No.13074 ルミナルA型抗癌剤治療について

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2024.06.03 M.I. 0 Comments

こんにちは。4月に乳がん全摘手術を受けました。51歳、閉経前です。しこりは1.6センチ、乳管進展巣9センチ、ホルモンスコア3b数値7、 ハーツ陰性、グレード2、ki67は8%、センチネルリンパ生検2個取り、一つに3ミリ転移あり。郭清なし。リンパ管+ 血管マイナスです。ホルモン治療10年と放射線は決定しています。今はオンコタイプ結果待ちですが、結果次第で、点滴抗癌剤に経口抗癌剤が必要かもしれないと言われました。オンコタイプ結果が低リスクや高リスクならば悩まないと思いますが、中間リスク15くらいから25までだった場合、自分でもある程度決めておきたいと思います。オンコタイプRS25以下閉経後だと抗癌剤不要や、閉経前だとどんな数値でも上乗せ効果ありなどをみました。これは抗癌剤により閉経状態になるからと考えるならば、元々ルミナルでホルモン治療が効果あり、それに閉経状態にさせるのならば、私は51歳ですので、リュープリン数年する事で同じになると考えるのは間違いでしょうか?もし違うのならば、何故閉経前後で抗癌剤有無が違うのを教えて欲しいです。オンコタイプで抗癌剤上乗せ効果なしとでた場合に、経口抗癌剤は効果あるのでしょうか?沢山質問してすみません。宜しくお願い致します。

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2024.06.04 39 0 コメント

 Oncotype Dxの閉経状況、リンパ節転移状況別のRS scoreによる治療方針は下表の如くです。貴女の場合は閉経に近い閉経前、リンパ節転移1個に相当するので、中間リスクであっても化学療法を行うと再発率が2.4%減少します。
 Oncotype Dxは昔、乳がん術後に抗がん剤を使った方が良いかどうかを調べるために行った臨床試験があり、抗がん剤投与群と非投与群にわけて長期経過観察しました。
 結果はもちろん投与群の再発率が低かったのですが、化学療法は副作用も強いので、もう少し詳しく検討して、なかには化学療法が要らなかった人もいるのではないか、逆に化学療法を行わなかった人の中に化学療法が有効だった人がいるのではないか、抗がん剤が本当に有用な患者さんを同定することはできないかと考え、患者さんの手術時病理標本中の遺伝子変化を解析して、遺伝子変化をスコア化し、そのスコアと抗がん剤の効果の有無を検討した結果です。

1)リュープリン投与で閉経したら、閉経後になるのか?
 臨床試験はリュープリン投与されていない患者さんが対象になっていて、リュープリン投与したらどうなるかという状況についての検討はされていないので答えは分かりません。
 ただ、貴女の場合は閉経前といっても極めて閉経に近い状況ですから、この閉経前のデータが完璧にあてはまるかどうかは悩ましいところです。

2)閉経前後で抗がん剤の有無が違う理由はわかりませんが、上記の方法で解析した結果、このような答えになったということです。
 昔から、化学療法は閉経前の方の方が閉経後の方に比べてよく効くことは経験的知られています。化学療法による閉経が内分泌療法としての効果を発揮しているのではないかと考える先生もいます。

3)経口抗がん剤について:この臨床試験で調べた化学療法は点滴による化学療法で、経口抗がん剤は含まれていないと思います。
 ですから、経口抗がん剤を投与することで2.4%再発リスク低減が得られるかどうかは不明です。もしOncotype Dxを使わなければ、腫瘍径が1.6cm、リンパ節転移3mm、Luminal Aであれば術後はホルモン療法単独が勧められますが、Oncotype Dxを行なった結果、化学療法を追加することで更に2.4%再発のリスクを低減できることがわかりました。

 なので、副作用を顧みず少しでも再発のリスクを減少させようと思うなら抗がん剤治療を選択しますし、2.4%のリスク低減効果は抗がん剤の副作用に見合わないと考えれば内分泌療法単独を選択することになると思います。(文責 清水)

 

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