51歳、右乳がん、1.7センチ(T1)、リンパ節転移あり(N1)、stage IIA、トリプルネガティブ、脈管侵襲あり。
昨年8月に部分切除、10月より放射線治療(計20回)完了しています。11月中旬より3週間ごとにFEC4回+ドセタキセル4回の予定でしたが、もともとIgA腎症で腎臓に疾患を持っていたせいか、1回目のFEC後に薬物性腎障害で入院。入院中に好中球が0.7Lに下がってしまったこともあり、抗がん剤治療は中断になりました。2月下旬の検査で、ようやく腎臓の値が抗がん剤治療前程度に戻りましたので、抗がん剤治療を再開することになりましたが、FECの残り3回は中止、ドセタキセル4回で抗がん剤治療は終了と言われました。再発リスクを考えると、ドセタキセル4回の治療で十分でしょうか? また、他に考えられる薬剤や方法がございましたら教えていただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
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トリプルネガティブ乳癌の化学療法は、アンスラサイクリン系(貴女の場合はFEC)とタキサン系(貴女の場合はドセタキセル)の薬剤を組み合わせたものが標準的です。「もともとIgA腎症があり、FECによる薬物性腎障害」とのことですが、薬剤性腎障害は早期発見・早期治療が重要です。軽症であれば原因薬剤の中止で完治する可能性もありますが、重症化すると慢性腎臓病へ進行する恐れもあります。他に考えられる薬剤や方法については、次のような考え方もあります。
- 免疫チェックポイント阻害剤:トリプルネガティブ乳癌には、腫瘍浸潤リンパ球が多く見られるため免疫療法が有効である可能性が示唆されており、免疫チェックポイント阻害剤が化学療法と併用で注目されています。
- PARP阻害剤:トリプルネガティブ乳癌の一部には、BRCA1またはBRCA2遺伝子に変異があり、このような患者さんにはPARP阻害剤が有効です。
- 抗体薬物複合体(ADC):ADCは抗体と化学療法薬を結合させた薬剤(トロポ2と呼ばれるたんぱく質に結合)で、癌細胞内に直接薬物を送り込みます.日本ではトロデルビは2024年9月に、ダトロウェイは2024年12月に承認されています。
新たな治療法が開発されつつありますが、貴女の体に合った薬剤や方法については、貴女の検査値や病状の情報が一番分かっている主治医に相談をしながら、納得のいく治療を進めてください。応援しています。(文責 須田)
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