No.11862 今後の治療について

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2016.03.09 A 0 Comments

初めて相談させて頂きます。どうぞ宜しくお願いいたします。
2014年9月(43歳)に左乳がん全摘手術と、同時再建にて広背筋皮弁を受け、その年の11月から、病理検査の結果からタモキシフェン単独投与することとなり、乳腺外科の先生から、婦人科に定期的に受診するよう指示されました。昨年10月に受けた子宮体がんの検査から、「菲薄化した上皮を伴う子宮内膜断片を認めます。内膜腺管上皮に核腫大がみられ、タモキシフェンによる影響とかんがえられます。明らかな悪性所見はみられません。」とのことで、その時点での、タモキシフェン以外だと、3か月ごとの皮下注射にかえることになると言われ、その時は、先生も悩み、次回の婦人科受診(今月)で考えることとなったのですが、このまま飲み続ける方がいいのか、それとも、3か月ごとの皮下注射にかえるべきなのか、とても悩んでおります。どうぞ宜しくお願いいたします。

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2019.01.13 久保内 0 コメント

術後にタモキシフェンの単独治療にされたので、Stageの進んでいないリンパ節転移の無いおとなしいタイプ(Luminal A)の乳癌かと思われますが、病理所見の詳細が記載されていないので、きちんとした答えが返せるかどうか当方としても一抹の不安があります。しかし、タモキシフェンの内服により子宮内膜の増殖傾向は良く見られる副作用であり、内膜組織診の結果明らかな悪性所見が無いという結果ですので、現時点で慌てて治療法を変更する必要はないと考えます。小生は婦人科の先生から「タモキシフェン内服中止」と言われるまで続けて頂いています。3か月ごとの皮下注射は、偽閉経状態にする一歩進んだ治療法ですので、更年期症状や骨粗鬆症等の副作用も考えられ、より再発が心配される症例に使用するべきだと考えます(その心配が少なければホルモン治療の中止も選択肢かもしれません)が、病理データの詳細が不明なのでコメントできません。なお2015年の乳癌診療ガイドラインでは、タモキシフェン投与による子宮内膜癌の発生は数倍の危険度があると述べられていますが、既に内膜ポリープ等の増殖性病変がある方以外は、定期的な侵襲的検査(内膜生検等)を勧めておりません。不整出血等が無ければ、経腟プローブによる子宮内膜の肥厚等をチェックされ、内膜肥厚が見られた場合にその部位を生検される程度で良いかと考えます。(文責 久保内)

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