No.12040 ホルモン療法期間(5年か10年か?)(HPNo.11973-2)

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2017.06.17 0 Comments

このような相談室があることを心強く思い、感謝しながら、いつも参考にさせていただいています。前回、NO.11973で相談させていただいた者です。今回、ホルモン療法の期間について、相談させていただきたいと思います。よろしくお願いします。ホルモン療法が5年となり、次回診察時に継続か終了かを決めることになっています。主治医は、どちらでも・・・とのことです。10年継続の方が、再発率数パーセント下がるとのデータですが、効果と副作用(現状では、ほてりあり。またその他潜在的なもの)を考えると、何を基準に判断したら良いか、教えていただきたいと思います。私の場合、5年と10年の再発率が分かるようでしたら、教えてください。治療・病理診断等は下記のとおりです。

48歳時 右乳癌温存療法 センチネルリンパ節生検1/3転移 腋か郭清ステージⅡB ER100% PGR70% HER2- MIB-1 5% ルミナールA GradeⅡ(3-2-1) 最大径3cmの浸潤性乳管癌、周辺にDCISを伴い、線維性間質内に個細胞性、索状配列を示して浸潤するscirrhousタイプ、管状構造はごく一部 脂肪織内に浸潤 放射線治療とリュープリン2年
ホルモン療法は、ノルバデックス2年5ヶ月後、フェマーラへスイッチするも、骨密度低下で1年11ヵ月後に、再度、ノルバデックスに戻し、8ヶ月 トータル5年(内訳ノルバデックス3年1ヶ月・フェマーラ1年11ヶ月)
また、骨密度低下時に、ビタミンD処方され飲みましたが、その影響?腎臓結石・尿管結石となり、現在治療中です。

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2018.07.13 斎藤 0 コメント

Kさん ご相談ありがとうございます。 私の回答で少しでも疑問が減り方針決定の一助になれば嬉しいです。ノルバデックスを5年で終了するか、10年まで延長するか迷いますね。最新のガイドラインを見ると、閉経後乳がん患者さんのノルバデックス10年内服は推奨グレードB(科学的根拠があり実践するよう推奨する)となっています。しかし長期投与による子宮内膜癌と肺塞栓の発生率を増加させます。現在のKさんの月経状態がわかりませんが、前回のご質問に記載されていた年齢から、月経があったとしても閉経は近いと想像します。何を基準に判断したら良いかお悩みですが、この判断基準は個々の患者さんによって随分異なります。どなたでもお望みですが極僅かでも再発抑制を希望される方は、10年の内服継続を行っています。さらに5年という期間は大変長いですね。今までの内服時の副作用と今後多くはありませんが子宮内膜癌や肺塞栓の事を考え、10年の内服をお勧めしても遠慮される方もいます。ご期待に添えていないかもしれませんが、最終的にはご担当の先生とKさんがよくご相談になってお決めになるのが良いと考えます。(文責 斎藤)

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