No.12227 ホルモン療法について

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2019.07.22 O 0 Comments

若年性乳がん、2010年3月18日乳癌告知ステージ2b、現在42歳、浸潤癌。 2010年4月15日右乳房温存手術。 腫瘍の大きさ 2.5×1.5×2.4 。 悪性度3、 ERエストロゲン 陽性、 PgRプロエストロゲン 陽性、 HER2 (-)、 増殖率30パーセント、 現在ホルモン療法タモシキフェン8年目。 リュープリンを一度64回で終了しましたが、1年9ヶ月経つ時に生理が復活したのでリュープリンを再開し、現在20回目で合計84回目になります。主治医は、「①若年性乳がんと言うこと ②リンパ節4個のうち一つに微量に転移があったこと 以上の二つの事からリュープリンを10年やっていた方が、やらないよりはいいと思います。」との事でした。しかし、リュープリン注射を5年以上やってもやらなくても再発のエビデンスはかわらないと言う事ですが、娘もまだ11歳で、再発が怖いのでやり続けています。一応2021年4月でリュープリンとタモシキフェン10年になるので、それまでやるつもりでいますが、10年リュープリンやる方もいらっしゃいますか? あと増殖率30パーセントとはどのような意味ですか? 

治療経歴 :

放射線50グレイ、化学療法SEF、化学療法PT

2010年4月15日右乳房温存手術

2010年6月4日化学療法(SEF)4クールのはずが3クールで中止

2010年9月10日パクリタキセル12クール開始

2011年12月24日にパクりタキセル無事に終了

2011年1月5日放射線開始50グレイ25回

回答、宜しくお願い致します。

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2019.07.23 0 コメント

お若くして乳癌に罹患、その後乳癌術後の補助療法と正面から向き合いながら、子育てもこなされ、術後9年以上頑張ってこられたお姿にまず敬意を表したいと思います。リュープリンに関しては、10年使用することで5年使用よりも再発率がさらに減少するといったレベルの高いエビデンスはありませんが、若年で罹患して腋窩リンパ節に微小転移があり、かつ比較的悪性度の高い乳癌であるという認識のもと、納得のいく内分泌治療を行うべきであるという主治医の先生のお考えであり、私も十分に同意の出来るご意見と考えます。私自身も、これまで数人の患者様に10年程度のリュープリン使用を行ったことがあります。また「増殖率」はおそらく「Ki67」の値を示していると思われ、これはがん細胞そのものがどれくらいの増殖率があるか、すなわち癌がどのくらい増殖して大きくなる力があるかを示した数字と考えることが出来ます。それゆえ、この数字が高いと悪性度が高いということになります。一般にKi67=30%はやや高い数字と評価されますが、施設間の測定ばらつきも多いとされ、「やや悪性度の高い乳癌だ」くらいの認識でよいと考えます。(文責 谷)

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