No.13408 ホルモン療法について

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2026.07.06 K.K. 0 Comments

50歳女性です。浸潤性乳管癌ステージ2Bで手術、放射線、AC療法、ドセタキセルが終わり、昨年11月からアナストロゾールを飲んでいましたが関節痛と手のこわばりが酷く、1ヶ月の休薬をはさみ、その後エキセメスタンを飲み始めて10日ぐらい経ちました。主治医にアナストロゾールの後にタモキシフェンを勧められましたが、私の方からレトロゾールかエキセメスタンを試してみたいと言い、エキセメスタンになりました。アナストロゾールを飲んでいた頃より関節痛と手のこわばりが酷くなっている気がします。整形外科でも相談していますが、手のこわばりと、関節痛がホルモン剤によるものなのか年齢的なものなのか区別がつきません。ただホルモン剤を飲み始めてから症状が出てきたので、そちらの副作用かなと思います。肩も今年に入ってから症状が出て、五十肩かと思いきや良くならず、MRIで腱板が切れているとのことでした。

エキセメスタンの症状が更に強くなるようなら、この薬をダメかなと思うのですが、主治医が勧めるタモキシフェンは子宮癌のリスクがあるので飲みたくありません。ホルモン療法をやらないと再発率が高くなるのはわかっています。どうしたら良いのでしょうか?

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2026.07.07 清水 0 コメント

ホルモン受容体(ER and/or PR)陽性乳癌の術後に内分泌療法を加えることは、化学療法に比べて副作用も少なく治療効果も大きいので、当たり前のことにように考えられています。しかし、50歳前後の閉経期の方の場合、自身の更年期症状と内分泌療法による副作用が重なって結構辛い症状に悩まされる方が散見されます。その対応を考える上でのポイントを整理しておきましょう。1)ホルモン受容体(ER and/or PR)陽性乳癌の術後に内分泌療法を行うことは転移再発を減少させてくれます。 2)閉経後の場合、その効果はアロマターゼ阻害薬(アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン:以下AI剤)の方がタモキシフェン(以下TAM)より高いです。AI3剤の効果に差はありません。 3)TAMもAIより若干効果は低いものの十分に転移再発を抑える効果はあります。 4)AIの主な副作用は更年期症状と骨密度低下で、TAMの主な副作用は更年期症状と子宮体癌発生のリスクが高まることです。骨密度低下に対しては骨粗鬆症治療薬の併用で対処し、子宮体癌のリスク上昇は子宮体癌検診の併用で対処します。しかし、TAMが原因で発症する子宮体癌はおとなしい性質なので、もし発症しても治療(子宮摘出)で根治できることが知られているので過剰に心配することはありません。以上のことから、まずAI剤を内服ー>更年期症状が強くなった場合ー>まず休薬して症状が改善するかどうかを確認ー>症状が改善しなければ薬の副作用ではないと考えられるので漢方などによる更年期症状軽減策を講じて内服継続。休薬して症状が改善した場合は他のAI剤もしくはTAMに変更し症状の発現の有無を確認。これを繰り返します。更年期の症状は時間経過とともに変化しますから、最初は副作用が強くても内服を続けていると、だんだん症状がおさまってくることもよくあります。転移再発を心配するならば更年期症状が少しでも軽い薬剤の内服を頑張って継続していただきますし、将来の転移再発のリスクより現在の症状改善が優先されるということであれば、内服をしないという選択肢もあると思います。(文責 清水)

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