No.12670 オンコタイプDXについて

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2021.06.13 ココ 0 Comments

4月下旬に右乳房全摘+エキスパンダー手術(センチネルリンパ生検)が終わり、先週病理結果が出ました。

手術前は ER(+)90%、 PgR(+)90%、 HER2 score0、 Ki67 5%、 Nuclear Grade.1、サイズ3cm弱との事で、リンパ転移がなければホルモン治療とのお話でしたが、術後の病理結果では ER(+)90%、 PgR(+)80%、 HER2 score1、 ki67 10-20%、 pNO(i-)0/1、 Nuc1ear Grade.3、 リンパ転移なし、 サイズ32mmでした。
グレーゾーンで、抗がん剤が必要か微妙なラインで何とも言えないので、本人が決めて下さいとの事でした。サイズが大きいのと、顔つきの悪い癌だそうです。そこでオンコタイプDXをすすめられました。かなり高額なのと、またグレーゾーンだったと思うと不安ですが、必要ないのなら抗がん剤はしたくないです。やはり先生から見てもグレーゾンですか? 抗がん剤は必要ですか? オンコタイプはした方が良いですか? 術前の2ヶ月無治療だったので、悪くなったのかな?なんて思ったり・・・。オンコタイプ結果が出るまでまた1ヶ月無治療で、また悪くなるんじゃないか不安になります。よいアドバイスいただけたらと思います。

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2021.06.13 須田 0 コメント

術後の化学療法を行う目的は、どこかに潜んでいる微小転移を根絶させることです。現在、化学療法は副作用が強いので、化学療法を受けるメリットが少ない場合には回避したほうが良いという考えのもとに治療法も進化しています。また、術後に化学療法を行うかどうかは、乳癌の性質や再発のリスクによって決定します。再発のリスク因子は、腫瘍の大きさ、リンパ節の転移状況、癌細胞の悪性度(グレード)、がんの増殖能(Ki67)、癌細胞のHER2の状態、脈管侵襲などの病理検査所見です。

貴女の場合、ホルモン受容体陽性で、HER2陰性のグループです。このグループはホルモン療法を行うことになりますが、更に2つのグループに分かれます。癌細胞の増殖能が高く、化学療法の効果あるグループ(1割)と、効果が期待できないグループ(9割)です。

貴女の場合のリスク因子を見ると、がん細胞の悪性度がグレード3以外は、化学療法を行ったほうが良いという積極的なリスク因子はありません。癌の増殖能(Ki67)については、10%~30%の値では「術後治療の判定に用いるべきではない」という状況であり、グレーゾーンです。この様な場合、乳癌細胞の遺伝子を調べて、再発のリスクを判定し、治療効果を予測するオンコタイプDX検査があります。化学療法を追加したほうが良い1割のグループなのか、ホルモン療法をきちんと受ければ充分である9割のグループなのかをこれにより判断し、高スコア―という結果になれば化学療法を行うという方法も選択肢です。主治医とよく相談して納得のいく治療をしてください。(文責 須田)

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