No.12496 ホルモン療法について

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2020.09.09 匿名 0 Comments

2020年7月8日に両側乳がんで、皮下乳腺全摘手術が終了しました。病理検査の結果、右側は非浸潤がん、左側は浸潤がんが、1ミリ、2ミリと2ヶ所ありました。
CTでの遠隔転移なし
両側 核グレード分類:Grade1  組織学的グレード分類:Grade2
    リンパ節転移なし リンパ管侵入なし
左側は、脂肪組織、皮膚への浸潤なし

浸潤がんがあった為、ホルモン療法を勧められました。今、37歳独身で、将来は出産もしたいので、ノルバデックスとリュープリンの薬を服用して、生理を止めてまでする必要があるのか不安に思っています。

1)両側乳がんで、がん自体は取り除いたが、ホルモン療法は絶対に必要なのか?
2) ホルモン療法は、乳がん再発予防や乳がん増殖を抑える為の薬と書いていますが、両側全摘をしたので、再発という意味が分かりません。詳しく教えて欲しいです。
3) このホームページの乳がん治療の歴史を拝見しましたが、リュープリンを加えても副作用が強く、加えない場合と治療効果に差はないとのことでした。今の状態からみて、リュープリンの治療をせずにノルバデックスのみ、もしくは、ノルバデックスも子宮体がんのリスクが増えるという不安もありますので、ホルモン療法自体をしなくても良いという選択ができるのかどうか、教えていただきたいです。

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2020.09.09 徳田 0 コメント

1)2㎜の浸潤がんだから、絶対再発しないわけではありません。もっと小さくても再発して亡くなったかたもいます。両側の乳房を切除したからといって、全身に広がったがん細胞は取り切れず、薬物療法でしか退治できません。あなたの乳がんがホルモン感受性があるのであれば、ホルモン療法を行ったほうが、再発の確率はさらに少なくなります。ホルモン療法の副作用は比較的軽いので、標準治療です。あなたの場合、ホルモン療法剤は、ノルバデックス単剤が標準的です。内服中は、避妊する必要がありますが、妊娠を希望する場合は、中止すればよいのです。年齢によっては、受精卵を保存するという方法もあります。詳細は、主治医に聞いてください。

2)再発には、肺、肝臓、骨などの乳腺以外の臓器に転移することもあります。浸潤がんは、乳管を食い破っているので、小さくても乳管の周囲の血管やリンパ管に侵入して全身に広がる可能性があるのです。どんな抗がん剤でも、全身にばらまかれたがん細胞をすべてやっつけきれるとは限りません。

3)閉経前の方のノルバデックス内服では、子宮体がんのリスクは増加しません。ホルモン療法をした方が再発のリスクが下がるので、しなくても良いとは言えません。選択をするのは、あなたご自身です。(文責 徳田)

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