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相談室(No.6801〜6900)

このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

ご相談メールの投稿はこちらからお願いします。

なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次

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No

日 付

名 前

件  名

担 当

6900 07/07/18 K.N 乳がん検査について 加藤
6899 07/07/18 O  ホルモン療法について 加藤
6898 07/07/18 I.H. CMF療法について(HPNo.6873-2) 加藤
6897 07/07/17 良性線維腺腫疑いについて 清水
6896 07/07/17 T子  治療と心電図異常との関連について(HPNo.6813-2) 清水
6895-1
6895-2
07/07/17
07/07/20
N  抗がん剤の使用を迷っています
抗がん剤の使用を迷っています(2)
清水
清水
6894 07/07/17 K.K. 妊娠中のしこり 清水
6893 07/07/17 M K 抗がん剤投与について(HPNo.6477-5) 加藤
6892-1
6892-2

6892-3
07/07/17
07/07/20
07/09/26
K   粘液がんについて教えてください
粘液がんと手術について
粘液がんについて教えてください(3)
加藤
清水
吉田
6891 07/07/17 M.Y. 術前薬物治療 加藤
6890 07/07/17 A.W.   患側のマンモグラフィー 加藤
6889 07/07/17 H   右脇のシコリについて 加藤
6888 07/07/17 Y.T. のう胞について 加藤
6887 07/07/17 N.M 乳がん術後の放射線治療について 加藤
6886 07/07/17 R.H.  乳管拡張について 加藤
6885 07/07/17 K 細胞診について(HPNo.6295-2) 加藤
6884 07/07/17 術後しばらくしての痛みについて 加藤
6883 07/07/17 M.Y.  抗がん剤とホルモン剤の併用について 加藤
6882 07/07/10 M.Y. 耐性について 片山
6881 07/07/10 S  放射線治療について 片山
6880 07/07/10 I  化学療法の選択について 片山
6879-1
6879-2

6879-3
07/07/10
07/08/02
07/10/12
H  肝臓の判定について
感染症による発熱
腫瘍熱とは
片山
首藤
西川
6878 07/07/10 T  石灰化 片山
6877 07/07/09 H  治療法案ご質問(2)(HPNo.6858-2) 片山
6876 07/07/09 N.M. 化学療法(AC療法)で悩んでいます 片山
6875 07/07/09 R.S. 乳がん術後療法について 片山
6874 07/07/09 M.I. センチネルリンパ節生検について 片山
6873-1
6873-2
07/07/09
07/07/18
I.H.   閉経前にアリミデックス
CMF療法について
片山
加藤
6872 07/07/09 I.T. ホルモン療法中の避妊、副作用の出る時期について 片山
6871 07/07/09 M.T. ラジオ波熱凝固療法について 片山
6870 07/07/09 M  細胞診の結果(HPNo.6835-2) 片山
6869 07/07/09 Y.K. 転移でしょうか? 片山
6868 07/07/09 痛みについて 片山
6867 07/07/09 Y.K. 夜間のホットフラッシュについて 片山
6866 07/07/06 C.T.  HER2について 比嘉
6865 07/07/06 M.K リンパ浮腫について(HPNo.1772-3) 比嘉
6864 07/07/06 K.M 左乳房の痛みについて 比嘉
6863 07/07/06 M  初診で「炎症性乳がんです」と言われました 比嘉
6862 07/07/06 M.O.  温存手術によるへこみをうめる「わた」・骨シンチ・遺伝について 比嘉
6861 07/07/06 S  温存術+抗癌剤治療後の治療法について(HPNo.6349-2) 片山
6860 07/07/06 O.S. 乳がんでしょうか? 片山
6859 07/07/06 K.I. 授乳中のしこりについて 片山
6858-1
6858-2
07/07/06
07/07/09
H  治療法案ご質問
治療法案ご質問(2)
片山
片山
6857 07/07/06 R.N. 生検以外の検査法について(HPNo.6844-2) 片山
6856 07/07/06 I   乳癌の組織所見について 片山
6855 07/07/06 M.N. 術後の治療について(HPNo.6791-3) 片山
6854 07/07/05 T.K. 乳房からの血液反応 片山
6853 07/07/05 B  乳房がかたい 片山
6852 07/07/05 A  検診の結果 片山
6851 07/07/05 H.I. フェアストン 片山
6850 07/07/05 E.K. 検査値について(HPNo.5368-3) 片山
6849 07/07/05 K.H 経口避妊薬使用について(HPNo.6186-2) 片山
6848 07/07/03 G  術後のフォローについて 石山
6847 07/07/03 K.H. 経過観察 石山
6846 07/07/03 N・K 脊髄転移 石山
6845 07/07/03 M.F.  術後化学治療について(HPNo.6739-2) 石山
6844-1
6844-2
07/07/03
07/07/06
R.N. 生検以外の検査法について
生検以外の検査法について(2)
石山
片山
6843 07/06/30 S.K. 石灰化集簇について 石山
6842 07/06/30 S.N. 乳首のできもの 石山
6841 07/06/30 S.K. 術後の痛みについて 石山
6840 07/06/30 免疫細胞療法について(HPNo.6465-3) 石山
6839 07/06/30 脇のしこりについて(HPNo.6762-2) 石山
6838 07/06/30 K.N  葉状腫瘍について 石山
6837 07/06/30 SP リンパ管炎(HPNo.6825-2) 石山
6836 07/06/30 M.I.  今後の治療予定などについて 石山
6835-1
6835-2
07/06/30
07/07/09
乳管拡張について
細胞診の結果
石山
片山
6834 07/06/30 M 乳がんの進行について 石山
6833 07/06/30 局所再発後の化学療法 石山
6832 07/06/30 S 生検の結果について(HPNo.6814-2) 石山
6831 07/06/30 M.O. 術後の定期検査について(HPNo.6803-2) 石山
6830 07/06/28 M .s 経過観察でよいのでしょうか? 石山
6829 07/06/28 R.T. しこりの大きさと診断について 石山
6828 07/06/28 S.K 彼女の病状について 石山
6827 07/06/28 N.・E 薬の副作用? 石山
6826 07/06/28 M.N 術後について(HPNo.6791-2) 石山
6825-1
6825-2
07/06/28
07/06/30
SP 乳癌手術後のリハビリについて
リンパ管炎
石山
石山
6824 07/06/27 母の事について 石山
6823 07/06/27 N  ティエスワン 石山
6822 07/06/27 治験について 石山
6821 07/06/27 S.G ガン(腫瘍)の完全消失について(HPNo.6802-2) 石山
6820 07/06/26 B.C. 病理結果 石山
6819 07/06/26 N.Y.  左乳首の白い脂肪の塊のようなものについて 石山
6818 07/06/26 A   びまん性石灰化について 石山
6817 07/06/26 A.S. 首への転移 石山
6816 07/06/26 Y.H.  ハーセプチンについて 石山
6815 07/06/26 M  この症状は乳がんなのでしょうか? 石川
6814-1
6814-2
07/06/26
07/06/30
S  痛みについて
生検の結果について
石川
石山
6813-1
6813-2
07/06/26
07/07/17
T子 咳と息苦しさ
治療と心電図異常との関連について
石川
清水
6812 07/06/26 S  母の転移について その3(HPNo.6686-3) 阿部
6811 07/06/26 N   肝機能障害について(HPNo.6628-2) 阿部
6810 07/06/26 Y.A 粘液癌の術後治療について 阿部
6809 07/06/26 s.m 生理について 阿部
6808 07/06/26 H  乳輪下のしこりについて 阿部
6807 07/06/26 C.M.  ハーセプチン投与 阿部
6806-1
6806-2
07/06/26
07/07/30
M 全摘後の術後治療について
悪性度、抗癌剤の投与量
阿部
鈴木
6805 07/06/25 T   術後治療について 石川
6804 07/06/25 T   母の乳癌について  石川
6803-1
6803-2
07/06/25
07/06/30
M.O. 術後の定期検査について
術後の定期検査について(2)
石川
石山
6802-1
6802-2

6802-3
07/06/25
07/06/27
07/08/02
S、G MRI検査について
ガン(腫瘍)の完全消失について
リンパ浮腫について
石川
石山
首藤
6801 07/06/25 K   全く診断結果がでませんHPNo.6765-2) 石川

 

No.6900】  07年07月18日  K.N
乳がん検査について

相談室の色々な意見、とても参考になります。さて、私の相談なのですが、一年前人間ドックで、マンモ、エコー、触診、全てを受診しました。「マンモでは右胸良性石灰化、エコーでは左右内部エコー不均一」と診断されましたが、特に問題なく、「わずかな異常を認めますが、日常生活には支障はありません」との結果でした。乳腺が発達しすぎていて、怒っているとも言われました。ただ、色々な意見を見ていると心配になり、少し乳輪がただれていたり、時々かゆくなることもあり、もしかしてと気になっています。あと乳輪の毛穴から白い小さな毛(引っ張ったら痛いです)が出ているのも、毛穴が目立ってきたのではと心配です。来月エコーだけ受けに行こうと思っているのですが、マンモも合わせてした方がいいでしょうか? またこのような症状についての意見をお聞かせください。 たくさん質問してすみません。宜しくお願いいたします。

メールの内容からは心配な症状はないと思います。一年経っているのでしたら、マンモも合わせて行ってもらっても宜しいでしょう。(文責 加藤)

 

No.6899】  07年07月18日  O 
ホルモン療法について

初めてご相談致します。どうぞよろしくお願い致します。年齢は42才。6月上旬に温存にて乳がんの手術を受けました。その後の病理の結果は以下の通りです。「種類 浸潤がん(硬がん)、大きさ 1.4cm(ステージ1)、リンパ節転移なし、細胞の悪性度 1、ホルモン感受性 ER・PGRともに陽性、Her2陰性」
放射線療法については、まもなくスタートの予定です。主治医からは、「低リスクなので無治療という選択もあるが、乳がんの平均年齢からすると若いので、ホルモン療法をすすめる」とのことでした。私としては、高齢ではありますが、出産の可能性を残しておきたく思い、5年のホルモン療法ではのぞみがなくなってしまうと考え、「無治療という選択をしたいと思う」と先生にお話したところ、それでは、2年間のゾラデックスの治療ではどうかというお話がありました。ゾラデックスだけなら、治療後生理がもどる可能性があるとのことでした。ただ、年齢的に治療後そのまま閉経になる可能性もあるとのお話でした。私の様な条件の場合、出産の可能性を残す為にホルモン療法を行わないという選択は、リスクが高いでしょうか。ゾラデックス2年だけでも、年齢的にそのまま閉経の可能性が高いでしょうか。また、ホルモン療法を選択する場合、いつまでに開始するべきでしょうか。ご指導よろしくお願い致します。

Oさんがどのくらい出産のことを考慮されているかということに尽きると思います。数年間のホルモン治療の後では出産は難しくなることが考えられますので、それを第一に考え、無治療という選択肢もあると思います。ゾラデックス2年後にそのまま閉経になる可能性は、さほど高くはないですが、考えておかなければならないでしょう。ホルモン治療開始は、数ヶ月遅れても効果に大きな差はないと思われます。(文責 加藤)

 

No.6898】  07年07月18日   I.H.
CMF療法について(HPNo.6873-2)

「閉経前にアリミデックス」で質問したHPNo.6873です。回答ありがとうございました。また質問させていただきます。「乳ガンの術後補助化学療法で以前はCMFは標準だったが、現在はあまり行なわれず、投与するとしたら再発確率の低い患者に行い、再発確率の高い患者には別の抗ガン剤の組み合わせの療法をする」と、聞きました。私は再発確率が高い方だと思いますが、CMF療法8回(1週間に1回)でよかったのか、と不安です(大きさ9.5cm、悪性度2、腋かリンパ節転移6個、胸筋間リンパ節転移2個、ER(+)、脈管侵襲あり)。先生だったら、どのような術後補助化学療法を行いますか。宜しくお願いします。

私でしたらAC-T療法を行います(放射線療法も考慮します)。また、アリミデックスは使用しません。HER2も調べておいた方が宜しいかと思います。(文責 加藤)

 

No.6897】  07年07月17日  F 
良性線維腺腫疑いについて

現在43歳です。1ヶ月前に受けた健康診断(乳部エコー検査)で、良性線維腺腫疑いと診断されました。同時に触診も受けましたが、こちらでは所見なしの結果です。経過を観察し、万が一症状があれば診察するように、ということでした。自分では、特に症状は感じられません。毎月排卵後の高温期には、ややはれぼったくなり、乳房に触れると痛いですが、生理が来ると、それは解消されます。14年前に一子を出産した時、乳腺炎で熱が出ることは何度かありました。また、一年前に不妊治療を1年間ほど受けたので、内服や注射などでホルモン療法を受けています。以上のような経過ですが、病院で精密検査を受けた方が良いのでしょうか?受けるとすれば、どんな検査を受ければいいのでしょうか?よろしくお願いします。

触診で異常なく、エコー検査で良性線維腺腫疑いであれば、まず心配ないと思います。しかし、40歳を過ぎているのであれば、マンモグラフィー検診は必須だと思いますので、まだマンモグラフィーを撮っていないのであれば、健康診断の結果にかかわらずマンモグラフィー検査をすることをお勧めします。(文責 清水)

 

No.6896】  07年07月17日  T子 
治療と心電図異常との関連について(HPNo.6813-2)

以前ご相談させて頂いたものです(HPNo.6813)。温存手術、StageT、再発リスク低グループで、放射線治療後、ホルモン治療を始めて現在1ヶ月半になります。先日、近所のかかりつけ内科で基本健康検査を受けたところ、「心電図に所見あり」で、再検査となりました。再検査結果も同様で、今後2ヶ月おきくらいに心電図をとっていったほうがよいと言われました。その先生は循環器が専門で、詳しい説明をしてくださったのですが、難しすぎて…辛うじて頭に残っていることといえば、「年齢からして、突然心筋梗塞を起こすことは考えにくい」ということ、「左心室の電線の一つ?が弱っているのかもしれない。心電図がこのまま変わらなければ大丈夫と思うが、変化してくるようなら残念ながらペースメーカ装着ということになる」というようなことと、乳癌手術やその後の治療との関連を伺ったところ、「術前の心電図を見ていないので何とも言えない」ということでした。今年2月、術前検査結果から外科主治医の先生に「今までに狭心症と言われたことは?」との質問を受けたことを言いましたが、狭心症とは違うそうです(ちなみにこれまで狭心症と言われたことはありません)。気になるのは、現在服用中のタスオミンです。その影響で心電図に異常が出ているとは考えられますか? また、もともと不整脈があったとして、タスオミンを続けることで今後さらに心臓に何らかの作用を及ぼすことは考えられるのでしょうか? 次回外科診察日(8月下旬)に主治医の先生に相談するまで、服用を続けていていいものかどうか悩んでいます。ご意見、よろしくお願いいたします。

どのような心電図異常なのかがわからないので適当なアドバイスはできません。基本的にはタスオミンで心電図異常が出現することは稀だと思いますし、メールの内容からは8月下旬までは内服を続けていても大丈夫だと思います。しかし心配であれば、外科の主治医の先生の予約を早めて診てもらうか、循環器内科の先生にもう一度相談して確認されてはどうでしょうか。(文責 清水)

 

No.6895-1】  07年07月17日  N 
抗がん剤の使用を迷っています

お世話になります。初めて相談させて頂きます。左乳房に2個初期の乳癌が見つかり、6月に左乳房内部の全摘手術を行い、乳頭・乳房表面は残り、現在エキスパンダーを入れて週一通院しています。現在も会社勤務しており、約半年後位に形成する予定ではあります。幸いホルモン受容体が+で、ホルモン療法で治療する予定ですが、再発防止の為に抗がん剤も使用するかどうか迷っています。「ホルモン療法は必須、抗がん剤は患者の選択による」というものです。リスクとしては中間リスクの低リスクよりだそうですが、抗がん剤を使うことによって再発リスクが若干減るとのことで、人によって違うのでしょうが、抗がん剤の効果の具体的な数字は聞かされませんでした。ここの病院では経口抗がん剤は使用せずに点滴になります。効果は期待できますが、副作用で会社勤務・日常生活に支障が出そうですので、ホルモン療法だけにしようかと思っています。しかし再発転移の場合の治癒は難しいと聞いていますので迷っています。一般的にわたしのような場合、化学療法をするケースが多い、又はした方がよいのであれば投与を考えます。抗がん剤は5-FU、ファルモルビシン、エンドキサンのFECというお薬を6クール行うそうです(きつい薬と聞きました…副作用もそれなり)。病理の結果は、「腫瘍径 1cm (2個目は癌ではなく単発病巣だったそうです)、乳頭性管がん、切除断面 陰性、波及度 脂肪 f、リンパ管侵襲 +ly2、血管侵襲 -、エストロゲンレセプター +、プロゲステロンレセプター +、核異形度 2、HER2 -、リンパ節転移 0」だそうです。ホルモン療法が効くタイプでよかったのですが、それだけでいいのかどうか。抗がん剤も併用したほうがいいのかどうか。素人ながら乳房内リンパ管侵襲があった(先生から隠れリンパ節転移があるかも…と言われ)ので迷っています。リンパ節転移は、センチネル生検プラス2個で、ありませんでした。悪性度は2らしく、再発度、抗がん剤使用の可否、副作用についてお伺い致したく、何卒宜しく御願い致します。閉経前45歳で、子供はいません。

術後補助療法を考えるときに、ホルモン受容体陽性でリンパ節転移がなくグレード(組織学的悪性度)が1でないというパターンは大変難しいところです。Oncotype Dxという21個の遺伝子を調べて化学療法の必要性を判断するという方法が日本でも可能になりましたが、なにしろ一回の検査が45万円なので簡単にできる検査ではありません。そこでもう一つの方法としてAdjuvant Onlineという患者さんのデータを入れると治療別に再発のリスクを計算してくれるwebを利用する方法があります。このwebのstandard versionに貴女のデータをいれてみました。その結果、術後無治療のときの再発のリスクは18%、ホルモン療法(Tamoxifen5年)を行うと再発のリスクは7%減少して11%になり、化学療法(FECなど)のみを行った場合の再発のリスクは6%減少して12%になり、ホルモン療法と化学療法を両方行った場合の再発のリスクは11%減少して7%になるという結果でした。このデータの見方としては、まずはホルモン療法のみ(これは当然行うでしょうから)のときの再発のリスク11%が高いと考えるか低いと考えるか。化学療法を加えれば更に4%再発のリスクが低くなりますが、この4%の再発リスク減少というメリットと、化学療法の副作用というデメリットを天秤にかけることになると思います。FECの主な副作用は脱毛と白血球減少と吐き気ですが、最近は吐き気止めがよくなり、白血球の減少に対しても十分対応できます。脱毛に関してはかつら(wig)で対応していただきます。再発のリスクを少しでも減少させるために頑張るのだという気持ちになれれば、決してきつい治療ではありません。かえって悩みを深くしてしまったかもしれませんが、こんな数字も参考にして、主治医とよく相談して決めてください。(文責 清水)

 

No.6895-2】  07年07月20日  N 
抗がん剤の使用を迷っています(2)

御多忙にも拘わりませず早速御回答頂きまして誠に有難うございます。また、お手数をお掛け致しましたこと深く感謝致します。Adjuvant Onlineと言うサイトでわざわざ調べて頂きまして本当に有難うございます。大変参考になります。人それぞれで違うのでしょうが、日本人にもこれは当てはまるのでしょうか。欧米人は閉経後に多く発生し、日本人は閉経前にも多数発生すると伺っていますが、どうで御座いますでしょうか。欧米人は4%でも日本人ならそれ以上又は以下かで迷いますが、4%くらいならホルモン療法で治療継続していこうかなと思います。が、これも再度主治医と相談はします。その診療日も近々でしたので、早速の御回答は大変有難く存じます。ところでその迷っています抗がん剤の必要性判断検査(45万円)があるのですね。高価ですが一生のことなので、もう少しだけ教えて頂けませんでしょうか。御多忙中恐れ入りますが、宜しく御願い申し上げます。

ご指摘のとおり、無治療の海外のデータが日本人に当てはまるかどうかは問題です。しかし、ひとつの治療法によって改善される率は同じと考えてよいのではないでしょうか。さもないと、海外と同じ臨床試験を全て日本でもやらないといけないことになってしまいます。極端な話し、日本では乳房切除術と乳房温存療法の比較試験もしていないのですから。このサイトの再発リスクの評価を使う上での注意として、前書きにはこの再発リスクの評価は、ここで提示した治療法が一番いいというわけではなく、あくまでも主治医と患者さんが治療法を相談する上で役に立つものであると考えていると書いてあります。もう一つ付け加えれば、欧米の乳がんより日本人の乳がんのほうが再発のリスクが低いことは良く知られたことです。ですから無治療の再発のリスクは、もう少し小さいと考えてもよいと思います。Oncotype Dxはその患者さんのがん細胞の21個の遺伝子を検査して再発のリスク、化学療法を加えるメリットの大きさを判断してくれる検査です。対象はリンパ節転移無し、ホルモン感受性陽性の乳がんだけです。この群はホルモン療法だけでいいのか、化学療法を加えた方が良いのか悩む群で、Oncotype Dxでlow riskと判断されると化学療法を加えるメリットはほとんどなく、High riskと判断されると化学療法を加えるメリットが大きいということがわかります。日本ではSRLという検査会社が窓口になり、米国へ検体を送って検査します。したがって検査結果が出るまでに約一ヶ月かかります。検体は通常の病理標本(パラフィンブロック)から作成しますが、どこの検査室でも可能です。(文責 清水)

 

No.6894】  07年07月17日  K.K. 
妊娠中のしこり

現在、妊娠7ヶ月の35歳です。昨年6月に左胸にしこりが出来て乳腺外来でマンモとエコーをした所、のう胞が3つと診断され、半年おきに診察しています。先月の診察は妊娠中のためエコーのみの検診で、「右にも一つのう胞ができているみたいだ」と言われました。触診ではわからない位だったので、気にしてなかったのですが、先日、右の胸にしこりをみつけて、のう胞かな?と思ったのですが、左のしこりとは全然違い、デコボコというか小さいつぶつぶが集まった感じで、乳がんが心配です。先月検診をしたばかりなので、大丈夫かなとも思うのですが、またすぐに病院に行ったほうが良いのか、様子を見ても良いのか悩んでおります。

妊娠中の乳房は乳がんを見つけにくい状態ですから、気になることがあれば、直ぐに病院へ行った方が良いと思います。(文責 清水)

 

No.6893】  07年07月17日  M K
抗がん剤投与について(HPNo.6477-5)

今年3月17日に回答をいただいた、HPNo.6477のM Kです。その節はありがとうございました。今回は妻の抗がん剤投与の件でお教えいただきたく、メールさせていただきました。この7月の第4回目AC剤投与で抗がん剤治療が終了します。今後は5年間ホルモン剤の治療を行なうことになっています。しかし、AC剤の後にタキソール(タキソテール)を追加することで、さらに再発率が下がるという情報を目にしたのですが、本当なのでしょうか? 再発の可能性が1%でも減れば、先生に投与をお願いしてみようと考えているのですが…。ちなみに無治療の場合の妻の再発率は40%程度(中間リスク)と言われています(リンパ節転移無し、グレード3、V+、腫瘍径35×27×10ミリ)。再発したときのためにタキソールをとっておくか、再発自体をタキソールで最初に叩くか…。どちらがよいのか迷っています。最善の選択はどちらなのでしょうか? また、他にもよい薬はあるのでしょうか? 主治医の先生方は信頼でき、大変親切で、いろいろと詳しく説明していただけるのですが、より多くの情報を知ることで、後悔しないようにしたいと思っていますので、アドバイスのほど、よろしくお願いいたします。

タキソールの上乗せ効果はごくわずかであると思われます。しびれ等の副作用が残る可能性もあり、一概に投与した方がよいとも言えませんので、主治医とよくご相談下さい。(文責 加藤)

 

No.6892-1】  07年07月17日  K  
粘液がんについて教えてください

初めて質問させていただきます。私は43歳で、6月に乳がんの告知を受けました。6月9日に行った針生検の病理検査報告書では、「乳がんは間違いない。それもかなり珍しい粘液癌とmicropapillaryパターンのミックスした、とても変わった癌で、リンパ管に浸透しやすいがん細胞だということ。エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)がどちらも陰性(−)で、ホルモンレセプター陰性(−)、HER2が2+」ということでした。実は昨年8月、10ヶ月前にシコリを発見し、マンモグラフィーやエコーは撮りましたが、その時点では脂肪のかたまりという診断でしたが、大きくなっている気がして再診察ということで発見されました。前診察日ではエコー技師の話だと、しこりの大きさは直径10mmだったのが、6月の時点で15mm、転院したところで現在の大きさを聞くと27mmで、間違いなく大きくなっています。担当医もみんな口をそろえて乳がんは進行が遅いといいますが、今回のものは早いうちに入らないのですか? 粘液がんはがん細胞が粘液を出すので、その粘液が大きくなった可能性もあるといいますが、がんと違って抗がん剤も粘液には効かず、大きくなれば手術で取るしかないとのこと。それでも大丈夫と言えるのでしょうか? 手術をしてみないと、がんと粘膜の比率もわからないといいますが、のんびりして、治療も告知してから何ヶ月もしない状態でいるのは精神的にも悪く、粘液がんのスピードを知りたいです。micropapillaryパターンがミックスすると、どの程度早いのかもお教えください。よろしくお願いします。

粘液がんは、純粋なタイプであれば進行は遅いものが多いですが、そうでないタイプ(他の組織型が混じっているもの)は必ずしもそうではありません。Micropapillaryなタイプは増殖が速いものもあり、メールの内容からは比較的速いスピードで大きくなっている可能性があります。手術の時期について、もう一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?(文責 加藤)

 

No.6892-2】  07年07月20日  K  
粘液がんと手術について

HPNo.6892でご回答いただいたKです。担当医の先生は先日ワタシの質問のスピードについての説明で、「がんについての測るポジションで大きさが変わるから心配することはない」とおっしゃいました。たしかにそういう場合もあると思いますが、ワタシの場合はシコリが大きくなった気がして再受診したので、図り方の違いではないと思うのですが、それ以上強く言えませんでした。ただ結果的に8月の始めに手術することになりましたが、温存が難しいかもと言われました。去年1センチ程度だったものに対して、まだ1年程度で温存不可能と言われ、かなりショックでした。MRIの結果、シコリから乳管に広がっている部分が大きいらしく、5センチ近くの切除になるとか。今回伺いたいのは、粘液癌は粘液自体に抗がん剤が効かず縮小できないから、術前治療を行わないのでしょうか? もしそうなら切除の面積が大きくなるのもやむをえないのですが、後々の再建を考えて乳頭乳輪温存乳房切除術をしたいのですが、リスクが大きいでしょうか? 担当医の先生は、「とにかく今の針生検の病理検査だけではわからないから、ちゃんと手術して、その病理結果を見ないとわからない」と、何度も言われます。確かにそうなのかもしれませんが、それだと術前治療の可能性が最初からない気がして、本当は小さくしてから切れるものならその方がよいのでは・・・と考えてしまいます。なんとも取り留めのない質問になってしまいましたが、お教えいただけると助かります。よろしくお願いします。

まずはじめに、前回加藤医師が回答したように、貴女の乳がんは粘液がんではなくmicropapillary cancerと考えた方がよいと思います。確かに主治医の先生がおっしゃるように針生検だけで全てがわかるわけではありませんが、少なくともmicropapillaryというたちの悪い成分が見つかったのであれば、それなりに考えた方がよいと思います。そう考えると、大きさが乳がんとしては急速に大きくなっていることも頷けます。粘液がんの粘液に抗がん剤が効かないなどという話はありません。粘液を作る細胞が悪いのであって、粘液は単なるその副産物です。というより、粘液がんのことは忘れた方が良いと思います。術前化学療法も選択肢の一つだと思います。その場合は先にセンチネルリンパ節生検を行うのがよいかもしれません。手術の方法は再発死亡に影響しません。また、乳房切除に比べて乳頭乳輪温存手術の方が若干乳房内再発のリスクが高くなるかもしれませんが、乳頭乳輪温存手術も可能だと思いますし、乳房温存も不可能とは言い切れないと思います。手術の方法より術後(もしくは術前)の化学療法が重要です。私も加藤医師と同じ意見で、手術の時期を含めて主治医の先生と納得がいくまでよく相談されることをお勧めします。場合によっては3rd opinionも考えてはいかがでしょうか。(文責 清水)

 

No.6892-3】  07年09月26日  K  
粘液がんについて教えてください(3)

前回回答をいただいて、結局8/10に手術をしました。2007年9月5日、退院から3週間目、手術から4週間目の診察で出たがん細胞の病理結果ですが、「浸透がん ⇒ 特殊型(粘液がん)、 リンパ節転移 術中のセンチネルリンパ節 1個のみ 1/13個、 ホルモン治療の有効性 ER(−) PgR(−)、  HER2 3+、 がんの浸潤径(大きさ) 1.8mm、  脈管浸襲 軽度、 がんの顔つきは特殊がんのため判断できず」 以上でした。
それから腫瘍の断片ガンは全部きれいにとりきれたのか? 残念ながら微量ではありますが、乳頭下に取り切れなかったガンがあります。これはおそらく温存治療になったためのものと思われます。これらを踏まえて今後の治療プランが決まりました。再手術まではいかないけれど、放射線治療の必要性が出ました。ただしHER2が最高値の+3のため、先に抗がん剤でたたかなくてはいけないということで、今週金曜日に化学療法の担当医診察を受けることになりました。今回、先生方に何点か質問したいことがありメールさせていただきました。お返事いただけると助かります。
1) 一時期柔らかくなりつつあった右胸が、ここ2.3日また硬くなってきました。それとともに赤みを帯びるようになってきました。休みの日でもあったのでアルコールを摂取したのですが、翌朝になっても赤みが取れません。もちろん手術をした右胸だけです。炎症癌に術後すぐになるなんて可能性はありますか? 
2)  invasive micropapillary carcinomaであることが術前に判明したときには乳房温存療法の適応の判断は慎重に行うべきです。高度のリンパ管侵襲を伴うことが多い invasive micropapillary carcinomaでは、温存乳房にリンパ管侵襲の癌細胞を遺残させる可能性が高く、炎症性乳癌型の再発を来す危険が大きい。だからがんの断片が陽性と聞いて一番気になったのは、micropapillary carcinomaのことでしたので、担当医にがんの種類について、今回の病理結果について質問したのですが、 micropapillary carcinomaが出なかったというのです。細胞針生検の際には出たものが術後の病理検査ではないということはあるのでしょうか?
3) 抗がん剤治療についてですが、ACとパクリタキセルで行う予定というお話でした。また、ACは3週間毎の方が、パクリタキセルは1週間毎の方が効果的であるとエビデンス(臨床結果)が出たので、ほとんどこれ以外でやることはないとのこと。自宅に帰り、もう一度癌研の最新レジデンスを読み直したら、再発転移治療の項目に1Wパクリタキセル単独で記載されているのと同時に3Wドタキセルが記載されています。治療成績についても1Wパクリタキセル 転移性乳がんの奏効率30〜50%  3Wドタキセル 48%となっていて、ここではまだそんなに数字の違いは見られないようです。できれば仕事のこともあるので3Wドタキセルでやっていければと思うのですが、この選択は何か決まりがあるのでしょうか?  それとも新しいエビデンス(臨床結果)が出たのでしょうか?

ぜひ、客観的なコメントをいただければと思います。

1) 病理所見でリンパ管侵襲が著明な場合なら炎症性乳癌もありえますが、脈管侵襲が軽度であれば考えにくいと思います。術後の変化と思いますが、発赤などの症状が強くなるようであれば早めに受診してください。
2) 病理の検査でmicropapillary caが認められなかったならば心配ないと考えます。細胞診では組織の一部がちぎれて出てきますので、時にこのようなこともあるのではないかと思います。
3) 3wドセキセルと1wパクリを比較した試験はないと思います。ACと3wドセタキセルで十分だと思います。(文責 吉田)

 

No.6891】  07年07月17日  M.Y.
術前薬物治療

先日、乳癌検診で右側乳房に浸潤性乳癌(大きさは7mm〜8mm)が見つかりました。現在、治療を受けるべき病院を探すため、種々の関連雑誌に目を通しております。雑誌などによれば、病院によって術前化学療法を全患者に適用、乳房温存患者に適用、その他(ケースバイケース)などとまちまちのようですが、病院によって方針に違いがあるのでしょうか。出来れば術前化学療法を実施して頂きたいのですが、その場合はどのようにして病院を選べばよろしいでしょうか。また、化学療法だけで腫瘍が完全に消失したといった話も聞かれます。術前化学療法のつもりで治療を進め、腫瘍の消失度の進行如何によっては手術不要となる場合もあるのでしょうか? また、最近薬剤治療の専門医として腫瘍内科医が注目されてきているようですが、化学療法を含む薬剤治療に関しては、腫瘍内科医がいる病院と不在の病院で、治療方法に何か違いがあるのでしょうか。

一般的にリンパ節転移がなければ、7-8mmの浸潤癌に対して術前化学療法を行うことはありません(化学療法が必要となる場合が少ないからです)。また、消失したかどうかは組織検査が必要となります(通常は手術を行う場合が多いです)。薬剤治療に関しては、精通している医師がいれば大きな違いはないでしょう。(文責 加藤)

 

No.6890】  07年07月17日  A.W. 
患側のマンモグラフィー

初めて相談します。5年前にK市内の病院で温存手術をしました。あまり医師の説明が不明瞭で、何かいつも疑問ばかりで、手術後化学療法が終わった時点で勤務先の近くの大きな病院に転院し、5年たちました。3月にマンモグラフィーをとって以来、患側の乳房に痛みが走り、しこりができたような気がします。念のため生検をする予定なのですが、患側のマンモグラフィーはとるものなのでしょうか。

定期的に撮影する場合が多いです。(文責 加藤)

 

No.6889】  07年07月17日  H  
右脇のシコリについて

27歳、現在二人目妊娠6ヶ月目です。数日前、何気なく右脇をさわっていたら、ちょうど脇の中心辺りに小さなシコリを見つけました。鏡で見るだけでは何も変化なく、そっと触ってみるだけでもシコリは分かりません。軽く押さえてみたら皮膚の下に分かる感じです。押さえるとコロっと動く様な感じもする様なしない様な、自分でもよく分からないような感じです。痛みはありません。ネットなどで調べていると、乳がんの転移や悪性リンパ腫など、不安になって相談メールをさせていただきました。胸にシコリなどないか自分で何度も確かめてみたのですが、シコリなどあるようには感じません。他の体調不良もこれといってありません。18歳の時に右胸の乳腺線維腫で手術をして取った事はあります。それと何か関係あるのでしょうか? 乳がんなど悪性の物の可能性もあるのでしょうか? 次の妊娠定期検査までまだ日はあるのですが、急いで先生に診せにいった方がいいのでしょうか? お手数ですが、相談よろしくお願いいたします。

線維腺腫との関係はないでしょう。あまり心配されなくてもよいかと思いますが、安心を得るためにも一度受診をお勧めします。(文責 加藤)

 

No.6888】  07年07月17日  Y.T. 
のう胞について

26歳の会社員(女)です。一ヶ月前あたりより、左胸右上部にしこり、乳頭からの透明・白い分泌物、若干の乳頭のかゆみ、胸の痛みを感じた為、本日7/6に地元の乳腺外科へ検査を(マンモグラフィー・超音波エコー・触診)受けに行って参りました。その結果、マンモグラフィーは異常はなかったものの、エコーの結果、左右の胸にそれぞれ4個前後でのう胞がある(小さいものから大きいものまで)とのことでした。エコーを見ながら、「こののう胞は『単純のう胞』で、がんとは無関係だから大丈夫。おそらく軽い乳腺症のせいでしょう。」とお医者様はおっしゃられ、中でも一番大きかったのう胞から注射にて水を抜き、そののう胞はなくなりました(注射の中身は薄いピンク色の液体でした)。「のう胞は特に問題はないので、また何か気になったらいらしてください。定期健診はまだ若いので30歳以降で大丈夫です。」とのことで、本日は帰宅いたしました。しかし、帰宅後こちらのサイトを拝見させて頂き、のう胞でもがんの可能性がある為、基本的には細胞診を行うとのこと。私はエコーのみで問題ないと判断された為、本当に大丈夫だろうかと不安になり、ご相談をさせて頂きたく思います。
1) 本当にエコーのみの判断で「のう胞」ということで問題ありませんでしょうか? 再度細胞診を行って頂いた方がよいでしょうか? また細胞診を行う場合、すべてののう胞について行って頂いた方がよいでしょうか?
2) 乳頭からの分泌物、乳頭のかゆみについては何も問われませんでしたが、乳腺症の影響と考えて問題ないでしょうか?
3) 「検診は気になったら来てください」程度とのことでしたが、定期的な健診は30歳以降まで必要ありませんでしょうか?

お忙しい所恐れ入りますが、ご返信頂けましたら幸いです。よろしくお願いいたします。

1) 注射にて水を抜き、消失を確認されているのであれば、必ずしも細胞診は必要ではありません。もちろん、すべてののう胞について行う必要もないでしょう。
2) 問題ないでしょう。
3) 担当医の指示通りで宜しいかと思います。(文責 加藤)

 

No.6887】  07年07月17日  N.M
乳がん術後の放射線治療について

初めてご相談させていただきます。30代主婦です。先月60代の母が乳がんの温存手術をしました。先週より放射線治療が始まりました。母は私たち家族と同居しており、小学校にあがったばかりの子供も一緒に住んでいます。PETはかなり強い放射線を浴びると聞き、その検査を受けた日一日は小さい子供を抱かないようにと、医師に告げられたそうです。尿からも放射線がでると言われたそうです。放射線治療は約1ヶ月毎日行われるそうですが、小さい子供への影響はないのでしょうか? 治療後何時間かは接触しないほうがよいのでしょうか? 子供への放射線の影響を心配しています。お忙しい中、恐れ入りますが、ご回答よろしくお願いいたします。

放射線の影響は心配されなくても宜しいかと思います。(文責 加藤)

 

No.6886】  07年07月17日  R.H. 
乳管拡張について

30代のものです。先日乳がん検診の超音波検査で乳腺症があると言われました。視触診検査は異常なしでした。また、「乳管拡張がみられるが、それがどんな原因でおきているか分からないから、マンモグラフィを受けると良い」と言われました。そこでお聞きしたいことが5点あります。
1) 乳管拡張が見られる場合は、乳がんである可能性がかなり高いのでしょうか?
2) 超音波の画像だけで、ある程度は乳がんか良性の疾患か判断できるものでしょうか?
3) 超音波の画像だけで石灰化しているかどうかなどは分かるものでしょうか?
4) 精密検査のために乳腺外来に予約したら、8月下旬しか予約が取れませんでした。万が一その頃に妊娠していたらマンモグラフィはできなくなると思いますが、そういう場合は、どのような検査になるのでしょうか?
5) 癌がある状態で妊娠したら危険が高く、治療もできないと聞いたことがあるので、精密検査を受けるまでは妊娠を希望しない方が良いでしょうか?

お手数ですが、お返事お待ちしております。よろしくお願い致します。

1) そのようなことはありませんのでご安心下さい。
2) ある程度は判断できます。
3) 分かりづらいことが多いです。
4) コーのみになります。
5) メールの内容からは乳がんの可能性は低いように思います。あまり気にされなくても宜しいかと思いますが、ご心配であれば検査結果を確認してからのほうがよいでしょう。(文責 加藤)

 

No.6885】  07年07月17日  K
細胞診について(HPNo.6295-2)

今年2月に術中照射についてご回答頂いた者です。細胞診断ではClassXでしたが、手術(全摘)の結果は、癌細胞が見つからず細胞診の読み過ぎということでした。今後は半年後に乳房のエコーと、胸部のレントゲン・採血を行うことになっております。今回に関しては再発ではありませんでしたが、相変わらず反体側の乳癌の罹患には注意を払う必要は有ると認識しておりますが、今回のことがあり、反体側に癌の疑いがもたれ、細胞診を提案された時に、いきなり太針生検をお願いしたいと今から考えてしまっています。細胞診は必ず受けなければならないものですか? 検査の位置づけが良く理解できなくなってしまっています。なお、今回の細胞診の結果については、当時の主治医は、他の画像検査(全身のPET・乳房MRI(造影剤有り)と矛盾するとのことで、他の医療機関にも意見を求めてくださいましたこと(そちらでもClassXの結果を頂いたこと)、また、治療をかねてのくりぬき手術もご提案下さいましたが、初めのご相談の通り膠原病があるために、癌であった場合にその先の治療をどうするか悩み抜いた末に、自分自身で全摘手術を選択致しましたことを申し添えます。

病状によっては最初から細胞診ではなく、針生検を行う場合もありますので、お願いしても宜しいかと思います。(文責 加藤)

 

No.6884】  07年07月17日  A
術後しばらくしての痛みについて

現在42歳で、子供はいません。平成18年2月に直径10ミリの非浸潤ガンで左乳房の温存手術を受けました。術後は放射線照射25回のみで、非浸潤とのことでホルモン療法は受けていません。ER+、PgR+でしたが、断端陰性でした。センチネルリンパ節生検は受けていません。術後1年4ヵ月たったころから、左乳房に痛みを感じるようになりました。切除箇所と、乳頭を挟んで反対側とが痛みますが、場所は特定できません。押すところがすべて痛いように感じることもあります。さらに強く押すと、肋骨にも痛みを感じます。また、左腕の肩から手首の辺りまで、放射線治療を受けていた時のような重だるさと軽いしびれを感じます。温存乳房内での再発や肋骨への転移、リンパ節への転移などの可能性を考えたほうがよいでしょうか。よろしくお願い致します。

術後しばらく経ってからの痛みは、特に異常がなくても認められることがあります。通常は心配ありませんが、検査が必要となる場合もありますので、主治医にお伝え下さい(貴女の手術結果で、リンパ節、肋骨への転移はまずないと思われますので、ご安心下さい)。(文責 加藤)

 

No.6883】  07年07月17日  M.Y. 
抗がん剤とホルモン剤の併用について

再発後、タキソールの後、アリミデックスを服用していました。腫瘍増大のため、ゼロータとアリミデックスを処方されました。「化学療法とホルモン療法はメリットがなく、普通はしない」との記事を見ました。併用すべきでしょうか?

一般的には併用しないことが多いです。アリミデックスの効果がないとすれば、続けるのは得策ではないかもしれません。主治医にご相談下さい。(文責 加藤)

 

No.6882】  07年07月10日  M.Y.  
耐性について

ゼロータを3クール目服用中です。2クールが終わった所でCTを撮りましたら、腫瘍効果は「変わらず」でした。3クールが終わった所でホルモン療法に切り替えたいと思います。主治医は「途中で止めると耐性が出来る」と言われます。今ゼロータを止めた場合、耐性が出来て、次には使えないのでしょうか?

あなたの現在の病態・病状がわかりませんが、ゼローダをご使用中なので手術不能または再発乳癌であるとすると、腫瘍効果が「変わらず」ということであれば、副作用さえなければ現在の治療を継続していくというのもひとつの選択肢だと思います。またホルモン療法感受性乳癌であれば、生命危機に直接関与しない状態であれば、ホルモン療法を一次選択とするという考え方もあり、あなたの病状とあわせて主治医の先生とよくご相談ください。(文責 片山)

 

No.6881】  07年07月10日  S 
放射線治療について

局所多発乳がんで腋下リンパ節に多数転移があったため、最初に術前化学療法としてACTとハーセプチンをやり、その後右乳房全摘手術を行いました。抗がん剤がよく効き、手術でリンパ節を9個とりましたが、転移は消えていました。現在、放射線治療を始めています。ここでお聞きしたいのが、放射線を照射する場所です。今行っている治療では、胸壁と鎖骨付近のリンパ節に照射を行っているのですが、わきの下のリンパ節に照射しないというのは普通なのでしょうか? 手術でとった腋下リンパ節には転移はみつからなかったものの、術前化学療法前には多数の転移がありましたので、わきの下のリンパ節に放射線治療を行わないということに、とても不安を感じています。主治医の話では、わきの下のリンパ節に放射線を照射するとむくみやすくなるため、行わないと言われたのですが、これが一般的なのでしょうか? わきの下に照射しなくて大丈夫でしょうか?

放射線治療計画のガイドラインによれば、「乳房切除術後の胸壁・リンパ節領域照射(PMRT: postmastectomy radiation therapy)の目的はひとたび起こるとその制御が困難である胸壁再発を予防するとともに二次的な遠隔転移を予防することによる生存率の向上を図ることである。PMRTが腋窩リンパ節転移4個以上陽性例において適切な全身補助療法との併用によって生存率を向上させることはコンセンサスが得られている。ターゲットは乳房切除術の手術創を含む胸壁と鎖骨上リンパ節領域で、胸壁は乳房温存療法の場合と同等の範囲であり、腋窩郭清後の腋窩リンパ節領域への照射は行うべきではない。」とされており、あなたの場合も腋窩リンパ節を9個とっているので郭清後と考えられ、この部への照射は避けるべきと思います。(文責 片山)

 

No.6880】  07年07月10日  I 
化学療法の選択について

お世話になります。母(67歳)が浸潤性乳管がんと診断され、5月16日に左乳房の温存手術をうけました。術後病理検査で、HER2 0、ER+、PGR+、リンパ節転移2/21個、腫瘍22ミリ、断端−、Ubクラスということです。術後療法として、化学療法→放射線→ホルモン療法と予定していますが、抗がん剤の選択を迫られています。
・CEF6回  ・CEF4回とタキサン系4回

1) どちらを選択したらよいのか、何を決め手にしたらよいのか、双方のメリット、デメリットを教えていただけるとありがたいです。
2) 抗がん剤は、がん細胞をたたくためのものと考えているのですが、健康食品(ゲルマニウム)の服用は、治療の妨げとなりますか。

CEF6回とCEF4回+タキサン系4回を直接比較した試験については存じませんが、CALGB9344と、NSABP-28という2つの有名な臨床試験の結果では、標準療法であるAC×4クールよりもAC×4クール→タキソール4クールの方が成績が良好でした。またCEFでおす場合は6クールが標準と思います。副作用としては、CEF、タキサン系ともに骨髄抑制、消化器症状、脱毛などがありますが、いずれもタキサン系のほうが若干軽度のような印象です。またタキサン系でときに手足のしびれが遷延することがあります。ゲルマニウムについては効能があるというエビデンスは無いが、治療の妨げになることは無いと思います。(文責 片山)

 

No.6879-1】  07年07月10日  H 
肝臓の判定について

宜しくお願い致します。年齢は34歳。多発骨転移あり(胸椎骨折)で、治療を開始して3年たちます。手術はしていません。現在ハーセプチン、ナベルビン、リュープリン、アロマシン、ゾメタで治療中です。骨転移に関しては3年間大きな変化はなく、現状を維持しております。痛み止めなども飲んでいません。
先日CT検査があり、画像を見て頂きました。左胸の原発巣は、皮膚を破ってしまっているため、画像でなくとも自分で見て分かる状態で、ずいぶん大きくなってしまいました。画像をみて「胸の腫瘍の大きさの割には内臓はきれいで不思議なくらいね。あなたの場合、ハーセプチンが効いていると判断していいでしょう。表面だけが大きくなっちゃってるのね」という表現をされました。「内臓がきれい」という言い方でしたが「=まったく転移がない」という意味ではないようです。肺には左右1つずつミリ単位の結節があります。しかしこれは「炎症かもしれないし、ずっと昔の炎症が残ってる場合もあるし、放射線の影響かもしれない」とのこと。「50%以上の確率で悪性ではないと思う」と言われました。乳腺科、放射線科2人の主治医に見てもらいましたが、肺に関してはお2人ともそのようなご意見でした。ただ、肝臓の画像では「ん??」と手が止まりました。放射線科医は「怪しい」、乳腺科医は「血管腫かもしれないが、経過を見たほうが良い」とのこと。3ヶ月前にとったCTとも比較して下さいましたが、3ヶ月前も同じような場所に同じような影?が映っていました。しかし3ヶ月前の画像診断の読影診断結果表をみると、「血管腫あり」「肝転移なし」と書かれていました。今回のCTは先月末にとりましたが、その2日後に乳腺科の代診の先生に見ていただいたところ、その先生は「肝臓は血管腫は確かにありますが、きれいですよ」と説明をされました。その代診の先生もベテランで、悪い話でもはっきりとおっしゃる先生です。こうも画像診断で見方が違うものでしょうか? 乳腺科主治医はとても患者が多く、とても忙しいです。今までも、大きな封筒に画像と一緒に入っている読影結果の用紙だけを見て、「大丈夫ね」「変化なしね」といっていましたが、先生によっては画像を全然見ないで、それだけで判断することもありうるのでしょうか? 「血管腫」と「あきらかな転移」を見分けるのは、難しいことなのでしょうか?総合的には「内臓には大きな変化(転移?)なし」ということで、対処療法的に胸の表面にだけ放射線を追加照射することになりました(2年前にもあてています)。内臓には効いているが、表面にでている腫瘍には明らかに効果はなくなったものと判断しています。右側にもあるのですが、右側は先日エコーをしてもらいましたが、3ヶ月前のエコーよりも少し縮小しているそうです。なので本当に不思議なのですが、左胸だけが大きく成長してしまっている状態です。今後は、現在白血球低下のために投与量をかなりへらしてやっているナベルビンを、量を少しずつ増やして投与を続行する。その理由は、下手に薬をかえると、かえって悪くする可能性があるため、といわれました。肝臓の転移判定について、そして今後の治療は現在の薬の増量で続行することが妥当なのかどうか、アドバイス頂けないでしょうか。

肝血管腫と肝転移巣が、その肝の中での存在部位や大きさなどいろいろな要素で画像上区別がつきにくいことはあると思います。3ヶ月たって変化ないことが良性腫瘍の可能性を示す場合もあると思いますし、転移巣に対する治療効果を表しているのかも知れません。後者と判断できる場合は現在の薬を続行していく意義はあるものと考えます。(文責 片山)

 

No.6879-2】  07年08月02日  H 
感染症による発熱

ここのところ発熱とだるさで辛い日が続いています。左胸原発巣にはガーゼをあてているのですが、縮小している時はいいのですが、大きくなってくると、分泌液がふえたり出血することもあり、また臭いも出てきます。私は普段めったに熱は出さないのですが、6月下旬から日中でも37度を越える熱が続くようになり、自覚症状もだるい状態が続きました。私は身体のどこか他の部分に出来た腫瘍が何か悪さをしているのではと心配しましたが、主治医が言うには「たとえば腫瘍が内臓にポンとできたとしても、それだけで熱はでないし、CRPもあがりませんよ」とのこと。CRPは普段は0,1なのですが、その時は0,7ありました。そして腫瘍の表面に覆いかぶさるようにくっついている黄色い皮?のようなものを綿棒で採取して細菌検査をして頂きましたところ、緑膿菌をはじめとする菌が何種類かみつかったそうです。その時はチエナムという抗生剤を4日連続で点滴しました。その後はCRPは0,1に戻りましたが、数日前からまた熱が上がり始め、先週の日曜日には38度7分まで上がってしまいました。錠剤の抗生剤を飲んで1日寝ていたところ夜には多少下がりましたが、翌日にはまた37度7分まであがり、身体も相当だるかったので予約外で病院にいきました。採血したところ、白血球やHbは異常はなかったのですが、CRPが1,7と上昇していました。いったんおとなしくしていた緑膿菌がまた血液中に入ってしまった可能性ありということで、チエナムをまた5日間やることになりました。原発巣の腫瘍の表面は、ポピヨドンというイソジンせっけんや、その他消毒液で、こまめにお風呂の後に消毒するようにしています。
体内の転移に関しては定期的にCT等でチェックしているのですが(前回は1ヶ月前撮影)、発熱はやはり胸の腫瘍の細菌が原因だと思ってよいのでしょうか。緑膿菌などは、抗生剤でいったんは叩くことができても、今回のように繰り返し症状を現すことはあるのでしょうか。こういう状態を繰り返しているうちに、そのうち敗血症になりはしないかと大変心配しております。もちろん腫瘍が縮小してくれれば一番良いのですが、簡単にそうはいきません。対処方法としては、そのつど叩いていくしかないのでしょうか? 宜しくお願い致します。

チエナム自体は強力な抗生剤ですので、その効果は抜群だと思います。ただし何度か使用してゆくうちにチエナムに抵抗力を示す(チエナムで死なない)菌が出現してくるわけです。その場合、抗生剤の種類を変更するのが良いと思います。(文責 首藤)

 

No.6879-3】  07年10月12日  H 
腫瘍熱とは

8月上旬に左胸原発の15回の放射線照射を終え、対処療法とはいえ、かなり縮小をいたしました。CRPもしばらくは0.1で安定しております。点滴治療はナベルビン+ハーセプ、ゾメダで続けています。以前のような高熱や激しい脱力感などはなくなりましたが、現在でも特に就寝前が多いですが、日中でも37度を越える発熱があります(頻度は少ないですが)。私は平熱は高いですが、元々37度を越える熱はそれほど出すほうではなく、発病後、退院してからも原因がはっきり分かっているもの以外はほとんど熱は出したことはありません。ナベルビンを始めてからは、点滴の当日〜翌日にかけては、37度台後半の発熱がありましたが、薬を飲むこともなく下がっていました。今の点滴になって1年が過ぎましたが、今頃になってまた副作用が現れ始めたとも思えないのですが・・・。
採血は毎週やっていますが、最近はCRPは0.1ですので、感染症ではないでしょうとのこと。「となると腫瘍熱といえるかもしれません」といわれてしまいました。「腫瘍熱」という言葉から、体内で腫瘍が大きくなっているのでは?と心配しております。主治医は「そういう場合もあるが、大きかった腫瘍が治療によって縮小する過程にも熱が出ることはあります」とのこと。「実際のところは原因は解明されていない」と言われました。
大きかった左胸の原発は放射線により縮小し、マーカーも基準値内でしたが、さらに下がっています。6月下旬の画像診断では、肺に結節ありですが、2年ほど大きさに変化なし、肝臓は血管腫とみなされ、これもしばらく大きさには変化ありません。頭も異常なし。例えばの話しですが、めまいなどの自覚症状があるのに調べたら異常なく、仕方なく「自律神経失調症」という病名をつけられ納得がいかない、という患者さんの話をよく聞きますが、それに似た気持ちです。私は抗癌剤も長くやっていますし(3年がすぎました)、その他薬も色々飲んでいますので、思わぬ副作用が色んな場面で出るであろう、ということは理解しているつもりですが、「腫瘍熱」というものに対してどう解釈したらよいのか、先生方のご意見をお聞かせ頂けませんでしょうか。痛みもそうですが、発熱も精神的にかなり不安になってしまいます。宜しくお願い致します。

腫瘍熱は不明熱の一種と考えられます。比較的長期に治療されている方に見られますが、腫瘍の進行度とは関係はないようです。原因が不明でありますが腫瘍より引き起こされる化学物質が発熱の原因と考えられています。解熱剤を併用されることがありますが、体調に影響しないレベルであれば経過を見ることもあるようです。(文責 西川)

 

No.6878】  07年07月10日  T 
石灰化

母の事なのですが、胸にしこりがあるのに気づき、マンモグラフィーの検査(半年くらい前だと思います)をうけたところ、石灰化しているという診断でした。心配ないんだと安心していたのですが、最近しこりが大きくなってきているようで、乳頭からも分泌物がでるようです。血はまじってないようなのですが、病院に行かせたほうが良いでしょうか?

再度受診してマンモグラフィーなどの検査を受けて比較していただいたり、乳頭分泌の性状について診察を受けていただくようお勧めします。(文責 片山)

 

No.6877】  07年07月09日  H 
治療法案ご質問(2)(HPNo.6858-2)

すみませんが、まだ治療を始めていません。先に手術をしてから化学治療を実施するか、又は、先に化学治療を実施してから手術していいか。ご意見を教えてください。宜しくお願い致します。

申し訳ありませんが今の状態がどの程度検査および治療がすすんだ状態なのかメールからはわからないので、前回のお返事以上のことはお答えできません。また主治医の先生は今後の治療法についてどのようにおっしゃっているのでしょうか?よくお尋ねください。一般に術前補助療法を行っても、術後に補助療法を行っても、生命的予後には差がないことになっています。(文責 片山)

 

No.6876】  07年07月09日  N.M.
化学療法(AC療法)で悩んでいます

46歳の女性です。今年6月18日に乳がんの温存手術を受けました。癌細胞の検査結果が、「浸潤性 7ミリx7ミリx5ミリ、足(DCIS) 7ミリx7ミリx20ミリ、リンパ管・リンパ節への転移なし、核量型 グレード2、ホルモンリセプターER +PGR+、遺伝子なし」という結果でした。放射線治療とホルモン治療は受けようと思っているのですが、AC療法をどうしたらいいのか悩んでいます。先生は、「転移の可能性は低いが、核量型のグレードが気になる」といわれました。副作用のことも心配です。私のような場合、一般的には化学療法を受けた方がいいのでしょうか? 受けるメリットの方が大きいのでしょうか? よろしくお願いします。

St.Gallenのコンセンサスレポートによれば核の異型度の要素のみで Intermediate riskとなり、で推奨治療の順序としては内分泌療法が原則となり、化学療法→内分泌療法も考慮されるというグループになります。化学療法には副作用というデメリットもあり、主治医の先生とよく相談してください。(文責 片山)

 

No.6875】  07年07月09日  R.S. 
乳がん術後療法について

HPを拝見しました。ご意見をお聞かせ頂きたいので、よろしくお願いいたします。現在の私の状況です。3月6日 人間ドッグ、結果エコー検査より右乳房に異常あり、要再検査となる(この時はエコーを選択)。4月4日 乳がん検診再検査(マンモグラフィー、エコー、血液検査、触診、針生検)。4月11日 針生検の結果、悪性腫瘍(乳がん)と診断、その後、センチネルリンパ節生検、MRI、血液検査、の結果、脇の下のリンパ節転移なし。手術が決まる。5月24日 右乳房部分切除手術。6月8日 病理結果 Invasive ductal carcinoma,papillotubular carcinoma of right breast(Bp(+SNB)), area C, pT1c(1.3 ×1.3× 0.9), pN0(0/2,i-),margin(close,skin side, in situ ca), NG(1), ER(7), PgR(8), HER2(1), g+, f+, ly0, v0 

7月23日から計30回(24+6)の放射線治療の予定です。その後ホルモン療法というお話まで主治医としています。現在私は35才です(72年1月生まれ)。強い出産希望があるので、主治医は「私の希望と病理結果を踏まえて、ホルモン療法はノルバデックス5年だけでいいと考えている」とおっしゃいました。私が最初から閉経の可能性を否定できない抗がん剤とホルモン療法のお腹の注射(生理を止める注射)に抵抗があると話したため、お腹の注射はなくてもいけると思っているとのことでした。ただ、ノルバデックス単独と注射併用とでは、再発率に多少の数字の差はあるとのことをお聞きしました。今まで病院の対応も大変満足で、今現在体調も大変よく、しばらくかかるといわれた乳房の感覚もかなり戻っています。今回の乳がんを私なりに受け止め、これからの人生のことを考えると、病理結果で低リスクであるので、「ホルモン療法は出産してからやるのではだめかな」という思いがあります。放射線治療にしろ、ホルモン療法にしろ、本来なら手術で取りきれていてリンパ節にも転移がないけれども、どの検査にもひっかかってこないがん細胞が体のどこかに潜んでいるという仮定でする治療です。では、今の時点で体にがん細胞が残っていなければ、放射線もホルモン療法もなんの意味もないということになりますが、その答えは(体にがん細胞が残っているかどうか)永遠に分からないわけです。それなのに、今から何年間かホルモン療法をする意味があるのか?乳がんの治療という意味では、ホルモン療法をすることで多少安心はできるが、それと同時に年を取るために妊娠率は自然と下がります。どちらを優先すべきか?という風に考えてしまいます。ただ私の病理結果で、ホルモンの数値が8と7で、ホルモン療法が効くと期待できるものであるので、妊娠することによって体内のホルモンがもっと分泌されますから、どっちを取るかで道が全く違う方向に向いています。ホルモン療法をやるとしても、5年だと40歳になってしまうので、2年くらいを目途にと思っています。その後出産できたら、またホルモン療法の続きをするのも可能だといわれたので、それで行こうとは思っています。
どの方法を取るかは私自身の選択であると思っています。それに自分で決断したことを後悔しない自信はあります。人それぞれ価値観や自分にとっての大切なこと、その優先順位が違うと思いますが、私にとっての出産は今のところ優先順位で1番です。子供を産むことによって部分再発し、また手術するはめになったとしても、それはそれで運命かなと思います。
大変長く書かせて頂きました。次回主治医と会うのは放射線の後9月になると思いますので、それまでにご意見をお聞かせいただければと思います。お忙しいところ大変申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

St.Gallenのコンセンサスレポートによれば、確かにリスク分類での年齢は35歳以上が低リスクグループとする条件のひとつとなっていますが、ぎりぎりでお若いことと、小さいながらも浸潤癌であることを考えると、私見ではありますが、やはりゾラデックスまたはリュープリンを2-3年+ノルバデックス5年をお勧めすることになると思います。(文責 片山)

 

No.6874】  07年07月09日  M.I. 
センチネルリンパ節生検について

センチネルリンパ節生検についてお尋ねします。エコーによると脇の下の二つのリンパがはれており、「癌ということはできないが、転移の可能性を否定できず」と、言われました。ただ「それぞれを針生検して癌の転移を確認するのではなく、どちらにしても癌を取る手術をするので、そのときセンチネルリンパ節生検を行い、転移の確認しましょう」と言われました。質問です。
1) センチネルリンパ節生検で検出される見張りのリンパ節を通らずにリンパに転移する可能性もあると聞きました。そのセンチネルリンパを1~2個生検し、それが陰性であれば、今はれているリンパ2個も癌でないといえるのでしょうか。針生検をしてもらったほうが良いのでしょうか。
2) センチネルリンパ節生検の有効性はどれくらいあるのでしょうか。1~2個ではなく、数個〈5~6個〉採って調べるというのは、より効果がある方法なのでしょうか。
3〉 針生検をするために手術を遅らせることは良くないと思うので、その後心配であれば、またエコーをとってもらい、針生検をしてもらえばよいのかと思ったのですが、手術後どの位したら、再度リンパの針生検をお願いすることができるのでしょうか。術後はリンパがはれ、そのようなことは不可能となるのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

センチネルリンパ節の同定率、感受性、特異度はいずれも95%を越えて100%に近く、信頼度は高いと思います。今腫れている2個がセンチネルリンパ節の可能性もありますし、またそうでなかった場合は、手術の際にセンチネルリンパ節と共に、この2つも同時にとって調べてもらうという選択肢もあると思います。主治医の先生とよく相談なさってみてください。(文責 片山)

 

No.6873-1】  07年07月09日  I.H. 
閉経前にアリミデックス

今年3月8日に右乳房全摘出および大胸筋も切除した、6月で50歳になった主婦です。悪性度2、ステージV、大きさ9.5cm、リンパ節転移8個でした。術後補助化学療法としてCMFを1週に1回、8回投与しました。その後ホルモン療法として、6月5日からアルミデックスを服用しております。アリミデックスは閉経後の患者用ですが、私はまだ閉経しておりません。3月7日に生理が始まり、その後4月5月6月と、手術前と変わらず生理がありました。今月はまだですが・・・。「50歳という年齢を考え、卵巣機能も落ちているからアリミデックスですか?」と主治医に聞いたところ、「ウ〜ン、微妙なところなんですがねエ〜、閉経前の人にはタモキシフェンといういい薬があるんですが、○○さんの場合は閉経後の治療の方が長くなるからアリミデックスにしました」と言いました。その時点では納得したのですが、今、疑問が湧いてきています。いくら卵巣機能が落ちてきていて閉経に近いとはいっても、閉経ではありません。素人考えからくる不安ですが、閉経前なのにアリミデックスでいいのか、不安です。先生はどのようにお考えでしょうか。

アリミデックスは「特性と使用経験がないことを考慮して閉経前患者への使用は避ける」となっており、私ならば現時点ではタモキシフェンに変更し、2-3年後に閉経した場合、血中エストラジオールが低値であることを確認してからアロマターゼ阻害剤にスイッチすると考えます。(文責 片山)

 

No.6873-2】  07年07月18日  I.H. 
CMF療法について

「閉経前にアリミデックス」で質問したHPNo.6873です。回答ありがとうございました。また質問させていただきます。「乳ガンの術後補助化学療法で以前はCMFは標準だったが、現在はあまり行なわれず、投与するとしたら再発確率の低い患者に行い、再発確率の高い患者には別の抗ガン剤の組み合わせの療法をする」と、聞きました。私は再発確率が高い方だと思いますが、CMF療法8回(1週間に1回)でよかったのか、と不安です(大きさ9.5cm、悪性度2、腋かリンパ節転移6個、胸筋間リンパ節転移2個、ER(+)、脈管侵襲あり)。先生だったら、どのような術後補助化学療法を行いますか。宜しくお願いします。

私でしたらAC-T療法を行います(放射線療法も考慮します)。また、アリミデックスは使用しません。HER2も調べておいた方が宜しいかと思います。(文責 加藤)

 

No.6872】  07年07月09日  I.T.
ホルモン療法中の避妊、副作用の出る時期について

いつも拝見させていただいています。とても参考になりますので、このホームページに出逢えたことをありがたく思っております。こちらのページの「かながわ乳がん市民フォーラム」の患者アンケートに参加させていただきました。そこでホルモン療法関連の質問が2つあります。
1) 「ゾラテックス、リュープリン治療中は月経がなくても避妊する・・」とありましたが、どうして避妊が必要なのですか? 月経がないということは排卵もないわけで、避妊も必要ないように思いますが・・・。
2) また副作用の更年期症状は治療開始後すぐに現れるものなのでしょうか? 私は主治医と相談の上5年間タモキシフェンとリュープリン(も5年します)を投与する予定ですが、3年目から急に体重が増加し、最近になって(4年目40歳)不眠、いらいら、冷え、肩こりが強くなっています。治療開始後3年もたってから、副作用を自覚することはありえますか?

以上、よろしくお願いいたします。

ゾラックス・リュープリンは流産・分娩障害の危険性から妊婦、妊娠している可能性のある婦人への投与は禁忌であり、特に投与初期には妊娠の可能性が0ではなく、また元来避妊を目的とした薬剤ではないことがその理由となると思います。(文責 片山)

 

No.6871】  07年07月09日  M.T. 
ラジオ波熱凝固療法について

4歳と9歳の女児を持つ現在41歳、千葉県松戸市在住の女性です。先月15日に浸潤性小葉癌と診断されました。乳房のしこりは9mmと7mmの2つで、検査の為に先月8日にすでに切除しております。現在検査を受けている病院の先生には、乳房とリンパの全摘と言われております。左胸だけの切除になるわけなのですが、どうしても乳房が無くなってしまうことが受け入れられずにいます。浸潤性小葉癌でしこりが2つあった場合は、ラジオ波熱凝固療法は受けられないのでしょうか? ラジオ波熱凝固療法を行っている病院もわかれば教えていただけないでしょうか? また全摘した場合、同時再建を行なっている病院も教えて下さい。

乳癌に対するラジオ波凝固療法は、臨床試験段階ですが、先日行われた日本乳癌学会総会でも乳癌低浸襲治療研究会の中で活発に討論されました。浸潤性小葉癌は多発病巣が問題となり、難しいかもしれません。千葉県では、国立がんセンター東病院(柏市)、千葉県がんセンター(千葉市中央区)に尋ねてみてください。(文責 片山)

 

No.6870】  07年07月09日  M 
細胞診の結果(HPNo.6835-2)

「HPNo.6835乳管拡張について」で、ご相談させていただきました者です。ご丁寧な回答をどうもありがとうございました。細胞診の結果が出て、クラス3aとのことでした。検査結果には、「おそらく良性だがフォローは要す」のような事が書いてあったようです。「4ヵ月後にエコーで再診して、大きくなっているようならば、針生検をしましょう。妊娠も大丈夫ですよ。」とのお言葉をいただきましたが、色々調べてみると、クラス3は悪性の疑いもあるので生検の対象となっており、不安を感じております。診て頂いた先生を信頼しておりますが、心配症なもので気になっております。
1) 細胞診の結果はクラス3aでも、画像やその他の情報からの判断で経過観察になる場合も多いのでしょうか。
2) 現在5ミリサイズとのことでしたが、4ヶ月の経過観察中に急成長して、もし悪性だった場合に早期発見ではなくなってしまう可能性はありますか?
3) 一般的に細胞診でクラス3と診断された場合の、悪性の可能性はどの位なのでしょうか。
4) 現段階で針生検するのと、4ヵ月後に針生検するのとでは結果が違う可能性もあるのでしょうか。先生は「多分、今針生検をしても良性とでると思うから。経過を見てから。」とおっしゃっていました。

お忙しい所申し訳ございませんが、以上の点をアドバイスいただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

細胞診結果がクラス3aでも、一般に触診、画像診断、細胞診などで総合的に診断しますので、その結果がおそらく良性と判断され、経過観察になることは十分にあります。経過観察をして大きさや形の変化を見ることも診断の一つの有力な材料になります。(文責 片山)

 

No.6869】  07年07月09日  Y.K.
転移でしょうか?

以前、相談させていただいた者です。65歳の母のことなのですが、去年12月に左胸全摘(17年前に右胸全摘)、結果はセンチネルリンパ1つのみに転移、ホルモンはプラス、ハーツー強陽性でした。術後ACを4クール、現在ホルモン治療中(アロマシン)です。先日、術後6ヶ月のエコー検査をしたところ、「副腎に2センチのカゲあり」でした。来週CTの検査があります。乳がんが副腎に転移することもあるのでしょうか? それとも原発の可能性が高いのでしょうか? 以前の血液検査でカリウム不足を指摘されたり、高血圧で長年薬を飲んでいるのですが、副腎腫瘍の可能性が高いからでしょうか。転移や原発だとしても、手術をして取り除けば完治する臓器なのでしょうか。予後や生存率がとても気になります。専門外の質問かもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

乳癌の副腎転移は稀にあります。副腎腫瘍の中で褐色細胞腫は症状として高血圧を伴います。(文責 片山)

 

No.6868】  07年07月09日  P 
痛みについて

22才独身です。四日前くらいから右半身に違和感があります。特に右胸と乳首、右肩甲骨の辺りに痛みを感じるのですが、どのような原因があるかわかりますか? よろしくお願いします。

生理の周期に伴う乳腺の変化による症状が考えやすいと思いますが、一度乳腺外科のある病院を受診なさることをお勧めします。(文責 片山)

 

No.6867】  07年07月09日  Y.K. 
夜間のホットフラッシュについて

いつもお世話になっています。48歳主婦。2月から、低再発リスクですが、リュープリン、ノルバデックスの治療をしています。最近、3時半頃目が覚めた後、うとうとすると酷いホットフラッシュに襲われ、眠る事がまったく出来ません。心療内科で睡眠薬をもらっていますが、その力で3時半まで眠っているような状態です。寝不足なので昼寝をしてもホットフラッシュに襲われます。それ以外の副作用はないのですが、こんな状態だと、かえって身体に悪いのではと思ってしまいます。精神的にも追い詰められて来ています。後はホルモン療法を中止するしか方法はないのでしょうか? 再発率との引き換えなので、憔悴しきっています。アドバイスを頂けると幸いです。

内分泌療法による更年期症状の副作用はしばしば経験されます。ある種の安定剤や抗うつ剤、当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などの漢方薬が症状をやわらげてくれることがあるといわれ、主治医の先生に一度相談なさってみてはいかがでしょうか?(文責 片山)

 

No.6866】  07年07月06日  C.T. 
HER2について

術後の細胞診でHER2(3+)でした。ホルモン感受性+、腫瘍は1.0〜2.0が2個でした。ハーセプチンの適応になるでしょうか。

日本におけるハーセプチンの保険適応は進行再発乳がんとされています。しかし、欧米ではリスクの高い乳がん患者(例;リンパ節転移陽性、ホルモンレセプター陰性、若年性など)においてハーセプチンの併用は再発を優位に抑えると報告されています。日本で術後治療として投与を希望される場合は残念ながら自費診療となります。(文責 比嘉)

 

No.6865】  07年07月06日  M.K
リンパ浮腫について(HPNo.1772-3)

HPNo.1772にて相談させて頂いたM.Kです。No.1772-2について、白い陰は、結局CT検査をすると無くなっておりました。3ヵ月後2つの病院で検査したので、間違いなく無くなっておりました。今回の相談は、術後5年6ヶ月になるのですが、全摘した右手の中指・薬指・小指が腫れだしてきました。夜になると、手の甲がパンパンになり、例えるなら、ドラえもんの手の様です。5/30から腫れ出して、いつもなら翌日くらいには腫れがひくのですが、今回は腫れがひきません。右利きなので、歯を磨くのも歯ブラシを上手く握れない状態になり、6/7主治医の診察を受けました。腋・首のリンパを触られて腫れてる気配もなく、血液検査でも炎症の所見はみられないので、来週火曜日にエコーをする事になりました。結果は、6/21に出るとの事。それまでに、この腫れが少しでもひけばと思います。
1) 腕のマッサージは、指先から腋にかけてするものでしょうか?リンパドレナージを検索すると、腋から指先へとなっております。どちらが有効なのでしょうか?
2) ハドマーの購入も考えているのですが、これも有効なのでしょうか?
3) 腫れてる部分は、温めるべきか、冷やすべきか?

この3点を質問させて頂きたいです。それ以外は年末に検査した時点では転移など無いとの所見です。お忙しい中、よろしくお願い致します。

1) リンパ浮腫の場合、リンパ流を中枢にもどす事が重要ですので、抹消(指先など)から腋窩方向にマッサージする事が基本です。
2) ハドマも有効な機器です。
3) 炎症をおこしている場合は冷却が有効です。(文責 比嘉)

 

No.6864】  07年07月06日  K.M
左乳房の痛みについて

10月に左乳房温存手術を受け、現在ゾラデックス2年とタモキシフェン5年のホルモン治療を行っております。数日前より左乳房にズキンズキンとした痛みがでて、術前にも同じところに痛みがありました。痛みのあるところは手術した所とは違います。ご意見お願いします。

基本的には手術の影響を考えます。また術前にも痛みがあったことから、乳腺症に伴う乳房痛も考えられます。(文責 比嘉)

 

No.6863】  07年07月06日  M  
初診で「炎症性乳がんです」と言われました

あちらこちらのHPから、こちらにたどりつきました。本当に素人で、いわば、がん患者超初心者です。ご教示お願いします。42歳です。だいぶ前から左乳房がかたくなっており、赤くなっていました。ほんのたまに乳首から透明な汁が出たので、清潔を心がけていました。痛みもあり熱っぽくなったので、湿布で冷やしたりしていました。そのうち、表面が突っ張ってきてテカッてきて、毛穴が目立つようになりました。「毛穴の掃除」と思って、はがすタイプの顔用パックを張ったのですが、はがした後が赤くなったので、「皮膚が弱くなっているのかな?」と止めました。乳房の赤みは変わらずです。さわるとゴツゴツしています。5月31日の深夜、痛みが強くて寝られなかったので、6月1日に近くの乳腺外来クリニックを受診しました。予約無で行ったのですが、視触診後、すぐにエコー、マンモグラフィーがなされ、結果「炎症性乳がんを強く疑います。検査をしてないので絶対ではないですが、ほぼ間違いないです。」とのこと。総合病院予約を5日にとっていただいたので、紹介状をもってそちらを受診しました。そこでも「大体聞いていますか」から始まり、視触診のあと、「おそらくそうです」とのことで、CT(頭部、胸部・上腹部)、MRI、RI検査日程を今月中にいれられ、6月28日に診断となりました。「手術をするのですか?」と聞くと、先生は「そうですね。でも先ずは全身への治療(なんとか)が必要です。脳や骨に転移したら大変ですからね!手術はその後です。当分はこのままの生活で大丈夫ですよ」と言われました。思わず「入院しなくていいのですね。よかったです。」と答えました。で、今日に至っています。長くなりましたが、お尋ねします。
1) 1日以降、「炎症性乳がん」を自分なりに調べているのですが、「大変な状態になってしまった」と思っています。以降、症状が気になりだしました。「・乳首の内側からのツキーンという痛み ・乳房全体が張っている感じ ・皮膚が突っ張っているので、過敏になっている感じ ・左腕の軽いしびれ ・押さえると、指のへこみ跡が残る(痛みなし)」等です。こんなものなのでしょうか。痛みについては、ロキソニンを頓服で処方してもらいました。
2) こちらの掲示板のみならず、どこのHP、掲示板でも難しい用語(薬、治療法など)がとびかっているので、びっくりしました。患者、家族とも最初は素人だと思うのですが、みんなすごいですね。自分はこれから難しい言葉や用語・説明を理解できるか、カタカナを覚えられるかと、とても心配です。

お答えをしようもない愚問ですみません。月末の診断の時に先生がどのように言われるかわかりませんが、日がまだあるので、質問させていただきました。

1) 炎症性乳癌は癌によるリンパ管の閉塞により発赤・腫脹を認めます。現在の所見も炎症性乳癌に伴う症状と考えられます。左腕のしびれは乳癌に伴うものかはわかりません。
2) 一般の方が完全に熟知するのは困難な事です。アドバイスとしては、「@説明の時は必ず2人以上で聞き、可能な範囲でメモをとる A患者会を利用し知識・情報を深める B医師への質問も事前に考えておく」事です。参考になれば幸いです。(文責 比嘉)

 

No.6862】  07年07月06日  M.O. 
温存手術によるへこみをうめる「わた」・骨シンチ・遺伝について

66歳の母が先日、病期T期・1.3センチの乳がんを温存手術しました。そのとき、取り除いた穴を後に自分の線維といっしょになる「わた」を入れたと術後に説明されました。その「わた」をうめることは事前に本人にも家族にも説明がされていなかったのですが、本人は、もう年だし変形しようが体に異物をうめたくなかったそうです。
1) その「わた」は後にかたくなることがあると説明されましたが、温存手術では一般に使用されるものなのでしょうか?
2) 一生うめておいても無害で、その後の検査に支障はきたさないのでしょうか?
3) センチネルリンパ生検と断端の検査は手術中に行われ、ガンはみつかりませんでした。術前のCT検査からも明らかな転移はみられないということでしたが、骨シンチという設備がないので、「骨の転移に関しては、骨密度から判断して、おそらく大丈夫でしょう」とのことでしたが、今後の経過観察では骨シンチという設備のある病院でみてもらったほうがよいでしょうか?
4) 1年前に私も36歳で0期・ミクロの単位の非湿潤がんが乳管にちらばっていたため、乳房を全摘しました。私の母方のおばも68歳で1年前、非湿潤ガンで温存手術をうけています。乳がんは家族性遺伝があると聞いたことがありますが、発症年齢は違いますが、その可能性はあるのでしょうか? 私にはまだ幼い娘がいるのですが、心配になったので教えてください。

1)2) 「わた」がどのような素材なのかわからないので正確なことはお答えできません。私の知っている範囲では、酸化セルロース(デキソンメッシュあるいはサージセルコットン)でできた素材を使用し温存術の際の欠損部に充填する方法があります。もともと人体に使用されているもので、2−3ヶ月で溶けてなくなり基本的には無害です。またその後の検査に支障をきたすことはありません。感染をおこすと取り除く必要なケースもあり、一番心配なところです。温存手術において一部の施設で使用されている程度かと思います。
3) 骨密度で正確な転移を知ることはできません。年に1回は骨シンチあるいはPET検査で評価をお勧めします。
4) 血縁者に乳癌が多いことは乳癌になるリスクが高くなると考えられています。娘さんも30歳を目安に検診を受けられてはどうでしょうか。(文責 比嘉)

 

No.6861】  07年07月06日  S 
温存術+抗癌剤治療後の治療法について(HPNo.6349-2)

先日はご回答いただきまして有難うございました。(2007年2月21日)にご相談しました[6349]Sです。2006年12月7日に左乳癌(充実腺管癌)の乳房温存手術を受け、2007年1月26日に病理結果で「断端陽性:乳頭側(#1,2)、頭側(#3,29,32、腫瘍2.2センチ・グレード3(核分裂が非常に多い)・脈管浸襲(軽度)・リンパ節転移なし・ER(+)PgR(+)・HER2(0)」ということで、化学療法科で2月16日からの【CAF6クール】がやっと6月8日に終了し、乳腺外科(主治医)へ戻り、今後の治療は:ホルモン有効なのでアリミデックスの5年間服用と、放射線治療か乳房全摘のどちらかを選択することになりました。その診察の時に「今回の抗癌剤治療は効果があったのでしょうか?・・・」と聞いたところ、「それは判りません、知る方法があるのなら私が知りたいです」と言われ、困惑しています。(あんなにつらい思いをしてきたのに・・・)
1) 温存術後の抗癌剤治療の効果を知る術は、まったく無いのでしょうか? 何かの検査をして判るということもないのでしょうか? 私の手術痕は左胸(乳輪の半円から左脇にかけて8p位)なので、放射線治療を選択した場合(特に追加照射は正面から当てるとの事)、肺と心臓への負担が心配です。
2) 心臓への副作用はどのくらいの確率で、副作用・後遺症が出るとどのような症状になりますか?
3) 私事の都合で、10月から始めたいのですが、温存術後の抗癌剤治療の後、放射線治療は期間を空けてしまうと効果は無いですか?
4) 全摘手術を選択した場合:私のように温存術+抗癌剤治療後に施術するという事例はどのくらいありますか?
5) 温存術をしないで初めから全摘した術式と、温存術+抗癌剤治療後に全摘をする術式の違いはありますか?それはどんな術式がありますか?どんな後遺症がありますか?

1)2)断端陽性であったとのことですが、画像などで肉眼的に見える腫瘤が残っていないと実際に効果を判定するのは難しいと思います。心臓への副作用は心膜炎などが考えられます。
3)乳癌診療ガイドラインによれば、「化学療法が必要な乳房温存療法の患者群は遠隔転移の高危険群であり、生命予後の観点からは遠隔転移の抑制が局所再発の抑制に優先する。その意味では、フルドーズの化学療法を行うための照射開始の遅れは、6ヶ月程度までは許容されると考えるのが妥当であると思われる。」となっています。
4)5)私自身は温存術後に断端陽性で抗癌剤療法を先行し、その後に手術という経験はありませんが、時間がたって温存乳房に再発した場合に残った乳房を切除させていただくことはあり、その場合と同様と考えます。最初から全摘した場合と創部の様子などに大きな差は出ないと思います。(文責 片山)

 

No.6860】  07年07月06日  O.S.
乳がんでしょうか?

29歳既婚、子供なしです。乳がんに家族歴はありません。先日乳がん検診を受け、視触診は異常なし、超音波検査では、右乳房に線維腺腫(のう胞?)が1つあり、左乳房にも線維腺腫と乳管拡張がありました。右だけ見ていた時は、「線維腺腫がある人はない人に比べて乳がんになりやすいから半年に1回は通院して」と言われましたが、左を見て乳管拡張があったためか、カテゴリー3となり、マンモグラフィを一度受けてくださいと言われました。先生に「そんなに心配しなくてもよい」と言われたものの、やはり再検査になるということは悪いのだろうかと、元々心配性なため不安になっています。乳がんである確率は、どれくらいあるのでしょうか? 覚悟しておいたほうがいいのでしょうか? また今妊娠希望していますが、もし妊娠した場合、線維腺腫がガン化してしまうということがあるのでしょうか? 妊娠は乳がんにとって良くないと書いてあるものと、反対に子供を生むことは乳がんのリスクを下げると書いてあるものがあり、分からなくなってしまいました。どうぞよろしくお願いします。

線維腺腫は乳腺の上皮成分と間質成分の両方が増殖する病変であり、のう胞は乳腺症の部分像で違う病態です。また超音波所見の乳管拡張が一部の早期癌の所見として捉えられることもありますが、多くはやはり乳腺症に伴う所見ですのであまり心配なさらずに検査をお受けください。
線維腺腫が癌化することはまずありません。実際に現在乳癌に罹患している方が妊娠するのはリスクとなりますが、一般の方にとって妊娠自体が乳癌のリスクということはもちろんありません。(文責 片山)

 

No.6859】  07年07月06日  K.I.
授乳中のしこりについて

しこりのことで、ご相談させていただきます。現在31歳で、先月の6月25日に第2子を出産し、授乳中です。先週まだ病院に入院中に右のおっぱいの右上、脇に近いところにちいさなしこりを見つけました。さわったかんじ5ミリくらいな感じがします。2年前にも右のおっぱいの右上(今回しこりをみつけたところのより1.5センチほど下)にしこりを見つけ、摘出して組織診断(細胞診断では細胞がとれなかったため)で炎症性擬腫瘍といわれました。最初の妊娠のときひどい乳腺炎に2回もかかったためではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。今回のしこりを病院で見てもらったところ、「さわった感じたしかにしこりに触れるが、どうもなさそうでは?」といわれました。エコーをしたところ、その部分に腫瘤らしいものは何もうつらないとのことでした。授乳中はどれくらい、エコーでしこりが検出できないものなのでしょうか?3ヶ月後にまたエコーで検査しましょうといわれたのですが、3ヶ月後もまだ授乳中なので、エコーをしても見にくいのではないかと思うのですが、なぜまた3ヶ月後にみるのでしょうか。このしこりは何である可能性があると思われますか?ちなみに妊娠前の去年の10月の乳癌検診では、マンモグラフィーとエコーでは異常なしでした。一昨年おばが乳癌でなくなっているので、乳癌に関して少し神経質すぎると思うのですが、不安なので、是非ご回答お願いいたします。

授乳中はさまざまな検査が分かりづらく、日常診療でも難渋することがあります。乳瘤やのう胞などのように液体が貯留したしこりであると分かることもあります。乳腺のしこりに限らず、少し間を空けて患者さんを診察し、画像で比較することは時に有力な診断法となります。(文責 片山)

 

No.6858-1】  07年07月06日  H
治療法案ご質問

大変お世話になります。妻の検査結果は下記の通りです。
●病理検査報告(1)  腫物の大きさは 1.4×1.1×1.6 cm です。
●病理検査報告(2)  左乳浸潤性導管癌 T級。免疫組化:ER(+)50-70%, PR(+)>75%, Her-2(++), Ki-67(+)<25%.
●病理検査報告(3)  FISH技術で17号染色体を検査したところ、多体性です;Her-2基因に拡増が見えない。
●病理検査報告(4)   腋の下のリンパを3個取られて検査したところ、1個に癌細胞を見つけました。

上記の結果では、手術を実施してから「化療」をさせていいか、又は「化療」をさせてから手術を実施していいですか。お手数ですが、ご返事をお待ちしております。

最初の手術(生検?)でどの程度取られたのかが分かりませんが、すでに腫瘍切除と腋窩郭清が終わっている可能性もあります。そうであれば局所治療として、切除断端の様子で追加切除になるか、放射線治療に移行するのかということになります。また、リンパ節の検査がセンチネルリンパ節であったとすれば、追加で腋窩郭清を考慮することになります。(文責 片山)

 

No.6858-2】  07年07月09日  H
治療法案ご質問(2)

すみませんが、まだ治療を始めていません。先に手術をしてから化学治療を実施するか、又は、先に化学治療を実施してから手術していいか。ご意見を教えてください。宜しくお願い致します。

申し訳ありませんが今の状態がどの程度検査および治療がすすんだ状態なのかメールからはわからないので、前回のお返事以上のことはお答えできません。また主治医の先生は今後の治療法についてどのようにおっしゃっているのでしょうか?よくお尋ねください。一般に術前補助療法を行っても、術後に補助療法を行っても、生命的予後には差がないことになっています。(文責 片山)

 

No.6857】  07年07月06日  R.N. 
生検以外の検査法について(HPNo.6844-2)

何度もすみません。HPNo.6844ですが、いただいた回答の「 細胞診のclassVは、施設ごとにばらつきがあります。癌が存在する頻度が施設ごとに分かっているはずなので、まずそこを確認して、次の検査に移行したほうが良いと思います。」という部分が、理解がうまくできなくて、もう少しお話をうかがっていいですか。つまりVというのは、癌かどうか分からないという意味ではなくて、頻度の問題なのでしょうか。頻度がどの程度なら太針生検に移行すべきか、教えていただけたら幸いです。

日本の乳癌取り扱い規約では、細胞診における従来のClassV、Wに曖昧な点が多かったことから、検体不適正か適正かの2つに大きく分け、後者に含まれる判定区分を「正常あるいは良性」、「鑑別困難」、「悪性の疑い」、「悪性」の4つに分けるとされました。Vは「鑑別困難」に相当することになると思いますが、検体不適正を除いた細胞診総数の10%以下が望まれるとされています。他の画像検査と総合して明らかに良性と判断できなければ、やはり何らかの組織診は行うべきだと思います。(文責 片山)

 

No.6856】  07年07月06日  I 
乳癌の組織所見について

9年前に乳癌で 右乳房全摘出いたしました。昨年、手術巣近傍に再発、放射線治療いたしました。そして今回、切除手術しました。その病理検査報告書にある「invasive micropapillary carcinoma の可能性が否定できません」とあるのは、どのようなことでしょうか。「Compatible with recurrence of brest cancer,post-radiation. rt.brest,excision.一部深部断端陽性」とありましたが、 骨の一部を削り、そちらに癌は残っていないと言われました。宜しくお願い致します。

Invasive micropapillary carcinomaと は、乳癌の組織型のひとつで、高率にリンパ管浸潤・リンパ節転移を伴うやや悪性度の高い乳癌として近年注目されています。その後に続く文章は「乳癌の再発として矛盾せず、放射線療法後で、取った検体の一番深い部分(骨:肋骨?に近い部分)で癌が露出しているか、ごく近傍まであった」が、その部分の骨の一部を削ったので明らかに目に見えて残っている癌は無い、という意味になると思います。(文責 片山)

 

No.6855】  07年07月06日  M.N.
術後の治療について(HPNo.6791-3)

お忙しい中、回答いただき、ありがとうございます。HPNo.6791でお世話になりました。また、質問させていただきます。
1) エストラジオール(E2):216ですが、タスオミン錠のみの処方でした。一ヶ月おきや量も少ないなど、不規則ではありますが、まだ閉経前です。LH-RHアゴニスト製剤の併用はなくてよいのでしょうか? 少しでも効果が上がるのであれば使用したいのです。次の診察予約日が2ヶ月後なので、もし必要であれば早めに受診したいと思っております。
2) 放射線照射開始とタスオミン服用は、同時で問題ありませんか?

以上、よろしくお願いいたします。

最終的なリンパ節転移状況とHER2状況が分かりませんが、St.Gallen の Consensus Report によれば、いずれも陰性だった場合はLow risk となり、タモキシフェンのみの治療も十分に選択肢になります。タモキシフェンとLH-RH アゴニスト併用の必要性については基準がまだ明確化されていません。放射線照射との順序についても、乳癌診療ガイドラインの放射線療法によれば、乳房切除後の治療法になりますが、「タモキシフェンの同時併用を採用した2つの臨床試験では同時併用による胸壁再発抑制効果の低下はみられていないものの,照射との同時併用による肺線維症の増加を懸念する報告もあり,ホルモン療法と照射の至適順序についても一定の見解はない。」となっています。(文責 片山)

 

No.6854】  07年07月05日  T.K. 
乳房からの血液反応

今年5月に右乳首からの分泌物が気になり、初めてマンモグラフィーを受診しました。その時はエコーもしたのですが、異常が無く、「血が出なければ大丈夫」と言われました。しかし、翌週違う病院で子宮がんの検診を受ける前日に何気なく確認をした所、初めて血が出てきました。その後、子宮がんの病院で触診のみですが行い、再検査を別の医療センターで行いました。その結果、その先生により分泌物から血液反応を確認、再度分泌物を採取して検査を行いました。乳房超音波断層診断にて右のE領域に直径2、4mmの乳管の拡張が見られる。嚢胞や膿腫性の変化は認めません。乳汁潜血反応(右 3+)、乳汁CEA検査(右1000ng/ml以上、強陽性)、乳管癌の可能性を示唆しています(category 4)。
1) マンモでもエコーでもしこりが見つからない場合、癌であっても初期で転移は無いとみて良いのですか?
2) 血液反応が異常に高い数値と言われ、細胞診を勧められました。しこりが無い場合はどんな事をするのでしょうか?
3) 現在生理前なのか、脇の付け根が痛くなっているのは単にホルモンの影響だと考えて良いのでしょうか。一連の事が有り、これも乳がんと関係が有るのでは?と、とても心配しています。
お忙しい中、こんな初歩的な質問で申し訳有りません。回答宜しくお願い致します。

1) 乳管の中に微細な癌がある場合はごく早期の非浸潤癌で転移がない場合が多いですが、画像で分からない進行癌が奥にあって、その随伴症状として血性乳頭分泌が出ることもあります。しかしあなたの場合は、まだ悪性のものがあると決まったわけではありません。
2) まず分泌物をスライドにとって顕微鏡で見てもらう細胞診検査ということになると思います。
3) 脇の付け根の症状は生理周期に伴うものの可能性が高いと考えられます。(文責 片山)

 

No.6853】  07年07月05日  B 
乳房がかたい

はじめてメールさせていただきます。先月下旬ころから、右の脇の下が張るような感じがしたので、触ってみると何となく少し腫れているような感じがしました。同時に、右の乳房がかたくなっている状態です。肉眼では特に目立った変化はありません。このような経験は初めてなので、「もしかしたら乳がんやリンパなどの病気ではないか?」と不安です。私は28歳で出産経験はありません。祖母は乳がんの経験があります。このような状況だと、どんなことが考えられるか教えていただければ幸いです。よろしくお願いします。

生理の周期に応じた乳腺の張り、痛みの可能性が高いと思いますが、実際に拝見していないのではっきりとは分かりません。一度乳腺外科を受診されることをお勧めします。(文責 片山)

 

No.6852】  07年07月05日  A  
検診の結果

娘の事ですが、乳癌検診に行きました。結果、「エコーと触診は異常なし、両側びまん性円形石灰化、カテゴリ2、1年に1回の検診でよい」との事でした。大丈夫でしょうか。石灰化とは何ですか? 石灰化は消えることはあるのでしょうか?何か悪いものですか?心配です。よろしくお願いします。

石灰化はマンモグラフィーの所見と思いますが、円形のものが左右両方の乳房にパラパラと散在性にある場合は良性の分泌型のものが多く、一つ一つの形が不整形で密集していると、悪性の壊死型の石灰化の可能性も出てきます。お話をうかがっている限りはもちろん良性の石灰化であり、経過観察でよいと思いますが、実際のフィルムを見ていないのでそれ以上は分からず、どうしてもご心配でしたらば検診をお受けになった機関にお尋ねください。(文責 片山)

 

No.6851】  07年07月05日  H.I.
フェアストン

4月後半に局所麻酔でしこりを取り、乳がんと診断されました。しこりの大きさは1cm、ER,PgRとも+、HER2は1+でした。取り残しがあったため、6月上旬にもう一度手術し、センチネルリンパ生検も受けました。リンパ節転移はありませんでした。手術前には、先生から「生理を止める注射とホルモン剤の飲み薬になるだろう」と聞いていたのですが、術後の診察で、「放射線とホルモン剤の飲み薬だけでいいでしょう」と言われ、フェアストンを処方されました。50歳ですが、閉経前です。家に帰ってから調べてみたら、この薬は閉経後の人が対象だと書いてあるのを読み、不安になりました。先生は生理があるのを確認していらっしゃるので、勘違いということはないと思います。この薬は、閉経前でも効果はあるのでしょうか? ノルバデックスの方が一般的のように思いますが、あえてフェアストンにする理由は何でしょうか? ご意見を伺えればと思います。よろしくお願いします。

ノルバデックスやフェアストンはSERM(Selective Estrogen Receptor Modulator)になりますが、フェアストンの効能・効果は閉経後乳癌ということになっています。主治医の先生は、あなたの年齢が50歳で閉経前後の微妙な年齢ということもあり、脳血管障害や脳梗塞、塞栓症の発症率がフェアストンのほうが優位に低く、脂質代謝に対しても有利であることを考慮して投薬されたのかもしれませんので、よくお尋ねになり、治療法について相談してください。(文責 片山)

 

No.6850】  07年07月05日  E.K.
検査値について(HPNo.5368-3)

いつもお世話になっております。以前5368でご相談申し上げた者ですが、その節はありがとうございました(E.K 50歳 術後2年 2a期(リンパ2/13) 異型度3)。今回、経過観察の検査値に、正常範囲であるようですが上昇があり、どう考えればよいのか不安を感じています。5/9と6/20に検査した数値は下記のとおりです。
ALP:(5/9)385,(6/20)412、 γ-GTP(5/9)51, (6/20)59、 白血球(5/9)3780,(6/20)3300、 CA15-3(5/9)6.6,(6/20)11.8、 CEA (6/20)1.9、 ICTP(6/20)5.7、 血清中-NTX(6/20)18.4
6/20は骨シンチの結果、正常でした。5/9以前はALPが少しずつ増えておりましたが、そのうちにγ-GTPなどもあがっていました。CA15-3も同じ感じです。担当医は気にするほどでないと言われますが、検査数値についてはどのように捉えればよいのでしょうか。お忙しいところこんな質問で恐縮ですが、どうぞよろしくお願い致します。 

施設による正常値の差はあるものの、ALP、γGTPともにわずかな上昇であり、CA15-3とともに経過を追っていくということでよろしいと思いますが、気になるようでしたら、一度肝・胆道系の検査を相談なさってみてはいかがでしょうか?(文責 片山)

 

No.6849】  07年07月05日  K.H
経口避妊薬使用について(HPNo.6186-2)

お世話になっております。一度HPNo.6186にて相談をさせていただいたK.Hです。ホルモンセレプターER(+)10% PgR(−)、HER2/new (−)、核異形度(1)。前記検査結果より抗癌剤CEF治療6クールと、同時に妊娠希望のため、ゾラデックスを月1回子宮機能保護のため注射しておりました。先月抗癌剤治療も終わり、子宮、卵巣の状態を考慮しなくてはいけない段階になり、わからないことがあり相談しております。ちなみに私が通院している乳腺科の先生は「婦人科のことは分からないので婦人科の先生と相談して下さい」ということだったので、婦人科の先生に相談したところ、「私もよくわからないので乳腺科の先生と相談して下さい」といわれ、路頭に迷ってしまいました。宜しくお願いします。
妊娠希望なのですが、【No.6599】さんへの回答に、『術後2年での再発のピークの「山」がホルモン陽性の場合と比べて高く』ということがあったので、2年ぐらい経ってから妊娠を、と私は考えております。しかしながら、すぐに妊娠するにしろしないにしろ卵巣の機能が元々止まっていたため、卵巣機能の治療をしなくてはいけない、という話が出ております。ホルモン感受性が低いので、またピルを服用開始した方がいいのではないか、という提案が出たのですが、問題ないでしょうか。実は、日本産科婦人科学会が「ピル」服用に関するガイドラインを作成したのですが、その中の服用の際の検討項目の中に、『乳癌』があったため不安になってしまいました。お手数をお掛けしますが、アドバイス、何卒宜しくお願い申し上げます。

経口避妊薬使用が乳癌の発生に対する危険因子になるという強い根拠はないとされますが、日本産婦人科学会の経口避妊薬服用に関するガイドライン上は、乳癌の既往歴があって3年間再発のない方での使用は利益を上回るリスクありとされ、また乳癌患者さんに対しては容認できない健康上のリスクありとされており、その使用は慎重にならざるをえません。(文責 片山)

 

No.6848】  07年07月03日  G
術後のフォローについて

昨年9月に乳癌温存手術を受けました。その後放射線治療と化学療法を経て、現在は月一回の定期検診2回目を終えたところです。検診では2回共簡単な触診と問診のみで、手術後はマンモやエコー等の検査を一度もしていません。再発転移はもちろん、患部ではない側も心配で仕方ないのですが、先生は「検査は術後1年に1度でいい」とおっしゃいます。でも他の患者さんに尋ねると、3ヵ月〜半年毎と言います。一般的にはどうなのでしょうか? 教えて下さい。

腫瘍マーカーの採血くらいは侵襲がないのでやることが多いです。ただDCISなどの非浸潤癌であれば、再発の検査は不要かもしれません。ケースバイケースとお考えください。(文責 石山)

 

No.6847】  07年07月03日  K.H.
経過観察

私は37歳で、5歳の男の子がいます。先日、人間ドックをしました。マンモグラフィー検査で、「左乳腺限局性非対称性陰影があります。乳腺エコー検査を受けてください。」といわれ、受けました。確かに左に影があり「悪性ではないと思いますが、エコー検査をしましょう」ということで、エコー検査と縦方向からのマンモグラフィー検査をやりました。結果はエコーもマンモグラフィーにも何も写っていませんでした。「何かはあるけど、悪性とも良性とも乳腺炎ともいえない、3ヵ月後にもう一度検査をしましょう。」と言われました。3ヶ月もおいていいのでしょうか? また、写らない事はあるのでしょうか? 他の病院に行ったほうがいいのでしょうか? その時はやはり乳腺外科のある病院がいいのですか?

その施設の精度にもよりますが、一般的には3カ月後のフォローでいいのでしょうが、心配ならMRなどを施行するのも可能です。(文責 石山)

 

No.6846】  07年07月03日  N・K
脊髄転移

妻の乳がんが肝臓・脳・脊髄に転移して約1年になります。最近下半身の自由が利きにくくなり、歩くことも困難になってきました。原因は脳に転移したものなのか、脊髄へ転移したものなのかは解りませんが、なんとかならないものかと質問させていただきました。妻は36歳で、今はゼローダを服用中です。下半身の不自由さ以外は元気で、食事も採れます。大学病院で治療していますが、脊髄にしても脳にしても「もう手の施しようがない」と言われて、月1回の問診のみです。せめて1人で歩けるようになれば人並な生活が送れるのですが・・・。何か方法はないのでしょうか? 手術でも何でもします。教えてください。

麻痺の原因が脳か骨かで治療が異なります。前者であれば、ガンマナイフなどの放射線治療もありますし、後者なら場所が同定できれば照射、化学療法、ゾメタ、整形で手術など可能性があります。すでにやっていたり、手術の適応なしと言われれば、今後の改善は厳しいと思いますが・・・。 (文責 石山)

 

No.6845】  07年07月03日  M.F.
術後化学治療について(HPNo.6739-2)

アドバイスありがとうございました。この前書き忘れていた「年齢と核異型度」ですが、年齢は39歳、核異型1で、もう一つの分類なら2になるそうですが、もう一つの分類の意味がわかりません。この前からCEF6クールのうち1クール終了しました。私の場合、二週間に2回点滴して二週間休みというパターンのCEFです。このCEFでの4クール終了なら、薬の投与量が少なく、6クール必要なのでしょうか? 1クール目の副作用が強く入院しました。6クールも耐えられるか不安です。また、タキサン系の追加12ウィークの治療を受けた方がいいのかも悩んでいます。良きアドバイスをお願い致します。

CEF療法は、その方法であれば4コース後にタキサンが普通です。もちろん投与量が記載されていないので、普通投与量であれば、4クールということです。(文責 石山)

 

No.6844-1】  07年07月03日  R.N.
生検以外の検査法について

母が細胞診でレベルVの結果を受け、太針生検と言われました。Vについての考え方ですが、将来的に良性か悪性に変化していくか不明、という意味なのでしょうか。それとも今現在の細胞の状態のことですか。Vは経過観察でいいという話や、慌てなくていいということも聞き、なぜ太針生検をするのかよく理解ができません。
生検をして悪性だった場合、2〜3週間で手術をしなくてはならず、セカンドオピニオンをうける時間がなく、やむなくそのままそこの病院で手術をしたという話を、何度か聞いてきました。生検を受けた所で手術するつもりでいなくてはならないことを母に言ったところ、非常に考え込んでしまい、生検自体も受けたくないと言うようになりました。手術を他で受けることもできるという選択肢を残してあげたいのですが、太針生検以外の検査法はないでしょうか。今までやった検査は、マンモグラフィ、腹部エコ−、血液検査、細胞診です。経過観察という選択も考えにいれてもいいでしょうか。考えがうまくまとまらず、すっきりと書けなくてすみません。よろしくお願いします。

細胞診のclassVは、施設ごとにばらつきがあります。癌が存在する頻度が施設ごとに分かっているはずなので、まずそこを確認して、次の検査に移行したほうが良いと思います。(文責 石山)

 

No.6844-2】  07年07月06日  R.N.
生検以外の検査法について(2)

何度もすみません。HPNo.6844ですが、いただいた回答の「 細胞診のclassVは、施設ごとにばらつきがあります。癌が存在する頻度が施設ごとに分かっているはずなので、まずそこを確認して、次の検査に移行したほうが良いと思います。」という部分が、理解がうまくできなくて、もう少しお話をうかがっていいですか。つまりVというのは、癌かどうか分からないという意味ではなくて、頻度の問題なのでしょうか。頻度がどの程度なら太針生検に移行すべきか、教えていただけたら幸いです。

日本の乳癌取り扱い規約では、細胞診における従来のClassV、Wに曖昧な点が多かったことから、検体不適正か適正かの2つに大きく分け、後者に含まれる判定区分を「正常あるいは良性」、「鑑別困難」、「悪性の疑い」、「悪性」の4つに分けるとされました。Vは「鑑別困難」に相当することになると思いますが、検体不適正を除いた細胞診総数の10%以下が望まれるとされています。他の画像検査と総合して明らかに良性と判断できなければ、やはり何らかの組織診は行うべきだと思います。(文責 片山)

 

No.6843】  07年06月30日  S.K. 
石灰化集簇について

現在44歳の主婦で、子供はおりません。今月半ばに健康診断を受けました。昨日診断書が届き、乳がん検診において「要精密検査」とありました。結果は、乳房触診:「両乳房結節」、マンモグラフィー:「右乳房石灰化集簇」となっていました。乳腺エコーの検査をするよう記載されていました。「石灰化集簇=乳がん」という意味なのでしょうか? それとも良性の可能性もあるのでしょうか? 参考までに2年前にマンモグラフィーを受けましたが、その際は異常ありませんでした。以上、アドバイスをどうぞよろしくお願い致します。

一般的には乳房石灰化の集簇は、悪性の可能性は5%程度と言われています。95%は心配のないものということです。エコーやマンモトームなど調べて安心したほうが良いと思います。2年前より検査機器が進歩して映ってしまうこともあります。(文責 石山)

 

No.6842】  07年06月30日  S.N. 
乳首のできもの

心配な事があり、メールさせて頂きました。現在27歳、妊娠9ヶ月です。最近右の乳首に黒っぽいほくろのようなものがあるのを見つけました。痛みもかゆみもなく、触るとぽろっと取れそうですが、乳首にくっついていて取れません。また同じく右乳首の先端に1つだけ飛び出て取れそうな粒があります。これは乳首と同じ色です。これは何かの病気でしょうか? 以前乳首にかさぶたのようなものができていたのも気になります。かさぶたは今はありません。質問ばかりで申し訳ありませんが、回答を宜しくお願いします。

妊娠後期には乳頭、乳輪は色素沈着が起こり、乳管も拡張し、乳管開口部の乳頭部には分泌物やら、出産授乳に備え、いろいろな変化が起きます。その一環としての現象です。心配ないと思います。ただ湿疹様の皮疹が乳頭にできるとPaget病の可能性もあります。(文責 石山)

 

No.6841】  07年06月30日  S.K.  
術後の痛みについて

平成14年9月に左胸温存手術を受けています。大きさは8ミリで、リンパ節転移もありませんでした。術後の治療は、放射線治療を23回受けたのみです。ホルモン剤も全く飲んでいません。今年9月にまる5年を迎えます。術後半年に一度定期検査を受けて、何も異常なしです。最近2週間ほど前から、手術を受けた左胸の張りを強く感じたりします。そして咳をしたり深呼吸をすると、脇から脇の下方ちょうど放射線を受けたところに痛みを感じます。笑ってもくしゃみをしても、その度に痛みを感じます。それまでは何も変わった事はありませんでした。乳房の中には何も感じません。又、何か異常があるのか、不安に思ってしまいます。こんな相談ですみません。受診した方がいいでしょうか? よろしくお願いします。

リンパ節転移があった場合にやはり再発の可能性があるので、受診されることをお勧めします。(文責 石山)

 

No.6840】  07年06月30日  Y
免疫細胞療法について(HPNo.6465-3

HPNo.6465で、ご相談した者です。丁寧なご回答を頂きまして有難うございました。その後、副作用の事を考え、抗癌剤はしない事に決めました。抗癌剤をしないと決めたものの、不安は残っています。そんな時、新聞広告で免疫細胞療法というのを目にしました。抗癌剤のような副作用がほとんど無いようですし、第4の治療法として有効なのでしょうか? まだ症例が少ないようですが、先生達、医師の立場から見られていかがでしょうか? インターネット等で見ると、嫌悪感を持たれている先生もいらっしゃるようですし・・・。まだ、私自身、診察の日が来ていない為、主治医に相談していません。抗癌剤を出来なかった者としては、再発等のリスクを少しでも下げられるのであれば試してみたい気持ちはあります。ご回答お願い致します。

科学的に、また健康保険上免疫反応を利用した乳がん治療はHER2陽性患者さんのトラスツズマブしかありません。それ以外の免疫療法は研究や実験の段階で、多額の費用がかかる場合もあり、効果など不確定です。(文責 石山)

 

No.6839】  07年06月30日  H
脇のしこりについて(HPNo.6762-2)

HPNo.6762で「脇のしこりについて」質問したHと申します。回答をありがとうございました。お忙しいところ恐れ入りますが、再度質問させていただきます。あれから再度乳腺外来に行きましが、「しこりはリンパに出来ていないし、乳がんの様子もないので、経過観察と、どうしても気になるのであれば一か月後くらいに切除」と言われました。それから、気持ちしこりがほんの少し小さくなったかと思うのですが、脇をしめたり動かすと脇の周りが痛みます。もし良性でも悪性でも、しこりが小さくなることはないのでしょうか? もし何か悪いできものや他に原因などがあった場合、血液検査などでわかるのでしょうか? 切除することで解決するのであれば、すぐにでも切除した方がよいのでしょうか? 一か月後まで待ち切れず、不安でたまりません。よろしくお願いします。

専門医の診断ではリンパ節は腫れていないけれど、ご本人が腫れていると思っているということでしょうか? 腫れているのに、腫れていないと言われるのは、理解できません。よく診てくれないという事なのか、単に痛いだけなのでしょうか? その点をはっきりさせないと、切除などということも判断できません。(文責 石山)

 

No.6838】  07年06月30日  K.N 
葉状腫瘍について

葉状腫瘍の境界型と診断されました。しこりと発赤があります。医師より、手術で切除が必要であること、血液により転移することがあるとの説明を受けました。調べましたところ、あまり症例のない病気であること、摘出してみないことには確定診断がつきにくいこと、既に転移があるかもしれないことを知り、大変不安に思っています。早く手術をしないと進行しないかと不安です。ただ、症例が少ない疾病なので、どこで手術を受けるかについて、病理検査や今後のフォロー等についても考慮すると、悩んでいます。葉状腫瘍についての治療、手術方法、今後について教えて頂きたく思います。また、葉状腫瘍について、治療経験の豊富な病院、医師のもとで治療を受けることを望んでいます。ちなみに、近辺の病院(兵庫県)では、年に1〜2人であり、診断を受けた病院での数はわかりません。東京方面がいいのではないかと考えています。どこの病院で、どの医師のもとで治療を受ければよいのか、ご専門家のご助言を頂きたく、宜しくお願い申し上げます。

境界型ですから、手術は悪性の確定診断がない以上は、単に摘出術を施行してから、十分な病理検査をして、悪性であれば追加切除を施行することもあります。乳腺外科ならどこでもできる手術です。悪性だった場合、定期的に通院検査が必要ですから、やはり普段近くで通える病院での手術をお勧めします。(文責 石山)

 

No.6837】  07年06月30日  SP
リンパ管炎(HPNo.6825-2)

発赤や熱感があるそうです。専門の先生がいない上に、今日で主治医が転勤だそうです。すみませんが、また質問させて下さい。それはリンパ管炎の症状なのですか? そういった症状を和らげるには、どのようにしたら良いのでしょうか? 

感染かリンパ管炎かは鑑別が難しいこともありますので、専門医に見せて、治療を開始してください。感染であれば抗生剤が第一選択です。リンパ管炎でもまず抗生剤でしょうが、リバノールで湿布をしたり、消炎剤を投与したり、時に浮腫の予防に利尿剤を投与することがあります。(文責 石山)

 

No.6836】  07年06月30日  M.I.
今後の治療予定などについて

ご相談させてください。5月中ごろに通常の乳がん検査を受けました。マンモグラフィーはほとんどが乳管(?)白く写ってしまい、石灰化などの判定は難しいらしく、エコーにより腫瘍が見つかりました。「IDPの疑い、6ヶ月の経過観察」と言われましたが、自分の希望により針生検を受けました。その結果、「右、乳頭下(c)6x5x4mmの浸潤癌 A3>A1 in situ(+) solid」と言われました。結果がわかったのは6月初めです。その後、検査機関より紹介された手術のできる病院に行き、今は検査段階ですが、転移しているかどうかで手術をするかどうかが決まるので、まだ私の担当医は決まっていません。当然手術日も決まっていません。1ヶ月半から2ヶ月待ちになると言われました。昨日、検査機関で撮った造影剤を入れたMRIの結果がでました。「中央に5mm大のTumorがある。MIPでは判らない、T2強調像では指摘困難。しかし、Dynamic Patternでは造影されている。MRI上は限局している可能性あり。外背側にLNと思われるnodular enhancementあり」との事でした。また、針生検の結果、「HER2(3+)、ER(3+)、PgR(3+)」と言われました。今行っている病院では、エコーによる癌の大きさは、8x6x5mmといわれました。検査機関のMRIを使うか、新たにMRIを取ることになるといわれています。質問は下記の通りです。
1) MRIで現在ある癌5mm大も見えづらいということは、他にあっても見つからない可能性があるということでしょうか。ミクロサイズという意味ではありません。癌があることがわかっていて、それをMRI上探しているように思われました。マンモグラフィー同様見えづらいのでしょうか。限局している可能性大との事でしたが、乳管内の非浸潤癌など、その広がりの程度などはわからない、見つからないということでしょうか。
2) HER2(3+)でショックを受けています。癌の成長するスピードは他の人たちより早く、また転移する可能性大ということでしょうか。手術まで1ヶ月半から2ヶ月待つということは問題ないのでしょうか。他の病院もあたるべきなのでしょうか。
3) はじめの段階より、病院で測ったサイズは大きくなっています。1ヶ月でここまで育ったということでしょうか。
4) 今は早期だと思っていたのですが、HER2が3+ということは、予後も良くないということでしょうか。
5) リンパのNodular Enhancementとは、どういうことでしょうか。リンパ腫ということでしょうか。癌は転移している可能性大ということでしょうか。先生には「手術で開けてみるまで何も判らない」と言われました。 
6) 成長が早いのであれば、とりあえずホルモン抑制剤なり抗がん剤なり、またはハーセプチンなりの治療をはじめる必要はないのでしょうか。どれほど急がなくてはならないのか良くわかりません。ほぼ3週間たっても担当医が決まらず、しかし「詳細な質問は担当医に」といわれ、ただただ待っていることに不安を感じ始めました。上記のようなことを聞くところが今ありません。どうかよろしくお願いいたします。

5)で書かれているように「手術で開けてみるまで、何も判らないといわれました」の一言に尽きます。ここに書かれていることは放射線科医、病理医、疫学者でないと答えられないことばかりです。かなり一生懸命やられている施設でしょうから、その施設の専門家(放射線科医、病理医、疫学者など)に聞かれてください。外科医にはこの文書だけでは答えられません。ただ一つ言えるのはHER2陽性は心配かもしれませんが、近々ハーセプチン(HER2陽性の再発時治療薬)が再発予防に使えるので、ホルモン剤、抗がん剤に続いて第3の再発予防の選択肢が増えたと、前向きに考えられたらいかがですか?(文責 石山)

 

No.6835-1】  07年06月30日  M 
乳管拡張について

33歳・既婚・子供ありです。先日気になる部分があり、乳腺専門クリニックで診察を受けて参りました。結局、気にしていた部分には何も所見が見当たらなかったのですが、他の部分で乳管拡張と思われる所見があり、念の為にと細胞診を行いました。細胞を採取した際に先生が、「あ〜やっぱり多分、乳管拡張ですね」とのことで、少し安心したのですが、画像上には5ミリの丸いものが写っていました。ちなみにマンモグラフィーは異常ありませんでした。そこでぜひ教えて頂きたいのですが、
1) 細胞診で結果が出る前に、細胞を摂取した段階でも、医師が見れば乳管拡張の診断はある程度つくのでしょうか。
2) もし乳がんであった場合、5ミリというのは初期であると思ってよいのでしょうか。一般的に5ミリ位で見つかったガンの転移と予後について教えて下さい。
3) 細胞診の結果が良性(乳管拡張)であった場合、妊娠について問題はありますか。妊娠中の乳がんは予後が悪いと聞き、子供を欲しいと思っておりますが、妊娠にたいして恐怖心も沸いております。
4) 細胞診も精度は80%程と聞きますが、今回良性と診断された場合、経過観察が必要になると思われますか。経過観察中の妊娠は避けた方が良いのでしょうか。
5) 一般的に乳管拡張とガンは、エコーの所見と細胞診で見分けがつくものなのでしょうか。

以上になります。お忙しいところ申し訳ございませんが、どうぞ宜しくお願い致します。

何が穿刺で引けたかでわかることもあります。乳管拡張は悪性より良性のほうがはるかに可能性が高いので、「もし」を心配しても仕方ありません。さらに腫瘍径だけで転移や予後等は、わかりません。良性なら問題なし、それは主治医に聞かないとわかりません(一般的に細胞診はもっと精度が高いはずです)。癌であるという診断は可能ですが、良性とはなかなか難しいと思います。(文責 石山)

 

No.6835-2】  07年07月09日  M 
細胞診の結果

「HPNo.6835乳管拡張について」で、ご相談させていただきました者です。ご丁寧な回答をどうもありがとうございました。細胞診の結果が出て、クラス3aとのことでした。検査結果には、「おそらく良性だがフォローは要す」のような事が書いてあったようです。「4ヵ月後にエコーで再診して、大きくなっているようならば、針生検をしましょう。妊娠も大丈夫ですよ。」とのお言葉をいただきましたが、色々調べてみると、クラス3は悪性の疑いもあるので生検の対象となっており、不安を感じております。診て頂いた先生を信頼しておりますが、心配症なもので気になっております。
1) 細胞診の結果はクラス3aでも、画像やその他の情報からの判断で経過観察になる場合も多いのでしょうか。
2) 現在5ミリサイズとのことでしたが、4ヶ月の経過観察中に急成長して、もし悪性だった場合に早期発見ではなくなってしまう可能性はありますか?
3) 一般的に細胞診でクラス3と診断された場合の、悪性の可能性はどの位なのでしょうか。
4) 現段階で針生検するのと、4ヵ月後に針生検するのとでは結果が違う可能性もあるのでしょうか。先生は「多分、今針生検をしても良性とでると思うから。経過を見てから。」とおっしゃっていました。

お忙しい所申し訳ございませんが、以上の点をアドバイスいただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

細胞診結果がクラス3aでも、一般に触診、画像診断、細胞診などで総合的に診断しますので、その結果がおそらく良性と判断され、経過観察になることは十分にあります。経過観察をして大きさや形の変化を見ることも診断の一つの有力な材料になります。(文責 片山)

 

No.6834】  07年06月30日  M
乳がんの進行について

先日病院で乳がんとの診断を受けました(他に転移はありません)。先に抗がん剤を使用して、腫瘍を小さくしてからの手術を説明されました。まだ子供が小さいので、実家に帰っての治療を決断し、紹介状を書いていただくことにしました。主治医の先生は、「紹介状書きますけど、乳腺外来は、どこもすごく混んでいるので、すぐには診てもらえないと思うよ」と言っていました。やはり先方の病院でも、すごく混んでいるので4週間先の予約となってしまいました。このまま4週間・・もっと悪化するのでは・・・と、すごく不安です。簡単に進行することは、ないのでしょうか?

一般的に乳がんの増殖は遅いといわれていますので、あまり心配はしなくていいと思います。ただ3か月以上待つのであれば、やはり早くやってもらえるところを探したほうが精神的には楽と思います。(文責 石山)

 

No.6833】  07年06月30日  C
局所再発後の化学療法

33歳、昨年1月第2子出産後、授乳中に右乳房にしこりをみつけ、摘出生検にて癌と診断されました。しこりの大きさは3センチ、ホルモンレセプター、ハーツー共にマイナス、グレード3でした。その後2月に皮下乳腺全摘、同時再建をしました。断端陰性、リンパ節転移は2ミリのものが1つありました。昨年9月に術後補助療法(EC4クール、ウィークリータキソール12クール)を終了し、経過観察となっていました。今月、乳頭の真下に1センチのしこりがみつかり、細胞診の結果悪性でした。先週、乳頭を含めた部分切除をし、病理の結果待ちです。今のところ遠隔転移はありません。仮に前回と同じホルモンレセプター、ハーツーがマイナスだった場合、どの抗がん剤が推奨されますか? 手術から1年ちょっとで1センチにもなっていたので、ECとタキソールは効果がなかったということになり、選択から外れますか? 局所再発後の化学療法はどの位の期間行うものなのでしょうか? ご教授、よろしくお願いいたします。

再建後でも放射線治療がされていなければ、照射も一つの選択肢で、化学療法は経口ならカペシタビン、TS1など、注射ならビノレルビンなどが考えられます。投与期間は決まりがないので、副作用がなければ、半年くらいでしょうか? 経口薬なら1年2年もあると思います。 (文責 石山)

 

No.6832】  07年06月30日  S
生検の結果について(HPNo.6814-2)

HPNo.6814では、ご回答大変ありがとうございました。新たにいくつかお伺いできればありがたいです。今日生検の結果がでて、「壊死した細胞以外検出されなかったので、特殊なガンであった場合、他の場所にガン細胞がかくれていないか、もう一度針をさして見ましょう」との診断でした。最初の触診とエコーのときは、「腋のリンパ節がはれているし、影が映っているというので、5cmのしこりと共に確実に乳癌でしょう」との診断でした。特殊なガンというのは、どういうものなのでしょうか? またリンパ節がはれる理由は、転移以外に何が考えられますか?(これについては今日診察のとき尋ねるべきでしたが忘れました)。ガンでなかった場合、抗生剤で様子を見ることになるでしょう、とのことでしたが、どういう病気なのでしょうか? もうひとつ、前の生検のあと、しこりが分裂して、残りの大きなしこりも少し大きくなったようにも思えます。CT、その他の画像も取ったので、ガンでなかったとすれば、あとどうすれば何がおこっているのかわかり、治療法がわかるのでしょうか?

確かな記憶ではないのですが、おそらく乳がんで特殊型に属する扁平上皮癌などでは、そう言ったこともあると思います。リンパ節は炎症でも腫れますし、時にはリンパ節特有の悪性腫瘍(悪性リンパ腫)でも腫れます。良性なら乳腺炎ということですべて説明はつきますが。例外も多く、いろいろ検査したり経過を見ないとわかりません。(文責 石山)

 

No.6831】  07年06月30日  M.O.
術後の定期検査について(HPNo.6803-2)

ご回答ありがとうございました。もうひとつ質問ですが、4)でご回答いただいた「術後の定期検査で1年ごとのマンモ・超音波のほかに、骨シンチ、CT、MRIなどがある」とありますが、私のような場合(0期・非浸潤癌、ミクロの単位の癌が乳管にひろがっていた)でも骨シンチ、CT、MRI検査を1年ごとに必要でしょうか? 手術前にMRIとPET/CTは行っておりますが、骨シンチはやっていません。

全て病理診断により間違いなく非浸潤であると保証できれば理論上、再発はないはずですが、自然科学というか医学の世界で100%安全ということはありません。病理診断などすべての点で100%理論通りにはいきませんので、心配であれば検査はしたほうが安心できると思います。(文責 石山)

 

No.6830】  07年06月28日  M .s
経過観察でよいのでしょうか?

37歳女性です。昨年11月より右胸の痛みを時々感じ、マンモグラフィをしましたが異常なしでした。その後も時々痛みは感じていました。現在妊娠7週ですが、妊娠発覚とほぼ同時に右胸に2箇所しこりを自覚しました。ひとつは小豆大で、押すと痛みを感じます。もう一つは乳腺そのもののような感じですが、張っていて表面がごつごつしている感じです。心配で、すぐに乳腺専門科を受診、エコ-をしましたが、しこりのある位置には何も写らず、「乳腺自体の形がそうであるのではないか、あるいは軽い乳腺症ではないか」との診断でした。現在妊娠していることもあり、心配のあまり、ほぼ同時に他2箇所の乳腺専門科で診てもらいましたが、いずれも同じ診断でした。診てくれた医師は「マンモグラフィまでしなくても経過観察でよい」とのことですが、エコ-で見つからず、マンモで見つかることはありますか。中期にはいったら防護エプロンをつけるなどしても、うけておいた方がよいのでしょうか。また、触診で触れるしこりがエコ-で写らないということはあるのですか。それはやはり乳腺そのものだからでしょうか。

エコーで経過観察されれば十分です。3か月ごとのエコー検査をお勧めします。(文責 石山)

 

No.6829】  07年06月28日  R.T.  
しこりの大きさと診断について

現在46歳、既婚、死産経験ありの者です。5月下旬から6月上旬にかけて、総合病院の外科でエコー、マンモグラフィー、MRIの検査を受けました。その結果2個のしこりが見つかり、大きさはそれぞれ7ミリと5ミリです。7ミリのものは、右乳腺A/C境界領域の深部にあり、輪郭明瞭、やや角ばった多角性の小病変があり、5ミリのものは同じくC領域の外側深部、同様の造影効果を示す丸い病変を認めるもの、と説明されました。7ミリは形状は素直ではないものの、そのほかには積極的に悪性を示唆する所見ではない、ということも説明されました。結論として、「病変も大きさが小さいので、細胞を取るにも確実性が低くなるため、このまま3ヶ月程度経過観察をし、その後大きくなってきたら採取して検査をすればよいと思います」ということでした。理屈は理解できるのですが、正直このまま時間をかけてよいものなのか、不安があります。一般的に、細胞を検査するとなると、1センチ以上くらいにならないと行わないものなのでしょうか?まだあまり知識も無いため、判断ができず悩んでおります。アドバイスをいただけると助かります。

心配ならエコー下生検をされたらいかがでしょうか? (文責 石山)

 

No.6828】  07年06月28日  S.K
彼女の病状について

彼女(26才)が今年の4月ごろ乳がんになり、当時は大変ショックを受けましたが、今は事実を受け止め共に生きていこうと決心し、話し合い、結婚も考えています。しかし、遠距離の為、病気の事を聞いてもあまり話してくれません。情報が少ないですが、初期診断の癌の大きさ不明(知らされなかった?)+リンパ節に一つ転移あり、術前化学療法AC?4クールが終わり、癌が0.8cmまで縮小し、今現在ウィークリータキソール12回の治療中です。今後の手術は内視鏡手術(温存)と聞いています。その中で気になる点がありましたので質問させていただきます。
1) 最初の4クールが終わったころですが、医者から「もしかしたら手術はしなくてもいいかな」と言われたそうです。ありえますか? たとえ癌が消失しても、手術して病理結果で判断するのが原則と書いてあります。手術しなかった場合の今後の治療は?
2) 手術前の診断でリンパ節に転移が1つあることは、手術後の病理結果は、1つ以上ある確立は大きいですか?
3) 毎週のウィークリータキソールの点滴に3時間かかると聞いていますが、普通ですか?大体1時間から2時間と書いてありますが・・・。
4) 26歳の乳がんは何期に関係なくハイリスクになりますか?予後は厳しいですか?
5) 初期癌でないので、彼女のためにも子供はあきらめた方がよいですか?

たとえどんな結果になっても、最後まで彼女を見届けるつもりです。

コアニードル生検で小さなしこりで病理学的に完全消失を確認できれば手術不要の可能性はあります。どうやって診断したかによりますが、可能性はあります。アレルギーの可能性があるので最初はゆっくり投与します。35歳以下は中リスクの分類です。子供を諦めるかどうかは、医者でも決められません。本人が決めることです。再発のリスクは、やはり高まる可能性はあります。(文責 石山)

 

No.6827】  07年06月28日  N.・E
薬の副作用?

H16年3月に乳癌の温存手術をしました。55歳。しこりはなく乳首から乳白色ものが出るのを見つけて診察に行き、触診で異常なし、細胞針も異常なし、更に深くメスを使って細胞を少し取り検査に出したが異常なしでした。が、ついでにとマンモの検査をしたら怪しい雲のようなものがあるといわれ、乳癌予備軍らしく、一週間後温存手術になりました。現在はアリミデックスだけ服用しています。経過は以上です。本題になりますが、朝起きたときの異常なまでの全身の痛みが辛くて、まるで棒で殴られたみたいに痛くて・・・、2,30分もすればほとんど痛みはなくなるのですが、アリミデックスの副作用なのでしょうか? また、頭部がすごく熱くなり、べとべとになったり、手の平が熱くなったり戻ったりします。またとても疲れやすく、体力もないのですが、年齢的に更年期なのでしょうか?(鬱更年期症状はH9年ごろから自覚症状がありますが、癌になって少し軽減されてきました。) 主治医の先生にも伝えましたが、追加のお薬は出ませんでした。市販の更年期のお薬とか副作用に対するお薬とか、服用していいのでしょうか? また、そのような薬はありますか? (病歴: 顔面麻痺 10年前、尋常性白斑 10年前、乳癌 3年前) よろしくお願いします。  

おそらくアリミデックスの副作用だと思いますので、主治医と相談して、我慢できなければ他の薬剤(タモキシフェンなど)に変更も可能だと思います。(文責 石山)        

 

No.6826】  07年06月28日  M.N.
術後について(HPNo.6791-2)

HPNo.6791にて質問させていただいた者です。前回は、回答いただきありがとうございました。再度質問させていただきます。
1) 乳癌と判明した時点で受けるべき全身の検査項目は、具体的に何ですか?(胸部レントゲン等)
2) PET/CTによる検査は必要ですか?これから放射線照射を受けるにあたって、被爆の点で心配はありませんか?
3) ホルモン陽性+10%以上・染色強度軽度・・・とは、ホルモン療法の適用にはなるが、効果は低いという事でしょうか? またその場合、化学療法も併せて受けるべきですか?
4) 婦人科系もここ数年検査を受けていなかったため心配になり、受診したいのですが、子宮内部の細胞を採取することは現時点では避けたほうが良いと思われますか?

以上、お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

1)一般的には肺、骨、肝臓が転移部位と考えらるので、それをチェックするのが一般的です。
2)被ばくは回数にもよりますが、あまり問題ありません。心配なら肝臓はエコーで調べることもできます。
3)効果を判定するものではないので、ホルモン剤の適応だと思いますが。化学療法はそれ以外の要素で決まることが多いと思います。
4)婦人科検診は主治医の許可を受けてから受けてください。 (文責 石山)

 

No.6825-1】  07年06月28日  SP
乳癌手術後のリハビリについて

私の叔母が乳癌になり、右側の胸とリンパを切除しました。乳癌手術後のリハビリについて少しお尋ねしたいことがあります。今リハビリをして腕は上がるようになったんです。でも、普通は腕を上げるほうがキツイと思うのですが、叔母の場合、下にやるほうが痛いらしいのです。これはどういう事なのでしょうか? そして、静脈炎という症状もでてきています。叔母の入院する病院には、リハビリの専門医はおらず、一ヶ月に一度しか来ない為に、そういった対策がわからないそうなんです。また、わきの下と肘と手首のすじが痛くて、リハビリが出来ないそうです。私なりに本やインターネットで調べてもみたのですが、そういったことはどこにも載っていなかったので…よろしくお願いします。

静脈炎ではなく、リンパ管炎ではありませんか? 術後の日数によってはまだ術後の創痛もありますし、皮膚の発赤や熱感があるのかで、それぞれ対処法が違います。いずれにしても主治医と相談し、一般的にはわざわざリハビリをするというよりも、時間の経過で痛みが取れていく場合が多いので、現状と今後の運動の事を相談してください。(文責 石山)

 

No.6825-2】  07年06月30日  SP
リンパ管炎

発赤や熱感があるそうです。専門の先生がいない上に、今日で主治医が転勤だそうです。すみませんが、また質問させて下さい。それはリンパ管炎の症状なのですか? そういった症状を和らげるには、どのようにしたら良いのでしょうか? 

感染かリンパ管炎かは鑑別が難しいこともありますので、専門医に見せて、治療を開始してください。感染であれば抗生剤が第一選択です。リンパ管炎でもまず抗生剤でしょうが、リバノールで湿布をしたり、消炎剤を投与したり、時に浮腫の予防に利尿剤を投与することがあります。(文責 石山)

 

No.6824】  07年06月27日  U 
母の事について

59歳の母の事ですが、平成13年11月に左胸に癌発見、リンパ節に転移あり、全摘後、抗癌剤6回施行、その後ホルモン剤内服。平成16年8月腫瘍マーカーが上昇し、検査の結果、腰椎10番に転移あり。骨を強くする点滴とホルモン剤変更。12月首のしこり転移と分かり、平成17年1月からタキソール計9回施行し、腫瘍マーカー38から正常値へ。平成18年5月頃からCA15-3のみ、じわじわと上昇し、9月に27になったのでフェマーラに変更するも、10月37、11月45。前回タキソール効果があったので開始(現在20回)。その後検査で、頚椎2番に転移あり。マーカー値あまり変化無し。放射線10回照射してみるも横ばい状態です。放射線医より、「マーカー値が下がるか分からないが、癌の神経の方への進行防止目的で照射しましょう」と言われてはいました。現在、症状としては、タキソールによる足先の痺れと、時々鼻血と咳が見られます。胸のレントゲンを5月11日にとりましたが異常なしでした。質問ですが、
1) 合計29回もタキソールを行っており、しかも今回はマーカー値にあまり変化が見られず。足の痺れ等もあり、このまま続けて意味があるのでしょうか。
2) 今の治療法を変更となると、どういうものがありますか。やはり抗癌剤はしないといけないでしょうか。5/18 CA15-3は 43、5/25は50、先生は「50は気にしなくて良い。抗癌剤をし続けても下がらないかもしれないから、2週間後の結果で考えましょう」と言われたそうです。
3) いろいろ検査して、頚椎に転移あり。タキソール・フェマーラ・放射線照射してもマーカー値に変化が無いという事は、他に転移があり、また全身を調べた方がいいという事でしょうか。放射線医から、「胸椎に骨が硬くなる画像を認めるも、癌なのか年齢によるものか不明。痛み等症状が出てから対処しましょう」と言われています。
4) フェマーラに変えたとたん急激に上昇。医師は続けた方が良いといいますが、母には合っていないのではと私は考えてしまいますが、どうでしょうか。
5) 抗癌剤、ホルモン剤など施行して効果が無いと判断するのは、どのような条件でしょうか。医師は数値が横ばいなら効果があるみたいに言っていたようですが、11月から今まであまり変化が無く、正常値に近づかないと不安でたまりません。

たくさん質問してしまいすみませんが、よろしくお願いします。

再発の乳がんは強力な抗がん剤で短期間で治療できても、長くは投与できません。したがって、マーカーがほぼ横ばいなら、今の治療を続けるのが妥当だと思います。もし上昇が続くか副作用が悪化すれば、ビノレルビン、HER2陽性ならハーセプチンなどが考えられますが、当院でも同じ治療方針と思います。(文責 石山)

 

No.6823】  07年06月27日  N 
ティエスワン

いつも参考にさせていただいています。去年夏に再発した32歳のものです。火曜日から1日100ミリグラムのティエスワンを飲み始めました。食欲不振、吐き気、胃が少し痛い、ムカムカする、味覚障害がおきています。胃薬プロテカジンと併用していますが、質問です。
1) ティエスワンの手引きには、副作用に胃がやられるとは一言も書いてありませんでした。先生は「胃がやられるから」とおっしゃっていましたが、なぜ手引きに書いてないのですか?
2) ロキソニンやナイキサンなどみたいに、継続して飲むと胃に穴があくことはないですか?
3) ロキソニンもティエスワンも胃がやられるのに、どうして同じことが手引きに書いてないのですか?
4) 白血球が下がるみたいですが、次回診察は7月30日です。この間に採血などしなくてよいのですか?
5) 次回診察まで長いので、白血球が下がっているかもわかりません。わからないまま旅行に行っても大丈夫なのでしょうか? どうして白血球の値を途中で確認しないのでしょうか?

胃がやられるというのは医学的用語でないので書いていません。胃粘膜障害という表現はあるかもしれませんし、食欲不振、吐き気は、胃とは関係ない抗がん剤に一般的にある副作用です。これまでも抗がん剤を投与されていたのではないしょうか。同じと考えていただければ良いと思います。診察時期については、心配なら主治医に検査をしてもらうように言ってみてください。いずれにしても発熱や下痢がなければあまり心配しなくて良いと思いますが、生モノは食べないほうが良いと思います。旅行は主治医と相談なさってください。(文責 石山)
 

No.6822】  07年06月27日  M 
治験について

2001年に左胸乳がん温存手術後、放射線、抗癌剤、ホルモン治療を続けておりましたところ、2006年夏に鎖骨、リンパに再発、2007年1月よりゼローダを開始。5月にPETとMRIで脊椎に転移がわかりました。痛みや痺れなどの症状はないのですが、ゾメタをするかどうかを医師と相談しているところに、ゾメタとデノスマブの2重盲検の治験のお話をいただいて、大変迷っているところです。背骨や首、腰骨に転移しているので骨折したら怖いという思いから、何か予防策があればと思っていたので、治験のお話はとても良い印象をもったのですが、家族にはあまり賛成されておりません。医師、治験コーディネーターの話では悪い内容ではないようなのですが、踏ん切りもつきません。よいアドバイスをよろしくお願いいたします。

2重盲検の治験は治療群とコントロール群の内容によっては、どうなるかわかりませんので、治験の説明書をよく読み、副作用やこれまでのデータからよく考えてください。(文責 石山)

 

No.6821】  07年06月27日  S.G
ガン(腫瘍)の完全消失について(HPNo.6802-2)

HPNo.6802の回答、ありがとうござます。もう1つ質問させて下さい。関連した質問ですが、『術前化学療法などで腫瘍が完全に(病理組織学的にも)消失することはありますが、頻度は極めて稀です』と回答にありましたが、よくガン患者体験談に“ガンが無くなり、手術しなくてすんだ”という方がいますが、手術しなくてもガン(腫瘍)が消失したと分かるものなのですか? それは検査結果を総合的に判断して“手術する必要なし”という結果が出る場合もあるということなのでしょうか? 回答、宜しくお願いします。

残念ながら完全に腫瘍が消失したかは、手術をして病理で確認しないと分りません。検査結果を総合的に判断しても、病理学的に確認する以上に確かな方法はありません。(文責 石山)

 

No.6820】  07年06月26日  B.C. 
病理結果

いつも勉強させていただいております。乳癌の手術をして病理結果が出ました。気になる点がありました。
@腫瘍径は測っていない(術前にエコーで測ったのみ)と言われたこと。
A脈管浸潤は書いていないので、無かったということだろう、と言われたこと。

本当は調べてもらえていないのではないかと心配になりました。拝見させていただきますと、皆さん詳しく自分の病理結果を知っていらっしゃるようなので、施設によって病理検査の仕方に差があるのでしょうか? それとも、これで当たり前のことなのでしょうか? 愚問で申し訳ありません。ご回答宜しくお願いいたします。

病理医の熱意と専門性によっては調べていないこともありますし、特殊染色などの手間をかけないと判断できないこともあるので、脈管浸襲は調べていないこともあると思います。確認してください。腫瘍系はエコーで分かるので十分だと思います。(文責 石山)

 

No.6819】  07年06月26日  N.Y.
左乳首の白い脂肪の塊のようなものについて

6ヶ月になる赤ちゃんの母親です。以前はなかったのですが、授乳を始めてから左乳首に白い脂肪の塊の様なもの(1−2mm)ができてしまいました。痛みも特にないのですが、放置しておいて大丈夫でしょうか?教えてください。

痛みや発赤などの炎症所見がなければ、あまり心配ないと思います。(文責 石山)

 

No.6818】  07年06月26日  A 
びまん性石灰化について

先日乳癌検診で乳腺外来に行ってきました。レントゲンでは「びまん性石灰化」があると言われました。「良性で大丈夫だと思う」と言われ、触診し、エコーをとりました。結果は異常なしとの事。「一年に一回の検診でいい」と言われました。レントゲン、エコーで、良性ってわかるんでしょうか? 癌になる確率は高いのでしょうか?    

びまん性石灰化は良性で異常なしということですが、将来そのパターンが変わることもあるので、一年後に再度マンモグラフィーをとれば大丈夫だと思います。(文責 石山)    

 

No.6817】  07年06月26日  A.S.
首への転移

母のことで相談させていただきます。母は現在58歳で、平成15年2月に乳がんと診断され手術を受けました。温存はしましたが、リンパ節へ転移していたので、放射線と抗がん剤治療を受けました。今まで検査結果は良好だったのですが、この度、首への転移が発見され、抗がん剤治療が開始されるのですが、この治療は延々と続くものなのでしょうか? 転移後のガンは抗がん剤に対して抗体を持ち、薬がなかなか効きにくいとも聞きました。母はこの先抗がん剤を投与し続けながらの生活となるのでしょうか? いろんなサイトをみているのですが、私の知りたい答えがみつからず、質問させていただいております。この治療に終わりはあるのでしょうか?

頸のリンパ節転移でしょうか? 頸椎への骨の転移でしょうか? 前者のほうが切除などを含め治療法は選択肢が多いと思います。抗がん剤は永遠には使えないので、ホルモン感受性が陽性であればホルモン剤で治療をすることも考えられます。(文責 石山)

 

No.6816】  07年06月26日  Y.H.  
ハーセプチンについて

39歳です。閉経前、術前化学療法(ACF、タキソテール)で小さくした後、左胸温存手術をしました。「ステージUa、リンパ転移なし、エストロゲン感受80%、HER2強陽性、FISH法の検査でハーセプチンは有効」です。現在は放射線治療全体と追加照射を終え、化学療法ACF、タキソテール各1回ずつを控えています。私自身ハーセプチンが有効なのでハーセプチンの治療をお願いしましたが、リスク(転移がない)も少なく、またあるかないかわからないのに高い費用をついやすこともないという先生の見解ですが、私としては少しでも転移の危険性を減らせればと思います。エストロゲンもハーセプチンも感受していますので、両方行う方が有効なのではないのでしょうか?またハーセプチンは転移性にしか使用できないということですが、私には使うことはできないのでしょうか?よろしくお願いいたします。

現時点ではハーセプチンは再発乳がんに適応があり、保険では使えないことになっています。近々、再発予防で使えるように保険制度改正があると聞いていますが。(文責 石山)

 

No.6815】  07年06月26日  M 
この症状は乳がんなのでしょうか?

悩む前に病院へ行ってしまえばいいのは分かっているのですが、仕事のこともあり、いつ・どこで診察を受ければよいのか適切に知りたいため、メールを送らせていただきました。数年前より、左乳頭の下(乳輪内)にできもののようなものがありました。特に痛みやかゆみも無く、また会社の健康診断(婦人科検診)などでも指摘されることはありませんでした。この1ヵ月ほどでやや大きくなり(2倍くらい?)、入浴時(体を洗っている時)に少々の痛みを感じる事がありました。昨日、体を洗っている時の摩擦で(ほとんどこすっていないのですが・・・)表皮がむけてしまったようで、膿のようなものと血が出てきました。膿と血が出た時は少し小さくなったように思えた腫れも、翌朝(今朝)には元通りの大きさに。それ程強くは無いですが、今日は一日鈍痛のようなものがあります。乳がんの情報などを見ると、分泌があるのは乳頭からとのこと。だから今回のは、ばい菌による炎症→分泌なのでしょうか? ただそうすると、何年も間、何の変化も症状もなかったのはなぜでしょうか?(動物時代のなごりの“3つめの乳頭”だと思っていました・・・)
祖母は40代で乳がんにより亡くなっています。その為、少々ナーバスになってきます。私は現在34歳です。既婚・子供はまだいません。お分かりになる範囲で結構ですので、アドバイスをお願い致します。

乳輪下膿瘍など、炎症性疾患の可能性があります。炎症ー細菌感染はいつ起こってもいいのです。いずれにしても乳腺外科を受診された方がよさそうです。(文責 石川)

 

No.6814-1】  07年06月26日  S 
痛みについて

HPNo.6766 のご回答に、「筋肉や皮膚に浸潤している場合は痛みを伴うことはありますが、乳房痛は乳がんの一般的な症状ではありません。」とありました。私の場合、前回5月末の排卵日前後から急に乳房が張った時のような痛みを感じ、押すと大きなしこりが痛みます。病院で触診と画像検査してもらうと5cmのしこりがあり、ほぼ間違いなく乳癌であると、2箇所で言われました。このように大きなしこりをずっと何も感じることなくきたのが急にそうなり、表面も10日前の生理の日から赤みを帯びた部分がでてき、中も熱をもったような感じです。表面も感じやすくなっているようで、化学繊維などがこすれると嫌悪感があります。病院ではこのような細かい観察はあまり聞いてくれません。すべてこの3週間足らずの間に起こった症状で、それまではただ感じなかっただけとは考えられません。事実、数週間前にうつぶせでマッサージを受けたときも、胸になんの痛みも感じませんでした。先日やっと組織検査をして結果待ちなので、それでわかることなのでしょうが、たとえ予測どおりの結果だったとしても、こんなに急に次々と症状がでるなど、どこにも書いていないので、なにが起こっているのか教えてください。それから炎症性のガンの場合、治療は他の場合より急ぐべきでしょうか。そうだとすれば、どのぐらい猶予がありますか?

炎症などが加わって、急速に大きくなったり、痛みが出現した可能性があります。乳癌でも、まれに炎症がなくても急に発育速度が増大して、疼痛が生じることは有り得ます。炎症性乳癌の場合は、特に治療はできるだけ早いほうが望ましいです。手術の前に化学療法などが行われることも少なくありません。(文責 石川)

 

No.6814-2】  07年06月30日  S 
生検の結果について

HPNo.6814では、ご回答大変ありがとうございました。新たにいくつかお伺いできればありがたいです。今日生検の結果がでて、「壊死した細胞以外検出されなかったので、特殊なガンであった場合、他の場所にガン細胞がかくれていないか、もう一度針をさして見ましょう」との診断でした。最初の触診とエコーのときは、「腋のリンパ節がはれているし、影が映っているというので、5cmのしこりと共に確実に乳癌でしょう」との診断でした。特殊なガンというのは、どういうものなのでしょうか? またリンパ節がはれる理由は、転移以外に何が考えられますか?(これについては今日診察のとき尋ねるべきでしたが忘れました)。ガンでなかった場合、抗生剤で様子を見ることになるでしょう、とのことでしたが、どういう病気なのでしょうか? もうひとつ、前の生検のあと、しこりが分裂して、残りの大きなしこりも少し大きくなったようにも思えます。CT、その他の画像も取ったので、ガンでなかったとすれば、あとどうすれば何がおこっているのかわかり、治療法がわかるのでしょうか?

確かな記憶ではないのですが、おそらく乳がんで特殊型に属する扁平上皮癌などでは、そう言ったこともあると思います。リンパ節は炎症でも腫れますし、時にはリンパ節特有の悪性腫瘍(悪性リンパ腫)でも腫れます。良性なら乳腺炎ということですべて説明はつきますが。例外も多く、いろいろ検査したり経過を見ないとわかりません。(文責 石山)

 

No.6813-1】  07年06月26日  T子 
咳と息苦しさ

今年3月9日に乳房温存手術、センチネルリンパ節生検を受けました。結果、「腫瘍径1.2p、リンパ節転移なし、脈管侵襲なし、ホルモンレセプター陽性、悪性度グレード1、HER2−」で、早期のStageTの乳がん(硬ガン)だったとのことでした。4月半ばより60グレイの放射線治療を受けました(切除範囲が小さかったことと腫瘍が皮膚に接近していたため、追加照射もして30回でした)。6月からは5年間の予定でタスオミンを服用し始めました。2週間ほどたった頃から空咳が出始めるようになり、時々息苦しさも感じます。放射線治療の副作用なのでしょうか? タスオミンの副作用ということも考えられるのでしょうか? タスオミンが私に合わないとしたら、他のホルモン治療という方法もありですか? ちなみに48歳、閉経前です。ご回答、よろしくお願いします。

空咳は放射線治療後の副作用のひとつ、まれですが肺炎の可能性がないわけではありません。念のため、受診されてはいかがでしょうか。タスオミンの副作用ということは考えにくいと思いますが、タスオミンが合わないとすれば、閉経前の人に用いるLH-RH agonist(ゾラデックス、リュープリン)のホルモン治療もあります。(文責 石川)

 

No.6813-2】  07年07月17日  T子 
治療と心電図異常との関連について

以前ご相談させて頂いたものです(HPNo.6813)。温存手術、StageT、再発リスク低グループで、放射線治療後、ホルモン治療を始めて現在1ヶ月半になります。先日、近所のかかりつけ内科で基本健康検査を受けたところ、「心電図に所見あり」で、再検査となりました。再検査結果も同様で、今後2ヶ月おきくらいに心電図をとっていったほうがよいと言われました。その先生は循環器が専門で、詳しい説明をしてくださったのですが、難しすぎて…辛うじて頭に残っていることといえば、「年齢からして、突然心筋梗塞を起こすことは考えにくい」ということ、「左心室の電線の一つ?が弱っているのかもしれない。心電図がこのまま変わらなければ大丈夫と思うが、変化してくるようなら残念ながらペースメーカ装着ということになる」というようなことと、乳癌手術やその後の治療との関連を伺ったところ、「術前の心電図を見ていないので何とも言えない」ということでした。今年2月、術前検査結果から外科主治医の先生に「今までに狭心症と言われたことは?」との質問を受けたことを言いましたが、狭心症とは違うそうです(ちなみにこれまで狭心症と言われたことはありません)。気になるのは、現在服用中のタスオミンです。その影響で心電図に異常が出ているとは考えられますか? また、もともと不整脈があったとして、タスオミンを続けることで今後さらに心臓に何らかの作用を及ぼすことは考えられるのでしょうか? 次回外科診察日(8月下旬)に主治医の先生に相談するまで、服用を続けていていいものかどうか悩んでいます。ご意見、よろしくお願いいたします。

どのような心電図異常なのかがわからないので適当なアドバイスはできません。基本的にはタスオミンで心電図異常が出現することは稀だと思いますし、メールの内容からは8月下旬までは内服を続けていても大丈夫だと思います。しかし心配であれば、外科の主治医の先生の予約を早めて診てもらうか、循環器内科の先生にもう一度相談して確認されてはどうでしょうか。(文責 清水)

 

No.6812】  07年06月26日  S 
母の転移について その3 (HPNo.6686-3)

HPNo.6686です。お世話になっております。鎖骨上のしこりですが、細胞診での組織が「腺癌」なので、原発ではなく、乳がんからの転移であると主治医から説明を受けました。また、CT、MRI(頭部)、骨シンチ、PET-CTの全身検査の結果、「鎖骨上リンパ、胸部付近のリンパ、手術側の乳腺内に転移が見られると、PET-CTから判別、CTによると肝臓にうっすらと影があるが、PET-CTでは全く写っていないので断定できない、その他は異常無し」という結果でした。治療ですが、HER2が3+でしたので、早速、ハーセプチンとタキソテールで全身療法を開始しました。ホルモン療法中の再発でしたが、引き続きフェマーラフェマーフも服用するよう主治医から指示がありました。化学療法の初回を終えたばかりですが、今のところ副作用もなく、身体がずいぶん楽になった気がすると本人が言っています。鎖骨上のしこりに気付いてからは、手術側が重く、だるかったようです。今回ご相談させていただきたいのは、以下の4点です。
1) 全摘出、腋の下リンパ節郭清(術後の診断は、センチネルリンパ節とも転移なし)でしたので、この転移は乳腺内に取り残しがあったため、局所再発から胸部付近のリンパと鎖骨上リンパに転移したと考えられますか。
2) 取り残しだった場合、全摘出でも起こってしまうことなのでしょうか。術後の説明では、綺麗に摘出したということでした。
3) 化学療法ですが、「ハーセプチンを1週間毎、タキソテールとの組み合わせを3週間毎、何クールにするかは様子をみてから」と言われました。この化学療法の組み合わせとサイクルは、母の場合、効果が期待できますか。また、タキソールとの組み合わせと奏功率は変わりませんか。
4) ハーセプチンは少数例ながら完全に癌が消滅することがある、と本で読みましたが、本当ですか。

1)2) 乳腺全摘前の画像診断では認識できない程度ですが、転移していた可能性があります。(通常の手術では鎖骨上リンパ節は郭清の対象にしないことが多いようです。)
3) タキソールでもタキソテールでも、ハーセプチンと組み合わせることでより良い効果が期待できます。アルコール過敏の方は、調剤の関係でタキソールの使用は難しいことがあります。 
4) 再発例に関しては難しいかも知れませんが、術前化学療法の場合は、手術検体を病理学的に検索すると乳癌細胞が完全に死滅していると考えられる事はあります。その際にハーセプチン単剤で、どの程度有効なのかは不明です。

再発された方の場合は、術前・術後の補助療法とは考え方が変わってきます。生命をすぐに脅かす状態でなければ、身体に負担が少ない治療法を選択することが多いです。ただし再発治療には絶対的な決まり事はありませんので、ご本人、主治医、ご家族で良く相談してください。(文責 阿部)

 

No.6811】  07年06月26日  N  
肝機能障害について(HPNo.6628-2)

HPNo.6628で相談させていただきました。ありがとうございました。今回は肝機能障害について相談させてください。腋かリンパ節転移陰性・グレード1・脈管浸潤(−)・HER2(0)・年齢45歳・ER100 %・PRG不明・断端の距離1mm・腫瘍径1cm・1.5cm離れたところに2×4mmのdaughter noduleが認められました。昨年9月乳房温存手術後、放射線療法62.5Gy終了・ノルバデックス2錠内服中。今月肝機能上昇しGOT75、GPT98でした。3月、5月の採血結果が右肩上がりに上昇しているため、主治医より肝機能改善薬を内服するか、内服を中止し注射に変更すると提案されました。ノルバデックスを内服してから、帯下の増量・月経周期が37〜42日と不定・更年期症状・視力低下などの症状があります。
1) ノルバデックスから他の薬(ジェネリック)に変えてみる価値はありますか?
2) ノルバデックスと肝機能改善薬を内服して結果を見たほうが良いですか?肝機能の薬(アレルギー体質です・中性脂肪が時々高いです)は、どのような製剤が良いのでしょうか?
3) PRGが不明なのに注射に変更するということは、卵巣機能を止め、その結果エストロゲンの影響を低下させると考えてよいのでしょうか?
4) 注射に変更した場合、その実施期間と終了後の治療指針はありますか?
5) もし内服・注射ともに中止した場合、再発率はどの程度になるのでしょうか?  

以上長々と記載してしまいましたが、よろしくお願いします。

1)2) ジェネリックにしてもタモキシフェンですから、あまり変化はないと思います。ただし、タモキシフェン本体が原因でなく、錠剤のコーティングや形状を安定させる成分が肝機能障害の原因であれば、多少は変わるかと思います。通常はタチオンやグリチロンなどの肝機能改善剤でカバーできない肝障害があれば、休薬や投薬を変更せざるを得ません。脂肪肝でも肝障害が現れることがあります。如何でしょうか?
3) 仰るとおりです。抗エストロゲン剤であるノルバデックスが使用できないので、代わりにエストロゲンの分泌自体を減らすのが目的です。
4) 一般的には注射剤で卵巣機能自体を止める期間は2年間の事が多いようです。経口剤の場合は抗エストロゲン剤5年間が一般的です。途中で完全に閉経が確認されたら、アロマターゼ阻害薬に変更したり、抗エストロゲン剤終了後にアロマターゼ阻害薬を追加したりする方法も検討されています。もし注射剤を2年継続使用することになっても、その2年間でまた新しい考え方が出てくるかも知れません。主治医とご相談下さい。
5) adjuvant onlineによると、何もしなくても10年間の再発率は20%弱です。内分泌療法を行うと数%程度改善しますので、この数%をどのように考えるかです。(文責 阿部)

 

No.6810】  07年06月26日  Y.A
粘液癌の術後治療について

よろしくお願いします。45歳、出産経験なし。06年3月、子宮筋腫による子宮全摘手術(片方の卵巣も)。10月、右乳房のしこりがガンと診断される。12月、右乳房単純切除手術、リンパ節レベルUまで郭清。07年1月、病理結果は以下の通りです。「しこり10.0*2.0*5.0p、粘液癌+invasive micropapillary、 f+ 断端- ly+EVl+ v- TG:2 レベル10/7 U0/5 SLN2/2 ER+ PgR+ Her2+  StageVA」 3月、CEを開始。6月、CE4クール終了後、TXT予定4クールで開始したばかり。病理結果の後、医師から化学療法から始める旨を言われ、知識のない自分は強いショックを受け、すぐには治療に移れませんでした。しかしネットや本で調べるうちに、置かれている状況を少しばかり知らされ、遅れながら覚悟を決め、今日に至っています。次の疑問にアドバイスをいただければありがたく思います。
1) タキソテールの副作用は、自分にはCEより格段に軽く出ています。医師や看護師の言葉どおりですが、肥満気味のからだには効果が薄いという情報もあります。正直精神的には切迫しています。今後4クールまで続けることで、再発率に大きく影響するのでしょうか。
2) TXT初回、会計で金額に目を見張りました。CEに比べても高額です。診察時、医師にお金の相談ははばかられます。それは間違いでしょうか。また、今後多用されている薬について、価格が下がる見こみはありませんか。
3) 自分の癌は「極めて特殊で、リンパへの浸襲が高い」と、自分が読める少ない文献に記述があります。担当医師からも言われていますが、病期ごとの予後は他の癌と大差ないという記述もありました。どう理解しておけばよいでしょうか。
  
ご所見を、どうぞよろしくお願いします。

1) adjuvant onlineによるとタキサン系を4クール追加することによって、10年生存率が数%上昇するようです。そのことをどのように考えるかは貴女次第です。
2) 薬価に関しては何とも申し上げられませんが、病院には医療相談の窓口がありますので、そちらでご相談下さい。もし、その病院にない場合は、市役所・保健所などでも相談にのってくれるはずです。
3) 粘液癌は特殊型の代表です。確かに特殊型ですが、治療に関しては他の癌と同様に行います。(文責 阿部)

 

No.6809】  07年06月26日  s.m
生理について

49歳、子供二人。2004年6月に右乳房全摘しました。リンパ節かく清(レベル2まで)、転移なし。「浸潤性乳管癌、大きさ3cm、グレード2、ホルモン受容体共に強陽性、HER2(3+)、ステージUA」でした。術後は、ゾラデックス2年間、ノルバデックス5年で、現在はノルバデックスのみです。ゾラデックス注射が終了してほぼ一年後の今年5月に生理が戻ってきてしまいました。ホルモンの影響を受けやすいタイプの癌なので心配です。今後、ノルバデックス服用のみで大丈夫でしょうか。よろしく、お願いいたします。    

既に3年間経過しましたので、早期再発は免れているようです。adjuvant onlineによると元々、何も補助療法をしなくても10年生存率は約80%です。内分泌療法を行うことによって約5%の生存率上昇を認めます。確かに月経が再開したということは、ある程度エストロゲンレベルが上がったはずですが、年齢的にはそろそろ閉経が近づいていますので、このままノルバデックスで経過観察するという考え方もあります。主治医とよくご相談下さい。(文責 阿部)

 

No.6808】  07年06月26日  H 
乳輪下のしこりについて

左胸の乳輪下に、かなり痛みのあるしこりらしきものがあります(自分で触ると、触りはじめは結構硬く、かなり痛いのですが、もむようにしていると痛さはなくなり、硬さも軟らかくなるような感じです)。今2歳の子どもがおり、去年5月に断乳しました。分泌物は、強くしぼると右からは白乳がにじむ程度、左からは透明なのがにじむ程度です。先月大学病院にてマンモグラフィーと超音波検査をしました。マンモグラフィーにおいては2〜3cmのしこりらしきものが白く写りました。先生は「乳管かもしれない」とおっしゃっていましたが、その後超音波検査をしたところ異常なしとのこと(しこりらしきものは写らない)、先生はなにもおっしゃらず、「乳腺症になりかかっているのかもしれない。6ヶ月後またきてください」とのことでした。この2〜3cmと結構大きいしこりが超音波で写らないとなると、これはどういったものが考えられるのでしょうか? ひとまず今の段階では乳癌ではないと考えてしまってよろしいのでしょうか? 超音波で写らなくとも、細胞診までやってくれるように先生に言ったほうがいいのでしょうか?よろしくお願いします。

個々で異なりますが、断乳後もしばらくは乳汁は作られます。乳輪下の場合は、拡張乳管内に腫瘤などを認める場合以外は、多少の拡張は正常範囲と考えます。総合的に考えると、乳管洞に乳汁が溜まってしこりに触れるが、マンモグラフィでは乳管が描出されるのみで、超音波では乳輪下のシンプルな拡張乳管なので、正常範囲に解釈されたのではないでしょうか? 乳癌の可能性は低いはずですが、あまり気になるのであれば細胞診などの検査をお願いしても構わないと思います。細胞診といっても正診率100%ではありませんが、乳汁のような物と判明した時点で多少は安心できるでしょう。(文責 阿部)

 

No.6807】  07年06月26日  C.M.
ハーセプチン投与

47歳主婦です。乳癌術後1年間ハーセプチン投与を行ってきました。主治医は1年間投与でいいというのですが、そのデータも無く、ハーセプチンを辞めることが不安で迷っています。継続投与の場合、副作用の心配や、1年であとは効力は同じというような状況はありますか? 

ハーセプチンの予防投与に関しては、長期継続することでどれぐらいメリットがあるのか判っていません。ハーセプチン使用に際しては常に心機能に注意する必要があります。一般的には1年間使用することが多いようですが、現時点では、術後補助療法としての投与は保険上は認められていませんので主治医とご相談下さい。(文責 阿部)

 

No.6806-1】  07年06月26日  M
全摘後の術後治療について

先日は希望がもてるご回答、ありがとうございました。私の手術・治療を行って下さっている先生方は、専門の乳腺外科の先生ではありません。温存と全摘手術の選択肢の際に、リスクとベネフィットを詳しく説明していただき、自分の希望で全摘出手術を希望しました。後悔しておりませんし、今後も乳房再建も考えておりません。ただ、こちらの相談室を知ってから、術後の治療に少々不安があります。No.1317・No.1348で、化学療法後ホルモン治療で順次行う方が再発率が低いと拝見したのですが、私の場合、術後一ヶ月からホルモン治療・術後5ヶ月経過してから化学療法でした。当時、すぐに化学療法を始めなかったので、悪いガン細胞ではないのだろうぐらいにしか考えていなかったのですが・・・。後に知った病理の結果を見ると、そうでもないようです。
1) 終わってしまったことですが、上記においていかがなものでしょうか。
2) リンパ管浸襲lyの0、+1、+2、+3の基準を教えていただきたいのですが。(HER2の0・・ほとんどない、+1・・あまりない、+2・・と同じでしょうか。)
3) こちらの相談室で、年齢、がん細胞の型、脈管浸襲、ホルモン、HER2など、私とほぼ同じかそれ以上の方でも、リンパ節に転移していない方が多いのですが、ly+1でリンパ一個転移ということは、油断できないがん細胞と理解して宜しいでしょうか。

乳がんは個人差が大きいと伺っておりますが、相談室を拝見していると本当にそうだなと感じております。相談されているみなさん同じだと思いますが、家族のために(特に小さい子供のために)、長く健存していかなければなりません。再発・転移を防ぐ良きアドバイスをお願い致します。今の私にできることは、今までの生活習慣でこうなってしまったわけですから、脂っこいものは控え、散歩、半身浴、ストレスをためないなど努力はしています。他にありましたら情報をいただけたらと思います。よろしくお願い致します。

1) 途中からですが化学療法を行っていますし、ER・PgRともに陽性であったこと、Her2抗体(+1)、リンパ節転移も1個のみであったことから、このまま内分泌療法主体という考え方もあると思います。たとえ僅かでも再発リスクを減らしたい、副作用は容認できるとお考えであれば、タキサン系を追加しても良いと思います。この先の治療方針に関しては貴女と主治医・ご家族との相談になると思います。
2) 基本的には同様の考え方です。ly1であれば、あまりリンパ管浸襲はないけど、全くないわけではない状態です。
3) 貴女の場合はたまたま1個確認できただけかも知れません。いずれにしても中間リスクと考えて化学療法と内分泌療法を行っているのですから、不必要に心配しすぎることはないと思います。(文責 阿部)

 

No.6806-2】  07年07月30日  M
悪性度、抗癌剤の投与量

毎回心強く、感謝申し上げます。
1) 死んでいる細胞がある場合、悪性癌細胞であり・悪性度が高いのでしょうか? 術前の画像をご覧になって科長の先生が「あ〜、これなんか死んでいる細胞があるね」とおっしゃっていました。前の主治医の先生は「高いのもあるし低いのもあるし、悪性度は真ん中ぐらい」と、詳しい内容の説明はありませんでした。現在の新しい先生に聞きましたところ、「ここで悪性度の基準?が変わったので・・・」と、やはりはっきりとおっしゃいませんでした。悪性度についてはっきり説明がないのが気になります。
2) 抗がん剤の薬の量を減らした場合、効果の影響は? 私の場合、ホルモン療法が先でした。その際に前の主治医の先生は「リュー−プリンが使えない場合、薬の量を増やします」とのこと。CEF4クール終了後、現在の主治医の先生は「タキソールを行う場合、薬の量を減らして行いますから」とのこと。

どうぞよろしくお願い致します。

質問の内容がよくわかりませんので、悪性度の基準について回答します。悪性度は癌細胞の核の異型度、細胞分裂の数で、点数化し判定します。抗癌剤の量に関して、減らした場合の効果は不明確で、いくらいくらまで減らしてもOKとかいうデータは何もありません。抗癌剤の種類によっては、増やすことにより効果が増すお薬もありますが、逆に副作用が強く出る恐れがありますので、決められた用量、用法で行うのが良いと思います。リュープリンが使えないから、薬の量を増やす・・というのは、理由が明確ではありませんし、行うべきではないと考えます。いずれにしても、主治医が変わり、言うことも変わり、振り回されているようにも感じますので、家族と相談の上、違う病院を訪ねるのもいいのではないでしょうか?(文責 鈴木)

 

No.6805】  07年06月25日  T 
術後治療について

29歳、妊娠経験なし。先月T期の乳癌と診断され、手術→病理結果により再発率1パーセントなので無治療を打診されました。「充実腺管癌、脂肪浸潤あり、核異型 1、リンパ節転移なし(0/5)、ホルモン感受性 強陽性、HER‐2 1+ 、腫瘍経1cm未満 」という結果です。主治医を信頼してはいるのですが、年齢からいって本当に無治療で大丈夫でしょうか? 特に充実腺管癌はリスクとはなりませんか?

年齢が29歳と若いので、St.Gallenのリスク分類では低リスク群に入りません。一応、なんらかの治療(ホルモン療法など)が推奨されています。特に充実腺管癌であることが再発しやすいというリスクにはならないと思います。(文責 石川)

 

No.6804】  07年06月25日  T  
母の乳癌について 

お忙しい中、申し訳ありません。じつは69歳の母に関することです。昨年冬、左胸上部に可動性の3cm程のしこりがありました。それとは別に今年5月に下血したため消化器官をすべて調べ、二週間の入院を必要としましたが(消化器官には異常はなく、便秘のせいで腸が擦れ下血したという結果)、その後しこりが急激に大きくなり、皮下に扇状6×7センチほどの石灰化が見られ病院に行きました。ほぼ癌であり、しこりは三つあるとの診断です。で、この時点でどのような治療が出来るのかをお聞きしたいのです。もし手術が無理というのでしたら、緩和ケア科およびホスピス緩和病棟のある病院に入院をと思います。現在、細胞の悪性度等の詳しいことに関しては結果待ちですが、当日、母も含めて家族で結果を聞きに行きますので、事前にある程度の知識をつけたいと思いメールを差し上げたしだいです。

手術が第一選択です。余程全身状態が悪く、麻酔がかけられないか、また遠隔臓器転移があって、切除しても予後の改善が期待できない場合を除いて、手術をお勧めします。(文責 石川)

 

No.6803-1】  07年06月25日  M.O.
術後の定期検査について

37歳の主婦(子供1人)です。1年前の6月下旬に0期・非浸潤癌(ミクロ単位の癌が乳癌にひろがっていた)のため、片側乳房を全部摘出しました。そろそろ1年たつので検査をお願いしたところ、マンモグラフィーと超音波をすることになりましたが、残ってる乳房だけするとのことでした。
1) 術後、定期検査の超音波検査は、なくなった乳房のところはしないのでしょうか?
2) なくなった乳房のところ、腋の下には癌はできないものでしょうか?レントゲンはとれないので超音波だけでもと思っていたので、残った乳房だけの検査で大丈夫か心配になったので教えてください。
3) 以前、乳腺症のとき(なくなった乳房)半年ごとの超音波検査と1年ごとのマンモグラフィーでしたが、術後の定期検査ではマンモ・超音波ともに1年ごとでよいのでしょうか?
4) 血液検査もしますが、他に追加で検査する必要があることはありますか? PET/CTもすすめられましたが、被爆が心配なのでお断りしました。

質問が多くなりましたが、ご回答、よろしくお願いします。

1) 普通しません。患側の腋窩の検査は行います。
2) わきの下(患側の腋窩)に癌(転移)ができることがあります。
3) 術後の定期検査は、何か症状がなければマンモ・超音波ともに1年ごとで十分と考えます。
4) 骨シンチ、CT 、MRIなどがあります。(文責 石川)

 

No.6803-2】  07年06月30日  M.O.
術後の定期検査について(2)

ご回答ありがとうございました。もうひとつ質問ですが、4)でご回答いただいた「術後の定期検査で1年ごとのマンモ・超音波のほかに、骨シンチ、CT、MRIなどがある」とありますが、私のような場合(0期・非浸潤癌、ミクロの単位の癌が乳管にひろがっていた)でも骨シンチ、CT、MRI検査を1年ごとに必要でしょうか? 手術前にMRIとPET/CTは行っておりますが、骨シンチはやっていません。

全て病理診断により間違いなく非浸潤であると保証できれば理論上、再発はないはずですが、自然科学というか医学の世界で100%安全ということはありません。病理診断などすべての点で100%理論通りにはいきませんので、心配であれば検査はしたほうが安心できると思います。(文責 石山)

 

No.6802-1】  07年06月25日  S、G
MRI検査について

初めてお便りさせて頂きます。S、Gと申します。現在、米(ロサンゼルス)に住んでおり、今年1月に左胸の乳がんを宣告されました。両胸とも乳房全体が硬くなっている部分が多く、どこが悪性のしこりで、どこが良性のしこりなのか、レントゲンや超音波では非常に分かりにくく、細胞診をしたところ左胸からガン細胞が見つかりました。その後、右胸にも疑いが高いということで、2回細胞診をしましたが、いずれも陰性でした。左胸から見つかったガンのしこりは3.5×4cmと診断され、細胞診の結果、左脇のリンパ節への転移も認められました。骨シンチと、全身CTをしたところ、他への転移はありませんでした。3月から抗がん剤治療が始まり、A+Cの2種類を2週間毎、4クールを行いました。抗がん剤前半が終了したところで、5月初めにMRI検査を受けたところ、ガンが(両胸、わきの下とも)画像上では認められないという結果が出ました。確かにガンが見つかった場所を触っても、しこりがかなり小さくなっているのが分かります。でもMRIでガンが見つからないとは、どういうことなのでしょうか?こちら(の病院)では、MRIはあくまで抗がん剤がどれくらい効いているのかを判断する1材料にしか過ぎず、手術直前の最終検査としては、レントゲンと超音波しかしないと言うのですが、日本での最終検査(判断)はMRIだと聞いております。MRIでガンの有無を100%判断するのは難しいとしても、ガンが見つからないという結果が出てから、手術することへの疑問や不信感が募ってしまって・・・。どちらにしてもリンパへ一度は転移が認められているため、手術はしなければいけないのでしょうか? 長くなってしまいましたが、回答の程宜しくお願い致します。

MRIで見つからないのは、MRIで探知できるほどの大きさの腫瘍がないということだと思います。しかし、微小病変が絶対ないという意味ではありません。日本でも最終検査(判断)がMRIによるということはありません。レントゲン(MMG)と超音波を加え、総合的に判断します。術前化学療法などで腫瘍が完全に(病理組織学的にも)消失することはありますが、頻度は極めて稀です。腋窩リンパ節への転移も認められていることからも、手術を施行するのが一般的です。(文責 石川)

 

No.6802-2】  07年06月27日  S.G
ガン(腫瘍)の完全消失について

HPNo.6802の回答、ありがとうござます。もう1つ質問させて下さい。関連した質問ですが、『術前化学療法などで腫瘍が完全に(病理組織学的にも)消失することはありますが、頻度は極めて稀です』と回答にありましたが、よくガン患者体験談に“ガンが無くなり、手術しなくてすんだ”という方がいますが、手術しなくてもガン(腫瘍)が消失したと分かるものなのですか? それは検査結果を総合的に判断して“手術する必要なし”という結果が出る場合もあるということなのでしょうか? 回答、宜しくお願いします。

残念ながら完全に腫瘍が消失したかは、手術をして病理で確認しないと分りません。検査結果を総合的に判断しても、病理学的に確認する以上に確かな方法はありません。(文責 石山)

 

No.6802-3】  07年08月02日  S.G
リンパ浮腫について

いつもお世話になります。HPNo.6802のS.Gです。抗がん剤治療が終了し、いよいよ左胸の手術が1ヶ月先に予定されています。抗がん剤治療が開始される前に行った細胞診で、左脇下のリンパ節からも癌細胞が見つかっていますので、手術では左脇下のリンパ節をすべて切除すると、ドクターから言われています。リンパ節郭清をすることで、術後の左腕リンパ浮腫が怖くて仕方ありません。そこで質問なのですが、
1) やはりリンパ節転移が認められた場合、転移の個数に拘わらず、すべてを切除しなければならないのか?
2) リンパ節郭清をした患者のどれくらいの割合でリンパ浮腫が起こるものなのか?
3) また術後すぐに浮腫んでくるものなのか?
4) 人によって浮腫み方や、度合いに違いがあるものなのか?

1) ガイドラインによればリンパ節転移陽性の場合Level IIIまでの摘出を推奨されています。
2) リンパ節郭清の程度によりますが、殆ど全てのリンパ節(20個ぐらい)を摘出すればリンパ浮腫はほぼ必発と思われます。
3) 浮腫には術後半年以内に出現するものと、術後数年にて出現するものがあります。
4) その通りです。(文責 首藤)

 

No.6801】  07年06月25日  K 
全く診断結果がでません(HPNo.6765-2)

HPNo.6765でお世話になりました。その後左乳房のMRI検査を受けましたが、やはり悪いものの可能性という診断しか言われません。全く前にすすめません。主治医の先生とよく話しましたが、「次の方法としては、点滴の針位の太さで行う針生検もあるが、患部を強く揉んでしまうので、悪いものだった場合は広げてしまう可能性があるとの事。やはり全身麻酔でしこりを採り、迅速組織診断→癌の場合、そのまま根治手術となる。この方法が最善だ」と言われました。また、初診から一ヶ月半も経つため、しこりの大きさやその回りの変化、腕のしびれの不安、右胸にもしこりがあると思う事など伝えましたが、「診察はありません。あなたのように診断がはっきりつかない患者がほとんどなんですよ。」とおっしゃいますが・・・。いくつか教えて下さい。  
1) マンモ、エコー、細胞診、MRIをしても、1.5cmの形の悪いしこりが癌か否かわからないものなのでしょうか。(一般論でかまいません)
2) 勿論、乳腺外科のあるところで診てもらっているのですが、検査技師や病理医の重要性も感じますが、いかがでしょうか。
3) 左胸のしこりの変化として、最初に自分で発見した時は硬いピンポン玉のようでしたが、一ヶ月半の間に下部にくぼみや上部に腫れが出てきました。癌の進行と考えられますか。
4) 最近になり、毎日左腕にしびれがあります。何か関係はありませんか。(うまく言えませんが、例えるなら冷房にあたりすぎて左腕全部が言いようもなくだるく、しびれている感じです。)
5) しこり部分がじんじんズキズキと痛みます。乳癌は痛くないと言われましたが、本当ですか?
6) 今までの検査(マンモ、エコー)では無いと言われていますが、右胸にもしこりと思うものが2個ほどあります。MRI検査は通常片方ずつなのでしょうか。

長々と申し訳ありません。どうか宜しくお願いいたします。

1) 癌かどうかわからないことはあります。だから摘出生検による検査などが行われます。
2) そのとおりです。100%の確実というものは、医学・医療にはありません。
3) 癌でしたら、進行していると考えます。
4) 関係はないと思います。
5) ふつう、乳癌は痛みません。
6) MRI検査は通常両側行います。そして左右差もチェックします。(文責 石川)

 

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