No.12424 授乳中の乳がん検診について

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2020.05.11 ちゅんママ 0 Comments

こんにちは。今年30歳になります。現在、産後6ヶ月で授乳中です。62歳の実母が3月にトリプルネガティブ乳がんと診断され、左乳房全摘の手術を受けました。大叔母もサブタイプ分類は分かりませんが、乳がんで、50代で亡くなりました。

「血縁関係者に乳がん患者が複数人おり、母親がトリプルネガティブ乳がんで、私も乳がん発症のリスクが高いこと」と、「昨年は妊娠中のため受けられず、検診を受けてない期間が丸二年あること」を心配に思い、授乳中ですが、乳がん検診を受けたいと思いました。近隣の婦人科や乳腺外科に複数問い合わせたのですが、全て「授乳中は精度が落ちるのでできない。卒乳後半年したら受けられる」と、断られてしまいました。以下が質問です。

1)ネットなどで調べると、授乳中は、マンモグラフィ検査は精度が落ちるので、エコー検査をすると書かれているところもあるのですが、こんなに断られるということは、授乳中エコー検査でも精度が落ちるのですか?

2)エコー検査でも精度が落ちるとしたら、授乳中の場合、偽陰性と偽陽性のどちらが出やすいのですか?

3)気になる症状としては、胸や脇のあたりの痛みや、乳房のしこり、乳輪部の湿疹があります。しかし、全て授乳の影響とも考えられますし、心配しすぎと言われたら、そんな気もします。現在息子は生後6ヶ月ですが、卒乳後半年たつまで、乳がん検診は諦めたほうが良いのでしょうか? それとも遠くの病院も視野に入れて、授乳中でも乳がん検診が可能な病院を探し続けるのが良いでしょうか?

沢山質問があり、まとまりのない長文になってしまいました。読みづらくて申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願い致します。

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2020.05.11 久保内 0 コメント

最近お母様が乳癌治療をなさり、しかもトリプルネガティブで大叔母様も乳癌の既往が有り、乳癌発症のリスクが高いので授乳中にも関わらず検診を受けることを思い立たれたのだと考えます。この質問への答えとしては、授乳中の検診の是非ということだけでは無く、遺伝性乳癌の可能性という2つの問題が有ることを認識された方が良いと考えました。

①「複数の乳癌家族性発生」「母親がトリプルネガティブ乳癌」から遺伝性乳癌を心配されていると思います。もしもお母様にその遺伝子が認められたら、貴女には1/2の確率で受け継がれる可能性があり、若年性乳癌やトリプルネガティブ乳癌に罹患する可能性が高くなるので、遺伝性乳癌の可能性が無い方より厳重な検診を受ける必要があると思います。遺伝性乳癌検査は、従来健康保険適応が無かったのですが、本年4月からは部分的に保険適応になりました。まずは発端者であるお母様に遺伝性乳癌の検査を受けて頂き(これは健康保険で検査可能です)、陽性ならば貴女も検査を受けることが可能です。(自費になりますが従来の検査費用の1/3程度でできます)

②授乳中の乳房は通常より腫大しており、乳汁うっ滞・乳管拡張・乳汁嚢胞が存在する等平時の状態ではありません。ですからマンモグラフィでも超音波検査でも偽陰性が多くなるために、乳がん検診には不向きであり、どこの施設でも「検診」はお断りしていると考えます。[1), 2)に対する回答]心配な方は、妊娠前に検査することをお勧めし、卒乳を早くして頂いて乳房の状態が復旧(卒乳後6ヶ月くらいかかります)してから検診を受けて頂くことになります。授乳中でも、しこりや血性乳頭分泌等の自覚症状がある場合には、乳腺外来への受診となりますが、その場合はマンモグラフィより超音波で所見が得られることが多いのです。

 

乳がん検診というのは、1年あるいは2年に一度受けていたら、全ての乳癌が診断可能なわけではありません。特に恐れられているトリプルネガティブ乳癌の多くや、高悪性度の乳癌など増殖の早い乳癌では、検診と検診の間に発症して大きくなることがあり、なかなか検診で捉まりにくいのが現状です。また家族性乳癌遺伝子保有者では、マンモグラフィと超音波検査だけでは不十分なこともあり、造影MRIで検診をお勧めすることも多いのです。(できれば予防的乳房切除。予防的卵巣切除まで行えば完璧になりますが…)

もし乳癌遺伝子が無ければ(ほとんど全ての女性はここに入ると思いますが)、40歳以上での2年に1度のマンモグラフィ検査と、35歳以上での年1度の超音波検査で良いと思われます。

現時点では乳がん検診をしてもらえる施設を血眼で探さずに[3]に対する回答]、現在の『しこり』感があるのを自覚症状として通常の乳腺外来を受診下さい。今回の受診で問題なくとも偽陰性はあり得るので、(30歳で検診には若いですが)ご心配なら「早く卒乳してその段階での検診を受ける」こともお勧めします。手術後でタイミングが難しいかも知れませんが、「お母様に遺伝子検査をお受けになれるかどうか伺う」ことができたらもっと良いかも知れません。(文責 久保内)

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