早々のお返事を頂きまして大変感謝しております。説明がわかりやすく安心致しました。追記での質問を申し訳ありません。タモキシフェンを服用する事はいかがお考えでしょうか? タモキシフェンも服用しても、やはり同じ症状が出る可能性は高いでしょうか? タモキシフェンは血栓があるからなと、ボソッと話されていました。フェマーラを服用せずに1週間が過ぎ、身体の関節痛はだいぶ軽減されてきました。血圧がとても低く動悸はありますが、精神的なのかわからなくなっています。手術後の痛みは、しばらくまだ出てきたりはありますか? 先生でしたら、タモキシフェンも処方せずに、経過観察とされますでしょうか? 両側全摘でも、マンモ検査はお願い出来るのでしょうか? 血液検査とエコーも、1年ごとに先生はされておりますか? 来週診察があり、薬の件と今後の予定を確認したいと思っています。また、手術後から経過観察になった場合は転院する方はいらっしゃるのでしょうか? 手術後で他の病院は受け入れてくださるのでしょうか? お忙しい中、申し訳ありません。よろしくお願い致します。
貴女の状況が転移再発のリスクが低いということで、内分泌療法で副作用が出ているならば無治療をお勧めしましたが、もう少し転移再発のリスクが高い状況であれば、アロマターゼ阻害剤の代わりにタモキシフェンという選択肢もあります。タモキシフェンの副作用は、アロマターゼ阻害薬と同様に更年期障害様の症状ですが、アロマターゼ阻害薬とは作用機序が異なるので、副作用のプロフィールは違ってきます。また、タモキシフェンには血栓症、子宮体癌のリスクがありますが、治療効果とのバランスでは、それほど危険性は高くありません。両側全摘後であればマンモグラフィーは撮れませんので、乳がん術後のガイドラインに従えばエコーも血液検査も不要で、転移再発を疑う症状があるかどうかを診察するだけということになります。私は、ご希望があればエコー検査を行なって乳房周囲のリンパ節の状況をcheckしています。採血は、腫瘍マーカーはあてにならないということをご理解いただいて、それでもご希望の場合は行なっています。最近は手術した病院の外来が混んでいるので、術後経過を他のクリニックなどで診てもらう制度(地域連携パス)があり、それで転院されてくるケースが増えています。もちろん、地域連携パスを導入していない地域もまだたくさんあるとは思いますが。(文責 清水)