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相談室(No.4801〜4900)

このページは乳がんに関 する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

ご相談メールの投稿はこちらからお願いします。

なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次

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No

日 付

名 前

件  名

担 当

4900 06/01/28 H.T.  遠隔転移について 千島
4899 06/01/28 せな 11年前からの胸のしこり 千島
4898 06/01/28 R.K. 時間ありますか? 千島
4897 06/01/28 OG  乳癌カテゴリー4がカテゴリー2に? 千島
4896 06/01/24 ねこ 骨転移の不安(HPNo.4749-2) 徳田
4895 06/01/23 C.U. 迷っています 徳田
4894-1
4894-2
06/01/23
06/01/28
A.M. 抗がん剤治療について
抗がん剤治療について(2)
徳田
千島
4893 06/01/23 マンモとエコーで確認された1.5cm程の白い影について 徳田
4892 06/01/23 R  乳癌のステ−ジについて 徳田
4891 06/01/23 A.D. 副作用について 徳田
4890 06/01/23 K.W. 痛みと再検査(HPNo.3971-2) 徳田
4889 06/01/23 JE 「左胸、まるっこいしこり、授乳中」について 徳田
4888 06/01/23 潜在性乳がん 徳田
4887-1
4887-2
06/01/22
06/01/24
T  術後化学療法について
術後化学療法について(2)
徳田
徳田
4886-1
4886-2

4886-3
4886-4
4886-5
4886-6
06/01/22
06/05/26
06/09/04
07/05/01
07/05/23
07/06/16
M,G ホルモンレセプター
検査期間について
ハ−セプチン+FECの使用
骨転移の予防
骨転移の予防(2)
肝機能障害について
徳田
千島

須田
浜口
吉田
4885 06/01/22 K.N  右胸のしこりと痛み 徳田
4884 06/01/22 S・S 放射線とホルモン療法(HPNo.4623-4) 徳田
4883-1
4883-2

4883-3
06/01/21
06/01/28
06/10/21
H.Y.  アリミデックスについて
ホルモン療法について
薬について
徳田
千島
吉田
4882 06/01/21 S  岩盤浴について 徳田
4881 06/01/21 M.M. 右胸のしこり、右脇のしこり、及び右腕の痛みについて 徳田
4880 06/01/21 K.G. 腺腫症について 徳田
4879 06/01/21 M.G. 乳腺線維腺腫について 徳田
4878 06/01/20 再発治療の期間(HPNo.3594-3) 徳田
4877 06/01/20 K&M 乳がん検診の結果について 徳田
4876 06/01/20 E.H.  左胸外側のこりっとしたしこり 徳田
4875 06/01/20 A.O. 胸のしこりについて 徳田
4874-1
4874-2
06/01/19
06/01/21
k m 肺転移の初期症状について
肺転移の初期症状について(2)
徳田
徳田
4873 06/01/19 H.M.  乳癌の転移の御相談 徳田
4872 06/01/19 S.I.  検査・診断について 徳田
4871-1
4871-2

4871-3
4871-4
06/01/19
06/04/01
06/07/31
07/05/26
S.T. 治療法の選択について
治療前の検査結果について
リンパ節郭清について教えて下さい
PET検査の必要性
徳田
加藤
加藤
浜口
4870 06/01/19 S.M 左乳腺(線維)腫瘍について 徳田
4869 06/01/19 M.C.  術後の治療について 徳田
4868 06/01/19 N.K. 右胸のしこり(2)(HPNo.4629-2) 徳田
4867 06/01/18 yumi 術後の痛み 徳田
4866-1
4866-2
06/01/18
08/08/22
N 化学療法なしで大丈夫ですか?
ゾラデックス3年
徳田
石山
4865-1
4865-2
06/01/16
06/05/16
C.S.  乳首の腫れと痒み
乳首の腫れと痒み(2)
浜口
俵矢
4864 06/01/16 H.Y 良性の結果について 浜口
4863 06/01/16 K.Y.  右わきのしこりについて 浜口
4862 06/01/15 K.K. 化学療法について 浜口
4861 06/01/15 I.N ホルモン治療の副作用について 浜口
4860 06/01/15 R  左脇下のしこり 浜口
4859 06/01/15 M  卒乳時のマッサージ 浜口
4858 06/01/15 K  脇の下の痛みについて(HPNo.4791-3) 浜口
4857 06/01/15 N  脳転移 浜口
4856 06/01/14 M.T.  ハーセプチンの使用について 浜口
4855-1
4855-2
06/01/14
06/01/16
Y.I. 乳房と脇の下のしこり
マンモグラフィとエコー
浜口
浜口
4854-1
4854-2
06/01/14
06/01/18
K.K.  術後の痛み
再発によるリンパのうっ滞
浜口
徳田
4853 06/01/14 M.I.  乳輪内のビースのようなしこりについて 浜口
4852 06/01/14 再検査後の経過観察 浜口
4851 06/01/14 Y.A.  創口部分の石灰化について 浜口
4850-1
4850-2

4850-3
06/01/14
06/03/13
06/04/17
N.N.  乳癌の治療方法について
手術後の抗がん剤治療について
抗がん剤の選択について
浜口
石山
鈴木
4849-1
4849-2
06/01/14
06/01/22
M 化学療法の副作用について
化学療法について
浜口
徳田
4848 06/01/14 U  左乳房のしこりと違和感 浜口
4847 06/01/14 H  経過観察について 浜口
4846 06/01/12 mama ノルバテックス・アドパン服用後について 浜口
4845 06/01/12 A.N.  右乳首(房)の痛み 浜口
4844 06/01/12 Y.S.  まだ続ける治療がありますか? 浜口
4843 06/01/12 K.K.  乳首から血性の分泌物があります 浜口
4842 06/01/12 H.N. 針生検の結果について(HPNo.4780-2) 浜口
4841 06/01/09 S.S 手術後のリハビリ(HPNo.4623-3) 俵矢
4840 06/01/09 M.S. 低エコーという所見(HPNo.4493-2) 俵矢
4839 06/01/09 Y  抗がん剤の副作用でしょうか? 俵矢
4838 06/01/09 OT 抗がん剤治療中の肝機能障害について(2)(HPNo.4753-2) 俵矢
4837 06/01/09 K.Y アンダーバストのあたりのしこり 俵矢
4836 06/01/09 M  定期検診の結果 俵矢
4835 06/01/09 K  肝転移の治療について(HPNo.4791-2) 俵矢
4834 06/01/09 K.Y 乳輪のしこりについて 俵矢
4833 06/01/08 M.W. 抗がん剤による腕の痛みについて 俵矢
4832 06/01/08 M.M. 非浸潤癌治療後のホルモン療法について 俵矢
4831 06/01/08 N.S. リュープリンの副作用? 俵矢
4830 06/01/08 S.H. 乳がんの早期発見 俵矢
4829 06/01/07 OM しこり切除の影響について 俵矢
4828 06/01/07 M  再発後の治療について(HPNo.3594-2) 俵矢
4827 06/01/07 K.K. 術前化学療法中断して温存手術へ 俵矢
4826 06/01/07 CS 浸潤性乳管癌 俵矢
4825 06/01/07 MN 子宮への転移について 俵矢
4824 06/01/07 AI  乳癌の確立は高いのでしょうか? 俵矢
4823-1
4823-2

4823-3
06/01/07
06/02/14
07/02/15
E.N. 小さなしこりでも術前化学療法は必要?
術後の治療について
ホルモン療法中の更年期症状について
俵矢
吉田
西川
4822 06/01/07 HK のう胞内乳頭症について 俵矢
4821-1
4821-2
06/01/07
06/08/08
M.M.  ホルモンの血液検査の結果について
再びホルモン血液検査結果について
俵矢
鈴木
4820 06/01/07 i-mi  術後の状態について(HPNo.3996-3) 俵矢
4819-1
4819-2
06/01/05
06/01/09
H  今後の治療について
今後の治療について(2)
俵矢
俵矢
4818 06/01/05 K.N. 脇の下の腫れについて 俵矢
4817 06/01/05 J.I. 術前化学療法後のセンチネルについて 俵矢
4816 06/01/05 CE 転移性乳がん(肺転移)について その6 (HPNo.4454-6) 俵矢
4815 06/01/05 E.K. 抗癌剤治療について(2)(HPNo.4799-2) 俵矢
4814-1
4814-2
06/01/05
06/02/27
Y 米粒大のしこりがあります
乳腺症のしこりについて
俵矢
麻賀
4813 06/01/05 GH 術後の治療方法について 俵矢
4812 06/01/05 F.Y.   化学療法について 俵矢
4811 06/01/05 T.T.  乳輪のできもの 俵矢
4810 06/01/02 H.F.  温存手術後のホルモン療法について 須田
4809 06/01/01 N  乳頭の陥没について
4808-1
4808-2

4808-3
06/01/01
06/06/15
06/07/10
T.S.  乳がん手術後の授乳について
乳がん手術後の授乳について(2)
乳がん手術後の授乳について(3)

緒方
石川
4807 06/01/01 Y.M. マンモグラフィ検診でのカテゴリー3
4806 06/01/01 S マンモトームか針細胞検査か?
4805 06/01/01 H.K 白血球の数値に関する問い合わせ
4804 06/01/01 M  乳がん検診の結果
4803 06/01/01 B リュープリンについて(HPNo.4372-5)
4802 06/01/01 肝機能低下、胸部X線検査異常陰影について(HPNo.3350-4)
4801 05/12/30 M.Y 肺転移

 

 

 

No.4900】 06年01月28日    H.T.
遠隔転移について

初めてメールさせて頂きます。48歳の独身女性です(出産経験なし)。平成7年12月に、乳癌による右乳房全摘出手術を受けました。10年経過後の昨年2月に、骨(3箇所)・肺(1センチ)・肝臓(2〜3センチ)に転移が見られ、ステージ4との診断を受けました。現在、ホルモン治療と合わせてビスホスホネートを受けています。幸いな事に現在まで、痛み等の自覚症状も無く、今まで通りの日常を過ごす事が出来ています。ホルモンレセプターは、ふたタイプ共に陽性なので、ホルモン治療が有効との診断で、納得しております。しかし、遠隔転移の場合、完全治癒は難しいとの診断に覚悟はしておりますが、これからの余命を有意義に過ごす為に生活設計を立て直さなければと考えています。ホルモン治療は2段階。2段階目の治療も効果が見られなくなった時には、3段階目に違うホルモン治療をするか、抗がん剤に進むか・・・、という事になると聞いております。症状により個人差があるとは思いますが、統計的に考えてこれら各段階の治療有効期間はどのくらいになるのでしょうか? また、抗がん剤治療に進んでからの余命はどのくらいと考えたら宜しいのでしょうか? アバウトな質問で誠に恐縮ですが、宜しくお願い申し上げます。

術後2年以内の再発は治療が難しいと言われていますが、10年目での再発ならば比較的良く治療に反応すると考えられています。別に乳がん細胞が「毒素」を出すわけではないので、乳がん細胞が体内に残っていること自体は問題ありません。転移先の臓器で大きくなって、臓器の機能が低下することに問題があるのです。貴女のように、ホルモン剤が奏効している場合、10年、20年と元気で過ごしている方もいらっしゃいます。あまり後ろ向きに考えるのではなく、気持ちを切り替えて乳がんと「共存」していくことを考えてはいかがでしょうか。ここ15年で乳がんの治療薬は10種類以上が開発されています。現在も続々と新しい作用機序の抗癌剤が臨床試験で使用されています。乳がんとの「共存」が長くなればなるほど、新しい治療薬に出会う機会も増えるので、近い将来貴女にピッタリの抗癌剤と出会えるかもしれませんよ。(文責 千島)

 

No.4899】 06年01月28日    せな
11年前からの胸のしこり

29歳、結婚7年目の主婦です。子供は、まだおりません。今から11年前、左胸、乳首の左斜め上あたりに、小豆くらいの小さなしこりらしきものを見つけ、大学病院へ行きました。もう11年も前のことであまりはっきりは覚えていないのですが、「嚢のなかに?膿がたまっている」みたいな事を言われて、そのまま放置しておいても大丈夫との診断でした。29歳の現在も、大きさもあの頃と変わらないままあります。昔からそのしこり?を強く触ると少し痛みます。ところが最近、そこが痛むのかはっきりしないのですが(肋間神経痛も持ってるので)、胸辺りが、脇よりかなり胸内側ですが、時々痛むことがあります。雪が降り寒さが増してきたら急に痛い気がします。左の時も右胸の時もあります。しこりの感じは、大きさは昔のまま、小豆くらいでとても小さく、ちょっと尖った感じのしこりで、指でなでると、ツンと尖がった感じに思います。小豆の尖った所を?触っている感じです。その尖った感じのところも11年前と少しも変わっていません。胸にくぼみ等もないです。ただ、私は、もともと胸の大きさが左右違うので(これは病院で見てもらっております)、くぼみ以外の症状は見てわからないのですが・・・。11年前に大学病院の先生には、「今後もし大きくなったり、膿が炎症をおこして、痛く?なったりすることがあれば、また来てください。」と言われ、大きさも痛みも特に変わらなかったので、病院へは行っていませんでした。最近、若い方の乳がんなどが増えてきて、今になってちょっと心配になってきました。嚢の中に膿がたまる事はあるのですか? その病気は先々悪くなったりするものなのでしょうか? 大きさが11年も変わらないとはいえ、もし今後悪くなる病気なら今のうちにとったほうが、すっきりするのかと思いまして・・・。長くなりすみませんが、ご返答を宜しくお願い致します。父母家系には乳癌にかかわらず誰一人、癌になった人はおりません。お忙しい中、すみませんが宜しくお願い致します。

11年前、つまり18歳の頃からあった「しこり」なら、発症時期や11年間の経過から考えても乳癌の可能性はありません。胸の痛みの「しこり」とは、まず関係ないと思います。今回、その「しこり」が気になるようになったのならば、これを機会に検診を兼ねて病院を受診してみるのもよいのではないでしょうか。(文責 千島)

 

No.4898】 06年01月28日    R.K.
時間ありますか?

初めてまして。47歳です。胸のえくぼとしこりで外科を受診し、乳腺症と診断されました。1ヵ月後にエコーを、3ヵ月後にエコーで嚢砲があり、CT検査を受け乳癌が見つかり、T3N2M0(乳房全体へ広がっている状態)の告知を受けました。その後の針生検で悪性(硬癌)でした。次から次へと悪い結果ばかりでしたが、自覚があって受診したので、ステージが進んでいた事にショックはありませんでした。その後術前化学療法(CEF5/3週 × 5クール)を受け、3クール後にしこりが堅くなってきたのでCT検査を受けました(私の希望で)。主治医の診断では、『小さくもなっていないが大きくもなっていないので、そのまま5クールを続行します。全身治療なので!』と、5クールをすませ、CTを撮り、手術へ向けてのいろんな検査を受けました。手術を執刀するドクター(乳腺認定医)に日程を決めてもらう為CTを見てもらうと、そのドクターから「CEFが効いていないのでタキソールを追加したほうがいいのでは」と言うことで(タキソール/3週)を追加しています。現在タキソール2クールを受けた所です。またしこりが硬くなってきたのでCT検査を追加し、今回もCEFと同じような結果がでてきたので、セカンドオピニオンを受けました。
セカンドオピニオンの先生の話
・乳癌がわかった時点からのCT(4回分)をみて、奏効していないと思われます。
・タキソールの使用量が少なすぎる(1週間隔の量を3週で使用している・・100mgと書かれているので)。効果が現れていないのでは?
・CEFについては、情報提供書に使用量が書かれていないので何とも言えない。
主治医への連絡事項にその事を書いておきますということと、術後の治療の事とかの説明を頂きました。セカンドオピニオンでは診察はしないと言っていましたが、触診・視診をして、主治医への連絡書を作成して頂きました。

今悩んでいる事
@ 主治医が外科の先生で乳腺のドクターの意見を聞きながら治療を行っているが、私の受けている治療(特に薬量)が適正なのか?CEF、タキソールの標準の薬量は?
A 次回外来でどのような説明を求めたらいいのか?
B 不安を残したまま治療を継続すべきか、それとも転院も考えたほうがいいのか?
C 転院を考えた場合、診断時から7ヶ月経っていますが、まだ時間はありますか?

乳癌の診断は乳腺のドクターが行い、その後、今の先生に変わりました。乳腺の専門医がいると安心していましたので、診断時にセカンドオピニオンをしなかったことを後悔しています。難しいこととは思いますが、よろしくご教授下さいますよう、お願い致します。

病状経過から推察する限りでは、やはり抗癌剤の使用量が不足しているように思います。抗癌剤は体の大きさにしたがって投与量が変わってきます。CEF療法で一番重要となってくるのはエピルビシン(E)の投与量となります。標準的な体格の方ならば、エピルビシンは90から150mgの間で使用すると考えられます。最近は一回投与量を150mg程度まで増やしている施設も少なくありません。ちなみに、シクロフォスファミド(C)は750mg、フルオロウラシル(F)は750mg、タキソール(3週ごとの投与)も260から315mgの間で使用します。おそらくセカンドオピニオンを受けた先生も同じようなコメントだと思うので、返事の内容と主治医が行った治療と比較しながら経過説明を受けるようにしてください。もし、納得がいかないようならば転院するのも一つの方法だと思います。(文責 千島)

 

No.4897】 06年01月28日    OG  
乳癌カテゴリー4がカテゴリー2に?

再度、ご相談致します。昨年10月にカテゴリー4についてご相談し、返信回答戴いた者です。
1.相談の概要
3ヶ月待ち、ようやく検査期日になり夫婦同伴で来院したところ、カテゴリー4の診断がカテゴリー2となり、経過観察のみとし検査はキャンセルすると主治医より突然告げられました。妻は3ヵ月間ずっと待って覚悟を決め、世話をさせるべく娘の就職も地元企業に内定させ、準備をしておりました。田舎の病院で検診し、異常無しで、3ヶ月後大きな病院で受診したところ、「リンパ転移で、もう少し早く判れば!」と悔いて亡くなった母のようにならない決心・決意で、「早期でも全摘出・生涯抗癌剤・放射線治療でも行い、生命は守る。家族のためにも負けず治療に臨む」と決心していたところでした。夫婦共々、カテゴリー2の判断に基く今回の検査・手術のスケジュールキャンセルに不信感をつのらせています。カテゴリー2の判断根拠と今後の対応についてアドバイスをお願い致します。

2.癌の告知
10月時点でのカテゴリー4の判断を告げられた時の主治医の所見を妻に訊ねたところ、拡大鏡で写真を見ながら「貴女は間違いなく癌だ」と言い、癌の大きさを測りながら説明を受けたと、妻は私に対し告知の状況を冷静に説明してくれました。

3.検査・治療のスケジュール
妻は、カテゴリー4の現実をやっと受け入れる事ができ、検査までの3ヶ月間じくじたる思いで過ごしていました。検査期日までの間に、乳癌で亡くなった母を手術して下さった先生(今は開業医)を訪ねたところ、「4・5年前にハーセプチンが効いた母のことと、妻の両乳房2cm位の癌と、伯母も乳癌で手術した事。又、母の癌は手足の付いたもので、癌の中でも性質が悪くリンパ・骨・肝臓などへ転移して行った事」等を、早急に再度主治医・看護士に伝えた方が良いとのアドバイスを受けました。その事実を主治医に話したところ、検査時期は若干早まりました。検査と治療のスケジュールは10月下旬で、以下のように決定していました。メディカルCT1月、ステレオバ1月左右乳房、入院日2月上旬、リンパ転移検査、手術日スケジュール決定時に言われたことは、温存しても再発する可能性が高いので全摘出した方が良いとのことで、手術時摘出の判断は主治医に任せて下さいと言われ、それを承諾して1月11日より予定通り検査・治療を受けることにしておりました。

4.スケジュールキャンセルの判断理由
メディカルCTとステレオバ検査予定当日の1月13日、私と妻に、カンファレンスの結果カテゴリー2と判断したので、検査から手術スケジュールのすべてをキャンセルすると話されました。県下でも乳腺外科においてNo.1の先生に出会えて、とてもありがたく思い信頼しきって居た折、「ゴメンナサイ!最初私がカテゴリー4と言ったのですが謝ります!検査自体不要で経過観察でよい」と言われたのです。主治医にキャンセルを告げられても、妻は自分の予約通りステレオバの検査を強く希望しましたが、不要な検査だと却下されてしまいました。とにかく何かの検査でもとお願いしたのですが、主治医はカテゴリー4(10月)の判断とカテゴリー2(11月)を判断したマンモグラフィーの検査機械は性能が違うと言われ、今回カテゴリー2と判断した使用機械は高性能とのことで、この機械の方が信頼できると話されました。検査当日は、予定時間になっても1時間夫婦で待たされ、予定外の診察室でゴメンナサイと言われ、「検査にはダメージも多少つきものなので、ステレオバの検査は行わない」とはっきり言われ、主治医の説明は終わりました。

5.スケジュールキャンセルによる不安
妻が11月の検査機械は圧力が感じられなくて不思議?と言って帰ってきたのが印象に残っていますが、10月とは違う機械で撮影した写真に基いて、症状の軽い写真で判断された事に対して理解できません。高性能ならもっと確実に写しだされるのではないでしょうか?スケジュールは毎週検査結果(私が同伴)説明の1月と入院は2月であり、私の日程調整・親族会議等々行い準備しておりました。この3ヵ月間妻は整形外科・更年期障害等の薬服用を我慢し、気持ちが落ち込んだり、「いっそ治療しないで死にたい」等、本人は勿論周りも大泣きしたり、心のケアーなど、一患者になるという事は大変なものだと実感しました。スケジュール表は手元にあり、妻の予定の日は診察だけでもしてもらえないだろうか?1月・2月は病院の日程でいっぱいでした。メディカルCT・ステレオバでなくても、せめてマンモグラフィーか針生検・血液検査・エコーなどの検査等実施して安心の裏付けを持って、様子を見ましょう!と言ってほしかったのですが・・・。7月迄来院不要では、この先不安を抱えた中での生活は心労が深まるばかりです。月に一度の診察と3月頃のマンモグラフィーを実施してもらうなど、あってもおかしくないのではと思います。半年先(7月)の予約券だけ受け取り、何とも言われぬ虚脱感で帰宅した次第です。

6.不信感
やはり重症の患者などを優先するのでしょうか?夫婦共々疑心暗鬼の状況に陥ってしまいました。軽症?者は他の病院へ行け?とのことなのでしょうか。主治医に対して、妻が3ヶ月前の事を繰り返し言うものですから、「悲劇のヒロインになるな」と諭された次第です。病院側から見れば、扱いにくい患者に思えたかも知れませんが、パニック障害や亡き母の乳癌の経緯を熟知した妻のことゆえ、不安・恐怖・最期等、まだまだ心の整理がつかぬまま、本人は同病気に戸惑い、受け入れできないのが現実です。又、本人への告知は、母の一周忌前だったのです。逆に手の施し様が無いと言われる人も居る中、不安がらずに喜ぶべきなのか?セカンドオピニオンを考慮すべきか?通院中の病院は、県下でマンモトーム生険(ステレオバ)ができる唯一の施設です。今回のような事例はあるのでしょうか?本来であれば、ステージ2と告げられた事は喜ばしい事なのでしょうが、素直に喜ぶことはできず気持ちの整理がなかなかつきません。何卒アドバイスをお願い致します。

通常、マンモグラフィーでカテゴリー4と診断されると、乳癌の可能性は50%程度と考えられています。お話を伺う限り、主治医の説明と患者側の認識にかなりの隔たりがあるように感じます。主治医側の説明不足は否めません。貴方の家族が3ヶ月間悩みぬいた気持ちはとてもよくわかります。ただ、そこで築いた「家族の絆」は何にも変えがたいものだと思います。だからこそもう少しだけ力を振り絞って、貴方がここで記された気持ちを主治医に打ち明けてみてはいかがでしょうか?それでも納得がいかない場合は、10月の検査結果と11月の検査結果を借りて、セカンドオピニオンへ行ってみるのも良いと思います。これから先の「安心」を獲得するためにも、もう少しだけ頑張って、納得できる形で解決するようにしてください。(文責 千島)

 

No.4896】 06年01月24日    ねこ
骨転移の不安(HPNo.4749-2)

いつも拝見して参考にさせて頂いております。No.4749でご相談させて頂いた者です。昨年2月に病期UBの診断を受け、化学療法、放射線療法を経て、2月末の手術まで待機期間を過ごしています。その後の超音波診断で、しこりは1.6cmまで縮小したものの散らばっているがんの範囲が広い為、全摘手術になる可能性が強いとの説明を受け納得しました。ただ手術までの期間が長く、全身治療を3ヶ月行っていないことから転移に対する不安を訴え、術後に行う予定だったホルモン治療を前倒しで行うことになり、現在毎日ノルバデックスを服用しています。そのおかげで、精神的にはずいぶん楽になったのですが、時々背中から首あたりに痛みを感じ、不安になります。痛みは激しいものではなく、骨なのか筋肉なのか特定できません。また朝、起床時に手のこわばりを感じるときがあります。タキソールの副作用かとも思うのですが、足にしびれは残っているものの、手には普段は感じません。そこで質問です。
1) 私のような治療(AC4クール、ウィークリータキソール12回)を行っていても、転移の可能性はどの位有るのでしょうか?
2) 骨転移の初期症状とはどのようなものなのでしょうか? 肩こりや筋肉痛とは明らかに違うものなのでしょうか?
3) 転移の発見は早くても遅くてもあまり変わらないと聞きますが、術前の場合は治療法が変わってくると思います。手術前の転移の検査をお願いした方が良いでしょうか?
4) 次の診察は再度MRI撮影後、2月中旬になり、術前の血液検査・X線などもする予定ですが、転移が有れば、その検査である程度わかりますか? それ以前に診察、検査を受けた方が良いと思われますか?

お忙しいところ、長々と申し訳ありません。ご意見をお聞かせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。    

1) 化学療法とホルモン療法を併用すると50%再発のリスクが減少すると予想されます。
2) 骨転移の場所により異なります。肩こりや筋肉痛と区別がつかないこともあります。
3) 原発巣に効果があるのであれば、転移が進行しているとは考えにくいです。
4) 原発巣のMRI検査と手術のための検査のようです。肝転移や骨転移については、わからないと思います。不安があるのであれば、主治医に転移の検査を依頼してはどうですか。(文責 徳田)

 

No.4895-1】 06年01月23日    C.U.
迷っています

31歳です。5日に摘出生検を行い、2期の乳がんと診断されました。大きさは3.2センチでした。7ミリの小結節もありました。核グレードが3、核異型スコア2、核分裂像スコア3だそうです。PETの検査の結果では、他に転移はなさそうだということでした。皮下全乳腺切除術で、生理食塩水バッグを入れることを勧められましたが、全てとることより再発の可能性が高いのではないかと不安です。

皮下全乳切除(乳頭,乳輪を残こして乳腺を全摘する)と全摘術とで再発率が同じであるというデータはまだありません。(文責 徳田)

 

No.4895-2】 06年06月15日    乳がん手術後の授乳について
迷っています

31歳です。5日に摘出生検を行い、2期の乳がんと診断されました。大きさは3.2センチでした。7ミリの小結節もありました。核グレードが3、核異型スコア2、核分裂像スコア3だそうです。PETの検査の結果では、他に転移はなさそうだということでした。皮下全乳腺切除術で、生理食塩水バッグを入れることを勧められましたが、全てとることより再発の可能性が高いのではないかと不安です。

 

 

No.4894-1】 06年01月23日    A.M.
抗がん剤治療について

31歳、4歳児の母親です。去年12/21にセンチネルリンパ郭清と温存法で、左乳房の乳がん手術をしました。がんの大きさは1.5センチで、傷の大きさは5センチぐらいです。センチネルリンパ節転移はなく、切り取った腫瘍から2センチ外の組織にも転移はありませんでした。女性ホルモンにより増殖するタイプのがん組織ではないそうです。そこで、1/19から患部に放射線治療が始まります。放射線治療が終わりましたら、抗がん剤治療を行うということでした。抗がん剤治療では、2つの方法を提示されています。ひとつはCE療法、2つめはCMF療法ということでした。二つの違いはCE療法だと、副作用で脱毛がほとんど見られること、メリットは治療期間が3週間に1回で、4回の治療ですむということ。CMF療法だと、脱毛は一部の患者に見られること、CE療法に比べると治療期間が4週間に2回の治療で、6回と長いことと聞いています。説明を聞いたときは放射線治療のみで終わると思っておりましたので、主治医に質問することが見つかりませんでした。自分なりにネットで調べましたら、リンパ転移がなかった場合、抗がん剤治療はCMF治療を行うとありましたが、CE治療を勧められたことに戸惑いを感じています。そこで、ご質問なのですが、CE治療の方が効き目があるということでしょうか? それとも効き目はCMF治療も変りはないものでしょうか? 上記で聞いた副作用を考えると、CMF治療の方が魅力的ではあるのですが、CE治療を勧められたことに何か意味があるのかを教えていただければと思いメールいたしました。どんなことでも、些細なことでも結構ですので、ご助言いただけましたらと思います。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

投与量により違いますが、標準的なCE療法(4回)とCMF療法(6回)では、効果は同じとされています。(文責 徳田)

 

No.4894-2】 06年01月28日    A.M.
抗がん剤治療について(2)

お世話になります。ご回答ありがとうございました。説明不足で申し訳ありません。EC療法は6回と聞いております。それでも効果は同じでしょうか? それと、もうひとつ、ご質問なのですが、抗がん剤には抗体ができるため、治療の回数を増やしても頭打ちになるということですが、このたびCMF療法で治療をして、もし後年に再発があった場合、CMF療法は再発時には使えないということと解釈します。その場合、EC療法は再発時の治療の対象となるのでしょうか? EC治療の方が薬が強いと聞きましたので、もし再発時の治療の対象となるのであれば、残しておきたいと考えています。何度も申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

前回の回答にもありましたが、EC療法4回とCMF療法6回はほぼ等しい効果があるといわれています。ただし、ホルモンレセプターが陰性乳癌には特殊遺伝子(トポイソメラーゼUα)を発現しているものがあり、このような乳癌ではエピルビシン(E)を用いる抗癌剤治療が良いといわれています。EC療法6回とCMF療法6回を比較した臨床試験はないので、どちらの治療が優れているかは明言できません。抗癌剤治療は「効果と毒性」のバランスが重要なので、むやみに回数が多ければ良いとは限らないのです。確かに抗癌剤治療を続けていると、耐性(抗癌剤はタンパク質ではないので抗体は出現しません)が生じてくるため、効果が減弱します。でも、術後治療では限られた回数しか抗癌剤を投与しないので、再発したときに必ずしも耐性を獲得しているとは限りません。実際の臨床では、いろいろな抗癌剤を使った後に、もう一度術後に使った抗癌剤を使用する場合もあります。現在の乳がん治療では、「良い抗がん剤ほど早い時期に使ったほうがよい」と考えられているので、一般的には「再発したときのためにとっておく」という抗癌剤の使い方はしません。(文責 千島)

 

No.4893】 06年01月23日    M
マンモとエコーで確認された1.5cm程の白い影について

先日、左胸外側の真ん中あたりにしこりを見つけ、マンモとエコー検査をし、1.5cm程の白い影(石灰化?)が認められ、針細胞検査をすすめられました。検査したのは町の乳腺科のある病院でしたが、「うちでもこの検査は可能だが、今後のことも考えると大学病院が良い」と言われ、紹介状を書いて下さいました。大学病院にはまだ行けずにいますが、やはりマンモとエコー共に白い影が写るのは、ほぼ間違いなく乳癌と言うことでしょうか。

この情報だけでは、なんとも言えません。心配しているより、紹介先を早く受診しましょう。(文責 徳田)

 

No.4892】 06年01月23日    R 
乳癌のステ−ジについて

初めて相談させていただきます。年末に左胸のへこみに気づき、7日に乳腺科で診て頂き、その日にマンモグラフティ-を撮っていただき、14日に乳癌と診断されました。すぐにエコーとマンモトーム検査をしました。細胞検査の結果はまだ出ていませんが、先生に「悪性に間違いない」と言われました。レントゲンで見る限り、皮膚から離れているから、ステ−ジUだと言っていましたが、エコーでみると皮膚からかなり近いから、ステ−ジVbかも判らないと言っていました、脇と鎖骨の上のリンパはマンモ、エコー、触診では異常はないけれど、これは切らないと判らないと言われました。皮膚は赤くもなっていないし、浮腫もありませんが、U期とVbじゃ悪性度が全然違うので心配です。肺と肝臓のCTを撮りましたが、転移していたらどんな症状がでますか? 普通の胸のレントゲンに写ったりするのですか? 血液検査の肝機能のデ−タが悪くなるのですか? もうステ-ジWまで進んでいるのか心配しています。私は透析もしているので、ステ−ジWなら抗がん剤や放射線治療は出来るのでしょうか。

一般的には、末期にならないと症状はでません。肺と肝臓のCTの結果ではっきりすると思います。 透析していても抗がん剤や放射線治療は可能です。(文責 徳田)

 

No.4891】 06年01月23日    A.D.
副作用について

お世話になります。先日術後化学療法(FEC)の2回目が終わったところです。31歳です。1回目は副作用は吐き気だけで、4,5日後にはいつもどおりの状態になっていたのですが、2回目の今回は吐き気が治まった4日目あたりから動悸が激しくなり、不安に思っています。メールを打っていても心臓がドクドクいっているのがわかります。息苦しくはないのですが、呼吸もなんとなくいつもと違う感じがします。ちなみに卵巣機能保護のためゾラデックスも同時に注射しており、今月から生理は止まっているようです。(ホルモン受容体はマイナスです)
1) 生理を止めたための更年期障害による動悸なのか、抗癌剤の副作用による動悸なのか、どちらかわからないのですが、これはどちらの副作用の可能性が高いでしょうか?
2) どちらによる副作用か調べることは出来ますか?
3) ファルモルビシンは心毒性があるとのことですが、心毒性とはどのような状態になることですか?(動悸・息切れですか?)
4) 抗癌剤による副作用の場合はFECを続けることができなくなるのでしょうか?(これが一番不安です)
5) 動悸が激しいことの対処法などありますか?

今まで心電図で異常を言われたことはありませんが不安です。少し様子を見て病院に行こうかとも思っているのですが、先にお話を伺いたくてメールさせていただきました。よろしくお願いします。

1) どちらの可能性もあります。
2) 動悸が不整脈など問題になるものかどうか、心電図検査などで調べることが大切です。心臓に問題なければ、あとは、あなたが治療の有用性と動悸のつらさを秤にかけて決めることになります。ただし、ホルモン受容体が陰性の場合、ゾラデックスは無効です。
3) 動悸、息切れなどの心不全症状が現れます。通常は、治療を繰り返して総投与量が多くなってからです。術後の6回程度では、起こることはまれです。
4) 動悸が心臓の毒性に起因するかどうかによります。
5) 動悸の原因によります。心臓に起因するものなのか、気分的なものなのかです。やはり、主治医に相談すべきです。(文責 徳田)

 

No.4890】 06年01月23日    K.W. 
痛みと再検査(HPNo.3971-2)

相談室HPNo.3971で質問させていただきました。だいぶ間が空いてしまいましたが、前回相談させていただいた後、7月に乳がん検診(マンモグラフィー・触診)を受診しました。結果はA判定(異常なし)でしたが、ここ数ヶ月、同じ右側の上部、腋に近い部分に痛みが出ています。生理が終わって約10日くらいで痛み始めるようです。1日中痛い、というものではありませんが、ズキッと鋭い痛みの時もあるので気になっています。検査を受けたときは「(検査は)年齢的にも2年に1度でいい」と言われましたが、このような症状がある場合、早めに再検査をしたほうが良いのでしょうか? お忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

内容からは、がんの可能性は低いと思いますが、不安なのであれば遠慮なく専門医を受診してすっきりすべきです。(文責 徳田)

 

No.4889】 06年01月23日    JE
「左胸、まるっこいしこり、授乳中」について

現在26歳、二人目出産後3ヶ月、授乳中です。一人目も完全母乳で育てました。その頃からおっぱいが沢山出るので、絞ったりしているうちに、左胸に丸い小さいしこりがあることに気づいていました。きっとこれは授乳中で乳腺が発達したせいかなと思い、特に気にかけなかったのですが、二人目母乳育児をはじめ おっぱいが沢山でるようになり、また絞ったりしているうちに、そのしこりがまだあることに気づき心配になりました。先日テレビで乳がんについて特集があり、丸いしこりは乳がんの可能性があると言っていたので、心配になりました。授乳中でも検査を行うことは、可能でしょうか? お忙しい中、おそれいりますが、どうか教えてください。よろしくお願いします。 

授乳中でも超音波検査は可能で、有用と思います。(文責 徳田)

 

No.4888】 06年01月23日    M 
潜在性乳がん

はじめてメールさせていただきます。お忙しいでしょうが、よろしくお願いいたします。私は50代女性です。2005年10月頃、右脇にしこりを見つけました。以前マンモグラフィー検査をし、疑いがあるということで、かかった事のある個人病院に行き、しこりを取り検査をしました。結果は右腋窩のリンパ節様の組織に上皮様細胞の胞巣状の転移が見られ、乳癌の可能性が強いと出ました。その後超音波をやりましたが、癌は見つかりません。私は以前から腎臓が悪く、クレアニチンが2.0だったため、長年通っている近くの市民病院へ行くことを個人病院の先生に進められ、総合病院と連携していただき再度、超音波、CT、MRIの検査をしました。MRIで3mmくらいのものが見られ、これが疑わしいそうです。その後PETもやりましたが見つからないので、やはりMRIで見つかったのがそうではないかというのです。先生は全摘を薦められますが、やはりそれしか方法はないのでしょうか。

まず、MRIで疑わしい部分の組織をとって調べるべきです。それが乳がんであれば、温存術も可能です。腋窩のリンパ節転移のみの潜在性乳がんで、乳房全摘するのは、原発巣をはっきりさせるためだからです。(文責 徳田)

 

No.4887-1】 06年01月22日    T
術後化学療法について

77歳の母親についての相談です。平成17年11月8日、乳癌にて非定型乳房切除術+リンパ節郭清を行いました。浸潤乳管癌、硬癌、ステージUA、腫瘍径2.5×1.5×1.2cm、リンパ節転移なし、異型度3、ER(-),PgR(-)、HER2 2+、遠隔転移なしです。術後化学療法としてFEC6クールの適応と説明されています。しかし、術前の胸部CTで無症候性の非定型抗酸菌症が指摘されており、化学療法によって免疫能が低下すれば、非定型抗酸菌症が活発化する危険性もあるとのことです。術後化学療法すべきかどうかについて、ご教示お願いします。(このような例で術後化学療法された例はありますでしょうか。ある場合は、どのような経過だったのでしょうか。)

私には経験はありません。過去に結核の既往のある方の治療はよく経験しますが、化学療法中に再燃した経験はありません。術後化学療法をするかどうかは、がんの再発と非定型抗酸菌症の活発化によるリスクを天秤に掛けて判断すべきです。非定型抗酸菌症が再燃した場合、がんの再発と同じように致死的なものなのでしょうか。標準的な化学療法は、このような感染症の再燃を活性化するほど免疫能を低下させるとは思えません。HER2 2+ですが、FISH法ではどうなのでしょうか(主治医に聞いてください)。もし陽性なら、ハーセプチンを使う可能性もあると思います。(文責 徳田)

 

No.4887-2】 06年01月24日    T
術後化学療法について(2)

さっそくのご回答、および非定型抗酸菌症に関して、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。化学療法のメリットが高ければ試みる方向で検討いたします。FISH法の結果については主治医の先生にうかがってみます。保険適応は再発のもののようですが、使用は可能でしょうか。また、術後抗癌剤と共に使用すると再発率が半減するそうですが、単剤ではどうですか? 術後化学療法FECと比較して再発率の差はどれくらいと考えればよろしいでしょうか。 もしハーセプチンも使用できない場合、経口FU製剤も検討されうるのでしょうか。術後補助療法としてのデータがあればご教示ください。これも再発乳癌が保険適応ですが、使用は可能でしょうか。再度となりますが、よろしくお願いいたします。

転移性の乳がんであれば、保険適応です。単剤で、50%減少します。つまり、FECのあとに投与することで、FEC単独に比べて約50%再発リスクが減少します。現在のところ術後の経口FU製剤がFECより有用であることを示すデータはありません。(文責 徳田)

 

No.4886-1】 06年01月22日    M,G
ホルモンレセプター

はじめて相談致します。60歳の母のことですが、8年前乳がん1cmで温存手術をして、その時はホルモンレセプタープラスだったので、ノルバデックスでホルモン療法をしました。その4年後に同じ胸に局所再発したので、その時は全摘したのですが、ホルモンレセプターがマイナスになっていました。でも効くことがあるとのことでアリミデックスを使っていたのですが、その4年後に肺に転移有。今ハーセプチンとタキソテールとアロマシンで治療しています。幸い肺の影が少し薄くなり、このまま続けてみようということになりました。そこで質問なのですが、ホルモンレセプターがプラスからマイナスにかわることがあるのでしょうか? またマイナスなら、ホルモン療法より化学療法のほうがよかったのではないでしょうか? なぜ早期発見したのに転移までしてしまったのか、疑問でなりません。今後ゼローダも加えてみましょうと言われているのですが、大丈夫なのでしょうか? ハーセプチン治療はいつまで続けたほうがいいですか? いろいろと聞いてすみませんが、よろしくお願いします。 

残存乳腺内に新たにがんができたとすれば、ホルモンレセプターが陰性になってもおかしくありません。その場合、ホルモン療法は無効です。残念ながら乳がんの大きさが1cmで1期だからといって再発がないわけではありません。肺の転移巣の状況から今の治療が効かないと判断されたら、ハーセプチン+ゼローダに変更すべきです。ハーセプチンは治癒したと判断されるまで、続けるのが標準です。(文責 徳田)

 

No.4886-2】 06年05月26日    M,G
検査期間について

いつも参考にさせていただいてます。以前HPNo.4886で相談した者ものです。タキソテールとハーセプチンで治療中ですが、再発から半年以上たつのですが、まだ肝臓の検査と腫瘍マーカー(CA15−3)をやったことがありません。骨や脳は異常なしだったのですが、どれくらいの割合で検査すべきなのでしょうか? レントゲン検査とCTではどちらがいいとかあるのでしょうか? また、ホルモンレセプターも境界線ということでアロマシンもやっていますが、ホルモン剤で骨がもろくなるとも聞きました。骨密度等も測ったほうがいいのでしょうか? あまり無意味な検査で疲れるのもどうかなと思っています。基本的なことを聞いてすみませんが、よろしくお願い致します。

貴女の場合は肺転移が主病巣なので、まずは肺転移に対する評価が大切となります。通常、抗がん剤の効果判定は3ヶ月程度で行いますが、治療効果が安定しているようならば6ヶ月位間隔を置く場合もあります。まだ転移が見つかっていない臓器(骨、肝臓、脳)の検索については、もう少し間隔を空けても良いと思います。抗がん剤の効果判定としては、CTのほうがX線写真よりも正確だと思います。アロマシンと抗がん剤を同時に投与すべきかどうかは意見が分かれるところですが、このままアロマシンを継続するならば、半年から一年に一度の割合で骨密度検査を受けるようにしてください。(文責 千島)

 

No.4886-3】 06年09月04日    M,G
ハ−セプチン+FECの使用

前回【No.5347】でお世話になりました。お返事ありがとうございました。大変参考になりました。ハーセプチン+タキソテールを1年弱しましたが、新たに肺に見つかったため、抗がん剤を次から変えてみようと言われています。次はハーセプチン+FECを考えているそうなのですが、ハーセプチンもFECも心毒性があるため禁忌と書いてある記事をみました、その一方で、他のインターネットとかでは普通にハーセプチン+FECという療法もすすめられていて、よく分かりません。実のところどうなのでしょうか? 治療が始まる前に一度循環器内科に見てもらってからのほうがいいのかなとも思っています。もしこの療法が始まった場合の標準的なクール(一投3休?とか)、どれくらい続ければいいものでしょうか? いろいろ聞いてすみませんが、よろしくお願いいたします。

お母様の病状に対し、とてもよく勉強なさっておられることに敬服いたします。ご指摘の通り、ハーセプチンもFEC(に含まれるエピルビシン)もそれぞれ心機能障害をきたしやすい薬剤であり、同時に使用するのは心不全のリスクがかなり生じることになります。しかし、お母様の病状にとってこれらが必要であれば、慎重に投与してゆくことになります。もちろん今までにもハーセプチンを1年近く投与されておりますので、いずれにせよ現段階で一度心機能の評価を是非お受けになるべきと考えますし、FEC+ハーセプチンの治療を施行してゆくのであれば、特に症状がなくても3〜6カ月毎の心機能評価は必須と考えます。またFECは3〜4週間を1クールとし、4〜6クール施行するのが一般的とされております。(文責 谷)

 

No.4886-4】 07年05月01日    M,G
骨転移予防

HP【4886-3】で以前お世話になりました。疑問に思っていることに答えていただけるので大変助かります。その後、FEC単独のあと、現在ハーセプチン単独をしています。アロマシンはずっと併用中です。ホルモンレセプターは、詳しくはER陰性 PgR境界域(陽性占拠率1%〜5%)でした。アロマシンは効く場合もあるとの事なので、やっています。骨転移すると苦痛を伴うということで、できれば予防したいのですが、(フォサマック、注射?等)をすれば転移を防ぐことができるのでしょうか? 骨粗鬆症にはまだなっていませんが、アロマシンを使っているため少し骨密度は下がってきています。そこまでする必要はないのでしょうか?
また、ホルモン剤と抗がん剤の併用は、先生はする場合もあるとの事でやっていますが、ハーセプチンとホルモン剤の同時使用は絶対にないという記事をみました。これは特に副作用の関係で?ということでしょうか? このまま先生を信じて続けていていいのでしょうか? いろいろと聞いてすみませんが、よろしくお願いいたします。

ビスフォスフォネート(フォサマック)は、乳癌の骨転移による骨折、疼痛などの骨合併症を減らしたり、出現を遅らせる事ができる有用な薬ですが、術後の骨転移の予防薬としての有用性は証明されていません。アロマシンによる副作用として骨粗しょう症のおこる可能性は治療を受けた人の7.4%ですが、どの程度の状態であるかを最もよく把握して下さっているのは主治医の先生ですから、充分ご相談下さい。
HERU陽性乳癌の50%でホルモン受容体の発現が見られ、エストロゲンとHERUの2つの経路によって、ホルモン療法に対する抵抗性を亢進させることが知られています。しかし、最近ではハーセプチンとレトロゾール(フェマーラ)との併用療法が行われ、奏効が1年間続いたとの報告もあり、最適な治療を行うためには、標的治療薬単独ではなく、併用療法を行うという考え方もあります。いずれにしても納得のいく治療を受ける事が大切ですので、不安点、疑問点がある場合は、遠慮なく主治医の先生にご相談下さい。(文責 須田)

 

No.4886-5】 07年05月23日    M,G
骨転移の予防(2)

HPNo.4886でお世話になっております。毎回疑問に思った事に丁寧に回答していただき本当にありがとうございます。その後FEC単独のあと現在ハーセプチン単独で治療を続けております。アロマシンはずっと併用中です。ホルモンレセプターは、詳しくはER陰性 PgR境界域<陽性占拠率(1%〜5%未満)>でした。アロマシンは骨密度低下するとの事ですが、骨転移すると苦痛を伴うそうなので、可能ならば骨転移を予防するような薬(フォサマック?等)を飲んだ方がいいでしょうか? 今のところ骨粗鬆症にはなっていませんが、少し骨密度は低下しています。骨粗鬆症になった人は薬を飲まれている方が多いですが、今の時点で飲む必要はないのでしょうか? また、ホルモン療法と抗がん剤の併用は基本的にはないとのことで、病院の先生に質問してみたのですが、同時にやる場合もあるとの事で納得して続けているのですが、別の記事でハーセプチンとホルモン療法の同時治療は絶対にないという記事をみました。これは特に副作用が強い?という意味でしょうか? このまま先生を信じてやっていていいのでしょうか? 何回も質問をしてすみません。よろしくお願いいたします。

アロマターゼ阻害剤による骨密度の低下を心配されるのであれば、まずは運動や食生活の指導を受け、必要であればカルシウム、ビタミンD製剤の投与を考え、骨粗鬆症のレベルまでなるようであればビスフォスフォネート製剤の投与を考慮したらよいのではないでしょうか。確かに術後再発予防としてのアロマシンとハーセプチンの併用についての有効性は確立していないと考えますが、ホルモン感受性HER-2陽性転移性乳癌に対してはアロマターゼ阻害剤の一つであるアリミデックスとハーセプチンの併用療法がホルモン単独療法よりも効果があったとの報告もありますので、今後は術後再発予防としても期待される治療法となるかも知れません。(文責 浜口)

 

No.4886-6】 07年06月16日    M,G
肝機能障害について

HPNo.6622で相談させていただきました。ありがとうございました。今回は肝機能について相談させてください。腋窩リンパ節転移陰性・グレード1・脈管浸潤(−)・HER2(0)・年齢45歳・ER100 %・PRG不明・断端の距離1mm・腫瘍径1cm・1.5cm離れたところに2×4mmのdaughter noduleが認められました。昨年乳房温存手術後、放射線療法62,5グレイ終了・ノルバデックス2錠内服中。今月肝機能が上昇し、GOT75 GPT98でした。3月、5月の肝機能が右肩上がりに上昇しているため、主治医より肝機能改善薬を内服するか、内服を中止し注射に変更すると提案されました。ノルバデックスを内服してから帯下の増量・月経周期が28〜30日だったのが37〜47日と不定・更年期症状・視力低下などの症状があります。
1)ノルバデックスから他の薬(ジェネリック)に変えてみる価値はありますか。
2)ノルバデックスと肝機能改善薬を内服して経過を見たほうが良いでしょうか。一般的な肝機能の薬(アレルギー体質・中性脂肪が高め)はどのようなものがあるのでしょう。
3)PRGが不明なのに注射に変更するということは、卵巣機能を止め、その結果エストロゲンの影響を低下させると考えてよいのでしょうか。
4)注射に変更した場合、その実施期間と医療費はどの程度でしょうか。また終了後の治療指針はありますか。
5)内服・注射ともに中止した場合、再発率はどの程度になるでしょうか

以上長々と質問してしまいましたがよろしくお願い致します。

1)薬代が安くなりますが、その他は変わらないと思います。
2)暫くはプロフェパールなどの肝庇護剤とノルバデックスを併用して良いと思います。
3)そのように考えます。
5)質問の意味が良く分かりません。ホルモン療法を中止した場合、あなたの再発率はおそらく1-2%高くなるものと思われます。(文責 吉田)

 

No.4885】 06年01月22日    K.N 
右胸のしこりと痛み

お忙しい中、大変恐縮でございますが、よろしくご教授下さいますようお願い致します。
15日に生理が終わり、16日に右胸周辺(左胸との間の肋骨や、右胸下のアバラ骨あたり)にしょっちゅうチリチリと痛みが走り、右胸にも違和感を感じ、触ると3cm?ほどのごりごりしたしこりが急に出来ていました。一応、入浴時に毎日状態を見ていますので、15日にはここまで大きなものは無かったと思います。チリチリした痛みは更に数日前よりは有りました。しこりそのものは、自発痛と圧痛があります。見た目、手触りは今までとなんら変化無く、鏡に写しても腫れが見えるような感じは有りません。こちらのサイトを含めいろいろ見て回りましたところ、診察が必要とありましたので、本日乳腺外来の予約を入れました。31日(火)に初診で診てもらいます。34歳未婚・未出産、乳がん検診は過去一度も無しです。
お尋ねしたい事は、先ず、例えば乳がんや乳腺症といった症状の場合、胸の周辺=上記のように肋骨やアバラ周辺=がチリチリと痛みを伴う事は有るのでしょうか?(ただ、このチリチリとした痛み、ひどい肩こりの時に最も酷く、2日程前にストレッチで肩凝りを解消させた所、現状殆ど無くなりました。ただの偶然による別件でしょうか?)
次に、他の方々と比べるとしこりのサイズが目測ではありますが、非常に大きいような気がします。診察まで後10日以上ありますが、この間に悪化してしまうという可能性は有りますでしょうか? それなら、別の病院か、もしくは同病院で予約無しで並んで待つという選択肢しかないようです。最後に、市民病院に行く予定ですが、ここを含め、乳腺外来を持つ医院は近隣では2ケ所、全て男性医師です。正直なところ、やはり抵抗があります。信用しているとか、していないとかではなく、私自身が病院そのものに慣れていないので、恥ずかしいような気がします。どのような診察方法なのでしょうか? 愚問ばかりで大変申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願い致します。健康が取柄でしたので、大変に動揺しています。家族にも言っていません。

乳がんで痛みを伴うことは、進行しないとあまりないようです。乳腺症に伴うものは、お感じの痛みを生じることはあります。仮に乳がんだとしても10日程度で悪化することはありません。心配なら、予約がないために多少待ってもすぐにかかるべきでしょう。乳腺の診察は、触診と超音波、マンモグラフィーなどです。男性の医師を避けたいのであれば、日本乳癌学会のHPで近くの女性の専門医を探されてはどうでしょうか。(文責 徳田)

 

No.4884】 06年01月22日    S・S
放射線とホルモン療法(HPNo.4623-4)

HPNo.4623で回答をいただいた者です。その節は親切にご回答、ありがとうございました。前回ご相談させていただいた脇から手の甲までのつっぱりは静脈との事でした。外来時に塗り薬を頂いてきましたが、まだかなりつっぱっていて、切れてしまいそうで心配です。主治医は1ヶ月ほどで治るとのことでしたが、このままリハビリを続けても切れてしまうことはないのでしょうか? あと術後治療ですが、まだ結果がでていなかったので何もしていないのですが、放射線とホルモン療法をならば、行う順番は決まっているのでしょうか? 同時に行ってはいけないなど、決まりはありますか? 回答宜しくお願いしたします。

リハビリで静脈が切れることはありません。放射線療法とホルモン療法は、同時に行うのが一般的です。(文責 徳田)

 

No.4883-1】 06年01月21日    H.Y. 
アリミデックスについて

左乳房温存術後1週間経過しました。病理検査の結果、腫瘍は2センチ以下、リンパ節転移なし、ホルモン治療有効のタイプの癌で、悪性度は中間だということで、主治医よりアリミデックスの服用と、二ヶ月以内に放射線治療を開始するという処方をされました。現在閉経前ですが、ホルモン療法をアリミデックスで行うということはありうるのでしょうか。 

閉経前に単独でアリミデックスを使用することはありません。卵巣の腫大を起こすこともあり、むしろ使用すべきではありません。(文責 徳田)

 

No.4883-2】 06年01月28日    H.Y. 
ホルモン療法について

No.4883の質問をさせていただいた者です。お忙しい中お答えいただき、ありがとうございます。主治医に問い合わせたところ、ノルバデックスの服用に直ちに変更になりました。しかし、後日ある書物に「ノルバデックスは、閉経前ではゾラデックスと併用すると効果的」ということが書いてありました。今回ノルバデックスのみの処方だったのですが、単独の服用でも十分といえる場合もあるのでしょうか。主治医にも聞いてみるつもりですが、先生のお考えもお教えいただきたいと思い、メールさせていただきました。よろしくお願いいたします。

貴女の年齢にもよりますが、50歳前後で閉経が近い年齢ならば、一度FSH、E2などのホルモン値を計測してみてはいかがでしょうか。その結果で卵巣機能が正常である場合は、乳癌診療ガイドライン(薬物療法編)でもゾラデックス(またはリュープリン)を併用することが推奨されています。(文責 千島)

 

No.4883-3】 06年10月21日    H.Y. 
薬について

HPNo.4883の質問をさせて頂いたものです。お蔭様で、主治医に伺ったところ、直ちにノルバデックスに変更ということになりました。飲み始めた直後から生理がとまっています(現在55歳)。主治医の先生は、「生理がとまるというのは、閉経の現象のひとつで、完全に閉経したと考えるには1年ほど様子をみる必要がある。」とおっしゃっていました。来年1月に血液検査を行い、ホルモンの状態を見るとのことですが、それまでノルバデックスを飲み続けていても問題ないでしょうか。アリミデックスへの変更を考えていただいたほうがよいでしょうか。お忙しいところ大変申し訳ありませんが、ご回答をよろしくお願いします。

血液検査までノルバテックスを服用していても問題はないと思います。閉経後にノルバテックスの効果が悪くなるわけではありません。血液検査をして閉経が確実となればアリミデックスに切り替えれは十分です。(文責 吉田)

 

No.4882】 06年01月21日    S 
岩盤浴について

私は3年前(31歳)に温存手術をして、その後放射線を25回、ホルモン注射(ゾビラックス)を2年して、去年の2月からは無治療です。最近岩盤浴に誘われたのですが、岩盤欲には放射線が多少入っていると聞きました。入っても大丈夫なんでしょうか? よろしくお願いします。 

ゾビラックスではなく、ゾラデックスですね。岩盤浴が、害がないという根拠を知りません。乳がんにとって、効果があるという根拠も知りません。わからず心配するのなら、しないことです。(文責 徳田)

 

No.4881】 06年01月21日    M.M. 
右胸のしこり、右脇のしこり、及び右腕の痛みについて

31歳、2児の母です。2年程前から右胸のしこりが気になり、その都度同じ産院で受診しましたが、授乳中だったり、妊娠中だったことと、先生の触診では癌の可能性はないと言われていました。大丈夫と言われたのに、2人目を出産した丁度一年前から、その気になっていたしこりが大きくなってきて、今では右脇にもしこりがあります。又4ヶ月ほど右腕が痛み、動かし方によっては激痛が走り、布団を持ち上げたりすると右腕に負担を感じます。半年程前の乳がん検診でも問題ないと言われていますが、しこりが大きくなってきていること、又最近は脇のしこりが気になってしまって、もしかしたら・・・と心配になっています。いかがでしょうか? 

乳腺専門医により、しこりがなんなのか精査すべきです。(文責 徳田)

 

No.4880】 06年01月21日    K.G.
腺腫症について

40代で、出産経験はありません。左右にしこりがあり、いずれもマンモ、エコー、細胞診、組織診の精密検査を受けました。
・左は1.5〜1.7cmのしこりで、腺腫症との診断。<組織所見=乳管の増生が、乳腺間質の線維性結合組織中に観察される。一部に fibroblastと考えられ紡錘形の細胞の増殖をともなった肉芽様の組織が観られ、嚢胞壁の一部である可能性も。乳管内には、変性分泌物由来と考えられる小石灰化物を容れている。粘液産生の亢進所見なし。明らかな悪性所見は指摘できない。アデノーシスに矛盾しない>
・右は2つ連なったような合わせて2cmくらいのしこりで、硬化性腺腫症との診断。<組織所見=乳腺間質の繊維性結合組織の増生をみるなかに、乳管と小葉の集簇性増殖がみられる、乳管は一部不規則な拡張を示している。スクレロージン グ・アデノーシスに相当する。悪性所見はない> 

主治医より、2つの選択があると言われました。
1)良性として経過観察
2)腺腫症は乳がんとの鑑別が難しいので、小手術でしこり全体を摘出して病理検査をする

この場合、手術を受けるべきでしょうか。経過観察の場合、6カ月後に同じ精密検査をすることになっています。乳腺症ではないので、しこりはなくなることはないと言われました。今は悪性はないようですが、今後、悪性化することはあるのでしょうか。また大きくならなければ、手術しないまま、この先、行くことは可能でしょうか。アドバイスをお願いします。

腫瘍全体を調べてアデノーシスとの診断であれば問題ないのですが、針生検のような腫瘍の一部の診断結果であれば、確定診断のために切除すべきと考えます。悪性の可能性を完全に否定できないまま経過をみるのは不安ではないですか。切除は、局所麻酔、日帰り手術で可能なのですから。(文責 徳田)

 

No.4879】 06年01月21日    M.G.
乳腺線維腺腫について

先日、10年ほど前からあったしこりの検査をしたのですが、マンモグラフイー・エコー・針生検の結果、乳腺線維腺腫との診断でした。しかし、かなり大きく6cmになっているため、手術したほうが良いとのことでした。やはり手術は必要でしょうか? また、このままほおっておいて妊娠した場合、影響はあるのでしょうか?

針生検の結果乳腺線維腺腫という診断であれば、良性ですので手術の必要はありませんが、女性ホルモンの影響を受けるので、さらに大きくなる可能性はあります。(文責 徳田)

 

No.4878】 06年01月20日    M
再発治療の期間(HPNo.3594-3

NO.4828で質問させていただいたものです。お返事ありがとうございました。「ゾラデックスを打ち続けるのがよい、閉経後は薬を変えて」・・・とのことですが、それは一生何らかの治療が必要だということですか?再発だと治療の終わりはないのですか?

再発の場合、病巣が完全に消失したように見えても、再燃する場合が多く、治癒したと判断するのはなかなか困難です。 したがって、長期間、効果のある治療を続ける必要があります。治療の継続は、効果と副作用のバランスです。抗がん剤の場合は、副作用のために治療を中止せざるを得ないことが多いですが、ホルモン療法の場合は、長期間の投与が可能と考えます。(文責 徳田)

 

No.4877】 06年01月20日    K&M
乳がん検診の結果について

37才、出産経験なしの女性です。乳がん検診の結果について伺いたいことがあります。お忙しい所、申し訳ありませんが、教えてください。先日、会社の健康診断を受けました。乳がん検診は触診と超音波だったのですが、「左乳腺腫瘤の疑い」との結果でした。超音波による検査では、腫瘤の形状などから、良性か悪性かの判断がしやすいと聞いたことがあるのですが、その超音波を用いての診断で再検査となったということは、悪性の腫瘤である可能性が高いということなのでしょうか。ちなみに、再検査ではマンモグラフィーによる検査を行うとのことです。

悪性の可能性が高いということではなく、悪性の可能性を否定するために精密検査をするのであるとお考えください。たとえ少しの悪性の可能性であっても否定しておくことが大切です。(文責 徳田)

 

No.4876】 06年01月20日    E.H.
左胸外側のこりっとしたしこり

26歳女性です。ご相談させていただきたいことがあり、メールをさせていただきました。最近気付いたのですが、左胸の外側(真ん中より若干下)に4〜5ミリのころっとしたものを発見しました。とても小さく、ビービー弾のようなものです。表面にでたり、普通に触る程度では分かりません。固めのしこりなので、乳がんではないかと心配しております。また、海外在中のため、医療機関に行くのにも少々勇気がいるので、まずこの相談室でアドバイスをいただければと思い、ご相談させていただきました。宜しくお願い致します。

やはり専門医を受診すべきです。年齢、ご説明の所見では、良性の腫瘍である線維腺腫、あるいはのう胞が考えられますが、乳がんも否定はできませんから。(文責 徳田)

 

No.4875】 06年01月20日    A.O.
胸のしこりについて

私は現在19歳で、もうすぐ20歳になります。数日前にテレビで乳がんについて放送しているのを見て、自己診断をしてみました。右胸のどちらかというと外側の少し下の方に、直径1センチほどのしこりがあるのを見つけました。痛みは微妙ですが、触りすぎたせいなのか、最近少し触ると痛いような気もします。とても心配になり、インターネットで色々調べたりして、胸の病気には乳がん以外にも多くあることを知って、少しほっとしました。私はまだ年齢的に乳がんになるような年ではないし、母も健康で、私が乳がんになるような要素はないように思えます。でも、このままでは不安が残ったままなので検査に行こうか考えたのですが、検査時(マンモグラフィー)に痛みがあると知り、怖くて行けなくなってしまいました。痛みというのはどれくらいのものなのでしょうか? 私は痛みには強くないので、すごく心配です。また、しこりがあるということは、すでに何かの病気であることは間違いないのでしょうか? 乳がんである可能性は高いのでしょうか? もし、摘出手術をしなければならなくなった場合、傷跡が残るのではと心配です。お忙しいところ、申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

10歳代の方の検診には、マンモグラフィーの有用性はあまりありません。超音波の検査がよろしいと思います。この検査は、痛みをともないません。しこりの原因が何かについては、超音波検査の結果で判断すべきと考えます。なお、検査は、,乳腺専門医のもとで行ってください。(文責 徳田)

 

No.4874-1】 06年01月19日    k m
肺転移の初期症状について

昨年1月に温存手術をし、夏に術後初の定期検査をしましたが、転移再発はありませんでした。2月に術後2回目の検査を行う予定となっております。12月中旬頃から、夜に咳が出るようになりました。風邪かと思い、近くの医者にかかり薬を処方してもらいましたが、あまり症状に変化がありません。昼間はあまり咳は出ません。風邪ではなく、肺転移の可能性を考えるようになりました。肺転移時の初期症状は、どのようなものでしょうか? 私のケースでは、肺転移の可能性が高いでしょうか? 又、来月の検査を待たずに、前倒しで検査を受けたほうが良いでしょうか?

初期の肺転移では、無症状のことが多いです。レントゲン検査ではっきりするのですから、心配しているより検査してもらうほうがいいと思います。(文責 徳田)

 

No.4874-2】 06年01月21日    k m
肺転移の初期症状について(2)

ご返信ありがとうございます。もうひとつ教えてください。のどの痛みがなく血痰が出るというのは、肺転移の症状にあてはまるでしょうか?

気管支に浸潤するような大きな転移ですと血痰が出ることもあると思います。(文責 徳田)

 

No.4873】 06年01月19日    H.M.
乳癌の転移の御相談

母親の病状に関してご相談したいと思い、メールさせていただきました。母は現在53歳で、年末に片方の肺に影が見つかり、総合病院にて2006年1月4日より入院しております。現在、検査により6年前に手術した乳癌からの転移の可能性が高いという検査結果をいただきました。ご相談したいのは、現在平均38.5度熱が出ており、4日前から点滴している抗生物質が効かないことです。言葉をしゃべろうとすると咳が出ますし、薬による食欲不振で体力は減る一方です。また、首の付け根あたりに少し腫れがあります。先生方も熱の原因がはっきりとわからないようです。こちらで何か他の原因の可能性があるのであれば教えていただきたく、メールさせていただきました。何卒、宜しくお願い申し上げます。以下はこれまでの経緯です。
1)まず検査経緯&検査結果
1/5 CT撮影と肺の腫瘍細胞検査、1/6 頭部MRI撮影検査、1/11 気管支鏡検査(口からカメラを入れ、気管と肺、肺の周辺の細胞採取して検査)、1/13 PET/CT撮影検査(癌細胞に反応する薬剤注射による全身撮影検査)。続いて検査結果です。肺の腫瘍は悪性腫瘍(癌)、肺癌は陰性(肺癌の細胞とは異なる)、平成11年に切除した乳癌の転移である可能性が高いとの総合判定、PET/CTにより骨に3箇所の疑いがあると結果が出たが、7mmという小さなもので癌の可能性は低い、脳や腫瘍の周辺に転移はなし。
2)続いて症状経緯
11月末〜現在 風邪の症状、言葉を発すると咳が出る、熱が37度〜39度(36度代には下がらず)、首の付け根に小さな腫れ、食欲不振、抗生物質、座薬により頭がボーっとする、歩くと気持ち悪くなる。
3)続いて治療経緯
1/13 夜から朝と夕に熱を下げるための抗生物質の点滴(インフルエンザであれば5日ぐらい必要と診断)、 朝と夜の座薬に投与により熱の低下(一回の投与で10時間36度代を維持)。1/16 呼吸器科主治医より乳癌の転移の可能性が強いため、乳癌時主治医(外科)の診察を受けるよう診断。1/16 外科主治医より乳癌の転移と診て抗癌剤投与の治療を診断されたが、現時点の熱では抗癌剤による免疫力低下・白血球の低下による合併症の恐れがあり、非常に危険な状態を避けるため、熱を下げることを優先すると診断。1/17 外科の病室へ移る。呼吸器科による抗生物質の効果は現れず、外科主治医の考える抗生物質へ変更。
4)最後に現在の症状
平均体温38.5度、食欲不振、薬による軽い麻痺状態(頭がボーっとする、体調不良)、身長157 体重53kg (病気前56kg)。

以上です。お返事をお待ちしております。宜しくお願い致します。

残念ですが、この情報だけで発熱の原因を推定することはできません。感染によるもの以外に腫瘍による発熱もあります。感染によるものでも、原因が特定できず、抗生剤を試行錯誤で投与していくこともあります。(文責 徳田)

 

No.4872】 06年01月19日    S.I. 
検査・診断について

今年30歳になります。左胸外側によく触ると小豆大のしこりがあり、触ると痛いので12月に乳がん検診(触診・超音波・マンモ)を受けました。「乳腺症であるが年1回の検診で大丈夫」と言われました。不安だったので専門の病院へ行ったところ、触診と超音波検査で今度は脂肪のかたまりとの診断を受けました。細胞を検査する必要はないでしょうか。先日、風邪で高熱が出た時は痛みも強く、痛みの範囲が広がっています。また他の病院で診てもらったほうがよいでしょうか。宜しくお願い致します。     

いずれも良性の所見のようですが、納得できないのであれば、納得できるまで、ほかの乳腺専門医の診察を受けるしかないと思います。(文責 徳田)

 

No.4871-1】 06年01月19日    S.T. 
治療法の選択について

ご相談いたします。2.1cm×1.8cmのしこりが見つかり、検査後、乳癌の診断を受け、CT検査の結果1.6cmの腫瘍ですと言われました(他の臓器転移なし。リンパ転移なし。)。治療法について医師より説明を受け、選択肢を二つ提示されました。次のことをお伺いします。2)の方法は色々な本に詳しく書かれていますが、1)の情報があまりありません。
1)化学療法で治療(効果があれば、外科的手術は不要。試してみて効果がなかったり、身体上、無理であれば、その結果で手術をする。)
2)手術で部分切除(場合によっては全摘)して、その後、放射線治療、化学療法。

Q.1 1)の治療法で、患者にとってのデメリットは、どのような事が考えられますでしょうか?
Q.2 転移、再発のリスクはどちらが高いと思われますか?
Q.3 どちらが身体的に負担がかかると思われますか?

申し訳ありませんが、お教えください。

あなたの腫瘍の治療法の選択肢についてですが、現時点では、1)の化学療法のみで治療が終了することはありません。というのも、腫瘍が完全に消失したとは、その部分を切除してみなければわからないからです。この方法は、あくまで、手術のあとに行う化学療法を先にするということです。同じ化学療法を手術の前にしても後にしても、再発のリスクは同じだからです。それなら、手術前にして、腫瘍が小さくなれば、小さい手術ですむかもしれないのです。したがって、手術のあとに化学療法が必要のない、早期の人は適応になりません。(文責 徳田)

 

No.4871-2】 06年04月01日    S.T. 
治療前の検査結果について

HPNo.4871でお世話になりました。現在、術前化学療法で治療中です(タキソテール3回終了。今後タキソテール1回、EC4回の予定です)。乳がんの診断を受けた時点では、私は病気に対しての知識がほとんどありませんでした。しかし治療については、医師から説明を受け納得して行っております。こちらのサイトを読ませていただいて、自分の乳がんの詳しい結果を知らなさ過ぎるのではと思い不安になっています。治療に入る前の検査は「組織診(針を刺して4回組織を取っていました)、マンモグラフィ、CT、MRI、血液検査」でした。今、私が知っている情報は「がんの大きさ、顔つきがいいがん、ホルモンが両方陽性、HER2は0、ステージはTとUの間くらい」ということだけです。
@ 治療前に行った検査で、私が医師から聞き忘れている情報は何かありますか。
A 顔つきがいい、悪いというのは、どういったことなのでしょうか。
B リンパ節への転移は、抗がん剤治療が終わった後でも調べることはできますか。
C 術後化学療法より術前化学療法の方が局所再発率が高いと何かで読んだのですが、どれくらいのものなのでしょうか。

申し訳ありませんがお教ください。

@ 特にないと思います。充分な情報を得られています。
A 顔つきがいい=転移しにくい、悪い=転移しやすいという意味です。
B 調べることはできます。ただ、抗がん剤治療が奏効すれば、もともとあったかもしれない転移が消失する可能性はあります。
C もともとしこりの小さい方の局所再発率はあまり高くはないようですが、しこりの大きい方で、小さくなった後の温存術後は1.5-2倍位になるという報告があります。(文責 加藤)

 

No.4871-3】 06年07月31日    S.T. 
リンパ節郭清について教えて下さい

HPNo.4871で、ご相談させていただいた者です。術前化学療法を終え、現在、身体の回復を待っております。腫瘍は、触診、エコーで確認できないくらい小さくなっているようです。今回ご相談したいのは次のとおりです。どうぞよろしくお願いします。身体の回復後、センチネルリンパの検査を行います。
1) 術前化学療法後、センチネルリンパが陰性の場合、その先のリンパ節への転移は無いと考えてよいのでしょうか? 取り残しという可能性はどうなのでしょうか。
2) リンパ節郭清について、本に書かれているのを見ると、レベル1〜3まであるようですが、(乳がんが見つかった時点では、腫瘍の大きさ1.5cm・触診ではリンパ節は腫れていない・腫瘍より2cm離れた乳管内に石灰化進展が一部認められる・顔つきはいい・HER2は陰性・ホルモン反応は両方陽性)、そして現在、術前化学療法の効き目があった場合、リンパ節郭清を行うとしたら、一般に行われるレベルをお教えください。
3) もしセンチネルリンパが陰性ならば、リンパ節郭清は必要ないという報告やデータはあるのでしょうか?

どうぞよろしくお願いします。

1) 術前化学療法施行後は取り残しの可能性がより多いとの報告がいくつかあります。
2) 郭清はレベル2が一般的ですが、リスク因子や術中の所見などにもよります。
3) 術前化学療法後のデータはまだ不充分なものが多いです。(文責 加藤)

 

No.4871-4】 07年05月26日    S.T. 
PET検査の必要性

HPNo.4871で、ご相談にのっていただきました。その時にはお世話になりました。今回もよろしくお願いします。昨年夏に部分切除をし、病理検査でも癌は消えておりました。その後、ホルモン療法を受けています(注射と薬です)。これからの検査の事についてお教えください。年1回のPETの検査は必要でしょうか? お願いします。

乳癌の術後にPET検査を定期的に受けることが再発の早期発見につながり生存率の改善につながるという証拠はないですので、必ずしも必要な検査ではないと考えます。一般的にもルーチンで施行している病院は少ないのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.4870】 06年01月19日    S.M
左乳腺(線維)腫瘍について

初めて相談します。私は去年、左胸のしこりに気付き、外科で乳癌検診・エコー・触診を受けました。良性の腫瘍で『左乳腺(線維)腫瘍』だという結果でした。確かにコロコロしているので、悪性ではないとは思っていました。3ヶ月ごとにエコーの検査に行くことになりましたが、早速3ヶ月後の検査で数ミリ大きくなっていることがわかりました。大きさは巾の広いところが全長2cmほどです。主治医の先生の判断は、「結婚が決まっているので、傷は残るが、妊娠前に摘出した方がよい」ということでした。今週手術をするのですが、そこで質問させてください。
1)術後は腫瘍を摘出したところが陥没するなどということはあるのでしょうか?
2)ブラジャーをすると胸は形を変えるものですが、ブラジャーをすると術後しばらくは傷口が傷むようなことはあるのでしょうか?
3)摘出しても、その周りにまた腫瘍が出来るという可能性はあるのでしょうか?
4)良性腫瘍が出来る理由はどんなことからなのでしょうか?

以上、知っておきたいことです。局部麻酔と聞いて、とっても不安です。回答よろしくお願いいたします。

1)腫瘍の大きさが小さいので可能性は少ないです。
2)傷の場所によってはブラジャーがあたって痛むかもしれません。
3)良性の腫瘍ですが、多発することがあります。
4)がんもそうですが、原因は不明です。(文責 徳田)

 

No.4869】 06年01月19日    M.C.
術後の治療について

48歳で、閉経前です。12月6日に右乳房を全摘いたしました。実は、その前の11月17日に、腫瘍周りを合計3回切り足して、乳頭ギリギリの部分まで切除の温存で一度手術したのですが、腫瘍は核の部分7ミリだったそうです。乳腺に広がっていたらしく、病理の結果切り口の2箇所からガン細胞が発見されたので、残りを全摘した方が良いと言われて、12月に2回目の手術をしました。浸潤乳頭腺管癌だそうです。2回めの病理の結果はガン細胞が見られず、先生から「これで完全に安心です」と言われました。リンパは、センチネルで1個飛んでいたので、全部でわきのリンパを14個取ったそうです。当初、抗癌剤治療になるとのことだったのですが、2回目の病理の結果が良かったからか、1個飛んでいたリンパも一辺だけだったとかで、「抗癌剤は使わず、ホルモン療法でいきましょう」と言われました。(ER)(PgR)陽性、HER2は陰性、ホルモン依存性の有効性の度合いは、普通だそうです。主治医の先生は、「心配な部分は全部取ってあるので、体に影響が大きい抗がん剤を使って、負担を掛ける事はない」との事でしたが、抗がん剤治療については、私の選択となりました。また抗がん剤でも、昔からある髪の毛が抜けない少しゆるい方もありますとのことでした。その薬は、脱毛はない代わりに、生理が止まるそうです。ホルモン療法でいくか、抗癌剤を使ってもらうか、大変悩んでいます。私としましても、楽なほうがよいのですが、抗がん剤を使わなくても本当に大丈夫なのか、大変心配しています。また、もし抗癌剤をするなら、髪の毛の抜けない方にしたいと考えているのですが、今主流となっている方と比べて有効性はどのように違うのか、是非先生のお考えをお尋ねしたく、よろしくお願いいたします。

あなたの年齢や腫瘍の情報から、10年の再発リスクは何もしなければ約40%、ホルモン療法のみを行うと約25%、標準的な抗がん剤(脱毛がある)を併用すると10%程度と推定されます。脱毛の少ない抗がん剤では、15%程度になると予想されます。(文責 徳田)

 

No.4868】 06年01月19日    N.K.
右胸のしこり(2)(HPNo.4629-2)

先日はご回答ありがとうございました。12月にマンモトームでの針検診をしてきました。先日、結果を聞きにいったところガンと診断されました。あまりに動揺した為、なにも聞けなかったのですが、しこりは私がさわった感じでは一年前とほとんど変わってないはず。また、8月の細胞検査、12月のマンモトームでも、特にしこりの大きさは変わっていませんでした。そこで質問ですが、しこりの大きくならないガンってあるのですか? また、大きくならないってことは転移型のガンなのでしょうか? 先生がはっきりガンといったので、マンモトームの結果はおそらくカテゴリー5と思われますが、この場合、手術して実はがん細胞がないってことはあり得るのでしょうか?12月にマンモトームを行ったため、これによってがん細胞が散らばり、転移ってことは考えられるのでしょうか? また、1年以上もしこりを放置している為、これによるガンの転移は考えられるのでしょうか? 長々とすみません。マンモトームをしていただいた先生に「大丈夫だよ」って言われていたので、ガンと聞いてかなり動揺しています。教えてください。お願いいたします。

1)発育がゆっくりですと、1年程度では、増大がわからないことがあります。
2)マンモトームで、とり切れてしまうこともありますが、切除してみなければわかりません。
3)マンモトームのためにがん細胞が転移を起したという報告はありません。1年以上前からのしこりががんとすれば、その間に進行して転移を起こすことも否定はできません。(文責 徳田)

 

No.4867】 06年01月18日    yumi
術後の痛み

約2ヶ月前に1/4切除の温存をしました。術前の大きさは2.1と言われていたのですが、石灰化の非浸潤も少し回りにありましたので大きく取ることになりました。病理結果は3.5×1.5で、現在CE2回目で後計4回後に放射線+追加ブースト、その後にホルモン5年の予定です。シコリは乳輪の上側にありました。病理が大きかったので局所再発が心配です。主治医は、「切り口が少しあやしいが、心配しなくても大丈夫」と言われるのですが・・・。
1) 術前の大きさと病理結果でこんなに差が出るものなのでしょうか?
2) 抗がん剤中や放射線中に再発の検査はしないと思います。その間に再発する事は無いのでしょうか?
3) 乳輪の周りを押さえると鈍い痛みまではいかないのですが、ジンとくるような感覚があります。そういった痛みはあるものなのでしょうか?

大きさ3.5は温存外と表記でしているので心配です。

1) 触診や現状の画像診断には限界がありますので、顕微鏡によりがん細胞の広がりを調べる病理検査と差が出てしまいます。画像診断技術が進歩すれば、もっと差がすくなくなるでしょう。断端にがんが残らないように切除できれば、3.5cmでも温存術を行ってよいと考えます。
2) 体に残っているがんの量が多く、治療が効かず、増殖の速いがんであれば治療中に再発することもあります。しかし,ステージ2では、まれです。
3) 手術創の痛みは、さまざまです。しだいに軽減するのが一般的です。増強するようなら主治医に相談してください。(文責 徳田)

 

No.4866-1】 06年01月18日    N
化学療法なしで大丈夫ですか?

昨年9月に温存術を行いました。当時41歳、閉経前、子供は中学生と小学生です。放射線治療(25回)終了し、ゾラデックス(3年の予定)とノルバデックス(5年の予定)での治療中です。主治医によると、腫瘍の大きさ、リンパ節転移なしからみて、化学療法は必要なく、ゾラデックスとノルバデックス両方使用しているので大丈夫だろうということです。
1) 硬癌であること、わずかでもリンパ管侵襲があることを考えると不安になりますが、化学療法は必要ありませんか? 化学療法をした場合としない場合の再発・転移の差はどの位でしょうか? もし化学療法をしたほうがよい場合、今からでは遅いのでしょうか?
2) 1つのリンパ節の診断だけでリンパ節転移なしといえるのでしょうか?

Scirrhous carcinoma:
大きさ 0.6cm〜1cm、 最大径 0.9cmx0.8cm、 浸潤度 f(+) s(-) p(-) w(-)、 リンパ管浸潤 ly1(リンパ管侵襲をわずかに認める)、 血管浸潤 v0、 核異型度G2、 断端(-)、Intraductal spread(-)、 Comedo pattern(+-)、 Calcification(+)、 リンパ節 0/1(センチネルリンパ節を同定できなかったためレベルIまで郭清)、ER(+)、PgR(+)、 Hercep Test (Score0)

お忙しいところ申し訳ございませんが、ご意見を伺いたく、以上よろしくお願いいたします。

1) 何も追加の治療をしない場合、10年の再発リスクは20%程度です。現在のホルモン療法でその危険性は40%減少すると考えられます(つまり、再発リスクは12%になります)。ホルモン療法に化学療法の両方を行なうとリスクは60%減少します。したがって再発リスクは8%程度になると予想されます。この場合、化学療法は、放射線治療、ホルモン療法の前に行いますので、今からはじめた場合に当てはまるかどうかはわかりません。
2) レベル1を郭清して一つのリンパ節しかなかったということですので、転移なしと考えます。(文責 徳田)

 

No.4866-2】 08年08月22日    N
ゾラデックス3年

以前No.4866にてご相談させていただいたものです。その節はありがとうございました。あれから転移・再発もなく、ゾラデックスとノルバデックスを続けてきました。もうじき3年になるので、先生はゾラデックスは終わりにしても大丈夫だとおっしゃっています。私自身はゾラをやめるのは心配なのですが、これ以上続ける意味はないのでしょうか?(血液検査での女性ホルモンはE2 <20、プロゲステロン 0.59、FSH 1.4、LH 0.1で、まだ閉経していないとのことです。) また、今年2月の婦人科の子宮内膜細胞診では Class IIIa(それ以前はII)という結果が出てしまい、経過観察になってしまいました。今月も検査をうけ、現在は結果待ちですが、ゾラデックスをやめるなら生理も戻ってくるだろうし、子宮内膜が厚くなっているし、3cmほどの筋腫もあるので、子宮摘出も考えた方が良いと言われ、困惑しております。このような状態でノルバデックスを続けていてもよいものでしょうか? 婦人科の先生は大丈夫とおっしゃっていますが・・・。今後どのような治療が、乳がん・子宮にとってベストと考えられるのでしょうか?
次回乳腺外科受診の際に担当医にも相談するつもりですが、その前にご意見を伺いたく相談いたしました。よろしくお願いいたします。

ゾラデックスは再発予防としての投与期間にはっきりしたエビデンスがありませんので、2,3年でやめてノルバデックスを最終的に5年というのが一般的です。5年間ゾラデックスを投与しても悪くはないと思います。(文責 石山)

 

No.4865-1】 06年01月16日    C.S. 
乳首の腫れと痒み

お忙しいところ申し訳ありません。去年の夏ごろから乳首が腫れて、かゆみを伴うようになってきました。そのときちょうど5ヶ月の子供の授乳もあったので、そのせいだと思い、そのままにしていました。それからだんだんかゆみが強くなり、腫れもひどくなり、母乳ではない水のようなものが出てきます。夜寝ている間にかき崩してしまうみたいで・・・。朝になるとただれて、腫れてひりひりします。先日、病院で検査を受け、特に異常はないとのことでした。パジェット病の心配もないとのことでした。そのときは血液検査、超音波、乳房をはさむ検査 (検査名がわかりません)を受けましたが、特に問題がないとのことでした。処方された薬を飲んでいると、かゆみも腫れもおさまります。薬が切れるとだんだんかゆみが出てきて、水が出てきます。今、韓国に住んでいます。韓国で皮膚科と外科での診察を受けました。先生がおっしゃるには、癌であれば、かゆみもないし薬も聞かないという事でした。とりあえず検査結果は問題なかったので、このまま薬を飲んで消毒して様子を見てくださいということでした。でも、薬を飲んでも一時的にはよくなりますが、完全には治りません。どうすればいいのか本当に悩んでいます。このままほおって置いて悪くなったり、もしかしたら本当は癌じゃないのか?と心配になります。 お忙しいところ申し訳ありませんが、アドバイスよろしくお願いいたします。

恐らくは乳頭部の皮膚に炎症を起こしている状態であり、癌の可能性は低いのではないでしょうか。炎症が強ければステロイド軟膏などを使用することになるでしょう。また、消毒はよほど感染を起こしている場合以外は、かえって刺激になり症状を悪くする可能性があり、シャワーや流水によりよく洗浄するようにして、消毒はしない方が良いかも知れません。(文責 浜口)

 

No.4865-2】 06年05月16日    C.S. 
乳首の腫れと痒み(2)

お忙しいところ申し訳ありません。先日上記の件で問い合わせさせていただいたものです。その後、ステロイド剤を塗り一時的に症状は良くなりましたが、またひどくなってきています。かゆみ、黄色い水のようなものまで出てくるようになりました。もう一度検査したほうがいいのでしょうか? 細胞検査する必要はあるのでしょうか? 皮膚科に相談行っても外科で見てもらうように言われ、どこで診察してもらってよいのかもわかりません。ただの炎症ならいいのですが・・・。乳首の炎症はすぐに良くなったり悪くなったり繰り返すものなのでしょうか? 確かにステロイド剤を塗ればよくなります。ホルモンとの関係もあるのでしょか? よろしくお願いいたします。

乳首のただれで発症するパジェット病という病気もありますが、母乳をやるような年齢の女性にはまれです。細胞検査については、ご心配ならば担当医に頼んでみるとよいでしょう。症状を考えるとおそらく皮膚の炎症でよいと思います。ステロイドは皮膚炎の根本的治療ではないので、繰り返すこともあると思います。前回の浜口先生がお答えになっているように、洗いすぎは刺激になるのでやめたほうがよいでしょう。皮膚科の先生か、外科の先生か難しいですが、CSさんが「この先生のほうがよい」と思った先生にみてもらいましょう。皮膚炎だとすると、アトピー性皮膚炎などと似ていて、根治は難しいことがあります。ひどくなったらステロイドを使って収めてという風に経過をみることになるかと思います。ホルモンとの直接の関係はないかと思います。(文責 俵矢)

 

No.4864】 06年01月16日    H.Y
良性の結果について

はじめてお便りさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。31歳の主婦です。子供が一人います。11月末に左胸にしこりを感じ、触診・マンモグラフィ・超音波の結果、大小混ざった石灰化が3.5センチ範囲に集結して見つかりました。他の部分にもぱらぱらありました。2日後に同じ病院でヨード液をもちいたCT検査を受けましたが、影は写っていないとのことでした。でも結局、良性と悪性の判断がつかないということで、主治医の先生より別の病院にてマンモトーム生検を受けるようにすすめられ、12月に癌センターで生検を受けた結果、「良性」と言われ、手放しで喜びました。が、それもつかの間、その先生から主治医の先生にもどってきた結果を、後日、主治医の先生に見せてもらうと、<良性・カテゴリー4>となっていました。他にも英語でいろいろ書いてありましたが、何のことかわかりませんでした。カテゴリー4というのは悪性に近いということになるのではと不安に思って先生に聞くと、石灰化の集結のしかたが何らかの病変があるということなので、結果は先生の今までの経験上、五分五分だと思っていたが、一応良性と思ってもらっていい、と言われ、次回の検診は6ケ月後でいいと言われました。
良性の中でもカテゴリー4とか分類されているのでしょうか。先生は「安心していい良性と、今後、慎重に対応していかなければならない良性があり、後者の方になる」と説明されたのですが、悪性に変わる可能性が高いということでしょうか。採取した細胞が一部なので、今回は良性だったが他の部分に悪性のものが混ざってる可能性が高いということでしょうか。先生は生検の結果が信憑性が高いと言われるのですが、他の部分に悪性が混ざっていないかどうかを調べる検査はないのでしょうか。PET検査をしようと思うのですが、それでわかるのでしょうか。生検を受ける直前の説明で「乳腺症か非浸潤癌のどちらか」だと言われたのですが、6ケ月後に浸潤に変わっていることもあるのでしょうか。それなら今のうちにとってしまいたいように思うのですが・・・。石灰化は集結部分以外にもぱらぱらと散らばっていたので、その集結部分だけ採っても意味がないので、今の時点では様子を見るしかないのでしょうか。だらだら説明して申し訳ありませんが、以下質問になります。
1) カテゴリー4についての理解
2) 採取した他の部分に悪性が混ざっているかどうか確かめる方法があるのか。
3) このまま6ケ月間何もしないでいいのか。腫瘍はなく石灰化だけでは、今の時点で肩や脳、肺などへの転移はないのか。

お忙しいところお手数ですが、ご回答をよろしくお願いいたします。

1) カテゴリー4とはマンモグラフィのみでの判定であり、石灰化の形態及び分布から悪性が否定できない病変であることを意味します。
2) 恐らく石灰化の中で悪性の疑いが高いところをマンモトーム生検で採取しているはずですので、その部位が良性であれば他に悪性が潜んでいる可能性は低いと考えます。確認するには更にマンモトームを行うか手術で組織をとるしかないと思いますが、その必要性は低いでしょう。
3) しないでよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.4863】 06年01月16日    K.Y. 
右わきのしこりについて

初めて相談させていただきます。27歳、現在妊娠3ヶ月です。右わきの真ん中あたりに1.5センチ程のしこりがあります。小学生の頃から小さなしこりはありました。それが最近大きくなって表面がポコっとでて、触らなくてもわかるようになりました。他の方の相談もみさせていただきました。あまり心配はしていないんですが、妊娠中ということもあり、すぐにでも市民病院にいこうと思っています。何科にいけばいいのでしょうか??よろしくお願いします。

外科もしくは乳腺科を受診して下さい。(文責 浜口)

 

No.4862】 06年01月15日    K.K. 
化学療法について

はじめまして。45歳独身(出産経験なし)です。12月9日にセンチネルリンパ節生検にて、右乳房温存手術を行いました。センチネルにてリンパ転移は認められなかったため、リンパ節郭清は行いませんでした。
「・硬がん ・腫瘍径 1cm ・リンパ節転移なし (0/4) ・核異型度 グレード1 ・ホルモン感受性 エストロゲン+ プロゲステロン+ ・断端 - ・HER2 3 ・リンパ管浸襲 1 静脈内浸襲 O」との結果から、今後の治療として、癌の場所が乳頭付近7mmと近く、温存しているため、放射線治療の後、ホルモン療法のみか、化学療法(AC療法)+ホルモン療法の、どちらかを選択して下さいと言われました。主治医の先生は、リンパ管浸襲1があるのと、HER2が3なので中間リスクとなるし、閉経前なので、化学療法(ACを4サイクル)した方が良いのでは?とおっしゃられています。そこでご相談ですが、
1) 私の症状の場合、悪性度はグレード1で ホルモン感受性があり、ホルモン療法も効きそうなのですが、HER2 3でリンパ管浸襲1の為、化学療法を追加すると、予後はどれくらい良くなるのでしょうか? (何パーセント位、違うのですか?)
2) 化学療法をするとなると、術後3ヶ月過ぎてからの療法となりそうなのですが、それでも効果は変わりませんか?
3) ホルモン感受性がある場合でも、化学療法はAC療法の選択となりますか?
4) リンパ管浸襲1とあるという事は、腫瘍の周囲のリンパ管に浸襲していて、今後リンパ節に転移するおそれがあるという事ですか?
5) HER2 3とは、陽性ということになりますか?
 
初歩的な質問で、申し訳ございません。再発は極力抑えたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

1) リンパ節転移(-)、ホルモン感受性(+)の場合、他にリスクファクターがなければ、ホルモン療法単独による補助療法が勧められますが、HER2:3+やリンパ管侵襲(+)の場合には化学療法の併用が勧められます。報告により異なりますが、ホルモン療法単独と化学療法単独の効果はほぼ同等とされる報告が多く、両者の併用により無再発生存率は7%前後改善すると考えます。
2) ほぼ変わりないと考えてよいと考えます。
3) よいと考えます。
4) リンパ節転移を含めた再発のリスクが高くなるということです。
5) 陽性です。(文責 浜口)

 

No.4861】 06年01月15日    I.N
ホルモン治療の副作用について

昨年10月に浸潤性乳管癌の為、左乳房切除+脇リンパ切除しました。42歳・小5娘1人。シコリ3.4cmでしたが、顔つきはさほど悪くない癌だそうです。リンパ転移なし。PETも受けて転移等異常なし。現在、4週に1回のゾラ皮下注射とノルバティックスDの服用。それに加えて心療内科でソラナックス・デパス・レンドルミンの服用・治療もしています(恐怖感でパニック・消化器系障害もおこす・強度の鬱)。最近になって、眼振症状が出る様に鳴り、寝ていても勝手に眼球が動き、耳元からサワサワと音も聞こえ平行感覚も鈍く、多少の吐き気まで出てきました。眼科の精密検査では異常なし。MRAも受けて脳や神経も全くの異常が認められずに心配ないとの事です。しかし、かなり目の横ブレが頻繁で、走る事が出来ません。原因は薬による副作用なのか分かりませんが、目もかすかな痛み・違和感・充血・内出血もありましたので、主治医と相談して薬を変えるか我慢するか考え中です。5年はホルモン治療したいと思っていましたが、まだ始めて3ヵ月。続けるのも不安です。どうしたら良いでしょうか。どうか御意見頂きたく書かせて頂きました。宜しくお願い致します。

女性ホルモンを抑える治療ですので、更年期症状により神経が不安定になるなどの副作用がでる可能性はあるかも知れません。しかし、再発を予防する効果がありますので、できれば治療は続けたほうがよいでしょう。外科及び心療内科の主治医に相談して下さい。(文責 浜口)

 

No.4860】 06年01月15日    R 
左脇下のしこり

乳がんについて調べていたら、この相談室へたどり着きました。最近、左脇下(毛の生えるあたり)に1cmくらいのしこりがあるのに気づきました。初めは、「毛がうまってしまっているのかな」と気にしないでいたのですが、毛が埋もれているにしては少し大きいような気がして怖くなりました。乳がんの自己診断の方法もネットを見ながらやってみたのですが、左胸が右胸にくらべて少し大きいし、ハリが違うようなのです。去年、祖母が癌(乳がんではないです)でなくなったこともあり、まさかとは思うのですが、遺伝してしまったのかと不安です。母に相談してみようと思ったのですが、実家から離れ、一人で下宿しているので、あまり心配をかけたくありません。ですから、この相談室を知ってほっとしました。乳がんの可能性があるかどうか教えて頂きたいのです。もうしばらく様子を見て、おかしいようだったら病院へ行ってみたいと思います。

文面からは乳癌を疑うというよりは粉瘤等の良性の病変の可能性が高そうです。乳房の大きさやはりに左右差があることも珍しくはありません。しかし、家族に乳癌の方がいらっしゃいますので、一度専門医を受診すれば安心でしょう。(文責 浜口)

 

No.4859】 06年01月15日    M 
卒乳時のマッサージ

30歳女性です。母が40代で乳癌になり、50代でもう片方の乳房もがんになり摘出しています。私自身も家族性の乳癌を心配して、27歳から検診を受けていますが、28歳のとき妊娠後期に乳癌検診を受けたところ、しこりを発見されました。「今は詳しい検査もできないし、授乳が終わって数ヵ月後にもう一度来てください」と言われ、今日、子どもが一歳を迎え卒乳しました。卒乳後、助産院などで排乳マッサージを受けても大丈夫でしょうか? ある病院のホームページで、「乳癌の人がマッサージを受けるとがん細胞が転移する」と書いてあって、がんの疑いが少しでもあるなら排乳マッサージは受けないほうがよいのか、迷っています。また、受けないとすれば、乳房内の残乳が何か問題になることはあるのでしょうか?

マッサージで乳癌が転移する証拠はないと思います。マッサージは受けてよいのではないでしょうか。授乳が終了したのであれば、検査を受けたらよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.4858】 06年01月15日    K 
脇の下の痛みについて(HPNo.4791-3)

以前HPNo.4835でお世話になったものです。いつも参考にさせて頂いています。有難うございます。3年半前に右乳癌と診断され温存術を行いました。PET検査にて去年9月に、局所再発と肝臓転移している事が解りました。その後右乳房全摘し、FECをしたのですが、効果がなくタキソールに変更になり、1クールが終了しました。去年10月ぐらいから左脇下に痛みがあったので主治医に相談したのですが、触診で左胸と脇を触り、「しこりはないし、癌は痛くないから大丈夫」と言われました。左の胸にはしこりはないのですが、最近脇の下の痛みが強くなり、しこりのようなものが出来ている気がします。
<質問です>
1) 左の胸ではなく脇だけに転移する事はあるのでしょうか? 転移すると痛みはあるのでしょうか?
2) どのような検査をしたら転移しているか解るのでしょうか?
3) また手術をしないといけないのでしょうか?
4) 痛みは去年の10月ぐらいからあったのですが、9月のPET検査では解りませんでした。リンパ節転移の可能性もあるのでしょうか?

1) 全身のリンパ節はリンパ管によりつながっていますので、多数のリンパ節転移を認める場合には対側の腋窩リンパ節に転移する可能性もあります。
2) 触診でわかるものであれば、細胞診や針生検で診断可能です。
3) 肝転移や局所再発があるのであればそちらの治療が重要であり、もしも対側の腋窩リンパ節が転移であったとしても治療方針は変わらないと考えますので、手術が必要になる可能性は低いです。
4) 小さいものであればPET検査でもわからないことがありますので否定はできません。しかし、3)にも書いた通り治療方針は変わりませんので、今はタキソールの治療を続行するのがよいと思います。(文責 浜口)

 

No.4857】 06年01月15日    N 
脳転移

脳転移の症状を教えて下さい。
1) 頭痛だけ起こるのか、その他の症状も一緒にでますか?
2) 乳ガンの転移で脳転移はどのくらいの頻度(%)なのですか?
3) 脳転移特有の症状は?
4) 更年期障害の頭痛との決定的な違いは?

よろしくお願いします。

1) 頭痛以外に吐気、嘔吐、ふらつき、けいれんや運動障害などが起こります。経過と共に症状は進行し、頭痛のみで経過することは少ないです。
2) 乳癌の全経過中に脳転移をきたす頻度は5%程度ですが、多くは他の転移を伴う終末期に出現することが多く、単独の脳転移は更に低頻度です。
3) 脳転移による症状は主に脳に占拠病変ができたことによる圧迫、脳圧亢進による症状ですので、特有の症状ではありません。
4) 脳転移による頭痛であれば痛みは消失せず持続することが多いです。(文責 浜口)

 

No.4856】 06年01月14日    M.T. 
ハーセプチンの使用について

初めてお便りさせていただきます。皆さん質問される方は、ご自身でよく勉強されているなと感心しながら、拝読させていただいてます。現在32歳で、昨年10月に確定診断を受けました。授乳期だったため、発見が遅れました。今回質問するにあたり、どのような情報を書いたら良いのか分かりませんので、検査の結果などを羅列させていただきます。しこりの大きさは約7.5センチで境界不明瞭。リンパ節転移あり。鎖骨上に転移。骨・肝臓・肺には画像上は転移は認められないが、微小な転移の疑いあり。種類は硬ガンで異形度3、ハーセプテスト:3+、ホルモン感受性は両方とも+でした。治療方針としては、術前化学療法として、ACを4クールの後、ハーセプチン+タキサン系を4クール、ホルモン剤(ゾラデックス)という説明を受けました。現在はACが4クール終了したところです。前回の外来時に主治医より「ACが効いているようなので、副作用(心毒性)・費用の面からハーセプチンの使用は行なわない。」という説明を受けました。その時は、不勉強で特に質問をせずそのまま帰ってきてしまったのですが、本などを参考にしますと、ハーセプチンを併用したほうが効果的である・再発率が下がるなどと書いてあります。私自身としては、少しでも効果が期待できるのであれば、ハーセプチンを使用してみたいと思うのですが、どのように思われますか?今ハーセプチンを使用してしまうと、将来の再発時に使用できないということがあるのでしょうか?現在しこりは、自分が手で触れても良く分からない程度にはなっています。お忙しいところ大変恐縮ですが、ご教授願います。よろしくお願いします。

欧米の臨床試験の結果からはHER2:3+の患者さんに対する術前化学療法におけるハーセプチン投与は有効と考えられます。日本では保険適応上ハーセプチンは転移再発乳癌への使用に限られますが、鎖骨上リンパ節転移を認めるのであれば手術だけで治癒することは困難ですので、術前もしくは術後にハーセプチンを含んだ化学療法を行う意義はあると考えます。病状をしっかり把握している訳ではないので、あくまでも参考意見として聞いて頂きたいのですが、費用、心毒性等の副作用よりも期待される効果の方を優先したいと考えます。(文責 浜口)

 

No.4855-1】 06年01月14日    Y.I.
乳房と脇の下のしこり

友人のことですが、ご相談させてください。本人が乳房と脇の下にしこりを見つけ、近々病院で診てもらうことにしています。しこりは、乳房が2〜3mm、脇の下が5mm以下とのこと。現在授乳中(ほぼ終わる時期)で、出産した病院でまず診てもらうそうですが、そこは触診だけだろうとのこと。少し遠くに超音波検査などで調べてくれる大きな病院があるようです。触診で問題がなかった場合でも、超音波やマンモグラフィーで見つかることもあるのでは?と思い、大きな病院での検査をした方が確実かなと思います。念のためということであれば、大きな病院での検査をするよう勧めようかと・・・。質問内容ですが、乳房と脇の下のしこりの関係→乳がんの場合、転移しているのでしょうか。それまで特に痛みもないということはあるのでしょうか。触診で問題なかった場合→友人は、上述の大きな病院で、2,3ヶ月後に健康診断を受ける予定があるそうですが、それまで乳がんの検査は必要ないでしょうか? 宜しくお願いします。

授乳期の乳腺は乳汁を分泌するために増殖しており、その一部がしこりのように触れることはそれほど異常とは考えられません。まずは通院中の病院の医師に相談したらよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.4855-2】 06年01月16日    Y.I.
マンモグラフィとエコー

HPNo.4855でご質問させて頂いたY.I.です。ご回答ありがとうございました。お忙しいところ申し訳ありませんが、また教えて頂きたいのですが・・・。マンモグラフィとエコーの違いです。少し調べてみたのですが、結局簡単に考えると、どちらも受けることで洩れなく異常が見つかるという感じがします。「エコーでは見つかるが、マンモグラフィでは見つからないもの。或いは、その逆。どちらもあり得る」と理解していいのでしょうか?

よいと思います。(文責 浜口)

 

No.4854-1】 06年01月14日    K.K. 
術後の痛み

40代後半です。2001年 右乳房部分切除(乳首の一部および内側下部)、リンパ節郭清(転移9個)。残存乳房放射線照射、化学療法(CMF6クール)、ホルモン療法(ゾラデックス、ノルバデックス)。2003年以降、胸膜、肝臓、胸骨に転移、アリミデックス服用中。手術直後から右脇から乳房外側上部に痛みがあり、改善しません。2004年にはリンパ浮腫が出現。最近は右腕全体にしびれ、のどの違和感を感じたり、食事中にお箸からものを取り落とすこともあります。2ヶ月ほど前に行った検査では、転移病巣の腫瘍はほぼ現状維持、脳を含めて新たな転移は見られませんでした。がんの症状自体は今のところ落ち着いています。現在は痛みが強いときはロキソニンを服用していますが、どうも増悪しているように思います。よい対処法をご教示ください。

リンパ浮腫による症状については腕のマッサージ、上肢の挙上やサポーターなどで症状をコントロールすることが可能かもしれません。しかし、腋窩リンパ節等の再発によるリンパのうっ滞の場合に症状を緩和するのは難しいです。リンパ浮腫治療の専門施設もありますので、そのようなところで相談してみるのもよいかも知れません。痛みについては、癌による痛み(癌性疼痛)に対しては、ロキソニンなどの鎮痛剤で効果が不十分であれば、鎮痛補助薬の併用やコデインやモルヒネといった麻薬系の鎮痛薬が有効と考えますので、主治医の先生に相談されたらいかがでしょうか。(文責 浜口)

 

No.4854-2】 06年01月18日    K.K. 
再発によるリンパのうっ滞

No.4854でお尋ねした者です。さっそくのご回答ありがとうございました。しつこいようですが、腋窩リンパ節等の再発によるリンパのうっ滞であるとしたら、どのような検査をすれば分かるのでしょうか。分かったところで対処が難しいのであれば、無駄なのでしょうか。なお、2ヶ月前に行ったのは、胸腹部CT、骨シンチ、脳CTです。

腋窩や腋窩から首につながる部分のリンパ節の転移は、CTや超音波で調べることができます。それが原因だとしたら、がんに対する治療が効かないと改善はむずかしいです。(文責 徳田)

 

No.4853】 06年01月14日    M.I.
乳輪内のビースのようなしこりについて

初めまして。41才の主婦です。12月半ば頃から、左乳房及び乳輪あたりがカサカサで痒かったので、バリバリと掻いていました。12/28に乳首すぐ下の乳輪部の汗腺下に8mm大ぐらいのコリコリしたしこりを発見しました。まるでビーズが入っているようなんです。はじめは掻いて毛穴にバイ菌でも入ったのかな?と思っていましたが、押しても痛みは、あまりありません。化膿しているなら痛いはずですし、搾ればニキビの様に膿がでるはずですよね。でも、毛穴からも乳首からも一切分泌物はないのです。たまにチクッとした痛みは感じますが、張ったような痛みではありません。元々、乳腺症を持っていて、乳房全体はゴツゴツした感じです。最終マンモは10ケ月前に撮っています。しかし、今回のしこりは乳腺症のしこりとは違うと思います。乳房をグッと上下からにぎると、そのしこりは突起して分かります。とても不安です。癌でしょうか…。ご回答をどうぞ宜しくお願い致します。

癌の可能性は低いと考えますが、否定はできません。専門医を受診して下さい。(文責 浜口)

 

No.4852】 06年01月14日    S
再検査後の経過観察

最近ここをみつけ、大変参考にさせて頂いております。先日、初めての市のマンモグラフィーを含む乳癌検診を受けました。先生は、「石灰化はあるもののカテゴリー2、これからも2年に1度のマンモグラフィーと、1年に1度の検診は受けるように」とのお話でした。一ヵ月後、その病院から電話があり、他の先生がカテゴリー3と判断、良性だと思うが再検査を受けてくださいとのことでした。その後、マンモグラフィーのある別の病院で再検査を受け、2方向のマンモグラフィーと超音波、触診を行いました。結果はしこりはなし、超音波も異常なしで、乳腺症の疑いはあるものの、癌ではないと言われましたが、5ヵ月後に再度検査に来て下さいと言われました。何のための再検査か聞いたところ、石灰化が増えるかどうかを観察して、それによって別の検査等も検討するためと教えていただきました。現在の結果には安心しましたが、期間を決められた再検査に不安を持っています。初めの先生にも「マンモグラフィを2年待たないほうがいいかもしれない」と言われました。このように期限を決められての再々検査を指定される場合、何か癌になりやすいような状況でもあったのだろうかと心配になります。一般的に、再検査の時点で癌ではないとの判断が出ても、再度の検査を指定されるのはよくあることなのでしょうか。それはどういう状態の時なのでしょうか。「次の市の検診等を受けて」ではなく、5ヵ月後に再度検査という状況は、どうとらえればよいのでしょうか。年齢は40歳、高齢出産で一人出産しています。お忙しい中、申し訳ないような質問ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

マンモグラフィで石灰化がみつかった場合、良性の石灰化、悪性の石灰化、良悪性の鑑別を要する石灰化があります。良悪性の鑑別を要する石灰化の場合、精密検査で超音波検査等を施行するわけですが、いずれにしろ画像検査だけで100%診断をつけることは困難であり、悪性の可能性が否定しきれない場合には生検により組織を採取して病理検査で診断をつけます。悪性の可能性が低い場合には生検は施行せずフォローアップとなります。それで変化がなければ悪性の可能性は更に低いと考えます。(文責 浜口)

 

No.4851】 06年01月14日    Y.A.
創口部分の石灰化について

以前何度か相談させていただいた者ですが、今回もぜひご意見を伺えたらと思いメールさせていただきました。2年前に右乳房温存手術、放射線治療(ブーストを含む)後、タモキシフェンを服用して1年半になります。先日、術後2年目の検診で、マンモグラフィーにて創口部分に変化が見られるとのことでウルトラサウンドをとりました。それには明らかな腫瘍は写りませんでしたが、ドクターのお話では微小石灰化とのこと。検査をするにあたって、二つの選択肢の説明がされました。一つはまず針生検で検査し、もしそれがガンであるようなら再手術(全摘)をする、もう一つは手術でその部分を摘出して調べ、その結果次第で再手術、というものでしたが、二つ目の方法は摘出後の部分が抉り取られた形になり、そのままの状態で創が塞がることはないので薦めないといわれました。でも、針生検で細胞が取れなかった時には、結局その方法をとらなければならないようなので、創が塞がらないと聞いてショックを受けています。本当に塞がらないものなのでしょうか? 今の創は乳房のかなり上方にあり、その部分が凹んでいて、ほとんど筋肉の上にあるような6センチ前後のもので、上の皮膚を縫い合わせていないので下から盛り上がってきた部分が口を開けたようになっています。ですからその場所をさらに切り取るということは穴が開くようなものなのかもしれませんが、本当に創口をきれいに塞ぐ方法はないものなのでしょうか? そうなるともう縫合もできないのでしょうか?実際に創をご覧になっていないと判らないかもしれませんが、どうかよろしくお願いいたします。

石灰化の部分を確実に生検するのであれば、マンモグラフィガイド下の針生検(マンモトーム)を行う方法も考えられます。まずは針生検を行ってみてはいかがでしょうか。創の状態を診察していないので創が塞がらないかどうかはわかりませんが、場合によっては創の専門である形成外科の先生に相談してみるのもよいかも知れません。(文責 浜口)

 

No.4850-1】 06年01月14日    N.N. 
乳癌の治療方法について

32歳、4歳の子供が一人。昨年の2月にしこりに気づいて4月に婦人科に行き、触診とエコー検査をし「悪性ではないので8月に検診に来てください」と言われ様子をみていました。良性と言われていたこともあり、8月に検診には行かず。10月、11月に生理前に左乳房のみ痛み、赤っぽい乳汁が出てかさぶた様になったため、12月14日乳腺外科を受診。マンモグラフィと触診で「石灰化がまばらな大きさで、脇の下に2つ腫れがある。23日、26日に分けてMRIとエコー、生検をし、1月11日に検査結果と今後の治療方針を決めましょう。」と言われました。「乳腺管ガンで浸潤性で3.3センチあり、石灰化の広がりが大きく、脇の下のリンパも親指大と小豆大の腫脹があるので温存はできない。したとしても乳頭から再発する可能性が高いので、全摘手術で脇のリンパも全て取る。初診時に手術になると診断したから、手術の予約を押さえているので、24日に手術するか今決めてください。」と今日言われました。手術後の治療やリスク、治る可能性などを質問しても、「手術前に1時間かけて説明しますから」だけで、今日は時間がないと言われました。もう少し説明していただけるかと思っていたので、結局知りたいことは何もわからず帰宅しました。セカンドオピニオンを希望し、違う専門病院に明日申し込みに行く予定です。自分の今後を知らないまま手術を決定するのは普通なのでしょうか? やはり転移の有無や自分がどのくらいの程度の位置にいるのかなど知りたいです。手術の決定を17日に返事するよう迫られています。24日を31日に変更してもらい、時間を頂きました。また、生検して鎖骨下のリンパも腫れています。どうか良いアドバイスをよろしくお願いいたします。

広範な石灰化を伴う乳癌は触診や超音波検査でわかりにくく、マンモグラフィでみつかるケースがあります。3.3cmで腋窩リンパ節転移を認めるのであれば、病気の進行度はstageIIBになります。広範な石灰化を伴う場合には乳房内に広範に癌が広がっていることを意味しており、基本的には乳房温存手術は困難です。また腋窩リンパ節転移を認めるのであれば、術後に抗癌剤化学療法が必要になる可能性が高いので、術前に抗癌剤治療を行う方法も考えられます。残念ながらどこの病院でも乳腺外来は患者さんが多く、十分に外来でお話しする時間が取れないことが多く、入院した後に時間をかけて説明することが多いようです。いずれにしろ、手術が1-2週間遅れることは問題ありませんので、セカンドオピニオンで説明を聞いて治療について納得した上で治療を行って下さい。(文責 浜口)

 

No.4850-2】 06年03月13日    N.N. 
手術後の抗がん剤治療について

HPNo.4850にてお世話になりました。不安に思っていた事も丁寧に答えてくださり、とても感謝しております。無事2月16日に左乳房切除、リンパ節郭清し、抗がん剤治療、放射線治療、ホルモン療法をする予定です。病理結果にて、リンパ15個中15個にガン細胞があり、悪性度も3との事でした。抗がん剤はFEC療法を3クール、タキソールを3クールです。この療法は、どのようなケースに使われるのでしょうか? やはり生存率は低いのですか? 再発率は高いと言われました。また、抗がん剤の副作用もきついと主治医に聞き、治療するのが怖いです。今、治療をしないとどうなりますか? 副作用も若い人の方がきついというのは、あるのでしょうか? まさか自分が乳癌治療のフルコースを受けるとは予想しておらず、第二の告知のようなショックを受けました。と同時に自分の状態を正確に把握し、少しでも前向きに治療に臨む為、今回も相談しました。どうぞよろしくお願いします。

この治療は今の世界のエビデンスの治療としては最強の組み合わせです。副作用もそれなりですが、乳がんの治療に慣れた施設であれば危険はないと思います。更にここには記載がないのですが、HER2の状況によっては海外では陽性患者に対してハーセプチン療法も良い成績です。HER2はどうだったか、また再考しても良いかもしれません。(文責 石山)

 

No.4850-3】 06年04月17日    N.N. 
抗がん剤の選択について

HPNo.4850でお世話になりました。現在FEC療法2回目終了しました。今後の抗がん剤をどうするか悩んでいます。1回目は外来にて点滴し、帰宅後、嘔吐が20分から30分毎にあり、水分摂取できず、手足がしびれ、過呼吸になり入院。2回目は入院治療しましたが、安定剤やカイトリルなど色々対策を練っていただいたのですが、丸1日嘔吐、1週間は食事がとれませんでした。主治医と腫瘍内科医より、「副作用が辛ければFECをやめてタキソールを4回するか、あと1回我慢するか」決めるよう言われました。私の場合、年齢やリンパへの転移があり再発のリスクが高いことや、FECを2回でやめた時の生存率のデータがないことから、「やらないよりは、やった方が」と、先生からは話がありました。薬の量も多いし、きついので、何らかの副作用は仕方ないと思いますが・・・。お忙しい中恐縮ですが、ご意見よろしくお願いします。ちなみにher2陽性でした。

確かに病気の状況からすれば、FECとタキソールの組み合わせがベストだとは、思います。後は、あくまでも予防的、補助的な治療法であるということを念頭に入れながら、副作用と、本人の病気を治そうという気持ちの天秤ですので、本人が選択すればいいのですが・・決められないのでしょうから、主治医にまかせてはいかがですか?書かれているように、タキソールに変更するというのも選択肢です。その後、HER2陽性であれば、ハーセプチンの投与を1年間継続するのが良いでしょう。(文責 鈴木)

 

No.4849-1】 06年01月14日    M 
化学療法の副作用について

60歳の母は乳がん再発で肺、脳、骨転移しています。ハーセプチンを4ヶ月しましたが効果なし。腰骨の放射線治療後、パクリタキセルとハーセプチンの併用投与したところ、肝機能の数値が上昇し緊急入院しました。数値が良くなったので、昨日からドセタキセルとハーセプチンの併用投与が始まりました。10月からタキサン系の点滴を始めたのですが、母は体重減・食欲なし・体がだるい・咳がひどいの症状で、今は寝たきりの状態です。今の化学療法の効果があれば動けるようになるのでしょうか? 最近は放射線治療をした腰が、また痛いと言っています。肺転移の治療の後は、脳転移の放射線治療の予定です。治療が続けられるか心配です。

再発乳癌に対する治療は新薬の登場などにより日々よくなっていますが、それでも完全に治すのは困難であり、まず第一の目標は腫瘍の増大をできる限り食い止め、症状を緩和し、生活の質(QOL)を保つことになります。ご指摘の通り症状が強い場合には抗癌剤治療の続行が困難になるケースもあり、副作用と効果のバランスを考えて治療を進める必要があり、必ずしも抗癌剤治療が最善とは限らず、治療中断もひとつの選択肢です。(文責 浜口)

 

No.4849-2】 06年01月22日    M 
化学療法について

HPNo.4849の回答、ありがとうございました。母の治療について再度お伺いいたします。現在、ドセタキセル3週間に一回、ハーセプチン毎週といったサイクルで、1月10日から開始しました。白血球2400まで減少しています。容態は相変わらずで、咳、吐き気、だるい、歩くと足が痛いと言い、寝たきり状態です。この3ヶ月で体重は10キロも減少しました。以下のことが気になっています。教えていただけると幸いです。
1) 再発して4ヶ月、ハーセプチンのみで効果が見られなかったのに、今回の併用投与で効果が見られる場合もあり得るのでしょうか? タキサン系との併用は効果があると聞きますが・・・。今のサイクルでの投与は、毎週投与するサイクルと効果および副作用において違いはありますか?(以前パクリタキセルのときは、3週間連続して一回休みのサイクルでした。2週目で肝機能障害で中断になりました。)
2) 歩くと足が痛く、ほとんど1人で歩くことが困難なのですが、これはガンの転移による症状といえますか?担当医に相談しましたら、痛み止めの薬をだしてくれたのですが・・・。
3) 首の下、胸の上あたりが腫れていて、呼吸が苦しいということがあります。肺転移が原因でしょうか?
4) 腰の放射線治療を去年10月に完了したのですが、また腰が痛いと言っています。放射線治療をしてもこんな短期間で痛みがでる原因は何が考えられますか?
5) 脳転移の放射線治療でガンマナイフか全放射かどちらの治療が良いか迷っています。効果と副作用について教えて下さい。
6) 現在の治療中に注意しなければならないことはありますか?食事や日常生活において。

転移して6ヶ月、こんな状態になるまで母の病気についてお医者様に任せっぱなしでした。効果もみられず衰弱していく母を見て、何かできることはないかと乳がんについて勉強を始めたばかりです。皆様の質問のようにうまく言葉がでてきませんが、よろしくお願い致します。

1) ハーセプチン単独が無効でも、抗がん剤と併用すると効果が見られることがあります。ドセタキセルも毎週一回投与にすると副作用が少なくなる可能性はあります。効果は投与量により違いますが、同程度です。
2) 骨盤や下肢の骨に転移があると痛みを伴うことはあります。また、ドセタキセルは、いろいろな部位の筋肉痛を生じることがあります。
3) 肺転移がひどいと呼吸苦を起こすことはもちろんあります。頚部のリンパ節の転移による圧迫感や胸郭の骨の転移でも深呼吸ができずに呼吸苦を訴えられることもありま
す。
4) 腰椎の骨転移に放射線を当てたから完全に痛みが取れるわけではありません。がんの進行による骨の破壊がすすめば、症状は再燃します。
5) 今のところ、効果は同じです。ガンマーナイフは、正常の組織のダメージが少ないので、副作用が少ないです。しかし、病巣の数が多いとそれらを全部たたくのは困難です。
6) 具体的な日常生活のしかたについては、やはり主治医とじっくり相談してください。(文責 徳田)

 

No.4848】 06年01月14日    U 
左乳房のしこりと違和感

34歳(妊娠・出産経験なし)です。1年ほど前から、左の胸と腋の下に鈍い痛みと違和感(水を飲むと左腋の下に流れていく感じがします)を感じるようになりました。乳がん検診を受けたところ、「乳腺症でしょう」と言われました。しばらく気にしないでいたのですが、最近、左胸に索状のしこりを触れ、腋の下にもごろごろしたしこりを触れるようになりました。また、左の乳房が右よりも少し大きくなり、左の乳頭からだけ、白い分泌物が出ています。痛みは、生理の前後で変化ありません。乳がんの可能性が高いのでしょうか? アドバイス、よろしくお願いいたします。

乳腺症や乳腺炎でも説明がつく状態かも知れませんが、変化があるのであれば、やはり専門医を受診して乳癌でないか診てもらった方がよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.4847】 06年01月14日    H 
経過観察について

お忙しいところ申し訳ございませんが、教えて下さい。35歳、既婚、出産1回(3年前)、断乳後半年です。胸にしこりを感じ、総合病院の乳腺外来を受診し、マンモ・エコーの結果、自分で感じたしこりは問題なかったのですが、エコーで右胸乳頭近くに1cm程の黒い影が発見されました。マンモには写っていなかったそうです。超音波下穿刺吸引細胞診の結果CLASSUでした。
細胞所見は以下の通りです。『軽度の異型を示す乳管上皮細胞の乳頭状集塊を認める。筋上皮細胞や裸核様細胞がみられることから、良性病変由来と考える。』 細胞診は陰性の場合はあまり信頼性がないという乳腺専門医の意見をインターネットで見たことがあるので不安に思い、針生検等をしたい旨伝えましたが、『針生検をしても結局同じCLASSUという結果が出ますから、する必要はありません』と言われました。良性だと思われるので、今後経過観察の必要がないとも言われました。『ここは混むので近くの検診機関などで1年に一度位マンモとエコーなどの検診を受ければいいですよ』『病変に変化がない限り、細胞診ももう一度行うことはありません』ということでした。
乳がんの体験者の本などを読むと『最初の病院では良性と言われたのに、他の病院で乳がんがわかった』などの体験談があり、不安になります。乳がんであるならば、1cmのうちになんとかしたいという気持ちです。以下の点について教えて下さい。
1) この相談室の方や他の掲示板を見ても、CLASSUの方は『半年後にもう一度診察する』など経過観察されていると思うのですが、経過観察が必要ない場合もあるのでしょうか?
2) 細胞診と針生検では検査の正確さに違いはあるのですか?
3) 今後半年後や一年後に違う病院等で検診を受けた場合、今回の影について病変の変化が比較できないと思うのですが、今の病院から検査結果などをコピーしてもらった方がいいのでしょうか? 本来なら今の病院で今後も診てもらう事が一番スムーズだと思うのですが、上記の通り『もう来なくていい』といわれた場合は難しいでしょうか。

よろしくお願いします。

1) 画像上も明らかに良性の病変であれば、経過観察不要のケースも考えられます。
2) 細胞診に比較して針生検では採取できる組織量が多いですので、正確に採取できれば診断能は高いです。しかし、太い針を使用する検査であり、明らかに良性であれば施行しないのが一般的です。
3) 今の病院の結果に納得できない場合には他の病院を受診されたらよいのではないでしょうか。検査結果、資料は借りることは可能と思います。(文責 浜口)

 

No.4846】 06年01月12日    mama
ノルバテックス・アドパン服用後について

2000年4月27日 左乳房の乳がん2x25ステージU、 術前4回 温存療法 術後2回の抗がん剤治療 ノルバテックス1年 アドパン1年服用しました。現在46歳 術後6年経過しました。相談内容は、昨年6月、12月に生理がありました(薬の服用中は生理はありませんでした)。産婦人科で受診したところ、子宮ガン、卵巣ガンともに問題は無いのですが、E2<10 LH20.15 FSH57.82 で卵巣は機能していなく閉経状態にあるため生理ではなく、以後経過観察を必要とするとのことでした。しかしその後も生理前の腹痛のような痛みもあります。ホルモン剤服用後のこの状態は、やはり生理再開とは考えられないものなのでしょうか?

使用した抗癌剤の種類にもよりますが、抗癌剤やホルモン剤投与終了後に生理が再開することは考えられますが、ホルモンの状態からは正常な生理の再開の可能性は低いのではないでしょうか。婦人科でのフォローアップを勧めます。(文責 浜口)

 

No.4845】 06年01月12日    A.N.
右乳首(房)の痛み

33歳の既婚者(妊娠・出産の経験なし)です。先月の12月半ば頃から右の乳首にチクチク?とした痛みのような違和感を感じました。乳首の形も何となくブツブツが増えたような気がします。生理前だったのでホルモンの関係かと思って様子を見ていたのですが、生理が終わっても治りません。継続痛みではないのですが、同じように乳房もなんとなく痛い感じです。乳がんでしょうか?病院にいこうと思いましたが、どこの科へ行けばいいのかわかりません。婦人科ではなく、乳腺科がある大きな病院へ行けばいのでしょうか?よろしくお願いします。

乳癌の可能性は低いと思いますが、まずは外科もしくは乳腺科を受診されたらよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.4844】 06年01月12日    Y.S. 
まだ続ける治療がありますか?

妻は60歳、3年前の乳がんが1年前に再発、肺と脳に転移しました。肺はタキサンの点滴で影が消えましたが、脳は2〜3センチ大の腫瘍が数箇所あり、全脳照射も20回で完了、もう出来ません。タキサンを受けに毎週通院しています。幸い副作用には苦しめられていません。17回が終わりまして最終章だといわれていますが、これ以上の抗がん剤は他にありませんか。頑張りたいのです。教えてください。

多発脳転移に対しては放射線照射とともに、再発乳癌に使用される抗癌剤により治療を進めることになりますが、有効性が確立された薬物治療法はありません。タキサン以外に使用するのであれば、アンスラサイクリン、ビノレルビン、カペシタビンなどを使用できます。しかし、脳転移の場合には症状緩和が第一の目標となり、全身状態、副作用などを考慮した上で治療を進める必要があります。(文責 浜口)

 

No.4843】 06年01月12日    K.K.
乳首から血性の分泌物があります

28才未婚です。乳腺外来をすぐに受診するつもりですが、その前に不安なのでお聞かせください。お風呂に入ってる時、乳首から出血があることに気付きました。頑張って絞りだすとやっぱり出ます。ネットで、癌の可能性があるとありました。28才で乳癌になる人はいますか? 癌でなければどんな病気なのでしょうか。教えてください。よろしくお願いします。

乳癌は40-50代の女性に多いですが、最近は若い女性にも増加傾向であり、20代の患者さんも少ないですがいらっしゃいます。乳頭分泌の多くは乳腺症、乳頭腫などの良性病変によるものですが、血性の場合には早期の乳癌が見つかるケースもありますの、で専門医を受診することをお勧めします。(文責 浜口)

 

No.4842】 06年01月12日    H.N.
針生検の結果について(HPNo.4780-2)

昨年HPNo.4780で質問させていただきました。その後セカンドオピニオンのつもりの病院での針生検の結果を聞きに行きました。乳頭腫、papilloma→良性の病変と説明されたのですが、染色して詳しく調べるのでMRIを撮って1月16日に来るように言われています。良性の細胞を詳しく調べて、悪性の細胞(ガン)が出る事があるのでしょうか?CTとMRIは遠いのでどうしても撮らないとだめかとお聞きしたら、「CTはキャンセルしてもいいが、針生検がずれてとれていないと結果が出ないので、MRIも必要」と言われました。針生検で取れていなくてもMRIだけで判断がつくということなのでしょうか? 「細胞は取れていたのですか」とお聞きしたら、「取れています」とおっしゃいましたが、MRIのことをお聞きしたら、ずれていたら出ないとおっしゃいました。乳頭腫と言われたのですから、細胞は取れているということなのでしょうか?いずれにしても、今後は成人病センターでお願いしたいと思っていますので、MRIも必要なら成人病センターの方で撮りたいのです。針生検の染色後の結果の信用性は高いのでしょうか?とても遠い所までMRIを撮りに行きたくないので、聞きに行こうか迷っています。MRIも一緒でないと意味がないのでしょうか?先生のお考えをお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

乳腺に発生する腫瘍性病変は良悪性の鑑別が困難なこともあり、また良性病変の一部に悪性病変がみつかることもあります。標本の見直しや特殊染色により良性と考えられていた病変に癌が見つかるケースもあります。MRI検査により病変のひろがりや、多発病変の有無など診断にあたり有用な情報が得られると考えられますが、質的診断については針生検の結果の方が重要ですので、急がないのであればMRIは病理の結果を待ってから近医で撮ればいいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.4841】 06年01月09日    S.S
手術後のリハビリ(HPNo.4623-3)

HPNo.4623で回答をいただいた者です。その節は親切にご回答ありがとうございました。12月16日に手術を行いました。乳房温存でリンパかくせいになりました。家に帰ってからもリハビリを行っているのですが、手を横・上に上げる時に脇の下から腕の内側の筋が一本ピーンとはって、触ってもわかります。最近はそれを我慢してリハビリしていると手の甲の方まで1本ビーンと張ってかなり痛いのですが、これはリハビリを続けて改善していくのでしょうか? それとも筋(腱?)が張ってしまっているのは、無理に伸ばしてはいけないのでしょうか? 外来の時に先生に診てもらうつもりですが、それまでどのようにリハビリを行えばよいか、外来までまだ少し日があるので悩んでいます。私の病院ではリハビリはパンプレッとをもらうのみで、療法師の先生などはつかないので、アドバイスお願いします。宜しくお願いいたします。

12月16日に手術ということなので術後3週間くらいですね。この時期では、手術直後よりむしろ傷のツッパリ感は強く感じられるかもしれません。いただいたパンフレットに沿ったやり方で腕を動かしてもらってよいですが、あまり痛みが強いならば、強い痛みが出ない範囲でやってみてください。時間と共につっぱり感は和らいでいくはずです。つっぱり感が弱くなったら、また少しずつ動かしてみましょう。腕の上がり具合があまり悪いようなら、受診の際に相談して、必要ならリハビリのほうを紹介してもらえると思います。(文責 俵矢)

 

No.4840】 06年01月09日    M.S.
低エコーという所見(HPNo.4493-2)

以前HPNo.4493でお世話になった者です。その後、やはり心配で乳腺専門医のおられる他の病院で昨日受診してまいりました。その結果、以前指摘された乳腺の拡張はなかったのですが、エコーで右乳房の上の部分に6mmぐらいの乳腺のふくらみが発見されました。先生は、それが単なる乳腺のふくらみか、触診では分からなかったしこりであるのか、また脂肪が入りこんでいるのか、三ヵ月後また変化を診ましょうとおっしゃいました。それは、以前から多分あったのだが、指摘されなかったのだろうとも言われました。そして、カルテに「低エコー」と記載されました。これは、どういう所見なのでしょうか? あまり心配しなくてよいと言われましたが、やはり気になります。マンモグラフィーでは、両乳房に良性の石灰化があるとのこと、分泌物は今回ありませんでした。触診では触れなくても、その部分がしこりになっていることもあるのですか? また、悪性ということもあるのでしょうか? 再度お手数かけますが、ご回答よろしくお願いいたします。

最近の画像検査は機械がよくなったので、かなり細かいところまで見えるようになりました。ですから、触れない「がん」もかなり発見されるようになりました。しかしそれと同時に「がん」でない病変も多くみつかり、これを日々「がん」の可能性が高いかどうか見分けているわけです。「がん」の可能性がもし高い「かたち」をしていれば、針の検査などをすすめることになりますし、「がん」の可能性が低そうな「かたち」をしていれば経過を観察します。ですから、この場合は「がん」の可能性が低いと判断されているのでしょう。文面から判断できるのはこのくらいなので、主治医の先生にもお聞きになってみてくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4839】 06年01月09日    Y 
抗がん剤の副作用でしょうか?

よろしくおねがいします。以前も相談させていただいたのですが、現在化学療法中です。昨年4月に診断が下り、その時点で、しこりの大きさ5cm、リンパ節転移は触診上、画像上見受けられない、コアニードル生検にて浸潤性乳管癌、HER2 3+、ER,PRともに+でした。5月からACを4クール、9月に終えた時点で転移疑いということで、T+Hを追加して現在3クール終了しております。ACの時点でもちょっとだるいというようなくらいの副作用しかなかったのですが、家族に見てもらったところ、舌が萎縮している(舌の中央にしわのような凹みがある)といわれ、自分でも舌の痺れを自覚しております。あと、右足趾の第3、4趾がしびれています。これは副作用なのでしょうか? 主治医はお忙しい方らしく、あまりお話をする機会を持てず、心配に思っております。どうぞよろしくお願いします。

タキサン系抗がん剤の副作用で末梢神経障害というのがありますが、それにあたる症状ではないでしょうか。副作用の情報は治療を続行するうえで大切なので、主治医にお話になってください。お忙しい方とのことですが、きっとお話を聞いてくれると思いますよ。(文責 俵矢)

 

No.4838】 06年01月09日    OT
抗がん剤治療中の肝機能障害について(2)(HPNo.4753-2)

昨年、12月13日に抗がん剤治療中の肝機能障害について質問させて頂いた者です。11月16日 EC療法1回目の点滴後、肝機能障害(GOT130 GPT257 γ-GTP165 ALP517)のため、2回目の点滴を見合わせていましたが、12月末になってようやく正常値に戻り、12月26日に2回目の点滴を行いました。ところが、1月5日の血液検査で再度1回目より激しい肝機能障害がわかりました(GOT443 GPT970 γ-GTP262 ALP455)。このため1月6日より入院となり安静加療中ですが、主治医の話では「ECを続けるのは無理」とのことです。そこで、今後の治療方針について以下の質問をさせていただきます。
1)EC療法にかわる適当な抗がん剤(治療法)はありませんでしょうか?
2)EC療法は通常4クール行うものとされていますが、これを2クールでやめてしまった場合、その効果はどれくらい望めるものでしょうか?
3)さらに期間をおいてEC療法を続けた場合、どのような肝臓疾患の危険があるのでしょうか?

以上、多くの質問で大変恐縮ですが、よろしくご回答をお願いいたします。

検査値を拝見すると、高度の肝機能障害ですので、これ以上の治療の続行は難しいと思います。肝機能障害がECによる薬剤性肝機能障害であれば、EC療法は中止せざるを得ないでしょう。EC療法を2クールでやめてしまった場合ですが、全く無駄にはならないと思いますが、どの程度の効果が望めるかは正直いってわかりません。EC療法のほかに乳癌に使える抗がん剤はいろいろありますが、現在の肝機能の状態ではすぐに次の抗がん剤を投与するのは無理ですので、まず肝機能の回復を待って考えることになります。いまはあせらず、しっかり療養してくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4837】 06年01月09日    K.Y
アンダーバストのあたりのしこり

はじめまして。インターネットでいろいろと検索をしていて、このページをみつけました。29歳、子供が二人おります。1ヶ月ほど前から、右のアンダーバスト(ワイヤー入りのブラジャーでワイヤーがあたる)あたりに『しこり』を見つけました。ポコッと5ミリくらいでしょうか、触っても見てもわかります。乳がんは腋の下や乳房にしこりができるんだと思うのですが、気になっています。アンダーバストのあたりにも、ガンはできるのでしょうか? 教えてください。 

そのあたりに「乳がん」ができることもあります。ただし「しこり」=乳がんではないので、不安解消のためにも早めに医療機関を受診してください。(文責 俵矢)

 

No.4836】 06年01月09日    M 
定期検診の結果

はじめてメールさせて頂きます。先日の定期検診の結果、両胸再検査となり、マンモ・超音波両方で左胸に影があるとのことで細胞診をしました。細胞診では、細胞が採れず判断不可能、「刺した時やわらかかった」とおっしゃいました。そこで次にMRIをするようにとの事でした。「乳腺外科」でMRIの予約がなかなか取れず、最短で今月末頃で、それまで不安でなりません。米粒のようなクリクリは授乳終了後から数個あり、大きくなるふうでもありません。生理一週間くらい前から両胸がとても痛くなりますが、生理が終わる6日目くらいには痛みがなくなります。下の子の授乳終了後すぐに定期検診を始め、「1回目・・異常なし、2回目・・乳腺症と言われ、3回目(今回)・・再検査」となりました。「乳がん」の可能性があるのでしょうか? 子供が小さいので不安です。40歳です。よろしくお願いします。

精密検査をするのですから、もちろん乳がんの可能性がゼロとはいえませんが、「乳がん」の疑いが濃厚な場合は、その旨先生もお話になるのではないかと思います。可能性がないわけではないでしょうが、文面のニュアンスでは「念のため」精密検査をしましょうということなのだろうと思います。また生理の一週間前から乳房が痛くなり、終わる頃に治るというのは病気ではなく、全く正常の反応です。私も女性ですが同じですよ。あまり心配せず、精密検査の結果を待ちましょう。ご不明な点は主治医の先生に納得がいくように説明してもらってくださいね。遠慮せず。(文責 俵矢)

 

No.4835】 06年01月09日    K 
肝転移の治療について(HPNo.4791-2)

以前HPNo.4791でお世話になったものです。いつも参考にさせて頂いてます。有難うございます。去年10月右乳房は全摘し、肝臓はMRIを施行、5ミリ大の腫瘍がある事がわかりました。全摘後CEAが14、11月には25になった為、FECが開始になりました。2クール終了後CEAが59に、CA15-3が33、NCC-ST-4が18に上昇しており、肝臓の腫瘍も2センチになっていた為、タキソールに変更になりました。2クール終了後CEAが47に低下し、CA15-3が43に上昇していたのですが、今まで上がっていた数値がCEAは低下しているので、このままタキソールで様子をみようと言われるのですが・・・。ハーセプチンが2+なので使って欲しいと言ったのですが、今使うとタキソールが効いているのか、ハーセプチンが効いているのか解らないし、後になると使う薬がなくなると言われるので、何も言えなくなりました。   
<質問です>
1) CEAが、今まで上がっていたのが12程度低下しているので効果があると思いますが、他が上がっているのが心配なのですが大丈夫なのでしょうか?
2) 主治医にハーセプチンを使って欲しいと言ったのですが、使ってもらえませんでした。私は早く治療しないと命が…と思うのですが、慎重になっているのでしょうか?
3) 初めに薬を使ってしまうと後の薬がなくなると言われたのですが、選択する乳癌の薬は少ないのでしょうか?
4) ナベルビンが肝臓に効くみたいなのですが、話は全くでないのですが、私の方からお願いした方が良いのでしようか?
5) 今の病院は専門医がいるので安心していたのですが、セカンドオピニオンに行った方が良いのでしょうか?

アドバイス宜しくお願いします。

1) 抗がん剤の効果判定は、画像上の腫瘍の縮小や腫瘍マーカーの低下などを参考に、総合的に行うものです。タキソールは文面から推測するに、週一回投与が2回終了?といったところなのでしょうか。とするとまだ始まったばかりなので、もう少し経過をみて画像なども参考にしながら今後の治療を考えるということになるのだろうと思います。
2) ハーセプテストが(2+)の場合は、FISH(フィッシュ)検査を追加して、FISHでハーツー陽性ならばハーセプチンの効果があると考えられるので併用してもよいかと思います。ハーツー陰性ならば抗がん剤を中心の治療を続行したほうがよいでしょう。
3) 乳がんの治療薬は、少ないわけではなくかなりたくさんあります。一度にたくさんの薬を使用して効果があった場合、どのお薬が効果を現しているのかが分かりにくいことがあるので困ることがあります。このことを言っておられるのでは?
4) ナベルビンも効果がありますが、まずタキソールの効果をみて、タキソールの効果がなかった場合に使用を検討することになるかと思います。
5) 現在の主治医は乳癌の専門医とのことなので、まず現在の主治医とよく話しあってみることが大切だと思います。ここで質問されているような内容を主治医にも質問されていますか?限られた外来の時間ではなかなか聞きにくいかもしれませんが、主治医の先生はあなたの病状について一番お知りでしょうから、よくお話になることをお勧めします。セカンドオピニオンはその後のほうが、よりよい選択ができると思いますよ。(文責 俵矢)

 

No.4834】 06年01月09日    K.Y
乳輪のしこりについて

12歳男性です。中学に入り一ヶ月が経った頃から右胸(自分から見て)の乳輪にしこりができ、いまだに治りません。最初は米粒程度だったものがだんだんと大きくなり、今は2,3cmほどあります。最近も左胸の乳輪にしこりができ、2つとも押すとちょっと痛いです。乳がんではないかと不安です。回答よろしくお願いします。

文面から拝見するかぎりは、乳がんの心配は少ないと思います。思春期の男性で一過性に乳腺の肥大が起こり、乳頭直下にしこりを触れ痛みを伴うという症状はよくあります。通常自然に治りますので大丈夫だと思います。ただ実際に診察をしているわけではないので、ご心配なところがあればやはり一度診てもらってくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4833】 06年01月08日    M.W. 
抗がん剤による腕の痛みについて

初めて質問させていただきます。左温存、リンパ節転移2個切除、放射線治療後、EC療法3回目を受けました。抗がん剤後4日目から右手の針を刺した方の腕が痛くなり、少し腫れもあり、血管の色も変色しました。次の日は左の手術した方の腕に激痛が走るようになりました、特に肩から二の腕が痛く、力が抜けたような萎えた感じが続きます。握力は変わりないと思います。夜寝るのに手の置き場がなく、どの位置に置いても痛く安定感がないため、度々目が覚めます。座っているほうがまだ楽です。2回目の抗がん剤の後も痛みがあったように思います(寒くなった為と思っていた)。こんな副作用もありますか? 4回目が10日後に迫っていますが怖いです。術後はずっと腕の挙上も出来ていましたが、痛みと肩に力が入らなくなってから挙上困難になりました、症状が消えてからリハビリしても元に戻るでしょうか? 長々と書かせていただきましたが、よろしくお願いします。

右手のほうは抗がん剤による血管炎が考えられます。そのあと痛みや腫れが治まっていれば経過をみて、同じ血管は次の点滴の時はできるだけ使用しないようにしたらよいと思います。
手術をしたほうは、何もしなくても傷や腕、肩が、特に寒くなると痛むことがあります。抗がん剤を打つと決まって同じような時期に同じような痛みがあるのであれば、抗がん剤の影響による筋肉、関節痛も影響している可能性があります。痛みの程度にもよりますが、抗がん剤が関連したものであれば、抗がん剤が終わると軽快するものと思われます。手術に関連したものであれば、術後年月がたつと少しずつ楽になっていくと思います。ただし肩関節周囲炎などで痛くなることもよくあるので、一度主治医と御相談になって、整形外科やリハビリの先生にみていただいてもいいですね。(文責 俵矢)

 

No.4832】 06年01月08日    M.M. 
非浸潤癌治療後のホルモン療法について

始めまして。米国 在住の59歳女性です。このサイトを見つけ嬉しく思い、早速御相談する次第です。昨年7月の定期マンモグラフィーの検査で、右乳房に少し怪しいところがあり、9月に右乳房を少し切ってバイオプシー検査を致しました。実はその前に針でサンプルを取る予定でしたが、私の胸は針の長さに負けてしまい、その結果、切ってサンプルを取ることになった次第です。18グラムのサンプルでした。後日、ドクターより、病理検査の結果はハイグレードのDCISと診断されました。検査のコピーが手元にありますが、ER90%、PR50% とあります。12月半ばに30回の放射線治療を、無事副作用も無く元気で終わらせる事が出来ました。全体に50グレイ、切った所を重点的に10グレイ、合計60グレイを受けました。お聞きしたいのは、その後のホルモン治療です。放射線のドクターからも、癌治療のドクターからも、Tamoxifenを取ることを薦められました。それで放射線治療後に取り始め、今3週間目になります。私自身としましては、これから5年もの長い期間、色々な副作用のことを考えると、なるべくとりたくはありません。約6年前にHysteroscopy手術で、下から子宮に出来たいくつかののポリープと、小さな筋腫を半日の入院で取った経験もあり、特に子宮がん等の副作用が心配です。幸いに6年前の手術後からは、閉経に伴い、何の問題も無く今日に至っています。実際にTamoxifenを取り始めてから、最も一般的な副作用の一つの下り物が少し増え、下腹が少し不愉快な感じで、トイレも近くなりました。今日、尿検査を受けてきましたが、膀胱炎の心配はないとのことでした。不快感解消の薬を処方してもらい、明日受け取ることになっていますが、それほどまでしてTamoxifenを取ったほうが良いのでしょうか。放射線治療で癌細胞が無くなっていれば、私はもうそれで十分のような気がするのですが・・・。勿論ドクターからは、薬を取れば再発の率がずっと低くなるとは聞いています。Anastrozole等の薬もインターネットで見てみましたが、取らなくて済むものなら、どんな薬も取りたく無い気持ちが強いです。より良いアドバイスをお聞きしたく、少し長くなりますが、下記に英文の検査結果をそのまま少し記しておきます。以上、宜しくお願い致します。

1. Breast tissue with high grade ductal carcinoma in situ, solid and cribriform type,with comedonecrosis and microcalcifications,  0.6cm maximum diameter as measured on glass slide,extending to within 0.1cm of superior and posterior surgical margins.
2. Adjacent breast tissue with proliferative fibrocystic change with associated calcifications.
3. Negtive for invasive malignancy.
4. Immunohistochemical studies show ER 90% storongly positive,and PR 50% storongly positive.

非浸潤性乳管がんで温存術後にTamoxifenを服用すると、温存した側の乳房内の再発を減らす効果があります。Tamoxifenは子宮内膜がんを増加させるといわれていますが、そのリスクより乳房内再発を減らすメリットのほうが大きいとされています。またTamoxifenは再発ではなく、新たに乳癌ができるのも抑える効果があります。特にhigh gradeの非浸潤がんということで局所再発のリスクも高いので、Tamoxifenを服用するのは妥当な治療だと私も考えます。子宮のほうは定期的に専門医の診察を受けることで対処したらよいでしょう。
しかし、がんの治療においては、どのような治療法であっても100%完璧にがんを再発させないという治療法は基本的にはありません。薬を飲んでいても再発することはあるし、飲んでいなくても再発しない人もいます。非浸潤性乳管がんでは、生命予後を左右するような再発のリスクはそれほど高くはないと思います。お薬の副作用がやっぱりつらいということであれば、多少リスクが増えるということを理解したうえでお薬を飲まないというのも一つの選択だと私は思います。(文責 俵矢)

 

No.4831】 06年01月08日    N.S.
リュープリンの副作用?

2002年に右乳癌にてOPEをしました。OPE後CEFを行い、ノルバデックスを5年内服で、同時にリュープリン注を毎月1回24回施行し、昨年12月より3ヶ月に一度のリュープリン注をしています。そのせいでしょうか?今まで感じたことがなかった胸部症状があり、気になります。心臓が回転するような、ぐにょぐにょとするのです。痛みではないのですが・・・。心電図をとろうと横になると治まってしまい、異常波形を認めません。脈は1分間に3回結滞があります。これは、新しくリュープリンの作用なのでしょうか?

不整脈がでているようですね。リュープリンの影響かどうかはわかりませんが、循環器内科の専門医を一度受診なさったほうがいいと思います。主治医の先生に紹介状をもらうとよいでしょう。(文責 俵矢)

 

No.4830】 06年01月08日    S.H. 
乳がんの早期発見

はじめまして。サイトをみてメールさせていただきました。母親(46歳)が人間ドッグの検査をしたところ、両胸に影があり、乳がんかもしれないと言われました。もし本当に母が乳がんなら、早期発見であってほしいと思うのですが、早期発見とは、どのくらいの病状の進行具合であれば早期発見と言えるのでしょうか。お願いします、教えてください。

早期乳癌は「腫瘤の大きさが触診で2cm以下で、転移を疑わせるリンパ節を触れず、遠隔転移も認めないもの」と定義されています。人間ドックや検診での「要精密検査」となっても、すべての方が乳癌ではなく、乳癌でない場合のほうがむしろ多いので、悩むより早めに専門機関を受診してください。(文責 俵矢)

 

No.4829】 06年01月07日    OM
しこり切除の影響について

36歳の主婦です。半年前に胸に隣りあわせでシコリが2つあることに気づき、病院でマンモグラフィーやエコーによる診察を行った後、吸引による細胞診を行ったところ、CLASS 2で、悪性でないと思われるとの診断で、半年後に再来するよう言われました。半年後にエコーで再度診察してもらったところ、1つのサイズが大きくなっており、大きくなったシコリについて再度細胞診を行うことになりました。吸引による細胞診の結果は、やはりCLASS 2でした。ちなみに初回の診察では、シコリの大きさは6mmと10mm程度でしたが、2回目の診察では11mm(初回6mm)と10mmになっていました。
主治医の話では、やはり良性であろうと思われるため、シコリが大きくならない限りは摘出はせず、4ヶ月後に再診するとの事でした。摘出をあまり進めない理由としては、摘出後同じ場所に腫瘍が出来た場合に、検査時に影が出来、診察の妨げになるためとの事でした。貴相談室の【No.1480】 03年04月24日 AYAさんの「線維腺腫?」においても同様の判断がなされていますが、特にリスクなど問題点が無ければ、癌の不安解消のため切除し検査してもらった方がスッキリするのではないかと思いますが、この点についてアドバイスをお願いできれば幸いです。

細胞診で判断がつかない場合、針生検(細胞診より太い針を刺して糸みみずくらいの組織をとる検査)や切除生検を進めていくことになります。「すっきりしたい」というお気持ちも良く分かりますので、率直なお気持ちを主治医に話されたら適切に処置してくれると思います。(文責 俵矢)

 

No.4828】 06年01月07日    M 
再発後の治療について(HPNo.3594-2)

HPNo.3594で相談させていただいたものです。手術後3年の検査を無事クリアした知人でしたが、検査後2ヶ月で手術跡に腫瘍を発見して再発発覚。その後ゾラデックスによる治療を行っています。幸いゾラデックスが効いて、腫瘍が小さくなってきているようです。そこでお聞きしたいのが
1) ゾラデックスの回数です。何回ぐらい続けるのでしょう? 今25回打っています。知人は44歳、ゾラデックスを打ち出して生理が止まっていますが、やめると生理が又始まる可能性がありますか? 知人は生理が始まると、又、癌が出来ないか心配しております。年齢的に閉経になるにはまだ早い気もします。閉経になる可能性が高い年齢までゾラデックスを打ち続けることもありますか?
2) ゾラデックス終了後、他の治療法として考えられるものはありますか? 先生ならどんな方法を取りますか?

例えば50歳までゾラデックスを打ち続けたとしても、癌が再々発しないと言い切れないのはわかっています。どの方法が最善なのか・・・結果がでて初めてわかることだと思います。ただ再発した時の落ち込んだ知人を見ていますので、いろんな情報を集めたいと思っています。よろしくお願い致します。

ゾラデックスの効果があるようならば続けたほうがいいと思います。閉経になるような年齢の場合、ホルモン状態を確認して閉経状態と判断されたら、閉経後のお薬に切り替えるなどを考えます。この方の場合は局所再発で、内臓転移がないということであれば、手術や放射線療法などの局所療法を組み合わせることも考えられます。(文責 俵矢)

 

No.4827】 06年01月07日    K.K. 
術前化学療法中断して温存手術へ

地方に住む52歳の主婦です。アドリアシン・エンドキサン投与後そのまま閉経(婦人科の血液検査でわかりました)、現在術前化学療法中です。AC4ク−ル終了し、毎週タキソ−ル12回の予定で進んでいました。回を重ねる毎に手足のしびれはあったものの順調でしたが、6回目投与後翌日突然アレルギ−反応がおこり、手のひら・足の裏・顔全体・全身の柔らかい皮膚部分が赤くはれあがりました。今までの蓄積がどっと来たようです。副作用があまりにも強くでたので、後半6回分をやめて、炎症が治まった時点で手術をしようかと主治医に言われました。5cm以上あった腫瘍は、触診では触れなくなり、芯だけになっているそうです。12回打てたら、癌は全部消えただろうが・・・と言われた言葉と、エビデンスに基づく治療の半分で挫折するのがとてもひっかかります。このさい乳房温存手術に踏み切ったほうがいいのでしょうか? それとも後半6回分にあたる治療をタキサン系以外の抗がん剤で補う治療方法がありますか? 元々乳房温存のための術前化学療法というより、腋のリンバや全身に飛んでいるかもしれない微小転移をやっつけるためと説明を受けていましたので、手術後の再発・転移が心配です。アドバイスよろしくお願いします。

アレルギー反応やその他の副作用で、それ以上の治療の続行が危険を伴うと考えられる場合は治療を中止せざるを得ません。それまでの化学療法で効果が現れており、現在温存療法が可能な状態であるということなので、手術に踏み切るのは正しい判断だと私も思います。手術で摘出した癌の性質と、リンパ節転移の状況を評価したうえで、術後の治療をどうするかを主治医の先生とよく話し合って決めるのがいいと思います。現時点で手術に踏み切ることに抵抗をお感じになるのであれば、これも主治医の先生によくお話をきくのが一番よいと思います。(文責 俵矢)

 

No.4826】 06年01月07日    CS
浸潤性乳管癌

初めて相談させていただきます。浸潤性乳管癌、乳頭線管癌と言われました。Nuclear grade 1、ER++ PR+++で、Her2はスコア1+、neuroendocrineは−です。大きさは10mmくらいと聞いています。まだセンチネルを受けていないので、リンパの状態は不明です。年齢44歳、未婚、出産なし。センチネルの結果は別として、
1) 全摘で放射線治療なし、再建する場合と、温存で放射線治療あり、再建なしの場合とでは、それ以降の治療条件が同じ場合、再発の可能性はどのように変化しますか? また、10年後の生存率はどのように違うでしょうか?
2) 温存で放射線治療あり、再建なし、とした場合、後の治療はホルモン治療のみで化学療法は不要となるでしょうか?
3) ホルモン治療を数ヶ月(半年ほど)して、その後、化学療法というのも考えられる治療方法でしょうか?
4) 子宮内膜症があり、チョコレート脳腫もあります。温存にしても全摘にしても、その際に一緒に卵巣を1つ摘出してしまうのもオプションであると言われました。卵巣を1つ摘出すると、ホルモン治療は不要になるのでしょうか? 又は2つとも摘出すると不要になるのでしょうか? 副作用としてはどんなものが考えられるのでしょうか?

センチネルの結果によって選択できる治療が変わるのはわかっていますが、よろしくお願いします。

1) 現在わかっている臨床試験の結果から、ステージI、IIの乳がんにおいて全摘術と温存術の間で全生存率の差はないとされています。乳房温存療法と放射線治療を組み合わせる場合、同側の乳房内再発は数パーセントから10%台くらいとされています。しかし少なくともこの乳房内再発は、生存率の低下をもたらすものではないと理解されています。また再建術は乳房の再発を増やしたり、明らかに再発の発見を遅らせるものではないといわれています。
2) 化学療法の適応は、リンパ節転移の有無や腫瘍の大きさ、性質によって決まるので、乳房温存療法を行っても全摘を行っても術式に関係なく適応があれば行い、適応がなければしません。
3) ホルモン療法と化学療法を行う場合は、通常化学療法を先に行い、終了してからホルモン療法を行うことになります。その逆は通常しません。
4) 閉経前の女性では、卵巣から大量のエストロゲン(女性ホルモン)が分泌されるので、卵巣由来のエストロゲンの分泌を抑えることが治療の主目的になります。注射で卵巣機能を一時的に抑制する方法が現在主流ですが、このお薬が発売される前は両側の卵巣を切除して女性ホルモンを出なくするという治療もよく行われていました。卵巣に病気があって、卵巣を切除することが病気の治療となるのであれば、卵巣切除を行うと、同時に乳癌のホルモン療法としても有効であるので、選択肢の一つになります。卵巣を切除した場合は卵巣機能を抑制する注射は不要となりますが、病状に応じて飲み薬を追加する場合もあります。卵巣を切除した場合の副作用は、早めに更年期症状が出るということになります。(文責 俵矢)

 

No.4825】 06年01月07日    MN
子宮への転移について

現在、75才の母が乳がんの治療中です。一昨年6月に乳がんが発見され、検査で脾臓への転移がある(細胞診の結果)と言われ、化学療法での対応となって一進一退で現在に至っています。つい先頃、子宮から出血があり検査を受けたところ、子宮への転移らしきできものがあって、そこから出血しているとの医者の見解でした。(私は母とは遠距離にいるので、どのような検査なのか詳細を確認していませんが、このような状態なので現在入院しています。) この相談室の内容を色々拝見しても、肺・骨・脳への転移については苦労されている皆さんの内容が多々書かれていますが、私の母のような状態の方は見られません。母のような状態の症例は非常に稀なのでしょうか? また、このような症例が有りましたら、その治療方法の内容や、今後の病状の進行についての情報などを教えてください。現在、乳腺科、婦人科、化学療法科などの先生方が相談され、今後の対応を決めていくとのことですが、どのような治療方法が一般的なのでしょうか? 宜しくお願いします。

臓器への転移がある場合には、手術よりも化学療法、ホルモン療法、分子標的治療薬などの薬物療法を中心に行っていくのが普通です。子宮や脾臓への転移は、骨や肺、肝などに比べると頻度は少ないですが、治療の基本的な考え方は他の部位への転移と特に変わりません。全身療法としての薬物治療を続けながら、生活の支障となるような症状(疼痛や出血など)を取り除く治療(薬物、放射線、外科的治療)を行っていくのが一般的だと思います。(文責 俵矢)

 

No.4824】 06年01月07日    AI 
乳癌の確立は高いのでしょうか?

右胸にシコリがあり気になっていたところ、こちらのHPに出会い、相談メールを送らせていただきました。年齢は18歳で、乳癌で亡くした祖母{34歳で他界したらしいです‥}がいます。そのうえ初経年齢が小5で、早く乳癌要素を沢山もっていることがわかり、とても心配です。胸のシコリは結構大きく、手で触ればコリコリとしていることなどがはっきりとわかります。鏡の前にたって両腕をあげても胸の変化はありませんが、やはり乳癌の確立は高いのでしょうか?

乳癌のリスクファクターがあってもなくても、「しこり」を触れるのであれば早めに専門医を受診なさってください。「しこり」の全てが乳がんであるわけではなく、乳がん以外のしこりもたくさんあります。あれこれ案ずるより生むが安しです。(文責 俵矢)

 

No.4823-1】 06年01月07日    E.N.
小さなしこりでも術前化学療法は必要?

はじめてメールさせていただきます。12月に人間ドックの触診でしこりがあると言われ(マンモでは異常なし)、エコー検査でしこりが左胸下のほうに一つ見つかりました。細胞診で悪性の疑いがあり、生検で乳がんと診断されました。手術が必要と言われ、実家に戻ってと考え、実家近くの病院へかかりましたが(そこでエコー検査で反対の右胸にもしこりが1つ見つかりました)、その先生は、「乳がんは一生付き合う病気なので、生活している場所で手術治療をしたほうがいい。」と言われました。今いるところで手術治療をしようと決めましたが、最初にかかった病院の先生の話では、術前の化学療法をやってから手術、そのあとまた化学療法というお話でした。しこりの大きさが0.78mmと0.5mmくらいなのですが、術前の化学治療は必要なのでしょうか? 色々な本やインターネットで調べてみても、術前の化学治療をするのは3cm以上の場合のように書いているように思うのですが・・・。また、このように不安を持っている場合、セカンドオピニオンで違う先生の話を聞くほうがいいのかな?と悩んでいます。アドバイスお願いします。

しこりの大きさがいずれも1cm以下というのは確かに小さいですので、しこりを触れない場所にも(画像などで)病変があるのかもしれません。またリンパ節がはれていて転移が疑われる場合も術前化学療法を行うことがあります。
まずは主治医の先生に「なぜ術前化学療法が必要なのか」「他の選択肢はないのか」など、詳しく納得するまでお聞きになってください。その上でセカンドオピニオンに行かれたほうが、より良いセカンドオピニオンを得られると思います。(文責 俵矢)

 

No.4823-2】 06年02月14日    E.N.
術後の治療について

HPNo.4823で術前化学療法について回答いただいたものです。その後セカンドオピニオンで違う先生に診察してもらい、意見を聞いて、今年1月中旬にセンチネルリンパ温存手術をしました。今回は術後の治療についてアドバイスをお願いします。病理結果は、左側12mm、非浸潤がんと浸潤がんの中間、リンパ節転移なし、ER(+)PgR(+)、核異型度2、 右側10mm、硬がん、リンパ節転移なし、ER(+)PgR(+)、核異型度3 、閉経前です。治療方法として、@LH-RHアゴニスト製剤 + タモキシフェン + 放射線 A抗がん剤 EC 4回 + @の二通りがDr.から話されました。両側にがんがあるということ(転移ではない)や、がんの大きさが小さい、リンパ節転移なしなどを考えると、Dr.の意見も分かれるところだというというお話で、なかなか方向を決めることができませんでした。再発予防を考えると抗がん剤の使用も必要かと思いましたが、現在の自分の生活状況を維持していきたい、抗がん剤による副作用の為にまたつらい思いをするのは自分としてはきついものがあるかと思い、@にしようと考えていますが、この選択について意見をいただきたい。また、抗がん剤を使った場合とホルモン療法では、再発防止の割合がどのくらい違うのか、わかりましたら教えていただきたい。

@にするか、EC+@にするかは迷いますが、記載されているような状況では@をきちんと行えば十分であると思います。ホルモン剤とホルモン剤に抗癌剤を加えた場合の再発防止の割合は、正確には分かりませんが、貴方の様な場合、@だけでも90%以上、抗癌剤を加えた場合だと92〜94%以上ぐらいになると感じております。(文責 吉田)

 

No.4823-3】 07年02月15日    E.N.
ホルモン療法中の更年期症状について

HPNo.4823で乳ガンについて相談させていただいたものです。現在ホルモン療法中(リュープリン3ヶ月に1回とノルバデックスを服用)です。今回更年期のような症状(ほてり・肩こりなど)のことで質問させていただきます。今までは生活していく中で特に気にするような症状もなかったのですが、最近、ホットフラッシュといわれる症状が日中も夜寝ていても頻繁に現れるようになりました。また朝起きた時に肩こりのような症状もあります。更年期について本を読んだりすると、いくつかの方法があるように書いてありました。毎日ノルバッデクスを服用しているので、あまりいくつもの薬は飲みたくありませんが、漢方薬の服用もあると載っていました。症状を和らげるために漢方薬の服用は効果があるのでしょうか? 他に症状を和らげるためによいものがありましたらお知らせください。

ホルモン療法によるホットフラッシュは、副作用のなかではよく経験します。漢方薬、安定剤、抗うつ薬などの併用投与が症状の軽減を来すような報告もあるようです。(文責 西川)

 

No.4822】 06年01月07日    HK
のう胞内乳頭症について

初めてメールいたします。38歳、出産経験無しです。人間ドックでのう胞内乳頭症と言われました。ネットで調べてみたのですが、この病名は出てきませんでした。具体的に教えてください。それから、もともと乳頭がかなり大きく、奇形といえるほどで美容整形を考えております。これはのう胞内乳頭症と関係があるのでしょうか? 自覚症状は、たまに乳頭が痒くなる以外はありません。よろしくお願いします。

おそらく嚢胞内乳頭腫(=乳管内乳頭腫)ということだと思います。乳管内乳頭腫自体は良性の病変ですが、人間ドックで指摘されたのであれば、医療機関で一度精密検査を受けるとよいと思います。乳管内乳頭腫の「乳頭」は「乳首」とは無関係ですので、乳首が大きいこととは無関係です。(文責 俵矢)

 

No.4821-1】 06年01月07日    M.M. 
ホルモンの血液検査の結果について

現在51歳で、2003年4月に左乳癌にて全摘しました。2003年6月よりゾラデックスの注射とノルバデックスを服用し、2年経ってゾラデックスの注射は終了しました。半年経ちますが、まだ生理は一度も来ていません。主治医からは、「多分閉経してるので、ノルバデックスをアリミデックスに替えてみたらどうか」と言われましたが、閉経しているかどうかの血液検査をしてもらい、次のような結果でした。卵胞刺激ホルモン 7.0mIU/ml E2 10.0未満pg/ml。主治医からは、良く分からないと言われました。この数値は閉経とは断定出来ないのでしょうか? 又、閉経が確認出来なければ、アリミデックスに変えるメリットはないのでしょうか? 以上、よろしくお願いします。

閉経すると卵胞刺激ホルモンが通常もっと高値となりますが、相談者さんの卵胞刺激ホルモンがあまり高値ではないので、良く分からないと言われているのだろうと思います。E2(エストラジオール;卵巣から出る女性ホルモン)の値は、ほぼ閉経レベルと考えてよいでしょう。E2の値がこれ以上上がってこないのであれば、アリミデックスを開始して、性器出血やホルモンレベルの経過を見ても問題ないかと思います。主治医の先生と御相談なさってください。(文責 俵矢)

 

No.4821-2】 06年08月08日    M.M. 
再びホルモン血液検査結果について

HPNo.4821で相談した者です。現在51歳で、2003年4月30日左乳房全摘、ゾラデックス2年、ノルバデックス5年の治療で、昨年ゾラデックスを終了し、今はノルバデックスだけです。閉経していれば、アリミデックスかフェマーラに薬を変えたいの思うのですが、血液検査の結果がはっきりとしません。
2005年12月 FSH 7.0 mIU/ml E2 10.0未満 pg/ml
2006年4月 FSH 8.24 mIU/ml E2 168 pg/ml
採血後10日程経ってから、生理が4日間ありました。
2006年7月 FSH 14.8 mIU/ml E2 10.0未満 pg/ml

という状態です。生理は3年ぶりに一度あったきりで、4月一回だけでした。7月の採血の結果で閉経と考えられますか? よろしくお願いします。

7月の検査値は判断できません。FSHが低すぎます。更年期、閉経後というのは、E2が下がってきて、その影響で、LH、FSHという卵胞を刺激したり、黄体を形成したりするホルモンの上昇が見られるので、まだ、そのレベルではないようです。現実には、E2が低値であるので、限りなく閉経状態であると考えますが。(文責 鈴木)

 

No.4820】 06年01月07日    i-mi
術後の状態について(HPNo.3996-3)

明けましておめでとうございます。再度質問させてもらいますが、よろしくお願いします。
@ 昨年3月に左乳頭下を摘出生検し、放射線25回、追加5回受けました。放射線の副作用で毛根もダメージを受けたのでしょうか、発毛がありません。主治医に話すと、「そんな症例は聞いたことがない」と言われました。私だけ特異なのでしょうか? 様子を見たほうがよいのでしょうか?
A 追加照射した部分の乳輪回りは柔らかくならないような気がしますが、月日がたてば戻りますか? マンモ検査時(3月)に痛みがありそうで不安です。
B 乳首下を摘出した為、乳首が扁平に癒着しています。主治医は、「盛り上げる手術をしてあげる」と言いましたが、気持ちに迷いがあるので、詳しくは聞いてきませんでしたが、その手術はどのような方法なんでしょうか? お分かりになる範囲で教えてください。
C 病理検査で断端は陽性か陰性どちらとも言えないと聞きました。それはどう理解したらよいのでしょうか? はっきりしない細胞の形ということは、正常ではない・・陰性といえるのではないでしょうか? 異型の細胞があるのではと不安です。
D ドナー登録や献血は、私のような非浸潤癌でも受けられないのでしょうか? 知人がドナー登録をしていて偶然に適合者が見つかりましたが、癌のため移植できないと言われました。転移していなくても無理なのでしょうか?

細かい質問で申し訳ありません。

@  発毛がないというと、頭髪のことでしょうか? 脱毛があったということでしょうか。基本的に放射線照射の作用も副作用も照射された部位に起こりますから、乳房の照射で頭髪が抜けることは通常はありません。ただし、病気療養中のストレスなどで脱毛するようなことはあるかもしれません。だとすると経過をみることになると思います。円形脱毛などでしたら、皮膚科の先生に一度御相談なさってもよいかもしれません。
A  照射した部位、特に追加照射をした部位は、しばらくは硬さが他の部分より残ると思います。時間がたつと通常だんだん軟らかくなってきますが、個人差があります。マンモグラフィ検査時には、もしあまり痛いようなら担当の技師さんや主治医におっしゃっていただけるとよいと思います。
B  癒着している部分を切り離すということでしょうか? 文面からだけでは判断がつきかねます。手術の方法は、主治医の先生からよくご説明してもらったほうがよいと思います。
C  病変のなかには良性なのか癌なのかが、顕微鏡でみても判断が難しいものがあります。おそらくそのような病変が断端にあったのかもしれませんね。こちらのほうも主治医の先生に伺ってみるのが一番です。
D  悪性腫瘍の既往のある方は、基本的には臓器移植のドナーや輸血の適応からは外れることになっています。悪性腫瘍と規定されているだけで、浸潤がん、非浸潤癌などの区別はしていないようです。(文責 俵矢)

 

No.4819-1】 06年01月05日    H 
今後の治療について

新年早々、申し訳ありませんが、相談させていただきます。2000年3月に乳癌と診断され、翌月の4月に左乳房・左腋窩リンパ節切除の手術をしました。病理検査で、リンパ節7つにガン細胞があったことがわかり、約半年間抗ガン剤(EC)を点滴、5年間ホルモンの薬(ノルバデクス)を服用しました。5年目の2005年3月に、左鎖骨下リンパ節に再発し、手術により切除しました。病理検査で、リンパ節9つにガン細胞がみつかり、約3ヶ月間抗ガン(タキソール)を点滴後、自分の希望で約3ヶ月間抗ガン剤(EC)を点滴し、その後30回放射線をあてました。今、体の具合はなんともなく過ごしています。今後、どのような治療をしていけばよいのでしょうか? 薬を飲むべきなのでしょうか? 飲むとしたら、どのような薬がよいのでしょうか? それ以外に、すべき治療があるのでしょうか? 相談いたします。

術後にノルバデックスを飲んでいらっしゃるので、おそらくホルモン受容体は陽性なのだと思いますので、そのつもりでお話します。ホルモン感受性が陽性で、リンパ節転移のみということであれば、今後はホルモン療法を行うのがよいかと思います。ホルモン療法は、閉経後であればアロマターゼ阻害薬(のみ薬)がよいのではないかと思います。手術で再発したリンパ節を切除しているようなので、そのリンパ節もホルモン感受性も調べた上で治療を決定するのがよいと思います。おそらく主治医の先生は既にそのデータも調べたうえで治療なさっていると思うので、主治医の先生とよく御相談なさってくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4819-2】 06年01月09日    H 
今後の治療について(2)

回答ありがとうございます。ホルモン療法を勧めていただきましたが、閉経前だったら、どのような治療がよいのでしょうか? 閉経しているかどうかは、まだ検査結果が出ていないため、わからないのです。再度質問させていただきますが、教えてください。

勝手に閉経後と解釈してしまいすみません。もし現在月経があるようでしたら、LH−RHアナログ(ゾラデックス、リュープリン:注射です)とタモキシフェン(ノルバデックス、タスオミンD:飲み薬です)を併用するか、タモキシフェン単独でということになります。EC療法を行う前は月経があったが、現在はないという場合は、女性ホルモンの状態をみて、閉経前の状態にあるのか閉経後の状態にあるのかをみて治療を決定することになります。ただし判断が困難な場合があるので、この場合は飲み薬単独で始めて、生理がくるようならLH−RHアナログの追加を考えることになると思います。主治医の先生とよく相談なさってくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4818】 06年01月05日    K.N.
脇の下の腫れについて

先週より、こちらを拝見させていただいております。37歳です。2、3ヶ月前から右脇の下が少し腫れているのに気づきましたが、脇の下の腫れが乳がんと関係があるとは思っておらず、そのままにしておりました。たまに少し何かに押されているような感じがしていました。先週から更に腫れてきて、たまに痛みます。なお、自分では特に胸のしこりは感じられませんが、左胸よりは堅い感じがするのですが・・・。やはり乳がんの可能性があるとは思いますが、他の可能性も考えられるのでしょうか。とりあえず乳腺専門外科へ休み明けに行く予定です。よろしくお願いいたします。

「腋の下の腫れ」といっただけでは、イコール乳癌ということにはもちろんなりません。リンパ節の腫大(良性の場合とがんの転移の場合がある)や、副乳腺(生まれつき腋のところに乳腺がある)などいろいろの可能性があります。悩むより、早めに専門医を受診してみてくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4817】 06年01月05日    J.I. 
術前化学療法後のセンチネルについて

今回手術することになりました。昨年5月、46歳の時に乳房の痛みを感じ、血性分泌物がでるようになり、乳がんと診断されました。肥満体型で、出産経験はありません。乳頭乳管癌硬癌で、腫瘍は概ね9センチ。StageV期(触診やエコーではリンパ節転移は認められないが、手術するまではっきりしたことはわからないとのことでした)。生検の結果 ClassX、病理組織検査診断名 invasine ductal carcinoma、TMN分類:T3M0N0 浸潤性、悪性度 GradeV/5 異形度 V/5です。ホルモン感受性 陽性。Her2感受性 陽性(※ハーセプテストで1、陰性なるもFISH法にては陽性)。骨シンチ、頭部MRI、胸部CT、腹部エコーで転移は認められませんでした。
術前化学療法で3週に一回の頻度でCEFを4クール、タキソテールを4クール実施しました。腫瘍は一回り縮小しました。術後の検査では、エコーでもともと1つであった腫瘍が、1.5cmのもの3つにわかれていました。エコー上はリンパ節転移を認めず、他の検査でも遠隔転移はありませんでした。今回手術することになりました。以前乳がん術後にリンパ浮腫を起こして、腕が象足のようにむくんだ人をみたことがあります。指もグローブのようになっていました。その人は「腕を上げることもできないし、とにかく腕が重だるくて、日常生活のほとんどのことができない」と嘆いていました。私は、上肢をよく使う仕事をしています。術後リンパ浮腫がひどいと職場復帰が難しいので、できるだけリンパを残したいと思っていました。先日センチネルリンパ生検について伺ったところ、術前化学療法をするとリンパの流れが変わってしまい、一割の誤差が生じるし、2cm程度の腫瘍の人でもその三割にリンパ節への転移が認められるので、腫瘍の大きい者はセンチネルせずに、初めからレベル2までリンパ廓清した方が好ましいと言われました。ただし、通常リンパ郭清した者が重症のリンパ浮腫をおこすのは5%だが、私のような肥満では浮腫を生じ易いとのことです。どちらにするかは私しだいとのことです。再発・転移の危険を冒してまでリンパを残したいと思っているわけではありませんが、仕事を失うのも私にとっては重大問題です。どうすべきか決めかねております。化学療法後のセンチネリンパ生検について詳しく教えてください。
また、術前化学療法の効果と予後に関連性はありますか。腋窩リンパ節はエコーでも認められないし触診でもわからないのですが、単に肉付きがよいからわかりづらいだけかもしれません。気のせいか押すと痛みがありますが、リンパ節転移の徴候ではないですか。どうかよろしくお願いします。

化学療法後のセンチネルリンパ節生検については、主治医の先生がご説明されたように、患者さんにとって利益があるかどうかは現在のところはまだ結論が出ていない状態です。ですので、将来的にはわかりませんが現段階では化学療法後には腋窩郭清をするのが標準的な治療だと思います。相談者さんのご職業はどういったご職業なのでしょうか。通常は腋窩郭清を行っても、普通の仕事であれば仕事を失うというほどの合併症が出ることは少ないように思います。もし、腕をよく遣われるお仕事で、やはり心配というのであれば、その旨主治医の先生と御相談なさって、デメリットがあるかもしれないという点を理解した上でなら、センチネルリンパ節生検など縮小郭清も適応となってくると思います。(文責 俵矢)

 

No.4816】 06年01月05日    CE
転移性乳がん(肺転移)について その6 (HPNo.4454-6)

毎回、ありがとうございます。HPNo.4454でお答え頂いている者ですが、今回も宜しくお願い致します。
1) 9月に肺転移が発覚した時は、8月、9月、10月と続けて血液検査をしていたのですが、11月、12月と二ヶ月は血液検査はしませんでした。毎月々の血液検査は必要ないのでしょうか?(12月は、CT検査のみを行いました)
2) 11月30日から四日間生理があり、12月21日診察時に、その旨をお話をした所、「アリミデックスは効いてないみたいですね」と言われ、「ゾラデックスを2〜3ヶ月やって様子をみましょう」との事。その際、胸の中央の継続的な痛みを訴えたら、ボルタレン錠とセルベックスカプセルを処方していただきましたが、アリミデックスはゾラデックスと一緒には処方出来ないとの事。ボルタレン錠とセルベックスカプセルは毎日食後3回、ゾラデックス月一回を3ヶ月(2006年2月まで)、この方法で転移した癌が大きくなってしまうとかの、手遅れになるようなことはないのでしょうか? 適切な方法なのでしょうか?
3) CT検査で胸の中央上に白い塊が写っていて、その部分が常に痛みを感じるのですが、この痛みを取る方法は、ボルタレン錠とセルベックスカプセル以外にはないのでしょうか?
4) 胸の中央の痛みの部分が以前よりも上に移動(3p位)しているみたいです。このまま頭の方にいかないか、とても心配ですが、大丈夫でしょうか? 移動を止める方法はあるのでしょうか?
5) ハーセプチン+タキサン系を一日でも早くやった方がと思うのですが、2月、3月でも問題は無いでしょうか?
6) ハーセプチンを使う時は、ハーセプテストをすることは通常の様ですが、そのテストとはどういうものなのでしょうか? もし今の病院でハーセプテストをやらないようであれば、やって戴く様にお願いをした方が良いでしょうか?

5)6) HPNo.4799を拝見すると、Her2陰性と記載されています。これがハーセプテストの結果だと思います。これが陰性であればハーセプチンの効果は期待できないので、ハーセプチンの適応外となります。他の治療法を検討することになります。
3)4) 胸の中央上というと、胸骨などの骨や、リンパ節、胸壁など考えられるのですが、どれなのでしょう。文面からはわからないのでお答えは難しいのですが、痛みを止めるお薬は最近よいお薬がたくさんありますので、主治医の先生と御相談なさってみてくださいね。
1) ある腫瘍マーカーが高値を示した場合は、治療経過をみるために参考になります。治療前から高値でない場合は、あまり参考にならないので、ひんぱんに採血せず間をおいてもよいと思われます。あなたの場合はどうなのか、腫瘍マーカーの値や推移を主治医の先生にお聞きになってみてくださいね。
2) 「生理」が排卵を伴う通常の生理であるのか、不正性器出血であるのかが、一回の生理では判断が難しいことがあります。アリミデックスを使用しているということは、アリミデックス開始時点では生理がなかったということになりますが、その時点で自然閉経後であったのか、抗がん剤の前治療歴があって、その後閉経状態にあったのかも考えなくてはなりません。血液検査などでホルモン状態をチェックするのも判断の助けになるかと思います。もし閉経前のホルモン状態であるならば、ゾラデックスを使用するのがよいかと思います。そのあたりをよく主治医とお話しになってください。(文責 俵矢)

 

No.4815】 06年01月05日    E.K. 
抗癌剤治療について(2)(HPNo.4799-2

先日No.4799でお答えをいただきまして、ありがとうございました。1/5からEC療法で4回、その後タキソテールを4回やります。デカドロン16mg、カイトリル1Aの後ファルモルビシン136mg、エンドキサン900mg、リペラン1Aという計画です。ファルモルビシンの投入量が多いよう思いますが、いかがでしょうか。体表面積1.507uです(159cm51kg)。
いろいろ副作用は聞いていおり、初めてで不安も感じていますので、またご相談させていただきました。宜しくお願い致します。

ファルモルビシンの投薬量は体表面積当たりでは90mg程度なので、多すぎるということはないと思います。副作用に関しては、適切にコントロールされれば決して怖いものではありません。特に初めての抗がん剤の前は不安に思われることが多いですが、副作用対策も進歩していますので「案ずるより生むが安し」と思いますよ。頑張ってください。(文責 俵矢)

 

No.4814-1】 06年01月05日    Y
米粒大のしこりがあります

40歳、子供が1人いる主婦です。両方の乳房に米粒大のしこりが、それぞれ2〜3個ずつあります。乳首のすぐそばと、乳房の下の方のやや外側です。よく動き、硬いという感じはしません。大きさも特に大きくなっていく感じはしていませんし、どれも触った感触は同じような感じです。米粒大のしこりでもガンの可能性はあると思いますが、こんなに両側に数個も出来るのでしょうか? 去年秋の乳がん検診時に、「のう胞が1つ、石灰化(細胞診で良性)、あと乳腺症のしこりは沢山ある」と言われています。米粒大のしこりについては、特に医師からは何も言われていませんでした(自分でも秋の時は気がついてなく、最近気がついたのです)。お尋ねしたいのは、急いで診察を受けたほうがいいのでしょうか? しばらく自己検診でいいのでしょうか? 可能性としては、どんなことが考えられるのでしょうか? よろしくお願いいたします。

両方の乳房にたくさんできるという場合は、片方に一箇所あるいは数箇所似たような場所にある場合と比べると、乳癌である可能性はどちらかというと低いと思います。しかし調べてみないとわからないので、不安を抱えて悩むより、早めに専門医を受診されるとよいと思いますよ。ひとりで悩まないでくださいね。(文責 俵矢)

 

No.4814-2】 06年02月27日    Y
乳腺症のしこりについて

先月HPNo.4814で、米粒大のしこりのことでお尋ねしたものです(両方の乳房に数個ずつあります)。あれから病院で検診(触診、マンモグラフィー、エコー)を受けました。結果、「エコーで触れていないので乳腺症でしょう」との事でした(以前の検診時から乳腺症は指摘されていました)。また、医師からは、「これから大きくなったり増えたりする事もあります」と言われており、実際検診後に月経が1度来てから、さらにしこりが増えたような気がします。検診は次回は半年後で、「その間に何か大きなしこりが出来たりしたら、すぐ来たほうがいいですね?」と聞いたら、「そうですけど、その可能性はまず無いと思うなぁ」と笑っていました。ここでお尋ねしたのは
1) 乳腺症のしこりのイメージはゴロゴロしたようなイメージなのですが、私のような米粒や仁丹のようなしこりもあるのでしょうか?
2) この先、しこりが増えた時に半年後まで待っていいものなのか、急いで病院に行ったほうがいいしこりなのか、自分での判断の目安?方法?はあるのでしょか?
3) ビタミン剤のサプリメント(ビタミンE配合)を飲んでいますが、関係はあるのでしょうか?

このしこりの他にも、のう胞や石灰化部分(細胞診で良性との事)もあり、何かと心配です。また、のう胞は細胞診はしていないのですが、したほうがいいのでしょうか? どうぞ、よろしくお願いいたします。

1) そのように触れるものもあります。
2) 今までと変わった感じがあるとき病院を受診したらどうでしょうか。
3) ビタミン剤やサプリメントはホルモンバランスに影響を与える可能性がありますので、関係があるかもしれません。

乳腺症がある人は、のう胞や乳腺に石灰化部分を認めることがよくあります。(文責 麻賀)

 

No.4813】 06年01月05日    GH
術後の治療方法について

妻のことで初めて相談させていただきます。よろしくお願い致します。妻は42歳、子供有り、閉経前です。今後、出産の予定はありません。2cm以下のしこりが多数、広範囲に広がっており、乳癌(浸潤癌)と診断され、11月に左胸全摘手術を受けました。病理結果はER:+ PgR:+ HER2:1+ ほとんどが非浸潤で、1カ所に1mmの微小浸潤がありました。センチネルリンパ節には転移なし(0/4)です。今後の治療として、@ホルモン治療(ノルバデックスのみ)Aホルモン治療(ノルバデックス+ゾラデックス)B無治療 の選択があると言われました。そこで質問なのですが、
1)一般的に非浸潤癌で全摘をした場合は無治療で良いと本に書いてありましたが、1カ所でも浸潤癌が見つかった場合は補助治療を行うものなのでしょうか?
2)閉経前の場合でのホルモン治療は、ノルバデックス+ゾラデックスのほうが効果的だと思います。ただ、再発が低リスク?と考えられる妻の場合は、ノルバデックスだけでも良いのでしょうか?
3)ノルバデックスのみとノルバデックス+ゾラデックスの場合では、副作用の出方にかなり差があるのでしょうか? また、副作用と治療の効果を考えた場合、妻の場合はどれを選択するのがベストでしょうか?
4)@,A、Bを選択した場合のおおよその再発率が分かれば教えてください。

以上、ご返答を宜しくお願い申し上げます。

術後補助化学療法としてのホルモン療法の効果は、無治療<ノルバデックス単独<ノルバデックス 、ゾラデックス併用の順に高くなります。またノルバデックスの服用は、新しく反対側にできる乳がんの予防にも効果的とされています。
奥様の場合は乳管内成分優位の浸潤がんで浸潤部が1mmということで、再発率はおそらく無治療でも数パーセント程度と思われます。ホルモン療法の効果はもちろんありますが、もともとの再発率が非常に低いので、どの治療法を選んでも再発率の絶対差は少ないと思います。副作用に関してはゾラデックスを併用した場合、更年期障害のような症状が併用しない場合に比べると強く出ると思われます(個人差もあるのでなんともいえませんが)。
St Gallennのコンセンサス会議での推奨治療は無治療またはノルバデックスとなっていますが、どれがベストな治療法かということに関しては患者さん本人の考え方も重要です。主治医とよく御相談になって決定されるのがいいと思います。(文責 俵矢)

 

No.4812】 06年01月05日    F.Y. 
化学療法について

母のことで教えて頂きたくメールしました。10月に手術をし、現在化学療法中です。母は年齢65歳、しこりの大きさは、脇下が500円玉大、乳房が1cmで深く、リンパ節転移も6個ありました。ホルモンレセプターはマイナスです。先日3クール目を終え、今は副作用(特に今は吐き気・嘔吐)に苦しんでいます。今までも副作用はひどく、入院して点滴も受けていたのですが、今回は年末年始ということや、一人暮らしで猫を飼っていること、また病院独特の臭いに耐えられないこともあり、どうしても自宅で過ごすというので入院しませんでした。今回は特にひどかったようで、4クール目は受けないと言い出しました。そこで教えて頂きたいのですが、あと1回を止めると、効果としてはどのくらい変わってくるものなのでしょうか? この後、タキソール系の治療・放射線治療もする予定です。その後外来で静脈注射もするということでした。

術後補助療法としての抗がん剤治療では、「決められた量」を「決められた期間」できちんと投与することが大変重要です。もちろん副作用のために期間が延長したり中止になってしまうこともあります。その場合これまでの治療が全く無駄になるということはないとは思いますが、その治療の最大の力を発揮することはできなくなってしまいます。化学療法を続行するか、中止するかは、副作用と期待される効果とのバランスで総合的に判断する必要があります。お母様の場合、ホルモンレセプターがマイナスでリンパ節転移が6個あるとのことであれば、術後補助化学療法を行うことで明らかな再発の抑制効果を期待できます。
おそらく現在アントラサイクリン系抗がん剤(アドリアマイシンあるいはエピルビシン)を含んだ治療を受けられているのだと思います。これらのお薬は吐気を起こす力が比較的強いお薬ですが、それに比べると追加予定のタキサン系の薬剤は吐気を起こす力が比較的弱いと思います。今受けている抗がん剤治療が最大限の効果を発揮できるよう、もう少し頑張るかあるいはやめるかについては、副作用の強さ、ご本人の考え方も十分に尊重する必要があるので、主治医と今一度御相談なさるのがよいと思います。(文責 俵矢)

 

No.4811】 06年01月05日    T.T. 
乳輪のできもの

今月で34才になる2児の母です。右の乳首のすぐ横に(乳輪の範囲)二つ目の乳首?のようなできものがあります。2年ほど前からなのですが、別に痛みもなければ汁がでているわけでもなく、色も乳首と全く同じか薄い皮膚の色で、何か化膿しているわけでもなさそうだったので、しばらく様子を見、現在に至るのですが、その細胞が分裂しながら徐々に年月を経て大きくなってきているのも自覚していました。なぜここまで放っていたかというのも先ほど述べたとおりで、こちらで相談させていただいているのも、昨日突然、急に大きくなり、その様子も充血したように赤黒く、気味悪く、不安です。ガンにも色々あって、一般的に知られている乳房中のしこりの判断だけがまずは心配の元だと、のん気に構えていた自分を責めつつ、年始なので病院もあいておらず、心配です。ガんなのか炎症的な疾患で留まっているのか等、回答よろしくお願いします。

診察をしていないので正直なんともいえませんが、文面から拝見する限りは悪性疾患(「がん」)の可能性はどちらかというと低いようには思います。先天的に乳頭が複数ある方もいらっしゃいますし、またいわゆる「いぼ」のようなものも考えられると思います。ただし自己判断は禁物です。早めに医療機関を受診なさって診察してもらうことが大事だと思います。(文責 俵矢)

 

No.4810】 06年01月02日    H.F.
温存手術後のホルモン療法について

いつも拝見させていただいております。今年11月に左乳房温存手術を受け、現在リューブリンSRを一回と12月に入ってからアリミデックスを毎朝服用しています。38歳で閉経前ですが、Her2が過剰発現しているのでノルバは効きにくいということと、リューブリンによって閉経状態であればアリミデックスの方が効果が高いという臨床もあると、私なりにいろいろ調べて主治医にお願いしているところですが、No4793のコメントを拝見していると、私の方法では、乳癌細胞には何も働きかけていないのではないかと、とても不安になりました。基本的には、手術で取っているので大丈夫と考えてよろしいのでしょうか? 自分なりに調べてアリミデックスにしたのですが、閉経前の知り合いは皆ノルバを服用しており、本当にこれがいちばん再発を防ぐ薬の選択なのか、ご意見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

理論的には、HPNo.4793のAとBの組み合わせ(リュープリン+アリミデックス等)も選択肢になります。しかし、日本の医療現場では、アリミデックスは閉経後乳癌に対してのみ保険適応が認められている薬剤であり、貴女のように38歳で閉経前の方には、残念ながら保険診療の範囲内では使用することができません。患者さんの希望があれば、場合によっては卵巣摘除を行ってアリミデックスを使用する事もありますが、Aと@の組み合わせ等(リュープリン+ノルバデックス等)も保険適応となっています。奏効率に関しては、併用群(リュープリン+ノルバデックス等)の方が、リュープリン単独よりも有意に優れています。貴女の現在の状態を最も把握して下さっている主治医と充分なコンタクトを取り、納得のいく治療を選択してください。(文責 須田)

 

No.4809】 06年01月01日    N 
乳頭の陥没について

はじめまして。30歳、出産経験なしです。ここ数か月前から左乳首がだんだんへこんできている気がします。元に戻っている時もあります。しこりらしきものは見つかりませんが、たまに胸から脇の下あたりが軽く痛むことがあります。乳首のへこみは癌に関連があるのでしょうか? 一度検査にいったほうがいいでしょうか? ご意見を聞かせてください。よろしくお願いします。

乳頭が陥没していることはしばしば認められますが、ほとんどが大きな問題とはなりません。ただ徐々に凹んでいるとすると、それはその直下にできた乳癌の影響ということもあります。念のため一度(乳腺)外科受診をお勧めいたします。(文責 谷)

 

No.4808-1】 06年01月01日    T.S.
乳がん手術後の授乳について

1年前に左乳がんの温存手術+放射線治療を行った35歳の主婦です。マンモグラフィの石灰化で発見できた早期の乳がんだったため、微小浸潤を伴う非浸潤ガンで、再発の可能性もかなり少ないと言われました。当時、子どもはいなかったので赤ちゃんについて相談したところ、考えてもよいとお話いただき、現在妊娠しました。乳腺外科専門医からは、「患側からは授乳できないが、健側からの授乳は可能」と聞いておりましたが、産婦人科の医師より、「授乳は避けた方がよいのではないか」とのアドバイスがありました。乳がんの再発可能性というよりも、授乳中は乳がんに関する検査が出来ない、もしくはしても発見しづらいため、母体のため、出産後すぐ母乳をとめる薬を飲み、ミルクで育てた方がよいのではないか、とのことでした。現在妊娠2ヶ月なので、まだ時間はあるため、乳腺外科の医師とも相談の上、考えていこうということになっております。No.1884に同様の質問があり、その回答の中で、「健側の授乳は再発に問題ない」旨、記述がございました。これは再発に関しては問題ないということであり、検査などを考えると、やはり授乳は避けた方が賢明なのでしょうか。よろしければアドバイスを賜りたく、お願い申し上げます。

乳癌術後1年、現在妊娠2ヶ月とのこと、出産後の授乳についてのご質問です。率直に考えれば、健側で授乳するぶんには悪影響はなしと考えられますが、実際には患側乳房も当然張ってきますので、乳腺炎のトラブル等は十分に可能性として理解していなければなりません。また授乳期には患側乳房の検査も困難となる可能性がありますので、そのことも十分に理解した上でないといけません。それらを踏まえた上で、それでも授乳の希望が強いのであれば、決して授乳は不可能なことではないと思いますので、乳腺外科の主治医の先生とよく相談のうえ、決定なさってください。(文責 谷)

 

No.4808-2】 06年06月15日    T.S.
乳がん手術後の授乳について(2)

以前、HPNo.4808で質問させていただいた者です。お忙しい中、アドバイスをありがとうございました。大変参考になりました。改めてご意見を伺いたいことがあり、メールいたしました。よろしくお願い申し上げます。
2004年7月に左胸乳がんの温存手術+放射線治療を受けた、現在36歳の主婦です。マンモグラフィの石灰化で発見できた早期の乳がんだったため、微小浸潤を伴う非浸潤ガンで、再発の可能性もかなり少ないと言われました。その後妊娠し、現在妊娠8ヶ月になります。産婦人科医より、「授乳中乳がんに関する検査が出来ない、もしくは発見しづらいため、授乳は避けた方がよいのではないか」と言われ、この相談室にご意見を伺いました。その後、産婦人科医より、妊娠32週を過ぎたら乳腺外科医と授乳について相談するように言われ、今度乳腺外科医と相談することになっていますが、それに際し、アドバイスいただければ有難いです。
1) 産婦人科医は、出産後すぐに「カバサール」という薬を一度飲むことで母乳を止め、ミルクで育てた方がよいと勧めてくれていますが、この薬は、乳がんや体には特に影響はないのでしょうか。母乳を止める薬としては、一般的に使われているものなのでしょうか。
2) 個人差や考え方があるかと思いますが、乳がんの人の多くは母乳を止めて育児なさる方が多いのでしょうか。
3) 前回、相談室より、「乳腺炎のトラブル等も十分に可能性として理解する必要がある」とアドバイスいただきました。妹の出産時、乳腺炎になったことがあります。姉妹ですので、同じトラブルの可能性が通常より高いのかもしれませんが、乳腺炎など、授乳に関するトラブルが乳がん自体に影響を及ぼすのでしょうか。乳がん自体に影響があるというよりも、乳がんが見落とされやすいということなのでしょうか。
4) まだ1人目も出産していないので恐縮ですが、もし、2人目の赤ちゃんを考えるとすると、間隔をあけた方がよいのでしょうか(2年くらいあけて、2人目が授かればという気がしてはいるのですが...)。
5) 今後乳腺外科医のお話を伺いますが、その際に確認するポイントなどございますでしょうか。また、産婦人科医に確認した方がよいことはございますか?

1) がんを心配して、母乳を止める必要はないと思います。その前に、放射線や手術の影響で手術した方の乳房から母乳がでない可能性もあります。カバサールは、母乳を止めるのによく使われます。乳がんの術後に妊娠した患者さんに使用して、再発を助長したという報告はありません。
2) ねて、母乳を止めることは必要ないと思います。出るのなら、あげて下さい。
3)4)5) 放射線や手術の影響で、手術した方の乳房に炎症が起こりやすいためです。乳頭のすぐ近くを手術でいじっている場合、乳腺や乳管の癒着(ひっつく)、瘢痕(かたくしこって治る)がおこり、おっぱいの通りが悪くなってうっ滞性乳腺炎をおこしやすくなるわけです。また、乳腺のはじっこが残っている場合、乳頭までの通り道がすでにないわけで、必ずその部分はおっぱい(乳汁)がうっ滞します。そういう点で、カバサール→人工乳を産婦人科の先生は勧めておられるのだと思います。しかし、手術後に授乳できたという報告も少なからずあります。すでに、妊娠8カ月なので乳頭からのおっぱいの分泌を確認できると思います。まずは、トライしてみては?(文責 緒方)

 

No.4808-3】 06年07月10日    T.S.
乳がん手術後の授乳について(3)

早速回答をいただき、ありがとうございます。参考になるアドバイスを今回もいただき、ありがとうございました。先日、乳腺外科の担当医にお話を伺ったところ、「授乳中でもエコーやマンモグラフィーの検査は可能だし、乳腺が発達しているので多少見にくいところがあるだろうが、心配することはないので、授乳しても問題ないと思う」とのことでした。「手術側は恐らく母乳は出ないこともあり、ミルクと混合になるだろう」とのことと、「期間的には6ヶ月くらい」とのアドバイスもいただきました。産婦人科の担当医は、乳腺外科がOKしているなら、「医学的に授乳をこちらからやめた方がいいと勧めることはない。ただ、1〜2年母乳をあげるということは想定していないと思う」とのご意見でした。私自身が精神的に不安ということなら、カバサールで初めから母乳を止めてミルクで育てる方法もあるので、生まれるまであと1ヶ月、考える時間はあるという結論になりました。再度の質問で恐縮ですが、以下について教えていただければと存じます。妊娠9ヶ月になりましたが、特に目に見えるようなおっぱいの分泌は、健側&手術側ともにまだありません(母乳マッサージはしておりません)。また、手術側は、C領域で乳頭は残っていますが、近くを手術しており、確かに硬くなっています。
1) 手術側は、うっ滞性乳腺炎を起こしやすくなるとのことですが、普通の乳腺炎と違うものなのでしょうか? どのような症状が起こる可能性があるのでしょうか。
2) うっ滞性乳腺炎が起きた場合、どのように治療するのでしょうか? 乳がんへの影響は考えられますか?

よろしくお願いいたします。

1) 普通の乳腺炎と違うことはないと思います。
2) うっ滞性乳腺炎が起きた場合、保存的に薬などで治療する場合から、乳腺膿瘍にまでひどくなれば切開・排膿する場合など、いろいろな治療法があります。乳がんへの影響は考えなくていいと思います。(文責 石川)

 

No.4807】 06年01月01日    Y.M. 
マンモグラフィ検診でのカテゴリー3

お忙しいところを失礼致します。先日、母(54歳)が集団検診を受けて本日通知が来ました。カテゴリー3、精密検査を受けるようにと書かれておりましたが、左乳房の真ん中上辺りに丸がしてありました。自覚症状はなく、詳しいことが書かれていないため不安に思っています。以下、母のことを書かせて頂きます。年齢54歳、出産経験3度、自覚症状なし、閉経51歳、触診では問題はなく、マンモグラフィにて見つかったようです。もちろん精密検査を受けた後に、ご質問させて頂くのが本当だと思います。ただ私的なことで申し訳ないのですが、私の父が数年前に病死した時、亡くなるまで病名が不明のままでした。その時の不安が頭をよぎり、少しでもいいので情報が欲しいというのがございます。過去のQ&Aも参考にさせて頂きましたが、やはり直接お聞きしたいと思い、メールした次第です。これだけの情報で申し訳ありません。分かる範囲で結構ですので、ご連絡頂けると幸いです。

マンモグラフィ検診でのカテゴリー3とは、良性の可能性が強いが、悪性の否定ができないため精密検査を受けることを推奨されるグループです。お母様の場合についてどのような理由でカテゴリー3となったのかはわかりませんが、いずれにせよ早々に(乳腺)外科を受診されることをお勧めいたします。(文責 谷)

 

No.4806】 06年01月01日    S
マンモトームか針細胞検査か?

はじめてメールさせていただきます。わたしは海外に住んでいる34歳のものです。授乳を3ヶ月前にやめたのですが、現在も若干の母乳が出ています。胸がはって熱いような気がして、触ると左の胸(下方)にゼリー状の異物が感じられたため、今胸腺外科に通っております。すでに触診・超音波・マンモグラフィーを終えて、先生がおっしゃるには、90%くらいの確立で1.5cmx0.6cmほどの良性腫瘍。(マンモグラフィーの形から)薦められているのが、マンモトームです。まだ小さいので腫瘍ごととってしまって調べれば、癌かも分かるし、腫瘍を取り除けるとのこと。今このマンモトームをするか、針での細胞検診を先にしようか悩んでいます。マンモトームの危険性はかなりあるのでしょうか?ちなみに実母は乳がんにかかり、乳房を摘出しています。海外で気軽にセカンドオピニオンを聞ける先生も見つからず困っています。アドバイスお願いいたします。

現時点で選択は4つ。1)このまま経過観察、2)細い針による細胞診の検査、3)マンモトームによる組織診、4)腫瘤摘出術。このうち主治医の先生は3)を勧めておられるとのことだと思います。マンモトームとはしこりの位置を確認しながらその部位の組織を太い針で一部採取する器械で、局所麻酔をしてから行いますが、侵襲の比較的少ない方法といえます。施行後の出血が主な合併症だと思います。以上を踏まえて主治医の先生とよくご相談なさってください。(文責 谷)

 

No.4805】 06年01月01日    H.K  
白血球の数値に関する問い合わせ

よろしくお願い申し上げます。私、46歳、11月1日にレベル2までの郭清手術を受けました。転移はリンパ節1箇所、核異型度中レベル、Her2陰性、ホルモンレセプター両方とも陽性、現在化学治療中。アドリアシン、エンドキサンという組み合わせで6回の予定、すでに3回終了しました。2回目、3回目とも抗癌剤投与前の採血では白血球の数値が低かったのですが、投与することに決定。とりあえず今までのところこれといった問題は無いのですが、今後、白血球が低めの場合どうするべきか、不安に思って相談させていただきます。平常は3000あることを確認してから投与となるようですが、私の場合2回目は2900、3回目には2800までしか戻っていませんでした。手術前の血液検査により、もともと私の白血球の数は平均値内ではあるがかなり低いということで、このような体質であるが問題ないという説明を受けています。従って 他の患者さんたちより数値が戻りにくいことは十分考えられるのですが、今後更に投与前採血で数値が下がってしまっていた場合、大事をとって投与の日程を先送りにするべきなのでしょうか。前回も、先生に”今日はどうしますか?”と聞かれ、困っています。私としては化学治療はできるだけ短期間に終了させたいのですが、素人判断では数値が低くても投与してもらうべきなのかどうかわからず、メールさせていただきました。

いまアドリアシン+エンドキサン(AC療法)の治療中とのこと、つらい中、大変がんばっておられることとお察し致します。さて、抗がん剤治療の前に我々医師は必ず採血を行い、いくつかの項目をチェックしますが、その中でも白血球の値は、最もも気になるところです。ケースバイケースではありますが、白血球が3000未満の場合は抗がん剤治療をその日は見送ることがあります。仰るとおり治療を早く行えば早く終了できますので先送りはできる限りしたくありませんが、白血球の値が低いまま治療を行うと、そのあと白血球がとても低い値になり、感染の機会が増えることがあります。主治医の先生が「今日はどうしましょうか?」とお聞きになっている時は、やってやれなくはないと先生がご判断されている時でしょうから、自分自身に問題がなければ治療をやっていただいて問題ないと思いますし、やるべきでないと主治医の先生がご判断された場合は、自分から「今日はやめましょう」とおっしゃると思います。今後も抗癌剤治療、がんばってください。(文責 谷)

 

No.4804】 06年01月01日    M 
乳がん検診の結果

よろしくお願いします。48歳、2人の子供がいます。11月末、乳腺専門医のところで、市の検診を受けました。マンモグラフィーとエコーによる検査で、先生は、「6mmくらいだな。3ヶ月後、もう一度来なさい」と言われました。自分では、一切しこりは分かりません。マンモグラフィーとエコーの検査では、診断の確率はとても高く感じているのですが、乳がんの可能性はとても高いと覚悟を決めたほうがいいですか? 毎日毎日不安でたまりません。ネットで調べても、検診を受けようというのはあるのですが、機械の信頼性の高さについては、あまり記載されていません。よろしくお願いします。

6mmくらいであるその病変を主治医の先生がどのように診断されたのかが分かりませんが、3ヵ月後に再検といわれていることから推測するに、悪性の可能性はそれほど強くないのではないでしょうか? いずれにせよ心配がとても強いようでいらっしゃいますので、このまま3ヶ月待つのでなく、なるべく早くにその先生に今の状態(診断)を再度説明していただく必要性があると考えます。(文責 谷)

 

No.4803】 06年01月01日    B
リュープリンについて(HPNo.4372-5)

No.4372で質問させていただいたものです。再三の質問で申し訳ありませんが、術後治療についてもう1度お聞きしたくメールいたしました。45才、3ミリの非浸潤性小葉癌を外科生検で摘出後、温存手術を行いました。手術の組織検査では先の小葉癌の浸潤としての断端はマイナスでしたが、少し離れたところにポツリポツリと小さな癌が点在しており、こちらの断端はプラスという事でした(リンパ節転移(−)、ホルモン感受性(+))。術後すぐにノルバデックスの服用を開始し、ノルバを服用しながら放射線治療30回を終了しました。放射線終了後初めての主治医への受診時、このままノルバ服用で経過観察とのお話しで受診を終え、帰り際に何気なく、「ところで先生、生理が止まると言われましたが、止まっていませんが…」と伝えると、「そうですかぁ、生理は止めておいたほうが良いからね、今日から月1回注射に来てください。」と言われ、皮内中をしました。処置処方箋にはリュープリンとありましたが、説明は何もありませんでした。受診中生理の事は何も質問されず、たまたま私が思いついて口にしなければ出されなかった処方であり、オマケのような感じを受けました。会計時、その値段にびっくりし、してもしなくてもあまり大差ない処置であれば、無理にやる必要はないのではとの疑問が湧きました。ホルモン療法についてのこちらのサイトの過去の質問を拝見させていただきましたが、私の場合適応なのかどうかがよく分かりません。ただ生理を止める目的ならばもっと値段的に手頃なものはないのか。また、月1回のリュープリンが最善の選択だとしたらノルバデックスもこのまま併用した方がよいのか、先生の見解をお聞かせいただければ幸いです。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

3ミリの非浸潤性小葉癌術後とのことですが、他の部位にも病変があったとのこと、その多発していた他の部位の癌をどの程度重要視するかが問題だと考えられます。放射線療法は行っておりますので、ノルバデックスのみでよしとする意見もあると思いますし、前回の回答でもお答えされていますように化学療法施行もひとつの選択だと思います。今回のようにLH−RHアゴニストという種類に分類される薬であるリュープリンをノルバデックスに上乗せするのも、充分に効果の期待できる方法のひとつと考えられ、どれが一番よい方法かと申し上げにくいのは、貴女のケースがいわゆる応用問題であるからだと思います。再度主治医の先生とよく話し合って、納得の行く治療をお受けになっていただきたいと考えます。(文責 谷)

 

No.4802】 06年01月01日    S
肝機能低下、胸部X線検査異常陰影について(HPNo.3350-4)

HPNo.3350で相談していただいたSです。去年11月より、ホルモン治療(ノルバテックス、ゾラデックス)を始め、今年8月よりゾラデックスからリュープリンに変わりました。ずっと、体のしびれ、右胸痛、倦怠感が続いています。また、2ヶ月ほど前からは、今までになかったジンジンとした腰痛があります。日常生活を送るのが精一杯という状態です。12月に人間ドックを受診したところ、「肝機能の低下(r-GTP55、AST36)、胸部X線検査異常陰影 右肺、右乳腺石灰化」を指摘されました。これらは問題のあることでしょうか? 次回受診が3月ですが、それまで待っていてもいいでしょうか? よろしくお願い致します。

まず肝機能異常についてですが、data上は軽度の異常と言えますが、以前の数値との比較が重要となって参りますので、主治医の先生に早々にご相談されるのがよいと思います。また胸部X線の異常陰影につきましては、新しい病変が生じた可能性もあり、やはり主治医の先生に早々にご報告されるのがbetterと考えます。いずれにせよ3月まで待たずに一度主治医の先生にご相談なさってください。(文責谷)

 

No.4801】 05年12月30日    M.Y
肺転移

ここを利用させていただくのは初めてです。妻のことで相談させてください。59歳、一昨年10月手術。病名乳頭腺癌。病気Vb。手術名:左胸筋温存乳房切除手術。腋下リンパ節8個を除去しました。当初骨シンチで肋軟骨に、MRIで胸骨傍リンパ節に影と診断されています。2年間の予防治療は抗ガン剤CEF療法薬6ヶ月、胸部放射線照射25回、抗ガン剤タキソール毎週点滴、6週間二週間休みの2クール、アリミデックスのホルモン療法9ヶ月です。半年ごとの総合検査では肋軟骨の影は消えましたが、胸部リンパ節の方は消えたり出たりしていました。手術後まる2年たっての11月の検査(X腺CT)で、両肺に転移していることがわかりました。HER2は陰性でマイナスです。あらたに抗ガン剤タキソテールの3週間ごとの投与が始まりました。先生は信頼できるのですが、妻の命にかかわることでやっぱり心配です。本当にこれで良いのでしょうか? 

進行乳癌の術後としてCEF+タキソールの抗癌剤使用、アリミデックスのホルモン剤使用、局所への放射線治療を施行しており、今回は両肺への転移が見つかったということですので、何らかのこれらとは異なる全身治療を行いたいと考えるのが自然です。HER2が陰性ということも含めて考えれば、主治医の先生が選択されたタキソテールの使用か、ナベルビン、ゼローダ、ティーエスワンなどの抗癌剤を使用するのが一般的だと思われます。厳しい経過であり、奥様やご主人様の心配は如何ばかりかとお察し申し上げます。今はタキソテールを信じて治療に向かわれるのがベストと考えます。(文責 谷)

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