No.12633 術後化学療法の必要性について

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2021.03.29 T 0 Comments

お世話になります。宜しくお願い致します。

63歳 右乳癌 2020年12月にしこり、2021年1月に乳頭出血で発覚しました。術前はDCISの診断で、広範囲のため2021年2月に右乳房全摘術を施行しました。センチネル陰性です。

最終病理は、微小浸潤癌pT1mi(1mm未満が散在), ly0, v0, 乳管内進展63mm, 断端陰性。浸潤部がわずかのため、乳管内進展での評価ですが、 ER(-), PgR(-), HER2(3+), Ki67 46.2%, 核グレード2、コメド壊死ありです。主治医の先生からは、再発はほぼほぼないので、化学療法は不要と説明を受けました。こちらの質問でも、浸潤部が5mm未満の場合、無治療でよいとのお返事があることも確認しておりますが、HER2陽性、ホルモン陰性で核グレードも2のため、悪性度は高いのではないかと心配しております。predictもしてみた所、手術のみでは5生率85%、10生率75%と、ほぼほぼ0期、ほぼほぼ再発はないので大丈夫と言われた割に低く、不安になっています。ハーセプチン治療で10生率が7%上がるので、治療をした方が良いのではないかと思ってしまいます。欧米と日本での違いがあるとは思いますが、日本ではどのようなデータがあり、無治療が推奨されているのでしょうか。また、私の症例での再発率や生存率はどのくらいなのでしょうか。やはり先生のおっしゃる通り無治療が最善なのでしょうか。化学療法した場合の、副作用以外のデメリット(再発した時に薬が効きにくくなる、など)はあるのでしょうか。長文になり申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

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2021.03.30 鈴木 0 コメント

ご質問有り難うございます。この5年生存率の予測をどこで出されたかは不明ですが、ご提示頂いた病理結果では、明確に日本でのデータはありませんが、経験的にもほとんど再発しません。ハーセプチン単独での効果は不明確ですので、化学療法との併用が必要になります。もちろん、再発はゼロではありませんが、再発率が低く、化学療法の上乗せ効果はほとんど無く、化学療法に伴う有害事象のデメリット(一般的な脱毛、白血球減少などは改善するとしても、それ以外の、不可逆性の心毒性、二次発がんなどは重篤になる)の方が大きい為、海外のガイドラインを見ても、無治療で宜しいと思われます。(文責 鈴木)

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