No.12503 手術の方法について

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2020.09.15 E.K. 0 Comments

はじめまして。乳癌の手術の方法につきましてご相談させて下さい。

マンモ、エコー、生検、MRIを受けて、乳癌と診断されました。左胸、腫瘍の大きさは2.5cm、位置は乳頭直下、乳管癌、浸潤していない可能性、悪性度の低い乳癌とのこと、但し乳頭へ癌がのびている可能性はある。

主治医からは

①乳頭部分を含む5cmの胸壁までの円筒切除、表面上の傷は胸上部5cm程。

②全摘。

希望としては、出来る限り左右差のない、整容性の高い方法を選択したいと思っています。セカンドオピニオンも視野に入れて、他に、③内視鏡、④皮下内全摘も手術方法に加えて検討したいと思っています。それぞれのメリットとデメリットについて教えていただきたく思っています。

1) ①の場合、部分切除が大きいので、ひきつれ、陥没などが大きいのではないかと心配しています。

2) ②の場合、再建はインプラントを希望しています。インプラントで考えうるデメリット、特に病気の種類、発生率など。

3) ③と④の場合は、乳頭直下の乳管癌で乳頭へのびていることを考えると、難しいのでしょうか。

4) ③、①のように、腫瘍は乳頭近くにあるので、その下胸まで全部切除する必要はあるのでしょうか。その際、乳頭の切除(乳頭くり抜き)は可能でしょうか。

5) ④の場合、主治医から、MRIでは皮膚から腫瘍の距離は充分にあるが、エコーでは距離がないので、すすめられないといわれました。理由は、皮膚への浸潤や術後、皮膚の壊死の可能性があるからなのでしょうか、他の理由でしょうか。万一、皮膚への浸潤、壊死があった場合には、その後、全摘+インプラントによる再建は可能でしょうか。

宜しくお願い致します。

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2020.09.15 徳田 0 コメント

順序をかえて回答しました。

4)5)乳輪を残して、乳頭のくり抜きは、可能です。エコーは、乳頭乳輪の上から観察するので、腫瘍と乳頭との関連は、正確ではありません。MRIの方がよくわかります。乳頭を残せるかどうかは、乳頭断端にがんが残ってしまうかどうかの病理診断で判断するのがよいと思います。したがって、非浸潤がんの可能性もあるのであれば、乳房については、乳頭乳輪を残して部分切除し、一旦手術を終了し、原発巣の最終病理を詳細に検討して、追加の手術が必要かどうかを判断してはいかがでしょうか。追加の手術が必要であれば、①か②、再建はどうするのかなどを改めて考えればよいと思います。腫瘍のほとんどは切除されているわけですから、あわてることはありません。

1)乳頭がない状態で部分切除をおこない、放射線照射を追加する場合、整容性の低下は、イメージが難しいと思います。それでも乳腺を残したいかどうかがポイントです。また、乳頭や乳輪がない温存手術は、整容的には、いかがでしょうか。

2)全摘については、乳頭乳輪を切除するかどうかがポイントです。インプラントのデメリットとしては、悪性リンパ腫の発生が報告されていますが、きわめて稀と思います。

3)整容性に影響を及ぼすのは、断端の状況で乳頭乳輪を温存できるかどうかがポイントです。内視鏡手術でも同じです。(文責 徳田)

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