No.13291 HRE2ホルモン陰性の早期がんの治療について

115 views
2025.10.21 A.K. 0 Comments

ご相談対応、ありがとうございます。

1)MRIでは、「非浸潤癌ないし一部浸潤癌」と記載がありますが、針生検では3本取ったのですが、全て「非浸潤癌」と出ました。こちらはHER2陽性でして、MRIと針生検の結果は、どちらを基準に治療を考えたら良いのでしょうか? 手術が先か抗がん剤が先かです。

2)9月10日→がん発見組織診断、10月1日→造影MRI、10月10日→針生検結果となりますが、手術までの期間を病院に聞いてみると、手術件数の多い病院は、手術までの待ち時間が多く、組織診断から考えると1ヶ月から1ヶ月半であり、がん発見のときから考えると2ヶ月から2ヶ月半となります。HER2であり、MRIでは、非浸潤癌ないし一部浸潤癌、針生検では非浸潤癌となります。ここで、もしHER2の非浸潤癌であった場合は、非浸潤癌のまま摘出するためには、がん発見日から、または針生検からは、どれくらいの日数までに手術したら良いのでしょうか。

3)HER2の浸潤癌の場合は、1ヶ月で何ミリ浸潤していくのでしょうか?

4)セチネルリンパをオスナ法にかけて迅速診断を行っている病院が増えてきました。このリンパ生検を受けるためのマーカー検査、サイトケラチン19マーカーは、通常行いますか?

5)HER2がどれだけ急ぐ病態なのか分からず、困っています。手術の上手な病院は、手術までの待ち時間が長、く針生検日から2ヶ月となり、がん発見から3カ月ほどですし、通常の病院は、針生検から1ヶ月、がん発見から2ヶ月となります。症例の多さ、手術のうまさなどにこだわらず、早めに取り除いたほうがいいのでしょうか? 医師の技術を手術までの待ち時間を犠牲にして選ぶのか、手術までの時間を選ぶのか。どちらが一番よろしいですか?

6)HER2非浸潤癌が浸潤癌へと移行する期間を教えてください。

Changed status to publish
2025.10.21 石川 0 コメント

1)MRIよりも針生検(病理検査)が基準になると思います。ただし針生検3本とも非浸潤がんでも、他の部位では浸潤がんであるという可能性は残っています。切除した腫瘍組織全体を調べて浸潤部が認められない場合に非浸潤がんと確定します。非浸潤がんの確率が高いなら、手術先行が普通と考えます。

2)HER2の非浸潤癌であった場合、浸潤癌に至るまでの期間は、はっきりわかっていません。それぞれの腫瘍で発育速度(悪性度)も異なるので違ってきます。乳管内の微細集簇石灰化で診断された乳癌などでは数年を要することもあるのを実感しています。

3)HER2の浸潤癌の場合でも、発育速度はよくわかっていません。ただ1ヶ月で1mm以上浸潤することはないと思います。

4)セチネルリンパ節生検の迅速病理診断以外では、サイトケラチンなどのマーカー検査は、通常行いません。

5)どの疾病でも早期の治療が望ましいのは自明のことです。乳がんの外科手術は普通の場合、特殊でも難しい手術でもなく、どの病院でも一般的に行われています。言い換えれば、通常手術担当者によって治療成績が違いにくい疾患と言えます。後は患者さん自身がどれを重視して選択するかどうかです。

6)HER2非浸潤癌が浸潤癌へと移行する期間は、2)で延べた如くよくわかっていません。(文責 石川)

Changed status to publish
Question and answer is powered by AnsPress.io
  • 会員の紹介
  • 乳がんについて