No.12772 非浸潤癌の治療について

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2022.01.17 匿名 0 Comments

昨年10月末に組織診断で非浸潤癌の診断を受け、2月7日に全摘する予定です。部分摘出でも全摘でも選べると主治医に言われたのですが、元々右胸に石灰化があり、年に一回定期検診を受けていて、今回診断された左胸にも小さい石灰化が点々とあるそうです。MRI、CT、レントゲン、血液検査、心電図等は受けています。しかし、「小さい点々が癌かどうか、病理じゃないとわからない。部分を選ぶなら再手術を頭にいれておいて。」と言われ、ずっと癌かどうか考えながら生活するのは辛いと考え、全摘するつもりです。

1)小さい石灰化が癌かどうか分かる方法は、病理しかないのでしょうか?

2)私の状態で全摘を選ぶこと、どう思われますか?

3)術後、診断通り非浸潤癌だとしても、右胸の予防のためにホルモン治療をすると聞いています。色々見ましたが、全摘後、健側の予防でホルモン治療は標準治療なのでしょうか? 部分ならマージンとって直径5cmぐらいと言われています。

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2022.01.17 0 コメント

1)石灰化があって組織生検をしたところ非浸潤癌の診断となり、術式その他で迷っておられる由、理解いたしました。まず正確に言うと、石灰化が癌なのではなく、細かな石灰化が1か所に集まったり線状に並んだりしているところの周囲の乳腺には癌が存在することが多い、ということです。ですから石灰化の粒子の形や大きさ、あるいはその分布の仕方や数などによって、その石灰化の周囲に癌が存在する可能性は異なります。それゆえ、やはり最終的には病理での診断が癌の確定診断となります。

2)画像を直接拝見しておりませんのでメール内容から判断してのお答えになりますが、貴女と同様に石灰化の伴う乳癌で、部分切除か全切除(全摘のことです)にするかを悩むケースはとてもたくさんあります。メールの内容から判断して、部分切除も全切除もどちらも正解だと思います。それぞれのメリット・デメリットを自分がどう受け止めるかで判断するべきです。それゆえ貴女がいろいろ考えて全切除を選択したのなら、それが正解だと考えます。

3)針生検(マンモトーム生検)による組織診断で、非浸潤癌の診断でも、手術標本での病理で浸潤癌の診断となる可能性も少なからずあり、その場合には浸潤癌としての術後治療を検討します。術後病理でも非浸潤癌であった場合は、全身転移・リンパ節転移再発の可能性はほぼありませんが、対側(あなたの場合は右乳房)に新たな癌が発生する可能性が通常より高いことが知られておりますので、その予防としてホルモン治療をすることは標準治療の一つです。しかし、ホルモン治療にも副作用が少なからずありますので、やはりそのメリットとデメリットをよく検討して、ホルモン治療をするか否かを決定するべきであると考えます。(文責 谷)

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