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相談室(No.3501〜3600)

このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。ご相談内容は  info@kbcts.gr.jp   まで、メールでご連絡下さい。なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次

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No

日 付

名 前

件  名

担 当

3600 05/03/02 T  小学1年生の娘のことです 石山
3599 05/03/02 ICH むくみについて 石山
3598 05/03/02 HIRO 乳首のかゆみと変形について 石山
3597-1
3597-2
05/03/01
05/03/06
M  マンモトーム検査とお医者さまを変えるタイミングについて
手術の時期等について
石川
石山
3596 05/03/01 CACO 現在の乳癌の状況について 石川
3595 05/03/01 S.K 抗がん剤治療について 石川
3594-1
3594-2

3594-3
05/03/01
06/01/07
06/01/20
M  再発の心配
再発後の治療について
再発治療の期間
石川
俵矢
徳田
3593 05/03/01 N.M.  妻の乳がんについて 石川
3592 05/03/01 k m 放射線治療とホルモン剤の併用 石川
3591 05/03/01 Y.U.  全摘/温存か? 両側乳がん 石川
3590 05/03/01 M 術後検査について(HPNo.2709-4) 石川
3589 05/03/01 US   低リスク乳癌術後の補助療法について 石川
3588 05/03/01 M.H. リンパ節郭清のレベルについて 石川
3587 05/03/01 Y  乳癌検診で良性と言われた場合 石川
3586 05/03/01 M Y  今後の方針について 石川
3585 05/03/01 nao 髄様癌について 石川
3584 05/03/01 M  組織診の必要性 石川
3583 05/03/01 MOMO 薬に弱い体質の補助療法について(HPNo.3212-2)  石川
3582 05/02/25 K.S.  今後の治療について 石川
3581 05/02/25 H 術後療法について 石川
3580 05/02/25 cotton  転移の際の抗がん剤治療について 石川
3579 05/02/25 J.O. 母の乳癌について 石川
3578-1
3578-2
05/02/25
05/05/23
Y 非浸潤ガンと浸潤ガンが混ざっていることってあるのですか?
非浸潤ガンは放射線が有効なのですか?
石川
浜口
3577 05/02/25 再発率について(HPNo.2222-2) 石川
3576 05/02/25 S.Y. 放射線治療について 石川
3575 05/02/25 Y.S ゾラテックスの効果について 石川
3574 05/02/25 Y.M 術後8年、骨転移に苦しんでいます。グリペックについて 石川
3573-1
3573-2
05/02/24
05/03/01
U.R. 抗癌剤治療への不安が消えない
抗がん剤の不安が消えない(2)
石川
石川
3572 05/02/24 T.T. 抗がん剤治療後の検査(HPNo.1955-2) 石川
3571 05/02/23 Y.O 骨転移マーカーについて 石川
3570 05/02/23 K  乳癌手術後の痛みについて 石川
3569 05/02/23 A  母が3年間乳癌を放っていました 石川
3568 05/02/23 T.K 免疫染色について(HPNo.3346-2) 石川
3567-1
3567-2
05/02/23
05/02/25
OD 術後の検査について
アリミデックスの服用について
石川
石川
3566 05/02/23 ms 術後治療について 石川
3565-1
3565-2
05/02/21
05/03/18
H.K 再発の腫瘍マーカーについて
腫瘍マーカーと治療
麻賀
片山
3564 05/02/21 baza 腹水(HPNo.3397-2) 麻賀
3563 05/02/21 ELMO お腹などに痛みがあります 麻賀
3562 05/02/21 M 授乳中の血乳について 麻賀
3561 05/02/21 MA アリミデックスについて(HPNo.3466-2) 麻賀
3560 05/02/21 Y.T 骨シンチで足の脛に集積が見られました(HPNo.2742-2) 麻賀
3559 05/02/21 Y.M. 乳首&乳房の痛み、痒み、ただれについて 麻賀
3558 05/02/21 Y  左胸の痛みについて 麻賀
3557 05/02/21 M・N 追加治療について 麻賀
3556 05/02/20 K,T 白血球と免疫力 麻賀
3555 05/02/20 M.S. しこりと石灰化(検査結果について) 麻賀
3554 05/02/20 M.F. 石灰化について 麻賀
3553 05/02/20 I.T 初期乳癌温存手術後のアリミデックスの副作用と放射線照射後の白血球・リンパ球の減少について(HPNo.3080-2) 麻賀
3552 05/02/20 Y.A おりものについて 麻賀
3551 05/02/19 miya 乳房の異常 麻賀
3550 05/02/19 M.N 腺葉区域切除について 麻賀
3549 05/02/19 R・N 今後の治療方針について 麻賀
3548 05/02/19 T.Y. 乳房の痛みと乳癌 麻賀
3547-1
3547-2
05/02/19
05/02/20
MS 術後の変化について
術後の変化について(2)
麻賀
麻賀
3546 05/02/18 megu 温存手術後の放射線治療開始時期 麻賀
3545-1
3545-2
05/02/18
05/03/10
M.H. 術前科学療法について
しこりの大きさ
麻賀
稲葉
3544 05/02/18 A.S. 今後の治療について(HPNo.2689-3) 麻賀
3543 05/02/18 y-o  しこりが出来ました 麻賀
3542 05/02/17 M  乳房の検査時期について(2)(HPNo.3476-2) 麻賀
3541 05/02/17 Y  検査方法について 麻賀
3540 05/02/17 K.T.  母の乳癌 麻賀
3539 05/02/17 T.A.  しこりの位置によって 麻賀
3538 05/02/17 J.H. マンモやエコーでの見落とし 麻賀
3537 05/02/17 zuzu 肺転移とハーセプチンの量(HPNo.2845-8) 麻賀
3536 05/02/16 A.T. 転移化学療法について(HPNo.3330-3) 麻賀
3535 05/02/16 N.A 遠隔転移の場合の治療について(2)(HPNo.3361-3) 麻賀
3534-1
3534-2

3534-3
05/02/16
05/03/01
05/03/15
精密検査の途中ですが・・・
非浸潤乳管ガン
セカンドオピニオン
麻賀
石川
稲葉
3533 05/02/16 レーザー治療について 麻賀
3532 05/02/16 C.S ページェット病? 麻賀
3531 05/02/15 H.H 非浸潤がんとセンチネルリンパ節生検 吉田
3530 05/02/15 ホルモン療法の期間について 吉田
3529 05/02/15 Y.S. 腫瘍の摘出について 吉田
3528 05/02/15 T.S. ホルモン剤の服用期間について 吉田
3527-1
3527-2
05/02/15
05/02/17
MM リンパ浮腫について
リンパ浮腫について(2)
吉田
麻賀
3526 05/02/15 N.K 温存手術後の定期的な検査について 吉田
3525 05/02/15 タキソテールの投与方法について 吉田
3524 05/02/15 精密検査の途中ですが・・・ 吉田
3523 05/02/15 M  病院によって診断が違う 吉田
3522 05/02/15 Y.H. 骨転移の治療について 吉田
3521 05/02/15 Y.Y.  左胸のしこりについて 吉田
3520 05/02/15 T.T 骨転移の治療について(4)(HPNo.1644-4) 吉田
3519 05/02/15 Y  乳頭縮小術 吉田
3518 05/02/15 S.K 生検の結果について 吉田
3517 05/02/15 K.H. ノルバデックスと生理の関係他 吉田
3516 05/02/15 F  石灰化の刺激について 吉田
3515-1
3515-2

3515-3
05/02/15
05/04/12
05/05/08
君影草 多発性乳癌でセンチネルリンパ節生検を勧められています
補助療法について
手術痕について
吉田
鈴木
千島
3514-1
3514-2
05/02/15
05/03/17
T.T. 抗ガン剤からホルモン療法への移行について
術後半年、今後の治療について
吉田
片山
3513 05/02/12 H.S.  術後治療について 福間
3512 05/02/12 S.N.  放射線について(HPNo.3449-2) 福間
3511 05/02/12 rikao 乳ガン術後の喉の痛み 福間
3510 05/02/12 S.S. アレデイアについて(HPNo.3311-2) 福間
3509-1
3509-2
05/02/12
05/02/15
N.H. 石灰化について
両胸の石灰化
福間
吉田
3508-1
3508-2
05/02/12
05/04/01
Y.M. 右脇下のしこり&胸の下の痛み
脇の下のしこり
福間
清水
3507 05/02/12 Y.O. 肝臓以外の転移が予想されます 福間
3506 05/02/12 D.I 術後治療について 福間
3505 05/02/12 Y.G.   妻の乳管内乳頭腫ついて 福間
3504 05/02/12 IY 骨転移について(HPNo.3172-4) 福間
3503 05/02/12 H.M 細胞診、針生検の影響について 福間
3502-1
3502-2
05/02/12
05/05/31
toku   乳癌と妊娠
乳癌治療の件
福間
川本
3501 05/02/12 Y.H. 術後の治療について 福間

 

No.3600】 05年03月02日    T 
小学1年生の娘のことです

よろしくお願いします。小学1年生の娘のことですが、この間から右胸が痛いというので触ってみたら、乳輪下に乳輪と同じ大きさのしこりを発見しました。痛みと、少し痒みがあるみたいです。120cm、20kgとクラスの中では、そんなに大きくない方です。しかも細い。小児科にいくべきか、乳腺外来にいくべきか、様子をみるべきか悩んでいます。アドバイスよろしくお願いします。

思春期乳腺症というのがありますが、就学前から小学校低学年でもそう言った事がありますので余り心配ないと思います。乳癌は報告自体がないのでありえないと思います。(文責 石山)

 

No.3599】 05年03月02日    ICH 
むくみについて

はじめて質問させていただきます。

私は昨年の秋にStageUーbで左胸全摘出、及びリンパ節1個切除しましたものです。術後は、抗癌剤を3週おきに6クールし、現在はアルミデックス服用5年間を始めたばかりです。2つ質問させていただきたいと思います。
1)CEAの数値が6.2に上昇したのですが、どんな理由があり、どんな弊害があり、また上昇を抑える為には、どのような事が有効でしょうか?
2)左脇のリンパ節を切除したためだと思われるのですが、最近むくみが出てきて、鈍痛が致します。現在はマッサージなどをしておりますが、どのようなマッサージの仕方がベストでしょうか? 入浴中に手先から揉み上げる様に脇までマッサージをし、入浴後はオイルをつけて同じ様なマッサージをしております。マッサージの仕方に問題はあるのでしょうか? 効果的なマッサージ方法を教えていただけないでしょうか?

私はフルタイムで仕事に復帰しておりますが、一日のうち何時間かは、PCの打ち込みもしております。それもむくみには関係するのでしょうか? 長々と申し訳ありません。元気に良い仕事を続けるために、少しでもベストな状態に戻りたいのです。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

1)CEAについてはこの相談室で何度も出てきますので参照してください。乳がん以外でも上昇があり、特に大腸がんなどの検診を受ける事も重要と思います。
2)マッサージは腋窩のリンパ節を一個しかとっていないのであれば、浮腫は起こりにくい様に思いますので、本当にリンパ浮腫かどうか主治医の診察を受けて指導を受けてください。ここで簡単に記せるものではありません。(文責 石山)

 

No.3598】 05年03月02日    HIRO
乳首のかゆみと変形について

はじめまして、ご相談いたしたくメールにて失礼致します。29歳、女性、出産経験はありません。いつの頃からかははっきりしないのですが、右の乳首にかゆみがあったのですが、さほど気にもせず何もせず放置していました。ここ1年ほどで右の乳首だけが変形し、乳頭から乳輪にかけて盛り上がったようになり(変色はしていません)、全体的にやや固めです。分泌液は無いと思うのですが、時々かさかさとなり、薄い皮膚がめくれます。パジェット病という癌がある事を知り、とても不安です。最初に皮膚科に診察に行こうと思うのですが、診療所のように小さめの病院でもいいでしょうか? また、たとえパジェット病でないとしても乳首の変形は治らないのでしょうか? どうかよろしくお願い致します。

湿疹様の病変で一般的にはかゆみはないと言われています。乳頭の変形は形成外科で手術の対象になるかもしれませんが、見ないと分りません。乳腺外科に受診する事をお勧めします。(文責 石山)

 

No.3597-1】 05年03月01日   M 
マンモトーム検査とお医者さまを変えるタイミングについて

はじめまして、お世話になります。41歳、既婚、子供3人です。昨年6月に人間ドックの触診で左乳房左上部に腫瘤が発見されました。要再検査の結果だったのですが、授乳中だったので、7ヶ月も経ってから、近くの総合病院外科を受診しました。エコーで9mmの嚢胞2箇所確認。マンモグラフィーの診断結果は良性。念のためと細胞診をした結果、外科の先生の説明では、「よくない結果がでましたが、細胞診での判定が間違っていることがあるため、マンモトーム検査をします」ということでした。MRIとマンモトームを(今の病院ではマンモトームができないため)別な総合病院で行う手配を先生が電話で説明しているのが聞こえて、ABCがクラス5という内容だったので、家に帰ってインターネットで調べたところ、心配になりました。ホームページで質問できるところがありましたので、マンモトームについて質問させていただいたところ、「マンモトーム生検の乱用は避けるべきですが、術前化学療法を行う場合には化学療法を始める前に乳がんの精細な情報を採取するためにマンモトームや針生検は必須の検査となります。治療方針として、すぐに手術を行う予定であれば、すでに細胞診でclass Vが分かっているのですから、あえてマンモトーム生検を行う必要性はありません。むしろ余計な転移などの危険性を増やすことになります。」というお答えを乳腺外科のお医者さまからいただきました。自分としては、センチネルリンパ生検が受けれる施設で、乳癌専門医にかかりたいという気持ちがあるので、迷っております。マンモトーム検査後はすみやかに手術なり化学療法なりを始めたほうがよいということは、いったん明日のマンモトーム検査をやめて、次のお医者さまをしっかり決めてから、改めて検査を受けなおすべきでしょうか?よろしくお願いします。

「マンモトーム生検の乱用は避けるべきで、術前化学療法を行う場合には化学療法を始める前に乳がんの精細な情報を採取するためにマンモトームや針生検は必須の検査となります。治療方針として、すぐに手術を行う予定であれば、すでに細胞診でclass Vが分かっているのですから、あえてマンモトーム生検を行う必 要性はありません。むしろ余計な転移などの危険性を増やすことになります。」というのは正論です。ABCがクラス5という内容が本当だとすると、乳癌と言うことになります。これまでの経過から考えると、いったん明日のマンモトーム検査をやめて、紹介状を貰い、次の医療機関/医師をしっかり決めてから、改めて検査を受けなおす方がよさそうに思われます。(文責 石川)

 

No.3597-2】 05年03月06日   M 
手術の時期等について

先日は質問に早速お返事いただき、本当にありがとうございました。「これまでの経過から考えると、いったん明日のマンモトーム検査をやめて、紹介状を貰い、次の医療機関/医師をしっかり決めてから、改めて検査を受けなおす方がよさそうに思われます。」というお答えと同じ内容のお話を、放射線科のお医者さまからも伺って、MRIは受診、マンモトームは見合わせるということになりました。そして、そのMRIの結果を今日伺って、のう胞(9mm)内に充実腺管癌があり、乳管内進展を含めると、厚さ1.3cm、長さ3.3cmの浸潤癌だったことがわかり、主治医のお医者さまも、乳癌専門医での手術をすすめてくださったので、大学病院の乳腺科に紹介状を書いていただきました。マンモグラフィでは「異常所見なし」だったので、細胞診を受けてよかったです。そして、不要なマンモトームを受けずにすんでよかったと思います。
1) 手術は早ければ早くしてもらえる所の方がいいのでしょうか?(大学病院などは非常に込み合っていると思われるため) 穿刺吸引細胞診から既に17日以上経過しているのですが、癌細胞が飛び散ってしまうようなことはないのでしょうか。地元の大学病院に行きましたが、今のところ決まっているのはPET検査を15日に受けることだけです。穿刺吸引細胞診から既に17日以上経過して、手術は15日の結果より更にだいぶ先になるようです。穿刺後1ヶ月以上も何の治療もせず放置するのは危険なような気がするのです。できれば術前からホルモン剤を始めることを主治医に要求すべきでしょうか。
2) 「乳がんの進行度は主に腫瘤の大きさとリンパ節転移の有無で0〜4期に分けられる」そうですが、乳管内進展の部分も、その腫瘤の大きさに該当するのでしょうか?(私の場合3.3cmと考えるべきでしょうか?)
3) 脈管浸襲について気にする必要があるのでしょうか? 現在の病変部は血管から離れているという説明を受けたのですが、術中診断を受けない限りは脈管浸襲についてはわからないものなのでしょうか?

度重なる質問ですみませんが、よろしくお願いします。

1) どこの病院でも手術は予定してから一月近くあるいはそれ以上待つ事が多いと思いますが、細胞診で再発率があがる事はないと思います。術前ホルモン治療は標準治療ではないので良いかどうか分りません。
2) 乳癌取り扱い規約上はその点について決まりがないので、はっきりしませんが、一般的には術後病理診まで出て腋窩リンパ節転移がなければ再発率は低く、予後と最も相関します。今の乳管内進展は画像上で認める事で、確実な事は術後病理診で確認すべきことです。
3) 脈管侵襲は顕微鏡レベルの話しで、血管と近いか遠いという問題は他の話ではないでしょうか。(文責 石山)

 

No.3596】 05年03月01日   CACO
現在の乳癌の状況について

始めましてHPを拝見し、相談させて頂きます。63歳の母が10年前より左胸にしこりがあり、当初の検診では、しこりが変化したら検査との事で、昨年末にしこりが堅くなってきたとのことで、先日検査し、乳癌との診断を受け、来月手術することになりました。現在の検査結果では、腫瘍マーカーCEA 1.0L/TPA 31.0/CA15-3 6.7です。生検3個所見には、CORE NEEDLE BIOPSY 1は、FIBROUS CISSUEと壊死像が広範に見られ炎症や乳管像は乏しい。2と3のBIOPSYにはCARCINOMAが含まれてます。辺緑像は不明で病巣にはSCIRRHOUS TYPEの浸潤性変化が顕著に認められます。FIBROSISも目立ちます。V(+1)IY(+1)の所見を認めます。癌治療学会のMODIFIED BLOOM-RICHARDSONの分類では、空形成度ー3.核異型度ATYPISM SCORE-2 MICOSIS SCORE-1 と記載ありますが、言葉等理解出来ないので簡潔に教えてくれませんか? またこの段階での癌の進行、転移や状況、手術方法等、詳しく知りたいのですが、宜しくお願いします。

乳癌の予後因子(悪性度)としては、腫瘍径、リンパ節転移の有無、および組織学的異型度などがあります。この組織学的異型度分類のひとつで高く評価されているのが、MODIFIED BLOOM-RICHARDSONの分類です。乳癌組織の@腺管形成度、A核異型度、B核分裂像の数の3因子に分け、それぞれをその程度に応じ1〜3点を配分し、合計点から3,4および5点をGrade 1、6および7点を Grade 2、8および9をGrade 3 とする分類です。点数が高いほど、Gradeが高く、悪性度は高いことになります。病巣の大きさ、位置、リンパ節転移の状況、遠隔臓器転移など、これではわかりませんので、手術方法などコメントしようがありません。主治医にお聞きください。(文責 石川)

 

No.3595】 05年03月01日   S.K
抗がん剤治療について

昨年12月に左乳房温存手術を受けました。51歳 病期UA 大きさ2.1cm リンパ節転移なし 硬がん エストロゲン・プロゲストロン受容体両方陽性 異型度3 でした。1月からACを受けています。2月15日が3回目です。一度目にひどい腹痛の副作用があったので、薬の減量(40cc 500cc)をしてもらっています(身長160cm50キロ)。あと一度の予定なのですが、体調もかなり悪くなるので継続を断念しようとも考えております。私の場合、先生は抗がん剤が有効なタイプと思われるとのお話で化学療法を選択したのですが、中止した場合はどの程度の違いがあるのでしょうか。今までのものが無駄になるということはありませんか? また、同程度でも放射線、ホルモン療法の2つだけを最初からすすめられることはないのでしょうか? 宜しくお願いいたします。 

残る1度の化学療法を中止した場合ですが、とても大きな違いがあるようには思われません。少なくとも今までのものが無駄になるということはありません。乳房温存手術でホルモン・レセプター陽性ですから、放射線、ホルモン療法の2つを最初から勧められるというのは十分あり得ることです。(文責 石川)

 

No.3594-1】 05年03月01日   M 
再発の心配

知人が3年前に乳癌の手術をしました。針生検の結果は乳頭状の異型細胞集塊が多数観察されます。辺縁はほつれ、突出など認め それらの集塊中の細胞は核小体明瞭、クロマチン細顆粒状に著明に増量しています。一部数珠様の配列など観察され、乳頭状形態もみられる。多核巨細胞(++)ということで1/4切除の温存手術を受けましたが、術中診断で断片陽性のため非定型乳房切除したそうです(断片陽性なら全摘の方が生存率が高いと言われた)。年齢38歳、腫瘍 15×13ミリ 限局型、Papillotubular carcinoma(80%)+scirrhous(20%) g、f、 娘結節(−) ly1 , v0 1a(0/7) 1b(0/3) n0  ER(+)44.3  T1、N0、M0、Stage 1。
その後、追加切除には腫瘍細胞はなかったことがわかっています。治療はノルバデックを1日20グラム飲んでいるそうです。知人は放射線もゾラデックスも抗癌剤もしていないため、再発するのではないかと心配しております。上記の内容はどのような意味合いをもちますか? 素人のため意味が今一つわかっておりませんので説明いただけたらと思います。又、悪性度・再発の可能性はどの程度なのでしょうか?

非定型乳房切除でn0 なら放射線療法は不要です。腫瘍の大きさ 15×13ミリ、ly1、v0なので化学療法は普通必要ありません。閉経前なのでノルバデックスだけでもよいとされていますが、ゾラデックスを追加する方法も考えられると思います。悪性度も低く、再発の可能性は少なくて術後10年で10%以下と思われます。(文責 石川)

 

No.3594-2】 06年01月07日   M 
再発後の治療について

HPNo.3594で相談させていただいたものです。手術後3年の検査を無事クリアした知人でしたが、検査後2ヶ月で手術跡に腫瘍を発見して再発発覚。その後ゾラデックスによる治療を行っています。幸いゾラデックスが効いて、腫瘍が小さくなってきているようです。そこでお聞きしたいのが
1) ゾラデックスの回数です。何回ぐらい続けるのでしょう? 今25回打っています。知人は44歳、ゾラデックスを打ち出して生理が止まっていますが、やめると生理が又始まる可能性がありますか? 知人は生理が始まると、又、癌が出来ないか心配しております。年齢的に閉経になるにはまだ早い気もします。閉経になる可能性が高い年齢までゾラデックスを打ち続けることもありますか?
2) ゾラデックス終了後、他の治療法として考えられるものはありますか? 先生ならどんな方法を取りますか?

例えば50歳までゾラデックスを打ち続けたとしても、癌が再々発しないと言い切れないのはわかっています。どの方法が最善なのか・・・結果がでて初めてわかることだと思います。ただ再発した時の落ち込んだ知人を見ていますので、いろんな情報を集めたいと思っています。よろしくお願い致します。

ゾラデックスの効果があるようならば続けたほうがいいと思います。閉経になるような年齢の場合、ホルモン状態を確認して閉経状態と判断されたら、閉経後のお薬に切り替えるなどを考えます。この方の場合は局所再発で、内臓転移がないということであれば、手術や放射線療法などの局所療法を組み合わせることも考えられます。(文責 俵矢)

 

No.3594-3】 06年01月20日   M 
再発治療の期間

お返事ありがとうございました。「ゾラデックスを打ち続けるのがよい、閉経後は薬を変えて」・・・とのことですが、それは一生何らかの治療が必要だということですか?再発だと治療の終わりはないのですか?

再発の場合、病巣が完全に消失したように見えても、再燃する場合が多く、治癒したと判断するのはなかなか困難です。 したがって、長期間、効果のある治療を続ける必要があります。治療の継続は、効果と副作用のバランスです。抗がん剤の場合は、副作用のために治療を中止せざるを得ないことが多いですが、ホルモン療法の場合は、長期間の投与が可能と考えます。(文責 徳田)

 

No.3593】 05年03月01日   N.M. 
妻の乳がんについて

はじめてメールいたします。妻の事です。病院で乳腺がんと診断されました。まだ治療に入っていません。ステージ3とのこと、心配です。右腋下へ転移している様です。右腋下が時々針を刺す様に痛いようです。熱も微熱があり、右脇下が37℃前後、左脇下36℃前後で、左右温度差があります。炎症しているのでしょうか。癌でこのような症状もあるのでしょうか。治療していないので心配です。食事は普通です。治療も抗癌剤とのこと、副作用で駄目になる恐れがあるようだしとても、心配です。これを使うと新たな癌により死をはやめるとも聞きます。何か良い方法はないでしょうか。どうしたらよいのか心配です。是非アドバイスをお願いします。何かアドバイスをいただき、元気を付けさせたいと思います。何か飲んだ方が良いのでしょうか。教えていただけますでしょうか。よろしくお願いします。

炎症を起こしているかもしれません。癌だけでは普通熱がでることはありません。治療も抗癌剤とのことですと、術前化学療法なのでしょうか。副作用は考えられますが、これを使うと新たな癌により死をはやめるということは考えにくいことです。今ある癌をやっつけようと使うのですから。癌自体と言われた治療法などの詳しい情報がなく、お答えしにくい状況です。よく主治医と相談された方がいいと思います。(文責 石川)

 

No.3592】 05年03月01日   k m
放射線治療とホルモン剤の併用

先日放射線医師より、放射線治療とホルモン剤治療の同時進行は、放射線治療の効果を少し落としてしまうことがあると言われました。そのようなことがあるのでしょうか?又、皮膚への副作用が強く出てしまうこともあると言っていましたが、これも考えられるのでしょうか?

どちらも無いと考えます。(文責 石川)

 

No.3591】 05年03月01日   Y.U.
全摘/温存か? 両側乳がん

はじめまして、お世話になります。58歳の主婦。左乳がんを3年前に温存手術、3年目検診で右に見つかり、2月4日に温存手術。断端(+)で追加手術待ちです(3月8日)。
質問:下記の理由から全摘の方が望ましいのではないかと心配しています。
1)放射線の害が心配。両肺で大丈夫か。右の場合、後に心筋梗塞を起こしやすいと書いてあった。
2)両方とも、乳管をはうタイプとのこと。左、非浸潤。右、殆んど非浸潤で2ミリ浸潤。前回も、断端(+)で追加手術。両方とも、発見当初ははっきりせず、触診では確認出来ず、超音波でも、ごく小さい初期と言われていたが、術前MRIでは、範囲は左- 4×3.5×1.5、 右- 3.5×2.5×1.3
3)担当医師、放射線医師は、「温存で、今度出てきた時に全摘すれば良い」と言いますが、見つかりにくいので、手遅れにならないか。

左:非浸潤、 細胞:おとなしい方、リンパ節転移なし、投薬:抗がん剤なし 
右: 浸潤、ホルモン受容体(+)(?)、リンパ節転移なし、ホルモン系投薬予定、細胞:おとなしい方

以上、よろしくお願い申し上げます。

放射線照射は肺や心臓にはかからないようにするので、まず害は心配しないでいいように思います。後に心筋梗塞を起こしやすいことはありません。
乳管をはうタイプでは切除範囲の決定が難しく、乳腺を残した場合に癌も残ってしまうことが少なくありません。それで非浸潤癌でも乳腺全摘になってしまうことも多いのです。予後は変わらないと考え、担当医師のように「温存で、今度出てきた時に全摘すれば良い」と考える人は少なくないようです。(文責 石川)

 

No.3590】 05年03月01日   M
術後検査について(HPNo.2709-4)

HPNo.2709で以前ご相談させていただいた48歳主婦です。本当にご丁寧な回答を頂き感謝しております。センチネルリンパ節生検の温存術(9ミリと4ミリの二箇所)後は放射線治療のみで、先日術後8ヶ月、初めてのエコー検査と血液検査をして参りました。手術した右の乳房に異常はなく、左に2センチののう胞(7年前から存在)と、新たに8ミリののう胞がみつかりました。吸引の検査はしないとのことです。痛みがあればするとのことです。腫瘍マーカーの変化はありません。正常との判断です。
1)検査内容についての質問です。エコーと血液検査のみで大丈夫なのでしょうか? 触診、骨シンチ、マンモグラフィーもしていません。
2)のう胞は、エコーで悪性か良性か区別がつくのですか?
3)以前、定期検査をしていた病院では、のう胞の吸引検査を毎年していて、その度に良性との判断を頂いていました。新たに見つかったのう胞の精密検査は、経過観察でも大丈夫なのでしょうか? 

次回は3ヶ月後に予約を取るのでおそらく5ヶ月後にエコーです。術後の検査が検診をしていた時よりも簡単なので、かえって不安になっています。病院に行かなくてもいいのは本当はうれしい事の筈なのに、早期に見つけられなかったらどうしよう・・と心配です。よろしくお願いいたします。   

1)術後8ヶ月なので、普通エコーと血液検査のみで大丈夫です。
2)嚢胞は、ふつうエコーで悪性か良性か区別がつく場合がほとんどです。
3)嚢胞大きい場合、穿刺吸引して細胞診の検査をします。しておいた方が安心とは思います。(文責 石川)

 

No.3589】 05年03月01日   US 
低リスク乳癌術後の補助療法について

先日、乳房円状部分切除およびセンチネルリンパ節生検にて手術をしました。主治医より病理検査結果を聞き補助療法について検討しています。
検査結果:
@大きさ:1cm×0.8cm×0.8cm、 A浸潤性乳管癌(硬癌)、 Bリンパ管侵襲:0(センチネルリンパ節:0/1)、 C静脈侵襲:0、 D核異型度:1、 Eホルモン受容体:陽性(3)、 FHer2:0
主治医より提案された補助療法;
・LH−RHアゴニスト 月1回を2年、 ・タモキシフェン 5年、 ・放射線治療を25回

現在36歳3ヶ月ですが、ぎりぎりで低リスクに分類されるとのこと。化学療法についてはやればそれなりのメリットはあるが、やるかやらないかは患者の気持ちに任せるとのことでした。やるとすればECを3週間に一度4コースとのこと。

質問:
1)低リスクですが化学療法をやるメリットはあるのでしょうか?
2)提案された治療方法は妥当でしょうか?
3)化学療法は術後いつごろ始めるのがいいのでしょうか? 先延ばしにするとよくないですか?(2/14手術しました)

1)低リスクなので、化学療法をやるメリットはないと思います。
2)提案された治療方法は妥当と考えます。
3)化学療法は創の状態がよければ、早く始めるに越したことは無いと思います。(文責 石川)

 

No.3588】 05年03月01日   M.H. 
リンパ節郭清のレベルについて

はじめまして。33歳未婚です。ご意見をお願いします。昨年2004年9月に乳癌の診断を受け、検査の結果腫瘤が3.5cmと隣接して5mmの大きさでした。そしてCTの画像で、明らかにリンパ節に転移してるとのことでした。術前化学療法を選択しましたが、抗癌剤のタキソール7回、それであまり効果がなかったのでCEを4回受けました。それでもあまり効果はみられず、大きさを主治医に尋ねましたら、3.5cmと回答がありました。もう後は手術するしかないのです(温存はできます)が、リンパ節郭清をレベルVまですると言われました。文献などで調べますと、今はレベルVまで郭清するとリンパ浮腫などの甚大な後遺症が出る確率が高くなるとのことで、主流はレベルUまでだと書かれていました。私も後遺症がとても心配です。しかし、レベルUまでの郭清だと顕微鏡で見なくてはわからないガン細胞を取り残すかもしれないと言われ、それも不安です。明らかにリンパ節に転移がある場合は主治医の言うとおり、レベルVまで郭清すべきか、参考までに、ご意見をどうかお願いします。

あきらかにリンパ節に転移がある場合は、私は主治医と同じくレベルVまで郭清しています。レベルUまでの郭清と比べて、特にリンパ浮腫などの大きな後遺症が出る確率が高くなるという印象はありません。(文責 石川)

 

No.3587】 05年03月01日   Y 
乳癌検診で良性と言われた場合

37歳、既婚女性です。去年の6月に脳動脈瘤が見つかり、精神的ショックから精神科にかかり、ドグマチールと言う薬を7月から8月の間、1ヶ月ぐらい飲んでました。副作用で乳汁分泌が出たので、ドグマチールをやめ、今はセルシンとガナトンを服用しています。でも、いまだに右側だけ白い乳汁分泌が出るので、乳癌検診を受けました。結果は、触診は異常なしで、マンモグラフィーで1つ、エコーで1つ丸い影があると言われました。大きさは、1CM弱と言われました。マンモグラフィーとエコーでうつっている物は同じ物かどうか判らないけど、エコーの色からと乳汁分泌を搾って検査をした結果、癌細胞が見つからなかったので良性だろうと言われました。2ヶ月後に再度、エコーをする事になりました。乳汁分泌とは多分関係ないと思う、と言われました。血液検査もしてもらい、プロラクチン値は4.1で正常と言われました。針で刺して検査はしてないのですが、良性と判るのでしょうか? 良性は、悪性に変わる事は無いのでしょうか? 良性の場合、取ったりしなくていいのでしょうか? 先月、子宮癌検診もして、細胞診で3A、再検査になりました。乳癌と子宮癌の関係はあるのでしょうか? それと、去年の10月に今受診してる病院では無く、集団検診の折(毎年受診していて)、子宮癌検診で細胞診、乳癌検診でエコーをし、検査結果は、子宮癌検診の細胞診クラス1で異常なし、乳癌検診エコー異常なしだったのですが、3、4ヶ月でそんなに悪くなるものなのでしょうか? 長々と質問してしまいすみません。次々に検査でひっかかってるので、とても不安になっています。よろしくお願いします。

細胞診なしでも良性と判断できることは少なくありません。良性病変がまず悪性に変わる事は無いと思います。最終的に確実な診断は病理組織診断に因ることになるので、良性と思われる場合でも摘出して調べたりすることはあります。乳癌と子宮癌の関係はないとは言えません。とくにホルモン療法などしているときは注意が必要です。

 

No.3586】 05年03月01日   M Y 
今後の方針について

こんにちは。ご相談させて下さい。35歳、未婚です。先月、非浸潤癌の疑いで、腺葉切除を受け摘出物の病理の結果、やはり非浸潤癌で断端陽性が出ました。今後の方針について考えなくてはならず、ご意見頂きたくお願いいたします。長くなりますが具体的に書きます。以下は一次報告書です。
診断:左胸非浸潤癌、 タイプ:乳頭型+面包型、 サイズ:著明な導管進展を伴ったnon-invasive ductal carcinomaの浸潤が最大5.6×7.0、 核異型度:2、 断端までの距離:1ミリ、 Van Nuys Classification: non-high nuclear grade with necrosis、 グループ:2(トータルスコア 7)、次に追加報告で後日、断端陽性であったことが分かりました。「乳頭側断端には癌細胞の露出が認められ(a1+)(露出は乳頭直下1〜2ミリの物が2箇所程に見えます)、slice*側の拡大手術が必要と考えます。」との意見が書いてありました。HER2は3+、ER、PGRとも3+です。
ここで、全摘(乳頭近くなので追加部分切除するなら全摘を勧めるとのことです)か、放射線+5年間のホルモン療法(タモキシフェン)か、どちらかの選択をしなければいけません。主治医の先生は、私が未婚の事もあり、後者の方法でも考えられるとおっしゃって下さいます。全摘しないですむのならそれに越した事は無いと思いますが、私は年齢や顔つき、断端1ミリなどを含め悪い因子が多い気がし、しかも陽性が出たので局所再発率の高さが心配です。非浸潤の半分は浸潤として再発、転移の可能性もあり、命に関わらないものが命を脅かす事になるといいます。
1)この結果は温存するには悪い因子が多いと思われますか。非浸潤癌であっても悪い因子が多いと局所再発率も上がるのでしょうか。
2)陽性部分は2箇所と少ないようでしたが局所再発の危険性は数とは関係ありませんか。
3)この病理結果で後者(放射線)の方法を選んだとき局所再発する率は、どれくらいあるのでしょうか。
4)後者の方法の場合、放射線だけではなくやはりホルモン療法もやったほうがいいでしょうか。
5)断端陽性で追加切除(全摘)をしない選択を先生は勧めますか?

5日後にはっきりさせないといけないのですが選ぶのは難しく、沢山の質問で申し訳ありませんが、是非先生のご意見を参考にさせていただきたく、お願い申し上げます。

1)非浸潤癌であっても悪い因子が多いと局所再発率も上がるのは事実です。
2)浸潤箇所の数とは関係あると思います。
3)著明な乳管内進展を伴っていること、断端(+)と考えた方がよいことから、放射線+5年間のホルモン療法(タモキシフェン)でもかなりの局所再発率(30%以上?)が予想されます。
4)後者の方法の場合、放射線だけではなく、やはりホルモン療法もやったほうがいいと考えます。
5)私は原則として、断端陽性の場合は追加切除(全摘とは限りません)を勧めています。(文責 石川)

 

No.3585】 05年03月01日   nao
髄様癌について

はじめまして。よろしくお願い致します。53歳の主婦です。先日、乳癌の告知を受けました。乳癌でも珍しいタイプの「髄様癌」とのことで、この癌は顔つきがとても悪く、悪性度は3しかないとのことでした。ただ予後はそんなに悪くないと言われたのですが・・・。自分なりにネットで調べてみたのですが、髄様癌のことがよくわかりません。どんな癌なのか教えていただけますでしょうか? また、私の癌は1センチ以下でリンパ節の転移はなく、ホルモン受容体はER(−)PgR(+)です。初期の癌と言われたのですが、手術後は抗癌剤(CMF)の投与を勧められています。その後はアリミデックスというホルモン治療だそうです。抗癌剤には抵抗があって、そこまでやらなきゃいけないのか悩んでいます。ご助言お願い致します。

「髄様癌」は乳癌の特殊型に入り、低分化な癌細胞よりなり、髄様に増殖し間質に著明なリンパ球浸潤を伴うことが多い癌です。しかし予後は悪くないとされています。1センチ以下でリンパ節の転移はなく、ホルモン受容体はER(−)PgR(+)の初期の癌なので、手術後に必ずしも抗癌剤(CMF)の投与をする必要はないと考えます。(文責 石川)

 

No.3584】 05年03月01日   M 
組織診の必要性

昨年10月に、マンモ・エコー検査をし、左胸乳首のやや下に小さなしこりが発見されたので、その後、細胞診をして『良性』との結果が出ました。約4ヶ月後の再検診でエコーのみの検査をした所、しこりは、大きさは前回と変わらず(1cm未満)、触診では触れずでした。なのに今度は組織診をしたい、と言われました。実は現在、仕事が休みづらく、万一悪性の場合、すぐに入院出来ないような状態なのです。お聞きしたいのは
@ 細胞診で『良性』と出ているなら、特に大きな変化が無い限り、経過観察でも良いのではないのでしょうか?
A 組織診をすると、悪性だった場合に傷をつける事で癌細胞が増殖する恐れがあるので、手術は急いだ方が良いと聞きますが、それは事実でしょうか?
B 3ヶ月後なら、仕事の目処も立つので入院できる環境になります。上記のような状態なら3ヶ月程検査を先延ばししても大丈夫ですか?
C 初期なら入院も1週間程度で済むとお聞きしました。するなら、温存+同時再建を希望したいのですが、温存+同時再建でも1週間で社会復帰は可能ですか?

1週間ならすぐにでも休めない事はないのですが、万一の予後を考えて、期間には余裕を持ったほうがいいと思っています。お医者様に「仕事より体の方が大事でしょう?」と言われました。勿論それは充分承知していますが、3ヶ月先でも大きな差は無いとするなら是非そうしたいと思っています。お忙しい所申し訳ありません、ご回答よろしくお願いいたします。

@ 細胞診で『良性』と出ても絶対癌でないという保証はありません。悪性でも良性という判定になることがあるからです。
A 組織診(生検)をすると、悪性だった場合に癌細胞を散らばらせる可能性がありうるので、理論的には早く手術をしたほうが良いということが考えられます。しかし実際には、生検後3週間以内に手術すれば影響ないと言われています。
B 大丈夫な可能性が高いと思います。
C 温存+同時再建手術では不可能でないにしても、1週間で社会復帰は難しいと考えます。(文責 石川)

 

No.3583】 05年03月01日    MOMO
薬に弱い体質の補助療法について(HPNo.3212-2) 

昨年12月に相談させていただいた者ですが、その節は丁寧なご説明をありがとうございました。肝機能は手術以前は一度も悪くなったことはありませんでした。アルコールにも強く、毎晩ビール1缶350ml飲んでいました。手術後はもちろん完全禁酒しており、今後も控えるつもりです。ところで、ここ2、3ヶ月の血液検査では、肝機能はGOT・GPTともに30前後で安定しています。現在も補助療法は一切行っていません。先日の定期検診の際に、主治医に「肝機能が安定してきたので、ホルモン剤を前回よりも量を減らして飲んでみたいのですが。」と相談しましたところ、これ以上量を減らして飲んでも効果がないと言われました。前回の服用はノルバデックスを1日1錠でした。私の癌のホルモン依存度は75〜85%でHER-2(+1)だそうです。手術後すでに9ヶ月経過していますが、このままてよいものでしょうか。今は、自分でできることをと思い、食事療法や免疫療法等を模索している状況です。先生のご意見をよろしくお願いいたします。 

量を減らしても、服用しないよりはいいように思えます。(文責 石川)

 

No.3582】 05年02月25日    K.S.
今後の治療について

始めまして、53歳の主婦です。1997年7月7日乳がんの全摘手術を受けました。右乳房、リンパ節1個転移、皮膚を侵食していたという事で第3ステージB、ということでした。フルツロンカプセルという抗がん剤とホルモン剤〔名前は書きとめたものが見つかりません)を服用しましたが、9ヶ月目で呼吸困難になり中止になりました。2000年2月物凄い背中の痛みで、上半身の骨転移、5FUとアレディアで治療、5FUは6クール、アレディアは1年半の時にヘルペスになり中止、2年目の検査で骨の転移は消えていました。2002年10月右鎖骨のリンパにぐりぐりを自分で見つけ、転移。2003年1月10日摘出手術、ハーセプチン、アレディア、タキソテールを使用。2003年12月タキソテールの効果がなくなり中止。2003年9月頃から熱と筋肉の痛みが下半身に出始める。2003年12月熱の出る回数、痛みがひどくなる。2004年2月アメリカに行く為3週間治療中断、治療のたびに出ていた熱と痛みが、全く出ない。3月摘出したリンパにぐりぐりが出来、放射線30回、完全にきえました。熱と痛みは酷くなるばかり、私はハーセプチンの副作用ではといいましたが、アレディアでも熱は出ると中止。でも状態は悪くなるばかり、熱と痛みで1ヶ月で体重が7kg落ち、5月中旬突然の下半身麻痺、ステロイドを24時間投与、検査では結論でず、とにかくハーセプチンを止める事を申し出て中断。すべての薬を止める訳にはいかないと言われ、5月31日アレディア再開、6月14日ゼローダ開始、副作用が強く2週間で中止。7月12日TC442 20mg一日2カプセル2回開始。9月頃からまた熱と痛みが出始める。12月には最悪の状態になり、アレディア中止。2005年1月の腫瘍マーカーでは、数値が倍ばいに上がり、TC442の効果無し。そこで先生に、「もう佐藤さんに関するデータは無い、自分にはこの先の治療に関しては言えない。自分と家族等で考えて欲しい。」と言われました。普通の生活ができる、そういう考えで治療してきました。長々と書いてしまいましたが、アドバイスお願いします。また抗がん剤専門の腫瘍内科医ご存知でしたらお教え下さい。一般の私達には情報が少なすぎます。宜しくお願いします。

使えそうな薬はほとんど使ってきているようです。担当医はかなり一生懸命治療されてきたと思います。私は外科医なので、個人的によく知っている抗がん剤専門の腫瘍内科医はいません。ガンセンター、癌研、大学病院などにはいると思います。(文責 石川)

 

No.3581】 05年02月25日    H
術後療法について

47歳、閉経前、乳房温存手術を受けました。大きさ25mmで、センチネルリンパ節生検の結果リンパ節転移なし。ER +、PgR -、Grade 2、HER2 2+です。今後の治療方法として、@AC+タモキシフェン、Aゾラデックス+タモキシフェンの選択肢を出されており、迷っています。どちらを選択しても生存率に変わりはない、と言われました。副作用を考えた場合、後者の方が身体に負担が少ないかと思います。しかし、抗癌剤が全身にちらばっているかもしれないがん細胞を殺す働きがあるのに対して、ホルモン療法ではがんの増殖を抑えるだけのようですが、果たして本当にどちらでも効果は変わらないのでしょうか? また、ホルモン療法だけの場合、抗癌剤のように早期にがん細胞をたたいておかずに長い時間かけて治療している間に再発・転移するのではないか、と心配です。ご回答、よろしくお願い致します。

主治医の言われたように、今後の治療方法として、@AC+タモキシフェン、Aゾラデックス+タモキシフェンの@,Aどちらを選択しても生存率に変わりはない、すなわち優劣がないと私も思います。化学療法終了後にホルモン療法を行う方法もあります。(文責 石川)

 

No.3580】 05年02月25日    cotton 
転移の際の抗がん剤治療について

お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。昨年8月始め、右乳房温存手術をうけ、9月からノルバデックス服用開始、9月半ばから放射線治療を受けました。2月のCT検診で肺に小さな影があると指摘され、抗がん剤治療について話がありました。ファルモルビシン40mg、5-FU 500mgを21日に1回(点滴)、エンドキサン(内服)50mg 2錠を分2で14日間、全4回行ないたいとのことでした。この治療法は一般的なものでしょうか? 53歳、昨年手術時はリンパ節への転移はなかったそうです。3月始めに、よりはっきりした診断をつけるため、PETの検診を受ける予定です。結果は3月半ばになると思われますが、それまで治療を待っていていいでしょうか? また、内服の抗がん剤では、治療は無理なのでしょうか? うまく表現できていませんが、よろしくお願いいたします。

CEF療法といって広く行われています。肺に転移だとすれば治療は早いほうがよく、転移でないとしても予防的治療になるので、治療は待たないほうがいいのではと考えます。内服の抗がん剤だけでは、治療効果はおちると思います。(文責 石川)

 

No.3579】 05年02月25日    J.O.
母の乳癌について

はじめまして。母の事で相談したい事がありましてメールさせて頂きました。母は68才になります。6年前に肝硬変と診断され、今回の入院で肝硬変Bの後期(ABC三段階で)と言われました。1年前に肝性脳症で2回入院。今年1月中頃、1ヶ月以上続いた咳の為あばら骨折で入院。そのついでに乳房に違和感があった為、検査(マンモグラフィー、MRI、エコー、血液検査)で乳癌を発見。外科医の説明で、「3分の2が癌、リンパにも転移してるので手術は避けられない。注射針で細胞を取るのは癌がちらばる可能性があるので、手術の3日前にします。」と言う事でした。とにかく5ヶ月待てば手遅れになるから、3月中に手術しましょうという説明でした。先週は家族に一切の説明もないまま、患者本人に、「水曜日に手術予定の方が延期になったので水曜に手術しましょう。」と水曜から遡り5日前に言われたそうです。肝臓にも小さい物があり、癌かどうか小さすぎてわからないらしいです。骨もレントゲンの結果黒い部分が2ヶ所あり、骨折か転移かわからないという事です。手術には肝臓に負担のないよう最善を尽くして頂けるとの事ですが、母は若い頃結核と子宮筋腫の手術を受けていて、もう手術は嫌だと言っております。今は痛みも自覚症状もないので、このまま手術をして術後に抗がん剤かホルモン治療に進み苦しい思いをさせるのも、私は抵抗があります。体力はほとんどありません。自力でまっすぐ歩く事も杖ありの状態です。食欲は普通ですが、痩せてきてるように思います。今の乳房の状態では、外科医が言うように手遅れに近い状態なのでしょうか...。すぐに手術をした方が余命は長くなるのでしょうか。いろいろ主治医や外科医にも質問しましたが、3月中に手術をしなければ手遅れになるという事しか強調されず、このまま手術をしなければ乳房が腐り悪臭を放ち、本人も家族も耐えられないだろう...と。腐るには何年ぐらいかかるのでしょうか? 痛みは伴うのでしょうか? 手術に踏みきるべきか別の病院でも診てもらうか、患者本人共々悩んでおります。アドバイス頂ければ...と思いご相談致しました。宜しくお願い致します。

乳癌に関しては、手遅れに近い状態とはいえないと思います。問題は肝硬変・肝不全のように考えます。こちらとの兼ね合いで、どういう治療・手術をするか決ってくるように思えます。乳癌原発巣が進行すると、乳房が腐り悪臭を放ち、出血するようになります。腫瘍によって発育速度が異なるので一概に言えませんが、乳癌発生から(しこりが分かるようになってから)壊死・出血するようになるまで5年前後ではないかと考えています。当然、痛みは伴うと思います。別の病院で診てもらっても同じことと思います。(文責 石川)

 

No.3578-1】 05年02月25日    Y
非浸潤ガンと浸潤ガンが混ざっていることってあるのですか?

昨年11月に乳がん検診を受け,乳がんが発見されました。細胞診と針生検を受けたところ,非浸潤ガンといわれました。しかし、手術でがん細胞を全て取ってみないと判らないと言われました。手術は、病院がとても混んでいるので4月の中旬になるということです。非浸潤ガンと浸潤ガンが乳房の中に存在することってあるのですか? 非浸潤ガンと浸潤ガンでは術後の治療が異なるそうです。また、11月の段階で非浸潤ガンだったものが浸潤がんになることはあるのですか?

乳癌の一部でも浸潤しているところがあれば、非浸潤癌ではなくなります。非浸潤ガンと浸潤ガンが乳房の中に同時に存在することはあるわけです。したがって、手術で腫瘍全体を全て取ってみないと最終的には判らないことになります。非浸潤癌の状態を経て浸潤癌になります。(文責 石川)

 

No.3578-2】 05年05月23日    Y
非浸潤ガンは放射線が有効なのですか?

HPNo.3578でお世話になったものです。丁寧な回答ありがとうございました。4月中旬に非浸潤ガンの温存手術を終え、病理の結果がでました。手術してみたら思ったより広がっていて、わずかであるが断端陽性だったので陽性の部分に少し強めに放射線をかけると言われました。ガンの取り残しに放射線は有効な治療なのでしょうか? 素人の考えだと、少しでも残っていると再発の危険が高くなるように思えて不安でたまりません。ホルモンは陽性だけど、手術で取った腫瘍が全て非浸潤ガンだったからホルモン剤は飲まなくてもよいと言う結果でした。ガンが少しですが残っていて、ホルモン剤も飲まなくても大丈夫なのでしょうか。

乳房温存術後の乳房照射は局所再発率を約1/3に減少させ、有効な治療法です。非浸潤癌温存療法後、断端陽性例に対する補助療法では、放射線照射にタモキシフェン投与付加が局所再発抑制効果をあげることが認められておりますので、断端陽性であれば、タモキシフェン投与は有用と考えます。(文責 浜口)

 

No.3577】 05年02月25日    和
再発率について(HPNo.2222-2)

こんばんは、和と申します。No.2222で、病理検査後の補助療法について質問させていただいたものです。お陰さまで、放射線以外補助療法なしで1年が過ぎました。つきましては、お聞きしたいことがございます。私の場合10年生存率は90パーセントということですが、10年間の再発率はどれくらいと思っておけばよろしいのでしょうか? 生存率も大切ですが、自分がどれくらいの再発のリスクがあるのか知って、気を引き締めたいと思います。宜しくお願いいたします。  

10年間の再発率は10%以上(〜20%位まで)と考えられます。(文責 石川)

 

No.3576】 05年02月25日    S.Y.
放射線治療について

47歳既婚。閉経前です。1月左乳房温存手術をしました。病理検査結果は、センチネル生検でリンパ節転移なし。腫瘍の大きさ2センチ弱で周囲2センチをつけて摘出。リンパ・血管− ER+PgR+ HER2− グレード海外1日本2。ということで、かなり低リスクなので念のためホルモン治療を行うが、ゾラデックスかノルバデックスかどちらか選択するように言われました。また放射線治療についても、2〜3%しか再発率を抑えることにしかならないので、私の判断次第だということでした。主治医にすると言われれば放射線治療を受けるつもりでしたが、どちらでも良いということなのでとても迷っています。腫瘍の位置が左乳房内側で心臓に近いこと、肌が弱いこともあり受けずにすむなら受けたくはないのですが、資料では温存治療では必ず放射線治療を受けるとなっていますし。そこで先生のご意見をお伺いしたく、よろしくお願いします。
1) ホルモン剤はノルバデックスにするつもりですが、この選択はよろしいでしょうか?
2) 私の場合放射線治療を受けなくても大丈夫でしょうか?

1) ホルモン剤はノルバデックス(Tamoxifen)±リュープリンまたはゾラデックス(LH-RH analogue)にするが標準的なので、その選択は外れているわけではありません。
2) 乳房温存治療後には、絶対ではありませんが放射線治療を受けるのが一般的です。これで確かに、乳房内再発の確率は減少します。(文責 石川)

 

No.3575】 05年02月25日    Y.S
ゾラテックスの効果について

お世話になります。 乳がん1期、左乳房1/4切除、放射線治療、ゾラテックス注射の経過を経ている中で、切除した部分とは別の(左乳房上部)場所に、1〜2o程度の微細なしこりがありました。術前、術後、及び放射線治療終了後においても残っていたのですが、ゾラテックス注射をはじめて4ヵ月後に、その微細なしこりに触れないことに気が付きました。ホルモン治療(ゾラテックス)で、しこりが消えることがあるのでしょうか。 また、消えたものが何であったか、考えられる範囲で教えてください。(センチネルリンパを見る段階では、リンパ節への転移は認められないとの見解でした。)

ゾラテックスはLH-RH agalogue で、女性ホルモン(エストロゲン)が下がります。したがって、しこりが消えることはありえます。消えたものは、乳腺由来の腫瘤であったことが考えられます。(文責 石川)

 

No.3574】 05年02月25日    Y.M
術後8年、骨転移に苦しんでいます。グリペックについて

私の母(現在56歳)ですが、8年前に右胸を全摘出しました。他の方々の相談内容を見ると、もっとしっかり治療法を知っておくべきだったと、後悔しています。私も3人の子供がおり、外来についていく事もあまりできず、母は怖いと言って、自分の病気から目を背けていました。テレビで見るのもいやだと言うので、薬の話までしっかり聞いた事が今までなく、薬の名前すらわからないものもあるので、申し訳ないのですが・・・。2期の2cm、リンパには3つ入っていたと母は言っています。術後は2年ホルモン剤(薬名不明)を飲みましたが、子宮から出血したため薬を2年で止めてしまったようです。その後1年後に骨シンチ?(でよかったでしょうか)で、背骨に影があるということで、抗がん剤(母が言うにはイレッサ)を1回だけしました。その後1年半ほどホルモン注射をしました。最初は骨転移かもということで、もうだめなのかと沈んでいたのですが、その後の検査で、影が薄くなって消えていると言われたのです。「もともと背骨に疲労骨折の後があったのかも」と言われました。そして何の薬も飲まない時期が2年ほどあり、もう治ったのかと油断していました。その日は突然やってきました。今から1年半前ですが、母が背中の激痛で救急車で運ばれました。背骨(頚椎?でいいのでしょうか?)の2番目と5番目、特に5番目が40%砕けてしまっていたそうです。放射線を10回ほどあて、1週間で歩けるようになり、1ヶ月で退院しました。プラスチックでできた胴にはめる物を半年でとってしまったせいか、すぐ半年で2番目の骨が変形しているということで、また今、胴にはめる生活をしています。先週、腫瘍マーカーが上がってきていると言われたそうで、はっきりわからないのですが、去年の9月に2・?、11月に3・?、この1月に8・?に上がってきているようです。ホルモン剤が効かなくなったといって、もうだめだ、もう死ぬと夜中にもうなされているようです。自分の病気も知ろうとせずに、どうやって死んでいくのか・・・とばかりです。
大学病院だったので安心していたのですが、8年前には乳腺外科がなく、救急車で運ばれた時にやっと出来ていた次第でした。消化器専門の先生だったため、母が背中が痛いと言う訴えをバランスが悪いからだといってあまり検査もしてもらえなかったようです。今の乳腺外科の先生が言うには、最初のホルモン剤を5年飲んでいれば、骨に転移は防げたかもと言われたらしく、私がもっと調べていればとか、当時の先生が専門医だったら、などと、母は後悔ばかり口にしています。テレビで見たり新聞に載っていた事などを見つけて、今やっと知ろうとしているので、疑問に思う事をお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。

1) 腫瘍マーカーはどうなると良くて、どうなると悪いと言うか、どの程度信用性があるのかということ。腫瘍マーカーはもうなくなることはないんでしょうか?
2) 1度目の影が転移なら、3年で転移になりますが、1度は消えたため、6年半で転移ということになった場合、進行性は遅いから大丈夫とは言われたそうですが、あとどれくらいもつのだろうとばかり言っています。母はこの文を見ないので、具体的にこのような症状の方がどんな経緯をたどるのか教えて頂けないでしょうか? 本当に骨に入っているうちは、死ぬ事はないのでしょうか?
3) ラヂウム温泉がいいというので勧めたところ、4〜5回通ったのですが、通うようになってから逆に悪くなったと言うのです。成分は放射能泉です。1回に10分を、1日に3回までしか入れないほど、体がぐったりする温泉だったそうです。もう通わない方がいいのでしょうか?
4) テレビでグリペックという転移しない抗がん剤が認可されたといっていたらしいのですが、もしそうだとするなら、すぐにでも試してもらいたいのですが、どんな物なのでしょうか?
5) 背骨の2番目の骨が変形しているため、「いつ神経を圧迫して手足がしびれてくるかわからないそうなので、セメントを入れましょうか」と言われたらしいのですが、今までに1人の人に試みたそうです。将来的にセメントはどうなるんでしょうか?
6) 最近寝汗をよくかくらしいのですが、何かの前兆じゃないかとおびえています。母は乳癌発症と、背骨が砕けたときの2度とも、その前に帯状疱疹が出ていました。前兆として出るものなんていうものがあるのでしょうか?

授乳をしながら徹夜で書きました。どうかよろしくお願い致します。 

1) 腫瘍マーカーは下がると、治療が効いている可能性が高くなります。が、絶対的な信頼性はありません。難しいですが、完治すれば腫瘍マーカーが正常値まで戻ることはあり得ます。
2) 他に重篤な転移(肝・肺・脳など)を起こさなければ、1年以上まだ頑張れることも少なくないと考えます。
3) 疲れるようなので免疫力低下も考えられ、止めたほうがいいと思います。 
4) グリべックという薬は白血病やGISTという非上皮性の間葉系腫瘍(肉腫など)に有効な治療薬です。後者に対してはc-kit陽性でないと効きません。副作用も強い薬です。乳癌には保険適応はありません。
5) 脊椎転移に対しては固定術などいろいろな手術療法があります。セメント注入は担当が整形外科なので詳細はわかりません。担当医にお聞きください。
6) 帯状疱疹は前兆ではないと思います。免疫力低下しているとなりやすいと言われています。(文責 石川)

 

No.3573-1】 05年02月24日    U.R. 
抗癌剤治療への不安が消えない

始めてご相談させて頂きます。49歳、閉経前です。自身が乳癌となり、術後に乳癌患者になるべく勉強をはじめ、退院後すぐに縁あって繋がった相談室です。いつも勉強させて頂いております。今後の補助療法についてのご相談をさせて頂きます。昨年10月に乳房温存手術を受けました。術後35日目から放射線照射25回50グレイを昨年いっぱいで終了し、局所の治療を終える事が出来ました。今年1月から外科の主治医の元に戻り、抗癌剤の治療が始まりました。2月7日は投与2クール目です。病理の結果は以下のとおりです。
組織診断名 solid tubular carcinoma(充実腺管がん)、腫瘤の大きさ 20mm、リンパ節 2/7 陽性、HER 2 (1+)、切除断端 陰性、ホルモンレセプター ER・PgR 陰性、ТNM分類 T2 N1 M0、 左乳房 AC領域 、以上です。

ホルモン受容体が陰性の私は、抗癌剤治療後のホルモン療法が出来ない高リスク群です。主治医の勧める抗癌剤はCAFプラスTaxanです。再発・転移の確立を少しでも下げておきたいという考えから、完治を目指して「最強の治療をしましょう。」ということで、主治医が選択した2種類の薬剤です。今はCAFの投与が2回終わり、今月末日が3回目の投与の予定ですが、2回目投与後は副作用で体調は最悪でした。抵抗力が下がったため、翌日には唇に3個所も帯状疱疹が出来できてしまいました。免疫が低下し、翌日は全く身動きができませんでした。1週間寝ていました。15日経った今は口内炎が出来ています。主治医は投与直前の血液検査の結果を2回目の投与の前に見て、「今度は投与できないかもしれない。」と言っていました。ここで質問をさせていただきます。
 ・CAF: 最近の結果から、CMFと同等かそれ以上、Fは要らないと言う話もある。
 ・タキサン: タキソテール(ドセタキセル)とタキソールの総称。進行再発乳癌に対する効果で認められつつある新薬。
私のグレードは2との事ですが、私の腫瘍に最も適切な抗癌剤の選択はこれでしかないのでしょうか? CAFプラスTaxanのふたつの抗癌剤の治療を今するべきなのでしょうか? ふたつの抗癌剤の治療をするとなると、CAF4クールとタキソール(weekly)4クールの予定になっております。セカンドオピニオンの医師は、「抗癌剤は、従来から行われていたのはCAFであり、Taxan 系の抗癌剤は最近出てきた抗癌剤です。術後の補助化学療法に関するCAFのデータは豊富であり、最も標準的なものです。念のための投与ですので、私はCAFをお勧めします。万一再発や転移した場合にTaxanを残しておいたほうが良いと考えています。」との意見です。私は進行再発乳癌ではありませんし、Taxanは進行再発乳癌に対する効果で認められつつある新薬、まだ効果もはっきりとは分っていない新しい薬です。最も標準的な治療をしたいと思っています。私の腫瘍に最も適切な抗癌剤の薬剤のご享受をどうかよろしくお願い申し上げます。たいへん長文になってしまい申し訳ございません。

CAFプラスTaxanの二つの抗癌剤の治療は比較的新しい治療法です。現在、治験も行われていて、有効という報告も少なくありません。悪くない方法と私は考えています。セカンドオピニオンの医師の意見はもっともで、最も標準的な治療のひとつと考えられます。(文責 石川)

 

No.3573-2】 05年03月01日    U.R. 
抗癌剤治療への不安が消えない(2)

HP3573でご相談させていただいた者です。迅速なご回答いただきまして、誠に有難うございました。早速ですが再度ご相談をさせて下さい。抗がん剤= CAF(の単独の治療)とCAFプラスTaxanのふたつの治療をした時の再発率はどの程度の数値の違いがありますか? よろしくご教示お願い申し上げます。

CAF(の単独の治療)よりもCAF+Taxaneの方が成績がよさそうだということで、具体的な比較した数値はまだ出ていません。(文責 石川)

 

No.3572】 05年02月24日  T.T. 
抗がん剤治療後の検査(HPNo.1955-2)

以前相談にのって頂いたHPNo.1955のものです。去年の6月で抗がん剤治療(CEF)が終わりましたが、投与量等について不信感があり現在の病院に転院しました。背中が1年位痛かったので、骨シンチを撮りましたが異常なしでした。最近頭痛とめまいがあったので、脳のCT(造影剤)をやることになりました。私としてはMRIの検査をすると思っていたので戸惑っています。CTの方がMRIより脳への転移が発見しやすいのでしょうか。また、CTをとった後、すぐに全身PETや他の部位(胸等)のCTをしても被爆量に問題はないのでしょうか。よろしくお願いします。

MRIの検査の方がいろいろな方向の断面像が撮れるので、脳への転移が発見しやすし、詳しくわかると思います。また、CTをとったあと、すぐに全身PETや他の部位(胸等)のCTをしても被爆量はそれほど大したことはないと思います。ただ被爆量は少ないに越したことは無いので、検査の必要性と天秤にかけることになります。(文責 石川)

 

No.3571】 05年02月23日  Y.O
骨転移マーカーについて

相談したいことがありますので、よろしくお願いします。
31歳、4年半前の27歳の時にステージTで見つかり手術を受けました。術後の治療はノルバデックスを3年服用し、主治医の許可を得て3ヶ月前に出産しました。ご相談したいのは1CTPの値なのですが、妊娠前は2.9、妊娠中(27週)が6.0、産後3ヶ月で7.0なのだそうです。最後の採血分に関しては、検査会社のほうより今回の基準値は5.2となっていましたが、基準値より微妙に高い状態となっています。主治医は変動しやすいマーカーだし、基準値の3倍程度まで上昇することはよくあることだというのですが、このまましばらく様子を見ても大丈夫でしょうか? それ以外のマーカーは全く正常範囲内です。骨シンチは妊娠する半年前に受けており、異常なしですが、現在も痛みなどはありません。それ以外の所見も特にありません。どうぞよろしくお願いします。

1CTPはまだ安定した、確実なマーカーではありません。骨転移の治療効果の評価にはその値の変動は有用とは言われていますが。他のマーカーは全く正常範囲内ですので、このまましばらく様子を見ても構わないと思います。(文責 石川)

 

No.3570】 05年02月23日   K 
乳癌手術後の痛みについて

乳癌の温存手術をして一週間になりますが(退院済みです)、上腕と、脇と胸の境目あたりがズキズキと痛み、脇を締めるような体勢や、腕をまっすぐに下ろすと激痛があります。手術後の患部の痛みについての症状や、期間について教えていただけないでしょうか? 手術は乳房温存円状切除法とセンチネルリンパ節生検です。表面に傷を残したくなかったため、脇から乳房のラインに沿って20cmほどの傷で行っていただきました。センチネルリンパ節生検の結果、リンパへの転移はなく、リンパ節を1つとっただけでした。ご回答いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

乳房切除・腋窩リンパ節郭清術後には胸部、脇、肩、上腕などの圧痛・動作時の痛み・安静時の痛み(チクチク、ピリピリなど)があります。程度には個人差が大きいようで、術後2年以上訴える人もいます。乳房温存円状切除法とセンチネルリンパ節生検だけですと、このような症状を訴える人はとても少ないようです。まだ術後1週間とのことで、もうすこし時間がたてば軽快するようにも思えますが。(文責 石川)

 

No.3569】 05年02月23日   A 
母が3年間乳癌を放っていました

母(62歳)が乳癌と宣告されました。3年前も前からしこりに気付いていながら、経済的な事や癌の恐怖でまわりに言えず、ついには皮膚を破って腫瘍が顔を出し大出血するに至りました。現在は抗がん剤ファルモルビシンで腫瘍を小さくし、それから手術と言う事になりました。この3年間特に体の不調を訴えるでもなく普通に生活していたので、娘の私も全く気付いてあげる事ができませんでした。転移しているかどうかもまだ分かりませんが、一般的なご意見で良いです。このような状態で一番懸念される事、何ですか? 母は生きられるでしょうか?

皮膚を破って腫瘍が顔を出しているので、これだけでも臨床病期VB以上の進行癌ということになります。遠隔臓器転移がなく、手術で取り切れれば根治する可能性はあります。病期VBの乳癌では切除できても、5年生存率60%以下、10年生存率は40%前後と考えられます。遠隔臓器転移があれば(病期W)もっと予後は不良です。(文責 石川)

 

No.3568】 05年02月23日   T.K
免疫染色について(HPNo.3346-2)

以前HPNo.3346でお世話になりました。その節はどうもありがとうございました。2月4日に生検を受け、本日、結果を聞きに行きました。主治医が緊急手術で、代診の先生にお聞きしたのですが、「多分良性と思われるが、100%良性とは言えないので、免疫染色の検査をする」との事、結果は3月4日の診察でわかります。このような場合に考えられる検査内容と、そこからどのようなことがわかるのでしょうか。採取した検体は1×2cmぐらいと思われます。お忙しいところおそれいりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

病理組織検査で乳癌かどうかあやしい場合に、さらに免疫染色の検査をします。乳癌に特有なER,PgR、HER2/neu,CEA,などを調べて白黒をつけようとします。(文責 石川)

 

No.3567-1】 05年02月23日   OD
術後の検査について

初めまして。宜しくお願い致します。乳癌術後4年になります。温存手術、腫瘍2×3 リンパ節転移なし。術後1年過ぎた頃にノルバデックスの副作用にて子宮内膜増殖になり、子宮全摘手術を受けました。以後アリミデックスを服用しておりましたが、昨年の夏頃より手の指の爪が変形(右3、左2)、薬による副作用かどうかは分からないとのことですが、11月よりアリミデックスが中止になりました。ホルモン療法は5年間続けた方が良いとよく聞きますので不安になります。又、定期検診は今のところ4ヶ月ごとに血液検査だけです。術後一度もマンモグラフィ等の諸検査は有りませんが、腫瘍マーカが安定していれば血液検査だけでよいのでしょうか。宜しくお願い致します。

血液検査で腫瘍マーカが安定していても、再発していることがあるので、私は少なくとも年に1回は胸部XP,骨シンチ、CT検査など行うようにしています。(文責 石川)

 

No.3567-2】 05年02月25日   OD
アリミデックスの服用について

ご返答ありがとうございました。次回検診の折、主治医に検査をお願いします。申し訳有りませんが、再度お尋ね致します。乳癌(右乳房)が見つかった時、左乳房もしこりがありました(良性)ので、左側の乳房がいつも気になります。左側の癌化の予防の為にも中止になりましたアリミデックスをまだ続けた方が良いのではないでしょうか? 又、服用は患者が選択してもよいのでしょうか? よろしくお願い致します。

タモキシフェンやアリミデックスの内服は乳癌の予防になるとも言われています。患者さんが希望して担当医に処方してもらうことはできます。(文責 石川)

 

No.3566】 05年02月23日   ms  
術後治療について

こんにちは。初めてメールします。私は36歳女性、未婚です。昨年7月に右浸潤癌(充実腺管癌)右乳房温存術を受け放射線治療50Gr後、8月からホルモン療法中(リュープリン2年、ノルバデックス5年)です。
病理組織: Brest, right, area C, lumpectomy:Invasive ductal carcinoma,solid-tubular carcinoma,
madified Bloom-Richardson grade:high grade.f. Lymph nodes,resection:No evidence of metastasis.
検体: 右C領域の乳腺組織(8.0×5.0×4.0cm、追加切除6.5×5.6×2.0cm) 。検体内には2.4×1.2cm大の地図状の拡がりを示す白色充実性の病変を認めます。(1)レベル1、(2-27)乳腺組織(山田)
組織学的所見: 乳腺組織の軽度のfibrocystic changeを背景に、異型細胞の索状増殖、小腺腔形成・篩状構造形成性増殖、孤立散在性増殖、などが見られます。Invasive ductal carcinomaの組織です。作製標本上ではいずれの切除断端も陰性です。リンパ節転移(レベル1リンパ節:0/17)。 madified Bloom-Richardson grade:high gradeではtubular formation 3, nuclear pleomorphism 2, mitotic count 3で、score 8 GradeV(poorly differentiated)に相当します。Er,Pgrともに陽性、HER-2(1+)

病理結果後、化学療法とホルモン療法の選択肢があり後者を選択しましたが、最近知識が増えることによって、良かったのかと思うようになりました。主治医からは同等の効果があると聞いていますが、同病院内の化学治療医に聞いたところ、化学療法の方が効果が大きいといわれました。質問ですが
1) できましたら病理組織、検体、組織学的所見の内容を教えていただけないでしょうか?  主治医からは詳しいことは教えてもらえませんでした。 
2) 今からでも化学療法に変えたほうが良いでしょうか?

お忙しい中とは思いますが、よろしくお願いします。

modified Bloom-Richardson分類 で、score 8 GradeV(poorly differentiated)に相当すると、リンパ節転移なしでも悪性度は高いことになります。36歳女性、右浸潤癌(充実腺管癌)、リンパ節転移なし(レベル1リンパ節:0/17)、ER,Pgrともに陽性、病理学的腫瘤径2cm以上、modified Bloom-Richardson分類 GradeVは、乳癌の国際的なリスク分類、治療指針として有名で、一般的に採用されているSt.GallenのRecommendationによれば intermediate riskに相当します。この場合、推奨される治療としては、閉経前でホルモン療法(ノルバデックス+or-リュープリン等)か、化学療法後にホルモン療法になります。どちらがいいか、まだはっきりしていません。したがって、今からでも化学療法に変えたほうが良いかどうかわかりません。(文責 石川)

 

No.3565-1】 05年02月21日   H.K
再発の腫瘍マーカーについて

手術後5年目にして再発したので、昨年3月より治療中です。転移場所は胸骨付近と肺でした。ホルモン治療(ノルバデックス・月1リュープリン)、抗がん剤治療:CMF・2クール(効果なし)→CAF・5クール→一ヶ月休み→錠剤フルツロン(今月から)。再発が分かるまでの5年間は採血とレントゲンの診察だけでした。胸骨付近がかなり大きくなってから同病院の別の医者に告知されました。

腫瘍マーカー :
CEA   0.68→0.77→ 0.45→0.29→0.44→ 0.12→0.15→0.22→0.61(抗がん剤休み後)
CA15-3  21.2→40.5→ 33.7→30.3→23.2→ 13.5→12.6→ 8.9→14.7(   同じ     )
NCC-ST-439  257.1→815.1→500→362.3→204.2→61.6→36.2→22.7→19.9(  同じ     )

教えていただきたいのは、腫瘍マーカーと骨シンチなどの検査についてです。NCC-ST-439だけ基準値を超えています。このマーカーは他のガン等にも反応するようですが、他のガンの可能性はないのでしょうか? また、「フルツロンは1クール試してみて効果なければCAFに戻します。」と言われましたが、1クールで効果の有無は分かるのでしょうか? 現在はレントゲンとCT(共に胸部)を約月1で見ているだけです。骨シンチや超音波の検査はしなくていいのでしょうか? 特に骨シンチの検査を受けている人が多いようなのですが、一度もしたことがないけれど、このままでいいのか不安です。

1)ほとんどの腫瘍マーカーは他の癌にも反応します。ただ画像で胸骨と肺に転移が見つかっているのですから、この転移の状況を反映していると考えるのが普通です。
2)フルツロンの1クールとはどのくらいの期間なのかはっきりしませんが、フルツロンのような薬剤の効果は緩やかですので、1クールでは判断できないのではないでしょうか。
3)薬剤の効果を見るのはCTを行うのが良いと思いますが、現に骨転移があるので胸骨以外の骨の転移の状況も把握しておく必要はあります。骨シンチはやっておいた方が良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3565-2】 05年03月18日   H.K
腫瘍マーカーと治療

以前HPNo.3565でお世話になりました。ホルモン療法ノルバデックスと月1リュープリン抗がん剤治療を、フルツロンカプセル・1日3回になって一ヶ月がたちました。(マーカーの採血を取った時、何となく数値が悪い予感がしました。) 腫瘍マーカーの結果が出ました。CEA 0.61→0.32、 CA15-3  14.7 →8.6、 NCC-ST-439  19.9 →34.2  NCC-ST-439の数値が上がっているので、フルツロンをやめてCAFにするか、もう一月だけ続けてみるか決断をしないといけません。
1) 一ヶ月で数値が上がると、やっぱり効果はないのでしょうか? もう一月位試す価値はないのでしょうか?
2) 骨シンチのことを伝えたのですが、「現在の病院では設備がない」のと、「骨に転移していたとしても治療が変わるわけではない」とのことで、検査はしていません。せめてもと、1CTPの検査をしてもらいましたが、4.2の正常値内でした。他の医院に行ってでも骨シンチの検査をしておいた方がいいのでしょうか?

1) 前の回答にもありますが、フルツロンの効果発現は緩やかなので、個人的にはもう少し試してみたい気がします。(数値の変化が僅かであり、他のCEAやCA15-3は正常範囲の中でも下がっているので・・・)
2) 胸骨付近ということで骨転移と確定したわけではなさそうですし、今後の比較の意味もあるので、骨シンチは一度受けられておいたほうがよろしいと思います。(文責 片山)

 

No.3564】 05年02月21日   baza
腹水(HPNo.3397-2)

以前HPNo.3397で質問させて頂いたものです。知人の、その後なのですが、最近になって、お腹の腫れがひどくなり、足も腫れてパンパンになり、息苦しいし、嘔吐が激しいので、入院になりました。お腹の水は、入院と同時に抜いたそうです。水は、抜くとまた溜まると聞きますが、そうなのですか? 顔や手が黒くなってきて、友人とかにも会いたがりません。副作用が出すぎているとかで、2週間1回の抗癌剤を2回休んでいるようなのですが、抗癌剤というものは、休んでも大丈夫なのでしょうか? 休んでいると、癌が広がるような気がしますが・・・。

1)腹水は抜いてもまた溜まってきます。抜けばいいというものではありません。腹水による症状が強いときに抜きます。
2)抗癌剤の効果はもちろんきちんと決められたときにやる方が効果があるに決まっています。ただ、今はやれるような状態ではないので、このようになっているのだと思います。(文責 麻賀)

 

No.3563】 05年02月21日   ELMO
お腹などに痛みがあります

こんにちは。既婚者、35歳です。2003年10月に右乳腺全摘出の手術をしました。今は月一のゾラ注射とノルバデックスを飲用してます。実は気になる事がありメールさせていただきました。今年ぐらいから左下のお腹がしくしくと痛むのです。お腹だけでなく、足やお尻の筋も痛いような、だるいような感じがするのです。担当医に聞くと注射の影響ではないと言うのですが、やはり違うのでしょうか? 最初お腹に注射した時、同じ様な痛みがあったのですが、その日だけだったのです。最近は毎日のように痛むので心配で・・・。腸が長い人は痛む事があると聞いたのですが、はっきりした理由が分かりません。検査方法はあるのでしょうか? 分からない事だらけで悩んでいます。どうか回答をよろしくお願いします。

あなたの症状と今行っている治療との関連はよくわかりません。ただホルモン治療を行うと卵巣が腫大したり、子宮に影響を与えることがあります。婦人科で一度調べてもらったらどうでしょうか。(文責 麻賀)

 

No.3562】 05年02月21日   M
授乳中の血乳について

ご相談があります。33歳です。現在10ケ月になる子供がいて授乳中なのですが、昨日下着に血液らしき(どちらかと言えば茶色い?)ものがついていて、不安でたまりません。母が乳癌でしたので、遺伝が心配です。一応、検診は去年の7月にマンモ、超音波を受けていて、気になることがあったので、10月にも超音波のみ受けています。授乳中のせいか、「お乳が固まった石灰化らしきものがあるけど心配ない」とは言われましたが・・・。乳癌じゃないかと、心配でたまりません。

授乳中の乳汁に血液が混じることは時々経験します。乳癌との関連はないものと思います。ただし、持続するようなら一度細胞検査や分泌液CEA検査などを行っておくと安心です。 (文責 麻賀)

 

No.3561】 05年02月21日   MA
アリミデックスについて(HPNo.3466-2)

先日はむくみの件、お答え頂きまして有難うございました。あれから再検査を受け、母のしこりの大きさが12センチという大きなものであることが判明しました。ただ、他の臓器に転移していないことが救いです。これから点滴とアリミデックスでの治療となるそうです。アリミデックスとはどんな効果がありますか?ステロイドは非ステロイドと書いてあったので安心していますが、効果は見込めますか?手術はその効果によってだと聞いています。副作用はどんなことが考えられますか?  

アリミデックスは非ステロイド系のアロマターゼ阻害剤というホルモン治療剤です。現在閉経後乳癌の方に使われだした薬剤です。タモキシフェンより効果があるかもしれません。 副作用は筋肉痛、関節痛、骨粗しょう症などです。(文責 麻賀)

 

No.3560】 05年02月21日   Y.T
骨シンチで足の脛に集積が見られました(HPNo.2742-2)

昨年胸椎への転移で相談いたしました。その節はありがとうございました。その後、タモキシフェン→アロマシンへの変更・ビスフォスフォネートによる治療の開始・放射線の効果などのお蔭か、胸椎の転移病巣がとてもきれいになってきました。ですが、その後の骨シンチの検査で新たに足の脛に一箇所集積が見られました。痛みも何もないので経過観察となりましたが、足の脛に転移することはまずないだろう、とのことでした。あまり心配はいらないものでしょうか? 転移以外に考えられる疾患はあるでしょうか? ご助言いただければ幸いです。

足の脛にも転移は起こりえます。MRIなどを行って転移かどうか判断したらどうでしょうか。(文責 麻賀)

 

No.3559】 05年02月21日   Y.M. 
乳首&乳房の痛み、痒み、ただれについて

初めまして。急なメール申し訳ありません。23歳の主婦です。妊娠4ヶ月半ばになりました。寒くなってから、乳首や乳輪が痒くてたまらなくなりました。皮膚もボロボロにはがれ落ち、切れたりもします。痛くなったら30分ほどで治りますが、痛みがとてもひどいです。特に、寒いと感じる時が痛みが起こるように思えます。今まで、なったこともなかったので、とても心配です! ご回答、よろしくお願い致します

婦人科の先生と相談の上、皮膚科を受診したらどうでしょうか。乳腺科のものではないようです。(文責 麻賀)

 

No.3558】 05年02月21日   Y 
左胸の痛みについて

一週間ほど前から左の背中(肩甲骨のあたり)が痛くて、そのうち皮膚がやけどをした時の様に痛くなってきました。最初は肩こりかと思っていたのですが、痛みはだんだん胸の方まできて、今は左側の背中から胸にかけて痛く、時々脇の下あたりの胸の横が針で刺されたように痛みます。胸が張っている感じはなく、半年ほど前に左胸の下が痛くなった時に外科に行ってみましたが、乳がんではないと言われました。今回の痛みは原因に心当たりがなく、どの科を受診したら良いか教えてください。

念のため心臓関係を調べた方が良いと思います。内科を受診して相談したらどうでしょうか。(文責 麻賀)

 

No.3557】 05年02月21日   M・N
追加治療について

はじめまして。39歳既婚(子供なし)の主婦です。先月、右乳房の温存手術(円上部分切除)を受けました。先日その病理結果が出たのですが、わずかに癌細胞が残った可能性があると言う事で、放射線治療を行うことになりました。その他にはホルモン療法や化学療法の必要はないと言う事でしたので、その時は一安心で帰ってきたのですが、あとで考えてみたら再発予防の為の追加治療がないことの方が逆に不安に思えてきました。乳頭線管癌(微小浸潤)で、大きさは19×14mm、センチネルリンパ節の転移がなかったためリンパ節の郭清なし、ホルモン受容体ER(+)PgR(+)です。このまま放射線のみの治療だけで良いものなのでしょうか? どのような判断から放射線のみの治療となるのでしょうか? ホルモン療法はホルモン受容体が陽性の場合は再発抑制効果が高いというようなことを本で読んだのですが、それでも私の場合は必要がないのでしょうか? 入院中同室で同じ温存手術を行った方(リンパ節の転移なし)は今のところ放射線治療はなく、まずはホルモン療法を始めているそうです。この治療の違いは何処にあるのでしょうか? 次回の主治医による診察が4月までなく、近いうちに放射線の治療が始まるものですから、是非先生のご意見をお聞きしたいと思います。放射線の治療も病院の都合により別の病院で行うことになっています。あと病理結果の報告書のコピーを頂いたのですが、家に帰ってじっくり見てみると、用紙の上の所に小さく「FA多発 そのうち1つがsize↑」」と書いてあるのですが、これはいったいどんな意味があるのでしょうか? 医師を目の前にすると先生のお話しを聞く事で精いっぱいで、あとになっていつも色々な疑問がうまれてしまいます。どうぞよろしくお願いいたします。

悪性度についての記載がありませんが、ここに書かれている所見からすると、あなたの乳癌の再発リスクは低いと考えられます。ガイドラインではこのような場合は無治療、あるいはホルモン治療となっています。主治医は無治療の方を選んだのだと思います。病理報告書のFAは、多分fibroadenomaのことだと思います。乳腺の良性腫瘍です。あっても特に問題はありません。(文責 麻賀)

 

No.3556】 05年02月20日    K,T
白血球と免疫力

毎週抗がん剤の点滴のため、血液検査をしています。日頃風邪はめったにひかず、抵抗力には自信があったのですが、最初の白血球が3700でした。正常値の範囲内ですが、低い方なのでびっくりしました。白血球の数値と免疫力とは比例するものでしょうか。しないとすると、免疫力が高い低いという数値はあるのでしょうか。よろしくお願いします。

抗癌剤治療を行うと白血球の数値が下がります。この程度の低下ならよい方です。白血球(リンパ球)の数と癌に対する免疫能との関連ははっきりしたものではありません。ただ抗癌剤治療を行えは一般的な免疫能(感染に対する抵抗力)は低下するものと思います。(文責 麻賀)

 

No.3555】 05年02月20日    M.S.
しこりと石灰化(検査結果について)

現在、乳癌の手術待ちをしているものです。細胞診での結果がクラスXであったので、乳癌の判定には間違いがないと思っていますが、病院でこれまでに部分的に受けた説明ではよくわからないことがあり、不安な毎日です。以下の内容から予想される病状について、少しでも教えていただけると幸いです。

経過(subjective): 私の場合、11月中旬に自分で左乳房の下に約2センチのしこり(比較的やわらかく、リンパ腺が腫れたような感じ)を発見し、近くの大学病院でマンモグラフィー、超音波の検査を受け、最初は乳腺症が疑われました。しかし、悪性の可能性が捨て切れなかったので、MRI検査(この結果は判定4)、さらに細胞診を受けて乳癌と判断されました(papillotubular carcinomaが推定されるということです)。その後、ごく最近、乳頭よりわずかながら出血(一箇所)がみられました。また、しこり以外に、乳頭の直ぐ下あたりが腫れているようです(着替えの時に寒くて皮膚が縮こまると強調されてわかる。それ以外のときにはわからない)。最初の発見から約3ヶ月経ってしまいましたが、しこり、腫れとも、目立って大きくなったりはしていないようです。ただ、左の肩こりがここ数ヶ月ひどく、なかなか治りません。気のせいか、わきの下に違和感を時々覚えます。ただし、明らかにリンパが腫れていることはないようです。

受けた説明: 超音波では複数の箇所に腫瘤がみとめられる(判定は乳腺症)。マンモグラフィーではしこりは写っておらず、石灰化のみ(この検査でもはっきり乳癌とは判定できなかった。石灰化の部分は直径約2センチの楕円で石灰化はその周辺に主にみられた)。また、石灰化がみられる位置としこりの位置がずれているようだとのコメントがありました。従って手術では広めに摘出するつもりのようです。細胞診では石灰化の部分の細胞を調べたようです。MRIの結果では、正常の乳腺との判別が難しく、実際の癌の広がりの把握には至らなかったようです。

私がとくに不安に思うこと: @しこりと石灰化の部分がずれているということで、思ったより癌が広がっているのではないか。A肩こりや違和感は骨、肺への転移の可能性を示唆しているのではないか。B乳頭からの出血は癌の乳管内の乳頭へ向かっての進展を示していると思うのですが、乳管内の進展で腫脹を伴うことがあるのか。C浸潤癌だという説明を受けましたが、細胞診から判断できるのでしょうか? Dさらに胸部CTの結果、肺に孤立性の5ミリほどの良性もしくは乳癌の転移(初期)を思わせるすりガラス状陰影(きれいな球形)がみつかってしまったのですが、転移の可能性はどれほどあるでしょうか(この肺の影も今回とって調べることにはなっています)。

以上のことから、推定されることがありましたら、なんでも結構ですので、お聞かせください。よろしくお願いいたします。

1)シコリと石灰化の位置がずれていてシコリの方も乳癌が疑われているのなら、乳癌の広がりは思ったより大きいものになると思います。
2)症状が骨や肺への転移を示唆しているとは考えにくいです。症状ではなんとも区別がつきません。
3)乳癌内への癌進展が広範囲であれば、乳房の腫脹感を感ずることはあると思います。
4)細胞診からだけでは浸潤癌との断定はむずかしいと思います。
5)肺転移の可能性について言及することは困難です。今回この病巣部も摘出して調べるとのことですので、その結果を待つのがよいと思います。(文責 麻賀)

 

No.3554】 05年02月20日    M.F. 
石灰化について

初めまして。34歳、未婚女性です。先日レディース検診のエコーで、「右乳腺腫瘤数個、腺のう胞1個、左乳腺のう胞1個、精密検査を受けて下さい」との結果がでました。そこで、2月上旬に総合病院の外科で精密検査を受けました。エコー、マンモーの結果、左胸に淡雪状の石灰化が見られるとのことでした。ただ、マンモーでは縦からは見えるが、横からは写っていないとのことで、実際の画像を虫眼鏡で拡大して見せてもらいました。(触診はありませんでした。外科の先生だったからでしょうか?) 「今の段階では良性かガンなのかわからない。次は7〜8月にきてください。」と言われました。「乳ガンの場合、温存手術は早期でもできない。」とも言われました。(全摘出しなければいけない理由は話されましたが、動揺して覚えていません。)この掲示板を読んでいると、石灰化は全て悪性ではなく、カテゴリーで分けられることを知りました。自分がどのカテゴリーに分類されるのか?ガンの確率はどれくらいなのか?乳腺専門の医師にもう一度見てもらった方がいいのか?今後結婚し、子供も欲しいと思っているので、とても心配です。よろしくお願いします。

マンモグラフィで石灰化が見つかった場合は、カテゴリ分類をして良悪性化を区別しなければいけない石灰化(カテゴリ3以上)かどうかをまず区別します。良悪性の鑑別を要する石灰化の場合は経過観察をしたり、組織生検が必要になります。あなたの場合は経過観察と判断されたのだと思います。次回忘れずに受診するのが良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3553】 05年02月20日    I.T
初期乳癌温存手術後のアリミデックスの副作用と放射線照射後の白血球・リンパ球の減少について(HPNo.3080-2)

先の質問HPNo.3080)にお答え頂き、有難う御座います。現在の妻の状況につき質問致します。宜しくお願い致します。先のメ−ルからの変更は次のようになります。(1)術中の断端検査は―でしたが、術後の病理検査でミクロサイズの取り残しが1ケ検出のため、放射線追加照射を5回行い、12月中旬に終了しました。(2)非浸潤性だが念のためとのことで、抗癌剤フルツロンを服用していましたが、あえて必要ないとのことで、2ケ月服用後中止し、現在アリミデックスのみ服用しています。
質問
1) 妻がアリミデックスを服用して4ケ月になります。1ケ月ほど前からほぼ毎朝、手の第2関節に軽い痛みを感じるようになりました。また皮膚に蕁麻疹が出やすく、特に手の甲や腕等に隔日程度に出ます。痛みも蕁麻疹も我慢できないほどでなく、今のところ何もしていません。この症状はアリミデックスの副作用でしょうか。この程度のことは良くある事ですか。次回の診察は3月中旬ですが、もっと早く相談すべきでしょうか。程度が進む事はありますか。
2) 今年2月9日、婦人科の血液検査を受けましたが、白血球・リンパ球が少なめと指導されました。白血球数は3500、リンパ球は26.8%(938)でした(好中球58.8%、好酸球6.6%、塩基球0.9%、単球6.9%、異型リンパ球0.0%)。そのほかは肝機能・腎機能正常、総コレステロ―ル175、中性脂肪91でした。白血球・リンパ球はどのくらいの数値が望ましいのですか。増加させるには日常どのような事をしたら良いのでしょう。白血球・リンパ球が少ないと再発等しやすい体質と聞きますが、どうなのでしょうか。術前の白血球数は6100でした。

ご多忙の所、恐れ入りますが、宜しくご教授の程お願いします。

1)関節痛や筋肉痛はアリミデックスを服用するとよく出てくる症状です。鎮痛剤で対処すればよいです。皮膚の蕁麻疹はあまり経験しません。一度皮膚科で見てもらったほうが良いと思います。
2)放射線照射では、白血球の減少はあまり起こりません。アリミデクスでも多少の減少はありえますが、大きく減少するということはありません。あなたの今の数値は白血球がすこし低いですが、現在の治療を継続するのにあまり問題になる低下ではありません。リンパ球の数値も問題になるほどの低下ではありません。リンパ球の数値と癌に対する免疫能との関連があるといっている方もいますが、はっきりとしたものとはなっていません。(文責 麻賀)

 

No.3552】 05年02月20日    Y.A
おりものについて

36才、女性です。1年半ほど前に、左胸の温存手術を受けました。1.3×0.7p、リンパ節転移1/23、ステージUAです。放射線、ユーエフティ2年、ゾラデックス5年の予定でしたが、肝臓の数値に問題が出て、ユーエフティは数ヶ月で中止しました。治療開始から今まで生理は来ていないのですが(元々生理不順で治療していました)、1週間ほど前から、急におりものが増えて気になっています(ナプキンをあてなければならないほどです)。ちょうど外科受診日でしたので相談したところ、「ゾラデックスとは関係ないようなので、あまり続くようなら婦人科受診を」と言われました。初めのうちは、おりものか不正出血か判断がつかないようなものでしたが、現在は黄色いおりもので、少しかゆみもあります。このまま続くようなら、来週婦人科を受診しようと思っていますが、ホルモン治療により子宮体ガンのリスクも高くなると聞いてますので、不安になっています。文章だけではわからないと思いますが、もし考えられることがあれば教えていただけたらと思い相談しました。よろしくお願いします。

先ほどおりものについて相談したのですが、その後少量ですが出血のようなものがあり、ジンジンするような感覚がでてきました。以前生理の時に、同じような感覚がよくありました。本来、婦人科を受診の際お聞きすべきことなのですが、すぐに行くことができず不安です。勝手ですが、そのこともふまえて回答していただけたらと思います。よろしくお願いします。

あなたの症状はホルモン治療剤(Zoladex)のために起こったものの様には思えません。婦人科の炎症疾患のような気がします。早く婦人科を受診するのが良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3551】 05年02月19日    miya
乳房の異常

とつぜんのメール、申し訳ありません。22歳、女性ですが、最近乳首に傷ができ、その後痒くなってきました。あまり気にしていなかったのですが、その後かぜをひいたのか40度を越す熱がでてきて、一緒に乳房全体が痛くなるようになって来ました。寝返りするのも痛く、みるみるうちに赤くなり、乳首も腫れ、硬くなってきました。乳首の周り辺りの乳房はでこぼこといった感じで、どうしていいかわかりません。炎症性乳がんでしょうか? お答え、お願いいたします。

乳房が痛くなり、赤くはれ上がって、発熱という症状であれば乳腺炎と思います。病院を受診して早く治療してもらうほうがよいと思います。(文責 麻賀)

 

No.3550】 05年02月19日    M.N
腺葉区域切除について

はじめまして。40歳女性です。1月末に左乳房の下あたりに痛みがあり受診したところ、乳頭から黄色い分泌物があり、細胞診となりました。結果はクラス 3a(擬陽性)でした。念のため、今日MRI検査をし、結果、やはり乳腺に影がありました。ガンか乳頭腫かの判断がつかないので、「腺葉区域切除手術で 検査しましょう」と言われました。乳癌検診は昨年2度受け(触診)、特に問題なく、現在もしこりについては言われていません。
1) 細胞診で擬陽性(3a)の場合でも、ここまでやらないとはっきりしないものでしょうか。
2) 腺葉区域切除というのは、ガンか乳頭腫かの判断をつけるためによく行われるものでしょうか。これをやるということは、悪性の可能性が高いのでしょうか。
3) 1週間ほどの入院が必要で、全身麻酔とのことで、大変不安でおります。

お忙しいところ恐縮ですが、回答をよろしくお願いします。

1)細胞診で疑陽性ですから確定診断が必要です。確定診断には乳管腺葉区域切除が一番確実です。
2)乳管腺葉区域切除は癌か乳頭腫かの区別をつけるため行われる普通の方法です。
3)乳管腺葉区域切除は局所麻酔下に外来手術で行われることが多いです。全身麻酔で1週間の入院というのはあまり行われない方法と思います。(文責 麻賀)

 

No.3549】 05年02月19日    R・N
今後の治療方針について

先月1月31日、右乳癌全摘出術を受けた者です。今後の治療方針を決めるにあたって、ぜひ教えていただきたい質問が2つあります。
1) がんの顔つき(悪性度)は、治療方針の判断材料として検査する必要はありますでしょうか。
2) リンパ転移1個という状況ですが、抗がん剤治療は必要でしょうか。

以下に現状と、手術データをつけました。この結果を踏まえ、先生のご判断もいただければ、なお幸いに存じます。どうぞ宜しくお願い申しあげます。                           
<現状>
58歳(閉経後)、右乳がん術後、手術内容 右乳房全摘術+リンパ節かくせい、術後2週目。2月末までに治療方針を決定する必要ありと言われました。リンパ節転移一個でホルモンレセプターがプラスの為、ホルモン療法のみにするか、抗がん療法を追加するか、どちらか自分で決めなくてはなりません。自分で決定するにあたり、ガンの悪性度を知ることは、治療方針の決定に役立つのでしょうか。もしくは、すでに把握している情報で判断して大丈夫なのでしょうか。
<手術前データ>
大きさ 27×11×23mm、針生検 VbV、乳頭せんかん癌、ステージ U
<手術後データ>
大きさ 不明、がんの種類 硬がん、リンパ節転移(数)あり(1)、リンパ節転移場所 レベル1、ホルモンレセプター エストロゲン+ プロゲステロン+、 組織型(浸潤or非浸潤) 不明、悪性度のグレード 現在治療中の病院ではわからず。プレパラート入手可。HER 2 New  結果待ち。

1)癌の悪性度も治療方針の決定に重要です。
2)わかっている情報であるリンパ節転移1個、乳頭腺管癌、あるいは硬癌、大きさ2.7cmというデータから判断しますと、私なら抗癌剤→ホルモン剤という方針で行きます。ホルモン治療単独という方針もありますが、私なら抗癌剤を加えます。(文責 麻賀)

 

No.3548】 05年02月19日    T.Y.
乳房の痛みと乳癌

35歳、独身。出産経験はありません。5年程前に乳腺炎と診断された事があります。その時はかなりの痛みがあり、触れるだけで飛び上がる程でした。2ヶ月前くらいから、生理の前になると以前と同じ所が痛む様になりました。生理が終わると痛みも無くなくなります。以前程の痛みではありませんが、頻繁になるので少し心配です。病院では乳がんは痛みが無いと聞いたのですが、本当でしょうか?

乳癌と乳房の痛みとは直接の関連はありません。乳癌でも痛いこともありますし、痛くないこともあります。ただあなたの乳房の痛みの症状はホルモンに関連した痛みのようで、乳癌には関係がないように思います。(文責 麻賀)

 

No.3547-1】 05年02月19日    MS
術後の変化について

お世話になります。家人の件につきまして、アドバイスお願い致します。
昨年、乳がん1期の診断のもと、8月に左乳房1/4の摘出手術を受けました。同時に切除されたセンチネルリンパ節を見る限り、リンパ節への転移も認められないとの説明を受け、放射線治療25回を経て、現在は月一回のホルモン注射(ゾラテックスを2年間の予定)を受けております。術後、腋の下に小さいしこりのようなものを感じておりましたが、 担当医に話したところ、『これは、大丈夫でしょう。』とのコメントがありました (医師が、本人の申告をしっかりと把握されてのコメントかは不明)。その後の放射線照射の範囲が、そのしこりの部分まで広がったような感じを受けました。今現在は、本人が気づかぬうちにしこりが消えているのですが、そのしこりがどのようなものであったか、考えられる範囲でアドバイスをお願い致します。素人感覚で考えた可能性は、 感じたしこりは、ガン細胞とは別物の可能性(血液の瘤か)、ガン細胞が放射線照射により消えた可能性、消えたものが復活する可能性、他の場所で悪さをはじめる可能性、その他。よろしくお願い致します。

術後、脇の下に小さいシコリのようなものを感じることはよくあることです。手術したための瘢痕を触れたり、質問の方の言うように血液のたまりだったりすることが多いです。このようなものであれば月日がたてば不明瞭になっていくのが普通の経過です。センチネルリンパ節に転移がなかったとのことなので、がん細胞がそこに残っている可能性は少ないと考えます。(文責 麻賀)

 

No.3547-2】 05年02月20日    MS
術後の変化について(2)

回答いただき、ありがとうございました。 一点追加確認させていただきます。 自覚した小さいしこりが術前からあった場合は、どのように考えておけばよいのかお聞かせください。 よろしくお願い致します。

術前に腋窩の皮下に出来ていた毛嚢炎があり、それが術後はっきりしなくなったことなどが考えられますが、詳細はわかりません。(文責 麻賀)

 

No.3546】 05年02月18日    megu
温存手術後の放射線治療開始時期

1月25日に右乳房温存手術をし、2.1x1.2センチのしこりを摘出しました。42歳です。センチネルリンパ生検ではリンパ転移無しでした。当初病理結果は今月14日に分かるとのことでしたが、まだ出ておらず、担当医の学会出張などで、病理結果と今後の治療方針を聞けるのが今月28日となってしまいました。私の場合放射線治療は必須と思われますが、術後1ヶ月以上もあけて大丈夫でしょうか? 28日に結果を聞いても、それから放射線科の予約となると治療開始は更に遅れると思うのです。また、私のしこりは乳頭のほぼ直下(真裏)にありました。このような癌は予後が悪いですか? 担当医によると初期の癌ということですが、術前も術後もCTやMRIなど全身のチェックを全くしてもらっていないので、少し心配です。ご回答よろしくお願い致します。

数年くらい前までは放射線治療は術後6週間目くらいまでに開始した方が良いと言われていました。最近では6週間以内ということに特にこだわらないでよいとされています。創部が安定して、病理結果が出てからで良いと思います。乳頭下にある癌の予後が悪いということは無いと考えます。全身チェックはなるべく早く行ってもらえば良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3545-1】 05年02月18日    M.H.
術前科学療法について

相談宜しくお願い致します。53才です。がんの内容は、浸潤性乳頭線管がん、ハーセプチンは効かないタイプ、ホルモンレセプター陽性、しこりの大きさ2.7センチ、リンパ転移は見られないそうです。現在、術前科学療法(AC4クール4週サイクル+タキサン4クール)を選択し、2クール目が終了した所です。胸と脇の下に時々違和感、痛みがあり、先日超音波を受けた所、しこりの大きさが3.7センチまで大きくなっていました(リンパの転移は無し)。主治医は、結果にかかわらず治療方針の変更はしないという事になっています。そこで相談ですが、このまま効かない抗癌剤を続けるのは意味がないように思いますし、大変不安です。アドバイス宜しくお願い致します。

術前抗癌剤治療を行うときは2-3サイクルに1回くらい触診や超音波検査で腫瘍の大きさを確認し、小さくなっていることの確認が必要です。大きくなっているようであれば術前抗癌剤治療を中止して、手術を先に行ったほうが良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3545-2】 05年03月10日    M.H.
しこりの大きさ

前回HPNo.3545で相談させて頂きました。その節は早速にご回答頂きましてありがとうございました。内容を主治医にもお話し、今後の治療の参考にさせて頂きました。、質問なのですが、しこりの大きさについて教えて下さい。セカンドオピニオンの先生によって測る基準が違うように思うのですが、ガイドラインの温存3cmというのは、どの場合によるのでしょうか? 変な質問ですが、宜しくお願い致します。

腫瘤径は触診で計った大きさと画像診断(マンモグラフィや超音波)で総合的に判断します。(文責 稲葉)

 

No.3544】 05年02月18日    A.S.
今後の治療について(HPNo.2689-3)

HPNo.2689で質問をした者です。いつも丁寧なご回答、ありがとうございます。再度質問させていただく前に前回からの経過を申しあげます。75歳母のことです。初診時には状況はかなり悪化しており、抗がん剤投与をしました。2004年7月29日からEC3回、タキソテール7回(白血球の減少から3週間からWEEKLYに変更、10/7(3週分), 10/28、11/18、11/25、12/16、1/6、1/13)投与し、2005年1月13日(木)に当初の予定回数を終了しました。突き出ていた潰瘍も11月25日にとれ、皮膚が再生してきております。腫瘍は、12月16日の投与の頃には手ではわからないほどになり、主治医も「よく効いている」と言っていましたが、1/6,1/13は予定通り投与しました。2月10日のMR画像は、放射線医でも分かりにくいほど(以前の画像と説明を受けて、この部分かもと言う程度と主治医から聞きました。)縮小しています。主治医によると、画像ではわからないが、細胞レベルで癌細胞が残っているかもしれないとのことです。
1) 今のところ体調に変化はありませんが、原発癌が縮小している間でも他器官への転移はあるのでしょうか?
2) もし転移があった場合、治療はどのようなものがあるのでしょうか? 抗がん剤は種類を変えると何回か投与を続けられるのでしょうか? 抗がん剤は、休薬すると耐用性がでて効かなくなるのでしょうか?
3) 現時点で転移等が確認できない場合、しばらく定期的な検査等で様子を見ることはできるのでしょうか? それとも手術等が必要でしょうか?
4) 手術の場合、切除範囲はどのくらい必要でしょうか?(元あったと考えられる部分と、その周囲+腋窩リンパ節、または原発のあったところをいくらか・・など)

メールだけで十分な資料のないままで申し訳ありませんが、ご教授くださいますようお願いいたします。

1) 原発癌がこのようになっているときに、普通は遠隔転移は起こらないと思います。
2) もし、遠隔転移がはっきりしたのであれば、抗癌剤の種類を変えるということだと思います。
3) 画像で消えたと思っても細胞レベルでは残っていることもあります。手術して完全消失なのか、まだ遺残があるのかを見ておくことは、今後の治療方針を決める上でも大切と思います。
4) 乳房の全摘とリンパ節の郭清を行うのが良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3543】 05年02月18日    y-o 
しこりが出来ました

私は30歳、男性です。何ヶ月か前から左胸にしこりが出来ました。大きさは現在乳輪大(2cm弱)です。右側と比べると出っ張っています。つまむと痛いです。時々乳首周辺が痒くなります。最初はすぐに治ると思っていたのですが、だんだん気になってメールしました。何か病気でしょうか? 医者に行った方がよいのかも分かりません。ご回答よろしくお願いいたします。

男性に出来る乳腺のシコリといえば女性化乳房症が最も多い疾患です。胃潰瘍の薬や精神安定剤の中にホルモン分泌に関連する薬剤があり、これらを服用すると乳腺が腫大することがあります。また肝機能が悪くても、肝臓でのエストロゲンの分解が進まずこのような症状が起こることがあります。しかし、稀には男性にも乳癌が発生することもありますので、病院を受診して診断を確定しておくことが大切です。(文責 麻賀)

 

No.3542】 05年02月17日    M 
乳房の検査時期について(2)(HPNo.3476-2

先日HPNo.3476でお返事頂き、ありがとうございました。未だ胸の痛みはなくならず、心配の日々を過ごしております。早く検査に行きたいとは思っているのですが、少なくとも今月中は仕事を休むことが出来ません。乳ガンは一般的に痛みを感じないことのほうが多いといわれていますが、痛みを感じての乳ガンということでしたら、かなり進行しているということでしょうか? 私の症状ですが、左胸に鈍い痛みがあり、外側やや下に小さなしこりのようなものがあります。触るところころと動き、痛みも少し感じます。あと脇の下のリンパ線と肩胛骨に痛みがあります。あるHPの体験談で、しこりのほかに肩胛骨や肩の痛みがあり、検査をしたら乳ガンだったというのを見たことがあります。やはり、無理にでも仕事を休んで、早めに病院に行ったほうが良いのでしょうか?

乳癌なら痛むとか痛まないとかいったことは診断の上からあまり参考になりません。いろいろな場合があります。あなたの今の症状が乳癌に関連しているのかどうかは、よくわかりません。症状だけではわかりません。心配なら病院を受診し、早く安心した方が良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3541】 05年02月17日    Y 
検査方法について

21歳です。2年前に胸にしこりが見つかって、1年前に病院にて「線維腺腫だろう」と言われました。その時は触診だけの診察だったのですが、色々なHPを見ていくうちに、マンモグラフィや超音波の検査を皆さん受けていると知りました。質問なのですが、触診で診断って普通の事なのでしょうか? あるHPでは、線維腺腫だろうと言われていた方が乳がんと診断された時にはもう手の施しようがなかったと。それから毎日、頭から離れず悶々としています。近いうちにもう1度検査に行こうかな?と考えているのですが、マンモグラフィや、超音波で、(線維腺腫)の診断はつくのでしょうか? 細胞を取って検査する方法などあると知りました。どうせ調べるなら、細胞も取って検査した方がはっきりと分かるんじゃないかと思うのですが、どうなのでしょう?返信お願いします。

多くの場合、触診とマンモ、超音波検査を行えば線維腺腫との診断は可能と思います。しかし、穿刺細胞診検査くらいまでは行って線維腺腫であることを確定しておく方が良いと思います。時には細胞診を行っても線維腺腫との診断を確定できないこともあります。その場合は組織検査が必要となることもあります。(文責 麻賀)

 

No.3540】 05年02月17日    K.T. 
母の乳癌

川崎在住のものです。母は現在81歳です。75歳のころからアルツハイマーで意思はほとんど伝わりません。79歳の時乳癌を宣告され、右乳房を切除しました。その後は通院で経過を見、何事も無くもう心配要らないとの矢先に、右乳房切除跡と右脇下にシコリが出来て細胞検診の結果5度の癌と判明しました。たまたま同時に誤飲による軽い肺炎と腹部にガスが滞留し1ヶ月ほど入院、この2月はじめに退院したところです。まだ退院後で体力も回復していないので自宅で療養中です。担当医の話では、母の癌の遠隔転移は無く、右脇下のリンパと乳房切除跡のシコリだけです。その癌はホルモン剤の効果のある癌との説明を受けました。また再度シコリの切除も可能とのことですが、皮膚が無いので、術後自分の皮膚の移植が必要とのことです。手術は全身麻酔で行う爲、術後のリスク(痰等の除去のよる肺炎等)があるとのこと。ただこのまま放置すると癌が皮膚の表面に出てきて、おできのような状況になりうると聞きました。現在再度手術でシコリを切除するか、それともホルモン剤で病状を緩和するかの選択を求められています。シコリは徐々に大きくなってきているような気がします。現在は2cmくらいです。どのような対応をすればよいのか、アドバイスをお願いします。

1) 局所の再発と脇のリンパ節とを全身麻酔下で切除して、再発した乳癌の生物学的性質(ホルモン検査、HER2検査など)を調べ、ホルモン剤の効果があればホルモン剤の投与を、またHER2陽性であればハーセプチンを使うという方法が一つあります。
2) もう一つは、最初のときの乳癌のホルモン検査は陽性でホルモン剤が効くタイプのようなので、まずホルモン剤を服用して、もし効果がないようであれば切除し、効果があるようであればホルモン治療を続けるという方法があります。

どちららが良いかは患者さんの状況によっても異なりますので、担当医とよく相談して決めるのが良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3539】 05年02月17日    T.A.  
しこりの位置によって

初めてご相談させて頂きます。現在37歳、4歳と2歳になる2人の子供がおります。昨年の10月に授乳を終え、今年1月に右胸にしこりを感じ乳癌検診を受けた所、触診、マンモ、エコーの後、針生検の細胞診でクラスVの結果が出ました。2月に入り外科生検でしこり(2.5cm大)を摘出し、現在結果待ちです。しこりの位置がどちらかというと乳首に近い為、この結果によっては乳房を取る事になるかもしれませんと、主治医には言われました。結果次第ですが、やはり、しこりの位置によっては乳房を温存する事は難しいのでしょうか?

シコリの位置によって最初から温存が出来ないということもありません。手術中の迅速診断の結果で温存する乳房に癌の残っている確率が少なければ温存可能となります。(文責 麻賀)

 

No.3538】 05年02月17日    J.H.
マンモやエコーでの見落とし

27歳、独身です。3ヶ月前位から右胸に痛みがあり、先週しこりを見つけたので、病院で検査をうけました。触診では「大きいしこりですね」と言われたにも関わらず、マンモとエコーではしこりの存在が分からず、結局、右胸のみ乳腺が硬いため、という診察結果でした。しこりではないらしいです。生理後でも未だに胸に痛みが残るのですが、こういうことはよくあることなんでしょうか? また、私はとても胸が小さくて、マンモを撮るのも大変だったのですが、やはり胸が小さいと、エコーで像が見やすい、ということはあるのでしょうか? マンモとエコーで検査しても癌の見落としがあった、という話をよく聞くのですが、私のように胸が小さい場合でも、エコーで見落とす場合はあるのでしょうか? 

1)触診では腫留を触れるにもかかわらず、マンモや超音波では腫留影が写らないということはよくあります。乳房の痛みなどもあるので、いわゆる乳腺症といわれているものと思います。
2)乳腺症の強い乳腺の場合は、マンモよりエコーの方が見落しは少ないと思います。(文責 麻賀)

 

No.3537】 05年02月17日    zuzu
肺転移とハーセプチンの量(HPNo.2845-8)

いつもお世話になります。HPNo.2845で相談させていただいた者です。丁寧でかつ的確なご回答、ありがとうございます。感謝しております。(この間いろいろありまして、転院しました。) 転院した病院で再検査をしていただきました。以前の病院では、肋骨、胸椎、左肩甲骨に転移していると説明を受けました。しかし、現在の病院での検査結果は、左肩甲骨には転移しておらず、胸骨に転移していることが判明しました。質問させて下さい。CTの結果は下記の通りです。専門用語が多くて・・・。
1)右S3胸膜下、左舌区に結節影を認めます。転移の可能性は否定できず、経過観察してください。他、明らかな転移を疑う像は認めません。
2)上縦隔にリンパ節を認めますが、有意な腫大とは言い難い。他、明らかなリンパ節腫大を認めません。
3)胸水(−)
4)肝S7に小嚢胞を疑うLDAを認めます。
5)多数の胸椎、右肋骨、胸骨に骨硬化性骨転移を認めます。
6)診断 as above

現在は、タキソール、ハーセプチン、アレディアの投与を受けています。3月からハーセプチンの量を増やすとのことです。アドバイス宜しくお願いいたします。

ハーセプチンの量を増やすというのはあまり聞いたことがありません。最近アレヂアの投与量が45mgから90mgまで可能となりましたので、アレヂアを増やすといったのではないでしょうか。ハーセプチンは2mg/Kgが維持量で毎週投与ですが、4mg/Kgとして2週毎投与としているところもあるようですが。(文責 麻賀)

 

No.3536】 05年02月16日    A.T.
転移化学療法について(HPNo.3330-3)

HPNo.3330にて質問させていただきました。その節はありがとうございました。1月中旬にPETCTを受け、骨、肝臓の集積が消失しているとの結果がでました。昨年10月〜腫瘍マーカー、1CTPは正常値内です。現在、PTX(120mg/週)3週1休、10クール目です。副作用は、手足先の痺れ、手の浮腫、無月経、そのほか因果関係は明確ではありませんが、慢性胃炎症状が少しあります。肝機能低下、血液抑止はありません。10クール終了後、脳MR、腹胸部CT、腫瘍マーカー、骨マーカーの検査を行い、主治医と今後を相談する予定ですが、基本的な治療方法を理解したく質問、相談させていただきます。画になっていたものが見えなくなり、マーカーの動きが正常値内となって、薬剤の効果はどのように判断していくものなのでしょうか。それに伴なう抗がん剤の選択・用法はどのように考えていけばよいのでしょうか。

1) 現在のPTXは10クール目です。奏効は認められますが、薬剤耐性の見極めは、どのようになされるものなのでしょうか。また、効いてる薬は続けるのセオリー通り、PTXの続行は選択の高い順位となるものでしょうか。
2) 薬剤変更となった場合、奏効のあったタキサン系が2次のものとなりますか。それとも他の系列のものを試した方がよいのでしょうか。現在の副作用は容認できる程度のものですが、浮腫の不快感が増加傾向にあります。
3) 骨の転移像が消失しています。予防的にアレディアの使用もあると他の相談者の回答にありましたが、私のような症例の場合、そのような積極的投薬はどうでしょうか。
4) この時期、一旦休薬も考えられるものでしょうか。

よろしくお願いいたします。

1) もし画像上すべての転移巣が消失しているのなら、消失後2サイクル同じPTXを行い、その後は休薬して経過観察するのが良いと考えます。画像で所見が進行しているのなら薬剤変更が選択されるべきでしょう。効果はあるがまだ完全には消失していない場合、どこまで同じ治療を行うかの判断は難しいところです。可能なかぎり継続することが基本とは思いますが、一旦治療を中止して2カ月後にCTを行い、進行している所見があれば抗癌剤治療を再開するというのも一つの方法と思います。
2) 今まで使わなかった薬剤が候補となります。Docetaxelも候補の一つと思います。
3) アレデイアの使用は効果があると思います。
4) パクリタキセル10サイクルを行っていますので、上に述べた様に効果があるのであれば一旦休薬して経過観察するのも良いと思います(進行していれば薬剤変更すべきですが)。(文責 麻賀)

 

No.3535】 05年02月16日    N.A
遠隔転移の場合の治療について(2)(HPNo.3361-3)

以前よりご相談させていただいているN.A(40歳)です。昨年末の乳がん発覚時点で、既に遠隔転移(肝臓 4cm×2cmをはじめ3箇所/ 肺5mm程度のもの数箇所。生検結果は、悪性度3、Her2はマイナス、エストロゲン/プロゲステロンはプラス)があり、現在、ホルモン療法(ノルバとゾラ)を行っています。現在自覚症状はなく、可能な限り通常の生活を長く続けるための治療を行いたいと思っています。主治医の先生とは、現在のホルモン療法を効果が確認できれば可能な限り続け、効果がなくなってきたら抗がん剤を使う方針で治療を進めていますが、この選択について、ご意見をいただければありがたく存じます。何卒、よろしくお願いいたします。

現在の治療を行っていくことが、あなたの希望にかなっていると思います。(文責 麻賀)

 

No.3534-1】 05年02月16日    H
精密検査の途中ですが・・・

41歳、既婚、子供はいません。2001年10月、左胸にしこりのようなものがあり、心配になり近くの病院に行きました。そのしこりのようなものは、痛みもありましたので心配でした。触診、マンモグラフィー、超音波の結果、水のかたまり(乳腺症)と診断されました。それから3年、本当は毎年検診を受けるべきだったのでしょうが、特に気にせず過ごしていました。2004年11月、たまたま会社の健康診断でマンモグラフィー検診があったので受診する事にしました。健康診断の先生は、“触診では軟らかいし大丈夫”とおっしゃってくださいました。しかし、マンモにはしっかりしこりが写ってしまい、要精密検査となってしまいました。大学病院に行き、マンモと超音波をしたところ、石灰化も見つかり悪性の可能性が出てきてしまいました。先生の話は、半分頭の中が真っ白くなっていて、よくわかりませんでしたが、超音波で見ると、場所により1.5pだったり、3p近くに見えたりと、はっきりしません。一週間後、MRIとCTスキャン、細胞診(部分麻酔をして組織をとる)をやります。針生検はすでにやりましたが、まだ結果は聞きに行っていません。いくつか心配なので質問させていただきます。
1) 3年間、検診を怠っていた事は反省しています。仮に悪性のしこりが3年前からできてしまったとしたら、どのくらい進行してしまうものなのですか? 転移も心配です。特にリンパが心配です。リンパへの転移は、触診でどの程度までわかるのですか? また、自覚症状はありますか? ちなみに2004年11月の健康診断では、胸部レントゲン、肝機能の血液検査(GOT、GPTなど)、腹部超音波には異状はありませんでした。(肺、肝臓への転移も多いと聞きましたので)肝臓、肺などの転移がある場合の自覚症状も教えてください。
2) 針生検で陽性でしたら、悪性の可能性はどのくらい高くなりますか?
3) 針生検をしてから、すでに2週間経ちますが、しこりの部分がまだチクチク痛みます。わきの下や腕もヒリヒリ痛む感じです。病気が広がっているのではないかと凄く心配です。
4) マンモと超音波検査をしたのは、生理の3日位前です。悪性の場合もしこりの大きさ等に影響がありますか?

まだ検査も途中ですし、毎日不安でたまりません。よろしくお願い致します。

1) 乳癌の進行する速さは様々なので、3年間でどのくらい進行するのかは一概にはいえません。リンパ節転移を起こすかどうかもなんともいえません。リンパ節転移は触診でわかることもありますが、わからないこともあります。自覚症状は脇の下にシコリを触れることです。肺や肝臓に転移を起こしたときの症状も全く様々です。
2) 針生検で陽性(悪性)でしたら、乳癌である可能性は90%以上はあります。
3) 針生検を行った後は、あなたのような症状はよく起こります。
4) マンモと超音波での腫瘍の大きさと生理との関連はあまり認められません。(文責 麻賀)

 

No.3534-2】 05年03月01日    H
非浸潤乳管ガン

お忙しいところ丁寧な回答を送ってくださってありがとうございました。お手数をおかけ致しました。先日の検査の結果がすべてでました。結果は「非浸潤性乳管がん」ということでした。大きさは4pになっていました。先生は「局所摘出で大丈夫ですが、開いてみてもっと大きかったりしたら、全摘出になる可能性もなくはないです」とおっしゃていました。それに対して、またいくつか質問させていただきます。
1) 局所摘出か全摘出か、前もってわかる方法はないものなのでしょうか?
2) 手術後、適用になればホルモン療法をすることになるとのことですが、「適用」とはどのような状態であればホルモン治療を受けることになるのでしょうか? また、適用しない場合の治療法は何をするのでしょうか?
3) ホルモン療法を受けると副作用があると聞きましたが、どの程度でしょうか? 仕事は続けられますか?

よろしくお願い致します。

1) MRI検査では病変の範囲がわかる場合があり、局所摘出か全摘出か、判断できることがあります。最終的には病理診断に頼ることになります。しかし、手術中に行う迅速病理組織診断で非浸潤乳管癌の乳管内進展を判断するのは難しく、危険です。
2) ホルモン・リセプター陽性ならばホルモン治療を受けることになると思います。適用しない場合の治療法は化学療法になります。
3) ホルモン療法にも副作用が考えられますが、化学療法と比べると軽微とされています。のぼせなどの更年期症状、高脂血症、骨粗しょう症など、使う薬により違いがあります。仕事は続けられます。(文責 石川)

 

No.3534-3】 05年03月15日    H
セカンドオピニオン

HPNo.3534です。先日、セカンドオピニオンを受けて来ました。ほぼ、担当の先生と同じ見解でしたが、微妙に違う意見もあるので、また相談させていただきます。今通っているA病院では、温存が可能であるが、100%ではないとおっしゃっていました。セカンドオピニオンとして受けたB病院では、私の場合、乳管内の広がりがかなり大きく温存摘出は難しいのではないかとおっしゃっていました。ホルモン療法については、A病院では、全摘出であっても治療は必要と言うことでした。B病院では、全摘出であれば必要ないとの事でした。私の希望としましては、41歳という年齢ですし、今からどうしても子供を産みたいという願望は少ないのですが、ひとりも子供がいませんし、ホルモン療法によりチャンスが全くなくなってしまうという事は正直辛いです。(私はホルモン・リセプターは陽性との事)
1) 全摘出しても、ホルモン治療はどうしても必要なのでしょうか?
2) 全摘出は今でも希望していませんが、やむを得ずそうなった場合、乳房再建したいと思います。なるべく早くしたいのですが、術後どのくらいのタイミングでやれるのでしょうか? また、どのくらいの入院が必要ですが?
3) 万が一、浸潤性の部分があった場合、術後の治療法はどのように変わりますか?

1) 非浸潤癌であれば、理論上はリンパ節転移や他臓器への転移は起こさないので、術後にホルモン剤などの補助療法は必要ないことになるのですが、しこりの大きさが4cmということは顕微鏡で見るともう少し広い範囲に非浸潤癌が拡がっている可能性もあります。顕微鏡の検索はしこりの一部分(通常は5mmおきに切ってその割面を顕微鏡で調べる)しかみません。顕微鏡で見ていない部分に浸潤癌の部位がある可能性は否定できません。ですから非浸潤癌であっても病変が4cmぐらいと大きいときは、術後にホルモンレセプターが陽性なら、ホルモン剤を使う(たとえ手術が全摘であっても)という意見が多いと思います。私自身もホルモン剤を使うと思います。
2) 乳房再建の時期は特に決まっておりません。同時再建するという意見もありますし、術後ある程度たってから再建するという意見もあります。非浸潤癌で再発のリスクが高くない様なので、同時再建でも可能だと思います。但し時期については実際に再建手術を行う形成外科の面からの判断も必要と思います。形成外科の先生の意見も聞かれると良いでしょう。入院期間は手術の種類によって異なると思います。この点も形成外科の先生に直接聞かれた方が良いと思います。
3) 万が一浸潤癌があったとき、組織所見をみて抗がん剤を行い、その後ホルモン剤か、又はホルモン剤単独でいくかのどちらかかと思います。何らかの補助療法が必要になると思います。
(文責 稲葉)

 

No.3533】 05年02月16日     Y
レーザー治療について

はじめまして。昨年10月温存手術の後、25回の放射線治療が1月7日に終わったところです。もともと首筋から胸元にかけて、しみやいぼが多かったのですが、放射線がかかったところの薄茶色の隆起性のいぼとほくろが真っ黒になってしまいました。レーザー治療でしみ、ほくろ、いぼが取れるということなので、できれば取りたいと考えています。
1)放射線治療を受けたところに〔被爆したところも含めて〕レーザーをかけても大丈夫なのでしょうか?
2)レーザーに発がん性とかはないのでしょうか?
3)そのまましていて、元の色になることもあるのでしょうか?

お忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

1)放射線照射が行われたところは一般的に傷の治りが悪くなっていますので、レーザー治療を行うと創傷治癒が遷延する可能性はありえると思います。
2)レザーというより照射された部位は10年以上経過後に多少発癌の可能性が高くなると思います。
3)現在の変色は照射によるものと思いますので、もう少し経過を見て判断されたら良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3532】 05年02月16日     C.S
ページェット病?

私は出産経験のない36歳です。今、主人の仕事の都合で欧州に住んでいます。一年程前から何度か左乳輪に掻痒感があり、又最近では痛みを感じます。皮膚は少しただれ始め、乳輪の一部が色の抜けたように白っぽくなっています。あまり情報が入らない為、家庭の医学で確認したところページェット病では?と、とても心配しております。語学に自信もなく、主人も出張中の為、明日にでも日本へ帰ろうかとも考えています。早く受診した方が良いのでしょうか? どうぞ宜しくお願い致します。

これだけの情報でPaget病かどうかはわかりません。ただその可能性がないとはいえません。急ぐことはないと思いますが、病院を受診した方が良いと思います。(文責 麻賀)

 

No.3531】 05年02月15日     H.H
非浸潤がんとセンチネルリンパ節生検

お忙しいところ申し訳ありませんが、身内の治療方針が出て、それを受け入れるか否か判断する必要があり情報を求めています。よろしくお願いいたします。
44歳、既婚、閉経前、出産経験なしです。下記の病理組織診断(一部判読不明で転記あやしい部分があります)とマンモCT(造影撮影)による画像情報から、術前の今の段階ではTisである可能性もあるが最悪T1の可能性もあるので、「乳房温存乳房部分切除術+リンパ節郭清と、術後2週間目から5週にわたる放射線治療を行う」という治療方針が提示されました。リンパ節郭清については術中迅速診断でDCISであることが確実となり、かつ断端陰性ならばレベルTのリンパ節郭清を、もし浸潤細胞が見つかったり断端陽性であればレベルUの郭清をするとのことです。主治医(の病院で)はセンチネルリンパ節生検は実施しない方針です。

1)提示された治療で期待される生存率と、これ以外の治療の選択肢ならびにその生存率
2)この症状でセンチネルリンパ節生検は可能でしょうか?可能であれば選択した場合のリスク(デメリット)

ーーー病理組織診断ーーーーー
臨床診断:S/O intracystic tumor DCIS etc.
病歴及検査所見
 左乳房A領域に2cm弱の腫瘍。USでcyst+solid portion
 穿刺にて淡血性の排液あったが実質成分残る
 ↓          悪性病変のr/o目的
 ABC classU
標本材料と個数
 core needle biopsy ×3個 (CDIO α SMA)

病理所見
Breast, S/O ductal carinoma in situ cribriform structure などをとるDCISの病変が乳腺に認められ、それに連続してdenseなfibrous bissue が見られる。
'Cのfibrous fissue はcyst wallと思われ、それに連続してpapillo tubularなstructureが見られる。この部分ではmyoepthelial を欠いており、 ypapillaryな(ductの拡張を伴う)DCISを合併してい ると考える。 invasionの有無に関して判定できないので、s/oを付けた。
ーーーーーーーーーーーーー

以上よろしくお願いいたします。

1)考えられる選択肢としては、郭清をせず部分切除だけ行い主治医の提示した方法は妥当なものですが、DCISが確実であり断端か陰性であれば、あとは放射腺だけで経過観察、浸潤癌の場合は郭清を追加、DCISの断端が陽性であれば追加切除などいろいろとバリエーションが考えられますが、記載されている内容から、どんな方法で治療しようとも期待できる10年生存率は95%以上でしょう。主治医の提示した方法は大筋において妥当なものです。
2)勿論可能です。デメリットは殆どないと思います。(文責 吉田)

 

No.3530】 05年02月15日     T
ホルモン療法の期間について

宜しくお願いいたします。温存手術後3年目に入りました。病理はリンパ節転移なし、グレード2、腫瘍径3.5センチ、ゾラテックスを2年、フルツロン服用2年。ノルバデックスの服用は現在3年目に入り継続中です。そこでお伺いしたいのは、女性ホルモンの値が血液検査でわかるとネットで情報を得ましたが、検査をしてみて(生理が復活していなくても)女性ホルモンの値が高ければ、ゾラテックスを追加したほうがいいのでしょうか。乳癌の細胞は女性ホルモンと結びついて活性化すると聞きましたが、そこまでの検査は必要ないでしょうか。ゾラテックスの投与期間は2年間くらいが基本との担当医よりの説明で、2年間投与後、終了しました。ただ、この2年という期間については、はっきりしたデータはないとのことで、患者との話し合いで(患者が希望すれば)5年くらい投与する場合もあるとのお話でした。2年で中止したことについて多少の不安を覚えております。女性ホルモンの検査の事と合わせて御回答頂ければと存じます。

これ以上ゾラッテクスの投与を続けても再発が少なくなるというエビデンスはありません。どうしても不安であれば、あと一年ぐらい続けるのはどうでしょう。また現在の状況で女性ホルモンを測定することは一般的ではなく、必要もないと考えます。年齢が分りませんが、もし閉経が近い年齢であれば、しばらくしてノルバテックスとアロマターゼ阻害剤に変更すると良いと思います。(文責 吉田)

 

No.3529】 05年02月15日     Y.S.
腫瘍の摘出について

33 歳独身女性です。会社の健康診断で初めて婦人科検診を受けたところ、触診で胸にしこりがあるので精密検査をと言われ、乳腺外科のある大学病院で精密検査を受けました。マンモグラフィー、エコーをしたところ、左乳首のすぐ上の部分に1〜2センチ大の腫瘍が2個並んでいることが分かりました。自覚症状はありません。良性だとは思うが、気になるなら一応調べましょうと言うことで、穿刺吸引細胞診を受けました。2週間後、結果を聞きに行きましたら、「葉状腫瘍か線維腺腫かの判断がつかなかった。葉状腫瘍の可能性もあるので、全摘出して調べましょう」と言われました。一応来月頭に手術の予約を入れましたが、全摘出以外の方法はないのか、まだ納得がいかない状態です。腫瘍の外側2cmくらいを含めて切り取ると言われましたので、胸の大きさや形が変わってしまうのではないかと心配です。このようなグレーな判断の場合でも摘出が適当なのでしょうか? またこの摘出によるデメリットは何がありますか?

腫瘤を全摘して葉状肉腫であるか否か調べなければなりません。このぐらいの腫瘤であればたとえ外側を付けて摘出してもあまり形が変わることはないと思います。グレーであるので摘出し組織を確認しなければならないのです。デメリットは必要以上外側を取ると形が変わってしまうことですが、不十分である場合、葉状肉腫は再発することが多いです。(文責 吉田)

 

No.3528】 05年02月15日     T.S.
ホルモン剤の服用期間について

よろしくお願いします。66歳女性。乳がんと診断されたのが58歳の時です。その際一件目は町医者で小さく手術。その後大きく手術したほうが良いと診断され怖くなり、二件目で有名な先生にくりぬき手術をしていただき、とりあえず「粘液性のがんだから、あまり心配はない」と診断され、放射線とホルモン剤のみの治療で4年と半年をむかえました。しかしリンパのあたりに小さいガンらしいものが二つ三つあり、ホルモン剤のノルバデックスをやめて別のフェアストンに代え、半年間様子をみてから手術をしました。術後は特に大きな障害もなく、その後ホルモン剤をアリミデックスからアフェマにきりかえ、また約五年が経過しようとしてますが、5年目でホルモン剤をやめて大丈夫でしょうか。C型肝炎の持病があり、内科の医師より「肝炎は特別悪く進行してないが、そろそろホルモン剤を止めても良いのでは」とお話がありました。それと、薬の影響なのか、ホルモン剤を使用する様になってから、いろいろと小さく影響があります。乳がんの先生に相談したしたところ、「この薬で大きく副作用がでていないし、続ける続けないは、学会でも問題になっている。それと、薬は予防ではなく、小さいがんには治療になっているから。五年は続けよう」と診断していただきました。そこで、五年目をむかえますので、どうしたらよいですか。五年で止めてしまって大丈夫か。このまま飲み続けて、どう悪影響を及ぼすかわからない不安と戦うかです。お力になってください。

術後4年半でリンパ節再発があり、その後5年間ホルモン剤を服用して再発か見られないとのこと。粘液癌であったことを考えると、主治医の言に従って服薬をやめて良いと考えます。大丈夫がどうかは誰もわかりませんが、再発の可能性は極めて低いです。(文責 吉田)

 

No.3527-1】 05年02月15日     MM
リンパ浮腫について

はじめて相談させて頂きます。手術後5ヶ月ですが、転移があり、全摘出後リンパを10数個取りました。現在浮腫になっており、腫れています。マッサージ、包帯などやっておりますが、元通りに治りますでしょうか。よろしくお願いいたします。

上肢の浮腫は、根気強くマッサージなどを行なうことにより軽快することはあっても、完全には治らないと思います。(文責 吉田)

 

No.3527-2】 05年02月17日     MM
リンパ浮腫について(2)

早速の返事有難う御座いました。今ひとつお伺いしたいことがありますが、抗がん剤をすると打つ前と比べて腫れがひどくなりますが、やはり抗がん剤も影響しているのでしょうか?(リンパを取ったほうのみ腫れます) お忙しいところ、よろしくお願い申し上げます。

リンパ節を摘出した腕はたとえ腫れていなくてもリンパ浮腫準備状態にあります。抗癌剤は一般的に水分の貯留を引き起こしますので、腕の腫れがひどくなると思います。特にドセタキセルではそれが顕著です。(文責 麻賀)

 

No.3526】 05年02月15日     N.K
温存手術後の定期的な検査について

44歳、既婚、子ども一人います。人間ドッグで右胸にしこりが見つかり、その時はがんかどうか分からなかったので、迅速手術をし、術中にがんと分かったのでそのまま温存手術を行いました。1年3ヶ月前です。リンパ節転移はなく、ホルモンレセプターは陽性でした。術後は、タスオミンを毎朝1錠飲み、月に1回リュープリンの注射をしています。通常、術後の検査として、肺のCT・腹部のCTなど、どんな種類の検査をどのくらいの間隔で行うのか、教えていただきたいのです。よろしくお願いします。

乳癌術後の検査をどの様に行うのが良いかということは、はっきりと決まっておりません。再発転移の可能性が高い場合は頻回に行いますが、低い場合はあまり行ないません。私個人としては、あなたの様な乳癌の場合は、診察毎(2−3ヶ月毎)に両乳房の触診を行い、年に一回程度超音波かマンモグラフィ-で温存した乳房や反対側の乳房を調べ、骨シンチと胸腹部のCTを1年または2に一回程度行うことが多いと思います。原則として術後10年間は経過観察いたします。また6っ月に一度位、一般的な採血や腫瘍マーカーを測定いたします。(文責 吉田)

 

No.3525】 05年02月15日     K 
タキソテールの投与方法について

いつも丁寧にご返答を頂きありがとうございます。色々考えた結果、今現在は体力が落ちており他の病院を探す気力がないことから、もうしばらく今の病院で様子を見る事にしました。主治医の言い方に対しては不信感を持ってしまいましたが、患者という立場では今後のことを考えると言えないことが多く、つい先生にその不安を話してしまいました。すみません。また質問がありますので宜しくお願いします。
今週ECを4クール終えて来月からはタキソテール4クールの予定です。投与方法としてはウィークリーと3週間毎があるようなのですが、効果と副作用の違いを教えて頂けますか? ある先生の文章によると「今年の米国臨床腫瘍学会での比較試験では反応率は40%対28%でウィークリーが良く、増悪までの期間も長く、白血球の減りが3週間毎よりよいが神経毒性が高い。肺がん(私は乳がんですが)に対する日本のデータでは、ウィークリーは副作用が強く決してスタンダードな治療方法ではないが、現在の日本では事実上の標準治療」とのこと。どちらの投与方法が最良なのでしょうか? 文章を読んでも結論が分かりませんでしたので教えて下さい。お忙しいところ申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

タキソール(ドセタキセル)の3週毎とweeklyの比較試験の結果は、全く同様であったと記憶しております。ただし副作用(白血球減少など)はweeklyのほうが少ないようです。しかしタキソテールは日本ではまだ3週毎のほうが一般的であり、weeklyは標準的にはなっていないと思います。メールに書かれている文章はタキソール(パクリタキセル)のことではないでしょうか? タキソテールを術後の補助療法として行う場合は3週毎で十分であると思います。(文責 吉田)

 

No.3524】 05年02月15日     H
精密検査の途中ですが・・・

41歳、既婚、子供はいません。2001年10月、左胸にしこりのようなものがあり、心配になり近くの病院に行きました。そのしこりのようなものは、痛みもありましたので心配でした。触診、マンモグラフィー、超音波の結果、水のかたまり(乳腺症)と診断されました。それから3年、本当は毎年検診を受けるべきだったのでしょうが、特に気にせず過ごしていました。2004年11月、たまたま会社の健康診断でマンモグラフィー検診があったので、受診する事にしました。健康診断の先生は、触診では“軟らかいし大丈夫”とおっしゃってくださいました。しかし、マンモにはしっかりしこりが写ってしまい、要精密検査となってしまいました。大学病院に行き、マンモと超音波をしたところ、石灰化も見つかり悪性の可能性が出てきてしまいました。先生の話は、半分頭の中が真っ白くなっていて、よくわかりませんでしたが、超音波で見ると、場所により1.5pだったり、3p近くに見えたり・・・と、はっきりしません。一週間後、MRIとCTスキャン、細胞診(部分麻酔をして組織をとる)をやります。針生検はすでにやりましたが、まだ結果は聞きに行っていません。いくつか心配なので質問させていただきます。
1) 3年間、検診を怠っていた事は反省しています。仮に悪性のしこりが3年前からできてしまったとしたら、どのくらい進行してしまうものなのですか?転移も心配です。特にリンパが心配です。リンパへの転移は、触診でどの程度までわかるのですか? また、自覚症状はありますか? ちなみに2004年11月の健康診断では、胸部レントゲン、肝機能の血液検査(GOT、GPTなど)、腹部超音波には異状はありませんでした。(肺、肝臓への転移も多いと聞きましたので)肝臓、肺などの転移がある場合の自覚症状も教えてください。
2) 針生検で陽性でしたら、悪性の可能性はどのくらい高くなりますか?
3) 針生検をしてからすでに2週間経ちますが、しこりの部分がまだチクチク痛みます。腋の下や腕もヒリヒリ痛む感じです。病気が広がっているのではないかと凄く心配です。
4) マンモと超音波検査をしたのは生理の3日位前です。悪性の場合もしこりの大きさ等に影響ありますか?

まだ検査も途中ですし、毎日不安でたまりません。よろしくお願い致します。

1) 乳癌の発育は人により様々であり一概にはいえませんが、3年前に小さな癌が存在していたとしても、根治が可能な場合が多いと思います。しかし不幸にして肺、骨、肝などに転移してしまっていることもあります。リンパ節のへの転移は大きなものは触診でわかります。触診で分かるリンパ節転移は50%ぐらいでしょう。肺、肝へ転移があっても初期のうちは自覚症状はありません。
2) 針生検とは細胞診のことだと思います(局所麻酔で組織をとるのは組織生検です)。細胞診が陽性の場合、癌である可能性は80%以上です。
3) 病気か広がることはないと考えます。多分針を刺した後の炎症が残っているのでしょう。
4) 悪性のしこりは生理による影響を受けにくく、実質上大きさは変わらないと思います。(文責 吉田) 

 

No.3523】 05年02月15日     M 
病院によって診断が違う

26歳で、妊娠9ヶ月です。2、3ヶ月前から左脇の下に、6ミリのしこりをみつけました。そのしこりは押しても痛くなく、見た目ではしこりがあるように見えません。心配になり近くの乳腺科を受診したところ、最初の病院は妊娠中なのでマンモはせずエコーだけの検査で、結果は「妊娠に伴うリンパの腫れ」ということで、悪いものではないと言われました。1週間後セカンドオピニオンをしたところ、次の病院ではエコーとマンモの検査をしました。結果、「エコーで悪いしこりなら黒く写るけれど、それもないので脂肪のかたまりだと思います。」と言われました。両病院とも乳房には異常はないということでしたが、しかし両方の診断が違うので、悪いものではないのかもしれませんが、そのしこりが一体何なのか気になっています。サードオピニオンを受けるべきでしょうか?

サードオピニオンは必要ないと思います。
両方の病院で悪性でないと診断されていますので、出産を待って再検査を受けることで十分だと思います。エコーとマンモグラフィでは正確な診断はつかない事が多いので診断の違いは気にすることはありません。もし病変が増大してくるようであれば、出産を待たず検査することが必要です。(文責 吉田)

 

No.3522】 05年02月15日     Y.H. 
骨転移の治療について

私は乳癌の骨転移によりT大にて現在治療中の51歳です。知り合いの奈良県在住の64歳の女性より相談を受けており、いくつか質問させて下さい。乳癌が大腿骨上部に転移して、痛みの為歩くのもままならない状態で、3ヶ所の病院で手術はできないと言われたそうです。治療としては、ビスフォナールを月に4回10mgずつとアリミデックスでしたが、CA15−3が30から60へ上がったのでアロマシンに変更後、また30に戻ったそうです。しかし事情により病院を変更したところ、そこではアロマシンを扱っていないそうです。アロマシンを扱っている病院へ再度変更すべきでしょうか。また、痛みが徐々に強くなっているようです。痛み止めは現在オプソン内服薬10mgを一日一回、ジロテップパッチ5mg貼り薬を使用中です。MSコンチンは体に合わず、使用しておりません。このような状態で現在の主治医の元に通うことについて、疑問を持っているようです。大変恐縮ですが、もし差し支えないようでしたら、奈良市近辺の乳腺専門医をご存知でしたら、ご紹介いただけないでしょうか。お忙しい所まことに恐縮ですが、どうかよろしくお願い致します。

奈良市周辺の乳腺専門医は残念ながら知りません。奈良県立医大、県立奈良病院などは昔から乳癌の取り扱いが多く、乳腺専門医はいると思います。アロマシンが効いているようですので続けるのは良いと思いますが、今の病院で取り寄せてもらうこと、出来ないのでしょうか。(文責 吉田)

 

No.3521】 05年02月15日     Y.Y.
左胸のしこりについて

はじめまして。27歳、4歳と6歳の子供がいます。1ヶ月ほど前に左胸の乳頭から少し横あたりに大豆大くらいのしこりを感じました。そして先週ふと触ると、3センチから4センチくらいに大きくなっているので、慌ててネットで色々情報を探し、ここにたどり着きました。よろしくお願いします。しこりはよく動きます。なんとなく、右胸の乳頭の付け根にもころころしたものが指に触れますが、乳腺かしこりか判別できません。左胸のしこりは右にはないものなので、しこりだと思います。また、二人の子供を母乳で育てましたが、下の子が母乳から離れて3年半経ちますが、未だに右はぎゅっとつまむとほんの少し白や透明の分泌液が出ます。母乳がまだ出ているのでしょうか。生理は不順ではありません。ご回答、よろしくお願いいたします。

左乳房に一ヶ月の間に3~4cm大のよく動くしこりが出来たとのことですが、のう胞など良性の病変が考えられます。しかし正確なことは分かりませんので、乳腺外来を受診して検査をしてもらってください。右乳房の分泌液は多分母乳です。このようなことはよくあります。こちらもついでに診てもらってください。(文責 吉田)

 

No.3520】 05年02月15日     T.T
骨転移の治療について(4)(HPNo.1644-4

いつもお世話になっております。前回の相談後もゾラデックスを続行し、年末に最終チェックをしましたが、骨シンチの画像上では集積を認めず、その他の検査も異常なしでした。その後の治療は、閉経状態になっているかどうか確認して、アロマターゼ阻害剤(アリミデックス)へ切り替えましょうという説明を受けました。一旦休薬...と思っていたので、セカンドオピニオンも受けてきました。そのDrの見解は「画像上はやはり骨転移と考える。最近のシンチ、MRIで消失しているのは、治療効果かあったということでしょう。しかし、単発の病変であり、現在全く病変の存在が示せず、骨転移でなかった可能性を完全に否定することはできない。(中略)今後の方針としては治療を打ち切って経過観察してもよいのでは...」というものでした。1月に入ってホルモン量を測定しましたが、まだ閉経状態になっておらず、12月末まで使用していたゾラデックスの影響が残っている可能性もあるとのことで、今月再検の予定です。無治療で経過観察するか、アリミデックスを服用するか迷っています。また、検査の結果によってはゾラデックスを続けるという選択肢もあるようです。先生方のご意見をお聞かせください。よろしくお願い致します。

過去の相談内容を確認いたしましたが、MRIで確認していることから骨転移はあったと思います。どうするか迷うところですが、極力再燃を抑える意味で、もう少しゾラッテクスを続けることを個人的にはお勧めします。それからアリミデックスを2年程と思いますが・・・。(文責 吉田)

 

No.3519】 05年02月15日     Y 
乳頭縮小術

30才、未婚女性です。非常にはずかしいのですがメールします。2ヵ月前、美容整形で「乳頭縮小術」を受けました。1ヵ月半後から胸上部に痛みがあり、担当医に乳腺炎と言われ抗生物質を処方されました。それから現在まで痛みが続いており、微熱もあります。産婦人科と乳腺外来にて触診、エコーもしましたが、線維腺腫が見つかった以外は異常はなく、乳腺炎は放っておくしかないとの診断でした。手術により乳腺や乳管を傷つけた結果だと思っていますが、今後も痛みが続いたり、癌になるのではないかと不安です。どうしたらよいでしょうか。

乳頭縮小手術が原因となって癌になることはありません。抗生剤と消炎鎮痛剤で気長に治療する他はありません。(文責 吉田)

 

No.3518】 05年02月15日     S.K
生検の結果について

現在30歳未婚です。年末に人間ドッグの触診でしこりが発見され、1月に超音波、マンモグラフィーを受けました。その結果、マンモグラフィーの方は異常ないが、超音波で写っている物の顔つきが良くないとの事で、次の週に針生検を受けました。結果はVで、はっきり結果が出せないので、しこりを全部2月3日に摘出しました。今はその結果待ちです。そこで疑問がいくつか出てきたので、先生のご意見をお聞きしたく、よろしくお願いいたします。

1) 検査のたびに「大丈夫だと思いますが・・・」と言われました。その結果、生検までしたのですが、そのような事(大丈夫と思っていても、いい結果が出てこない)はよくある事なのでしょうか。言われるたびに安心はするのですが、さすがに今回は不安になってきました。
2) 今回の検査結果を聞きに行くのは2月18日です。乳腺外来が金曜にしかなく、11日は祝日のため、また、祝日でないとしても1週間では結果は出ないだろうからとの事でした。通常結果が出るには、こんなに時間がかかるのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

1) 癌を正確に診断することは非常に難しい場合が少なくありません。そこで少しでも疑いが残る場合、更に検査を進めたり、経過を観察したりします。あなたの様なことはよくあります。
2) 摘出した検体は、まずホルマリン固定をし、それからパラフィン包埋し薄く切って染色し、それから病理医か顕微鏡で見て報告書を作成いたします(夫々1−3日位)。だいたい急いでも1週間位はかかってしまいます。お待ちください。(文責 吉田)

 

No.3517】 05年02月15日     K.H.
ノルバデックスと生理の関係他

初めて相談させていただきます。50歳、出産経験2回の者です。昨年9月初旬、右胸を全摘手術しました。
1) 「ホルモンレセプターが強い陽性」ということで、ノルバデックスを術後1ヶ月頃から服用し始めたところ、すぐに生理が止まりました。これはノルバデックスの副作用でしょうか? 手術によるストレスでしょうか? 主治医は「閉経は51歳だから」と、薬の変更もありえるようなことも言っていましたが、アロマターゼ阻害剤に変更ということでしょうか?
2) 術後右脇下から背中にかけて、何かゼリー状のものを挟んでいるような(肉が増えた?)感じがします。脇のくぼみがなくなった感じです。リンパ節は最少しかとっていないとの説明を受けていますが、この状態はずっと続くのでしょうか? 何故このような状態になったのかわけが分からず、少々不安です。

お忙しい所お手間をとらせ、すみません。回答よろしくお願いします。

1) 生理がとまったのは、どちらの理由かは分かりません。また主治医が薬の変更をどの様なつもりで言ったのかもわかりません。現在ではノルバテックスを2-3年続けて、それからアロマターゼ阻害剤へ変更する方法が効果的であるとされています。
2) 術後の違和感は徐々に軽くなりますが、何年たっても残ることがあります。悪くなることはありませんから、心配しない様にしてください。(文責 吉田)

 

No.3516】 05年02月15日     F 
石灰化の刺激について

左胸に痛みを感じマンモを撮りましたら、(石灰化がみつかり)乳腺線維腺腫と診断されました。右にも硬い物があり、「将来同じ様に石灰化しますね」と、言われました。そこでお聞きしたいのですが、胸に強い力(例えばマッサージ等)を加え胸に刺激を与えて、ガン細胞に変わる事はありませんか?

胸に強い力が加わったとしても、癌が発生することはありません。(文責 吉田)

 

No.3515-1】 05年02月15日     君影草
多発性乳癌でセンチネルリンパ節生検を勧められています

初めまして。母が乳癌の宣告を受けました。そのことについて母が主治医以外の方にも相談できたらしたいというので、命を受けました不肖の娘がメールを差し上げております。よろしくお願いします。
母は今年64歳になります。右胸外側下部に2個(1×0.7)(0.6×0.6)。多発性乳癌、ステージ1の診断を受けました。術前診断の結果、腋窩リンパ節転移がないので、今後の治療は、乳房切除とセンチネルリンパ節生検を勧められています。母は、センチネルリンパ節生検の確実性が確認されていないことを気にし、どうせ多発性による乳房切除なんだからと、最初の手術からの腋窩リンパ節郭清を望む気持ちがなくならず、最終的な手術の説明と詰めの前に精神的に揺れに揺れております。専門的知識ある第三者の意見としては、どういう対処が望ましいと思われますか?(勧められたセンチネルリンパ生検でいいか、腋窩リンパ節郭清の方がいいか) ご回答いただければ幸と存じます。

センチネルリンパ節生検の正診率は、方法にもよりますが非常に高いもので、実質的には、郭清をしたものと変わらないと思います。大きさから考えてセンチネル生検で良いと思います。(文責 吉田)

 

No.3515-2】 05年04月12日     君影草
補助療法について

相談記事3515の君影草です。こんにちは。前回はお返事ありがとうございました。当時は「センチネルでいいのでは…」とアドバイスを頂きましたが、あれから母(64歳)は自分の心の安寧のために自分の思う通り初めからの腋窩リンパ節郭清に踏み切りました(3月3日施術)。本日は術後治療におけるご意見をお伺いしたいとのことで、こうしてメールを差し上げております。
○右側胸筋温存、乳房全摘。(手術済み)
○病理組織検査の結果、非浸潤癌1つと、浸潤癌(6mm)1つがありました。リンパ転移なし。遠隔臓器転移なし。グレード2。HER−2 1+。ER +。PGR 2+。
○現在、ホルモン療法としまして、アリミデックスを朝1回服用しております。

母がお尋ねしたいのは、今の母の状態でこの補助療法はベストかどうか、だそうです。
1)ホルモン剤の選択はどうなのだろうか?
2)抗がん剤治療の要、不要。抗がん剤治療をしなくても(今現在していないが)大丈夫なのか。生存率や再発率は高まらないか。またそれらの率はどれくらいになるのか。
 
お手数ですが、ご返答いただければ幸と存じます。よろしくお願いします。

ホルモン剤の選択としてはベストです。抗癌剤ですが、これは判断の分かれるところです。グレード2ですので、5年生存率は90%くらいですから、これをどう判断されるかですが、抗癌剤を行うとしても、CMFとうい副作用の弱いタイプのものでよいでしょう。(文責 鈴木)

 

No.3515-3】 05年05月08日     君影草
手術痕について

HPNo.3515の君影草です。前回はお返事ありがとうございました。今日は乳癌である母本人の意思でなく、娘が独断でメールを差し上げております。今、母は自分の手術痕を見て、「腋窩リンパ節郭清してないんじゃないのか? センチネルのような気がする」と心配しています。どうも、医者とのコミュニケーション不足(というよりフィーリングの不一致)で、その部分を詳しく突っ込んで聞けないようなのです。私がお尋ねしたいのは下の3つになります。
1)手術痕を見て、郭清したか、していないかなんて、分かるものでしょうか?
2)(もしわかるのでしたら)それは一体、どのような痕になるのでしょうか?
3)センチネル手術痕との違いが解る決定的なモノがあれば、ご教授ください。

ちなみに、「右側胸筋温存、乳房全摘、乳房再建はしておりません」、このような状態です。お手数ですが、ご返答いただければ幸と存じます。よろしくお願いします。

胸筋温存乳房切除術の場合は、乳房切除とリンパ節郭清は同じ切開創から行うので、一目見ただけではセンチネルリンパ節生検とリンパ節郭清の区別はつきにくいと思います。通常、本人の承諾を得ないままセンチネルリンパ節生検を行うことはあり得ないと思います。お母さまが受けた術式が決定的にわかる唯一の方法は、次回の診察日に主治医に直接訪ねることだと思います。(文責 千島)

 

No.3514-1】 05年02月15日     T.T.
抗ガン剤からホルモン療法への移行について

初めてご相談させて頂きます。昨年9月に3cmの浸潤性乳管ガンで、左全摘手術を受けました。術後の病理検査でリンパ節転移レベル1に7/17、レベル2は0、ホルモン感受性プラス、HER2マイナスということで、CEF6クール(4週で1クール)の予定で治療してきました。今4クール終わり5クール目に入るところですが、度々の白血球減少(入院もあり)で間隔があいてしまったり、吐き気がひどこともあり、主治医からはホルモン療法に変えてもいいのでは?と言われています。術後の腫瘍マーカーや肝機能などは今のところ問題無いそうです。リンパ節転移が多いので、できるだけの治療はしたいと頑張っているのですが、実際問題として抗ガン剤をしている間は職場復帰できず、長休をとれる期間にも限度があります。また、治療の進まない事による不安や、主治医が4月に転勤されると言うことを聞いての不安など、ここしばらく、やや気持ちが不安定になっています。思い切ってホルモン療法に変えて、体力回復などもしながら生活を元に戻す方がいいかとも考えています。そこで、いくつかの質問をさせてください。

1) 今後の生活の予定や気持ちの面から、5クール目まで頑張ってみようと思っていますが、4,5,6クールで効果にかなり違いはありますか?
2) ホルモン療法として、主治医がおっしゃったのは飲み薬(たぶんタモキシフェン?)ですが、ゾラデックスなどのLH−RHアゴニスト製剤の方はしなくていいでしょうか。効果が高いなら申し出てみようと思いますが・・・。
3) 手術直後まで生理は順調でしたが、ここ何ヶ月かはありません。このような状態は閉経前、後のどちらですか?
4) 主治医の今までのお話の中で、経口の抗ガン剤を使うということも考えられると言っておられました。私のようにCEFを途中で断念した場合、使った方がいいのでしょうか?

自分なりに主治医に尋ねたり調べたりしてはいるのですが、何分素人なので、変な質問になっているかもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。

1) CEFを4クールと6クールを直接比較したものは知りませんが、やはり6クールのほうが効果はあるでしょう。そんなに大きな違いではありませんが、再発した時に後悔しないように出来るだけ頑張ってください。
2) タモキシフェンとLH-Rアゴニストの併用はタモキシフェンだけよりも効果があります。是非申し出てください。
3) 抗癌剤の影響で卵巣機能が低下しているものと考えます。抗癌剤治療が終われば生理が戻る場合が多いと思います。閉経前です。
4) あなたの乳癌はリンパ転移が7つも陽性であることから、高危険度群に相当いたします。出来るだけ現在の治療とその後のホルモン療法を予定通り続けることが重要です。現在の治療が副作用でどうしても無理な場合は、経口剤を考えて下さい。個人的にはECFの後にタキサン系の薬剤を追加したほうがBetterだと思います。

厳しい様ですが、乳癌は再発した場合治療が難しいのが現状です。根治させるのは今しかないと考えて頑張ってください。(文責 吉田)

 

No.3514-2】 05年03月17日     T.T.
術後半年、今後の治療について

先日HPNo.3514では、丁寧なご回答ありがとうございました。昨年9月に左全摘手術、リンパ節への転移が多かったので、その後CEF、現在5クール終わりました。当初は、2月には6クール終わっている予定でしたが、白血球減少などの副作用で度々間隔があき、今に至っています。主治医が転勤されるため、新しい病院で今後の治療を決めなければなりません。先日のご回答の中で「個人的にはCEFの後にタキサン系の薬剤を追加した方がbetterだと思います」とあったので、そのことを主治医に申し出て検討してもらいました。結果  
@ 今までの主治医・・・このあとweeklyタキソール4クール、その後ホルモン療法
A 新しい主治医・・・・手術後すでに半年が経過しているので、@の方法と「経口抗ガン剤(ゼローダなど)を使用し、時期をずらしてホルモン剤を併用」の方法では、再発に対する効果という点では差がない。@の方が副作用もきついので、その兼ね合いでどちらかを選ぶ。となりました。

経口の抗ガン剤は点滴に比べると力不足の様に思っていたので、正直迷っています。気持ちとしては、前回の解答で「根治させるのは今しかないと思って頑張ってください。」というアドバイスをいただいたこともあり、タキソールを頑張ろうと思っているのですが、術後半年たっている今からでは、そんなに効果が落ちるものなのでしょうか。先生でしたらどちらを勧められますか。個人的なご意見でも結構ですので教えて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

ゼローダの保険適応は今のところ手術不能または再発乳癌ということになっており、術後補助療法としては個人的にはタキソールを考えます。これはアメリカで行われたCALGB試験、NSABP試験などが根拠となっていますが、タキソールの量としては175-225mg/m2を3週間ごとに4クールとしてあり、Weekly の場合は、70-80mg/m2 を12回ほど行うことになると思います。(文責 片山)

 

No.3513】 05年02月12日     H.S.
術後治療について

はじめまして。昨年12月2日、乳癌により左乳房温存手術を受けました。現在43歳7ヶ月です。既婚、子供はありません。病理の結果は、乳管内の非浸潤を背景に5mm大の浸潤がん、リンパ節転移なし、断端(−)、ER+、PgR+、 核異型度1 でした。現在はホルモン療法を受ける予定でいますが、主治医は、「再発・転移の可能性が非常に少ないので、一年ほどの猶予を見て、その間に子作りをしてみては」とのアドバイスをくれました。また、ホルモン療法による10年後の生存率upは5%にも満たないので、予防治療によるリスクとのバランスも説明して下さいました。その上で、自身で結論を出してみてくださいということです。「再発予防」は最も優先することですが、治療が損か得か? 妊娠のこと、卵巣機能停止による女性としての老化が早まることetcで、アドバイスをいただきたいと思います。

1)妊娠により再発リスクは高まりますか?
2)このように再発の可能性が非常に低い場合、術後補助療法を全くしないという選択もあるのでしょうか?(リンパ節郭清なし、センチネルリンパ生検も実施せず。また、病院側の主義で、術後の放射線治療をしていません。) その場合、「再発率」はどのくらいupするのでしょうか?
3)放射線治療で局所再発はかなり押さえられるということですが、他の病院でセカンドオピニオンを受け、今からでも放射線治療をする事を勧めますか? 局所再発は、それほど恐れることではないのでしょうか?
4)ホルモン療法で、卵巣機能を止めてしまうことを最小限にする方法はありますか? また、閉経前の場合、LH-RHアゴニストのような卵巣機能を止める薬は使用せず、タモキシフェンのみとすると、効果はかなり減るのでしょうか? その場合も卵巣機能は停止するのですか?

長くなりました。ご返答いただければ幸いです。

まず施設により乳房温存後の乳房内局所再発率(乳房の中に乳ガンが再発する率 乳房全摘すれば生じない)がかなり異なります。報告では0%に近いものから10%以上まで様々です。ほとんど非浸潤癌であっても、乳房内局所再発は生じます。放射線治療を追加するかどうかは施設の方針によりますが、その施設での局所再発率あるいはH.S.さんと同程度の乳ガンのかたでの局所再発の経験の有無などを聞かれるしかないかと思います。主治医が自信をもっておられるので、かなり再発率は低いのではないでしょうか? その上で他院でのセカンドオピニオンになるのではないでしょうか?
術後補助療法に関してはER+、PgR+、核異型度1とのことですが、やはり浸潤部でのHER2陽性の有無の判定が必要だと思います。HER2陰性であれば、ホルモン剤が中心になるかと思います。40歳前半という年齢と挙児希望を考えればノルバデックス使用になると思います。ノルバデックスをどのくらいの期間飲むかに関しては医師により意見が異なります。私は少なくとも2年間服用して頂き、その後妊娠というような話をしています。
妊娠自体はホルモン療法と反対のことをするわけですから、乳ガン再発リスクは高まると思われます。しかしmailの内容だけで判断すると、主治医はきちんと説明する方で、また妊娠のことまで気遣っています。1年後に妊娠をtryされても、しっかり主治医が再発精査などをされるのではと思われます。(文責 福間)

 

No.3512】 05年02月12日     S.N. 
放射線について(HPNo.3449-2)

HPNo.3449で回答をいただき、ありがとうございました。ちょうどMRI検査の前日だったので、メールを読ませていただいて、当日は診察の予定はなかったのですが先生とお話もしてきました。術前診断と術中診断については、コア生検、マンモトーム生検、外来での切開による生検も選択肢としてあるが、私の場合には悪性であった場合も切除する部分は大差ないこと(リンパ節の手術が追加になるだけ)、コア生検も全く負担がないわけではないので術中診断を薦めるとのことでした。その病院の方針として、術前の状態で温存が可能な場合は極力術中診断をとるということでした。MRIについても、メールで回答をいただいとのと同じ説明で、手術後の治療方針を決めるために必要であるとの説明をされました。担当の先生も私の素人の質問に、「納得してから進めましょう」と言って下さり、「3月の末に全身麻酔下の生検を行い、術中診断で悪性の場合はがんの手術に切り替える」ということで進めることにしました。ただここで癌であった場合、術後5週間の放射線治療を必ず行なうというお話でしたが、放射線照射は避けられないものですか? と言いますのは、がん経験者の友人から「放射線照射はよく考えたほうがいい」、また「放射線照射をしないところもあるかもしれないから、切る前に考えたほうがいいかも」とアドバイスされたからです(こちらも医療従事者ではありませんが・・・)。もちろんケースバイケースであると思われ、かたくなに拒否するつもりはなく、必要であれば治療を受けるつもりでおります。放射線照射について一般的なお話を伺えたらと思います。よろしくお願い致します。

世界の中で乳房温存術をした後に放射線治療をするのは標準治療とされています。また日本での乳房温存療法ガイドラインでも、温存術をした場合には放射線治療をするのが標準治療となります。乳癌学会のHPをごらんになるとガイドラインがみれます。しかしガイドラインの中には、日本では切除したものを5mm間隔で細かく切って病理で調べて、とったものの断端から癌までの距離が十分あれば放射線治療をしないとすることもよしとしています。きちんと調べて、余裕があれば放射線治療をしないことも選択枝の1つに入ります。ただかかっておられる病院で、再発率の低い安定したやり方があるのだろうと思います。主治医の先生もしっかり説明される方だと思います。再度ご相談ください。(文責 福間)

 

No.3511】 05年02月12日     rikao
乳ガン術後の喉の痛み

最近、食べ過ぎて吐いてから、喉に違和感が残ったままで、飲み込む時に何か詰まったような感じがあります。初めは吐いた時の傷かなと思っていましたが、あまりに治まらないので気になります。2週間くらいにはなります。食事がしにくいのが嫌です。それから関係ないと思いますが、背部痛や右わき腹のだるさがあります。術後もうすぐ3年ですので安心しきっていますが、どうでしょうか。

乳ガン術後で喉に違和感があるとのご質問です。風邪のあとや食道炎など、いろいろな理由で喉に痛みが生じます。まず耳鼻科にかかって喉などに異常がないかどうか確認することが先決かと思います。乳ガンの再発でも首のリンパ節の腫れなどで痛みがでる可能性がありますが、それは主治医で触診などをしてもらう必要があります。一応調べておかれた方が安心だと思います。(文責 福間)

 

No.3510】 05年02月12日     S.S.
アレデイアについて(HPNo.3311-2)

HPNo.3311では大変お世話になりました。現在タキソール全4クール中、第3クールが始まったところです。本日、主治医より、「リンパ節に4個転移があるため、骨転移の可能性が大きく、それを阻止するため、4週に1回アレディアの点滴をしたほうが良いが、どうしますか?」と聞かれました。主治医に意見を求めた所、やった方がいいとの事なので、承諾して帰宅しましたが、どうも釈然としないので、又こちらでご質問させていただく事にしました。
1)そもそも骨転移予防の為にアレディアを使用する例はあるのでしょうか。主治医はアメリカで乳房再建等も学ばれていて、アメリカ的な(積極的?)治療が好みのようです。 
2)保険は適用されるとの事ですが、通常1回につき料金はいかほどなんでしょうか。以上細かい事まですみませんが、お返事お待ちしています。最初の治療が2/12からなので、その前にご回答いただければ、大変ありがたいです。

日本では基本的には骨転移がある方にアレディアをもちいることになります。しかし欧米では骨転移の予防ということでアレディアを補助療法として用いる治療が試され、有用であるとの報告もあります。申し訳ありません。休日ですので費用に関する確認がとれません。主治医にご確認ください。(文責 福間)

 

No.3509-1】 05年02月12日     N.H.
石灰化について

お忙しい中、初歩的な質問で恐縮ですが、宜しくお願いします。現在39歳、既婚、子供はおりません。今年1月27日に、脇の下が少し痛いとの自覚症状で、乳腺科のある大学病院でマンモグラフィを受けました(しこりの自覚症状はありません)。1週間後の結果(電話)は、気になるところがあるので、超音波検査を受けて下さいとのことでした。「気になるとは?」の質問に、石灰化しているところがプツプツプツとあるので・・との事で、超音波検査を受けると、どのようなものかが分かると言われました。相談者の回答を拝見した所、超音波では良性か悪性かは判断出来ず、腫瘍の有無を確認する為に行う、と理解出来たのですが、マンモグラフィでは写らない腫瘍が隠れている可能性が高いと言うことですか? もしくは、必ずcategory3以上が疑われるということでしょうか? 次の検査まで2週間ほどあり、不安です。宜しくお願いします。

マンモグラフィで別の検査があるということは、やはりマンモグラフィの所見でカテゴリー3以上の可能性があるということでしょう。超音波検査では、そこに一致する場所にしこりなどの影があるかの検査になります。おっしゃる通り超音波検査だけでは確定診断はつきませんが、異常があれば組織診などの要精査の対象となります。また超音波で異常がなくても、マンモグラフィの異常を根拠に超音波で異常がなくても組織検査をする場合があります。しかしたとえばカテゴリー3というのは、そこにガンがある可能性は5%以下といった意味です。電話だけではお互いの伝えたいと思うことが十分伝わらず、不安になります。(文責 福間)

 

No.3509-2】 05年02月15日     N.H.
両胸の石灰化 

HPNo.3509でお世話になりました。ご丁寧な回答を、ありがとうございました。お忙しい所申し訳ございませんが、また教えて頂きたく質問をいたします。マンモグラフィでは、両胸に石灰化が散らばっていたようです(予約外診察の為、手元に無いと言われたので確認はしていません)。超音波検査の結果、目に見える腫瘍は無く、石灰化の動きを見る為に6ヶ月後にマンモグラフィの予約を入れました。右胸の一カ所に黒く写る楕円形の4.9ミリの水の袋(?)も写っていました。先生には、「両胸に同時に癌が出来ることは少なく、多分大丈夫だと思いますが経過観察は必要」と言われました。質問ですが、この状態で妊娠を考える場合、半年後の検査を待たなくてはダメでしょうか? また、このような場合、半年後の検査で大丈夫ですか? 現時点で組織検査は必要ないのでしょうか? 可能性が低いとはいえ、両胸というのが心配です。年齢を考え、出来るだけ早い妊娠を望んでおります。宜しくお願い致します。

両方の胸に石灰化が散らばっているのは、まず良性です。右乳房の病変も「水の袋」であれば心配ありません。妊娠を待つ必要はありませんが、経過観察は必要で、半年後必ず受診して下さい。(文責 吉田)

 

No.3508-1】 05年02月12日     Y.M.
右脇下のしこり&胸の下の痛み

はじめまして。25歳、既婚、現在3人目妊娠中(9ヶ月)です。3ヶ月前に右脇下に5ミリほどのしこりを見つけました。痛みもなく、そのまま気にしていなかったのですが、先日しこりがまだ存在していることに気づき、癌なのでは?と心配になりました。しこりは3ヶ月前より少し大きくなっているような気がします。乳房の方には特別違和感はありません。乳腺科を受診しようと思いますが、妊娠中なのでどのような検査が行われ、また、はっきりとした診断がつくのでしょうか? そして、もうひとつ質問なのですが、左の乳房の下でブラジャーのワイヤーが当たる部分が見た目普通なのですが、ひりひりして激痛が走り、場所によっては皮膚が麻痺しているような感じがします。この症状は2人目の授乳中にもあり、授乳をやめたら症状がピタリと無くなりました。そして今回は先月から痛み出しました。いつも左だけが痛みます。この症状は何が考えられますか? お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。

妊娠中に気づいた右脇のしこりですが、妊娠中徐々に大きくなる副乳など、心配しなくてもいい場合が多いのですが、やはり乳腺専門医で見てもらった方がいいでしょう。超音波検査をすることになりますが、妊娠中は細胞診で診断がつきにくい場合もありますが、必要であれば細い針で細胞をとる細胞診という検査もします。 超音波で本当にしこりがあるかどうかの確認が先決です。
下着があたり皮膚神経が圧迫されて痛くなることがあります。また妊娠の進行に伴い乳房がはることがあり、より痛みが強くなることがあります。痛みがあるからガンというわけでもなく、痛みがあるからガンでないというわけでもありません。乳腺専門医受診の時に、そこも含めて乳房全体の検査をしてもらってください。痛みに左右差があることはよくあります。(文責 福間)

 

No.3508-2】 05年04月01日     Y.M.
脇の下のしこり

先日は、相談にのって頂きありがとうございました。掲載3508です。先生のアドバイス通り、乳腺専門医を受診いたしました。2ヶ所受診したのですが、エコーとマンモで検査した結果、最初の病院は「妊娠に伴うリンパの腫れ」と診断され、次の病院では「脂肪か何かの塊です」と診断されました。両病院とも「悪性ではないと思うけれど、またしこりが大きくなるようなら、もう一度受診して下さい」と言われました。そして先日、無事に出産したのですが、授乳を始めておっぱいの張りと共にそのしこりが倍の大きさになり、押すと痛みがあるようになりました。一度、出産前にしこりが少し小さくなったりしました。しかしまた、そのしこりの隣に、2ミリ程度の痛みのあるしこりが新たにでき、もう一度乳腺専門医を受診しようと思っていますが、授乳中だとどのような検査になりますか? お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答宜しくお願い致します。

授乳中でも行なう検査は同じで、超音波が中心です。乳癌が疑われればマンモグラフィーも可能ですが、授乳中の診断精度はあまり高くありません。(文責 清水)

 

No.3507】 05年02月12日     Y.O. 
肝臓以外の転移が予想されます

2003年9月に温存手術、リンパ節8/26でした。組織型C領域でした。ホルモンレセプター(+)でした。H2はマイナスです。11月に肝臓への転移が見つかり、ホルモン療法を2月まで行いました。その後抗がん剤(ファルモルビン・エンドキサン)6クールの予定が4クールで中止(マーカー値が上がってきたため)、その後タキソテールを6クール、現在ゼロータ8錠服用、マーカー値が(CA19-9が5986 ・CA-15−3が1872)まで上がっています。因みにGOTは273、GPTは76、AL-Pは718です。肝臓CTでは2センチぐらいの影が3つ見られます。この影は3月のときのものとは場所が違っているそうです。マーカー値を考えると肝臓以外の転移は予想されるが、検査をして確認するかどうか・・・、迷っています。もし他を確認しても、治療としては抗がん剤治療しかないのなら不安を増すだけかなと思ったり、確認して立ち向かったほうがいいのか迷っています。何を基準に決断したらいいのでしょうか。どなたかアドバイスしていただけないでしょうか?

現在肝転移を中心とする転移があり、それに対して化学療法を中心とした治療を受けておられるとのことです。転移に対しては基本的には化学療法やホルモン療法などの全身治療が必要になりますが、脳転移や骨転移などで放射線治療などの場合により動注療法などの局所療法が必要になる場合があります。またきちんとした局所療法で腫瘍マーカーが下がる場合があります。できれば検査を受けることをおすすめします。(文責 福間)

 

No.3506】 05年02月12日     D.I
術後治療について

56歳です。昨年6月に左乳房にMRIで異常を指摘されるも放置し、9月に細胞診を行い、左乳癌との診断で11月に温存手術をしました。1回目は断端陽性だったため2回目の温存手術を行いました。病型T、異型度U、悪性度U、ホルモンレセプター陰性、HER2陰性、非浸潤性と浸潤性の2箇所を切除、断端面2cm陰性、リンパ節生検陰性、遠隔転移は10月時点でなし。今年1月下旬より放射線治療が始まる予定です。その後は服薬を軽いのをしますとのことです。右乳房に2箇所の石灰化があり、これは良性とのことで、8ヶ月経過しますが、その後の検査はありません。主治医は治療について、手術がしっかり行われたのでそれでいいとの意向が強く、再発はなく、遠隔転移は症状出現時に対応すればいいとの方針です。私としてはしっかりと治療をしておきたいと思っていますが、発見から手術まで半年経過していること、放射線も術後2ヶ月経過、さらに服薬治療ということは、今後の不安があるのですが、よろしくお願いします。また右乳房の硬化の検査はしなくていいのでしょうか。

文字化けして病型、異型度などの程度が不明です。手術自体は追加切除をしてとり切れているとのことで、さらに放射線治療をするとのこと、乳房局所に関する治療は十分になると思われます。遠隔転移などの再発予防は薬剤が中心となりますが、手術が十分できたかどうかだけではなく、乳ガンの病期やガンそのものの性質によります。病期や異型度などは文字化けでわかりませんが、おそらく経口の抗ガン剤でその病期なら大丈夫と判断されたのではないでしょうか? ただ現在心配されていること、十分に術後補助療法をを受けたいことを主治医にお伝えください。右乳房に関しては検査を継続していく必要があります。それもお伝えください。(文責 福間)

 

No.3505】 05年02月12日     Y.G. 
妻の乳管内乳頭腫ついて

はじめまして。37才の妻の事でご相談させて頂きたく、メールさせて頂きました。乳房にしこり(1.2センチくらい・以前より大きくなっています)があり、病院の検査で、超音波・細胞診・乳管造影などを行いました。現在は乳管内乳頭腫となっていますが、100%とは言えないとの事で、今後は生検か経過観察かの選択をする段階となっています。医者はどちらが良いとも言っておらず、どちらが良いのか迷っています。経過観察の場合は2ヶ月後に再度、超音波検査との予定ですが、本当に良いのか不安です。また、生検そのものの危険度は高くないのか教えて頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

画像や細胞診の検査で乳頭腫の診断を受けておられるとのことです。検査でそのような結果であれば良性の可能性は高いと思われるのですが、しかしそれらの検査は100%ではなく、今その1.2cmのどこかに乳ガンの細胞が隠れている可能性も否定はできません。 ガンであれば早く治療するべきですし、生検をして良性であれば無駄な傷を付けてしまうこととなります。そこで医師も患者さまも悩むことになります。2ヶ月という期間は、たとえそこに乳ガンがあってもそれほど大きくなる期間ではありませんので、2ヶ月待っても手遅れになる可能性はほとんどないという判断によります。ただ生検自体は大変な検査ではなく、30分程度の日帰りの手術ですみます。傷自体が気にならないのであれば、2ヶ月間待つ不安感の方が大きければ生検を受けられたらどうでしょうか?(文責 福間)

 

No.3504】 05年02月12日     IY
骨転移について(HPNo.3172-4)

HPNo.3172で回答いただいたIYです。いつもありがとうございます。結局、LH-RHアナログ製剤を継続することになりました。先日1年に1回行っているCTと骨シンチの結果がでました。肺、肝臓は問題ありませんでしたが、骨シンチで頭頂、頚椎、恥骨に集積がみられました。今後は腫瘍マーカーと半年に一度、骨シンチで経過をみようと言われました。骨転移か、との問いには、「生理的な集積かもしれないから骨転移だとは言い切れない」と言われました。骨転移の診断のためには、「マーカーがあがる、痛みがでる、集積がふえる、他臓器に転移がみられる」等を総合的に判断するとのことでした。
質問です
1)骨シンチで集積がみられただけでは骨転移の診断はできないのですか。
2)骨転移しているなら、LH-RHアナログ製剤を継続しても意味が無いと思うのですが、いかがですか。
3)骨転移には放射線、ビスホスホネートなどの治療をし、QOLを維持すると理解していますが、どの時点で行うのですか。

動揺して主治医に聞けませんでしたので、参考にさせてください。来月の受診の際に主治医とは話します。

以前のご質問も拝見しました。たしかに骨シンチ単独では骨転移の有無は正確には診断できません。骨転移以外にたとえば打撲や外傷による骨折、炎症などで集積がでます。しかしシンチで集積のある部位、あるいはその数分布でおおよそ転移かどうか推定します。また継続して検査をして集積する部位が増加するかどうかは、骨転移があるかどうかの診断の助けになります。頭頂、頚椎、恥骨の集積の場合は、転移なのかその他の原因なのかわかりません。積極的に検査をするのであれば、たとえば頸椎のMRIの検査などをすると診断できる可能性が高いかと思います。もし転移であれば、IYさんのいわれるようにLH―RHは無効ですので、薬剤の変更の必要がでてきます。(文責 福間)

 

No.3503】 05年02月12日   H.M
細胞診、針生検の影響について

こんにちは。39才女性(未婚)です。教えて頂きたいのですが、会社の乳がん検診(超音波)で、去年は「乳腺のう胞」、今年(9月)は右胸に「1cmのしこり」があると言われました。4ケ月後(1月)の 再検査では、超音波と乳腺外科医の診察で、「触診ではわからないもので、大きさにも変化はないが、1cmあるのでエコー下で注射で細胞を採取して検査しましょう。予約がつまっているので少し先(3月)になりますが、多分大丈夫なので構わないです」と言われました。触診でわからないような「やわらかい」しこりだそうです。1cmありますので、硬いものなら触診でもわかるそうです。これは細胞診なのか、組織診なのかわからないのですが(生検といわれたと思います)、
1) 私は皮膚がかなり弱く、バンドエイドやタートルネック、ネックレスでもかぶれたり、ひょうそにもなりやすい等、とても刺激に弱いのですが、細胞診や針生検をすることにより、しこりが硬くなったり、大きくなったりする可能性はないでしょうか? (かなり心配なのです。できればこのまま経過観察を続け、しこりが触れてきたり、大きくなったとき改めて考えたいのですが・・・。)
2) 触診でわからないようなしこりが、”浸潤ガン”である可能性はどの位あるでしょうか?
3) もし”非浸潤ガン”だった場合、積極的な治療をすぐする必要はないとも読みましたが、そういう選択肢(経過観察)もありますでしょうか。

お忙しいところ申し訳ありませんが、お答え頂けますと幸甚です。どうぞよろしくお願いいたします。

しこりがふれない浸潤癌はすくなくありません。自分でしこりがふれないから大丈夫ということにはなりません。きんちんと検診を受けられているようですが、検診を受けられる理由は、検診で何かひっかかればきちんと検査をするというのが前提ですね。ひっかかった場合に検査を受けないのであれば、おそらく検診を受ける必要はないことになります。今1cmの大きさであれば、これ以上大きくなる前に検査を受けられた方がいいと思います。検査そのもので急にしこりが大きくなることはまずありませんが、一時的に乳房が硬くなることはあります。診断でがんとつけば、何らかの治療を早くしないといけません。皮膚が弱いのを心配されています。皮膚の弱いことを主治医に十分に告げて消毒薬や絆創膏(圧迫で使わないという選択肢もあります)を工夫する必要があります。柔らかく触れる乳ガンも小さければありえますし、たとえば硬癌というガンでは周囲の脂肪を巻き込んで柔らかく触ることもあります。非浸潤癌の場合には、何年も大きさが変わらないものもあれば、短い期間で浸潤癌になったり、一部のみ浸潤化しているだけで大部分非浸潤癌でも転移を生じている場合などさまざまです。画像検査でそういった非浸潤癌の性質の予測ができればいいのですが、現時点でそういった予測はできません。いわゆる切ってみなければわからないといった範疇にはいることになるかと思います。ですから現時点でガンと診断されれば、手術をおすすめします。(文責 福間)

 

No.3502-1】 05年02月12日   toku  
乳癌と妊娠

32歳で、2歳の子供がいます。先日、右の胸にしこりを感じて乳腺外来を受診しました。X線と超音波の検査を受けたところ、石灰化があるということで精密検査を受ける予定でした。MRIを受ける前に、ちょうど2人目の子供を考えていたので、妊娠の可能性があるかもしれないというと、すべての検査が中止になりました。妊娠かどうかが分かったら検査を組み直しますと言われました。妊娠が確実に分かるまで、まだ2週間はあります。その間、乳癌かもしれない、妊娠していても諦めないといけないかもしれないと考えると、とても不安です。別の病院へ行けば、すぐに調べてもらえるのでしょうか? 今回の検査でX線を撮っているので、それを借りることはできるのでしょうか? どちらも何もはっきりしていない状態で相談してすみません。宜しくお願いします。

ご心配しているときにご返事が遅れ申し訳ありません。妊娠中のMRI(特に造影)の検査は胎児による検査の影響が不明なため普通はしないことになっています。確かにマンモグラフィや超音波検査で要精査といわれればご心配のことと思います。現時点で可能な検査は細い針を刺して調べる細胞診です。しかし2週間で乳ガンが急に増大する、転移するといったことはありません。おそらくどの病院でも妊娠がはっきりしてからの検査になります。(文責 福間)

 

No.3502-2】 05年05月31日   toku  
乳癌治療の件

以前にHPNo.3502で相談させて頂いた者です。前回は、ありがとうございました。結果、乳癌で、現在術前化学治療EC6クールを4回まで受けました。主治医からはっきりした大きさを言われなかったのですが、5cm以上で、高さもあったようです。先日のMRIで、「面積はまだありますが、高さがなくなり、しぼんでいるようです。」と言われました。(どれくらいと聞いたのですが、あまりはっきり答えを言ってもらえません。いつもなのですが・・・) その後、手術の予定です。そこで質問ですが、手術ナシで、放射線のみで治療を行なっている病院を教えて頂けませんか? あと全く別の件ですが、点滴をした後の血管が硬くなって筋のようになっているのですが、これはどうしてでしょうか? 血管が細く、血管痛がありました。何か関係あるのでしょうか? 宜しくお願いいたします。

基本的な治療は化学療法で腫瘍縮小効果があれば、その効果に見合った手術を受けられるのが一般的な治療です。最近では「MRガイド下集束超音波手術」などの治療も試みられていますが、ここ数年で出てきた治療法であり、まだ明確な治療効果は報告されていません。担当医ともっとよく病状、治療効果について相談なさってはいかがですか?その上で納得いく説明が得られなかったならば、2nd opinionを受けた方が良いと思います。
抗ガン剤によって血管が硬くなった件ですが、抗ガン剤による血管炎で硬くなったり、血管痛が出現します。抗ガン剤治療が長期にわたると避けられない問題で、毎回同じ血管に点滴をするのではなく、変えてみたりすることで多少は軽減できますが、やはり長期間の抗ガン剤による血管のダメージは避けられません。(文責 川本)

 

No.3501】 05年02月12日   Y.H. 
術後の治療について

2005年1月7日、非浸潤乳管癌で左乳房全摘(胸筋温存)を受けました。年齢53歳。病理の結果は以下です。どんな治療が考えられますか?
Pathological Dagnosis;
 1.Left breast cancer;Invasive ductal carcinoma with predominant intraductal component ,papillotubular type,g,n(−)

左乳房 10×11×3cm大。乳腺組織は全体に硬く、腫瘍部位ははっきりしない。割面では、乳頭より1時方向に少し離れた位置に出血・壊死を伴う腫瘍の増生を認める。肉眼的には腫瘍の広がりは不明瞭となっている。組織学的には、乳管内で低乳頭に増生する腫瘍を認める。内部には壊死物が貯留して嚢胞状に拡張している。乳管内進展する部分が主体だが、#10の一部で乳管周囲の結合織に胞巣状・索状に浸潤する所見が見られる。Invasive ductal carcinoma with predominant intraductal component の像。核異型はスコア2、核分裂像はスコア3 Nuclear グレード3。明らかな脈管浸襲は認められない。センチネルリンパ節への転移は認められない。浸潤する腫瘍細胞は、ER(−)、PR(−)。Her2については結果がまだです。

術前診断では非浸潤癌でしたが病理検査では一部浸潤部があったとのことです。11cmのガンの広がりがありますが、浸潤部は一部ですので早期乳癌と考えられます。ホルモンレセプターが陰性ですので、ホルモン療法の適応はありません。HER2に関しては、非浸潤部ではなく浸潤部で陰陽性を判定することになります。主治医によって考えが違いますが、HER2が3+であれば核分裂像などの所見と併せて考えれば、私としては術後の補助化学療法(ACやTaxane系の治療)をおすすめします。(文責 福間)