No.13226 閉経前と閉経後の治療方法

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2025.05.25 Y.T. 0 Comments

先生、どうぞよろしくお願い致します。私は、リンパ節に転移があり郭清しています。その為、ステージもあがり2Aとなってしまいました。オンコタイプの結果、ホルモン療法のみとなりましたが、リンパ節転移があると、閉経前だとオンコタイプをやらずに抗がん剤をするとの情報をよく見かけますが、この違いは、若い人は、まだまだ生きなければいけないけど、閉経後の人は、ある程度生きてきたので、そこまでの治療は必要ないと言われている気がしますが、解釈としては間違っていませんか? 閉経後の私は、抗がん剤をやりたければやれるし、やらなくてもいいしと、選べるという事でしょうか? 扱いの違いがよく理解できません。

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2025.05.26 須田 0 コメント

オンコタイプDXの検査の適応となる患者さんは、早期・ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陰性またはリンパ節転移1~3個陽性の条件で、①「腫瘍が大きい」、②「ホルモンレセプターの発現が弱い」、③「増殖のスピードが速い」、④「リンパ節転移がある」といった化学療法をした方が良いのではと迷う方々です。オンコタイプDXの一番の目的は、化学療法が不要な患者さんを見つけ出すことだと考えられており、この検査では化学療法の必要性を完全に判定できるわけではありません。RxPONDER試験によると、オンコタイプDXの再発スコーア(RS)が0~25の化学療法の上乗せ効果が、閉経前・後で異なる結果なりました。

①リンパ節転移の無い場合: 閉経前ではRS21以上の場合抗癌剤推奨で、閉経後ではRS26以上で抗癌剤推奨となりました。

②リンパ節転移1~3個の場合では: 閉経前では全例抗癌剤推奨で、閉経後ではRS26以上で抗癌剤推奨となりました。

従って「まだまだ生きなければ」とか「ある程度生きてきた」ということではなく、RxPONDER試験の結果に基づき、RS0~25の化学療法の上乗せ効果が閉経前・後で異なる結果となったからです。オンコタイプDXの一番の目的は、化学療法が不要な患者さんを見つけ出すことであるので、主治医がホルモン療法のみを提案してくださったのだと思います。疑問なことは主治医によく聞いて納得のいく治療を選択してください。(文責 須田)

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