温存の場合、放射線も行い、抗がん療法もしないと再発しやすいのでは・・・と思うのですが、放射線をかけないということはありえるのでしょうか?? しこりが1.2×1.2のガンでもリンパへの転移や遠隔転移はありますか?? 申し訳ありませんがこれらの事についてご助言お願いいたします。

すべては結果待ちですが、一般的に考えられる範囲でお答えします。エコーやマンモで両脇下にあずき大のしこりが存在するとのことですが、これだけではなんとも言えませんが、転移であれば左右差があると思われます。骨転移が進行した場合、貧血となることがあります。またリンパ節転移が多い場合は骨転移を起こし易いのも事実です。しかしメールの文面からは子宮筋腫などによる貧血と考えたほうが良さそうです。乳房温存の場合、術後に放射線を行うのが標準的となっています。しかし病理検査で病変が小さく完全に取りきれている時は、照射をしないこともあります。1.2cm大の乳癌でもリンパ節転移や遠隔転移を来たすものもあります。だからこそ病理検査やその後の定期検査が必要となってくる訳です。(文責 吉田)

 

No.513】 01年05月31日 Rei                  
転移について      

このホームページで関係のありそうなところを一通り読ませていただきました。しかし、私の知りたかった症例が見つからず、質問することに致しました。実は親友の乳癌の転移のことです。ちょうど3年前に右胸を摘出し(ステージ3)、その時にリンパ節にも転移があり、取ったそうです。確か3つと言っていました。この度、脳と骨に転移が見つかりました。来週早々に脳の手術をするのですが…。大きさは3センチとのこと。右の前の方だそうです。腫瘍は一つで浅く、手術が一番いいとのことで、決断したのです。ホームページを読んでいると、再発すると生存率が5年後で20〜30%と知り、悲しくなってきました。本人の家族には、ひょっとすると告げられているのかもしれませんが、友人の私は当然、本人やご主人にも聞くことなんてできません…。ホームページ上で気になる個所があり、質問したいのですが、「転移がみつかったからといって、1年以内になくなることなんて稀です。(脳の転移は別)」 たしか、このようなことが書かれてありました。脳の転移の場合は、急変も考えられるということなのでしょうか。骨の転移(あばらの後ろと、背骨の2箇所)がわかった後、2日後に頭痛がして、本人はいつもの偏頭痛ぐらいにしか思っていなかったところ、ご主人が検査を依頼し、脳の転移が見つかったのです。友人は現在39歳。3人の子供がいます。今の状況はかなり厳しいのでしょうか。脳への転移ということで、さらに生存率が低くなるのでしょうか。今のところ、肺、肝臓はきれいだと言われたそうです。友人の胸の内を察すると、何にも手につきません。恐れ入りますが、脳の転移のこと、生存率のこと、それに、後遺症のことについてお教えください。お願いいたします。

脳の転移が他の転移を伴わないで出現することはまれです。多くは骨、肝臓など他の再発を伴っています。その他の転移が進行したものが多いのが普通です。そのため多くの場合、再発後の治療は困難で、脳転移を生じた場合の予後は必ずしも良くはありません(もちろん長期生存の方もいらっしゃいます)。脳転移自体は多発転移の場合は放射線治療、友人のような単発転移の場合には手術治療が中心となります。そのほかの放射線治療ではガンマナイフなど新しい治療が行われています。脳手術に伴う副作用にはさまざまなことがありますが、子供さんも小さいとのこと、治療中(手術で入院中)はいろいろな方(ご家族,ご友人)の助けが必要かと思います。(文責 福間)

 

No.512】 01年05月30日 masui                
非浸潤性癌と治療法についてお尋ねします    

46才の会社員です。13才と26才の子がいます。非浸潤性癌と治療法についてお尋ねします。
上の子を出産した3年後位に乳腺症(直径2〜3センチ位のぐりぐりができました)という事で手術をして取りました。その後、下の子を出産し現在に到る期間も、乳房にしこりはずっとあったんです。乳房全体に授乳期の時の張りに似たような感じです。生理の時はより強く張って痛みましたが、そういうしこりはだれにでもあるものと思い、放置していました。今の病院は1年4ヶ月ほど前に近所の産婦人科医でたまたま受けた検診で乳房にあやしい物があると紹介されたところです。
5/15 乳房のX線(乳房をはさんで写真をとるものです。ごめんなさい。よくわからなくて)と、細胞針というのですか? その検査結果を聞きにいったのですが、細胞針の結果をみて主治医の先生から「右の方が非浸潤性癌ですね。」といわれました。「全部とらなくてはいけませんし、場合によっては反対側もとらなくてはなりません。」という事です。 私としては、乳房がすべて無くなるのはいやですので、その部分だけ取るという事はできませんか?と聞いてみましたら、「あなたのは乳腺ですからね。乳腺を伝って広がるという事があるので反対側に癌が広がる可能性もあります? ただ他の器官へ転移といった事はほとんどありません。切った後、再発するといった事も経験上ですが、ほとんどないです。」と言われました。「良性です。」ともいわれましたし、1年以上前から2・3ヶ月毎に検査をしていたのですから初期だろうと思います。先生は、私がこだわるからか、「検査の結果をみてどの位切るべきか検討しましょう。最悪は全てです。」ともいわれました。本当に全て取らなくてはならないのでしょうか?初期でしかもやっと細胞針で見つけた位小さいものですよ。他に治療法はないのでしょうか? 乳腺イコール乳管ですか?
6月の半ば頃入院という事になっています。3週間ほどの入院だそうです。その病院では温存法はやっていないと聞いています。やはり癌かも知れないと1年程前にもいわれた時に先生に聞いたのです。その時は結局決め手がないという事で、様子を見ましょう。と言われましたが・・・。他の先生にも見てもらいたい気がします。主治医の先生にいうのでしょうか? なにも知識がなく不安ですし、乳房を全て取ったあと他に治療法があったとかわかったらイヤです。お忙しいところを本当に幼稚な質問ばかりで申し訳ございません。どうぞお教えくださいませ。

10年前に乳房生検を受け、その後も定期的に検診を受け?、早期に発見された乳癌とのことです。検査ではおそらく非浸潤癌とのことです。当然手術治療として乳房を温存する手術を受けたいと思います。乳房手術の前に乳房温存術ができる可能性とその問題点を十分に説明するのは医師の義務です。非浸潤癌でも乳房の広い範囲に広がり乳房温存術ができない場合があります。乳房温存術ができないにしろ、なぜ乳房温存術ができないかということを自分で十分に理解した上でないと一生後悔が残ります。お手紙では主治医の先生のお話をまだ十分に理解されていないと思います(すぐに全部理解することは難しいこともあります)。もう一度主治医にお話を聞くか、他の乳腺外科を受診しセカンドオピニオンを聞くことをおすすめします。(文責 福間)

 

No.511】 01年05月30日 すず               
右脇の下のしこりについて   

今年の1月くらいに脇の下の外側に1cm?弱くらいのぐりぐりした球体のしこりができました。できたときはちょっと痛くて熱をもってるかなーという感じでしたが、その後痛みはなく、変化がないので放っておいています。原因かどうかわかりませんが、去年の秋頃から両脇の針脱毛をしていて、今年に入ってからはしていません。病院に行くとしたら何科にいけばいいんでしょう。そして良性のしこりだったとしてもとったほうがいいのでしょうか。その方法を教えてください。

はっきりした“しこり”があれば乳腺外来を受診した方がいいでしょう。産婦人科の先生でも見られることもありますが、多くは外科、特に乳腺外科とうたっているところがいいと思います。(文責 福間)

 

No.510】 01年05月27日 H.M.                
手のしびれについて  

母(45歳、1月に左乳房を1/5切除、リンパ節転移なし、0〜期)が、更年期障害とともに施術側の手のひどいしびれに悩んでいます。昨日定期検診のために病院を訪れたのですが、主治医の先生が休みで初めての先生に見てもらい、しびれの問いに対する答えは「再発した乳癌が神経を圧迫しているかもしれないし脳にできた血栓によるものかもしれない」とだけ言われたそうで、落ち込んでいます。お医者さんに言われたコトなので無視するわけにもいきませんが、僕にはしびれの要因がそれだけだとは、どうも思えないので、本当に他の可能性はないのか教えて頂きたくメールを送らせて頂きました。よろしくお願いします。

まずは主治医の先生に再確認することとをお勧めします。主治医以外の先生でもカルテを見れば病状はわかりますが、やはりつきあいの長い先生に確認された方がよいと思います。なお相談室508番の回答を参考にされるといいかと思います。(文責 福間)

 

No.509-1】 01年05月27日 F.T.                  
ER(−)PR(−)についての質問です  

私は、59歳の女性です。平成13年3月に右乳房左下に腫瘤を自覚し、受診、吸引細胞診でClass3、針生検にて腺癌の診断を受けました。シコリの大きさは1×1cmでした。諸検査にて遠隔転移は無く、4月初旬に乳房温存手術(乳頭側3cm・他は2cm)とリンパ節郭清を受けました。t1n0M0のStage1、側方断端は陰性、胸筋側断端は陽性が疑われるが、標本作成時のエラーだろうとの事でした。そして、ER(−)PR(−)でした。
現在は、放射線治療を受けている最中です。補助化学療法は行わず、ホルモン療法のノルバデックスDを朝1回服用していますが、立ちくらみ・目のかすみ・おりものが増える等の副作用があります。主治医にその旨伝えますと、止めても続けてもどちらでもよい、と言われました。個人でいろいろ調べたところ、ER(−)PR(−)の場合、タモキシフェンの有効性は10%程度だということです。そこで質問なのですが、
@それでもノルバデックスDの服用を続けた方が良いのでしょうか?
Aもし、ノルバデックスDを中止した場合、補助化学療法を行う必要があるのでしょうか?
B主治医は加齢と共にホルモンレセプターはマイナスになっていく、と話しておりましたが、それは本当なのでしょうか? その場合でも、ER(−)PR(−)はハイリスク群になるのでしょうか?
C乳癌細胞の発育にはエストロゲンが関与しているそうですが、今現在 ER(−)であっても、乳癌が出来た当時はER(+)であったということなのでしょうか?
以上です。お忙しいところ、お手数をお掛けして誠に申し訳ありませんが、是非とも教えて頂きますよう、お願い申し上げます。

温存術後のホルモンレセプターに関しては乳房内の局所再発の予防という可能性があります。温存後の再発には残存した乳管の中の癌の場合があり、その主腫瘍以外の乳管の中の癌にはホルモンレセプターが陽性である可能性があります。それにノルバデックスが効く可能性があります。しかし乳管内進展などに関しては主治医が一番ご存じです。また副作用とのかねあいがあります。よくご相談下さい。またその他内分泌治療薬には何種類かはあります。(文責 福間)

 

No.509-2】 01年06月03日 F.T.                  
再発の危険性について

申し訳ありませんが、もうあと2点教えていただきたいのです。病理診断の中のMammary gland,glandectomy. invasive ductal carcinoma, solid tubular carcinoma. g. t1.の glandectomy の意味と、g. は何を表すのでしょうか? 9分割された乳腺標本のうち、真中の3つに carcinoma が認められ、1つは底面側の断端の脈管に浸しゅうがあり、1つはリンパ管浸しゅうのみ、1つは乳管のみでした。これはどの程度悪性というか、再発の危険性があるのでしょうか? 

glandとは乳腺組織のことです。galandectomyとはその乳腺組織を切除することです。文面から判断すると切除した乳癌を含めた乳腺組織の病理検査で、1つの割面で乳癌が断端にあるとのことでしょうか? 主治医の先生がたいしことがないといわれるのであれば断端近くの血管やリンパ管に癌が浸潤しているだけで、癌は断端には露出していないと思います。しかし今後の治療に重要なことですので、もしできれば再確認された方がいいと思います。(文責 福間)

 

No.508】 01年05月23日 N.K.                    
乳癌手術後の持続的な痛み  

母(78歳)の乳癌手術後の痛みについておたずねします。左乳全摘手術を98年8月に行ないました。リンパ腺切除はなし、放射線もなし、抗ガン剤の投与もなしです。手術後から今に至るまで、ほぼ同じ強さの痛みが、左腋の下にあります。痛みはかなり強くて痛み止めを頻繁に使っています。腕を挙げる運動をするように言われ、痛みを我慢してやり、今では正常時の80%くらい上がるようになっています。特に強く痛みを感じるときは、棚の上の物の上げ下ろし、ビンの蓋の開閉、重いものを持ったときなどです。医師からは「神経のそばまで切り取ったので、痛みは引かない」と言われていますが、なんとか少しでも痛みが治まる方法はないでしょうか? お忙しいと思いますが、ぜひよろしくお願いいたします。

乳腺全摘後の痛みについてのお問い合わせです。普通はリンパ節切除をしなかった場合はした場合に比べ、つれや痛みなどの症状が少ないと思います。しかしリンパ節をとらなくても全摘の場合、肋間上腕神経という腋にある神経を切ることもあります。知覚神経ですので運動には関わらないのですが、主治医の先生がいわれるようにその神経が痛みの原因である可能性が高いと思います。しかし乳房全摘後や温存後の痛みの原因はいろいろな要素が複合し絡み合ってきます。未だわからないことも多く、乳切後疼痛症候群として今いろいろ研究されている段階です。そうはいっても痛みでお困りと思います。私の知りうる限りでは川崎市溝口の帝京大学溝口病院ペインクリニック(044-844-3333)の山内(やまのうち)先生がその方面に詳しいかと思います。もしよろしければご連絡下さい。(文責 福間)

 

No.507】 01年05月22日 achieve                   
胸のしこりについて 

24歳の女性です。身長155cm、体重42kgです。質問と言うのは胸に出来た「しこり」の事です。3日ほど前に見つけました。大きさはビーダマ小ぐらいです。左胸だけにあり、場所はわき腹に近く触っても痛くありません。もうすぐ生理が始まる頃なのですが関係ないでしょうか? 友達に聞くと何人かは私も出来るけど生理が終ると無くなるそうです。本当でしょうか? 病気かどうか不安で仕方がありません。宜しくお願い致します。

24歳の方の左胸?の“しこり”についてのご質問です。“しこり”そのものはビー玉ぐらいと表現されているように、はっきり触るしこりだと思います。生理前の張りでも“しこり”のように触ることがありますが、はっきり(くっきり)触ることは少ないと思います。そのようなものは年齢的には良性の腫瘍である線維腺腫が多いのですが、その他いくつかのものが考えられますので、乳腺外来を受診することをおすすめします。(文責 福間)

 

No.506】 01年05月21日 みさ                  
乳頭分泌物について  

私は今、18ですが、16のころから乳頭、乳輪をつまむと、白い、半固形状のものがでます。これって何かの病気でしょうか?病院に行かなくてはと思いつつこわくて行ってません。今、神戸に一人暮らしをしているのですが、女医さんのいる病院はたくさんあるものでしょうか?お忙しいところ申し訳ありませんがお答えお願いします。

乳頭乳輪をつまんで白い固形状のものがでることを心配されているのですが、まず癌のような心配する病気ではありません。原因はいくつかあります。乳首が陥没-ひっこみ気味ではないでしょうか? 生まれつき、あるいは後天的に乳首が陥没している方がいらっしゃいます。そういう方ではチーズのようなものが乳首からでてきます。そうであれば、それが原因で乳輪の炎症を起こしたりしますので乳腺外来受診の必要があります。そこで治療の必要性や乳首の普段の手入れについて相談を受けて下さい。乳腺を専門とする女医さんは多くいらっしゃいます。しかし私をはじめ男医?の先生も多くの女性の患者さんを拝見させていただいています。心配しないで乳外来を受診して下さい。(文責 福間)

 

No.505】 01年05月21日 S.O.                 
白色乳頭分泌物    

自己検診をしているときに白色の分泌物が出てきました。乳ガン関連のホームページを見ていると、茶色とか、血が混じっていると疑わしいというようなことが書いてあります。以下のような家族環境もあるので、白色ではありますが、気になります。
1.家族環境
姉が31歳の時に乳ガン発症。2000年3月 部分切除、9月 再発、全切除、 2001年5月 2度目の再発、鎖骨のあたりまで癌細胞有
2.自分自身の環境
1999年10月、第1子出産、2000年9月まで授乳、 2000年11月 乳ガンの検診受診(マンモ、触診)→検診結果は異常なし、 2001年5月 自己検診時に白色分泌物 →しこりは自分では感じていません。

姉が短期間に2度も再発をしていて、かなり悪性度も高いと言われています。乳ガンは近親者がなっていると確率が高くなるということで、心配です。アドバイスをお願いいたします。

おっしゃるように近親者に乳癌に方がいらっしゃる場合は、乳癌になる率は高くなります。ことにお姉さまは若くして乳癌にかかっています。そのような場合にはその率はさらにやや高くなります。またおそらく定期検診を受け、自己検診もされているように思われます。さらに白色乳汁分泌のことは本来心配しなくてもいいものと理解されています。乳癌の早期発見に対する意識が本来高い方と思います。前回受診から6ヶ月経過してますので、今回のことをきっかけにして、また乳癌検診代わりにでも乳腺外来を受診されてはいかがでしょうか?(文責 福間)

 

No.504】 01年05月21日 K.U.                
リンパ転移の個数と生存率について   

母(53歳)のことでお聞きたいことがあります。今年の2月に手術をして、リンパへの転移が17個中4個あり、腫瘍の大きさ2センチでした。今現在、抗がん剤とホルモン剤を服用しております。主治医の先生によると、再発率20%といわれましたが、調べるところによると5年生存率50%、10年生存率30%と、数字にとても違いがあり、不安になりました。
1.腫瘍の大きさでも生存率が変わるのでしょうか?
2.腫瘍の大きさが2センチと割合小さいと思うのですがリンパへ転移があるというのは、悪性度が強いのでしょうか?
3.リンパの数が17個の人と例えば8個の人がいて、同じ4個転移していても、生存率は、同じなのでしょうか?
主治医の先生は、今までリンパへの転移の数は中程度とだけしか言っておらず、今日母が質問したそうです。母はとっても心配性で、主治医の先生がその事をある程度理解して、再発率を20%と、言われたのでしょうか? 気が動転していて、文章が分かりにくかったらすみません。よろしくおねがいします。

乳癌手術後の再発の確率-予後?を予測する手段は、いくつかあります。当然腫瘍の大きさもその中の1つですが、現時点では一番重要な手段は転移したリンパ節の数による予測です。4ヶのリンパ節転移があるとのこと、主治医のいわれた確率よりは再発率は高いと思われます。ただ予後を判定するためにはエストロゲンレセプターなどの要素も絡んできます。主治医はお母様との手術前後のお話から心配性の方と思い、再発率をやや低めにいったのか、その他の要素も考えて再発率をそう判断したかはご質問からはわかりません。娘さんが単身で主治医に聞いていただくのが一番かと思います。
リンパ節転移の数が17個中の4個と8個中の4個にちがいがあるかとのことですが、17個と8個の違いは4個の転移個数が信頼できるものかどうかの判断材料になります。採取され検査した17個のリンパ節の母集団は8個の母集団より大きく、より転移個数が正確で信頼できることを表しています。予後をみる判断材料になるのではなく統計の正確さをはかる判断材料となります。(文責 福間)

 

No.503-1】 01年05月21日 Y.T.                
Pajet病の疑いについて  

35歳、2児(6歳、4歳)の母です。一月前ほどから乳頭から分泌物(茶色、ときどき透明な)があり、5月はじめに外科の診察を受け、非浸潤乳ガンとの診断でした。マンモグラフィではあまりはっきりしないが、エコーでみて、7〜8mm程度のしこりがあり、細胞を針でとって調べて頂いた結果の診断でした。(小さいしこりが見つかったことから、非浸潤から浸潤癌に移行している段階かも、とおっしゃっておられました。)その後すぐに癌専門病院でみていただき、まだ最終的な結論には至っていませんが、触診、マンモグラフィ、エコーの結果では同じような診断で、入院の手続もすませてきました。乳頭が赤く皮がめくれたような症状になっていることから、今の先生はPajet病も疑っておられるようです。以下について質問させてください。
@Pajet病と診断された場合、私のように小さなしこりが見つかるものは、しこりのないタイプよりもより悪性なのでしょうか?
A数ヶ月前から寝る前に肛門の周囲に痒みがあるのですが、乳房外Pajet病は、乳房Pajet病と関わりがありますでしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

乳房Paget病では乳腺の乳管内の乳癌は基本的に非浸潤癌です。しかし“しこり”を形成する場合があります。Paget病の予後は、その“しこり”部が非浸潤癌かどうかで決まります。いずれにせよ7-8mm大“しこり”ですから、乳癌としては早期発見・早期乳癌になると思います。肛門部のかゆみと今回のことは関係ないと思います。(文責 福間)

 

No.503-2】 01年05月23日 Y.T.                
乳頭分泌物について

Paget病について早速ご回答をいただきありがとうございました。もう一点、教えていただけませんでしょうか。このように乳頭分泌物がでてきたのは今年の4月からなのですが、下の娘(4才)が2才まで母乳を飲んで(最後の方はほとんどおしゃぶりがわりでしたが)いました。 私は母乳が豊富に出まして、上の子(6才)のときも下の子のときも、まったくミルクを足さなくてもよかったほどです。娘が飲んでいた母乳には今回の癌は影響はなかったのでしょうか? つまり子供には影響はないのでしょうか? 今検査の結果待ちでドクターに会うこともできず、いろいろなことを考えてしまいます。たびたびすみませんがよろしくお願い致します。

自分の乳癌が授乳により子供に影響を与えないかとのご質問です。基本的にはあなたとお子さまとは免疫の点では他人です。他人の癌が移ることはないと考えられます。(しかし将来いろいろな研究がすすみ関与の可能性がいわれてくるかもしれませんが、現時点では関与の可能性はないと思われます。)(文責 福間)

 

No.503-3】 01年06月09日 Y.T.                
首のしこりとの関係について 

あいかわらず残りの検査(MRI、CTだと思います)と入院・手術待ちです。自分でいろいろ調べていると、どんどん悪い方に考えてしまい、精神的に辛い日々です。今かかっている病院での現在の診断は、浸潤癌か非浸潤癌かはまだ判定がつかない、右乳房の切除を行う(広がりが大きいからだと思っています)とのことです(所見には比較的異型度の高い××(不明)が多数見られます・・云々との記載がありました)。
たびたび申し訳ないのですが、今回は首のしこりの件でご質問させていただきたいと存じます。母が甲状腺癌で3度手術しているということもあり、よく首を触っていたのですが、最近首の真横より少し後ろのあたりに、左に2個(縦に並んで)、右に1個のしこりを触れます(それぞれ小豆大くらいだと思います)。 左の2個は右のよりくるくると動くようですが、右はあまり動かないように思います。これは乳がんと関係があると思われますか。腋の下は自分で触っている限りはしこりらしきものはなさそうです。今後主治医の先生と話す機会は手術までなく、手術の期日も決まっていない状況で、いろいろと不安でたまりません。お忙しいところすみませんが、よろしくお願いします。

乳癌が浸潤癌か非浸潤癌が迷うような乳癌であれば、首のしこりはまず乳癌とは関係ないと思います。甲状腺癌の既往があるのでしたら首のしこりは甲状腺癌の再発(リンパ節転移)が最も考えられます。(文責 吉田)

 

No.502】 01年05月18日 kai               
右胸と脇の辺りが痛い 

2週間前に風邪をひき、咳とたんがひどかったのです。風邪は治りましたが、一週間くらい前から右胸の辺りが痛いことに気づきました。心配になって、とりあえず昨日外科に行ったら、「あばらの骨折かもしれない」という事で、レントゲンを撮りました。結果、異常無しでひどい咳による大胸筋の炎症ということでシップ薬をもらいましたが、重いものを運んだり、寝返りをうつ時も痛いので、心配になってご相談しました。とくに「しこり」がどういうものかわかりませんが、筋肉痛のような痛みでもあります。

外科の先生がおっしゃったようにひどい咳などで続いたあとで胸が痛くなることがあります。筋肉痛などが原因と思われます。湿布などしている内に多くは自然に治ると思います。しかし乳房痛の可能性もあります。いずれにせよ検診の意味ででも乳腺外来も受診したらいかがでしょう? (文責 福間)

 

No.501】 01年05月15日 ふみこ               
痛みのあるしこり 

姉の事でご相談致します。35歳。未婚。出産経験なし。昨年11月ごろ、両胸にしこりのようなものがあり、内科にて飲み薬をいただいたところ、しこりは無くなりました。その四ヶ月後、右乳房上内側に少し硬い痛みのあるしこりが見つかりました。又、両胸の乳頭より乳汁様(透明、黄色の時もあり)分泌があります。早速診察していただいたところ、「切ったほうが良いな」と言われ、大きな病院を紹介していただきました。検査の結果、マンモグラフィーで写された腫瘍(触診にて2.2センチ)が気にかかるとのことで細胞診をしましたが、結果は一応良性とのこと。しかし細胞診はエコーを見ながらではないので確実ではないといわれ、次は組織検査(コア生検)を勧められています。生検後も先生は、腫瘍を取ってしまうことしか考えられてなく、充分な説明もしていただけず大変不安になっております。未婚の姉の体にメスを入れる前にどうかこちらの相談室の先生のわかりやすく親身になってくださる助言をいただきたくメールさせていただきました。毎日お仕事お疲れのところ本当に申し訳ございませんが、どうかよろしくお願い致します。

黄色い乳汁分泌を伴う”しこり”(硬結??)についてどう調べていけばいいか、どうすればいいかとのご質問です。十分な検査機器のなかった時代では切除して(開創生検)しこりの良悪を確認するしか方法はなかったのです。ですから医師が心配な”しこり”があると”切って調べましょう”ということになりました。しかし今はマンモグラフィやエコーの他、細胞診やコア生検、マンモトーム生検などの方法があります。たとえ癌が疑わしい”しこり”であってもすぐに開創生検をしないで多くの場合はいくつかの検査を先にします。もしそれらの検査で乳癌と診断がつけば”しこり”を切除(開創生検)というステップを経ないで乳癌を治す手術(根治術)を行います(開創生検をしないで乳癌根治術を行うことにはいくつかのメリットがあります)。しかし”それらの検査で乳癌と診断できなかった、しかし乳癌の疑いも捨てきれない”という場合にはやはり開創生検を行うこととなります(2-3ヶ月後に再度検査し変化するか観察する場合もあります)。主治医の先生はそういうステップを踏んできちんと診断しようとされているのではないでしょうか?お姉さんの”しこり”が癌の疑いの濃いものかどうかはわかりませんが、少なくとも主治医の先生はきちんと調べておいた方がいいと思っておられるのではないでしょうか?(文責 福間)