No.12998 ホルモン剤について

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2023.10.25 tsk 0 Comments

2010年4月15日、右乳房温存手術、33歳。 腫瘍の大きさ2.5×1.5×2.4、 悪性度3、 ERエストロゲン 陽性、 PgRプロエストロゲン 陽性、 HER2 -、 増殖率30パーセント、 タモシキフェン10年、 リュープリン94回、 放射線50グレイ、 化学療法。

無治療になり2年5ヶ月経過する所です。主治医に、「再発が心配ならば閉経後再発に使うホルモン剤服用しますか?」と聞かれました。私は10年ホルモンやって、やっと終わったのにまた服用した方が良いのか、とても疑問です。どうなのでしょう。現在47歳です。宜しくお願い致します。

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2023.10.25 清水 0 コメント

ホルモン剤内服を術後10年以上続けることに関するエビデンス(臨床試験)はありません。ですから、10年以上内服することで再発転移がさらに減るのか、効果がないのか、何か副作用が出てくるのかは不明です。ですから10年で内服終了というのが標準治療です。しかし、更に内服継続を希望する方もいらっしゃいますので、この問題を考えてみると、術後の内分泌療法は、導入された当初は術後2年だったのですが、その後の臨床試験で5、10年内服の有効性が証明され、その内服期間はだんだん長くなってきました。乳がん(特にER陽性乳がん)は、術後10年以降20年30年に、数は少ないのですが、転移、再発(晩期再発)が起きることが知られています。ですから、この晩期再発を防ぐためには長期間の内服が有効だろうと思えますが、とにかく晩期再発の数が少ないので、それを証明することは不可能です。一方、副作用については、10年で新しい副作用は出ていないので、更に内服を継続することで新しい副作用が出る可能性は低いように思います。現在わかっている副作用の頻度が増えると考えてよいと思います。あとは皆さんが、稀である晩期再発を減らす目的で内服を続けるのか、僅かな晩期再発のリスクを受容して標準通り内服を中止するのかの判断です。主治医の先生のその辺の考え方もまちまちで、ガイドラインの遵守を勧める先生、晩期再発を心配して内服を勧める先生、様々だと思います。(文責 清水)

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