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相談室(No.6301〜6400)

このページは乳がんに関する不安や悩みを解消していくことを目的としています。皆様からの乳癌に関する情報、体験談、意見、質問などをお待ちしております。 個人および病院への攻撃や中傷に関してはお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

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なお治療法は、患者さんと主治医がご相談されて決定されるものであり、この相談室でお答えできるのは、一般的な参考意見であることをご了解下さい。

当相談室にお寄せいただいたメールについては、編集・引用・公開させていただく権利を当会(神奈川乳癌治療研究会)が有するものとします。また、名前、メールアドレス等個人情報保護の観点から、皆様から頂戴したご相談のメールは、一定期間の後、アドレスも含めて削除させていただいております。再度ご相談いただく際はその旨ご留意いただき、掲載No.を書き添えて下さるようお願い致します。

 

目 次

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No

日 付

名 前

件  名

担 当

6400 07/03/03 TM 乳がん検診と妊娠  清水
6399 07/03/03 N.T.  ホルモン治療について(HPNo.5845-2) 清水
6398-1
6398-2

6398-3
07/03/03
07/03/17
07/03/21
J.N. 乳がんと診断されて
セカンドオピニオン
セカンドオピニオン(2)
清水
石山
石山
6397 07/03/03 MS 乳がんと乳製品 清水
6396 07/03/03 M  乳がん検査について 清水
6395 07/03/03 A  乳腺摘出後の妊娠について 阿部
6394 07/03/03 E.O. 術後の化学療法について(HPNo.5709-3) 阿部
6393 07/03/03 N 術後1年での局所再発 阿部
6392 07/03/03 M 血性分泌 阿部
6391 07/03/03 W  非浸潤性乳管がんについて 阿部
6390 07/03/01 F.T. 乳がん再発治療と胃がん(2)(HPNo.2232-11) 吉田
6389 07/03/01 Y.S. 術前化学療法とセンチネルリンパ節生検法について(HPNo.6264-2) 吉田
6388 07/03/01 K  鎖骨のすぐ下に筋肉のかたまりのような固いしこり 吉田
6387 07/03/01 N 子供を希望する場合の術後の薬剤療法について 吉田
6386 07/03/01 T  抗癌剤について 吉田
6385 07/02/26 T ノニ 吉田
6384 07/02/26 S.N マンモグラフィーの頻度について 吉田
6383 07/02/25 M   病理についての治療法について 吉田
6382 07/02/25 Y.N.  局所再発後の治療方針について 吉田
6381 07/02/25 F 転院について 吉田
6380 07/02/25 S.H.   術後三年近く疑問に思っていた諸々の質問(HPNo.6332-2) 吉田
6379 07/02/25 F.T.   乳がん再発治療と胃がん(HPNo.2232-10) 吉田
6378 07/02/25 M.N.  要精密検査 吉田
6377 07/02/25 G   レントゲンで骨に影 吉田
6376 07/02/25 S・N 髄様がんについて 吉田
6375 07/02/25 KK CT 検査に関して 吉田
6374 07/02/25 K.M. 生検について 吉田
6373 07/02/25 Y.I. 未分化癌の抗癌剤の効果と手術について(HPNo.5987-2) 吉田
6372 07/02/25 K  センチネルリンパ微小転移の場合の補助療法 吉田
6371 07/02/23 A  胸のシコリと漢方薬について 緒方
6370 07/02/23 E 術後のこと 緒方
6369 07/02/23 K  男性のしこりについて 緒方
6368 07/02/23 A.Y.  乳輪下膿瘍の手術について 緒方
6367 07/02/23 ヒロ ナベルミンとカルシウム拮抗剤について 緒方
6366-1
6366-2

6366-3
07/02/23
07/06/16
07/07/18
C.S 母の抗がん剤治療について
母の抗がん剤治療について(2)
母のホルモン治療について
緒方
吉田
加藤
6365 07/02/23 マンモトームで良性判断の場合(HPNo.6344-2) 吉田
6364-1
6364-2

6364-3
07/02/23
07/05/13
07/10/10
M.I.  非浸潤がんの取り残しについて
乳房温存手術後の変化
非浸潤がんの術後の再発について
吉田
俵矢
石山
6363 07/02/23 Y.F. 転移について 吉田
6362 07/02/23 M  術後のホルモン療法の推奨される薬について 吉田
6361 07/02/23 E・K 乳癌・術後半年での肝数値について 吉田
6360 07/02/23 K.Y.  両胸のしこり 吉田
6359 07/02/23 H 放射線治療で終わった場合 吉田
6358 07/02/23 S.S.  抗がん剤について 吉田
6357 07/02/22 K  術後の不安 吉田
6356 07/02/22 K。S。 ノルバデックス 吉田
6355 07/02/22 K 局所再発の治療方針について(2)(HPNo.6339-2) 吉田
6354 07/02/22 M 妻の乳癌治療について(4)(HPNo.6210-4) 吉田
6353 07/02/22 Y.S 術式について(HPNo.5948-3) 吉田
6352 07/02/22 S 乳癌術後の抗がん剤治療について(2)(HPNo.6331-2) 吉田
6351 07/02/21 R.Y.  術後の治療について 吉田
6350 07/02/21 T   血管炎について 吉田
6349-1
6349-2
07/02/21
07/07/06
S  乳房温存術後の補助療法について
温存術+抗癌剤治療後の治療法について
吉田
片山
6348 07/02/21 M.O.  マンモグラフ診断について 吉田
6347 07/02/21 R.S 右腋の下のしこりについて 吉田
6346 07/02/21 O.H. 線維腺腫について 吉田
6345 07/02/21 M.S. 腫瘍マーカーの推移と受けるべき検査 吉田
6344-1
6344-2

6344-3
6344-4
6344-5
6344-6
6344-7
07/02/18
07/02/23
07/03/12
07/04/01
07/09/04
07/11/01
07/12/16
細胞診の結果と今後の治療について
マンモトームで良性判断の場合
乳癌要因の食材について
確定診断が出ない場合の治療について
切開生検
切開生検(2)
今後の治療について
館花
吉田
石川
加藤
徳田
加藤
徳田
6343-1
6343-2
07/02/18
07/03/11
M.T. 再発の治療について
閉経前のホルモン療法について
館花
石川
6342 07/02/18 Y.S 乳管内乳頭腫の手術について(HPNo.5948-2) 館花
6341 07/02/18 断端陽性について 館花
6340 07/02/18 可能な治療を教えてください 館花
6339-1
6339-2
07/02/18
07/02/22
K  局所再発の治療方針について
局所再発の治療方針について(2)
西川
吉田
6338 07/02/18 ホルモンマイナスのホルモン治療効果について 西川
6337 07/02/18 Y.M.  切除断端陽性の局所再発について 西川
6336-1
6336-2
07/02/18
07/03/12
Y.K. 術後療法について
ホルモン療法の副作用
志茂
石川
6335 07/02/18 JFL  血性分泌について 志茂
6334 07/02/18 MK  左右にしこりがあります 志茂
6333 07/02/18 M  病理結果について 志茂
6332-1
6332-2

6332-3
6332-4
6332-5
07/02/18
07/02/25
07/04/26
07/08/05
07/11/01
H.S. 自分の乳癌の認識について
術後三年近く疑問に思っていた諸々の質問
再発・転移の検査について
乳輪近くの皮膚の異常について
今後の治療方針について
志茂
吉田
須田
首藤
加藤
6331-1
6331-2
07/02/18
07/02/22
乳癌術後の抗がん剤治療について
乳癌術後の抗がん剤治療について(2)
志茂
吉田
6330 07/02/18 O.Y マンモトームの確実性について 志茂
6329 07/02/18 M.S.  術後の痛みと治療について(HPNo.6182-2) 川本
6328 07/02/18 N.N. リュープリンSRについて 川本
6327 07/02/18 M  妻の乳がん治療について(3)(HPNo.6210-3) 川本
6326-1
6326-2
07/02/18
07/03/03
TM 検査結果確定について
乳がん検診と妊娠
川本
清水
6325 07/02/18 LC 治療方法について 川本
6324 07/02/15 N.I 乳癌と宣告されました 河原
6323 07/02/15 H.U アリミデックスについて 河原
6322 07/02/15 Y  胸の痛みについて 西川
6321 07/02/15 K  子供の乳頭からの分泌物 西川
6320 07/02/15 E.N ホルモン療法中の更年期症状について(HPNo.4823-3) 西川
6319 07/02/15 T.I. ノルバデックスの副作用による子宮体癌について 西川
6318 07/02/06 予後について 浜口
6317 07/02/06 momo 前回のマンモグラフィーについて(HPNo.6095-3) 浜口
6316 07/02/06 A  ホルモンレセプター 浜口
6315 07/02/06 M.K,  アリミデックスの副作用 浜口
6314 07/02/06 M  左乳管内胞癌 浜口
6313-1
6313-2
07/02/06
07/04/21
M.O. 骨転移について
骨転移について(2)
浜口
首藤
6312 07/02/06 M.A. 術後の痛みについて 浜口
6311 07/02/04 TO  手術を勧められています 浜口
6310 07/02/04 N  <検診>マンモグラフィーで「右乳房腫瘤あり」 浜口
6309 07/02/04 乳がん以外の可能性について(HPNo.6302-2) 浜口
6308 07/02/04 A.S. 術後療法の選択について(HPNo.6228-2) 浜口
6307 07/02/03 M.M. ホルモン剤について 浜口
6306 07/02/03 S  カテーテル治療 浜口
6305 07/02/03 Y.N. 術後ホルモン療法について 浜口
6304 07/02/03 S,N, 術後治療について 浜口
6303 07/02/03 T  非浸潤がんの転移について 浜口
6302-1
6302-2

6302-3
6302-4
6302-5
07/02/01
07/02/04
07/05/05
07/07/18
08/12/10
しこりの大きさについて
乳がん以外の可能性について
術後治療について
抗がん剤の副作用について
対側乳がん
浜口
浜口
須田
加藤
片山
6301 07/02/01 K.T. 再発、転移に対する効果(HPNo.6289-2) 浜口

 

 

No.6400】  07年03月03日  TM
乳がん検診と妊娠(HPNo.6326-2)

HPNo.6326で質問したものです。その後、MRIの結果、特に問題のある所見はなく、妊娠もどうぞとのことでした。ただ、検診は6ヶ月から1年以内にとのことでした。そのときは、そのまま帰ってきたのですが、
1)エコー、マンモで診断がつかないものがMRIでつくということはあるのでしょうか。どの程度安心していいのか? 他の検査を希望した方がいいのでしょうか。
2)妊娠した場合、検診は何をするのでしょうか。(MRI、マンモもするのか?)

よろしくお願いいたします。

1) MRIの乳癌の診断精度はエコーやマンモグラフィー検査ほど高くないと思います。前回の回答にあるように、心配の程度が高いのであれば摘出することが一番だと思います。
2) 妊娠した場合、マンモグラフィーは放射線を使う検査なのでできたら避けた方が良いでしょう。通常はエコーと触診で経過観察します。(文責 清水)

 

No.6399】  07年03月03日  N.T. 
ホルモン治療について(HPNo.5845-2)

HPNo.5845で以前相談させて頂いた者です。回答ありがとうございました。さて、現在は抗がん剤AC投与後にタキソールを選択し、3月末で抗がん剤投与が一旦終了する予定です。今後は引き続きゾラ注射を2年間続けながら、タモキシフェンを追加して治療をする予定です。そこで再度相談ですが、基本的にはタモキシフェン投与は5年間するのが標準と言われていますが、必ず5年間投与をしなければならないのでしょうか? 抗がん剤も経験しているので、妊娠の可能性は高くないのは理解していますが、可能性が少しでもあれば早めに子作りを考えたいと思っています。主治医と良い信頼関係を築けていますが、他の先生の意見も参考にさせて頂きたいので宜しくお願い致します。

乳癌の治療で一番難しい問題です。妊娠のことを考えなければ、35歳以下でリンパ節転移ありという状況では術後化学療法後にゾラデックス2年+タモキシフェン5年が推奨されることは間違いありません。しかし、この場合、だからといって絶対再発しないという保証はありません。逆に、治療を完結して5年後38歳で妊娠できる可能性もあります。一方、妊娠を強く希望されるのであれば、化学療法が終了したところで、全ての治療を中止して子づくりを考えていただくことになります。しかし、この場合も、だからといって絶対に妊娠できるという保証もありません。逆に、内分泌療法をやらなかったからといって必ず再発する訳でもなく、妊娠できて再発もしなかったということも十分考えられます。申し訳ありませんが、適当なアドバイスは難しい問題なのです。ご主人と二人で、どのくらい子供が欲しいのか良く話し合ってください。その気持ちの強さがどちらかの究極の選択をする基準になるのではないでしょうか。もちろん、妥協して、2年間だけゾラデックスとノルバデックスの治療を行って、そこで治療を止めて子づくりにという選択肢もあります。(文責 清水)

 

No.6398-1】  07年03月03日  J.N. 
乳がんと診断されて

昨年9月、勤め先の会社で受診した健康診断(エコー)で異常所見が見つかり、直ぐに都内の大学病院の乳腺科を受診しました(マンモグラフィー・エコー・触診)。『現時点で影のようなものがあり、乳腺症の様です。近年健康診断で同様の所見で訪れる人が後を立たないが、殆ど問題がない事が多い。あなたの場合も今の段階ではがんではないが、明日の事は分からない、それががんです。』といわれました。結局、診断結果が不透明で疑問点が残り、後日、別の病院で11月に再検査を受けました。その際の診断は、『石灰化としこりの影が見られるが、今の段階では針を刺して細胞を取ることが出来ないくらいの小さなものなので、二ヵ月後にまた再診して下さい。』と診断され、今月19日に再診しました。そのときの検査で、「前回と比べしこりと陰が濃くなっているので細胞検査を行うように」と言われ、翌日行いました。その結果、26日に出た結果は、φ9×14oのしこり、クラスXのがんであると診断されました。「3/2 CT、3/7 PET、3/12 骨シンチ」の検査予約をしました。「14日に検査結果がでるので家族と一緒にきてください」といわれています。受診後から体がだるく、微熱(花粉症なのでそのせいかも知れないのですが)と激しい頭痛が続き、がんになってしまったことが頭から離れず、食欲もありません。今まで病気という病気をした事がなく、いきなりがんと宣告され頭の中が真っ白で、現実として受け止めることが出来ないでいるので、精神的な要因なのかも知れないのですが・・・。現状のことや、検査の件もすべて終わるまで約二週間もあり、病状が悪くならないのかも心配です。14日の検査結果を前に、担当医に受診をお願いしても良いものなのでしょうか。(今までの担当医は非常勤で、これからは乳腺科のセンター長に代わるといわれました)
宜しくお願いします。

まずはじめに、9x14mmの大きさのガンであれば通常は第一期であることが多いので、きちんと検査をしてきちんと治療すれば治癒する可能性は高いと思います。次に、ガンという病名を受け入れるまでの時間には個人差があり、時間がかかる方もいます。不安な気持ちが強ければ、主治医の先生に相談するのも一つの方法です。時間をかけて受け入れていくのが良いのでしょうが、受け入れた後で今度は治療について勉強しなければいけません。一方で治療の時間も迫っているので、あまりゆっくりしている時間がありません。ですから、できたらガンであることを早く受け入れて、これからどのような治療が行われるのか十分に予習をして、主治医の先生の話を聞くことが大切だと思います。最初に行うのは手術なのか術前化学療法なのか? 手術は乳房切除か乳房温存か? リンパ節は廓清するのか、センチネルリンパ節生検するのか? 手術の後の放射線治療は? 術後の抗がん剤は?等々。乳ガンの場合、治療が始まると、ガンであることを受け入れることよりももっと難しい悩ましいたくさんの問題の解決を迫られます。ですから、急がす訳ではないのですが、ご家族や主治医の先生、看護師さんなどの協力を仰いで、少しでも早く気持ちを前向きにして、治療に立ち向かってください。(文責 清水)

 

No.6398-2】  07年03月17日  J.N. 
セカンドオピニオン

先日は、有難うございました。昨日、検査結果を聞きに行く為、家族で病院に行きました。その結果、今の所他の臓器及び骨の転移は見当たらないとの事だったのですが、「病理検査でMRIが抜けていて、現段階でその検査を行わないと」と言われました。進行度はあくまでも医師の予測としてT〜U、がんの種類は、細かい泡状のものが右下に点在しているようなので、非浸潤がんと浸潤がんが混じっている可能性もあるといわれました。MRIは非常に混み合っている為、来週に検査を行い、最終的に23日に結果とその後を聞きに行くことになりました。セカンドオピニオンを申し出たのですが、『このような最終結果が出ていない状態ですので、その結果を待ってから他の医師の所へ行ったほうが良いですか?』と聞いた所、『MRIの結果があってもなくても、乳房を切るか、切らないかの判断しかないから、この一週間の間に行けばよい』と言われました。主治医がMRI結果が出ないと今後の診療方針を決められない状態で、このような段階でセカンドオピニオンをして診断がつくものなのでしょうか。ご回答いただければ幸いです。

セカンドオピニオンは今行かれても構わないと思います。セカンドオピニオンはMRIの結果がどうなっても、それぞれの場合(異常のある時とない時)に分けて説明できるはずです。(文責 石山)

 

No.6398-3】  07年03月21日  J.N. 
セカンドオピニオン(2)

お忙しいところ、ご回答頂きまして有難うございました。先日、セカンドオピニオンに行ってきました。
病巣が内側下部にある為、温存は困難。温存をしても切除部分が陥没し、その後の放射線治療により、乳輪・乳首が変形をきたすといわれ、実際に変形した方の写真を見せて下さいました。「乳房温存を希望なら、皮下乳腺全摘術で同時再建する方法しかなく、その場合局所再発率は上がります。もし主治医の先生の見解が全摘出で二次再建しか出来ない、温存法が望ましいといわれた時は、ここで手術をしたほうが良い。一時再建も出来るし、皮下乳腺全摘で見た目も殆ど分からないようにしますから」と言われました。
全摘出すれば、局所再発はしないのでしょうか? また同時再建ではシリコン製インプラントを入れるとの事ですが、安全性や長期間の使用法等が気になります。また、前回回答を頂いた内容『それぞれの場合(異常のある時とない時)に分けて説明』をお願いした所、「MRIの結果は、術方には関係ないので、どのような結果でも術方は変わりません。」と言われました。病理結果と乳房温存は別に考えるものなのでしょうか? 宜しくお願いいたします。

MRIは画像診断ですので、広がり具合を診断するものです。病理診断とは別です。インプラントは海外では使われていますが、永久に使えるとは限りません。破損など途中で再手術が必要な場合もあります。画像上広がり診断がそのような状況であれば妥当な選択と思います。(文責 石山)

 

No.6397】  07年03月03日  MS 
乳がんと乳製品

いつもお世話になっております。非浸潤乳管癌で昨年秋に温存手術をした者です。最近、食生活をより安全な食材でバランスよく取るように心がけておりますが、一般的に乳製品は乳癌にはよくないとされていますので、日常的に摂取していた牛乳などは最近避けるようにしております。毎朝食べているヨーグルトなどの発酵性の乳製品も、やはり避けるべきなのでしょうか? 教えていただければ大変参考になります。よろしくお願いいたします。

乳癌の術後はバランスの良い食生活が勧められます。乳製品をさけることはバランスが悪くなると思います。適当量の乳製品の摂取をお勧めします。(文責 清水)

 

No.6396】  07年03月03日  M 
乳がん検査について

30歳、既婚、出産経験なしです。先日、マンモグラフィー+触診で乳がん検診を受けました。結果はクラス4。右胸の下側に石灰化があるとのことでした(触診は異常なし)。どこの病院へ行っていいのか分からず、とりあえず検診を受けた病院へ行きました。その病院に乳腺科などはなかったのですが、週2回乳腺の先生がいるということで、エコーの検査をしました。しかしそのエコーでは特に問題がなく、「大丈夫です。問題ないですね。半年か1年に一度検診を受けてください。」と言われました。私もその言葉に安心してしまい、そのまま帰ってきてしまったのですが、よくよく考えると、クラス4は要精密検査となっています。この検査でよかったのでしょうか? もしくは、他の病院で再度乳がん検診を受けた方がいいのでしょうか? 特に問題がなければ、半年または1年後に乳がん検診を受けようと思っています。症状等分かりにくいかと思いますが、アドバイスよろしくお願い致します。

クラス4はカテゴリー4のことだと思いますが、おっしゃる通り、カテゴリ−4であれば通常は針生検(マンモトーム)などが考慮されることが多いです。実際のマンモグラフィーを見ていないので何とも言えませんが、マンモグラフィーを借出してセカンドオピニオンを受けた方が良いと思います。ポイントはマンモグラフィーの所見が本当にカテゴリ−4か?カテゴリ−4であればマンモトームなどの検査は要らないのか?(文責 清水)

 

No.6395】  07年03月03日  A 
乳腺摘出後の妊娠について

私の妹は、22歳のときに乳腺膿腫の為、右胸の乳首から下の乳腺を摘出してしまいました。手術をした病院に、「妊娠しても大丈夫なのか」と聞いたのですが、「前例がないので分からない」と言われてしまいました。母乳育児は諦めているようなのですが、妊娠しても大丈夫なんでしょうか? あと、もし妊娠して子どもを産んでからのリスクを教えてください。よろしくお願いします。

乳腺嚢腫の事でしょうか? 全乳腺を摘出することはあまりないと思いますので、残っている乳腺と乳管が繋がっていれば、ある程度の授乳はできると思います。基本的に乳腺嚢腫は良性疾患ですので、通常の検診を必ず受けていただければ極端に心配することはないと思います。(文責 阿部)

 

No.6394】  07年03月03日  E.O. 
術後の化学療法について(HPNo.5709-3

以前術後の化学療法について相談させていただいたのもです(HPNo.5709)。ご親切な回答ありがとうございました。
去年9月の終りから化学療法を始め、CEを3週間ごとに4回、ドセタキセルが3回終わったところです。副作用は、脱毛以外は吐き気もなく、軽い味覚障害ぐらいでしたが、ドセタキセルを2回目後2週間ぐらいから、まぶた、目の下がピクピクけいれんするようになりました。3回目後も1週間ぐらい続きましたが、だんだんよくなってきています。主治医には副作用であろうと言われました。
1) 副作用の説明には、このようなまぶたのけいれんについてはありませんでした。あまり一般的な副作用ではないのでしょうか。
2) 2月21日にドセタキセル4回目をする予定ですが、けいれんが続くようでしたら1週間延期になるかもしれません。これが最後なのですが、もともと再発する可能性が低いので(ホルモン療法のみ82.6%、ホルモン+化学療法90%再発しない)、止めてしまってもいいのではないかと思いますが、どうでしょうか。最後の1回を止めても再発率がぐっと高くなるとも思えないのですが、それとも最後までやったほうがいいのか悩んでいます。よろしくお願いします。

1) 添付文書のその他の副作用に神経・筋症状5%未満の頻度として筋肉痛などと共に<痙攣>の文字はあります。投与後増悪し、終了後徐々に改善するということから副作用と考えた方が良いでしょう。
2) 再発したのであれば画像などで効果を確認できますが、術後補助療法の場合は、今までのデータからの推測になります。最後の1クールを中止することによって82.6%〜90%の無再発のどの位置に入るのかは不明です。後は個々の考え方になりますので、やはり主治医とよくご相談下さい。(文責 阿部)

 

No.6393】  07年03月03日  N 
術後1年での局所再発

ご相談、よろしくお願い致します。1年前に皮下乳腺全摘で乳癌を摘出しましたが、先月局所再発が乳頭の近くの乳腺に発見されました。病理の結果では、前回の内容と同じなので、治療方針(リュープリンとフェアストン)の変更はなしです。今回見つかったガンは前回の手術の時にすでにあったものだそうですが、この場合1年も浸潤してしまっているということになってしまい、とても不安です。(組織所見では14ミリ大出血性nodule。リンパ管侵襲も見られる)
初回の手術後の10年生存率は70パーセントと聞いていますが、1年で局所再発が見つかった人のうち何パーセントの人が遠隔転移するのでしょうか?そういったデーターはないのでしょうか?
乳頭はまだ残しているのですが、半年前からずっとしこりがあります。エコーに写らないので、そのままにしているのですが、それも不安材料です。もともと広範囲に石灰化があり、多発性(初回に3つ、今回も3つ)なので、皮下乳腺するべきではなかったのかもしれません。遠隔転移の検査もした方が良いのでしょうか。治療方針も薬が効いていないのではないかと思い不安です。初回の病理はリンパ節転移なし。ly(+++)v(−)。ER(+)PgR(+)。ハーツー1+。グレード2、年齢42才です。

ly因子の影響で局所再発のリスクは高くなりますが、ホルモンレセプターの状態からは内分泌療法主体で良いと思います。局所の制御に関しては放射線照射の適応はいかがでしょうか?主治医の先生とよくご相談下さい。
局所再発に続発した遠隔転移の18年発生率は放射線治療施行群で6%、未施行群で35%と言うデータもあるようです。(文責 阿部)

 

No.6392】  07年03月03日  M 
血性分泌

お聞きしたい事があります。乳首が急にものすごくかゆくなってきて、掻いていたら、血と膿みがすごく出てくるようになりました。最近は痛くて、かいてもいないのに血と膿みが出てくるのが治りません。何かの病気ですか? とても心配です。

痒み・痛み・血性膿汁であれば恐らく何らかの感染症から乳輪下膿瘍・自然排膿を起こしたのではないかと思います。乳腺科受診が望ましいですが、無理なようでしたら外科でも対応できると思います。また、膿と書いていらっしゃいますが、時々掻き壊した際の浸出液を膿と思っていらっしゃる方もいます。もしかしたら単純な乳輪・乳頭の皮膚炎かも知れません。その際は皮膚科の先生もよく見て下さいます。いずれにしても難治性の場合は組織生検が必要になる場合もあります。(文責 阿部)

 

No.6391】  07年03月03日  W 
非浸潤性乳管がんについて

宜しくお願いします。昨年、検診のマンモグラフィで石灰化が見つかり、温存術を受けました。病理の結果、「DCIS SLNB(−)grade1 ly− v− 断端− ER- PR- Her2−」でした。腫瘍は、右乳房上外側で、2mm、6mm、3mmとすぐ近くに3つあり、連続性はないということでした。ご相談は、まとめると再発予防を含めた術後の補助療法についてです。現在術後3ヶ月になろうとしていますが、積極的な治療(予防)はしていません。放射線は非浸潤がんにはあまり効かないことと、今後のため(再発等)に治療の選択肢を残す意味でしない方が良いのでは、と言う主治医の話でしていません。また、病理の結果からも手術で取りきれていると判断できそうなので、妥当だと考えています。ですが、腫瘍が3つあったことを考えると、手術の部位以外(例えば、乳房の内側とか)にも微小がんがある可能性が高いのではないかと思います。主治医は、「微小癌があっても今の段階では発見できない。だからと言って抗がん剤をしますか?」と言うお答えで、今後は定期検診をすれば良いということでした。
今後またがんが出て来た時には、浸潤がんの確率が高いということを考えても、せっかく非浸潤癌で発見できた今、これで完治にしたいのです。色々考えても結局は確率の話になってしまい、一番は全摘かと思うわけですが・・・。微小癌を発見する方法はないのですか。定期検診で、また非浸潤がんの状態で発見することはできますか? 同じような患者さんはどうされていますか? さらに、非浸潤がんで温存し、補助療法をしない場合のその後は(10年後など長期)どうなのか知りたいです。お願いします。

一般論的な説明になりますが、微小癌を発見する方法に、これさえ行えば完璧と言う方法はありません。やはり、マンモグラフィや超音波、時にはMRIなどでフォローするしかないと思います。年1(〜2)回程度の定期検診で、いきなり進行状態で発見されることはまれだと思います。非浸潤癌もしくは微小浸潤癌の状態で見つかる可能性も十分あります。
放射線照射を行い経過を見ることもありますが、少なくとも積極的な化学療法・ホルモン療法の適応はないと思います。当院では乳房温存術後半年程度でMRIを取り、これをベースラインにして年1回程度撮影比較することが多いです。その他にも年1回程度のMRIとMMG・USなどでフォローするようにしています。
非浸潤癌を手術のみで治療した場合は5〜40%に温存乳房再発が見られるという話を聞いたこともありますが、考え方は様々です。主治医とよくご相談下さい。(文責 阿部)

 

No.6390】  07年03月01日  F.T. 
乳がん再発治療と胃がん(2)(HPNo.2232-11)

ご回答ありがとうございました。再度質問させて下さい。乳がん、胃がんの両者に有効とされている抗ガン剤での治療が考えられるということですが、現在主治医から出されている乳がんの治療の継続で胃に関しては経過観察をしていくという治療内容に関して、治療の一つの選択肢として考えてよいのでしょうか。現在の治療の継続で乳癌、胃がんとも症状が安定してくれていたら嬉しいのですが・・・。宜しくお願いします。

胃がんか乳癌の転移かというのは鑑別が非常に難しいもので、胃がんと言われたから直ちに方針を変えないで今まで通りの治療を続け経過をみるのも良いと思います。しかし胃の病変だけがすすむようでしたら、先にあげた抗癌剤等を使わざるを得ないと考えます。(文責 吉田)

 

No.6389】  07年03月01日  Y.S. 
術前化学療法とセンチネルリンパ節生検法について(HPNo.6264-2)

以前HPNo.6264で相談したものです。その節はすぐご回答頂き、ありがとうございました。針生検の結果待ちの不安の中、速やかな回答はそれだけで安心させていただきました。その後針生検の結果は、残念ながら浸潤乳がん。ステージUa(転移がなければ)、ホルモン受容体は陽性、ハーツーは0と診断されました。大きさは3センチ弱、右乳頭の真上あたりです。「腫瘍の大きさから手術後にも抗がん剤治療が必要なので、術前化学療法を行うことにより実際の治療効果を判定できるし、腫瘍が小さくなれば整容性の優れた手術ができる可能性がある」との説明を受け、先日1回目の抗がん剤の投薬を行いました。そこで質問ですが
1) 化学療法はCE+タキサン療法です。「3週間に1回エンドキサン600mg/m2 、エピルビシン80mg/m2 を3週間に1回、合計4回。その後ドセタキセル70mg/m2 3週間に1回、合計4回」の約6ヶ月間です。こちらの化学療法は閉経前35歳の私にとって効果は期待できるのでしょうか。効果が出ない場合は他の薬もあるのでしょうか。
2) リンパ節の転移はCTの結果からみると見受けられないとのことですが、私は造影剤が使えないので心配は残ります。術前化学療法を行った場合は、センチネルリンパ節生検は行えないのでしょうか? 手術をしてリンパ節転移が疑われる場合は腋かリンパ節郭清になってしまうのでしょうか。 

宜しくお願いいたします。

1) 術前化学療法にはいろいろな薬剤が使用されていますが、どの方法でも70~80%以上の効果が期待できます。腫瘍が増大するなど効果がない場合、一般的には他の方法に変更することはせず、直ちに手術を行うようにいたします。
2) 術前化学療法を行った場合、センチネルリンパ生検は行わず化学療法に反応せず残っている癌の程度を調べるため郭清を行なうのが普通です。(文責 吉田)

 

No.6388】  07年03月01日  K  
鎖骨のすぐ下に筋肉のかたまりのような固いしこり

私は32歳未婚の女性なのですが、つい先日鎖骨のすぐ下に筋肉のかたまりのような固いしこりを発見しました。力を入れると出て来て、力を抜くとどこにあるのか分からないのですが、両方全く同じように出ます。大きさは両方指3〜4本分位で、触ると分かるのですが、見た目ではほとんど分からないです。仰向け状態でも触ってみましたが、その状態だとまったく無かったです。痛みなども全くありません。
鎖骨の下のしこりのようなものの痛みは全くないのですが、昨年10月に卵巣腫瘍の手術を受けてから、多少のずれがあったものの生理は毎月きていたのですが、今月9日に来る予定だったのが遅れています。19日辺りから生理前にいつもある、胸の張りや痛みはありました。今現在は張りはほとんどなくなり、乳房を強めに掴んだ時に多少痛む位なのですが、鎖骨の下のしこりのようなものとは関係あるでしょうか? それと、もし乳癌などのしこりではなかったとしても、マンモグラフィなどの検査は何歳位から受けるのが妥当なのでしょうか? お忙しいとは思いますが、ご意見お聞かせ下さい。よろしくお願いします。

両側の筋肉の塊のようなものは、大胸筋などの筋肉そのものではないでしょうか? 生理前の胸の張りや痛みは、程度の差こそあれ誰にもあることで鎖骨の下のしこりとは関係ないと思います。通常検診では35歳以上の方にマンモグラフィを行っております。メールの記載だけでは判らないこともありますので、気になるようでしたら一度乳腺の専門外来を受診して下さい。(文責 吉田)

 

No.6387】  07年03月01日  N
子供を希望する場合の術後の薬剤療法について

初めてご相談させていただきます。私、昨年11月に乳がんと診断されまして、今月手術予定の41歳6ヶ月です。現在子供はおりませんが、今更ですが子供がほしいと思っております。エコーによる腫瘤径は約8×7×6mm、それに乳管内進展と思われる4mmの2本のカニの爪状のおまけが付いている乳頭腺管癌の疑いとのこと。リンパ節転移はなく、MRI等でも限局性だろうということです。先日針生検の結果、グレード1との事でした。このままでいけば、術後は放射線+ホルモン療法(ホルモン感受性は見ていないが、+だと仮定して)の可能性が高いといわれました。ただホルモン療法は長くなるので心配です。また抗がん剤と閉経については少しですがデータが出ていますが、ホルモン剤については、データを見つけることが出来ません。そこで質問ですが、
1) 術後ホルモン療法の際の私の年齢での閉経や、無月経になる確率について、教えてください。(出来れば薬剤別の違いについてもお願いします)
2) 時間をあまりかけられないので、ホルモン療法を短期間やる。あるいはリュープリン等を併用して(卵巣保護のため)抗がん剤をやるのがいいのか。
3) その場合は抗がん剤は何がいいのか迷っています。

すいませんが、アドバイスをお願いします。

1) あなたの年齢で受けるホルモン療法はタモキシフェンかゾラッテクス、+タモキシフェンということになりますが、前者は5年間、後者は2年間行った後さらに3年間タモキシフェンを服用することが標準です。データーがなく不正確ですか、前者の場合閉経となってしまうことは少ないですか、無月経となることは10-30%あると思います。後者の場合は治療後半数近くは無月経となると思います。
2) ホルモン療法を短期間でやるのはあまり意味がないと思います。リュープリンなどを使用して化療をやるのが良いと思いますが、この方法の評価はまだ定まっていないと思います。
3) 化療後も生理が続くことを期待するのであれば、ACが良いと思います。無月経となる率はAC後40%弱、CMF後70%です。他の化学療法はデータがありません。(文責 吉田)

 

No.6386】  07年03月01日  T
抗癌剤について

化学療法として次回からはCPA・アンスラサイクリン・TAXANが始まります。前回まではCE療法でした。前回と比べると、どちらの方が強いのでしょうか? また、アレルギー反応が出る場合があると説明を受けましたが、どのような症状が出るのか、またどの位の割合で出るのでしょうか? 宜しくお願い致します。

CPA・アンスラサイクリン・タキサンを同時に行うTACは使用する各薬剤の量にもよりますが、一般的に一番強い化学療法です。それだけに副作用も強く皮膚の発赤や発疹などのアレルギー反応が出現することもあります。あまり経験がなく、その出現頻度はわかりません。しかしステロイド剤を併用することで、かなり軽減することが出来ると思います。(文責 吉田)

 

No.6385】  07年02月26日  T
ノニ

乳癌で今ホルモン剤を飲んでいますが、ノニを飲んでも良いでしょうか。癌に良いと聞いたのですが、本当に効くのか、また他の薬に影響がないのか、お聞きしたいのです。

残念ながら「ノニ」というものを知りません。恐らく健康食品の一種だと思いますが、コメントが出来ません。癌に良いといわれる健康食品は多数存在いたしますが、どれも科学的根拠がはっきりしません。科学的に効くことがはっきりしているものは薬として認可されています。主治医とよく相談してからにして下さい。(文責 吉田)

 

No.6384】  07年02月26日  S.N
マンモグラフィーの頻度について

いつも参考にさせていただいています。50歳、出産経験なしです。いつも乳がん検診ではマンモグラフィーの判定がお医者さまによって3だとか4だとか言われています。針生検やマンモトームも薦められていますが、現時点ではいずれも行っておらず、今のところエコーとマンモグラフィーによる経過観察をしていただいています。お医者さまによって判定が異なるため、実は2ヶ所のお医者様に診ていただいている状態です。そこで、ご相談させていただきたいのです。
今度A病院で受けるマンモグラフィーはB病院で受けてから5ヶ月しか経っていないのですが、マンモグラフィーはこれくらいの頻度で受けてもいいのでしょうか? 今後の経過観察をA病院にするかB病院にするか決めなければならないとは思っていますが、A病院でのマンモグラフィーの予約が迫ってきているので、5ヶ月の間隔でマンモグラフィーを受けても良いものかアドバイスいただければ幸甚です。よろしくお願いいたします。

マンモグラフフィは頻度の高いものではありませんが、それ自体発癌の要因となるものです。一般の検診では2年位間隔をあけるようにするのが良いと思います。あなたの場合カテゴリー3あるいは4と言われているのに、何故針生検やマンモトームの検査をうけないのでしょうか。A病院とB病院の医師は2箇所で同様な検査が行われていることを認識しているのでしょうか。今度受診したときに5ヶ月前にマンモゲラフィを他の病院で受けていることを告げて、その先の検査(エコー、MRI,針生検等)を受けることが大切だと思います。(文責 吉田)

 

No.6383】  07年02月25日  M 
病理についての治療法について

06年12月 1.3cmのステージ1で温存手術をし、放射線25回が終りました。病理は、ホルモンR両方共(+++)、断端(-)、Her2(-)、グレード2、脂肪・リンパ管(+)、脈管(-)でした。リンパ節転移もありません。抗癌剤の予定はありません。ホルモン注射は始めており2年、経口で3年間と聞いております。グレード2は中リスクですが、ホルモン強陽性のため抗癌剤は使用しないと受けとっていて良いのでしょうか? 早期癌なので再発率は低い、予後も大変良い方だと聞いておりますが、主治医になぜ抗癌剤をしないのか聞いてみる必要がありますでしょうか。

リンパ節転移がないこととホルモン感受性が強陽性であることが大きな理由でしょう。年齢的なことがあるかも知れません。気になるのでしたら主治医に一度聞いてみて下さい。(文責 吉田)

 

No.6382】  07年02月25日  Y.N. 
局所再発後の治療方針について

術後1年で皮下乳腺全摘の残った乳腺に局所再発しました。術後補助療法はリュープリンとフェアストンを1年続けています。局所再発後もリュープリンとフェアストンの変更はしないそうです。効かなかった薬をこのまま続けても良いのでしょうか。

局所再発の詳細がはっきりいたしませんので何ともいえません。主治医とよく相談して下さい。(文責 吉田)

 

No.6381】  07年02月25日  F
転院について

娘の病院のことで初めてメ-ルします。去年12月に都内の病院で乳房温存術をしました。 2/13よりホルモン療法がはじまり、放射線治療もやることになっております。通院が大変なので、県内のがんセンターでやる予定です。病院から紹介状をもらいに行くことになっています。しかし、前回断られた経緯があります。その時は抗がん剤治療を1回やった後だったからでしょうか、「治療方法が違うとか、3ヶ月待てば診てあげる」と言われ、受け入れてもらえませんでした。娘は「職場に近いので、がんセンターでやりたい」と強く希望しております。私は、また断わられたらと不安でいっぱいです。どのようにお願いしたら受け入れてくれるのでしょうか? 途中からだと無理なのでしょうか? 何とか近くの病院で治療したいのですが、よろしくお願い致します。県内の癌センターでの治療は放射線治療のみですので、よろしくお願い致します。

病院により多少の違いがあるかもしれませんが、きちんとした紹介状があれば大丈夫なはずです。心配しないで行ってください。(文責 吉田)

 

No.6380】  07年02月25日  S.H.   
術後三年近く疑問に思っていた諸々の質問(HPNo.6332-2)

HPNo.6332で質問させて頂いた者です。ご回答ありがとうございました。引き続きいろいろな質問をさせてください。何年間も疑問に思っていて、なかなか診察時間に聞きにくい事ばかりで、ずっと解決しないまま残っています。よろしくお願いします。
1) 現在3ヶ月ごとの受診時に、触診と血液検査を受けています。手術前の検査でも腫瘍マーカーはマイナスだったのですが、再発の指標として腫瘍マーカーだけで十分なのでしょうか?(年に一度は、マンモ・肺のレントゲンなど受けています。)
2) 腫瘍マーカーに反応するかどうかは癌の種類によって決まるのでしょうか。どういうタイプの癌かがわかれば、腫瘍マーカーを重視していて良いのか、腫瘍マーカーはあまり当てにならなくて、もっと他の検査を積極的に受けていった方が良いのか、わかるのでしょうか?
3) 全摘手術をした側の胸、脇、肩のあたりなどが時々痛みます。手術後二年間ぐらいは術後のせいかなと思っていましたが、しばらくおさまっていたのが、最近また気になるぐらい痛む事があります。これは再発による可能性があるのでしょうか? あるいは術後の後遺症のようなもので、ずっと続いても気にしなくてよいものなのでしょうか?
4) 手術後のゾラテックスの注射を始めて早々に、頭の思い感じや耳鳴り(耳というより頭)に気付きました。そのときは心配になって、頭のCTを撮ってもらって異常なしだったのですが、ゾラテックス終了後も、重い感じはなくなったものの、耳鳴りは変わらず続いています。ノルバデックスの影響があるのでしょうか? それとも脳転移の検査などを受けた方がよいのでしょうか? 骨シンチは半年前ぐらいに受けていますが、頭のCTは二年半受けていなく、MRIは一度も受けたことがありません。耳鼻科を受診するべきなのでしょうか?
5) 再発中リスク群というのは、目安として再発率がどれぐらいと心構えをしていたらよいのでしょうか?

1) 術後どのような検査をどのくらい行うかは決まっておりません。神経質に検査を行えばキリがありません。CT検査などのやり過ぎによる二次癌の発生の問題もあります。しかし腫瘍マーカーだけでは十分とはいえませんので、1〜2年に一回ぐらいは骨シンチやCT検査など行うと施設が多いようです。
2) 腫瘍のタイプと腫瘍マーカーの関係は、はっきりしていないのが現状です。従って再発の検査として他の検査も必要です。
3) 再発の可能性は否定できませんが、通常再発は無症状で起こることが多いと思います。受診した際に主治医に相談してください。
4) ノルバテックスにより耳鳴りがすることは考えにくいです。耳鼻科を受診すべきです。
5) 5~20%位でしょう。(文責 吉田)

 

No.6379】  07年02月25日  F.T. 
乳がん再発治療と胃がん(HPNo.2232-10)

HPNo.2232で相談をさせていただきました。再度相談をお願いします。ホルモン療法で再発治療を進めてきました。治療内容は16年〜18年3月 ゾラデックス+タスオミン、18年4月〜18年12月 ゾラデックス+アリミデックス、19年1月〜 アリミデックスのみ。脈絡膜、骨転移は特に症状が悪くなることはなく、日常で生活に支障はありません。声帯麻痺については、リハビリ・声帯注入術を受け、だいぶ声も出ています。NCC-STー439のみ数値が高く、2月の検査では35でした。3年間休職をしていましたが、この4月から職場復帰をする予定です。そんな状況の所、胃ガンと診断を受けました。胃に転移があったので、胃カメラ検査を半年に1回ずつ行なってきました。今年の胃カメラ検査で「乳がんからのものではなく胃ガンでしょう(断定はできないが)」との診断を受けました。3年前も本当に乳がんからの転移なのか、非常に不安でセカンドオピニオンも受け、相談室にもお世話になりました。今後の治療は、「胃については乳がん再発治療をしているので手術は対象にならない、現在の治療を継続し、半年ごとに胃カメラで経過をみていきましょう」とのことでした。また別のがん、気が重くなっています。今後の治療として、どのような治療が考えられますか。脈絡膜、骨転移は胃ガンからということは考えられないでしょうか。もしかしたら乳がんは転移してなかったのかな等と、しろうとながら思ってしまったり・・・。宜しくお願いします。

胃癌が脈絡膜や骨転移を起こす可能性は否定できませんが、骨は乳癌の転移として非常に多い場所ですし、脈絡膜も時に乳癌が転移することで有名です。経過からみて乳癌の転移と考える方が素直です。胃癌と乳癌の両方の治療を行うのは非常に難しいと思いますが、両者に有効とされている抗癌剤(TS-1やパクリタキセル)などで治療を行うことが考えられます。(文責 吉田)

 

No.6378】  07年02月25日  M.N. 
要精密検査

2月初めに人間ドックのマンモグラフィにて石灰化があるとの事で要精密検査、「左)領域性石灰化 一部石灰化集簇」と書かれていました。実は4〜5年前に乳癌検診で一度マンモグラフィをしてみたらと勧められ、したことがあります。その時も左胸に石灰化があり、乳腺エコー・細胞の検査(クラスU)をし経過観察していました(年に1度乳腺エコー)。そして一昨年「もう4年目だし別に変化もないから・・・いいでしょう」と言われ、去年はエコー検査をしませんでした。そこで、去年エコー検査もしていないし、年齢も年齢なのでマンモグラフィをしたら要精密検査となったのです(エコー検査していた病院と人間ドックにかかっている病院は別の病院です)。
そこで、質問なのですが
1) 石灰化は一度なったら消えない?なくならないものなのでしょうか? (来年もマンモグラフィをしたら同じように写るものなのですか?)
2) エコー検査をしていた病院か、人間ドックを受けた病院、どちらでもう一度精密検査を受けたらよいのでしょうか? エコー検査をしていた病院では、私の4年間の記録がありますので、人間ドックを受けた病院からマンモグラフィのフィルムを借りていった方がいいのかな?と考えておりますが、それは可能な事なのでしょうか?
3) マンモグラフィの画像だけで、良性悪性の判断は出来るものなのでしょうか?

以上、お忙しいところ宜しくお願いします。

1) 石灰化はなかなか消えないと思います。しかし良性のものでは長い間に消えるものもあります。悪性のものは一般に徐々に増えるものと考えられますが、化学療法を行うと消えるものあります。
2) どちらでも構いませんが、エコーの検査を受けていた病院の方が良いでしょう。勿論フィルムは借りられると思います。
3) マンモグラフィだけで良悪性の判断が可能なものもあります。しかし通常はマンモグラフィの所見を裏づける検査を行う必要があります。領域性石灰化一部集簇というのは細胞診などの検査が必要でしょう。(文責 吉田)

 

No.6377】  07年02月25日  G 
レントゲンで骨に影

初めてメール致します。よろしくお願い致します。2年ほど前(母61歳、閉経後)、左胸に乳癌らしき細胞があるので、念のため切除手術を大学病院で受けました。その先生がおっしゃるには、『多少石灰化がみられたので非浸潤癌かもしれない』とのこと。大きさは2cm弱だったと思います。一応、リンパも調べて転移が見られないので、とりあえずは大丈夫だろうということを言われました。その後、放射線療法・定期健診をうけています。この間、母は腰が痛いので病院でレントゲンを撮った所、骨に黒い影のようなものが映っていたとのこと。先生からは『癌かもしれないし、違うかもしれない。様子を見て、1ヵ月後にMRI等の精密検査をしますので。』と言われたそうです。私は最初にリンパ転移してから他の所へ転移すると解釈していたので、困惑しています。また、離れて暮らしているのでとても心配です。
もし転移だとしたら、これからどのような治療法・手術があるのでしょうか? また、転移でなくても手術をする可能性がでてくるのでしょうか? その他に考えられる病名・症状はどんなものがあるのでしょうか? 母のことなのに詳細な状態・数値がわからず、勉強不足ですみません。ぜひご回答お願い致します。

もし乳癌の転移であれば化学療法(抗癌剤の点滴)やホルモン療法などと、骨転移の進行を抑えるためにビスホスホネート製剤による治療が行われるでしょう。痛みが強い場合は放射線治療が有効です。転移巣が神経を圧迫して麻痺が出現すれば手術が行われることもあります。転移ではなく骨原発の腫瘍のことが考えられますが、この場合診断確定のため骨組織の生検手術が必要です。いずれにしてもMRIの結果を見てからになるでしょう。(文責 吉田)

 

No.6376】  07年02月25日  S・N
髄様がんについて

乳がんで髄様がんと診断されたものです。49才です。子ども二人、母乳のみ。初潮年齢は14歳。閉経後約一年。ホルモン剤は飲んでいません。母、姉二人、親戚にも乳がん患者はいません。セカンドオピニオン、サードオピニオンを求めたのですが、まだ手術の決心がつきません。お忙しいとは思うのですが、ご意見をお聞かせ願えますでしょうか? 昨年10月末より、以前から感じていたしこりが大きくなり始め痛みだしました。11月にマンモと細胞診を受け、class2、線維腺腫であろうという診断(しこり2cm弱)。12月になっても痛みが増すようで、もう一度細胞診検査→class5。1月中旬に別の病院にて針生検→2月初め髄様がんと判明(しこり 1.1cm)。1月末MRI、CT検査の結果、リンパへの転移の可能性は低いとのこと(しこり 0.95cm)。現在、しこりがどこにあるか探さないとわからないくらいですが、押すと痛みがあります。左の首、肩、脇あたりも肩こりのような痛みがあります。
2月中旬にセンチネルリンパ生検を受け、腫瘍周り2センチを含む範囲を切除の手術予定でしたが、先生にもう少し様子を見たいと告げると、針生検の結果から切らずにホルモン療法も可能かもという返答。今週もう一度、相談をするのですが・・・。12月末より5週間、フルツロン、エンドキサンP、プロゲストン(家族で二人脳梗塞を起こしているため、血栓症の副作用があると知り、最初の二週間のみ服用)を服用していますが、服用期間中に行った針生検の結果でホルモン療法等が効くかどうかはっきりとわかるのでしょうか? 一旦2センチにまで大きくなったガンが、今現在何の治療もしていないのに小さくなっている理由がわかりません。お医者様が言うには、以前に飲んでいた薬がまだ効いているのでしょうと。ネット上でいろいろ調べて、髄様がんはかなり特殊であると知り、資料が乏しいかったのですが、以下の原則等をみつけました。

@外科腫瘍学(がん治療学)の原則http://kawa2000.at.infoseek.co.jp/menu2.html
『小さな管状癌や髄様癌(乳癌の特殊型)では、局所切除のみで充分であり、放射線照射と腋窩郭清は省略可能である。対照的に、腫瘍径の大きな組織学的異型度の悪い乳癌では充分な治療が必要である。腫瘍径1cm以下のマンモグラフィで発見された管状乳癌に、乳房切除術やリンパ節郭清、放射線照射をおこなうことは、原則論に固執したものであり常識的な対応ではない。』
Aあまり悪くない乳がんもあると聞いたのですが。(埼玉医大・竹内英樹)
基本的に乳がんである以上すべて悪性です。しかし,実際には性格によってかなり違いがあり,人間にたとえると,同じ悪い人といっても万引きの常習犯から殺人を犯した極悪人までかなり幅があるのと似ています.その中でも比較的おとなしいといわれているがんをあげてみますと,まず非浸潤がんは前の項でふれたように転移の可能性がきわめて低いと言えるでしょう.また種類としては髄様がんや粘液がんとよばれるものもおとなしいとされています.しかし最近では,がんの種類という垣根を越えた細かい性格分類によって議論されることが多くなっており,なかでも再発の危険性が高い性格として,顕微鏡でみた顔つきが悪いものや 女性ホルモンと無関係のもの,HER2(ハーツー)たんぱくが現れているもの,リンパの管に噛みついているなどの要素が挙げられています.いずれにせよ乳がんである以上,悪性であることに変わりはありませんので少しでも早い段階で発見し,適切な治療をうけることが最も重要です.
http://www.sbccsg.org/ippan.html 埼玉乳がん臨床研究グループ

もし、手術するなら腫瘍の部分だけを取り出して詳しく調べてもらって、その後の事を決めたいと思うのですが、それは現在のがんの手術としてはあり得ない方法なのでしょうか? お忙しい中、長々としたメールで申し訳ありません。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

確かに乳癌の中で髄様癌はおとなしい癌ですが、それは手術を行った成績が他の乳癌よりも良好であるということから来ているものであり、手術をせずにそのままにしておいたり、腫瘍だけ取った場合、どのようになるかは分かりません。既に針生検が行われており、ホルモン感受性やHRE2は判っていると思います。腫瘍の部分だけとっても周囲への浸潤の程度は判りません。やはり周囲組織を含めた乳房部分切除を行うべきと考えます。(文責 吉田)

 

No.6375】  07年02月25日  KK
CT 検査に関して

34歳の女性です。先日左胸にしこりがあり、乳腺科にて精密検査を受けました。その結果、マンモグラフィでははっきりとした影が認められなかったものの、超音波検診にて、1.9cmの腫瘍が発見されました。その際、先生からは詳しく説明がなかったのですが、次回の検査として、腫瘍マーカーとCT検査を行なうこととなりました。調べてみると、CT検査は主に乳癌と確定した後、その転移などを見るために用いられる、とのことです。私の場合には、乳癌の可能性が高いと考られますでしょうか。ご返答頂けましたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

乳癌の可能性が高いと考え腫瘍マーカーとCTを行うのだと思います。(文責 吉田)

 

No.6374】  07年02月25日  K.M. 
生検について

はじめてメールさせていただきます。今年1月に右胸下部に数個のこりこりとしたしこりを見つけ、様子をみていて消えませんでしたので、2月20日に外科でみていただきました。マンモグラフィの結果、心配していた右胸には異常がなく、しこりも乳腺が硬いだけだと言われました。しかし、左胸の乳首の上部にいくつかのカルシウムの沈着が固まって写っており、しこりは今のところないが、カルシウム数個が固まっていることから悪性のものも考えられるので、3月の上旬にMRI(造影剤)をすると言われました。それで悪性の可能性が高くなれば細胞をとって調べましょうと言われました。帰ってから色々調べてみると、普通MRIをするのはすでに癌ときまって、癌の広がり具合などを見るときに使われるとありました。マンモグラフィで石灰化像が見つかった場合、MRIよりも生検の方が先のことが多いようですが、このような場合もあるのでしょうか。ちなみに、この病院にはマンモトームはないようです。それと、生検となった場合、生検をすることにより、悪性のものがちらばってしまって転移する可能性はないのでしょうか。実は、私の母も乳癌で細胞診、生検と検査をして、「ごくごく初期の癌です」と言われながら、4年後には骨や肝臓などに転移して亡くなりました。生検をしてから4日後に手術でしたので、それで癌細胞がちらばってしまったのではないかとずっと思っております。病院によっては手術の準備をしてから生検をして迅速検査をして悪性のものなら即、手術にきりかえると聞いたこともあり、また、生検による転移の可能性は否定できないと書かれておられるドクターもおられたので、自分の場合も正確な判断をしていただきたい反面、生検に対する不安もあるので、どうしたらいいのか悩んでおります。それから、左胸の肋骨のあたりが痛いときがあるのですが、骨転移の可能性もありますか。3月上旬まで日数があって、あれこれ考えてしまって不安になっております。勝手な思い込みかもしれませんが、どうしても母のこともあり、先生にご相談させていただきたいと思い、メールさせていただきました。
1) MRIで確定診断はできるのでしょうか。(良性といわれた場合、生検をしなくてもいいのでしょうか。)
2) 悪性のものの可能性があって生検となった場合、転移との関連はあるのでしょうか。
3) 悪性のものでも、ごくごく初期ですといわれておりますが、ごくごく初期でも骨転移など転移がある場合もあるのでしょうか。

色々たくさんご質問させていただいて本当に申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。   

1) MRIで確定診断はできませんが、かなりの程度まで癌らしいということはわかります。良性といわれた場合、様子観察していくことになるでしょう。
2) 昔はあなたのメールにあるようなことが言われましたが、現在では生検によって正確な診断を行い、早く治療を行うことのほうがメリットが大きいと考えられています。関係はあるかも知れませんが、実際上問題とはなりません。
3) 乳癌の場合、初期といっても非浸潤癌の場合と浸潤癌で初期の場合があります。前者で転移を起こすことは非常にまれですが、後者の場合は時に骨転移などを起こします。(文責 吉田)

 

No.6373】  07年02月25日  Y.I.
未分化癌の抗癌剤の効果と手術について(HPNo.5987-2)

【No.5987】未分化の癌についてで、質問いたしました。この経過と今後の手術などについて、再度アドバイスをいただきたく、メールさせていただきました。42歳、12歳と8歳の子供がいます。前回も早々にアドバイスをいただきまして、ありがとうございました。お礼が遅くなり失礼いたしました。
その後、11月24日から3週間ごとにCEFを4回行い、リンパ節の腫れが縮小傾向になったので、2007年2月よりタキソール毎週に変更し、現在タキソール2回を終了したところです。現在は都内のT医学部付属病院に転院して、外来で抗癌剤治療をしていただいていますが、最初は近所の救急指定病院の乳腺外科で検査をしていました。その最初の病院でリンパ節生検していただいたことにより、未分化細胞癌であることがわかりました。しかし、どこから細胞が転移してきたのかわからない原発不明でした。転院したT医学部付属病院で、さらに検査をしたのですが、結局、原発はわからなかったため、いちばん可能性の高い乳がんのリンパ節転移として、CEF抗癌剤治療を始めました。病院を転院してからかなり間があいていたので、2月16日に最初にかかっていた乳腺外科の先生にも抗癌剤投与後の経過をエコーで見ていただいたところ、無数にあったリンパ節の腫れが、脂肪の塊との区別が難しいくらいにまで消滅していることがわかりました。
そこでご相談なのですが、最初の病院の乳腺外科の先生は、今後の手術で右乳房全摘出が標準治療になるとのお話でした。しかし、2月21日にT医学部付属病院の先生に、手術についてお聞きしたところ、現在乳房にはしこりが見当たらないので、乳房の全摘出には意味がないとのお話でした。だから手術はリンパ節を中心に染色しながら、がん細胞を切り取る手術になるとのことでした。私としては、やはり乳房を切らないほうが良いのは当然なのですが、今後の再発の可能性も含めて、全摘出の方が良いのかどうか、決断できすにおります。現在かかっているT医学部付属病院での手術になりますが、今回はじめて2人の先生のご見解が分かれたので、手術についてのアドバイスをいただけると助かります。まことに勝手なのですが、手術が3月半ばに迫ってきていますので、出来るだけ早めにアドバイスをいただけると助かります。よろしくお願い申し上げます。

腋窩リンパ節に原発不明癌が存在した場合、乳癌として治療することはよくあります。手術する場合も乳房に病変がなければ、リンパ節だけとって様子を見ていく場合のほうが多いようです。標準的な方法というのはありませんが、わたしもリンパ節を切除し更に詳しく検討し化学療法を加える方が良いと思います。(文責 吉田)

 

No.6372】  07年02月25日  K 
センチネルリンパ微小転移の場合の補助療法

38歳、4歳児の母です。1月に左乳房全摘+広背筋再建をしました(3年前には右乳房温存をしています)。センチネル術中診断で陰性となり(0/2)、リンパ郭清しませんでしたが、病理所見でセンチネルリンパに1.6×1.1mmの微小転移とITC散在という結果が出ました。微小なので追加で郭清するということはせずに、抗癌剤治療をするということですが、放射線治療をする必要はないのでしょうか。抗癌剤はタキソテール+エンドキサンを3週間毎に6クール、ハーセプチンを約1年の計画です。陽性だったセンチネルリンパの先のリンパにも転移してたのではないかと、後味の悪い不安な気持ちです。放射線治療の必要性についてのご説明をよろしくお願いいたします。

センチンネルリンパ節に微小な転移が見つかったとのことですが、照射を行えば脇の下のリンパ節再発の危険性は低くなりますが、生命予後は変わらないでしょう。現在リンパ節郭清の意義は局所のコントロールということよりも遠隔転移の予測ということの方がはるかに大きいとされています。腋窩リンパ節の再発は非常に稀です。提案された化学療法とハーセプチンを受けるようにすれば、放射線治療必要はないと思います。(文責 吉田)

 

No.6371】  07年02月23日  A 
胸のシコリと漢方薬について

初めて相談させて頂きます。36歳女性、未婚です。今の治療に至った経緯をお話します。現在、アレルギーと体を強くする為の体質改善の目的で漢方薬を処方されています。持病は、様々なアレルギー、胃腸が弱い、子宮内膜症、痔、便秘気味、胸のシコリ(2件の病院でマンモグラフィー、超音波、触診をして頂いたところ、マンモグラフィは真っ白で判定不可。多分乳腺症か乳腺腺種だから放っておいて良いとの事でした。)です。去年から、「桂枝茯苓丸料」「補中益気湯」「乙字湯」飲んでいて、生理前でも多少の胸の張りや痛みはあるものの、調子はまぁまぁだったのですが、次から次へと病気が出てきたので、医師から「このままでは薬が増えるだけ」と言われ、漢方薬に詳しい病院を紹介されました。紹介された病院で処方された「当帰芍薬散」「六君子湯」を飲んだ所、胃腸の痛み、便秘、痔の悪化、胸が2サイズも大きくなり、胸のシコリも大きくなり、痛みも強いので薬を変えてもらいました。(生理前と言う事もありますが、ザクロのサプリメントを摂った時以外に、ここまでシコリが増えたり、痛みが出る事はありませんでした。左胸にシコリがあるのですが、元々左胸のが小さいのに、今回は左胸のが大きくなっています。) 
そして現在「加味逍遙散」「桃核承気湯(一日一袋のみ)」「猪苓湯合四物湯」を飲んでいますが、便は出る様にはなりましたが、下剤を飲んでいる様な出かたです。胸のしこりと痛みはそのままです。以前ザクロのサプリメントをとり、今の様に胸のしこりが大きくなり、痛みが酷かった時、婦人科で「乳腺症や内膜症がある人はエストロゲンというホルモンを採り過ぎてはいけません」と言われました。「加味逍遙散」や「当帰芍薬散」は子宮内膜症に良いと聞きますが、胸のシコリには悪影響を及ぼすのでしょうか?
お忙しい所申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

漢方薬は、いくつもの生薬成分がふくまれていて漢方を専門に勉強をした医師でないとなかなか理解や処方ができません。おそらく、現在の乳腺を専門にしている医師で漢方薬まで熟知した医師は非常に少ないと思われます。漢方を内服して乳腺に影響が出たということは、女性ホルモン様の働きをする成分が含まれているか、卵巣の働きを促進する成分が含まれているかのどちらか、または両方なのだろうくらいまでしか私はコメントできません。ザクロや大豆には、植物性エストロゲン(phyto-estrogen)が含まれていて、これがエストロゲン様の働きをするといわれています。乳腺が張る原因の一つの可能性はありますが、「加味逍遙散」「桃核承気湯(一日一袋のみ)」「猪苓湯合四物湯」が、この植物性エストロゲンを含んでいることはないと思われます。ある種の漢方が、乳腺のしこりを増大させるかどうかは、はっきりいって全くわかりません。(文責 緒方)

 

No.6370】  07年02月23日  E
術後のこと

去年35歳の時に右乳房全摘手術を行いました。しこりが5cmと大きかったので術前療法をしました。薬がよく効いたみたいで、病理の結果死滅しているといわれました。リンパの転移もなく、乳管にパラパラ残っている程度といわれました。手術の前はリンパが少し腫れているといわれていましたし、乳管にパラパラあるのなら術後も抗がん剤をした方がよかったでしょうか? 主治医は「術前にしてしまっているのでしない」と言われました。今はホルモン療法をしていますが(ゾラ+ノルバ)、ホルモン感受性ER−,PgR+と、あまり有効ではないようです。また、ステージ2bといわれました。しこりが5cmですが、術後リンパに転移がなければ2aにはならないのでしょうか?気休めだと思いますが、気になります。抗がん剤がよく効いたからと言って、再発、転移をしないとは限らないのしょうか?いろいろ質問してすみません。ご意見をおきかせください。

病期は、一つの目安だと思ってください。浸潤癌の大きさとリンパ節転移の有無、他臓器への転移の組み合わせで患者さんをくくって、再発率や予後をみると、ある程度のグループにわかれ、治療や経過をみるのに参考になるのです。病期は、AとBに分かれますが、Aはしこりが2.0-5.0cmまででリンパ節転移がないか、しこりは2.0cmより小さいがリンパ節転移のある患者さんグループ。Bは、Aはしこりが2.0-5.0cmまででリンパ節転移があるグループです。すでに、化学療法で大きさやリンパ節転移の状況が変化しているので、あくまで参考と考えてください。つまり、化学療法をする前は、Bの可能性が高かったが、化学療法を終えて手術をしてみたら、病期A(浸潤癌の部分が2cmより小さくなって乳管の中だけにあり、リンパ節転移もない)くらいの状態になっていた、ということです。「抗がん剤がよく効いたからと言って、再発、転移をしないとは限らない」のですが、効いた人は効かなかった人に比べ再発率が違うというデータはあります。安心してください。(文責 緒方)

 

No.6369】  07年02月23日  K 
男性のしこりについて

私の夫の場合(28歳)なのですが、2週間ほど前から右の乳頭のすぐ下に5mm弱のしこりがある事に気づき、何かが当たったり押したりすると痛いということなのですが、乳がんの疑いはあるのでしょうか。近くに乳腺外来のあるクリニックがあるのですが、女性が多いため行きたくないというのですが心配です。

男性の乳房の異常で、一番多いのが女性化乳房です。他に、乳腺とは関係なく粉瘤といって汗腺にカスがたまってしこりのように触れることがあります。おそらく、ご主人もどちらかでしょう。乳癌も男性にありますが、50歳以降に多く、頻度は低いのでまず違うでしょう。いずれにしろ、調べてわかることなので、乳腺外科を受診することをお勧めします。恥ずかしくありません、受診してもらって安心しましょう。ご主人を甘やかさないことです。(文責 緒方)

 

No.6368】  07年02月23日  A.Y.
乳輪下膿瘍の手術について

33歳既婚、妊娠暦なしです。右の乳首が陥没しており、引っ張り出せば出せる状態だったのですが、5年前に乳輪下膿瘍となり、痛みや腫れが治まり、膿が出始めて婁孔が出来てしまってから受診したところ、「膿が出きって傷が治った段階で、陥没を治す手術をしましょう。」と言われ、抗生物質のみをもらいました。しかし、陥没を治す手術をすると乳腺を切断してしまう可能性があり、授乳できなくなる可能性を説明され、また、その後膿瘍が再発することもなかったので、通院しなくなり現在に至ります。当時の婁孔の跡の傷は、現在2センチ程度の傷(しこり)となって残っている状態です。乳輪下膿瘍になる前は引っ張り出すことが出来た乳首は、完全に陥没してしまいました。なお、左の乳頭は陥没しておらず、正常な状態です。以下の3点についてご教示いただきたくお願いいたします。
1) 今後妊娠を考えているのですが、妊娠前に手術によってしこりを切除し、陥没を治してしまう方が良いのでしょうか。その場合、乳腺を切断してしまう可能性というのはどの程度なのでしょうか。
2) もし手術をしない場合、今の状態で授乳は可能でしょうか。その場合、再発してしまう可能性は高いのでしょうか。
3) これまで乳癌検診を受けたことがありませんが、母が乳癌で手術しているので、検診を受けなければと考えています。乳輪下膿瘍を経験していることは、癌のリスク群と考えられるのでしょうか。また、手術をせず、しこりを残したままにしておくと、癌のしこりなどが見つけにくくなるなどということはあるのでしょうか。

以上、よろしくお願いいたします。

1) 乳輪下膿瘍は再発しやすいのが特徴ですが、1回だけで再発しない場合もあります。今、再発がないのなら乳管の切断も考えて手術しないで様子をみてもいいのではないでしょうか。手術をすれば乳頭は上がりますが、まず授乳は難しいでしょう。再発を繰り返すことが、手術に踏み切る理由の一つなので、再発がないのであればこのままでいいわけです。
2) ただし、手術をしない場合でも、必ず授乳出来るかどうかはわかりません。以前の炎症で乳管内が癒着してしまっているかもしれません。また、妊娠して、乳腺が発達してきて乳汁がうっ滞してしまうことことで、膿瘍が再発する可能性はあります。
3) お母さんが乳癌の場合、リスクはあがります。乳輪下膿瘍と癌は関係ありません。瘢痕は手術をしても残るので、検診は超音波併用が望ましいです。(文責 緒方)

 

No.6367】  07年02月23日  ヒロ
ナベルミンとカルシウム拮抗剤について

いつも参考にさせていただいてます。肝転移といわれて治療を受けて4年になります。ホルモン剤(アリミデックス)、ハーセプチン(現在も続けています)、ゼローダを半年間使用しました。昨年の1月からタキソールを90・90・120ではじめ、一度はCEAの値が正常値(4ヶ月間くらい)に戻りました。でも、先月まで13クール続けてきましたタキソールが効かなくなり、CEAの値が上昇してきましたので、ナベルビンに変更になりました。1/24・1/31と二回受けました。サクシゾン200r(20rを生食に溶かしたものなのかはっきりわかりません)を30分ずつ2回に分け、間にナベルミン25rと生理食塩水100rを同時に40分かけて点滴していただきました。その前にハーセプチンを1時間30分かけて点滴していますので、合計で3時間10分程かかりました。
残念な事に主治医からはナベルビンについて詳しく説明をいただけなかったのでネットで検索していました所、カルシウム拮抗剤とナベルビンの併用には注意が必要とのことを見つけ、驚いて質問させていただきました。私は高血圧の治療としてアムロジン5rと、利尿剤のフルイトラン1rを飲んでいますので、副作用が強く出てくるのではないかと心配になりました。
1)ナベルビンの点滴に関しては標準の(量や方法に関して)ものでしょうか?
2)ナベルビンとアムロジンの併用は差し支えないのでしょうか?

以上2点についてお答えいただけたら幸いです。どうかよろしくお願いします。

1) ナベルビンの副作用に、血管炎というものがあります。薬が刺激になって血管の壁が炎症を起こすものです。予防策は、なるべく早く点滴を落とすことで、通常10から15分で生理食塩水100mlに溶かしたものを落としきります。その後、血管の中に薬が留まらないように生理食塩水200ml程度を全開で滴下します。ナベルビンは、体表面積あたり20mgから25mgくらいの量を使用します。
2) 薬が体の中で分解されるのに、肝臓で分解されるものがあります。ナベルビンとアムロジンは、同じ分解酵素(CYP3A)で分解されるので、同時に使用すると片方の分解が遅れて副作用がでる可能性があるため、添付文書に同時に使用する場合は慎重に行うようにという注意書きが添えられています。一般的に、上記の量で使用する場合は副作用が出ることはないと考えていいと思います。(文責 緒方)

 

No.6366-1】  07年02月23日  C.S
母の抗がん剤治療について

私の母の乳癌治療について教えていただければと思い、ご連絡致しました。私の母は昨年11月末に乳癌と診断されました。A病院では「抗がん剤治療を7ヶ月(タキソテールなどの強い抗がん剤投与)後、手術しましょう。」といわれました。またB病院では「即刻手術後抗がん剤治療(CMF療法)を行いましょう。」といわれました。迷った結果、B病院で右乳房全摘手術、リンパ節かくせいを行い、今現在既にCMF療法2クルー終了した所です。全部でCMF療法を4クルー行い、その後ホルモン療法を5年行うとの方針です。ただ「浸潤癌で、顔つきの悪い癌で、再発する危険性も3段階のうちの3で最も高いです」といわれたので、このまま比較的軽い(副作用も少ない)CMF療法を行っていっていいものか不安になりました。そこで医師にCMF療法をストップしてタキソテールなどの強い抗がん剤投与をお願いしました。この判断で大丈夫なのでしょうか?母に少しでも長く生きて欲しいのです。再発する危険性が高くなるのであれば、副作用が多くなってもやはりタキソテールなどの強い抗がん剤を投与して血液に回っていってしまっている癌を食い止めるべきなのでしょうか?ちなみにA病院では手術前に、そのように言われました。どうか適切なアドバイスをお願いします。

抗がん剤の適応は、主に腫瘍の大きさ、リンパ節転移の有無と個数、ホルモン感受性の有無、HER2蛋白の有無、組織学的異型度などで判断します。お母さまの場合、お手紙から得られる情報は少なく、納得のいくお返事はできません。一般的に言えることは、「再発する危険性も3段階のうちの3で最も高い」状態の場合、より効果の高い薬剤を用いるべきです。ホルモン感受性が陽性の場合、CMF6サイクルとホルモン療法がほぼ同じ効果と考えられているので、おっしゃるとおりCMFは弱いと思われます。AC, FEC, CAF, CEFなどのアドリアマイシン系の含まれた組み合わせが推奨されています。タキサン系の入った組み合わせでなければならないことはないので、よく主治医と相談して下さい。(文責 緒方)

 

No.6366-2】  07年06月16日  C.S
母の抗がん剤治療について(2)

今年2月に色々とご相談頂いていましたC.Sと申します。実はCMF療法を5クール終了後、別の病院に移り6クール目の治療を受けましたが、5クール終了後、正常値だった肝臓の値が6クール終了後、急激に上がり、このままではホルモン療法に入る事が出来ず非常に落ち込んでおります。病院ではプロフェパールという薬を処方されましたが、肝臓の細胞がCMF6クールの治療で破壊されてしまったとのことで、肝臓の値が元に戻るまで時間がかかってしまうとのことです、どうしたら肝臓の値を正常値に戻すことが出来るのか是非教えて頂きたく、ご連絡差し上げました。検査の結果の数値は下記の通りです。5クールまでは正常値でしたが、6クール終了後、抗癌剤の副作用で、肝臓の細胞が破壊されてしまいました。
ALP 179(5クール終了後)→329(6クール終了後)、AST/GOT 25(5クール終了後)→96(6クール終了後)、ALT/GPT  17(5クール終了後)→117(6クール終了後)
6/5にプロフェパール錠(1日3回2錠ずつ)を12日分処方されましたが、6/11にはほとんど値が正常値にもどっていなかった為、更に14日分処方されました。このままではいつになったらホルモン療法に入れるか分からないので、本人も非常に精神的に参ってしまっています。一般的には「ウコン」は肝臓に効くと言われていますが、母の場合、プロフェパール錠と併用して「ウコン」を服用するのはどうでしょうか? 一日も速く母にホルモン療法を受けさせてあげたいです。どうか先生のご回答をお願い申し上げます。ご多忙の中、本当に申し訳御座いませんが、よろしくお願い申し上げます。

化学療法で肝機能が悪くなることはよくあることです。肝機能を早く治す方法は無いでしょう。肝機能が正常化するまで待つのではなく、AST,ALTの上昇がとまり減少傾向になったらホルモン療法を開始しても良いと思います。肝臓に与える影響は化学療法に比べホルモン療法はずっと弱いです。肝に転移などがないことを確かめるために、念のため超音波検査などを行っておくことをお勧めします。プロフェパールと「ウコン」の併用についてはよくわかりません。(文責 吉田)

 

No.6366-3】  07年07月18日  C.S
母のホルモン治療について

先日は、母の肝臓の値低下に関して適切なアドバイスを下さり有難う御座いました。お陰様で無事ホルモン療法(アリミデックス5年間)がスタートしました。今のところ副作用のようなものはありませんが、ホルモン療法を開始して数日、毎日の様に胃が重たく痛いと申しております。これは副作用なのでしょうか? また、ホルモン療法による骨密度低下が心配です。どのように対処していけば宜しいでしょうか? どうか先生のご見解を頂ければと存じます。ご多忙の所、申し訳御座いませんが、何卒宜しくお願い申し上げます。

副作用の可能性もあります。一度骨密度の測定をされてみてはいかがでしょうか?その結果で対処していけば宜しいかと思います。(文責 加藤)

 

No.6365】  07年02月23日  N
マンモトームで良性判断の場合(HPNo.6344-2)

【No.6344】でご相談させて頂きました。お忙しい中ご丁寧なお返事ありがとうございました。
2回目に細胞診と思っていた検査は太針穿刺吸引組織診でした。結果は良性でしたが、当初よりマンモトームを予定していましたので、近いうちに受ける予定にしています。マンモトームで良性が出た場合は経過観察と言う事になると思いますが、良性でも手術を受けた方の書き込みや相談を目にします。
1) どのような場合、良性でも手術が必要なのでしょうか?
2) 良性で手術を受けるメリット、受けないデメリットはどのような事でしょうか? マンモグラフィーやMRIでは悪性を疑う所見があったとの説明を受けている為、マンモトームを実施し良性の判定を濃いものにするのだと受け止めています。
3) マンモトームで良性判定の場合、信憑性はどれほどでしょうか?
4) 経過観察の場合、通常なら何ヶ月置きに、どの検査で判定するのでしょうか?(エコー・マンモグラフィー・MRI・細胞診・針生検)

よろしくお願いします。

1)良性であるこことが確実であれば手術は必要ありません。
2)その通りでしょう。
3)正確なデータはありませんが、97〜98%だと思います。
4)怪しさの程度によってまちまちですが、6ヶ月から1年くらいかと思います。(文責 吉田)

 

No.6364-1】  07年02月23日  M.I. 
非浸潤がんの取り残しについて

初めてお便りいたします。年齢は45歳です。今年1月に乳がん検診で左の乳房に1cmほどのしこりがあり、要精密検査と診断されました。病院でマンモグラフィとエコーを受け、少し怪しいということで、穿刺細胞診を受けました。結果は良性の線維腺腫だろうという事で経過観察になったのですが、大きくなって取り出してもらうことになり、2月7日に摘出していただいた所、結果は1.5cm程の非浸潤がんでした。生検として取り出したので、体の中に取り残しのがんがあるということでした。その後、検査や入院待ちで時間がかかるようなのですが、取り残しのがんが転移したり、浸潤がんに変わったりするような事はないのでしょうか。また、手術までの安全な期間はどのくらいまでなのでしょうか。よろしくお願いします。

取り残した部分が浸潤癌に変化することは理論的にはありますが、2〜3ヶ月以内であれば実際には問題とならないでしょう。(文責 吉田)

 

No.6364-2】  07年05月13日  M.I. 
乳房温存手術後の変化

HPNo.6364でご相談いただいたものです。その節は有難うございました。もう一度ご相談させてください。生検の結果、非浸潤がんということで、2ヶ月半待って手術を受けました。手術前にエコーで取り残しの周辺にもやもやとしたものが見られるとのことでしたが、4月下旬に乳房温存ということで左の乳房部分切術とセンチネルリンパ節生検をうけ、リンパへの転移はないということで左乳房の整形もしました。その後、10日ほどしてから整形した場所の紫色はひいてきたのですが、左乳房全体がだんだんと薄茶色に変色してきたようなのですが大丈夫でしょうか。張れは多少ありますが、痛みとかはありません。ゴールデンウイークをはさんでいるので、詳しい病理結果がまだでていません。よろしくお願いします。

手術のあとの皮膚は、傷や皮膚の血行などの具合によって、あなたのように色がつくことがありますが、薄茶色になってきたら、あとはだんだん黄色くなってそのうち引いていきますので大丈夫です。(文責 俵矢)

 

No.6364-3】  07年10月10日  M.I. 
非浸潤がんの術後の再発について

以前にHPNo.6364でご相談したものです。その節はありがとうございました。再度ご相談させていただけたらと思います。今年2月に左乳房のしこりの生検を行い非浸潤がんと診断され、取り残しがあるとのことで4月に乳房部分切除をうけました。その後25回の放射線治療とノルバデックスの服用をしております。先日、6ヶ月後のフォローアップ検診でエコーをしたところ、左乳房の上部に6mmの影があり、弱エコーとのことでした。もう少し精度の高いエコーで検査をして、必要なら穿刺細胞診を行うということでした。生検で取り出したしこりは1.5×1.5cmの検体で、「1×1cmの範囲にcribriform、comedo、flat、小葉内進展のductal carcinoma in situがみられ、中心部に偽浸潤と考えられるところがあるが明らかな間質浸潤はこの検体中からはみられない。断端は至近0.5mmです」とのことでした。核異型スコア2、核分裂スコア1、核グレード1.ER(8)、PGR(7)、HER2(0)です。取り残しの切除範囲は傷口を含め幅2cm、長さ3.5cm、深さ1cmで取りきれているとの説明でした。
そこで質問ですが、
1) 非浸潤がんであり、放射線も行ったのですが、6ヶ月という短い期間に再発するということはありえるのでしょうか。
2) もし再発であるのなら、今度は全摘出以外に方法はないでしょうか。
3) センチネル生検はマイナスということでしたが、リンパへの転移もありえるのでしょうか。切除範囲が狭いような気はしていたのですが、心配です。

長々とすいませんが、よろしくお願いします。

可能性は低いと思いますが、多発していた可能性はないでしょうか? 再温存という場合もあります。非浸潤癌はリンパ節転移はないと思います。(文責 石山)

 

No.6363】  07年02月23日  Y.F. 
転移について

お忙しい中、よろしくお願いします。母は66歳、昨年12月末に左胸にがんが見つかり、今年1月25日に腫瘍周辺1/3程度切除と腋窩リンパ節郭清の手術を行いました。本日病理結果が出て、腫瘍の大きさは3.4cm、悪性度3で、手術前の予想よりリンパ節への転移がかなり進んでおり、28/31と言われ、来週に骨シンチおよびエコー検査を受けてから治療方法について決めていくことになりました。勉強不足でこのくらいの情報しか聞けなかったのですが、転移の可能性としてはかなり高いような感じなのですが、どうでしょうか。また3月7日に検査の結果と共に今後の治療法を決めることになると思うのですが、その際に聞いておかなければいけないポイント等あればお教えください。

乳癌の予後は転移していたリンパ節の数によると言っても過言ではありません。今後再発転移の可能性は高い(70%)と考えられます。治療法の決定にはホルモン受容体の有無、HER2の発現程度などが必要です。(文責 吉田)

 

No.6362】  07年02月23日  M 
術後のホルモン療法の推奨される薬について

親戚が乳がんになり、Auchincloss法で手術を受けました。71歳です。病理の結果は、「Solid-tubular 〜scirrhous ca. 、大きさ10×12×15mm、割面所見 f、限局性、ly(0)、v(0)、リンパ節転移LevelT(0/14)、核異型度NG2(Nuclear atypia:Score2、Mitosis:Score 2)、断端:陰性、ER(+)、PgR(−) Her2 (−)」とのことでした。術後のホルモン療法を勧められています。この場合推奨されるホルモン療法薬は、ノルバデックスでしょうか? アリミデックスなのでしょうか? それとも他の薬でしょうか? また抗癌剤治療は必要ないでしょうか? よろしくお願いいたします。

核異型度が2であることより、標準的治療は化学療法+ホルモン療法ということになりますが、年齢等を考えると実際にはアリミデックス等のアロマターゼ阻害剤の投与で良いと思います。(文責 吉田)

 

No.6361】  07年02月23日  E・K
乳癌・術後半年での肝数値について

62歳母の事で再びお世話になります(相談は3回目です)。昨年8月に乳癌・ステージUbで乳房温存手術を受け、放射線25+5終了・その後ホルモン療法で内服しております。血液検査での異状は今まで見られませんでしたが、先日の検査で肝数値が高くなっていると言われました。レントゲンは異常ありませんでした。担当医は「美味しいものの食べすぎによるんじゃない?肝脂肪もあるしね。今のところそんなに心配しなくて良い」と母に説明された様で、一年後にその他の検査などするらしいです。健康食品「DHA&EPA+セサミンE」を先月から服用しておりますが、以前より体調は良くなったとの事です。
1) 肝数値の上昇は健康食品によるものでしょうか?
2) また、他にどんな事が原因で肝数値は上がりますか? 担当医の説明のように、心配ない一時的な上昇もあるのでしょうか。
3) 放射線治療の際「良く効いているから90%再発の可能性はない」と言われたそうです。それは信じてよいのでしょうか?

長くなりましたが、ご回答頂ければ有難いです。宜しくお願いいたします。

1)可能性はあると思います。
2)肝機能は薬剤、栄養過多、疲労などで上昇します。勿論一過性の上昇で問題の無いことも多いです。
3)ステージUbだどもう少し悪いと思いますが、実際の病理等の結果がないと分かりません。(文責 吉田)

 

No.6360】  07年02月23日  K.Y. 
両胸のしこり

乳がんインフォメーションの相談コーナーをみて、メールしました。
両胸の乳首の裏から上方にむかって、少し固めのしこりが乳房の形に添うようにあり、先日生理前に初めて痛みも感じたので、これはやっぱりおかしいのかな?と思い切ってインターネットなどで調べたところ、乳腺症かもしれないと思ったので連絡しました。インターネットなどでは、大きくても5センチほど、というように出ていたのですが、自分自身のものが、特に利き手の右側がそれより大きいように感じられるので、不安に思っています。
私は今年の1月に成人式を終えたばかりの20歳です。そういった病気はもっと年齢を重ねてから大体発症するとも聞いたので、平気なのかなとも感じたのですが、中学生くらいからずっと疑問を抱えていたものだったので、とても気になります。最初に感じていた時よりは確実に、特に最近大きくなっているような気もしています。すぐに専門の医院やクリニックを訪ねたほうが良いでしょうか? それとも、成長期過程で起こりうる症状として、暫く様子を見ても大丈夫でしょうか。実は母親が3〜4年ほど前に、乳房にしこりがあったということで切除のための手術をいたしました。そうしたこともあって、変に心配をかけてしまうのではと、相談もしづらいです。何かアドバイスを戴きたいと思いますので、よろしくお願いします。

成長期過程でおこりうる症状であるのか乳腺症なのか、実際に診察しないとわかりません。今すぐとはいいませんが、一度専門医の診察を受けると安心でしょう。(文責 吉田)

 

No.6359】  07年02月23日  H 
放射線治療で終わった場合

41歳、未婚、出産経験はありません。しこり1.7cmで、乳房温存手術の後、放射線治療25回を受けました。先生はホルモン治療を勧められるのですが、このまま放射線治療だけで終わった場合、再発リスクはどれぐらいなものでしょうか?
「浸潤性乳管癌(充実腺管癌)、切除断端:陰性、波及度:乳腺、リンパ管侵襲:−、血管侵襲:−、ER:60%、PgR:60%、グレード1、HER2:+、リンパ節転移:0/5」です。特に子供を産む予定とか、結婚の予定があるわけではないのですが、今、閉経を迎えるのが怖いので、できればホルモン治療を受けたくないのです。ホルモン治療をできるのはラッキーなことと聞いていますが、とても不安です。どうか宜しくお願い致します。

再発のリスクはホルモン療法を受けない場合で15%位であると思います。ホルモン療法を行った場合、方法(薬剤の種類)にもよりますが、リスクは半分位になるでしょう。(文責 吉田)

 

No.6358】  07年02月23日  S.S. 
抗がん剤について

初歩的な質問ですが教えてください。私(38歳)はFECを3Wで4回の計画です。現在仕事の都合で4Wになってます。1W延びても効果に変わりはないですか?お忙しいのに申し訳ありません。

FECは3Wに一度が原則です。抗がん剤は間を詰めてやったほうが効果が高いことが分かっていますので、4wに1度であれば効果は落ちると思います。どのぐらい落ちるかは正確なデータはありません(20-30%か)。しかし4wに一度でもやるのとやらないのでは大違いです。(文責 吉田)

 

No.6357】  07年02月22日  K 
術後の不安

40歳の主婦です。12月末に非浸潤性乳管癌と診断され乳房温存術(乳管腺葉区域切除)を受けました。手術後の病理検査の結果、非浸潤癌の中に浸潤性微小乳頭癌が見られ、リンパ節にも1/23個の転移が見られました。組織学的浸潤径0.5cm、異型度1、エストロゲン、プロゲステロン陽性、断端陰性、リンパ管侵襲 ly1、血管侵襲 v0、HER2 陰性。
今後は抗がん剤FEC100を3クール後、タキソテールを3クール、ゾラデックス2年+タモキシフェン5年、放射線治療(6週)を受ける予定です。
質問ですが、今になって心配になってきたことがあります。
1) 血性乳頭分泌が病気発見のきっかけになったのですが、分泌物が出ていた穴を含む乳頭を乳腺と共に扇型に切って温存手術を受けたわけですが、果たして、このような温存手術で大丈夫だったのでしょうか?
2) 微小性乳頭癌はリンパに転移しやすいがんだそうですが、温存して、もし術側の胸に再発した場合、早く発見したとしても命をおびやかすものになるのでしょうか?
3) 治療法はこれで妥当でしょうか?
  
よろしくお願いします。

1) 術後放射線治療を行うわけですから大丈夫でしょう。
2) 温存術後の局所再発には、真の局所再発と全身転移の一部分症状としての局所再発があります。もし後者であれば早く発見しても命を脅かすことになります。これは乳房全切除したとしてもかわりません。
3) FECとタキソールのクールが少ないと思います。(文責 吉田)

 

No.6356】  07年02月22日  K。S。
ノルバデックス

2.5年前に右側乳房を温存手術(非浸潤ガン、悪性度1、しこりは1センチ、リンパ転移なし、41歳)。放射線治療後、ゾラデックスのみでホルモン療法中です。半年前の定期検査で、反対の左側の乳房に、カテゴリー3の石灰化がみつかりました。悪性か良性か判断つかず、ここ半年定期検査(マンモ、エコー)で様子を見ている状態です。そこで教えていただきたいのですが、ノルバデックスを服用する事によって、微細な乳癌が壊死することはあるのでしょうか? また、石灰化が消える事はあるのでしょうか? ゾラデックスを始めて2年たつので、以前から決まっていたのですが、来月からノルバデックス服用に切り替える予定です。その左側に映っている石灰化は悪性とは決まっていませんが、もしノルバデックスが効くのであれば、積極的にがんばって服用しようと思います。(実は、右側を手術した当初半年は、ノルバデックスを服用していたのですが、子宮体ガンが心配で、主治医に相談して敢えてゾラデックス変えていただいた背景があります。)
素人的な質問で恐縮ですが、疑問をひとつずつクリアにして、前向きに取り組んでいきたいと思っています。お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いします。

はっきりした証拠はありませんが、ノルバテックスを服用することによって乳癌が壊死することもあると思います。石灰化についてはわかりませんが、術前化療では消えることがありますので、ノルバテックスでもあるかも知れません。
左側の石灰化については悪性か否かを判断することが肝腎であり、ノルバテックスの効果を期待するのは筋ちがいです。(文責 吉田)

 

No.6355】  07年02月22日  K
局所再発の治療方針について(2)(HPNo.6339-2)

申し訳ありません。今のところこれくらいしかわからないのですが、今後の治療方針としてはどのような方法がベストなのかお願いします。
2000年: 細胞診 W X腫瘍4個 (4×5 p 1×1p 2個 0.5×0.5p) リンパ節腫大、左乳房胸筋温存切断術、リンパ節郭清、病期 T2a N2 M0 、Stage Va、ER(+) PGR(+)、CAF2クール、フルツロン4C、リュープリン
2003年: 1回目局所再発 、ER(+) PGR(−) HER(1+)プロゲストン1T、フルツロン4C、エンドキサン2T
2004年: 2回目局所再発後 アリミデックス1T、フルツロン4C、エンドキサン2T、その後経過、フルツロン2C、エンドキサン1Tに減らす
2007年: 今回3回目 アリミデックス1T、エンドキサン2T、フルツロン4Cに戻し経過観察

初回手術時の後の化学療法が、現在行われているものに比べ不十分の様な気がします(当時としては仕方ないのかも知れませんが)。幸いなことに遠隔転移は無い様ですので、私であれば局所再発巣を切除し、タキサン系の薬剤を使用した化学療法を行い、その後再びホルモン療法を行うようにします。(文責 吉田)

 

No.6354】  07年02月22日  M
妻の乳癌治療について(4)(HPNo.6210-4)

お忙しいところご回答ありがとうございます。【No.6327】(07年02月18日)で質問させて頂いたMです。追加でお聞きしたいことがございます。大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
1) triple negative症例は、最近の乳ガン治療で話題になっているとのこと(明確な臨床データは出ていませんとのこと)ですが、一般的(標準的)には予後(再発率)や治癒率は悪いのでしょうか?(それとも不明になるのでしょうか?)
2) triple negativeは年齢的に若年が多いのでしょうか? また、明確な臨床データは出ていないということは、最近増加傾向な症例で有効な治療方法が明確でないということなのでしょうか?(抗がん剤が最大限に効いたと仮定して、完治の可能性はあると希望をもってもいいものでしょうか)
3) 初回時でのステージ4と再発時のステージ4とでは、治癒率や予後には差があるのでしょうか?(感覚的には初回でのステージ4の方が、完治する確率は高いと思っていたのですが・・・)
4) リンパ節郭清は覚悟しているのですが、センチネルリンパ郭清ができる可能性はあるのでしょうか? それともリンパは全部摘出でしょうか?(リンパ節郭清は腕が上がりづらくなるような情報もありましたので、懸念しています)

お忙しいところ、何度も申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

1) 昔はER(-)、PgR(-)、HER2(+)の乳癌の予後が最も悪かったわけですが、ハーセプチンの登場により状況がかわり、現在ではER(-)、PgR(-)、HER2(−)の治療成績が一般的には悪いことになっています。
2) triple negativeの症例は若年者に多い傾向があります。最近症例が増えてきたというより、注目され始めたということでしょう。勿論抗がん剤で完治する可能性はあります。
3) これについては正確なデータがなく分かりません。ステージ4が完治というのは現在でも難しいと思いますが、抗がん剤を使用していない初回時の方が薬剤に反応し易いということはあるかも知れません。
4) センチネルリンパ節の生検はリンパ節転移があるかどうかを調べるもので、リンパ節転移のある方は通常郭清(全部取ること)を行ないます。(文責 吉田)

 

No.6353】  07年02月22日  Y.S
術式について(HPNo.5948-3)

お返事有難うございました。4)について、もう1つだけ質問させてください。腫瘍の位置によって、内視鏡手術と、通常の手術、お勧めがあるようですが、私の場合、「腫瘍は乳頭の真下にある」と言われています。その場合は、どちらの術式が適しているのでしょうか…?
度々お手数をおかけ致しまして申し訳ございませんが、何卒、ご回答よろしくお願い致します。

どちらでも可能と思われますが、どちらの術式が適しているかは実際にあなたを診察しなければわかりません。内視鏡の手術を行っている病院で相談してください。(文責 吉田)

 

No.6352】  07年02月22日  S
乳癌術後の抗がん剤治療について(2)(HPNo.6331-2)

大変お忙しいところ、ご返答ありがとうございます。母は、今年56歳になります。Her2は−でしたが、ホルモンホルモンレセプターは、エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)のどちらとも陽性であると診断されました。今通院している病院ではCMF療法を行っています(昨年12月〜今月末)。顔つきの悪い癌で再発度も3と言われ不安になりました。医師に強い薬を申し出たところ、CAF療法4クール+タキソテール(単独)4クールと提示されました。ですがその一方で、医師は「母の場合、抗がん剤投与を止めて+の値が出ているホルモン療法を行っていくのがいいのかもしれない」とおっしゃっています。とりあえず今月末にセカンドオピニオンを受けてこようと思います。今後の治療方針が決まらずに母は寝不足が続いているせいか、今まで出ていなかった悪心・食欲減退の症状が出ています。これはもう仕方のない事なのでしょうか? 寝不足が続くと良くないので、たまに医師から処方された睡眠薬を飲んでいる様です。どうかアドバイスを頂けますでしょうか? 宜しくお願いいたします。

治療法の選択に迷って、不眠症になってしまっているとのこと、大変だと推察いたします。
お母上の場合、私であればCMFを中止してアンスラサイクリン系(CAFなと)+タキサンの化学療法とホルモン療法(5年間)を行います。年齢が56歳と比較的お若いので、強い抗がん剤でも大丈夫と思います。病院を変えることは手術が済んでしまった現在では得策ではありません。(文責 吉田)

 

No.6351】  07年02月21日  R.Y. 
術後の治療について

初めてご相談させていただきます。37歳、2児の母(6才、1才)です。1月17日に右乳房温存手術を受けました。3月から放射線治療を開始することになっています。先日病理の結果が出て、放射線後の治療について決めかねていますのでご意見をお願いします。
硬がん、2.6cm、センチネル0/2、リンパ節0/14、グレード3、ホルモン90%・80%、HER2 1+です。主治医からは「最低でもホルモン療法は必要。CEF+タキサンまでやってもやりすぎではない。」と言われました。CAForCEF+ホルモンでもよいと言われました。CAFとCEFは何が違うのでしょうか? ゆっくり考えるように言われましたが、副作用と子育てを考えるとなかなか結論が出せません。また2001年に子宮頸がんのレーザー切除手術、婦人科検診では筋腫傾向かな?とも言われています。抗がん剤やホルモン療法で、これらに何らかの影響はあるのでしょうか?私のようなケースですと、どの治療法が標準でしょうか?よろしくお願いします。

CAFとCAFではCAFのほうが効果が高いですが、副作用も強いでしょう。何が標準かとなると、CEF+ホルモンをあげるヒトが多いと思います。私は、リンパ節転移が陽性であればCEForCAF+タキサン+ホルモンを行い、グレード1,2の場合、ホルモンのみとすることにしています。(文責 吉田)

 

No.6350】  07年02月21日  T 
血管炎について

初めてお便りします。現在術前治療として化学療法をしています。CE療法の3回目を受ける前問診で、前回針を刺した部分から筋に沿って痛みがあり、先生にお聞きしたところ、血管がつぶれたとおしゃいました。それでヒルドイドソフトという塗り薬を頂きました。まだ5回の化学療法が残っています。今回は違う場所に針を刺していただき冷やしながら投与していただきましたが、紫色になっています。教えていただきたいのですが、血管がつぶれるとはどういうことなのでしょうか? またどうすればつぶれないように出来るのでしょうか? それと血管は元に戻るのでしょうか? 宜しくお願いします。

化学療法で血管か潰れるということはよく起こります。これは抗がん剤が静脈炎を引き起こすことによるもので、血管の走行にそって紫色に変色し、痛みを伴います。抗がん剤の投与をやめれば2−3ヶ月で元に戻りますので、毎回刺す場所を変えて、なんとか予定どおり治療を行っているのが現状です。かなり個人差があるよう様です。(文責 吉田)

 

No.6349-1】  07年02月21日  S 
乳房温存術後の補助療法について

悶々と検索していたところ、この相談室を見つけ初めて質問させていただきます、54歳、主婦です。
2006年12月7日に左乳癌(充実腺管癌)の乳房温存手術を受け、2007年1月26日に病理結果で「断端陽性:乳頭側(#1,2)、頭側(#3,29,32)、腫瘍2.2センチ・グレード3(核分裂が非常に多い)・脈管浸襲(軽度)・リンパ節転移なし・ER(+)PgR(+)・HER2(0)」と説明されました。今後の治療プランとして主治医から「化学療法(CAF6クール)の後、放射線治療または乳房全摘出術かを決めます。」と言われました。 また、乳房温存手術の場合は術後すぐに乳房照射を行うのが一般的との事ですが、私の場合は抗癌剤が先です。グレード3・脈管浸襲もあり手術から2ヶ月も過ぎているので、転移しているのではないかと不安です。主治医に私は、「いずれ手術の可能性があるなのになぜ?乳房全摘出術を先にしないのか?私は続けて全摘出術をしても構わないです。」と言ったのですが、「物事には順序がありますから、1つ、1つこなしてください。」とのお答えで、釈然としないまま先週2月16日からCAFが始まりました。ご相談ですが、私のような抗癌剤が先で、その後の経過しだいで放射線治療か?手術か?を決めるという補助療法のケースはありますか? 主治医へ何度も聞きづらいので、どうか教えてください。お願いします。

乳房温存を行い、病理結果が悪かった場合、化学療法を先行させ、その後放射線を行うという方法もあります。あなたの場合グレード3であったので、化学療法を先行させたのでしょう。術後すぐに乳房照射を行うのが一般的ですが、化学療法を先にしても照射後に行っても治療成績に差がないと考えられているのが現状です。(文責 吉田)

 

No.6349-2】  07年07月06日  S 
温存術+抗癌剤治療後の治療法について

先日はご回答いただきまして有難うございました。(2007年2月21日)にご相談しました[6349]Sです。2006年12月7日に左乳癌(充実腺管癌)の乳房温存手術を受け、2007年1月26日に病理結果で「断端陽性:乳頭側(#1,2)、頭側(#3,29,32、腫瘍2.2センチ・グレード3(核分裂が非常に多い)・脈管浸襲(軽度)・リンパ節転移なし・ER(+)PgR(+)・HER2(0)」ということで、化学療法科で2月16日からの【CAF6クール】がやっと6月8日に終了し、乳腺外科(主治医)へ戻り、今後の治療は:ホルモン有効なのでアリミデックスの5年間服用と、放射線治療か乳房全摘のどちらかを選択することになりました。その診察の時に「今回の抗癌剤治療は効果があったのでしょうか?・・・」と聞いたところ、「それは判りません、知る方法があるのなら私が知りたいです」と言われ、困惑しています。(あんなにつらい思いをしてきたのに・・・)
1) 温存術後の抗癌剤治療の効果を知る術は、まったく無いのでしょうか? 何かの検査をして判るということもないのでしょうか? 私の手術痕は左胸(乳輪の半円から左脇にかけて8p位)なので、放射線治療を選択した場合(特に追加照射は正面から当てるとの事)、肺と心臓への負担が心配です。
2) 心臓への副作用はどのくらいの確率で、副作用・後遺症が出るとどのような症状になりますか?
3) 私事の都合で、10月から始めたいのですが、温存術後の抗癌剤治療の後、放射線治療は期間を空けてしまうと効果は無いですか?
4) 全摘手術を選択した場合:私のように温存術+抗癌剤治療後に施術するという事例はどのくらいありますか?
5) 温存術をしないで初めから全摘した術式と、温存術+抗癌剤治療後に全摘をする術式の違いはありますか?それはどんな術式がありますか?どんな後遺症がありますか?

1)2) 断端陽性であったとのことですが、画像などで肉眼的に見える腫瘤が残っていないと実際に効果を判定するのは難しいと思います。心臓への副作用は心膜炎などが考えられます。
3) 乳癌診療ガイドラインによれば、「化学療法が必要な乳房温存療法の患者群は遠隔転移の高危険群であり、生命予後の観点からは遠隔転移の抑制が局所再発の抑制に優先する。その意味では、フルドーズの化学療法を行うための照射開始の遅れは、6ヶ月程度までは許容されると考えるのが妥当であると思われる。」となっています。
4)5) 私自身は温存術後に断端陽性で抗癌剤療法を先行し、その後に手術という経験はありませんが、時間がたって温存乳房に再発した場合に残った乳房を切除させていただくことはあり、その場合と同様と考えます。最初から全摘した場合と創部の様子などに大きな差は出ないと思います。(文責 片山)

 

No.6348】  07年02月21日  M.O. 
マンモグラフ診断について

突然のメールで失礼致します。25歳(女)です。乳ガン相談を行っていると聞いてメールさせて頂いております。
先月、勤務先の人間ドッグにて、乳ガン検診の際、「マンモグラフで異常あり、要精密検査」との指導がありました(触診では異常なしとのことでした。親族にも乳ガンになった者はおりません)。頂いた紹介状には、左乳房腫瘍・境界明瞭(至?漢字が読めませんでした。)腫瘍と記入がありました。紹介状をもって病院(乳腺外科)へ行ったところ、触診・おそらくエコーだと思われる検査では特に何もなく、心配はないとのことでした。「マンモグラフについても誤診だと思います」と回答を頂きました。「若いときはマンモグラフよりも超音波診断の方がいいです」とアドバイスも頂きました。ただ、マンモグラフで何を誤診したのかはわからないままとなっています。マンモグラフの誤診はあまりめずらしくないことなのでしょうか。マンモグラフで誤診するものには、どんなものがあるのでしょうか。お忙しい中大変恐縮ですが、回答頂ければ幸いです。読んで頂きありがとうございました。宜しくお願い致します。

若い人は乳腺が発達しており腫瘤を形成するものでは、正常乳腺と病変が重なり腫瘤影がわかりにくくなる事あります。マンモグラフィの誤診という表現はあまりいたしませんが、あなたの場合、正常乳腺の重なりを腫瘤影と読み違えた可能性がある十分に考えられます。(文責 吉田)

 

No.6347】  07年02月21日  R.S
右腋の下のしこりについて

産後5ヶ月で、現在も母乳育児中です。年齢は25歳です。3日前に右の腋の下にしこりを見つけました。大きさは1cmあるか無いかで、触るところころ動きます。出産直後はおっぱいが張って、腋の下まで張ることもありましたが、その時とは大きさとか硬さとかも違うので、乳がんかリンパ腺の何か病気なのかと心配です。一度病院に行ってみようと考えているのですが、何科を受診すればいいのでしょうか? 出産した産婦人科で宜しいのでしょうか?

おそらく部分的に母乳が溜まって、しこりとして触れているのだと思います。まず出産した産婦人科を受診し、更に検査をする必要がある場合、外科を紹介してもらいましょう。(文責 吉田)

 

No.6346】  07年02月21日  O.H. 
線維腺腫について

33歳、独身です。昨年11月に検診でしこりが見つかり(触診でも、自分でもしこりには触れない)、超音波、マンモ、細胞診にて、良性の線維腺腫1.3センチとの診断を受けました。半年ごとに検査して経過をみるといわれています。自分なりにいろいろ調べたところ、細胞診ではすべての細胞を取って調べるわけではないので100%の診断ではないとのことでした。半年に一回の検査で大丈夫なものでしょうか? 3ヶ月に一回くらいは検査してみたほうがいいものでしょうか? よろしくお願いします。

超音波、マンモグラフィ、細胞診の検査をうけ線維腺腫という診断でしたたら、まず大丈夫でしょう。念のため6ヶ月ことに経過を診るわけですので十分と思います。どうしても気になるのでしたら、初めは3ヶ月後にしてもらったら良いでしょう。コアーニードルで組織診を行えば診断は確実となりますし、思い切って切除してしまえば経過観察の必要はなくなると思います。(文責 吉田)

 

No.6345】  07年02月21日  M.S.
腫瘍マーカーの推移と受けるべき検査

初めてご相談いたします。私の妻の現状は以下のとおりです。
【経過】
2004年8月5日 左乳房切除術(浸潤性乳管癌の硬癌、リンパ節転移17/19、ステージVa)
2004年8月下旬から化学療法(CEF)開始
2005年3月上旬にCEF6クール終了
2005年3月下旬からホルモン療法開始(アロマシン、フルツロン、ボナロン、ムコスタ服用中)
【腫瘍マーカーの値の推移】
CA19-9: 17→ 217→ 244 →398→618→800
NCCST439: 7.3→13→13→13→16→20
SPAN-1:−→−→ − →− → −→ 250
1CTP :5.0→ 5.7→5.3→4.2→4.1

それ以外の腫瘍マーカーとして、CEA、AFPテイリョウ、CA15-3、CA125、SCC、NSE(RIA)は、いずれも基準値未満で推移しています。1CTPの2月分は憶えていません。その他、WBC、RBC、HGB、HCT、MCV、MCH、MCHC、PLT、TB、DB、IB、ALP、GOT、GPT、G-GTP、AMY、TP、ALB、A/G、BUN、CRE、FE、NA、K、CL、CA、CRP、溶血、乳び黄疸は異常なしでした。検査として、CT、MRI、PETを受けましたが、いずれも異常なしでした。胃カメラによる検査も異常なしでした。このような状況なのですが、質問は次のとおりです。
1) 腫瘍マーカーにこのような動きがある場合には、膵臓ガンが疑われるのか。
2) 膵臓癌であることを決定するものは何か。
3) 受けるべき検査として、ほかにどのようなものがあるか。

1) CA19-9は膵癌をはじめ消化器癌や肝癌で高くなることが知られております。勿論CA19-9が徐々に高くなってくることより膵癌を否定することは出来ませんが、PET,CTなど異常がないことより考えにくいと思います。
2) 専門外でよくはわかりませんが、膵癌の診断は難しく、なかなか確定診断ができない現状のようです。膵液中の遺伝子異常により診断が可能であるとした論文をみたことがあります。
3) 大腸の検索(ファイバー)はやりましたか? CA19-9は癌ばかりではなく自己免疫疾患や肝炎、卵巣のう腫などでも高くなります。こうした疾患の検索も進めていく必要があるでしょう。(文責 吉田)

 

No.6344-1】  07年02月18日  N
細胞診の結果と今後の治療について

初めてご相談します。職場の検診の際、触診で念の為エコーをした方がよいと言われ、エコーを受けました。マンモも受けるように言われましたが、仕事の都合がつかず3ヶ月後の2月にマンモを撮りました。先生の所見どおり右胸に散らばった物があり、そのまま細胞診をし、1週間後に5段階でVと言われました。同じ日にMRIを撮りました。今週、再度細胞診の予定です。
1) Vの場合でも切除手術を行うのでしょうか?
2) MRIでは良性悪性の判断は出来ないと聞きましたが、進行具合や大きさが判るのでしょうか?
3) 何度も細胞診を受ける事で、癌だった場合悪影響はありますか?
4) マンモトームを受けると悪性か否かは、はっきりするのでしょうか?
5) マンモで何かあると言われた部位が広範囲に見えました。手術する場合、全摘の可能性が高いですか?

よろしくお願いします。

1) 再度細胞診とのこと。これは手術ではないので、何回か繰り返されることはよくあるのです。痛いが傷がつかず、検査する病理医は大変ながら、受けるほうの負担はこれでも軽いのです。
2) 良性悪性の最終判断は顕微鏡検査です。MRIは腫瘍の広がりや進み方、ある程度の性格を判断するためには有効です。いろいろな画像検査をして総合的に判定することが多いようです。
3) 細胞診をせずに癌を診断する危険と、細胞診を何回か行って癌を見つけ出すことの危険性ですね? 明らかに細胞診で癌を見つけ出すことが有利です。細胞診でやっと判る癌なら、それほど進んでいるものは少ないからです。
4) マンモトームは細胞診でなく組織診という検査になります。細胞診より診断に際し判断は的確といえます。その代わり、細胞診より針が太いので、小さな傷がつきます。
5) この質問は漠然としており回答不能です。何かあるといわれているのが癌なのか?良性なのか?生理的なものか?これは診察し、マンモグラフィをみないと。(文責 館花)

 

No.6344-2】  07年02月23日  N
マンモトームで良性判断の場合

【No.6344】でご相談させて頂きました。お忙しい中ご丁寧なお返事ありがとうございました。
2回目に細胞診と思っていた検査は太針穿刺吸引組織診でした。結果は良性でしたが、当初よりマンモトームを予定していましたので、近いうちに受ける予定にしています。マンモトームで良性が出た場合は経過観察と言う事になると思いますが、良性でも手術を受けた方の書き込みや相談を目にします。
1) どのような場合、良性でも手術が必要なのでしょうか?
2) 良性で手術を受けるメリット、受けないデメリットはどのような事でしょうか? マンモグラフィーやMRIでは悪性を疑う所見があったとの説明を受けている為、マンモトームを実施し良性の判定を濃いものにするのだと受け止めています。
3) マンモトームで良性判定の場合、信憑性はどれほどでしょうか?
4) 経過観察の場合、通常なら何ヶ月置きに、どの検査で判定するのでしょうか?(エコー・マンモグラフィー・MRI・細胞診・針生検)

よろしくお願いします。

1)良性であるこことが確実であれば手術は必要ありません。
2)その通りでしょう。
3)正確なデータはありませんが、97〜98%だと思います。
4)怪しさの程度によってまちまちですが、6ヶ月から1年くらいかと思います。(文責 吉田)

 

No.6344-3】  07年03月12日  N
乳癌要因の食材について

No.6344にてご相談させていただきました。その節はありがとうございました。お返事の内容で前向きになる事が出来ました。予定していましたマンモトームを受け、現在結果待ちです。石灰化もしっかり取れたとの事で、確定診断がでるものと思われ、前回同様の良性の診断が出る事を願いながら日々過ごしています。
知人より乳癌の場合、乳製品を控えた方が良いとアドバイスを受けました。ここ数年、毎日ヨーグルト1カップとチーズ20g、牛乳200cc程度を摂取しています。また、NK細胞を増やす為にラクフェトリンの摂取を勧められました。
1) 今後乳製品の摂取を控えた方が良いでしょうか? もしくは低脂肪の乳製品に変えた方が良いでしょうか?
2) ラクフェトリンを乳製品やサプリメントで摂取する場合、主治医に相談した方が賢明でしょうか?

よろしくお願いします。 

1) 乳製品や脂肪摂取と乳癌の発生には関係があるのではという疫学的な報告もあるようですが、エビデンスははっきりしないようです。したがって、そこまでやる人は少ないように思います。
2) 主治医は相談された方が、嬉しいです。万一のことを考えて相談されたらいかがですか。(文責 石川)

 

No.6344-4】  07年04月01日  N
確定診断が出ない場合の治療について

HPNo.6344にてご相談させて頂きました。度々の質問ですが、よろしくお願いします。3月の前半に受けたマンモトームの結果が「判定が出来なかった」と連絡を受けました。思いの外、時間が経過していた事もあり、結果のみを電話で取り急ぎ連絡下さったので、今後の事も含め詳細は後日予約日に聞く予定です(時間を要した事は、結果の善悪の為ではないそうです)。マンモトームの信憑性は97%〜98%と言う事で、良性が出れば経過観察を続ければ安心だと思っていたのですが、判定が出来ないとの結果で戸惑っています。(2月初めに受けた最初の細胞診でも、クラスVではっきりしない結果でした。太針穿刺吸引組織診では、悪い物は見つからず良性との診断でした。)
1)マンモトームを受ける際に石灰化もしっかり取れたと言われたのですが、判定が出来ない場合と言うのは、どう言った事が考えられるのでしょうか?
2)判定が出来ない場合の今後の治療は、経過観察以外に具体的に何かあるのでしょうか?
3)悪い物である場合の悪性度は、遠隔転移なども含め低いと考えて良いでしょうか?

次回の受診日に何を聞けば良いのかも判らなくなってしまいました。よろしくお願いします。

1) 良悪性の鑑別が難しいということが第一に考えられます。
2) 再度針生検または切開生検を行う場合もあります。
3) 低いと思います。(文責 加藤)

 

No.6344-5】  07年09月04日  N
切開生検

No.6344で相談させて頂いています。その節は、ありがとうございました。3月に受けたマンモトームの結果説明の際に、石灰化がきちんと採取出来たが、異型高度ではなく癌との確定診断はされませんでした。ただ、異型細胞である為、切開生検を進められました。経過をみて判断しても良いとの事でした。切開生検に踏み切れず、3ヶ月毎に経過観察の検診を受けています。5月(マンモグラフィ・エコー)と8月(マンモグラフィー・エコー・MRI)に受けました。特別変化はみられなかったのですが、主治医に再度切開生検を進められました。
1) 出来れば悪い要素が現れてから切開生検に臨みたいと思って居るのですが、悪性の場合に顕著な症状が出てからでは、悪性度がかなり進んでいるでしょうか? 異型細胞の場合、将来的に癌になる確率や周囲に癌がある確立が高いとの説明も受けました。早い段階で切開生検を受けた方が賢明でしょうか?
2) 癌であっても早期の癌で、非浸潤癌だろうとの話だったのですが、経過観察の間に浸潤癌に進行してしまう確立はかなり高いでしょうか?
3) 切開生検を受けて、その標本の中に悪性細胞が見つからなかった場合、良性と思って安心出来るのでしょうか?

よろしくお願いします。

1)早い段階で処置をしたほうがよいのは明らかです.マイナスは,メスの傷ができることだけです.
2)変化があって対応すれば,浸潤癌になっている可能性はあります.その可能性はゼロではありません.
3)現時点では,癌ではないということです.しかし,ハイリスクであることは変わりなく,定期的な検診が必要です.(文責 徳田)

 

No.6344-6】  07年11月01日  N
切開生検(2)

No.6344で相談させて頂いています。前回のアドバイス直後に切開生検を決め、11月に予定しています。外来でも可能とのお話でしたが、実際に受ける事が決まると、2泊3日の入院と言われました。局部麻酔ではなく全身麻酔との事で、「1泊は仕方ないのかな?」と思っています。2泊となるとかなり大掛かりな手術になるのだろうかと、違う不安が出てきました。
1) 切開生検の場合どれ位切除するのでしょうか? また、メスの傷が残るだけと前回のお返事にありましたが、へこみなどは酷くないでしょうか? それとも石灰化のある部位の深さによるのでしょうか?
2) 外来で局部麻酔と入院で全身麻酔の差は、どういった理由が考えられますか?
3) 私のような細胞の場合は、術中迅速検査が出来ないとの事ですので、悪性だった場合の切除手術はどれ位の期間が開いても大丈夫でしょうか?
4) を受けるとセンチネルリンパ節が出来ないと言われましたが、それ自体はあまり重く考えなくても良いでしょうか?

近く受診予定ですので、主治医に確認したい内容も含まれていますが、アドバイスよろしくお願いします。

1)2)担当医に御確認下さい。
3)追加手術は1-2ヶ月以内に行う場合が多いです。
4)切開生検後でも可能です。(文責 加藤)

 

No.6344-7】  07年12月16日  N
今後の治療について

お忙しい中、度々申し訳ありませんがアドバイスお願いします。(No.6344で相談させて頂いています)
先月予定通り切開生検を受けました。石灰化が広がっていましたが、エコーで黒く写る怪しい部分を中心に採取したようです。 塊をスライスした丁度真ん中に顕微鏡で見て悪性と判断される細胞が2箇所見つかったそうです。今後の治療として追加手術、放射線治療の必要性はないとの事でした。ホルモン治療については、詳しい病理の結果が出てから検討と言う事になりました。表面的な切開の傷は4cmで、採取した物は直径3cm、右胸全体に広がった石灰化は気にしなくて良いとの事、過去の検査結果の際にも度々悪性度は低いと言われました。ホルモン治療を受けるかどうかは1月の受診日に決まるのですが、出来れば受けたくありません。

1) マンモトーム生検の際に異型細胞が認められるとの事でしたので、長い将来の事を考えた場合、主治医にホルモン治療の必要性があると言われれば従った方が良いので
2) また、私の様にしこりのない生検の場合に追加手術が不要とは、何を持って判断するのでしょうか? 切り取った塊に対する悪性細胞の大きさでしょうか?

上手く説明出来ないのですが、よろしくお願いします。

1) 癌なのか,癌ではないのか,はっきりしません.もし,癌で,非浸潤癌の場合,ホルモン療法の有用性は,まだ確立していません.
2) 切除断端に癌がなかったからと考えます.癌で非浸潤癌の場合,断端に癌がなくても,残存乳腺の再発を予防するために放射線を照射するのが標準です.(文責 徳田)

 

No.6343-1】  07年02月18日  M.T. 
再発の治療について

初めてご相談させていただきます。「44歳、閉経前、腫瘍径1.5cm 、温存、3年前手術。がんの種類:浸潤性乳管がん(硬がん)、リンパ節転移なし」ということで、担当の先生の説明では、「放射線治療はしますが、ホルモン療法はどちらでもよい」というお話でした。術後は放射線療法のみでした。1年半たった後、不安になりタスオミンDを飲むことになりました。その後、2年近く飲んでいましたが、最近腫瘍マーカーのCA15−3が、12月は36と上昇してきており、ペット検査を勧められました。受けたところ、大動脈下リンパ節に転移の疑いとの結果が出ました。その後1月よりリューブリンを打ち、アホルモン剤をアロマシンに変えましたが、2月の血液検査でも、マーカーは46と上昇のままでした。もう1ヶ月アロマシンを飲んで様子を見ることになりましたが、不安でたまりません。今後の治療としては、どのような方法がありますか? よろしくお願いします。

いきなり大動脈周囲のリンパ節に転移したのならきわめて不運です。しかしPETを勧められた為、病変がわかったことは幸でしょう。腫瘍マーカーだけでなく、直接腫瘍の大きさを観察できるからです。ホルモン受容体が陽性なら、まだまだ内服薬があります。もしそれも効果が薄くなるときが来たらば、抗癌剤を考えます。しかも、これはまたかなり種類があります。不安な気持ちもわかりますが、まだまだ武器はたくさんあります。心配せずとも大丈夫。主治医の先生と相談しつつ治療と検査を受けましょう。(文責 館花)

 

No.6343-2】  07年03月11日  M.T. 
閉経前のホルモン療法について

先日はお忙しいところご返答頂き、ありがとうございます。HPNo.6343で回答していただきましたが、昨日検診に行き、今回はCA15−3が52.4でした。1月よりリューブリン(3か月分)を打ち、アロマシンを飲んでいましたが、「このままアロマシンが効くようであれば、閉経前なので、リューブリンとアロマシンは一緒に投与できない」と言われました。1週間後のCT検査の結果とマーカーの数値をみて、アロマシンで行く場合卵巣を取るように勧められました。「数値が上がっている場合は、抗がん剤」とも言われています。アロマシンの場合、卵巣を取るより方法はないのでしょうか? 閉経前で再発している場合のホルモン療法について教えていただけますでしょうか? 卵巣を取ることについてもお願いします。

閉経前のホルモン療法は、以前は卵巣機能を抑えるために、手術による卵巣摘出術がよく行われていました。現在はLH−RH agonist(リューブリンやゾラデックス)が標準的です。卵巣機能を抑えて、さらに末梢の組織のエストロゲン生成を抑えるために、アロマターゼ・インビター(アロマシン、アリミデックス、フェマーラなど)を追加することも行われているようです。アロマシンとリューブリンが一緒に投与できないというのは、保険上併用が認められていないからではないでしょうか。(文責 石川)

 

No.6342】  07年02月18日  Y.S
乳管内乳頭腫の手術について(HPNo.5948-2)

昨年11月に、「乳管内乳頭腫の疑いがある」ということで、HPNo.5948でご相談させて頂いたものです。もう一度ご相談させて下さい。
その後、かかっていた病院から大学病院を紹介され、再度エコーをとったところ、分泌物の出る左乳首の真下あたりに2cmサイズのしこりがみつかりました。そこで再度分泌物の細胞診、また、しこりに直接針を刺して行う細胞診を行ったところ、どちらも「クラス2」という結果で、「乳管内乳頭腫」という診断を受けました。担当医より、「良性だから問題はないが、2cmとサイズも大きく、また、このまま放っておいても分泌物はとまらないので、手術による切除をお勧めします」と言われました。乳頭腫の手術については、ネットで調べたところあまり記述も無く、お手数をおかけ致しますが、再度質問をさせてください。
1) 今までのマンモグラフィ、細胞診、エコーのみで、「乳がんの可能性はなく良性」と確定できるものなのでしょうか?
2) 前回質問させて頂いた際に、「乳頭腫が悪性化して乳がんになる可能性がある」というお答えを頂いていたのですが、その可能性を考えると、良性でも手術での切除は必須なのでしょうか?
3) 「手術をすると、将来母乳が出なくなる可能性もある」と言われました。手術ではしこりのみ取るのではなく、乳腺も切除するのでしょうか?
4) 内視鏡手術が出来れば、胸自体には傷が残らないので、その方法が良いと思っていたのですが、通院している病院では内視鏡手術は行っていません。ただ、「手術は乳輪の部分に沿って切開を行うため、傷跡は目立たなく、内視鏡手術と傷自体はそんなに変わらない」と言われました。しかし、やはり胸を切ることには抵抗があるのですが、本当に傷跡は目立たないのでしょうか? また、胸の形が変形したりはしないのでしょうか?

お忙しいところご迷惑をおかけ致しまして大変申し訳ございませんが、何卒、ご回答頂けます様、よろしくお願い致します。

1) 「可能性はなく」ではなく「可能性は少なく」でしょう。確定は難しいことです。
2) 乳管内乳頭腫は前癌状態と考えることが多いのです。癌の前に切除を勧める事はよくあります。
3) 乳腺腫瘍は乳腺の中に出来るもの。乳腺の一部は切除されるのです。場所が乳頭に近い場合に、母乳の出方に影響することは考えられます。
4) 乳輪に沿って手術が出来るなら傷は目立たないでしょう。なお、ご希望の内視鏡手術は難しいものではありません。しかし一般の乳腺外科医では無理です。乳輪から離れた場所に病気があったり、乳輪周囲の創では手術するための視野が不十分なときにはお勧めです。内視鏡手術のトレーニングを受けた乳腺外科医は探せば簡単に見つかりますよ。(文責 館花)

 

No.6341】  07年02月18日  m
断端陽性について

術前化学療法をした後、手術をし、病理がでました。断端が浸潤癌で+、非浸潤癌で+の箇所があったということで、「放射線でたたきましょう」ということです。もともと広範囲に広がっていた為全摘出を言われたのですが、温存可能ということになり温存を選択したのですが、やはり無理に温存をしてしまったのではと思っています。リンパ節転移2/9、ホルモン+、HER2−、血管リンパ管+、年齢37歳、腫瘍2.5cm。大胸筋の上にある膜?は、再発の原因になるので取り除いたそうです。よく断端陽性の場合は再手術をしたほうがいいということを目にします。精神的にも今の状況がとても辛いのですが、局所再発を少しでも防ぐためには再切除という方法を選択したほうがいいのでしょうか。それとも放射線の威力にかけるしかないのでしょうか。再切除の場合は、術後どのくらいしてからするものでしょうか。現在術後もタキソールをしています。そのあと放射線、ホルモン療法ということでした。

乳房温存術を施行された場合、局所再発の確率を0にすることは不可能。放射線治療でかなり再発率を下げることは可能でも0は無理。断端に癌細胞が見られても、活きの悪いものなら放射線治療でも十分と判断される場合もあり。なお、断端+の判定は、「断端に本当に癌が顔を出していたのか?あるいは、切除端の5mm以内に+だったのか?」を確認する必要がありそう。しかし、全身治療の後、放射線、ホルモン治療と予定が立っているなら、明らかに活きのよい癌が残っている可能性は少ないのではないかと想像されます。(文責 館花)

 

No.6340】  07年02月18日  M
可能な治療を教えてください

お願い致します。47歳、女性です。
H16年8月 右硬癌(36mm×35mm)、StageVb(T2N3cMo)、ER/PR/HER2=0/0/0、アドレアマイシン、エンドキサン(×4クール)、タキソテール(×4クール)
H17年3月 温存Ope、センチネル 23ヶ所+、断端陽性、放治35回
H17年9月 リンパ節転移+、骨転移+
H17年10月〜 ゼローダ内服
H18年8月〜 ナベルミンDIV
H18年7月 肺転移+
H18年10月23日〜11月6日 Ts1内服、反回神経圧迫によるかすれ声
H18年11月19日 左肺放治
H18年12月末〜 在宅酸素療法
H19年1月〜 CMF DIV、 気管支に浸潤性に拡がっているそうです。SPO2は96〜99%ですが、咳込み後等はパニックになるぐらい呼吸苦になります。
現在、平常時3リットル、行動時5〜6リットル使用しています。酸素供給装置は最大7リットルまでです。7リットルでも苦しくなったらどうすればよいのでしょうか。CMFも体力低下の為、1回で中断です。今後どのような治療が可能か教えて下さい。(追伸:夫です。素人考えですが、自分の片肺を妻に移植するといことは考えられないでしょうか? もちろん適合性の問題はあるでしょうが)

かなり困難な症例です。まず、積極的に治療を再開したい場合。まだ使用していない薬剤から選択すると、注射薬はタキソール(タキソテールではない)、保険適応ないがジェムザールあたりを検討することになりそう。内服薬ならティーエスワン、ユーエフティ、フルツロン、など。ER−,PgR−でもヒスロンが検討されることあり。なお、肺の移植は全く一般的ではないので念のため。経過を見ると、主治医はかなり積極的に治療を検討しておられるのでは?もう一度良くご相談をお勧めします。(文責 館花)

 

No.6339-1】  07年02月18日  K
局所再発の治療方針について

2000年に左乳房切除術、その後2回局所再発し、切除しました。今回また局所再発しましたが、「すぐに切除せずに、どのホルモン剤が効くか、しばらく様子を見ましょう」ということでした。切除せず、このような方法が一般的なのでしょうか? 他に転移もないのですが、この間ほっておいても大丈夫なのでしょうか? よろしくお願いします。

病理検査結果の記載が無く、またホルモンレセプターの結果が無いため、詳しく説明できません。再発までの治療内容、再発後の経過などによっても治療法が変わります。今回の状況を含めて今までの治療内容の情報がもう少し無いとアドバイスが難しいです。(文責 西川)

 

No.6339-2】  07年02月22日  K
局所再発の治療方針について(2)

申し訳ありません。今のところこれくらいしかわからないのですが、今後の治療方針としてはどのような方法がベストなのかお願いします。
2000年: 細胞診 W X腫瘍4個 (4×5 p 1×1p 2個 0.5×0.5p) リンパ節腫大、左乳房胸筋温存切断術、リンパ節郭清、病期 T2a N2 M0 、Stage Va、ER(+) PGR(+)、CAF2クール、フルツロン4C、リュープリン
2003年: 1回目局所再発 、ER(+) PGR(−) HER(1+)プロゲストン1T、フルツロン4C、エンドキサン2T
2004年: 2回目局所再発後 アリミデックス1T、フルツロン4C、エンドキサン2T、その後経過、フルツロン2C、エンドキサン1Tに減らす
2007年: 今回3回目 アリミデックス1T、エンドキサン2T、フルツロン4Cに戻し経過観察

初回手術時の後の化学療法が、現在行われているものに比べ不十分の様な気がします(当時としては仕方ないのかも知れませんが)。幸いなことに遠隔転移は無い様ですので、私であれば局所再発巣を切除し、タキサン系の薬剤を使用した化学療法を行い、その後再びホルモン療法を行うようにします。(文責 吉田)

 

No.6338】  07年02月18日  M 
ホルモンマイナスのホルモン治療効果について

「41歳、左乳房、ステージ2a、しこり2.1、リンパ転移なし、HER2プラス1、悪性度 中、ホルモン両方マイナス」で、昨年5月に温存内視鏡手術をしました。その後化学治療(ウィクリーパクリタキセル12回 FEC4回)、現在放射線25回予定の最中です。去年化学治療が終わり、お薬はなし、無治療になると思っていましたが、反対側乳房予防のためという事で、ホルモンマイナスですがノルバテックスを毎日2錠飲むように今年から処方されました。40代ですが、不妊治療中の乳がん発覚で妊娠もあきれめきれません。ノルバテックスを飲み始めてから、のぼせ・不眠・発汗・ふらつきがあり、辛いです。ホルモンマイナスなのに服用を継続する事で、反対側の予防に医学的になるのでしょうか? 副作用の事を話しましても、きちんと飲むように言われ、とまどっております。よろしくお願い致します。

内容から判断しますと、St. Gallen 2005年のリスク分類より、ホルモン非反応性でintermediate riskでありますので推奨される治療は、あなたが受けられた化学療法でよいかと思われます。対側乳房再発目的でノルバデックスを内服することに関してですが、米国の試験では乳癌のタモキシフェンによる発生予防効果が証明されており、FDAにて投与認可がされています。しかし、エストロゲン受容体が陽性の乳癌に関しては内服にて69%の減少率が証明されていますが、受容体陰性の場合は効果は認められておりません。以上のことをふまえて、主治医ともう一度相談されることをお勧めします。(文責 西川)

 

No.6337】  07年02月18日  Y.M.
切除断端陽性の局所再発について

54歳、昨年11月末に温存手術、現在放射線治療中、アリミデックスも飲み始めています。術後の病理の結果は「乳頭腺管がん 0.5x0.8cm g+ 脈管侵襲なし 組織異型度グレード1 リンパ節(センチネル)0/1 ハーセプテスト浸潤部で1+ ホルモン受容体 ERプラス Partial PgRプラス Focal ともに<10% 断端切り口はがんなしでしたが、5mm以内がプラス」です。
1) 断端切り口はマイナスでも5mm以内がプラスだと断端陽性といいますか。
2) そのため放射線の追加照射10Gyするのですが、追加照射することで局所再発を追加照射をしない断端陰性と同じくらいにおさえられますか。 
3) 上記の病理結果も考慮に入れると、私の場合、局所再発率は何パーセントくらいでしょうか。将来の遠隔再発率は低いと思うのですが、5mm以内が陽性だったため同じ乳房内に再発しないかとても心配です。
4) 針生検(CNB)でのホルモン受容体は、ER・PgRとも95%以上という結果だったのですが、術後のは10%以下です。あまりに違いすぎると思うのですが、こういうことはよくあるのでしょうか。10%以下ではアリミデックスもあまり効かないような気がするのですが・・・。「ER +Partial、PgR +Focal」とは、どういう意味でしょうか。

長くなりましたが よろしくお願いいたします。

1) 乳房温存療法ガイドラインでは切除断端より5mm以内は断端陽性と記載されています。
2) 断端陽性例に追加照射をすることで、断端陰性例にやや近づくという報告はありますが、同等になるという報告は無いようです。しかし、追加照射により乳房内再発は低下する傾向を認めております。
3) 病理検査の結果別による再発率のデーターは多くないために明らかではありませんが、断端陽性例における放射線照射後の再発率は、約1〜2%と報告されています。
4) partialやfocalの意味は、ホルモンレセプターの判定の際に、どれだけ染色されているかで割合を区別しており、その割合により表現が異なってきます。CNBの結果と術後の結果が異なることはあります。割合に関しては、CNBは腫瘍のごく一部を採取するために、たまたま染色性の良い部分を採取した可能性があります。(文責 西川)

 

No.6336-1】  07年02月18日  Y.K.
術後療法について

47才10ヶ月、12月1日に左乳房温存手術を受けました。「Invasive ductal carcinoma of the left breast partical mastectomy 、Papillotubular carcinoma Locus AC,0.7x0.6x0.5、f,ly(-),v(-) ductal spread(+)、Nuclear grade 1(Nuclear atypia2+Mitosis 1)  ER(+)PgR(+)Hercept(1+) LN(0/2)、Surgical cut end negative for carcinoma」との病理結果でした。ただし、切断断片陰性ながら、癌とは断定できない異型のある腺管が2箇所、いずれも断片から3ミリ程度のところにある(この部分が、とても気になります)。先生のお話では、「再発低リスクなので、今後の治療法として、ホルモン療法(ノルバデックス及びリュープリン)もしくは無治療の選択肢がある」と聞きました。悩んだ末、ホルモン療法を始めましたが、この相談室の中にも、薬と注射を併用しての再発予防効果にはエビデンスがないということでしたが、多くの病院で併用が推奨されているのは何故ですか? 私の場合、薬だけでは不十分でしょうか? 生理はものすごく軽くなっていました。始めて10日ほどで、早くも酷い寝汗をかくのですが、薬の副作用はそんなにすぐ出る事があるのでしょうか? また、放射線治療も25回から30回と言われていますが、それは何処で決まるのでしょうか? 私のように断片に怪しい細胞があった場合、30回を選択したほうが良いのでしょうか? ハーセプト+1は−よりも悪性度が高いと言う事ですか? 乳癌に罹患したものは、完治したとしても、寿命は短いと覚悟した方が良いのでしょうか? 相談室のメールの他の方の病理結果を見ると、ホルモン受容体のパーセントまで出ているのですが、それは病院によって病理の精度が違うと言う事ですか? 長くなってすみませんが、宜しくお願い致します。

閉経前の再発低リスク群の推奨される治療は無治療、もしくはホルモン療法(ノルバデックスもしくはリュープリン)です。あなたの受けている治療は極めて標準的といっていいでしょう。ノルバデックス及びリュープリンの治療は、ある抗癌剤(CMF)と同等以上の効果があることが証明されています。放射線治療においては体に照射できる許容範囲があり、それに基づいて照射回数が設定されています。当院では標準放射線治療は25回です。断端陽性の患者様へは5回の追加照射を行い30回照射します。乳癌が完治したヒトの寿命が短いといったデータは今のところ出ておりません。ハーセプテスト+1は−も陰性と考えますので、予後には関係ありません。(文責 志茂) 

 

No.6336-2】  07年03月12日  Y.K.
ホルモン療法の副作用

HPNo.6336でご相談したものです。その節はありがとうございました。ホルモン療法の副作用がひどく、ホットフラッシュで夜中に3〜4回目が覚めます。睡眠薬を処方してもらっても効果がありません。締め付けられるような頭痛も起きて来ました。身体が薬に慣れれば副作用は少しは良くなるのでしょうか? やはり、リュープリン注射を併用すべきでしょうか? 私の場合、ノルバデックスだけでは再発率は高くなるのでしょうか? 乳癌は出来た時、すでに癌細胞が全身に回っている可能性が高いとの事、色々考えると自分で決断がつきません。アドバイスをいただけると幸いです。

薬に慣れれば副作用は良くなるの可能性はあります。リュープリンでも似たような副作用があり、かえって酷くなることも考えられます。閉経前なら、リュープリンを併用した方が再発率は低くなるように思います。(文責 石川)

 

No.6335】  07年02月18日  JFL
血性分泌について

片側乳頭の一箇所から血性分泌があります。2ヶ月前、下着に針先ほどのしみがついていて気づきました。強く絞れば血液が数滴出る程度が一週間ほど続き、その後色が薄くなり、2週間ほどで、ほとんど透明になりました。その後、強く絞れば透明な分泌が1滴2滴ほど出る日もあるという程度で、1ヶ月半ほどたちました。先週から再び同じ箇所から薄いオレンジ色の分泌液が出るようになりました。量は数日に一度、強く絞るとほんの数滴出るという程度で、自然に流れ出ることはありません。両側に乳腺症と複数ののう胞、分泌のある側に線維腺腫(生検済み)があります。両胸の他の複数箇所から、乳状、黄色、透明などの分泌が長年あります(絞らなければでません)。毎年マンモグラムと超音波検査を受けており、昨年8月に検査を受けた時は異常はありませんでした。分泌があってから、12月に乳腺専門医で診察を受けましたが、分泌液が出ず、細胞診も乳管造影も出来ませんでした。超音波は異常なしでした。
1) 過去の相談へのお答えから、乳がんや乳管内乳頭腫の場合は、血性分泌がずっと続く場合が多いと書かれていました。私のように、色が透明になったり、ほとんど止まったりする場合でも、同じ箇所からの分泌を繰り返す場合、乳管内腫瘍の疑いが強いのでしょうか。
2) 同じ一箇所からの血性分泌を繰り返す場合でも、乳腺症のこともあるのでしょうか。
3) 3月に診察を受けますが、分泌量がわずかで、出ない日も多いため、また細胞診なども出来ないかもしれません。このような場合、原因を確かめるためには、どういった検査をお願いすればいいでしょうか。

ご多忙中恐れ入りますが、お教えいただければ幸いです。

同じ箇所から乳汁分泌があっても、ある程度の大きさの乳管内乳頭腫であれば、高い確率で超音波で診断されるはずです。超音波で異常がなければ経過観察で良いと考えます。今後画像で描出されるような病変があれば、細胞診や組織診で確定診断をつける必要が出てきますが、3月の診察の結果を待って問題ないと思います。(文責 志茂)

 

No.6334】  07年02月18日  MK 
左右にしこりがあります

昨年10月に左右にしこりが見つかり、検査の結果、良性でした。そして、4ヵ月後にマンモとエコーをやって変化はなく、大丈夫だということで、今度1年後の検査になりましたが、しこりはそのままでも大丈夫なんですか。心配です。悪性になることはないですか。不安です。よろしくお願いします。

良性の腫瘍で悪性化する可能性の高いものは葉状腫瘍といわれているタイプです。頻度の多い線維腺腫は悪性化する可能性はまれなので、小さな線維腺腫は経過観察が標準的です。(文責 志茂)

 

No.6333】  07年02月18日  M 
病理結果について

いつも親切なご対応、有難うございます。術前化学療法をし、術後2ヶ月になります。化学療法を始める前に細胞針(太い針)で組織をとり診断した結果、充実腺癌ということでした。今回手術をし、病理結果がもうすぐでますが、この癌の種類が変わることはあるのでしょうか。たとえば特殊型に変わったりすることもあるのでしょうか。特殊型というのもいろいろあるようなのですが、予後が更に悪くなるということもありうるのでしょうか。抗癌剤の効き目などにも影響がありますでしょうか。

針生検より手術で摘出した組織のほうが量が多いので、病理診断の優先順位も針生検より手術で摘出した組織のほうが上です。そこでの診断が針生検の診断と変わることは頻度は少ないですがありえます。特殊型に変わることはありえます。(文責 志茂)

 

No.6332-1】  07年02月18日  H.S.
自分の乳癌の認識について

参考にさせていただいています。いろいろ疑問点はあるのですが、今回は一つ教えてください。2004年5月に乳がんで左乳房全摘手術を受けました。42才の時です。何も予備知識がない状態での急な手術だったので、自分の状態を正しく認識できていません。自分で覚えているのは、「乳管一本分、乳頭から管の端まで広がり、一番端で管をつきやぶって周りの組織に浸潤していたこと、全体で5センチ弱、浸潤部分1センチ程度、リンパ節への転移なし、ホルモン感受性+、ハーツーは−、腫瘍マーカーは正常値」という事ぐらいで、よく皆さんが書かれている「○○癌」という名称も、異型度や何期なのかなども知りません。術後の再発予防策として、ゾラテックスの注射とノルバデックスを服用。手術後には、大きさや年齢から抗がん剤適用の対象にもなりうると選択の余地を与えられ、セカンドオピニオンの結果、リンパ節転移がない事からホルモン治療のみを選びました。その後医師の転勤を機に、手術をした地方の病院から一時間ほどかかるがんセンターに転院し、今は3ヶ月ごとにノルバデックスを処方してもらいに通っています(毎回、腫瘍マーカーの検査を受けています)。そういう経緯なので、手術時のカルテも今の医者が見ることができないし、執刀医とも話ができない状態です。再発ハイリスク群なのではないかと、なんとなく思っているのですが、癌の分類名(?)や異型度など、手術を受けた地方病院に出向いて調べて知っておくほうがよいのでしょうか?

St.Gallen2005年のリスク分類では、リンパ節転移がない方でも、腫瘍径が2cm以上の方は中リスク群に分類されます。ホルモンレセプターの陽性かつ中リスク群の方の推奨される治療法はホルモン療法のみ、もしくは化学療法後にホルモン療法が推奨されています。あなたが受けている治療は極めて標準的な治療だと考えます。わざわざ、あなた自身が癌の分類名や異型度などは覚えなくても、がんセンターに転院した際に持参した紹介状にはきちんとした情報が書いてあるはずです。やはり餅は餅屋です。患者本人がいくら病理の結果を覚えていても、紹介状の内容より信用する医師はいません。きちんと医師を通して紹介状やデータを病院を通してやり取りするのが、最良の道と考えます。(文責 志茂)

 

No.6332-2】  07年02月25日  H.S.
術後三年近く疑問に思っていた諸々の質問

HPNo.6332で質問させて頂いた者です。ご回答ありがとうございました。引き続きいろいろな質問をさせてください。何年間も疑問に思っていて、なかなか診察時間に聞きにくい事ばかりで、ずっと解決しないまま残っています。よろしくお願いします。
1) 現在3ヶ月ごとの受診時に、触診と血液検査を受けています。手術前の検査でも腫瘍マーカーはマイナスだったのですが、再発の指標として腫瘍マーカーだけで十分なのでしょうか?(年に一度は、マンモ・肺のレントゲンなど受けています。)
2) 腫瘍マーカーに反応するかどうかは癌の種類によって決まるのでしょうか。どういうタイプの癌かがわかれば、腫瘍マーカーを重視していて良いのか、腫瘍マーカーはあまり当てにならなくて、もっと他の検査を積極的に受けていった方が良いのか、わかるのでしょうか?
3) 全摘手術をした側の胸、脇、肩のあたりなどが時々痛みます。手術後二年間ぐらいは術後のせいかなと思っていましたが、しばらくおさまっていたのが、最近また気になるぐらい痛む事があります。これは再発による可能性があるのでしょうか? あるいは術後の後遺症のようなもので、ずっと続いても気にしなくてよいものなのでしょうか?
4) 手術後のゾラテックスの注射を始めて早々に、頭の思い感じや耳鳴り(耳というより頭)に気付きました。そのときは心配になって、頭のCTを撮ってもらって異常なしだったのですが、ゾラテックス終了後も、重い感じはなくなったものの、耳鳴りは変わらず続いています。ノルバデックスの影響があるのでしょうか? それとも脳転移の検査などを受けた方がよいのでしょうか? 骨シンチは半年前ぐらいに受けていますが、頭のCTは二年半受けていなく、MRIは一度も受けたことがありません。耳鼻科を受診するべきなのでしょうか?
5) 再発中リスク群というのは、目安として再発率がどれぐらいと心構えをしていたらよいのでしょうか?

1) 術後どのような検査をどのくらい行うかは決まっておりません。神経質に検査を行えばキリがありません。CT検査などのやり過ぎによる二次癌の発生の問題もあります。しかし腫瘍マーカーだけでは十分とはいえませんので、1〜2年に一回ぐらいは骨シンチやCT検査など行うと施設が多いようです。
2) 腫瘍のタイプと腫瘍マーカーの関係は、はっきりしていないのが現状です。従って再発の検査として他の検査も必要です。
3) 再発の可能性は否定できませんが、通常再発は無症状で起こることが多いと思います。受診した際に主治医に相談してください。
4) ノルバテックスにより耳鳴りがすることは考えにくいです。耳鼻科を受診すべきです。
5) 5~20%位でしょう。(文責 吉田)

 

No.6332-3】  07年04月26日  H.S.
再発・転移の検査について

HPNo.6332で2回質問させて頂きました。その節は、どうもありがとうございました。今日は検査について教えてください。今はノルバデックス処方にあわせて3ヵ月毎の受診で、毎回血液検査(腫瘍マーカー含む)と触診を受けています。検査でも自覚的にも今のところ異常なしで、6月に術後3年の節目で残った側のマンモを受けます。以前通っていた病院(手術を受けた地元の市民病院)では、毎年CTで内臓などを調べる方針でしたが、今通っているがんセンターでは、昔は定期的にCT検査をしていたが今はやらないそうです。再発の場合、早期発見でも症状が出てからでも治療実績に変わりはないから、という説明でした。希望ならやってもいいけど実際役に立つとは考えられないし、検査予約もずいぶん先まで入っているぐらい混んでいる、というお話でした。腫瘍マーカーだけでは指標として不十分という事ですから、受けさせてもらった方が良いのかどうか迷っています。一年毎ぐらいには受けた方が良いのでしょうか?

日本乳癌学会編「乳癌診療ガイドライン(4) 検診・診断」によると、術後のフォローアップとしてエビデンスのあるものは、問診・視触診とマンモグラフィーの2つだけです。
1) 問診・視触診により再発の15%が発見されており、再発をきたす可能性の高い術後3年間は3〜6ヶ月毎に、その後は6〜12ヶ月毎に、以降年一回行う事が推奨されています。注意深い問診・視触診を行ない、何か異常があれば、それに応じた検査を行う事になります。
2) 1年毎の反対側マンモグラフィーは、触診のみよりも臨床病期が早い段階で発見され、有用です。乳房温存術後の同側マンモグラフィーに関しては、有用性が証明されておりません。
3) 術後の血液検査、胸部或いは腹部CTの有用性は明らかではなく、胸部X線検査、骨シンチ、肝超音波検査、腫瘍マーカーについても有用性は明らかにされておりません。従って、臨床現場では「念の為に」という考えの下で検査が行われていますが、術後一律に検査を受けるのではなく、体調に何らかの変化があった場合、その状況を正確に主治医に伝え、想定される病状を前提とした適切な検査を受けるようにしましょう。その為には、日頃から主治医と充分なコンタクトを取っておく事が大切です。(文責 須田)

 

No.6332-4】  07年08月05日  H.S.
乳輪近くの皮膚の異常について

HPNo.6332以後何度か助言いただき、ありがとうございました。このサイトの存在は、いつも不安に襲われる私たち患者にとって本当に心強いです。今日は、数週間前からある症状について教えてください。手術は左胸全摘で、現在術後ノルバデックス服用4年目、この6月に術後3年の検査で右側のマンモ、血液検査、触診、肺X線など異常なしでした。この数週間、右側の乳輪のすぐ外側に吹き出物のようなものができているのに気付きました。小さくプツッと盛り上がっていて(直径は1〜2ミリぐらい)、中心部は黒く、少し陥没しているように見えます。顔などにあれば完全に吹き出物のイメージ。次回の乳腺外科受診予定が9月末なのですが、気になるので、すぐにでも臨時に予約をとって受診をした方がよいのでしょうか。そういう吹き出物状に見えるものが転移・再発である可能性はありますか。

メールの内容だけでは判断しかねます。気になるのでしたら早めの受診をお薦めいたします。(文責 首藤)

 

No.6332-5】  07年11月01日  H.S.
今後の治療方針について

HPNo.6332で何回か質問させて頂きました。その節はどうもありがとうございました。さて、昨年5月にゾラテックスの注射が終わり一年半近く経ちましたが、今生理が再開しました。たいてい一年以内ぐらいに戻ることが多いとは聞いていますが、長く戻ってなかったので、このまま閉経したのかと思っていたのですが・・・(今45歳です)。
1) 生理が始まったということは、無い状態に比べると結果的に再発のリスクが上がることになるのでしょうか。
2) ノルバデックスも手術後ずっと飲んでいますが、女性ホルモンを押さえる働きはあまり強くないということになるのでしょうか。
3) 今後、再発予防策を強化する方法はありますか。
4) また予防策として自分で気をつけるとよいことはありますか。

以上、よろしくお願い致します。

1)必ずしもそうとはいえないでしょう。
2)その通りです。
3)4)食事、運動がリスクに影響するという報告もあります。(文責 加藤)

 

No.6331-1】  07年02月18日  S
乳癌術後の抗がん剤治療について

この度は、母の乳癌術後の抗がん剤治療についてお伺いしたくて、ご連絡いたしました。どうか適切なアドバイスをお願いいたします。
(経過と治療)
1) 2006.11末 母が乳癌(悪性)と診断されました。
2) 2つの病院で診察を受けました。A病院では抗がん剤治療(7ヶ月、タキソテールなどの強い抗がん剤投与)の後、全摘手術と診断されました。B病院ではまず全摘手術後抗がん剤治療(4クール、CMF療法)と診断されました。
3) B病院でお世話になる事になり、2006.12月初めに全摘手術及びリンパかくせい手術を受けました。
4) 手術後の病理検査の結果、リンパ節7箇所採取のうち、1箇所のみ転移していることが分かりました。
5) 2006.12.20、12.27と抗がん剤治療(CMF療法)を受けました。
6) 2007年1月にも2回、抗がん剤治療(CMF療法)を受けました。
7) 1月に入り、浸潤癌で顔つきの悪い癌ということが分かりました。また同時にホルモンホルモンレセプターは、エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)のどちらとも陽性である事が分かりました。抗がん剤治療が終わり次第、ホルモン療法を行っていく(5年間)ことを医師から診断されました。
8) この時から私達家族は、顔つきの悪い癌で再発度も「3」と高いので、このままCMF療法を行っていくだけでいいのか不安になりました。手術前、A病院の医師からは、強い抗がん剤で血液中に散らばっていく癌を食い止める必要があるといわれていたので、ますます不安な気持ちになりました。
9) 家族で相談した結果、A病院で治療を行ってもらった方がいいのでは?と思い、一応B病院の医師に現在の不安な気持ちを話し、タキソテールなどの強い抗がん剤投与をお願いしてみました。結果、B病院で強い抗がん剤治療(タキソテールなど)を受ける事になりました。ただ、B病院ではどのグレードの患者さんに対してもCMF療法を行っているため、「タキソテールの他の抗がん剤治療の組み合わせや期間など調べて検討して、次回の2/14の抗がん剤治療を行います。」言われました。
10) B病院では年間数件しか乳癌の手術や抗がん剤治療を行っていないので、私達家族も不安な気持ちが消えません。どうか、どの方法が最善な方法なのか教えてください。宜しくお願いいたします。

お母様のHer2タンパク発現の結果はどうなのでしょうか?リンパ節転移が1つある方は、Her2タンパク発現の結果で治療は変わります。St.Gallen2005年のリスク分類では、リンパ節転移が1つある方で、Her2レセプターの過剰発現の無い方は中リスク群、Her2タンパクの過剰発現のある方は高リスク群に分類されます。ホルモンレセプターの陽性かつ中リスク群の方の推奨される治療法はホルモン療法のみ、もしくは化学療法後にホルモン療法が推奨されています。ホルモンレセプターの陽性かつ高リスク群の方の推奨される治療法は、化学療法後にホルモン療法が推奨されています。現在、乳癌の化学療法に関しての二本柱となっている治療は、エピルビシン等のアントラサイクリン系の薬剤とタキソテールを代表としたタキサン系の薬剤です。この2系統の抗がん剤を組み合わせて投与するのが現在の化学療法のスタンダードとなっています。しかし、これらの薬剤には骨髄抑制や心毒性などの強い副作用があり、高齢の方には負担が強すぎるためにお勧めはできません。お母様の御年齢はいくつなのでしょうか?それにより治療が変わることはよくあります。高齢の方にはCMF療法を選択する施設もあるようですが、高齢の方にはホルモン療法のみを選択することも多いです。(文責 志茂)

 

No.6331-2】  07年02月22日  S
乳癌術後の抗がん剤治療について(2)

大変お忙しいところ、ご返答ありがとうございます。母は、今年56歳になります。Her2は−でしたが、ホルモンホルモンレセプターは、エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)のどちらとも陽性であると診断されました。今通院している病院ではCMF療法を行っています(昨年12月〜今月末)。顔つきの悪い癌で再発度も3と言われ不安になりました。医師に強い薬を申し出たところ、CAF療法4クール+タキソテール(単独)4クールと提示されました。ですがその一方で、医師は「母の場合、抗がん剤投与を止めて+の値が出ているホルモン療法を行っていくのがいいのかもしれない」とおっしゃっています。とりあえず今月末にセカンドオピニオンを受けてこようと思います。今後の治療方針が決まらずに母は寝不足が続いているせいか、今まで出ていなかった悪心・食欲減退の症状が出ています。これはもう仕方のない事なのでしょうか? 寝不足が続くと良くないので、たまに医師から処方された睡眠薬を飲んでいる様です。どうかアドバイスを頂けますでしょうか? 宜しくお願いいたします。

治療法の選択に迷って、不眠症になってしまっているとのこと、大変だと推察いたします。
お母上の場合、私であればCMFを中止してアンスラサイクリン系(CAFなと)+タキサンの化学療法とホルモン療法(5年間)を行います。年齢が56歳と比較的お若いので、強い抗がん剤でも大丈夫と思います。病院を変えることは手術が済んでしまった現在では得策ではありません。(文責 吉田)

 

No.6330】  07年02月18日  O.Y
マンモトームの確実性について

母の病状についてご相談があります。60歳代母がマンモグラフィ、細胞診、超音波、視触診では乳癌ではなかったのですが、先日マンモトームの検査の結果、非浸潤癌だと診断され全摘を薦められています。そこで質問なのですが、
1) マンモトームは100パーセント確実で誤診などなく、セカンドオピニオンを受けても同じ診断をされるものなのでしょうか?
2) 現在、橋本病と診断されチラ−ヂンS錠を飲んでいますが、病状が悪化するなど影響はないでしょうか?

手術の事を思うと不安ですので、お忙しいと思いますが回答よろしくお願いします。

1) 100%確実な診断方法など世の中には存在しません。マンモトームの目的は超音波、視触診で特定できない石灰化の部位を特定し、この部位の組織片を採取することです。そこから採取した組織が、癌でなかったからといって本当に癌がないということは手技的な問題からありえないとはいえませんが、そこから採取した組織が癌であるのに、実は癌でないなどという可能性は限りなくゼロであるといってよいでしょう。反対に一度癌の組織が採取されたなら、セカンドオピニオンで前医の組織標本を判定してもらい、その標本が否定されない限り、前医の診断を覆すことは不可能といえるでしょう。
2) 影響ありません。(文責 志茂)

 

No.6329】  07年02月18日  M.S. 
術後の痛みと治療について(HPNo.6182-2)

HPNo.6182で相談しました母のことで、また相談します。1月26日に手術でしこりを取り出し、その場で確定診断をし癌細胞がみつかったため、その場で右胸全摘出とリンパ郭清の手術となりました。リンパに転移はなかったのですが、リンパを全部とった影響と思われる術後の痛みがひどく、かなり落ち込んでいます。転移がなかったのにリンパを全部とる必要があったのかどうか、疑問が残ります。その後、「癌の大きさが、小さい中では大きい方なので、抗癌剤を使ったほうがいいでしょう。」とのお話があったそうです。C型肝炎も患っているため、副作用のことを考えると心配です。
1) 術後の痛みはどれくらい続くのでしょうか。
2) 抗癌剤の副作用は高齢でも大丈夫でしょうか。
3) 病院の説明があまりなく、私がセカンドオピニオンを受けようかと思っています。その場合、データを貸し出ししてもらえるのでしょうか。

以上ですが、よろしくお願いいたします。

1) 痛みに関しては個人差がかなりあるようです。1/26に手術されており術後約3週間ですので、もう少しで痛みも軽快してくるでしょう。
2) 71歳でありますが、これも年齢と体力は個人差があります。比較的副作用の少ない抗癌剤もあります。担当医に相談してみましょう。
3) セカンドオピニオンは患者様の権利です。データは必ず貸し出ししてもらえます。これも担当医に相談してみましょう。(文責 川本)

 

No.6328】  07年02月18日  N.N.
リュープリンSRについて

ホルモン治療に使われる注射でリュープリンとリュープリンSRがあると知りました。リュープリンは毎月で、リュープリンSRの方は3ヶ月投与でいいらしいのですが、効果や副作用の違い、薬代の違いなどはどうなのでしょうか?

リュープリンSRは3ヶ月製剤です。効果は1ヶ月製剤のリュープリンと同等です。薬代はリュープリンSRの方が安い価格設定になっています。病院によってはリュープリンSRを入れてない施設もあるので、担当医に相談してみてはいかがでしょうか?(文責 川本)

 

No.6327】  07年02月18日  M 
妻の乳がん治療について(3)(HPNo.6210-3)

アドバイス大変ありがとうございました。また、お礼のお返事が遅くなり、大変失礼&申し訳ありません。長文で大変恐縮ですが、追加でアドバイスを頂きたいと存じます。何卒よろしくお願いいたします。以前のmailと若干内容が重複いたしますが、進展と現状を先に述べますと、病院を変更することによるデメリット(年齢も若く癌の進行が早いので治療を遅らせることによる全身への転移)を懸念し、東京のS大学病院でFEC100を2回完了しております(1回目:1/10、2回目:1/30)。主治医の先生には1/9診察時、治療をどちらで受けるかをまだ決めかねているが、上記デメリットをお話したら、快くこちらの気持ちと要望を聞いてもらえ、治療を開始して頂けました。また、転移検査と病理、腫瘍マーカーもS大学病院で実施して頂き(1回目のFEC投与後)、下記のとおりでした。

【検査結果(東京S大学病院)の概要】
病理学の結果は、nuclear gradeは核異型:2、核分裂:3でgrade3、ホルモンとHER2は陰性ということでした(ホルモンに関しては以外な結果でした。やはり選択できる治療が多いという意味では陽性のほうが望ましい?)。癌はscirrhous carcinomaと書いてあり、硬癌のようです(あくまで細胞をとった一番大きい腫瘍とのことですが)。壊死性背景(壊死しているほうがあまりよくないのでしょうか?)に悪性細胞を認めると書いてありました。腫瘍マーカーはCEA:1.9、CA15-3:73.4、シフラ:2.5、NCCST439:3.5、CSLEX:4.8、BCA225:160、1CTP:5.7と書いてあり、主治医の先生からはCA15-3と1CTPが基準値を超えていると説明がありました。腫瘍マーカーはあくまで参考データとのことでした。転移は肝臓、骨はなし、肺が5mm程度の影が2個あるので、転移の疑いありだが、正確には細胞を取って調べないとわからない、また現時点では抗がん剤投与中に大きさを経過観察とのことでした。転移の疑いはあるが、治療方針(抗がん剤)は基本的に変わらないとのことでした。
その後、妻の父がショックもあってか、脳梗塞で倒れてしまったこともあり、色々と悩んだあげく、S大学病院に紹介状を書いてもらい、2/6に北九州の医療センターのM先生に外来で受診して、今後九州で治療をしたい旨を伝え、現在に至ります。追加でアドバイス頂きたいことがあるのですが、
1) 上記の病理結果から、この癌の悪性度は一般的にどの程度なのでしょうか。(細胞が壊死しているほうが悪性なのでしょうか?また、Her2は陰性のほうが良性なのでしょうか?ホルモンは治療法が増えるので、陽性のほうが一般的にはいいのでしょうか?)
2) ホルモンとher2陰性の癌は遺伝子による可能性が高いのでしょうか(癌が何を栄養に増殖するのかメカニズムが不明です)。また、遺伝子を調査し治療する手法はあるのでしょうか。
3) ホルモン、her2陰性の癌のほうが、一般的に抗がん剤が効くケースが多いのは本当でしょうか。
4) 腫瘍マーカーなどの検査結果から、肺転移の信憑性はどの程度と受け止めればよいのでしょうか(ステージ4と受け止めるべきでしょうか)。
5) 治療方針は、転移の被疑ありで抗がん剤となりますが、問題ないでしょうか。
6) S大学病院では、FEC100のあとはタキサン系の抗がん剤を1回/1週間とのことだったのですが、医療センターは1回/3週間とのことでした(病院で使用している商品名【タキソールorタキソテール】も異なるようです)。色々調べた感じだと、副作用の軽減と効果、いずれも若干は1回/1週間のほうが優れているように思えてしまうのですが、両者の詳細な違い(メリット、デメリット)と、どちらが最新(最近)の治療なのか教えて下さい。(方針上、医療センターでは1回/3週間しかできないとのことでした)
7) 現時点では延命治療ではなく、手術は治療の選択肢として考えることは出来ますか? また、その場合、一般的に乳房もリンパも全摘出でしょうか。
8) 病理の細胞取得は1回目の抗がん剤投与後になってしまったのですが、癌の性質変化による検査結果の変動は懸念すべきでしょうか。
9) FECの治療において、周期3Wの変動と投与量の変動がどの程度発生すると、治癒効果に影響を与えるものなのでしょうか。(病院が変更となり、また非常に混雑している病院なので、周期と投与量が若干変更になる可能性を懸念しています。また、副作用が少々あっても投与量を変更せず、完遂することが効果を最大限にすると聞きました。)
10) 妻はもともと風邪など引きやすく、すぐ熱がでる体質なこともあり、元々あまり免疫力がないことを懸念し、「生源」という健康補助食品(バイオファーメンティクス)を飲ませています。成分に大豆イソフラボンが含まれているのですが、ホルモン陰性であることもあり、継続しようかと思っています。大豆イソフラボン摂取によって、乳癌の進行が早まった症例はあるのでしょうか。それとも、影響がないと言い切れない(不明)ということなのでしょうか。

質問ばかりで大変恐縮ですが、何卒、よろしくお願い申し上げます。

1) nuclear gradeは核異型:2、核分裂:3で、grade3が病理学的悪性度分類です。ホルモン陰性、ハーセプテスト陰性(triple negative症例と言い、最近乳ガン治療で話題になっています)は、ガンの性格的に今後検討が必要なtypeです。明確な臨床データーは出ていません。細胞が壊死しているほうが悪性度が高く、Her2は陰性のほうがガンの性格的にはよく、ホルモンは治療法が増えるので、陽性のほうが一般的にはいいと考えて頂いてよいと思います。
2)3) ホルモンとHER2は密接に関連していますが、分子レベルのコトであり不明な点もまだ多いです。現時点でこれらの遺伝子を調査し、治療する手法は臨床では行われていません。
4) 今後の画像評価で明らかになってくると考えます。現時点のメール内容では分かりません。
5) 術前化学療法で抗癌剤選択されており問題ないと思います。万が一転移であっても、やはり優先治療は抗癌剤です。
6) タキサンは3週に1回投与と毎週1回投与を3回で1週お休みの2つの投与方法に分けられますが、術前化学療法で使う薬剤と投与方法を決めている施設も多いようです。ちなみに当院ではタキソテールの3週に1回投与を4回です。効果に関してはどちらも大きな差は認められず、副作用もやはり個人差があり優劣はつけがたいと思います。医療センターは1回/3週間とのことなので、投与して、どうしても副作用が強い場合は1回/1週間に変更してもよいと思います。
7) 現時点では術前化学療法であり、抗癌剤が終了すれば手術になります。縮小度合いによりますが、乳房温存術の選択枝はあります。しかし乳癌(ステージ2b〜3b)腫瘍5cm弱(一番大きいもの、複数あり)+リンパ腺への転移ありとのコトなので、リンパ節郭清はしなくてはならないでしょう。
8) 癌の性質変化による検査結果の変動は絶対にないとは言い切れませんが、現在の治療方針は変わりませんので、懸念はしなくてもよいと思います。
9) FECの投与量は病院間の連携が問題なければ変わらないと思います。副作用の関係で投与量を変更する場合は20%減量します。副作用の程度にもよりますが、1回投与量を減らさずに副作用が強く出て結局何週間も投与できないのでは全体の投与量が減りますので、担当の先生と相談した方が良いと思います。
10)イソフラボンは乳ガンの予防に有効と言われていますが、食生活はバランスが大切です。乳ガンに良いからと言って、そればかり食するのも考え物です。大豆イソフラボン摂取によって、乳癌の進行が早まった症例はないと思います。(文責 川本)

 

No.6326-1】  07年02月18日  TM
検査結果確定について

乳がん検診で2個のしこりを指摘され、触診、マンモ(異常なし)、エコー(しこり1個のみ発見)と、それぞれ一週間ずつかけて検査していますが、判断がつかないそうです。また一週間後に今度はMRIを取るとのことですが、それでも「結果がでるかは難しい。良性の可能性が高いなら6か月後に再検査、悪性の疑いが高いなら2か月ごとの検査」と言われています。小さいため(最初9mm、今6mm)細胞診断もできないと言われていますが、そんなに確定は難しいものなのでしょうか。早くわかって早く治療したいのです。(現在35歳、しこりは最初の検査では押さえると痛かったのですが、今は痛みはありません。痛い時はしぼると白い汁がでました。今は思い切りしぼると、かすかに透明のものがでます。最初の検診は生理前でしたので、その痛みと思っていたのですが・・・。)

小さなシコリは細胞を採ることも難しい場合もあり、即座に結果がでないこともよくあります。はっきりしない場合は数ヶ月たってから再度、細胞を採る検査をすることもあります。早くきちんと結果が知りたいお気持ちは分かりますが、シコリを摘出生検すれば乳房に創が残りますし、担当医はそういった事も考慮して経過観察の話をしたと考えます。どうしても早期に結果を知りたいのであれば、摘出生検を担当医に相談してみてはいかがでしょうか?(文責 川本)

 

No.6326-2】  07年03月03日  TM
乳がん検診と妊娠

HPNo.6326で質問したものです。その後、MRIの結果、特に問題のある所見はなく、妊娠もどうぞとのことでした。ただ、検診は6ヶ月から1年以内にとのことでした。そのときは、そのまま帰ってきたのですが、
1)エコー、マンモで診断がつかないものがMRIでつくということはあるのでしょうか。どの程度安心していいのか? 他の検査を希望した方がいいのでしょうか。
2)妊娠した場合、検診は何をするのでしょうか。(MRI、マンモもするのか?)

よろしくお願いいたします。

1) MRIの乳癌の診断精度はエコーやマンモグラフィー検査ほど高くないと思います。前回の回答にあるように、心配の程度が高いのであれば摘出することが一番だと思います。
2) 妊娠した場合、マンモグラフィーは放射線を使う検査なのでできたら避けた方が良いでしょう。通常はエコーと触診で経過観察します。(文責 清水)

 

No.6325】  07年02月18日  LC 
治療方法について

乳管がんの中の硬がんで、組織型・悪性度1です。ステージは2A、今までの検査ではリンパへの浸潤はなし、年令57才です。ホルモン受容体の検査はまだです。術式等の説明は、これからです。どんな治療が最良なのか、ご教示下さいませ。

ステージ2Aでリンパへの浸潤なし(リンパ節転移なしと解釈してよいのでしょうか?)であれば、シコリの大きさは2-5cmですので、術前化学療法かシコリが2cmに近ければ乳房温存手術+センチネルリンパ節生検が選択枝になると考えます。術前化学療法は抗癌剤でシコリを小さくして、その後手術で乳房温存手術をする治療です。どの治療にも利点、欠点があり、担当医からよく説明を受けてから選択しなければなりません。状況によっては他の治療も考えられますので、まず担当医とよく相談しましょう。(文責 川本)

 

No.6324】  07年02月15日  N.I
乳癌と宣告されました

2月9日、29歳で乳癌と宣告されました。場所は左胸内側で、大きさは3cm程度。早期の治療をすすめられました。しかし、手術と抗がん剤治療のどちらを先にするか、手術の際、乳房切除と乳房温存のどちらにしたいかを早期に自分で決めるように言われましたが、正直、自分自身どうしたらいいのかもわからないので、悩んでおります。自分なりにいろいろ調べたのですが、経験者や病院の意見の中には、『抗がん剤治療は必要ない』というのもありました。私自身、抗がん剤治療には抵抗がありますし、意味のないものならやりたくないのが、正直な気持ちです。乳房も温存できるなら、もちろんその方が良いです。ですが、先生の話し方からは、抗がん剤治療後、乳房切除をすすめられたように感じました。先生を信じて任せたい気持ちと、自分自身の希望の相違に本当に悩んでおります。どうか、アドバイスをよろしくお願い致します。

N.Iさま、こんにちは。主治医とよく相談してお決めになられることだと思うのですが、私なりの考えを書きたいと思います。
29歳でしこりが3cm、浸潤癌というタイプのものであれば、術前か術後に抗ガン剤の予防的投与をお受けになられることを強くお勧めします。これは再発の確率を低くするためのものです。
術前か術後のいずれかには受けた方がよい抗ガン剤治療なら、術前に受けてしまい、しこりを小さく(時には消えてしまうこともある)してから、手術では小さく切除(温存手術のことです)したほうが得策だ、と考えるのが最近の乳癌治療の流れとなっています。(もちろん術前に抗ガン剤をお受けになられたからといって、確実にしこりが小さくなるとも限りませんし、みなが温存手術で完了できるとも限りません。)術前にお受けになるだけの価値は十分にあると考えます。
ご質問にはないのですが、29歳とのことですので、将来お子さんが欲しいとか、そういった問題もからんでくるのではと思います。乳腺を専門にしていらっしゃる先生の意見をしっかりとお聞きになられる方がよいのではないでしょうか? いろいろな病院でセカンドオピニオン外来を開いております。高価ではありますが、得られる情報はさらに価値あるものだと思います。(文責 河原)

 

No.6323】  07年02月15日  H.U
アリミデックスについて

ご相談があり、今回メール送らせて頂きました。実は、私の母は2度乳がんを患いました。今は、月に1度通院をしていて、私たちとなんの問題もなく生活しています。本題なのですが、私事で恐縮ですが、ここ最近便秘がちで母に下剤をもらいました。しかし、直接母からもらったわけではなく、私が母の薬箱の中から言われた通りの薬を探しました。そして錠剤を2粒寝る前に飲んだのですが、次の日の朝になっても排便はなく、1日経ってもなにもなかったので母に聞いたところ、私の飲んだ薬は、アリミデックスという薬で、ご存知かと思いますが、閉経後の乳がんの治療に使う薬だそうで、とても強い薬らしく通常1錠しか飲んではいけないとのことでした。今のところ体に異常はなかったのですが、その日から生理が始まりました。いつもの生理となんの変化もありません。医師の診察を受けようにも土日・祝日ということで連絡もとれず、不安になり、メール差し上げました。お返事お願い致します。

H.Uさま こんにちは。もう解決していることと思いますが、回答させていただきます。アリミデックスは閉経後の乳癌患者さんが服用するホルモン治療薬です。2錠を誤って一度だけ服用しただけでは、ほとんどの場合問題は起きないと思われます。薬の効果も永続するわけでもないので、まずは心配ないでしょう。ただ、お薬には人によってさまざまな副作用を示すこともありますし、不安なまま過ごすのもよくないことだと思います。体調がおかしい、不安だと思われるのでしたら、近医で「心配ない事を確認」してもらうのも一法かと思います。(文責 河原)

 

No.6322】  07年02月15日  Y 
胸の痛みについて

32歳、既婚、子供1人ありです。よろしくお願い致します。
3日前くらいに、車の運転中、突然左の乳房に刺すような痛みが走りました。それから、動きによって痛みが出るようになりました。触った感じではしこりなどは見当たらず、去年の9月の終わりに右胸の違和感で外科に受診して、エコーをやってもらったのですが、その時には先生から、「問題ありませんので、また35歳くらいになったら検診を受ければ大丈夫です。」と言われました。気になる事といえば、12月19日に生理が来たきり、まだ来ていません。刺すような痛みが出始めたのが2月5日の夜で、刺すような痛みの次の日あたりから、生理前の胸の張りが出始めました。友達も、生理が遅れると乳首のあたりがチクチク針を刺されたように痛い事があると言っていて、病院へ行こうかと思ったのですが、その次の日はチクチクした痛みが全然なくなったので、やはり生理前の兆候なのかな・・・と思い、病院には行きませんでした。それが今日になって、またチクチクと痛むのです。動かなければ痛みはないのですが、腕を動かしたりすると痛みが走る時があります。痛みは断続的ではないです。こういう場合も乳がんを疑った方がいいですか? 病院には早目に受診した方がいいですか?よろしくお願い致します。

生理周期により乳房の腫脹や痛みを伴うことはよく経験することです。検査を行なった場合には異常がなかったり乳腺症などが考えられます。焦ることは無いと思いますが、心配でしたら乳腺外科へ受診して下さい。(文責 西川)

 

No.6321】  07年02月15日  K 
子供の乳頭からの分泌物

娘は13歳です。3ヶ月くらい前から右側の乳頭から分泌物があったそうです。私は今日初めて洗濯のときに気がついたのですが、痛みも痒みもないといいます。しこりについてはまだ見ていないのでわかりません。黄色っぽい物が下着に付いていました。どんな病気が考えられるのでしょうか。

年齢より腫瘍の発生は少ないため、ホルモンの異常が関わっている可能性も考えます。単に乳頭部分の傷などが原因かもしれません。小児科または小児外科での診察をお勧めします。(文責 西川)

 

No.6320】  07年02月15日  E.N
ホルモン療法中の更年期症状について(HPNo.4823-3)

HPNo.4823で乳ガンについて相談させていただいたものです。現在ホルモン療法中(リュープリン3ヶ月に1回とノルバデックスを服用)です。今回更年期のような症状(ほてり・肩こりなど)のことで質問させていただきます。今までは生活していく中で特に気にするような症状もなかったのですが、最近、ホットフラッシュといわれる症状が日中も夜寝ていても頻繁に現れるようになりました。また朝起きた時に肩こりのような症状もあります。更年期について本を読んだりすると、いくつかの方法があるように書いてありました。毎日ノルバッデクスを服用しているので、あまりいくつもの薬は飲みたくありませんが、漢方薬の服用もあると載っていました。症状を和らげるために漢方薬の服用は効果があるのでしょうか? 他に症状を和らげるためによいものがありましたらお知らせください。

ホルモン療法によるホットフラッシュは、副作用のなかではよく経験します。漢方薬、安定剤、抗うつ薬などの併用投与が症状の軽減を来すような報告もあるようです。(文責 西川)

 

No.6319】  07年02月15日  T.I.
ノルバデックスの副作用による子宮体癌について

いつもこちらの質問箱には助けてもらってます。私は乳癌になってホルモン治療のため、ノルバデックスとリュープリンをしています。ノルバデックスを飲み始めてだいたい1年弱すぎたため、先日子宮体癌の検査を行ないました。検査結果は「子宮に腫れとかは全くないけど、検査した細胞が少し顔つきが悪いため擬陽性で、確定診断するための再検査をしたほうがいい」と言われました。先生は「ノルバデックスを飲んでいる方は擬陽性が出やすいから、そんなに心配する必要はない」と言われますが、やはり心配です。私の年令は32才ですが、ノルバデックスを飲んでいるだけでそんなに擬陽性が出やすいものでしょうか? 擬陽性と診断された方のうち、どれくらいの人が陽性と診断されますでしょうか? 先生のお答えできる範囲で結構ですので教えてもらえないでしょうか?

ノルバデックス内服と疑陽性の出現に関しての因果関係については、詳細な機序や頻度についてははっきりしたデーターがわかりません。ノルバデックス5年間内服による子宮体癌の発生率は0.2〜0.5%といわれています。また、ノルバデックス5年間内服された方は、内服していない方に比較して2.5〜4倍といわれていますが、いずれも欧米のデーターです。従来日本では子宮体癌の発生率は低いため詳細なデーターは少ないと考えます。定期的な検診を引き続き継続して下さい。(文責 西川)

 

No.6318】  07年02月06日  k
予後について

初めてご相談させていただきます。44歳、閉経前、腫瘍径2cm 、温存、断端はすべて陽性(術前に乳頭の近くまでがんが広がっていていると聞きました)、波及度:脂肪、がんの種類:浸潤性乳管がん(硬がん)、リンパ管侵襲(−)、血管侵襲(−)、ER(−)、PgR(−)、組織学的悪性度:グレード3、HER2 3+、リンパ節転移3/9 、レベル2まで郭清。
HER2 3+の場合、再発しやすく死亡までの期間が短いと何かで見ましたが、HER2(-)の人と比べてどれくらい違うのか調べてもわかりませんでした。私はHER2 3+の上にリンパ節に転移しており、悪性度が高く、かなり予後が悪いのではないかと思っています。私の場合、何もしない場合と放射線治療+AC→タキソールと治療を受けた場合の生存率はどれくらいでしょうか。ハーセプチンを使った場合はどうでしょうか。よろしくお願いします。  

治療効果予測のAdjuvant! Onlineによれば、無治療の場合の10年生存率は65.7%であり、AC-T治療により12.9%改善し生存率は78.6%と予測されます。HER2陽性乳癌に対する術後補助療法としてハーセプチンを使用することにより再発率、死亡率ともに約2/3に減少させる効果があると報告されています。現時点では保険上の問題がありますが、再発のリスクは低くないのでAC-Tにハーセプチン併用の補助化学療法は有効な治療と考えます。(文責 浜口)

 

No.6317】  07年02月06日  momo
前回のマンモグラフィーについて(HPNo.6095-3)

昨年12月にもご相談させていただきました(HPNo.6095)。術後半年が過ぎ、不安な要素はありますが、主治医を信じて、ゾラ、ノルバのホルモン療法中です。今更お聞きしても仕方ないことと思いますが、気になっている点があり、書き込ませていただきました。私は毎年人間ドックにて乳がん検診も受けておりました。今回のマンモで発見されたわけですが、1年前のマンモでは異常はありませんでした。2センチ弱の腫瘍でしたので、悪性で1年の間に急激に大きくなったのでしょうか。又、その際の血液検査で血沈の値に異常がみられ再検査をしましたが、乳がんの腫瘍マーカーは調べなかったのか結局は異常ナシでした。幸い他への転移はなく、前向きに治療を受けていかなくてはと思うのですが、1年前にもっと初期に発見されていたのではと思ってしまいます。こんな内容にお手数をおかけして申し訳ありません。

癌の増殖のスピードはまちまちであり、急激に大きくなるケースもあれば、数年間変化しない場合もあります。一般的には1年前の時点で細胞レベルでは乳癌は存在したけれども画像でみつかる大きさではなかった可能性が高いと考えます。2cm以下でリンパ節転移もないのであれば早期癌で発見されているということになりますから、定期検診を受けていたおかげで早期発見できたと考えて宜しいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.6316】  07年02月06日  A
ホルモンレセプター

ホルモンレセプターが陽性(+)の場合と陰性の場合があると知りましたが、どのぐらいの割合で陰性になる場合があるのでしょうか。陽性の方が割合的には多いのでしょうか?

ホルモンレセプターとしてエストロジェンレセプター(ER)、プロゲステロンレセプター(PgR)の2種類を計測し、両者が陰性の場合を陰性と考えます。検査方法や施設によって多少ばらつきはありますが、ER陰性、PgR陰性の頻度は20-30%程度です。(文責 浜口)

 

No.6315】  07年02月06日  M.K, 
アリミデックスの副作用

転移性乳がんのため、抗がん剤治療のあとにホルモン治療に移りました。現在飲んでいる薬は「アリミデックス」です。飲み始めて4ヶ月ですが、関節痛・筋肉痛がひどく、通院以外の外出はしなくなりました。朝起きた時点での痛みもさることながら、日中でもかなり痛いです。じっと動かずに寝ていればなんとか大丈夫ですが、少しでも寝返りを打つと痛みが走ります。「痛いときだけ飲む」ことでロキソニンを処方してもらっていますが、少し和らぐだけで、あまり効き目がないように思われます。主治医の先生は「慣れ」だとおっしゃていますが、本当に慣れるしか方法はないのでしょうか? 何らかの方法で、この痛みを和らげることはできないのでしょうか? どうかよろしくアドバイスをお願いいたします。

アリミデックスをはじめとしたアロマターゼ阻害剤の副作用として関節痛、筋肉痛はしばしばみられます。多くの場合は鎮痛剤の頓用でコントロール可能ですが、効果不十分であれば、定時で内服してみたらいかがでしょうか。それでも辛いようでしたら薬剤の変更も考慮してみたらどうでしょうか。(文責 浜口)

 

No.6314】  07年02月06日  M 
左乳管内胞癌

『左乳管内胞癌』とは、どの様な病気なのですか?

嚢胞内乳癌のことでしょうか? 臨床上乳腺ののう胞内に腫瘍が存在する場合、嚢胞内腫瘍と言いますが、その中には乳頭腫などの良性の病変や悪性である乳癌が含まれます。乳癌の場合でも、非浸潤性であれば局所の治療で治癒が期待できます。(文責 浜口)

 

No.6313-1】  07年02月06日  M.O.
骨転移について

36歳で、乳癌術後6年半が過ぎました。「リンパ節転移4個、HER2(+1)、ホルモンレセプターどちらもマイナス」でしたが、再発後は一つがプラスになっていると言われました。2年前に胸骨傍リンパ節に転移がみつかり抗がん剤治療をいたしましたが、消えなかった為、昨年5月から放射線治療にて、エコー、CT等では確認できないくらいになりました。昨年11月に骨シンチにて、腰椎部分に黒い点が1箇所でてきました。様子を見ましょうとのことでしたが、腰痛などもあり心配だったので、今年1月末に整形外科で骨のMRIを撮ったところ、「癌かどうかわからないが、第一腰椎と第12胸椎にシグナルがでている、影もある」と言われました。その画像を主治医に見せたのですが、「癌かどうかわからない」と言われました。「4月に骨シンチを撮りましょう」とのことですが、その間に広がらないか心配です。主治医は、「シグナルが出ている骨は隣である、腫瘍マーカーは下がってきている、アリミデックスの副作用もある」などの理由をあげていました。異常があるのは確かだが、コルセットをするなり整形外科的な治療をしなさいとのことでした。MRIで見ても骨転移かどうかわからないものなのでしょうか? 4月まで間をあけて、全身に転移しないか不安なのですが、大丈夫でしょうか? お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答をお願いいたします。

多発性の骨転移であれば、画像や臨床所見より転移の診断が比較的容易につくことが多いですが、骨シンチやMRIで少数の病変を指摘された場合にそれが転移であると確定するのはなかなか難しいケースも少なくありません。もし転移であったとしても、なかったとしても、ホルモン感受性であれば基本的にはホルモン療法を行うことになりますので、現在アリミデックス内服中であれば、それを続行して効果をみていくということで宜しいのではないでしょうか。また、転移が確定的であればゾメタ等のビスフォスフォネート製剤の使用も可能となりますので、主治医に相談してみるとよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.6313-2】  07年04月21日  M.O.
骨転移について(2)

HPNo.6313で相談したものです。最初に骨転移の疑いが出てから6ヶ月が過ぎました。先日骨シンチをしたところ、「前回11月の検査より同じ部分ではあるが集積が強く大きくなっている。恐らく骨転移であろう。」と検査部から言われました。また整形外科部の先生も、「骨の溶解などは見られないが、骨転移の疑いが強いです」とのことでした。その結果を見て、主治医は「これが骨転移かな?まあ骨転移かもしれないな。とりあえず、また5月にMRIを撮ってみましょう」と言われました。11月に指摘があって2月にMRIを撮り、今まで治療はアリミデックスのみで、また5月のMRIの結果を見てからとは、とても不安な気持ちです。セカンドオピニオンで他の乳腺専門の病院に行ってみようかとも思います。骨転移は早く治療しても差はないものなのでしょうか? 治療方法はゾメタプラス抗がん剤、それともゾメタとホルモン剤の組み合わせがいいのでしょうか? 放射線の効果はどうですか? 骨以外の肺などに転移があった時は、一般的にどんな治療方法があるのか教えて頂きたいと思います。お忙しいところ本当にすみませんが、骨転移は遠隔転移ということで、これからの生活や予後、子供のことなどを考え心配しております。ご回答をお願い致します。

ホルモン感受性の乳がんであれば、ホルモン療法の効果が期待できると思います。放射線療法は骨転移による疼痛緩和に有効とされています。遠隔転移に関しては、基本的にホルモン療法や化学療法といった全身療法が基本となると思います。単発(一カ所のみ)の肺転移に対しては胸腔鏡を使った切除などが行われることがあります。(文責 首藤)

 

No.6312】  07年02月06日  M.A. 
術後の痛みについて

昨年5月に乳ガンが発覚し、その後半年の化学療法、年末に温存手術をして、今放射線治療とホルモン療法の最中です。化学療法の際に血管炎をおこし、腕をひねると血管がひきつれて痛い状態になりました。手術の時には、センチネルリンパ生検(転移なし)のみで、傷も小さかったのですが、術後に少しこの痛みが酷くなり、腕をまっすぐに上にあげられないような感じになりました。それも傷が治ると同時に治まってきていたのですが、放射線治療を始めてから、また急にひっぱられるような痛みが出るようになりました。放射線治療は局所の皮膚の副作用などしか知らないのですが、これは放射線治療とは関係あるものなのでしょうか? それとも、単に術後の痛みが続いていると考えた方が良いのでしょうか? 化学療法の際に、なかなか点滴の針が入らず、術側の腕にも点滴を行いましたが、血管炎を起こしているのは、術側、放射線をかけている側の腕で、治療を開始してから10日程度、照射回数は7回ほどになります。お手数ですが、ご教示いただければ幸いです。

放射線治療との直接の因果関係はないと考えます。術後の影響もあり、日によって症状に変化があるようですが、化学療法剤の局所刺激による静脈炎が原因であれば時間はかかるかも知れませんが徐々に改善していくと考えます。(文責 浜口)

 

No.6311】  07年02月04日  TO  
手術を勧められています

主治医の先生に、「右胸に小葉癌1.5pと乳管内進展4pがある為、今月中に手術をし、右胸とリンパを取る」といわれました。昨日の夕方、癌の最先端治療は、放射線だけで治る、手術も入院もする必要が無いと耳にしました。病院名や費用など詳しい情報が知りたいのですが…。

現時点での原発乳癌に対する標準治療は手術ですが、切らない乳癌治療としては放射線療法(放射線医学総合研究所等)、ラジオ波熱凝固療法(国立がんセンター中央病院、国立がんセンター東病院等)、集束超音波治療(ブレストピアなんば病院)、凍結療法などがあります。短期的には良好な局所制御率が報告されていますが、長期的な経過は今後の課題です。乳管内進展が広範囲の場合には病理学的な検索ができない非切除治療では癌が残っているかが不明であり適応は慎重に決めるべきでしょう。(文責 浜口)

 

No.6310】  07年02月04日  N 
<検診>マンモグラフィーで「右乳房腫瘤あり」

42歳、既婚、13歳と8歳の子供がいます。乳がんの自覚症状について伺います、よろしくお願いします。
検診で「要精密検査」の案内があり、乳がん?なのかと不安な毎日です。触診では「異常なし」でしたが、初めてのマンモグラフィーで腫瘤が指摘されました。6年ほど前に豊胸手術(脂肪注入)を受けました。術後右胸の注入口痕が化膿し、注入した脂肪を絞りだした経緯があり、以降不均等で「大きさの変化」は以前と変わりません。
1) 腫瘤がこの時の脂肪のかたまりということは考えられませんか? マンモグラフィーで映し出されるのは、悪性・良性の判断がつかない病変だけですか?
2) 乳がんでよく言われる「コリコリとしたしこり」は、丸く境目があるものですか? 自分で探してもよくわかりませんが、成長期にみられるような塊が今も乳首の下辺りに触ります。これが生理後2週間の頃(排卵日あたり)に痛むことがあります。これが「腫瘤がみられる」結果でしょうか?
3) 一般的な検査項目では、数値から疑う点はつかめませんか?(血液一般・血清等)
4) 近親者に乳がんになった話はありませんが、父に胃がんが見つかったきっかけは「微熱が続いた」ので血液検査を受け「要精密検査」でした。乳がんにはあてはまりませんか?(微熱が続く症状)
5) ここ数日口の中がよく渇き、右手がしびれる感じがする事があります。乳がんが疑われる自覚症状は、シコリ以外どのようなことがありますか?(口の渇き・痺れ・めまい等)

初めての質問で長々すみません、よろしくお願いします。

1)その可能性もあると考えます。
2)マンモグラフィを見てみないとわかりません。
3)つかめません。
4)あてはまりません。
5)基本的には乳房及び、腋窩リンパ節腫脹以外の症状はでにくいです。

まずは精密検査を受けて下さい。(文責 浜口)

 

No.6309】  07年02月04日  Y
乳がん以外の可能性について(HPNo.6302-2)

丁寧かつ迅速な回答ありがとうございました。HPNo.6302でご質問させていただいた者ですが、触診、マンモグラフィー、エコーの結果、しこりと石灰化があります。ただ形状もしくは進行方向から良悪の判断がつきにくいとのこと。細胞診結果待ちで、さらにMRIをとることになっています。この場合、乳がん以外の疾病で考えられるのは、どのようなものなのか、MRIをとる目的は何なのか、教えていただければ幸いです。先日の診察も同席したのですが、帰宅してからいろいろ思いついています。よろしくお願いします。

乳癌以外には乳腺症、線維腺腫、乳頭腫などが鑑別にあがると考えます。MRI検査によって更に質的な診断に近づくことができ、もし乳癌だった場合には病変の広がり診断に有用であり、手術の際に切除範囲を決定する上で有用です。(文責 浜口)

 

No.6308】  07年02月04日  A.S.
術後療法の選択について(HPNo.6228-2)

HPNo.6228でお世話になりました。病理の結果は「乳頭線管癌、大きさ1.5*1.3*0.6と0.6*0.6*0.6の浸潤癌、核異型度3、脂肪浸潤+、リンパ血管浸潤−、切除断端−、リンパ節0/4、センチネル0/4、ホルモン両方とも+、ハーツーは−」とのことでした。年齢は42です。今後の治療ですが、ノルバデックス単独またはノルバと(ゾラデックスまたはリュープリン)どちらでもと言われましたが、説明で後者の方が効果的ということで、後者を選びました。次はゾラデックスかリュープリン3ヶ月製剤どちらを使うかという選択で今回迷っているのですが、「ゾラデックスは世界的に使われていてデーターもたくさんあり、安全性も高い。でも薬剤代がかかる。注射が痛い。一ヶ月に一度の注射。リュープリン三ヶ月製剤は日本で作られた薬で、薬に関するデーターが少ない。しかし治験に登録すると薬剤代が無料になる。注射による苦痛がない。3ヶ月に一度の注射。両方とも主な副作用は同じで、薬剤の働きも同じ。治験はいつでも降りられる。」との説明でした。その時決めきれず、2/7に治験コーディネーターの方の話を聞くことになっています。リュープリンSRについて質問できるようにいろいろ調べようとしましたが、あまり情報が得られませんでした。
1) 糖尿病になりやすい、副作用が強くでるなどはHPにかかれているのを目にしましたが、本当ですか? 
2) 治験しているということは、「安全でない、効果が低いかもしれない」ということでしょうか?
3) 30年は生きたいと思っています。体に優しいほう、効果のある方を重視して選びたいと思っています。他に情報があれば教えてください。
4) 最後になりましたが、この治療はエビデンスに基づいていますか?核異型度3がひっかかっています。

決めきれず悩んでいます。よろしくお願いいたします。

乳癌治療薬として後発品であるリュープリンはゾラデックスに比較するとデータの蓄積が少ないのは事実であり、それが心配であればゾラデックスを選択したらよいでしょう。しかし、効果や安全性についてはほぼ同等であると考えられるので厚生労働省の認可もおりている訳ですからリュープリン選択でもよいでしょう。糖尿病についても頻度は不明ですが症状の増悪や発症が報告されていますが、リュープリン特有の副作用であるかどうかは不明です。核異型度3ということですので、化学療法も一つの選択肢となるかも知れませんので、主治医に相談してみればよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.6307】  07年02月03日  M.M.
ホルモン剤について

お世話になります。私は47歳です。2004年3月、ステージTの両側乳がんにて、左側全摘出、右側部分摘出しました。ホルモン感受性が陽性のため、術後ゾラテックスとタスオミンを2年投与しましたが、2006年肺に転移が見られたため、FEC療法を9月から6クールしました。CTの画像上、影はほとんど消えました。生理は2004年5月から止まっていますが、FSHの値が低いため、ヒスロンH200mg1回2錠を一日3回とタスオミン一日2錠を今後飲むよう処方されました。ヒスロンは多すぎないでしょうか? また、タスオミンといっしょでもいいのでしょうか? 他にホルモン剤はありますか? よろしくお願いします。

乳癌に対するヒスロンの投与量は600-1200mg/日です。ヒスロンとタモキシフェンの併用についての大きな臨床試験は知る限りはないと思いますので、有効であるかどうかは不明です。(文責 浜口)

 

No.6306】  07年02月03日  S 
カテーテル治療

質問です。乳癌でリンパに転移しており、頸部も腫れている状態です。抗がん剤治療中ですが、最近TVでカテーテル治療の紹介があり、今の状態で、その治療の適応であると思っているのですが、まだ保険適応ではなく認可されていないようです。実際のところ、その治療の効果はまだ症例が少なく成績もよくわからないのですが、セカンドオピニオンとしてそちらにいくべきか考えています。なにかコメントがあれば教えてください。

私も経験がありませんのでコメントのしようがありませんが、従来の治療法で効果がないのであれば一度話を聞いてみるとよいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.6305】  07年02月03日  Y.N.
術後ホルモン療法について

いつも貴重なご意見を拝見し、治療の参考にさせていただいております。以前一度ご相談させていただいたことがありますが、今回は術後のホルモン療法についてお伺いいたします。2003年11月左乳房全摘手術を致しました。現在54歳です。術後治療としてゾラデックスを24回(2005年9月終了)、変則的ですが、術後1年後からタスオミンDを服用して現在にいたっています。生理は手術翌日にあって以来3年以上ありません。主治医から「薬をアリミデックスに変更しましょうか」ということで、昨年1月に閉経しているかどうかの血液検査を受けました。その結果は、卵巣機能は低下しているけれどFSHが1.4ということで、完全な閉経状態ではないとのことでした。その後、半年後と1年後にも同じ検査をしましたが変化がないそうです。主治医は「1年間同じ状態なので閉経しているとみなしてもよいのではないか」ということで、今月からアリミデックスに変更になる予定です。そこで質問をさせていただきます。
1) 卵巣機能が低下しているのにFSHの数値が低いままなのは、脳の機能がおかしいのでしょうか。こういうことはよくあることなのでしょうか。
2) このような状態でも主治医のおっしゃるように閉経とみなしてアリミデックスに薬剤を変更してもよいものでしょうか。
3) それともこの状態は単にタスオミンDを服用のため無月経であるということでしょうか。
4) そうであるならば薬剤を変更することなくタスオミンDを継続するべきでしょうか。 
5) アリミデックスの副作用を教えてください。

以上についてご意見を伺わせていただきたく思います。よろしくお願いいたします。

1-4)  基本的にはエストラジオール(E2)<10pg/ml、FSH>40mU/mlであれば閉経とみなして薬剤を選択します。年齢や状況からは閉経と考えてよさそうですが、FSHが十分に高値になっていないのであればタモキシフェンの影響もあるかも知れませんが、卵巣機能が十分に低下していない可能性もあり、そうであれば現時点ではタモキシフェンを続行する方がよいかも知れません。術後5年目までタモキシフェンを続行してその後アロマターゼ阻害剤を5年間投与する方法もあり、選択肢のひとつと考えます。
5)  ほてり等の更年期障害の症状、骨関節痛、骨粗鬆症に伴う骨折、消化器症状などがあげられます。(文責 浜口)

 

No.6304】  07年02月03日  S,N, 
術後治療について

46歳主婦です。昨年6月左乳がん温存手術をしています。リンパ節転移14/18。組織検査の結果、「浸潤性小葉癌、HER2:1+、切除断端:陰性、腫瘤径:2.9cm、核異型度:U、エストロゲン・プロゲステロン共に陽性」でした。ただ、リンパ管にも見られたということで、追加手術で全摘しましょうとのことでしたが、他の検査で肺に2箇所微小のものがあり、もともとあったものか、転移かはっきりしないが、乳がんからの転移の可能性も考えて追加手術は中止し、抗がん剤をEC3週に1回を4回+パクリタキセル12回連続をもうすぐ終わります。ECが終わったときのCTは変化なしでした。今後は、主治医はホルモン剤を飲みましょうということですが、放射線治療をしていないので、したほうがいいのではと思うのですが、する意味がないのでしょうか。もうすぐCTをとるのですが、主治医は「CTで何か問題があるとか何か症状があれば別だけれど、ホルモン剤でいいのでは」と考えているようです。他にもっと効果的な方法はありますか。よろしくお願いします。

リンパ節転移の数も14個と多く、再発予防のためにはしっかりとした術後補助療法が必要です。EC-Tを施行されており、ホルモン感受性(+)ですので、その後はホルモン療法ということでよいのではないでしょうか。放射線治療につきましては、局所の治療ですので肺転移が確実にあるのであれば必要ないかも知れませんが、明らかではないのであれば温存された乳房の局所再発リスクを軽減する効果は期待できると考えます。(文責 浜口)

 

No.6303】  07年02月03日  T 
非浸潤がんの転移について

いつも拝見させていただいております。昨年6月に右胸を乳がんで全摘しました。術後の検査の結果は、非浸潤ガンとの診断で、その後は放射線治療も抗がん剤もなく、術後6ヵ月後の再診も問題なく行われました。ただその後、過呼吸症候群で内科でレントゲンを取ったところ、右鎖骨に気になる5mmくらいの影が映っているということでした。心配になり、来週にCTをとっていただくのですが、転移ではないかと、大変不安になっております。更にその2週間ほど前からは左足のすねの横がしびれた様な感じがあり、触るとピリピリ痛いです。神経痛かなと思い整形外科を受診した所、腰の骨には問題がなく、ビタミン12を飲んでいる現状です。不安になってくると、この痺れも骨の転移ではないのかと心配になってきます。ぜひアドバイスのほど、よろしくお願いいたします。

非浸潤癌は基本的には骨転移等の遠隔転移を起こしませんので、ご相談頂いた症状が乳癌の転移による可能性は極めて低いと考えます。あまり心配しないで宜しいのではないでしょうか。(文責 浜口)

 

No.6302-1】  07年02月01日  Y
しこりの大きさについて

妻が乳がんの疑いで検査結果待ちです。病期の判断のひとつに、しこりの大きさがあげられていますが、肌の上からの数値が腫瘍の大きさと同じと考えてよいのでしょうか。肌の上からでは3センチほどあるように思われます。検査結果を聞く前に予備知識として教えていただければと思います。

術前の診断としては触診、マンモグラフィ、超音波など総合的に判断しますが、実際に術後補助療法を決定する際には腫瘍の浸潤範囲の大きさを腫瘍径と考えますので、手術標本の病理検査で決定します。ですので、術後に主治医から腫瘍の浸潤径を教えてもらうとよいでしょう。(文責 浜口)

 

No.6302-2】  07年02月04日  Y
乳がん以外の可能性について

丁寧かつ迅速な回答ありがとうございました。HPNo.6302でご質問させていただいた者ですが、触診、マンモグラフィー、エコーの結果、しこりと石灰化があります。ただ形状もしくは進行方向から良悪の判断がつきにくいとのこと。細胞診結果待ちで、さらにMRIをとることになっています。この場合、乳がん以外の疾病で考えられるのは、どのようなものなのか、MRIをとる目的は何なのか、教えていただければ幸いです。先日の診察も同席したのですが、帰宅してからいろいろ思いついています。よろしくお願いします。

乳癌以外には乳腺症、線維腺腫、乳頭腫などが鑑別にあがると考えます。MRI検査によって更に質的な診断に近づくことができ、もし乳癌だった場合には病変の広がり診断に有用であり、手術の際に切除範囲を決定する上で有用です。(文責 浜口)

 

No.6302-3】  07年05月05日  Y
術後治療について

HPNo.6302で40歳の家内の件でご相談させていただいた者です。その後、細胞診等の結果からステージ1の乳がんと診断がつき、3月2日に温存手術を受けまして、1回目の化療は終了しています。病理診断は以下です。
・浸潤性入管癌(硬癌) ・最大浸潤径 16mm×11mm ・ly(±) v(-) ・断端(−) センチネル(0/2) ・ER(+)8 PR(+)5 Her2(2+)FISH(−) ・Grade3
術後治療については以下です。
「・FEC100 6回 ・その後放射線 週5回を6週間 ・ホルモン治療を5年間」の予定です。

初歩的な質問ですがよろしくお願いいたします。
1) 上記の病理診断からハイリスク分類と解釈してよろしいですか?
2) ER, PRとも一桁の%ですが、ホルモン受容体は有りと考えてよろしいですか?またその程度は?
3) FEC法とCEF法は異なる治療なのでしょうか? もし異なるとしたら、それぞれどのようなものなのでしょうか?
4) 化療4回終了時に、もし副作用等がきつくて継続が出来ない場合、タキサン系の抗がん剤を週1回3週間を2クールに変更しても良いといわれていますが、主治医は少し過剰治療になるともいわれています。もともと再発させない治療を希望し、家内ともども今出来る最良の予防治療を受けたいと考えています。FEC100を6回とFEC100を4回とタキサン系をたしていくのでは、後者の方が効果が大きいと考えてよろしいでしょうか。また、先生方が推奨される治療は、どのようなプログラムをくまれますでしょうか。長くなりましたが、よろしくおねがいします。

1) リスクカテゴリーでは、「リンパ節転移陰性・腫瘍径2cm以下・HERUはFISH法で(−)・年齢≧35歳」ですが、「ly(±) v(−) ・ Grade3)ですので、中間リスクとなります。
2) 内分泌反応性は、発現は認めるが少なく、おそらくallredのスコア分類ではレンジ3以上の受容体発現陽性としてホルモン療法が有効な症例になると思われます。従って、化学療法、続いてホルモン療法を行う事になります。また乳房温存療法ですので、放射線療法も併せて行うことになります。
3) FECは、シクロホスファミド500mg/m2・エピルビシン100mg/m2・フルオルウラシル500mg/m2を3週毎に6サイクル繰り返します。またCEHは、シクロホスファミド75mg/m2内服・エピルビシン60 mg/m2・フルオロウラシル500 mg/m2静注を4週毎に6サイクル行ないます。投与量・投与方法・投与間隔が少し異なります。後者の場合、効果も期待できるとは思いますが、FEC100 4サイクル、放射線治療、その後ホルモン療法でよいと思います。
4) FECにしろタキサン系の薬剤にしろ、副作用がかなり強く出る可能性もありますので、効果と副作用のバランスを考慮する必要もあります。抗癌剤4回終了後の評価時点で、主治医と充分ご相談の上、治療法を選択なさってください。(文責 須田)

 

No.6302-4】  07年07月18日  Y
抗がん剤の副作用について

HPNo.6634で妻の術後療法についてご相談させていただいたYです。その節には丁寧なアドバイスいただきありがとうございました。治療法としては、FEC1006回を選択し、6月28日に4回目を終了しています。
1) 2回目の化療前から脱毛がありましたが、4回目終了後2週間で2o程度の全頭部の発毛に気づいたそうです。この時点での発毛の兆候は抗がん剤の効果が少ないことを意味することなのでしょうか。
2) 1週間ほど前に子宮の痛みと少量の出血があり、3日ほど続いたとのこと。治療の影響と考えていますが、婦人科を受診するべきでしょうか。

個人差の領域での質問ですが、よろしくお願いします。

1) 発毛の兆候と効果とは直接的な関係はありません。
2) 症状が持続するようなら受診をお勧めします。(文責 加藤)

 

No.6302-5】  08年12月10日  Y
対側乳がん

HPNo.6302で、妻の乳がん治療でご相談させていただきました。昨年秋には放射線治療まで無事済ますことができ、今はホルモン治療中(ゾラテックス2年、ノルバテックス5年)です。今月初めのエコー検査で対側乳房に1センチほどの影(触れてわかるしこりは無いようです)が見つかり、生検の結果待ちです。3カ月前の検査では見つかっていません。血液検査、レントゲン等他の検査では今のところ再発を疑うような所見はありません。(初発の検査時に対側にも石灰化が見られましたが、問題なしと判断されています。その個所と同一かどうかはわかりません。)
以下質問です。
1) 転移による再発となると、術後治療(化学療法、放射線療法、ホルモン療法)の効果が余りなかったと考えてよろしいですか。
2) 初発当時からがん細胞が対側にもあったとするならば、術後治療では効果が少なかったと考えてよろしいですか。
3) 対側に新たながんが生まれたと考えた場合、乳がんの進行は遅いと認識していますが、3カ月ほどで検査で発見されるほど進行が早いこともありますか。

生検の結果を同行して妻と聞きに行きます。対側乳がんの情報が少なく、ご質問させていただきました。お忙しいと思いますが、よろしくお願いします。

対側乳房への転移(可能性は低いと思いますが)であるとすれば、術後療法で抑えきれないがん細胞がどこかに潜んでいたということになります。また初発当時からがん細胞が対側にあったとすれば、内分泌療法(ノルバデックス)は対側乳癌の発生の予防効果があるとされますが、その効果が及ばなかったと考えるべきでしょうか?対側の新たな乳癌の進行が特に遅いという認識はありません。(文責 片山)

 

 

No.6301】  07年02月01日  K.T.
再発、転移に対する効果(HPNo.6289-2)

先日は迅速な回答ありがとうざいました。HPNo.6289で一度質問させていただいたのですが、私の病理結果は「充実腺管癌、ステージT、リンパ節転移なし、ホルモン治療の有効性ER(+)PgR(+)、HER2 0、癌の浸潤径2センチ以下、脈管侵襲 軽度、核異型度1、切除断片陰性」です。放射線治療とホルモン治療をおこなうことで、再発、転移阻止に効果がありますか?(化学療法をしなくても) 何度も申し訳ありません。よろしくお願いします。

ホルモン感受性早期乳癌に対するタモキシフェン5年間投与により、再発リスクは47%、死亡リスクは26%軽減する効果が期待できます。(文責 浜口)

 

 

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